JP2014054995A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車幅方向の寸法と部品点数が少なく、二次衝突時にコラムがテレスコピック方向及びチルト方向に移動しにくくなり、衝撃吸収機構の設計が容易なステアリング装置を提供する。
【解決手段】車体が衝突すると、第1の揺動摩擦板5、5がピン51と締付けロッド4との間で圧縮されて撓むため、締付けロッド4の締付け軸力が増大し、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大する。従って、二次衝突時の車体前方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体前方側に移動を開始することはない。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケット3が車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。
【選択図】図3

Description

本発明はステアリング装置、特に、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールのチルト位置及びテレスコピック位置を調整することができるチルト・テレスコピック式ステアリング装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの上下方向位置と前後方向位置の両方の位置を調整する為の装置として、チルト・テレスコピック式ステアリング装置と呼ばれるステアリング装置がある。このようなステアリング装置においては、チルト位置及びテレスコピック位置の調整が完了した後で、操作レバーを操作して、車体取付けブラケットの側板を締付けロッドによってコラムに締付け、コラムを車体取付けブラケットに対してチルト及びテレスコピック移動不能にクランプしている。また、車体取付けブラケットは、所定の衝撃荷重が加わった時に、車体から離脱して車体前方側にコラプス移動し、運転者に加わる衝撃荷重を緩和している。
このようなステアリング装置では、締付けロッドの締付力が緩い場合には、運転手がステアリングホイールに衝突する二次衝突時に、コラムがテレスコピック方向及びチルト方向に移動してしまい、車体取付けブラケットが車体から離脱するコラプス荷重が変化するため、衝撃吸収機構の設計が難しくなる恐れがある。
従って、コラムを車体取付けブラケットに対してクランプするクランプ装置には、クランプ時のステアリング装置の剛性が大きく、クランプ力が安定し、アンクランプ操作が容易なことが要求されるため、摩擦板を介して、車体取付けブラケットの側板にコラムを締め付けてクランプする構造(特許文献1)が採用される場合がある。
このような摩擦板を使用したクランプ装置は、特許文献1に記載されているように、チルト位置調整方向に長いチルト用摩擦板を車体取付けブラケット側に固定し、テレスコピック位置調整方向に長いテレスコ用摩擦板をコラム側に固定し、各摩擦板の間にワッシャーを介在させることにより、摩擦面の数を増やし、摩擦力を大きくしている。従って、各摩擦板の間に介在するワッシャーによって、ステアリング装置の車幅方向の寸法と部品点数が増大し、ステアリング装置の重量も増大する。
また、従来のチルト調整用長溝は、コラムが枢動するための支点となる枢動ピンを中心とする円弧状に形成されているため、二次衝突時にステアリングホイールに車体前方側への衝撃荷重が作用すると、コラムがチルト調整用長溝に沿ってチルト上方側に移動してしまい、エアーバッグが運転者を効果的に受け止めることができなくなる恐れがある。また、二次衝突時に車体前方側への衝撃荷重が円滑に作用しないため、車体取付けブラケットが車体から円滑に離脱せず、衝撃吸収性能が安定しない恐れがあった。
このような二次衝突時のコラムのチルト上方側への移動を阻止するためのステアリング装置として、特許文献2に示すステアリング装置がある。特許文献2のステアリング装置のチルト調整用長溝は、車体前後方向に対するコラムの中心軸線の傾斜角度よりも大きい角度だけ、コラムの中心軸線に直交する平面に対して傾斜して形成されるとともに、車体前方に向う程コラムの中心軸線から離れる方向に長く形成されて、コラムがチルト上方側に移動するのを阻止している。しかし特許文献2のステアリング装置は、摩擦板を介して、車体取付けブラケットの側板にコラムを締め付けてクランプするステアリング装置に適用したものではない。
特開平10−35511号公報 特開2010−52639号公報
本発明は、車幅方向の寸法と部品点数が少なく、二次衝突時にコラムがテレスコピック方向及びチルト方向に移動しにくくなり、衝撃吸収機構の設計が容易なステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に取付け可能な車体取付けブラケット、上記車体取付けブラケットに、チルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、上記コラムに形成された貫通孔、上記車体取付けブラケットの側板に形成されたチルト調整用長溝、上記車体取付けブラケットの側板の内側面、または、車体取付けブラケットの側板の外側面に第2の揺動支持部によって揺動可能に支持された第2の揺動摩擦板、所望のチルト位置で、上記車体取付けブラケットに上記コラムをクランプするために、上記貫通孔及びチルト調整用長溝に挿通され、上記第2の揺動摩擦板を介してコラムを車体取付けブラケットに締付ける締付けロッド、上記第2の揺動摩擦板に形成され上記締付けロッドが挿通されるとともに上記チルト調整用長溝と交差する第2の長溝を備えており、上記チルト調整用長溝は、上記第2の揺動支持部の中心と上記締付けロッドの中心を結ぶ直線に直交する平面に対して、車体後方側に傾斜して形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第2番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記第2の長溝は円弧状に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第3番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記第2の長溝は車体前方側が凸の円弧状に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第4番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記第2の長溝は車体後方側が凸の円弧状に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第5番目の発明は、第1番目から第4番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板は、摩擦係数を大きくするための表面処理が施されていることを特徴とするステアリング装置である。
第6番目の発明は、第1番目から第4番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板は、鉄またはアルミニウムで形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、コラムの外側に配置され、コラムに第1の揺動支持部によって揺動可能に支持された第1の揺動摩擦板と、所望のテレスコピック位置で、車体取付けブラケットにコラムをクランプするために、テレスコ調整用長溝及び貫通孔に挿通され、第1の揺動摩擦板を介してコラムを車体取付けブラケットに締付ける締付けロッドと、第1の揺動摩擦板に形成され締付けロッドが挿通される第1の長溝を備えている。
従って、車体が衝突して運転手がステアリングホイールに衝突すると、第1の揺動摩擦板があるため、衝突時にすべる摩擦面が増えてクランプ力が増大するとともに、第1の揺動摩擦板が第1の揺動支持部と締付けロッドとの間で圧縮されて撓むため、締付けロッドの締付け軸力が増大し、車体取付けブラケットがコラムを締付けるクランプ力が増大する。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケットが車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。また、第1の揺動摩擦板と車体取付けブラケットとの間にワッシャーを介在させる必要が無いため、ステアリング装置の車幅方向の寸法と部品点数を少なくでき、ステアリング装置の重量の増大を抑制できる。
また、チルト調整用長溝が車体後方側に傾斜して形成されているため、コラムに車体上方側へ向かう衝撃力が入力されたとしても、同時に作用する車体前方側へのコラム軸方向のコラプス荷重に逆らって、コラム軸方向の車体後方側にコラムが後退しなければならず、コラムの車体上方側への移動を阻止することができ、エアーバッグが運転者を効果的に受け止めることができる。
本発明の実施例のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視 図である。 本発明の実施例1のステアリング装置を示す要部の正面図である。 (a)は図2の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図、(b)は(a)の A−A断面図である。 図3のB−B断面図である。 アウターコラムをテレスコピック方向の車体前方側移動端まで移動した状態 を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。 アウターコラムをテレスコピック方向の車体後方側移動端まで移動した状態 を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。 本発明の実施例2のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正 面図を示し、アウターコラムをチルト方向の車体下方側移動端まで移動した状態を示 す拡大正面図である。 図7のC−C断面図である。 アウターコラムをチルト方向の車体上方側移動端まで移動した状態を示す拡 大正面図である。 本発明の実施例3のステアリング装置を示す断面図であり、実施例2の図 8相当図である。 本発明の実施例4のステアリング装置を示す要部の正面図である。 図11の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図である。 図12のD−D断面図である。 本発明の実施例5のステアリング装置を示す要部の正面図である。 本発明の実施例6のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピッ ク方向の車体前方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブ ラケットを省略した拡大正面図である。 図15でアウターコラムをテレスコピック方向の車体後方側移動端まで移 動した状態を示す拡大正面図である。 図15でアウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状 態を示す拡大正面図である。 本発明の実施例7のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大 正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の車体上方側移動端まで移動した状態を 示す拡大正面図である。 図18でアウターコラムをチルト方向の車体下方側移動端まで移動した状 態を示す拡大正面図である。 図18でアウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す 拡大正面図である。 本発明の実施例8のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大 正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の車体下方側移動端まで移動した状態を 示す拡大正面図である。 図21でアウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す 拡大正面図である。 