JP2008149969A - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】テレスコ用長孔のどの位置をロックボルトが占めても、ロックボルトの締め付けトルクを略一定にする。
【解決手段】 アッパジャケット6aの両側から下方へ突出する一対のディスタンスブラケット16を設けると共に該ディスタンスブラケット16の夫々の下部にはテレスコ用長孔16aを設け、該一対のディスタンスブラケット16間にディスタンスカラー28を挟持し、該ディスタンスカラー28とテレスコ用長孔16aの部分と一対のサイドブラケット13cとを貫通するロックボルト17を設け、該ロックボルト17を介して一対のサイドブラケット13c間を締め付ける締付手段18を設け、ディスタンスカラー28には溝28aを形成し、該溝28aに、アッパジャケット6aに形成した挿通孔43を介してロアジャケット6bを押圧する押圧部材27を移動自在に設け、該押圧部材27を押圧するカム部17bをロックボルト17に形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステアリングコラム装置に関し、アッパジャケットと一体のディスタンスブラケットに形成された長孔のいずれの部分にロックボルトが位置しても、ロックレバーによるロックボルトの締付トルクが略一定になるようにしたものである。
自動車の操舵機構には、ステアリングホィールの回転を操舵車輪に伝達するためのステアリングコラム装置が設けられている。ステアリングコラム装置としては、特許文献1に開示されたものが知られている。
このステアリングコラム装置は、アッパチューブ22に結合された連結ブラケット14が車体に結合されたサポートブラケット12に挟持されており、連結ブラケット14に形成されたテレスコ用長孔14cおよびサポートブラケット12に形成されたチルト用長孔12cにボルト41が挿通され、操作レバー45によって操作されるカム機構43,44を介してボルト41が締め付けられることにより、連結ブラケット14がサポートブラケット12間で締め付けられる。
また、ボルト41の回転により、ガタ取りカム47のカム部47bが回転してロアチューブ21の外周面を押圧するので、ボルト41の締め付け時には、ロアチューブ21がアッパチューブ22の内周面に押圧され、ロアチューブ21とアッパチューブ22との間のガタがなくなる。
特開平2001−322552号公報
ところが、連結ブラケット14の平行度が一定でないことやテレスコ用長孔14cの剛性が長さ方向で異なることにより、連結ブラケット14に形成されたテレスコ用長孔14cにおけるボルト41の占める位置によって、ボルト41の締め付けトルクが変動する。
また、カム部47bの外周面がロアチューブ21の外周面を押圧してロアチューブ21をアッパチューブ22の内周面に押圧し、両者間のガタ取りを行っているが、カム部47bの外周面とロアチューブ21の外周面との接触は、ボルト41の軸方向に沿って接触する線接触となるので、面圧が高く摩耗が大きい。そのため、カム部47bによる押圧力を大きくすることができない。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、ロックボルトの締め付けトルクがテレスコ用長孔の位置によって変動することなく、かつガタ取りを行うためのアッパジャケットの押圧力を大きくできるステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、操舵車輪に連結されるロアシャフトと該ロアシャフトに対して軸方向へ相対的に移動自在でかつステアリングホィールを有するアッパシャフトとにより構成されるステアリングシャフトと、前記ロアシャフトを回転自在に支持すると共に車体に支持されたロアジャケットと、前記アッパシャフトを回転自在に支持すると共に前記ロアジャケットの上部に軸方向へ摺動自在に重合して内筒部と外筒部とからなる重合部を前記ロアジャケットと共に構成するアッパジャケットと、前記重合部を挟持するように車体から下方へ向かって突出する一対のサイドブラケットと、該一対のサイドブラケットに設けられ前記重合部をロックあるいはロック解除する締付手段とを有するステアリングコラム装置において、前記締付手段は、前記アッパジャケットの前記外筒部の両側から下方へ突出する一対のディスタンスブラケットが設けられると共に該一対のディスタンスブラケットの夫々の下部には前記アッパジャケットの軸方向に沿ってテレスコ用長孔が設けられ、該一対のディスタンスブラケットの前記テレスコ用長孔間に挟持するディスタンスカラーが設けられ、該ディスタンスカラーの内部と前記テレスコ用長孔の部分と前記一対のサイドブラケットとを貫通するロックボルトが設けられ、該ロックボルトを介して前記一対のサイドブラケット間を締め付けることにより前記重合部がロックされ、前記ディスタンスカラーには、前記ロックボルトが貫通する貫通部から前記重合部へ向かって開口するガイド孔が形成されると共に前記外筒部の下面には挿通孔が設けられ、該挿通孔を介して前記内筒部を押圧するための押圧部材が前記ガイド孔に移動自在に設けられ、該押圧部材を押圧するカム部が前記ロックボルトに形成され、前記ロックボルトをロック方向へ回動させることにより前記カム部が前記押圧部材を前記内筒部へ押圧することを特徴とする。
この発明によれば、テレスコ調整を行う際には、締付手段を緩め、ロックボルトに対してアッパジャケットを軸方向へ移動させた後に、締付手段を締め付けることになる。アッパジャケットを軸方向へ移動させたときには、一対のサイドブラケットとディスタンスカラーとロックボルトとは動かず、これらに対