本発明の実施例9のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピッ ク方向の車体前方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブ ラケットを省略した拡大正面図である。 図23でアウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状 態を示す拡大正面図である。 本発明の実施例10のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピ ック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケッ トを省略した拡大正面図である。 本発明の実施例11のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピ ック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケッ トを省略した拡大正面図である。 本発明の実施例12のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピ ック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケッ トを省略した拡大正面図である。 本発明の実施例13のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡 大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡 大正面図である。 本発明の実施例14のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡 大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡 大正面図である。 本発明の実施例15のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピ ック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケッ トを省略した拡大正面図である。 本発明の実施例16のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡 大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡 大正面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1から実施例16を説明する。
図1は本発明のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。図1に示すように、中空円筒状のコラム101が車体に取付けられ、このコラム101にはステアリングシャフト103が回動可能に軸支されている。ステアリングシャフト103には、その右端(車体後方側)にステアリングホイール102が装着され、ステアリングシャフト103の左端(車体前方側)には、自在継手104を介して中間シャフト105が連結されている。
中間シャフト105は、雄スプラインが形成された中実の中間インナーシャフト105aと、雌スプラインが形成された中空円筒状の中間アウターシャフト105bで構成され、中間インナーシャフ105aの雄スプラインが、中間アウターシャフト105bの雌スプラインに伸縮可能(摺動可能)に、かつ回転トルクを伝達可能に嵌合している。
さらに、中間アウターシャフト105bの車体後方側が上記自在継手104に連結され、中間インナーシャフト105aの車体前方側が自在継手106に連結されている。自在継手106には、ステアリングギヤ107の図示しないラックに噛合うピニオンが連結されている。
運転者がステアリングホイール102を回転操作すると、ステアリングシャフト103、自在継手104、中間シャフト105、自在継手106を介して、その回転力がステアリングギヤ107に伝達され、ラックアンドピニオン機構を介して、タイロッド108を移動し、操舵輪109の操舵角を変えることができる。
図2は本発明の実施例1のステアリング装置を示す要部の正面図、図3(a)は図2の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図、図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。図4は図3のB−B断面図である。図5はアウターコラムをテレスコピック方向の車体前方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。図6はアウターコラムをテレスコピック方向の車体後方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。
図2から図6に示すように、車体前方側に配置されたインナーコラム10の外周には、軸方向に摺動可能にアウターコラム11が嵌合している。アウターコラム11には、上部ステアリングシャフト103Aが回転可能に軸支され、上部ステアリングシャフト103Aの右端(車体後方側)には、図1のステアリングホイール102が固定されている。本発明の実施例では、アウターコラム11は、アルミダイカスト製の一体成型品であるが、鋼管にディスタンスブラケットを溶接したものであってもよい。また、軽量化を目的として、マグネシウムダイカスト製であってもよい。
アウターコラム11の左側(車体前方側)には、アウターコラム11を左右両側から挟み込むようにして、車体取付けブラケット3が取付けられている。車体取付けブラケット3は、車体(図示せず)に固定されたアルミ合金製等のカプセル(図示せず)を介して、車体前方側に離脱可能に取付けられている。
二次衝突時にステアリングホイール102に運転者が衝突して大きな衝撃力が作用すると、カプセルから車体取付けブラケット3が車体前方側に離脱し、アウターコラム11は、インナーコラム10に案内されて車体前方側にコラプス移動し、衝撃エネルギーを吸収する。
インナーコラム10の車体前方側(左側)には、ロアーブラケット21が一体的に固定されている。ロアーブラケット21は枢動ピン22を介して車体にチルト可能に支持されている。インナーコラム10には下部ステアリングシャフト103Bが回転可能に軸支され、下部ステアリングシャフト103Bの車体後方側が上部ステアリングシャフト103Aの車体前方側にスプライン係合している。下部ステアリングシャフト103Bは、中間シャフト105を経由して、ステアリングギヤ107に連結され、車輪の操舵角を変えることができる。
図3、図4に示すように、車体取付けブラケット3は、上板32と、この上板32から下方に延びる側板33、34を有している。アウターコラム11には、アウターコラム11の下方に突出して、ディスタンスブラケット13が一体的に形成されている。ディスタンスブラケット13の側面14、15は、車体取付けブラケット3の側板33、34の内側面331、341に摺動可能に接している。アウターコラム11には、図4に示すように、アウターコラム11の内周面111に連通するスリット12が形成されている。
車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、枢動ピン22を中心とする円弧状に形成されている。チルト調整用長溝35、36の代わりに丸孔(貫通孔)を形成して、テレスコピック方向の調整だけが可能なステアリング装置に適用してもよい。
ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、上記チルト調整用長溝35、36及びテレスコ調整用長溝16、17を通して、図4の左側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面113には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板5、5がピン(第1の揺動支持部)51によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板5、5は、車体取付けブラケット3の側板33、34の内側面331、341とディスタンスブラケット13の側面14、15との間に挟み込まれている。
ピン51は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体上方側で、アウターコラム11の中心軸線112上に配置されている。ピン51は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体下方側に配置してもよい。第1の揺動摩擦板5、5は、ピン51と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って細長く形成された矩形状の薄板で、ピン51と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って長く形成された第1の長溝52を有している。この第1の長溝52、52に上記締付けロッド4が挿入されている。ピン51の位置は、アウターコラム11の中心軸線112上に限定されるものではなく、中心軸線112よりも上側や下側にあってもよく、テレスコ調整用長溝16、17の車体後方端よりも車体後方側、または、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端よりも車体前方側でもよい。
締付けロッド4の左端には、側板33の外側面332の外側に、固定カム(図示せず)、可動カム(図示せず)、操作レバー41が、この順で外嵌されている。また、締付けロッド4の右端に形成された雄ねじ(図示せず)にナット42の内径部に形成された雌ねじ(図示せず)がねじ込まれ、ナット42の左端面が側板34の外側面342に当接している。
固定カムと可動カムの対向する端面には、相補的な傾斜カム面が形成され、互いに噛み合っている。操作レバー41を手で操作すると、可動カムが固定カムに対して回動する。操作レバー41をクランプ方向に回動すると、固定カムの傾斜カム面の山に可動カムの傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド4を図4の左側に引っ張ると同時に、固定カムを図4の右側に押す。締付けロッド4はアウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に配置されているが、中心軸線112よりも車体上方側に配置してもよい。その場合には、第1の揺動摩擦板5、5及びピン51の配置が、図3に対して上下逆の配置になる。
側板33は、固定カムの右端面によって右側に押され、側板33が内側に変形し、側板33の内側面331が第1の揺動摩擦板5を介してディスタンスブラケット13の側面14に強く押しつけられる。同時に、右側のナット42は、側板34の外側面342を押圧して、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面341を第1の揺動摩擦板5を介してディスタンスブラケット13の側面15に強く押しつける。すなわち、第1の揺動摩擦板5、5は、側板33、34の内側面331、341とディスタンスブラケット13の側面14、15に挟まれた両面に生じる摩擦力によって、アウターコラム11を車体取付けブラケット3に強固に締付ける。
このようにして、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、車体取付けブラケット3に強固に締付けることができる。すると、アウターコラム11のスリット12の幅が狭くなって、アウターコラム11の内周面111が縮径し、インナーコラム10の外周面をアウターコラム11の内周面111が締付け、アウターコラム11がインナーコラム10に対して相対移動することを阻止する。従って、車体取付けブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11のチルト方向及びテレスコピック方向の変位が阻止される。
次に、運転者が操作レバー41を締付解除方向に回動すると、フリーな状態における間隔が第1の揺動摩擦板5、5の外側の幅より広く設定された車体取付けブラケット3の側板33、34が、挟持方向と反対の方向へそれぞれ弾性復帰する。
そこで、アウターコラム11は、車体取付けブラケット3の側板33、34に対してフリーな状態となる。従って、締付けロッド4をチルト調整用長溝35、36に案内させつつチルト方向に変位させることで、アウターコラム11(ステアリングホイール102)のチルト方向の調整を任意に行うことができる。アウターコラム11をチルト方向に調整すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板5、5が時計方向または反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝52に沿ってピン51に近づく方向、またはピン51から離れる方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第1の揺動摩擦板5、5の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、テレスコ調整用長溝16、17を締付けロッド4に案内させつつ、アウターコラム11をテレスコピック方向に変位させることで、ステアリングホイール102のテレスコピック方向の調整を任意に行うことができる。
図5に示すように、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体前方側(図5の左側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板5、5が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝52に沿ってピン51に近づく方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板5、5の揺動運動の軌跡の差を吸収する。また図6に示すように、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図6の右側)へ移動すると、締付けロッド4に引っ張られて第1の揺動摩擦板5、5が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝52に沿ってピン51から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板5、5の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、第1の揺動摩擦板5、5を介して車体取付けブラケット3に強固に締付けてクランプした状態で、車体が衝突すると、その慣性力で運転手がステアリングホイール102に衝突する。すると、アウターコラム11、締付けロッド4を介してチルト調整用長溝35、36に車体前方側への衝撃力が作用する。すると、第1の揺動摩擦板5、5がピン51と締付けロッド4との間で圧縮されて撓むため、締付けロッド4の締付け軸力が増大し、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大する。
従って、二次衝突時の車体前方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体前方側に移動を開始することはない。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケット3が車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。また、第1の揺動摩擦板5と車体取付けブラケット3との間にワッシャーを介在させる必要が無いため、ステアリング装置の車幅方向の寸法と部品点数を少なくでき、ステアリング装置の重量の増大を抑制できる。第1の揺動摩擦板5、5は、車体取付けブラケット3の側板33の外側面332と固定カムの右端面との間、及び、車体取付けブラケット3の側板34の外側面342とナット42の左端面との間に挟み込んでもよい。
次に本発明の実施例2について説明する。図7は本発明の実施例2のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の車体下方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図である。図8は図7のC−C断面図、図9はアウターコラムをチルト方向の車体上方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例2はアウターコラム11のチルト方向の移動に追従して揺動する第2の揺動摩擦板を取り付けた例である。
図7から図9に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面332、342には、第2の揺動摩擦板6、6がピン(第2の揺動支持部)61によって揺動可能に支持されている。第2の揺動摩擦板6、6は、車体取付けブラケット3の側板33の外側面332と固定カムの右端面との間、及び、車体取付けブラケット3の側板34の外側面342とナット42の左端面との間に挟み込まれている。
ピン61は、チルト調整用長溝35、36の上端よりも車体上方側に配置されている。ピン61は、チルト調整用長溝35、36の下端よりも車体下方側に配置してもよい。第2の揺動摩擦板6、6は、ピン61と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って細長く形成された矩形状の薄板で、ピン61と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って長く形成された第2の長溝62を有している。この第2の長溝62、62に締付けロッド4が挿入されている。
操作レバー41をクランプ方向に回動すると、固定カムの傾斜カム面の山に可動カムの傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド4を図8の左側に引っ張ると同時に、固定カムを図8の右側に押す。第2の揺動摩擦板6は、固定カムの右端面によって右側に押され、第2の揺動摩擦板6及び側板33が内側に変形し、側板33の内側面331がディスタンスブラケット13の側面14に強く押しつけられる。同時に、右側のナット42は、第2の揺動摩擦板6を介して側板34の外側面342を押圧し、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面341をディスタンスブラケット13の側面15に強く押しつける。
すなわち、第2の揺動摩擦板6、6は、側板33、34の外側面332、342と固定カムの右端面及びナット42の左端面に挟まれた両面に生じる摩擦力によって、アウターコラム11を車体取付けブラケット3に強固に締付ける。このようにして、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、車体取付けブラケット3に強固に締付けることができる。
すると、アウターコラム11のスリット12の幅が狭くなって、アウターコラム11の内周面111が縮径し、インナーコラム10の外周面をアウターコラム11の内周面111が締付け、アウターコラム11がインナーコラム10に対して相対移動することを阻止する。従って、車体取付けブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11のチルト方向及びテレスコピック方向の変位が阻止される。
次に、運転者が操作レバー41を締付解除方向に回動すると、フリーな状態における間隔がディスタンスブラケット13の側面14、15の外側の幅より広く設定された車体取付けブラケット3の側板33、34が、挟持方向と反対の方向へそれぞれ弾性復帰する。
そこで、アウターコラム11は、車体取付けブラケット3の側板33、34に対してフリーな状態となる。従って、締付けロッド4をチルト調整用長溝35、36に案内させつつチルト方向に変位させることで、ステアリングホイール102のチルト方向の調整を任意に行うことができる。また、テレスコ調整用長溝16、17を締付けロッド4に案内させつつ、アウターコラム11をテレスコピック方向に変位させることで、ステアリングホイール102のテレスコピック方向の調整を任意に行うことができる。テレスコ調整用長溝16、17の代わりに丸孔(貫通孔)を形成して、チルト方向の調整だけが可能なステアリング装置に適用してもよい。
図7はアウターコラム11のチルト方向の車体下方側移動端を示す。この状態からアウターコラム11をチルト方向の車体上方側(図7の上側)へ移動すると、図9に示すように、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板6、6が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝62に沿ってピン61に近づく方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板6、6の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、第2の揺動摩擦板6、6を介して車体取付けブラケット3に強固に締付けてクランプした状態で、車体が衝突すると、その慣性力で運転手がステアリングホイール102に衝突する。すると、アウターコラム11、締付けロッド4を介して第2の揺動摩擦板6、6に車体上方側への衝撃力が作用する。すると、第1の揺動摩擦板6、6がピン61と締付けロッド4との間で圧縮されて撓むため、締付けロッド4の締付け軸力が増大し、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大する。
従って、二次衝突時の車体上方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体上方側に移動を開始することはない。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケット3が車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。また、第2の揺動摩擦板6と車体取付けブラケット3との間にワッシャーを介在させる必要が無いため、ステアリング装置の車幅方向の寸法と部品点数を少なくでき、ステアリング装置の重量の増大を抑制できる。
次に本発明の実施例3について説明する。図10は本発明の実施例3のステアリング装置を示す断面図であり、実施例2の図8相当図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例3は第2の揺動摩擦板を側板の内側面に取り付けた例である。
図10に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34の内側面331、341には、第2の揺動摩擦板6、6がピン(第2の揺動支持部)61によって揺動可能に支持されている。第2の揺動摩擦板6、6は、車体取付けブラケット3の側板33、34の内側面331、341とディスタンスブラケット13の側面14、15との間に挟み込まれている。
ピン61は、チルト調整用長溝35、36の上端よりも車体上方側に配置されている。第2の揺動摩擦板6、6は、ピン61と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って細長く形成された矩形状の薄板で、ピン61と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って長く形成された第2の長溝(図示せず)を有している。この第2の長溝に締付けロッド4が挿入されている。
操作レバー41をクランプ方向に回動すると、固定カムの傾斜カム面の山に可動カムの傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド4を図10の左側に引っ張ると同時に、固定カムを図10の右側に押す。側板33は、固定カムの右端面によって右側に押され、側板33が内側に変形し、側板33の内側面331が第2の揺動摩擦板6を介してディスタンスブラケット13の側面14に強く押しつけられる。同時に、右側のナット42は、側板34の外側面342を押圧して、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面341を第2の揺動摩擦板6を介してディスタンスブラケット13の側面15に強く押しつける。
このようにして、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、車体取付けブラケット3に強固に締付けることができる。すると、アウターコラム11のスリット12の幅が狭くなって、アウターコラム11の内周面111が縮径し、インナーコラム10の外周面をアウターコラム11の内周面111が締付け、アウターコラム11がインナーコラム10に対して相対移動することを阻止する。従って、車体取付けブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11のチルト方向及びテレスコピック方向の変位が阻止される。
次に本発明の実施例4について説明する。図11は本発明の実施例4のステアリング装置を示す要部の正面図、図12は図11の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図、図13は図12のD−D断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例4は第1の揺動摩擦板と第2の揺動摩擦板の両方を取り付けた例である。
図11から図13に示すように、アウターコラム11の外周面113には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板5、5がピン(第1の揺動支持部)51によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板5、5は、車体取付けブラケット3の側板33、34の内側面331、341とディスタンスブラケット13の側面14、15との間に挟み込まれている。
ピン51は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体上方側で、アウターコラム11の中心軸線112上に配置されている。ピン51は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体下方側に配置してもよい。第1の揺動摩擦板5、5は、ピン51と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って細長く形成された矩形状の薄板で、ピン51と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って長く形成された第1の長溝52を有している。この第1の長溝52、52に締付けロッド4が挿入されている。ピン51の位置は、アウターコラム11の中心軸線112上に限定されるものではなく、中心軸線112よりも上側や下側にあってもよく、テレスコ調整用長溝16、17の車体後方端よりも車体後方側、または、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端よりも車体前方側でもよい。
車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面332、342には、第2の揺動摩擦板6、6がピン(第2の揺動支持部)61によって揺動可能に支持されている。第2の揺動摩擦板6、6は、車体取付けブラケット3の側板33の外側面332と固定カムの右端面との間、及び、車体取付けブラケット3の側板34の外側面342とナット42の左端面との間に挟み込まれている。
ピン61は、チルト調整用長溝35、36の上端よりも車体上方側に配置されている。ピン61は、チルト調整用長溝35、36の下端よりも車体下方側に配置してもよい。第2の揺動摩擦板6、6は、ピン61と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って細長く形成された矩形状の薄板で、ピン61と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って長く形成された第2の長溝62を有している。この第2の長溝62、62に締付けロッド4が挿入されている。第1の長溝52及び第2の長溝62は、一方を直線状にし、他方を円弧状にしてもよい。また、第1の長溝52及び第2の長溝62の両方を直線状にしたり、両方を円弧状にしてもよい。
第1の揺動摩擦板5、5と第2の揺動摩擦板6、6の位置を入れ換えて、第1の揺動摩擦板5、5を側板33、34の外側面332、342に配置し、第2の揺動摩擦板6、6を側板33、34の内側面331、341とディスタンスブラケット13の側面14、15との間に配置してもよい。また、第1の揺動摩擦板5、5と第2の揺動摩擦板6、6の両方を、側板33、34の外側面332、342、または、側板33、34の内側面331、341とディスタンスブラケット13の側面14、15との間に配置してもよい。
操作レバー41をクランプ方向に回動すると、固定カムの傾斜カム面の山に可動カムの傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド4を図13の左側に引っ張ると同時に、固定カムを図13の右側に押す。
第2の揺動摩擦板6は固定カムの右端面によって右側に押され、側板33が内側に変形し、側板33の内側面331が第1の揺動摩擦板5を介してディスタンスブラケット13の側面14に強く押しつけられる。同時に、右側のナット42は、第2の揺動摩擦板6を介して側板34の外側面342を押圧して、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面341を第1の揺動摩擦板5を介してディスタンスブラケット13の側面15に強く押しつける。
このようにして、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、車体取付けブラケット3に強固に締付けることができる。すると、アウターコラム11のスリット12の幅が狭くなって、アウターコラム11の内周面111が縮径し、インナーコラム10の外周面をアウターコラム11の内周面111が締付け、アウターコラム11がインナーコラム10に対して相対移動することを阻止する。従って、車体取付けブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11のチルト方向及びテレスコピック方向の変位が阻止される。本発明の実施例4では、第1の揺動摩擦板5と第2の揺動摩擦板6を組み合わせて配置しているため、アウターコラム11を車体取付けブラケット3により強固に締付けることができる。
次に、運転者が操作レバー41を締付解除方向に回動すると、フリーな状態における間隔が第1の揺動摩擦板5、5の外側の幅より広く設定された車体取付けブラケット3の側板33、34が、挟持方向と反対の方向へそれぞれ弾性復帰する。
そこで、アウターコラム11は、車体取付けブラケット3の側板33、34に対してフリーな状態となる。従って、締付けロッド4をチルト調整用長溝35、36に案内させつつチルト方向に変位させることで、ステアリングホイール102のチルト方向の調整を任意に行うことができる。また、テレスコ調整用長溝16、17を締付けロッド4に案内させつつ、アウターコラム11をテレスコピック方向に変位させることで、ステアリングホイール102のテレスコピック方向の調整を任意に行うことができる。
アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、第1の揺動摩擦板5、5、第2の揺動摩擦板6、6を介して車体取付けブラケット3に強固に締付けてクランプした状態で、車体が衝突すると、その慣性力で運転手がステアリングホイール102に衝突する。すると、アウターコラム11、締付けロッド4を介してチルト調整用長溝35、36に車体前方側への衝撃力が作用する。すると、第1の揺動摩擦板5、5がピン51と締付けロッド4との間で圧縮されて撓むため、締付けロッド4の締付け軸力が増大し、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大する。
従って、二次衝突時の車体前方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体前方側に移動を開始することはない。また、アウターコラム11、締付けロッド4を介して第2の揺動摩擦板6、6に車体上方側への衝撃力が作用すると、第1の揺動摩擦板6、6がピン61と締付けロッド4との間で圧縮されて撓むため、締付けロッド4の締付け軸力が増大し、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大する。
従って、二次衝突時の車体上方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体上方側に移動を開始することはない。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケット3が車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。また、第1の揺動摩擦板5と車体取付けブラケット3との間、及び、第2の揺動摩擦板6と車体取付けブラケット3との間にワッシャーを介在させる必要が無いため、ステアリング装置の車幅方向の寸法と部品点数を少なくでき、ステアリング装置の重量の増大を抑制できる。
次に本発明の実施例5について説明する。図14は本発明の実施例5のステアリング装置を示す要部の正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例5は第1の揺動摩擦板を取り付けるとともに、枢動ピン22を中心とする円弧よりも車体後方側に、チルト調整用長溝35、36を傾斜して形成した例である。
図14に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、車体下方側から車体上方側に向かって車体後方側に傾斜して形成されている。言い換えれば、チルト調整用長溝35、36は、枢動ピン22を中心とする円弧114よりも車体後方側に傾斜して形成されている。すなわち、チルト調整用長溝35、36は、枢動ピン22の中心(枢動中心)と締付けロッド4の中心を結ぶ直線115に直交する平面116に対して、傾斜角度αだけ車体後方側に傾斜して形成されている。
ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、上記チルト調整用長溝35、36及びテレスコ調整用長溝16、17を通して、図14の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板5、5がピン(第1の揺動支持部)51によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板5、5は、車体取付けブラケット3の側板33、34の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン51は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体上方側で、アウターコラム11の中心軸線112上に配置されている。ピン51は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体下方側に配置してもよい。第1の揺動摩擦板5、5は、ピン51と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って細長く形成された矩形状の薄板で、ピン51と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って長く形成された第1の長溝52を有している。この第1の長溝52、52に上記締付けロッド4が挿入されている。ピン51の位置は、アウターコラム11の中心軸線112上に限定されるものではなく、中心軸線112よりも上側や下側にあってもよく、テレスコ調整用長溝16、17の車体後方端よりも車体後方側、または、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端よりも車体前方側でもよい。
アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、第1の揺動摩擦板5、5を介して車体取付けブラケット3に強固に締付けてクランプした状態で、車体が衝突すると、その慣性力で運転手がステアリングホイール102に衝突する。すると、アウターコラム11、締付けロッド4を介してチルト調整用長溝35、36に車体前方側への衝撃力が作用する。すると、第1の揺動摩擦板5、5がピン51と締付けロッド4との間で圧縮されて撓むため、締付けロッド4の締付け軸力が増大し、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大する。
従って、二次衝突時の車体前方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体前方側に移動を開始することはない。また、チルト調整用長溝35、36は、枢動ピン22の中心と締付けロッド4の中心を結ぶ直線115に直交する平面116に対して、傾斜角度αだけ車体後方側に傾斜して形成されている。従って、アウターコラム11に車体上方側へ向かう衝撃力が入力されたとしても、同時に作用する車体前方側へのコラム軸方向のコラプス荷重に逆らって、コラム軸方向の車体後方側にアウターコラム11が後退しなければならず、アウターコラム11の車体上方側への移動を阻止することができ、エアーバッグが運転者を効果的に受け止めることができる。
次に本発明の実施例6について説明する。図15は本発明の実施例6のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピック方向の車体前方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。図16は図15でアウターコラムをテレスコピック方向の車体後方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図である。図17は図15でアウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例6は、アウターコラムのテレスコピック方向の調整位置にかかわらず、二次衝突時に締付けロッドが第1の長溝に沿って移動しないようにした例である。
図15から図17に示すように、ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、テレスコ調整用長溝16、17を通して、図15の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板71、71がピン(第1の揺動支持部)711によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板71、71は、車体取付けブラケット3の側板の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン711は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体上方側で、アウターコラム11の中心軸線112上に配置されている。ピン711は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体下方側に配置してもよい。実施例6の第1の揺動摩擦板71は、車体前方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第1の揺動摩擦板71には、車体前方側に凸の円弧状の第1の長溝712が形成され、この第1の長溝712に上記締付けロッド4が挿入されている。ピン711は、円弧状の第1の長溝712の延長線上にあってもよいし、ずれていてもよい。第1の長溝712は、車体後方側に凸の円弧状に形成してもよい。ピン711の位置は、アウターコラム11の中心軸線112上に限定されるものではなく、中心軸線112よりも上側や下側にあってもよく、テレスコ調整用長溝16、17の車体後方端よりも車体後方側、または、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端よりも車体前方側でもよい。
従って、図15に示すように、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体前方側(図15の左側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板71、71が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝712に沿ってピン711に近づく方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板71、71の揺動運動の軌跡の差を吸収する。また図16に示すように、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図16の右側)へ移動すると、締付けロッド4に引っ張られて第1の揺動摩擦板71、71が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝712に沿ってピン711から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板71、71の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
図17はアウターコラム11をテレスコピック方向の中間位置へ移動した状態を示す。図16または図17に示すアウターコラム11のテレスコピック方向の調整位置で、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、第1の揺動摩擦板71、71を介して車体取付けブラケット3に強固に締付けてクランプする。その状態で、車体が衝突すると、その慣性力で運転手がステアリングホイール102に衝突する。すると、アウターコラム11、締付けロッド4を介して車体取付けブラケット3の側板に車体前方側への衝撃力が作用する。
すると、締付けロッド4に車体後方側への大きな衝撃力が作用する。上記したように、実施例6の第1の長溝712は、車体前方側が凸の円弧状に形成されている。従って、締付けロッド4と第1の長溝712との接触位置の圧力角は、図16の状態がθ1、図17の状態がθ2で、θ1とθ2がほぼ一定に維持される。その結果、車体が衝突して、締付けロッド4に車体後方側への衝撃力が作用すると、アウターコラム11のテレスコピック方向の調整位置にかかわらず、締付けロッド4と第1の長溝712との接触位置の圧力角θ1、θ2がほぼ一定で大きな角度に維持され、締付けロッド4は第1の長溝712に沿って移動することが困難になる。
圧力角θ1、θ2は、締付けロッド4と第1の長溝712の接触位置の共通法線713と、締付けロッド4の運動方向714とのなす角度をいう。従って、二次衝突時の車体前方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体前方側に移動を開始することはない。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケット3が車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。第1の揺動摩擦板71、71は、車体取付けブラケット3の側板の外側面と固定カムの右端面との間、及び、車体取付けブラケット3の側板の外側面とナットの左端面との間に挟み込んでもよい。
次に本発明の実施例7について説明する。図18は本発明の実施例7のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の車体上方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図である。図19は図18でアウターコラムをチルト方向の車体下方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図である。図20は図18でアウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例7は、アウターコラムのチルト方向の調整位置にかかわらず、二次衝突時に締付けロッドが第2の長溝に沿って移動しないようにした例である。
図18から図20に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、枢動ピンを中心とする円弧状に形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、チルト調整用長溝35、36を通して、図18の紙面に直交する手前側から挿入されている。
車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面には、第2の揺動摩擦板81、81がピン(第2の揺動支持部)811、811によって揺動可能に支持されている。ピン811は、チルト調整用長溝35、36の上端よりも車体上方側に配置されている。ピン811は、チルト調整用長溝35、36の下端よりも車体下方側に配置してもよい。実施例7の第2の揺動摩擦板81は、車体前方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第2の揺動摩擦板81には、車体前方側に凸の円弧状の第2の長溝812が形成され、この第2の長溝812に上記締付けロッド4が挿入されている。ピン811は、円弧状の第2の長溝812の延長線上にあってもよいし、ずれていてもよい。
図19はアウターコラム11のチルト方向の車体下方側移動端を示す。この状態からアウターコラム11をチルト方向の車体上方側(図19の上側)へ移動すると、図18に示すように、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板81、81が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝812に沿ってピン811に近づく方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板81、81の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
図20はアウターコラム11をチルト方向の中間位置へ移動した状態を示す。図19または図20に示すアウターコラム11のチルト方向の調整位置で、アウターコラム11のディスタンスブラケット13を、第2の揺動摩擦板81、81を介して車体取付けブラケット3に強固に締付けてクランプする。その状態で、車体が衝突すると、その慣性力で運転手がステアリングホイール102に衝突する。すると、アウターコラム11、締付けロッド4を介して第2の揺動摩擦板81、81に車体上方側への衝撃力が作用する。
上記したように、実施例7の第2の長溝812は、車体前方側に凸の円弧状に形成されている。従って、締付けロッド4と第2の長溝812との接触位置の圧力角は、図19の状態がβ1、図20の状態がβ2で、β1とβ2がほぼ一定に維持される。その結果、車体が衝突して、締付けロッド4に車体上方側への衝撃力が作用すると、アウターコラム11のチルト方向の調整位置にかかわらず、締付けロッド4と第2の長溝812との接触位置の圧力角β1、β2がほぼ一定で大きな角度に維持され、締付けロッド4は第2の長溝812に沿って移動することが困難になる。
圧力角β1、β2は、締付けロッド4と第2の長溝812の接触位置の共通法線813と、締付けロッド4の運動方向814とのなす角度をいう。従って、二次衝突時の車体上方側への衝撃荷重で、アウターコラム11が締付け力に抗して車体取付けブラケット3から車体上方側に移動を開始することはない。その結果、所定のコラプス荷重で車体取付けブラケット3が車体から円滑に離脱するため、衝撃吸収性能が安定する。第2の揺動摩擦板81、81は、車体取付けブラケット3の側板の外側面と固定カムの右端面との間、及び、車体取付けブラケット3の側板の外側面とナットの左端面との間に挟み込んでもよい。
次に本発明の実施例8について説明する。図21は本発明の実施例8のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の車体下方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図である。図22は図21でアウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例8は、第2の長溝を第2の揺動支持部と締付けロッドを結ぶ直線に対して傾斜して形成した例である。
図21から図22に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、枢動ピンを中心とする円弧状に形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、チルト調整用長溝35、36を通して、図21の紙面に直交する手前側から挿入されている。
車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面には、第2の揺動摩擦板82、82がピン(第2の揺動支持部)821、821によって揺動可能に支持されている。ピン821は、チルト調整用長溝35、36の上端よりも車体上方側に配置されている。ピン821は、チルト調整用長溝35、36の下端よりも車体下方側に配置してもよい。実施例8の第2の揺動摩擦板82は、車体前方側の辺823が直線状で、車体後方側の辺824が車体後方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第2の揺動摩擦板82には、第2の長溝822が形成され、この第2の長溝822は、ピン821と締付けロッド4を結ぶ直線に対して車体後方側に傾斜して形成されている。この第2の長溝822に上記締付けロッド4が挿入されている。
図21はアウターコラム11のチルト方向の車体下方側移動端を示す。この状態からアウターコラム11をチルト方向の車体上方側(図21の上側)へ移動すると、図22に示すように、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板82、82が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝822に沿ってピン821に近づく方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板82、82の揺動運動の軌跡の差を吸収する。すなわち、第2の長溝822が、ピン821と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って形成されていなくても、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板82、82の揺動運動の軌跡の差を吸収することができる。
次に本発明の実施例9について説明する。図23は本発明の実施例9のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピック方向の車体前方側移動端まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。図24は図23でアウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例9は、第1の長溝を第1の揺動支持部と締付けロッドを結ぶ直線に対して傾斜して形成した例である。
図23から図24に示すように、ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、テレスコ調整用長溝16、17を通して、図23の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板72、72がピン(第1の揺動支持部)721によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板72、72は、車体取付けブラケット3の側板の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン721は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体上方側に配置されている。ピン721は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体下方側に配置してもよい。実施例9の第1の揺動摩擦板72は、車体前方側の辺723が車体前方側に凸の円弧状で、車体後方側の辺724が直線状に形成された薄板である。また、第1の揺動摩擦板72には第1の長溝722が形成され、この第1の長溝722は、ピン721と締付けロッド4を結ぶ直線に対して車体前方側に傾斜して形成されている。この第1の長溝722に上記締付けロッド4が挿入されている。
従って、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図23の右側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板72、72が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝722に沿ってピン721から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板72、72の揺動運動の軌跡の差を吸収する。すなわち、第1の長溝722が、ピン721と締付けロッド4を結ぶ直線に沿って形成されていなくても、締付けロッド4のテレスコ調整用長溝16、17に沿った運動と第1の揺動摩擦板72、72の揺動運動の軌跡の差を吸収することができる。
次に本発明の実施例10について説明する。図25は本発明の実施例10のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例10は、第1の揺動支持部をテレスコ調整用長溝よりも車体上方側で、かつ車体前方側に配置するとともに、第1の長溝を車体後方側に凸の円弧状に形成した例である。
図25に示すように、ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、テレスコ調整用長溝16、17を通して、図25の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板73、73がピン(第1の揺動支持部)731によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板73、73は、車体取付けブラケット3の側板の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン731は、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体上方側に配置されるとともに、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端よりも車体前方側に配置されている。実施例10の第1の揺動摩擦板73は、車体前方側の辺733が車体前方側に凸の円弧状で、車体後方側の辺734が車体後方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第1の揺動摩擦板73には、第1の長溝732が形成され、この第1の長溝732は、ピン731と締付けロッド4を結ぶ直線に対して車体後方側に傾斜するとともに、車体後方側に凸の円弧状に形成されている。この第1の長溝732に上記締付けロッド4が挿入されている。
従って、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図25の右側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板73、73が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝732に沿ってピン731に近づく方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板73、73の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体前方側(図25の左側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板73、73が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝732に沿ってピン731から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板73、73の揺動運動の軌跡の差を吸収する。従って、第1の揺動摩擦板73、73によって、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大し、衝撃吸収性能が安定する。
次に本発明の実施例11について説明する。図26は本発明の実施例11のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例11は、第1の揺動支持部をテレスコ調整用長溝と同一の車体上下方向位置で、かつ車体前方側に配置するとともに、第1の長溝を車体後方側に凸の円弧状に形成した例である。
図26に示すように、ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、テレスコ調整用長溝16、17を通して、図26の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板74、74がピン(第1の揺動支持部)741によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板74、74は、車体取付けブラケット3の側板の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン741は、テレスコ調整用長溝16、17と同一の車体上下方向位置で、かつ、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端よりも車体前方側に配置されている。実施例11の第1の揺動摩擦板74は、車体前方側の辺743が車体前方側に凸の円弧状で、車体後方側の辺744が車体後方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第1の揺動摩擦板74には、第1の長溝742が形成され、この第1の長溝742は、ピン741と締付けロッド4を結ぶ直線に対して車体後方側に傾斜するとともに、車体後方側に凸の円弧状に形成されている。この第1の長溝742に上記締付けロッド4が挿入されている。
従って、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図26の右側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板74、74が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝742に沿ってピン741に近づく方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板74、74の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体前方側(図26の左側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板74、74が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝742に沿ってピン741から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板74、74の揺動運動の軌跡の差を吸収する。従って、第1の揺動摩擦板74、74によって、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大し、衝撃吸収性能が安定する。
次に本発明の実施例12について説明する。図27は本発明の実施例12のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例12は、第1の揺動支持部をテレスコ調整用長溝よりも車体上方側で、かつ車体後方端に配置するとともに、第1の長溝を車体下方側に凸の円弧状に形成した例である。
図27に示すように、ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、テレスコ調整用長溝16、17を通して、図27の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板75、75がピン(第1の揺動支持部)751によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板75、75は、車体取付けブラケット3の側板の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン751は、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体上方側に配置されるとともに、テレスコ調整用長溝16、17の車体後方端に配置されている。実施例12の第1の揺動摩擦板75は、車体前方側の辺753が車体前方側に凸の円弧状、車体後方側の辺754が車体後方側に凸の円弧状、車体下方側の辺755が車体下方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第1の揺動摩擦板75には、第1の長溝752が形成され、この第1の長溝752は、ピン751と締付けロッド4を結ぶ直線に対してほぼ直交するとともに、車体下方側に凸の円弧状に形成されている。この第1の長溝752に上記締付けロッド4が挿入されている。
従って、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図27の右側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板75、75が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝752に沿ってピン751から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板75、75の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体前方側(図27の左側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板75、75が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝752に沿ってピン751に近づく方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板75、75の揺動運動の軌跡の差を吸収する。実施例12の第1の揺動摩擦板75は、ピン751を支点とする第1の揺動摩擦板75の揺動軌跡が小さく、アウターコラム11の外形からの第1の揺動摩擦板75のはみ出しが小さくなるため、ステアリング装置を小型化できる。従って、第1の揺動摩擦板75、75によって、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大し、衝撃吸収性能が安定する。
次に本発明の実施例13について説明する。図28は本発明の実施例13のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例13は、第2の揺動支持部をチルト調整用長溝の車体下方端と同一の車体上下方向位置で、かつ車体前方側に配置するとともに、第2の長溝を車体後方側に凸の円弧状に形成した例である。
図28に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、枢動ピンを中心とする円弧状に形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、チルト調整用長溝35、36を通して、図28の紙面に直交する手前側から挿入されている。
車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面には、第2の揺動摩擦板83、83がピン(第2の揺動支持部)831、831によって揺動可能に支持されている。ピン831は、チルト調整用長溝35、36の車体下方端と同一の車体上下方向位置に配置されるとともに、チルト調整用長溝35、36の車体前方側に配置されている。
実施例13の第2の揺動摩擦板83は、車体前方側の辺833が車体前方側に凸の円弧状、車体後方側の辺834が車体後方側に凸の円弧状、車体下方側の辺835が車体下方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第2の揺動摩擦板83には、第2の長溝832が形成され、この第2の長溝832は、ピン831と締付けロッド4を結ぶ直線に対して傾斜し、車体後方側に凸の円弧状に形成されている。この第2の長溝832に上記締付けロッド4が挿入されている。
図28の状態からアウターコラム11をチルト方向の車体上方側(図28の上側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板83、83が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝832に沿ってピン831から離れる方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板83、83の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をチルト方向の車体下方側(図28の下側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板83、83が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝832に沿ってピン831に近づく方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板83、83の揺動運動の軌跡の差を吸収する。従って、第2の揺動摩擦板83、83によって、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大し、衝撃吸収性能が安定する。
次に本発明の実施例14について説明する。図29は本発明の実施例14のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例14は、第2の揺動支持部をチルト調整用長溝の上端よりも車体上方側で、かつ車体前方側に配置するとともに、第2の長溝を車体後方側に凸の円弧状に形成した例である。
図29に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、枢動ピンを中心とする円弧状に形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、チルト調整用長溝35、36を通して、図29の紙面に直交する手前側から挿入されている。
車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面には、第2の揺動摩擦板84、84がピン(第2の揺動支持部)841、841によって揺動可能に支持されている。ピン841は、チルト調整用長溝35、36の車体上方端よりも車体上方側に配置されるとともに、チルト調整用長溝35、36の車体前方側に配置されている。実施例14の第2の揺動摩擦板84は、車体前方側の辺843が車体前方側に凸の円弧状、車体後方側の辺844が車体後方側に凸の円弧状、車体上方側の辺845が車体上方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第2の揺動摩擦板84には、第2の長溝842が形成され、この第2の長溝842は、ピン841と締付けロッド4を結ぶ直線に対して傾斜し、車体後方側に凸の円弧状に形成されている。この第2の長溝842に上記締付けロッド4が挿入されている。
図29の状態からアウターコラム11をチルト方向の車体上方側(図29の上側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板84、84が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝842に沿ってピン841に近づく方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板84、84の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をチルト方向の車体下方側(図29の下側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板84、84が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝842に沿ってピン841から離れる方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板84、84の揺動運動の軌跡の差を吸収する。従って、第2の揺動摩擦板84、84によって、ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けるクランプ力が増大し、衝撃吸収性能が安定する。
次に本発明の実施例15について説明する。図30は本発明の実施例15のステアリング装置で、アウターコラムをテレスコピック方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図であり、車体取付けブラケットを省略した拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例15は、実施例6及び実施例12の変形例であって、二次衝突時に第1の揺動摩擦板が回転しないようにした例である。
図30に示すように、ディスタンスブラケット13には、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体下方側に、アウターコラム11の中心軸線112に平行に延びるテレスコ調整用長溝16、17が形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、テレスコ調整用長溝16、17を通して、図30の紙面に直交する手前側から挿入されている。
アウターコラム11の外周面には、アウターコラム11の車幅方向の左右両側に、第1の揺動摩擦板75、75がピン(第1の揺動支持部)751によって揺動可能に支持されている。第1の揺動摩擦板75、75は、車体取付けブラケット3の側板の内側面とディスタンスブラケット13の側面との間に挟み込まれている。
ピン751は、アウターコラム11の中心軸線112よりも車体上方側に配置されるとともに、テレスコ調整用長溝16、17の車体後方端に配置されている。ピン751は、テレスコ調整用長溝16、17よりも車体下方側に配置してもよい。また、ピン751は、テレスコ調整用長溝16、17の車体前方端に配置してもよい。実施例15の第1の揺動摩擦板75は、車体前方側の辺753が車体前方側に凸の円弧状、車体後方側の辺754が車体後方側に凸の円弧状、車体下方側の辺755が車体下方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第1の揺動摩擦板75には、第1の長溝752が形成され、この第1の長溝752は、ピン751と締付けロッド4を結ぶ直線に対してほぼ直交するとともに、車体下方側に凸の円弧状に形成されている。第1の長溝752は、車体上方側に凸の円弧状に形成してもよい。この第1の長溝752に上記締付けロッド4が挿入されている。
従って、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体後方側(図30の右側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板75、75が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝752に沿ってピン751から離れる方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板75、75の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をテレスコピック方向の車体前方側(図30の左側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第1の揺動摩擦板75、75が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第1の長溝752に沿ってピン751に近づく方向に移動し、締付けロッド4の直線運動と第1の揺動摩擦板75、75の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
実施例15では、締付けロッド4とテレスコ調整用長溝16、17との接触位置の圧力角θ3は75度、締付けロッド4と第1の長溝752との接触位置の圧力角θ4は60度に形成されている。ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けた時のクランプ力は、圧力角θ3、θ4、第1の揺動摩擦板75、75の摩擦係数、第1の揺動摩擦板75、75を締め付ける面圧によって決定される。圧力角θ3、θ4のうちの一方または両方を、限界まで大きくすると第1の揺動摩擦板75、75は回転することができなくなるが、圧力角θ3、θ4のうちの一方または両方を60度〜70度にすれば、第1の揺動摩擦板75、75は回転することができなくなる。
しかし、圧力角θ3、θ4を大きくすると、車体取付けブラケット3の側板33、34に対してアウターコラム11をフリーな状態にして、アウターコラム11をテレスコピック方向に調整する時に、第1の揺動摩擦板75、75が回転しずらくなって、テレスコピック方向の調整作業がやりにくくなる恐れがある。本発明の実施例15では、摩擦係数を小さくするための表面処理を第1の揺動摩擦板75、75に施している。すなわち、モリブデンコーティング、フッソ樹脂コーティング、ダイヤモンド・ライク・コーティング(DLC)等の表面処理を第1の揺動摩擦板75、75に施している。これによって、第1の揺動摩擦板75、75の摩擦係数を0.15以下に小さくし、圧力角θ3、θ4を大きくしても、アウターコラム11をテレスコピック方向に調整する時に、第1の揺動摩擦板75、75の回転を容易にして、テレスコピック方向の調整作業をやり易くしている。
圧力角θ3、θ4は60度〜70度が好ましいが、50度〜80度でもよい。また、他の例として、圧力角θ3、θ4を50度以下にし、第1の揺動摩擦板75、75の摩擦係数を0.15以上にしてもよい。
次に本発明の実施例16について説明する。図31は本発明の実施例16のステアリング装置の車体取付けブラケット近傍の拡大正面図を示し、アウターコラムをチルト方向の中間位置まで移動した状態を示す拡大正面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。実施例16は、実施例7及び実施例14の変形例であって、二次衝突時に第2の揺動摩擦板が回転しないようにした例である。
図31に示すように、車体取付けブラケット3の側板33、34には、チルト調整用長溝35、36が形成されている。チルト調整用長溝35、36は、枢動ピンを中心とする円弧状に形成されている。丸棒状の締付けロッド4が、チルト調整用長溝35、36を通して、図31の紙面に直交する手前側から挿入されている。
車体取付けブラケット3の側板33、34の外側面には、第2の揺動摩擦板84、84がピン(第2の揺動支持部)841、841によって揺動可能に支持されている。ピン841は、チルト調整用長溝35、36の車体上方端よりも車体上方側に配置されるとともに、チルト調整用長溝35、36の車体前方側に配置されている。ピン841は、チルト調整用長溝35、36の車体上方端よりも車体下方側に配置してもよい。また、ピン841は、チルト調整用長溝35、36の車体後方側に配置してもよい。実施例16の第2の揺動摩擦板84は、車体前方側の辺843が車体前方側に凸の円弧状、車体後方側の辺844が車体後方側に凸の円弧状、車体上方側の辺845が車体上方側に凸の円弧状に形成された薄板である。また、第2の揺動摩擦板84には、第2の長溝842が形成され、この第2の長溝842は、ピン841と締付けロッド4を結ぶ直線に対して傾斜し、車体後方側に凸の円弧状に形成されている。第2の長溝842は、車体前方側に凸の円弧状に形成してもよい。この第2の長溝842に上記締付けロッド4が挿入されている。
図31の状態からアウターコラム11をチルト方向の車体上方側(図31の上側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板84、84が時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝842に沿ってピン841に近づく方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板84、84の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
また、アウターコラム11をチルト方向の車体下方側(図31の下側)へ移動すると、締付けロッド4に押されて第2の揺動摩擦板84、84が反時計方向に揺動する。締付けロッド4は第2の長溝842に沿ってピン841から離れる方向に移動し、締付けロッド4のチルト調整用長溝35、36に沿った運動と第2の揺動摩擦板84、84の揺動運動の軌跡の差を吸収する。
実施例16では、締付けロッド4とチルト調整用長溝35、36との接触位置の圧力角β3は70度、締付けロッド4と第2の長溝842との接触位置の圧力角β4は65度に形成されている。ディスタンスブラケット13を車体取付けブラケット3に締付けた時のクランプ力は、圧力角β3、β4、第2の揺動摩擦板84、84の摩擦係数、第2の揺動摩擦板84、84を締め付ける面圧によって決定される。圧力角β3、β4のうちの一方または両方を、限界まで大きくすると第2の揺動摩擦板84、84は回転することができなくなるが、圧力角β3、β4のうちの一方または両方を60度〜70度にすれば、第2の揺動摩擦板84、84は回転することができなくなる。
しかし、圧力角β3、β4を大きくすると、車体取付けブラケット3の側板33、34に対してアウターコラム11をフリーな状態にして、アウターコラム11をチルト方向またはテレスコピック方向に調整する時に、第2の揺動摩擦板84、84が回転しずらくなって、チルト方向またはテレスコピック方向の調整作業がやりにくくなる恐れがある。
本発明の実施例16では、摩擦係数を小さくするための表面処理を第2の揺動摩擦板84、84に施している。すなわち、モリブデンコーティング、フッソ樹脂コーティング、ダイヤモンド・ライク・コーティング(DLC)等の表面処理を第2の揺動摩擦板84、84に施している。これによって、第2の揺動摩擦板84、84の摩擦係数を0.15以下に小さくし、圧力角β3、β4を大きくしても、アウターコラム11をチルト方向またはテレスコピック方向に調整する時に、第2の揺動摩擦板84、84の回転を容易にして、チルト方向またはテレスコピック方向の調整作業をやり易くしている。
圧力角β3、β4は60度〜70度が好ましいが、50度〜80度でもよい。また、他の例として、圧力角β3、β4を50度以下にし、第2の揺動摩擦板84、84の摩擦係数を0.15以上にしてもよい。
上記実施例で、第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板の摩擦係数を大きくするために、第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板に、メッキ、塗装、ショットブラスト、アヤメローレット等の表面処理を施すのが好ましい。また、第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板の材質は、鉄またはアルミニウムが好ましい。
上記実施例では、第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板が車幅方向の左右両側に形成されているが、車幅方向の片側だけに形成してもよい。また、上記実施例では、インナーコラム10が車体前方側でアウターコラム11が車体後方側に配置されたステアリング装置に適用した例について説明したが、インナーコラム10が車体後方側でアウターコラム11が車体前方側に配置されたステアリング装置に適用してもよい。また、第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板の摩擦力を増大させるために、摩擦板の表面にやすり状の凹凸を形成したり、摩擦係数の大きな塗装やメッキ処理を施してもよい。
101 コラム
102 ステアリングホイール
103 ステアリングシャフト
103A 上部ステアリングシャフト
103B 下部ステアリングシャフト
104 自在継手
105 中間シャフト
105a 中間インナーシャフト
105b 中間アウターシャフト
106 自在継手
107 ステアリングギヤ
108 タイロッド
109 操舵輪
10 インナーコラム
11 アウターコラム
111 内周面
112 中心軸線
113 外周面
114 円弧
115 直線
116 直交する平面
12 スリット
13 ディスタンスブラケット
14、15 側面
16、17 テレスコ調整用長溝
21 ロアーブラケット
22 枢動ピン
3 車体取付けブラケット
32 上板
33、34 側板
331、341 内側面
332、342 外側面
35、36 チルト調整用長溝
4 締付けロッド
41 操作レバー
42 ナット
5 第1の揺動摩擦板
51 ピン(第1の揺動支持部)
52 第1の長溝
6 第2の揺動摩擦板
61 ピン(第2の揺動支持部)
62 第2の長溝
71 第1の揺動摩擦板
711 ピン(第1の揺動支持部)
712 第1の長溝
713 共通法線
714 締付けロッド4の運動方向
72 第1の揺動摩擦板
721 ピン(第1の揺動支持部)
722 第1の長溝
723 車体前方側の辺
724 車体後方側の辺
73 第1の揺動摩擦板
731 ピン(第1の揺動支持部)
732 第1の長溝
733 車体前方側の辺
734 車体後方側の辺
74 第1の揺動摩擦板
741 ピン(第1の揺動支持部)
742 第1の長溝
743 車体前方側の辺
744 車体後方側の辺
75 第1の揺動摩擦板
751 ピン(第1の揺動支持部)
752 第1の長溝
753 車体前方側の辺
754 車体後方側の辺
755 車体下方側の辺
81 第2の揺動摩擦板
811 ピン(第2の揺動支持部)
812 第2の長溝
813 共通法線
814 締付けロッド4の運動方向
82 第2の揺動摩擦板
821 ピン(第2の揺動支持部)
822 第2の長溝
823 車体前方側の辺
824 車体後方側の辺
83 第2の揺動摩擦板
831 ピン(第2の揺動支持部)
832 第2の長溝
833 車体前方側の辺
834 車体後方側の辺
835 車体下方側の辺
84 第2の揺動摩擦板
841 ピン(第2の揺動支持部)
842 第2の長溝
843 車体前方側の辺
844 車体後方側の辺
845 車体上方側の辺

Claims (6)

  1. 車体に取付け可能な車体取付けブラケット、
    上記車体取付けブラケットに、チルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、
    上記コラムに形成された貫通孔、
    上記車体取付けブラケットの側板に形成されたチルト調整用長溝、
    上記車体取付けブラケットの側板の内側面、または、車体取付けブラケットの側板の外側面に第2の揺動支持部によって揺動可能に支持された第2の揺動摩擦板、
    所望のチルト位置で、上記車体取付けブラケットに上記コラムをクランプするために、上記貫通孔及びチルト調整用長溝に挿通され、上記第2の揺動摩擦板を介してコラムを車体取付けブラケットに締付ける締付けロッド、
    上記第2の揺動摩擦板に形成され上記締付けロッドが挿通されるとともに上記チルト調整用長溝と交差する第2の長溝を備えており、
    上記チルト調整用長溝は、上記第2の揺動支持部の中心と上記締付けロッドの中心を結ぶ直線に直交する平面に対して、車体後方側に傾斜して形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記第2の長溝は円弧状に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記第2の長溝は車体前方側が凸の円弧状に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記第2の長溝は車体後方側が凸の円弧状に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板は、摩擦係数を大きくするための表面処理が施されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記第1の揺動摩擦板及び第2の揺動摩擦板は、鉄またはアルミニウムで形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
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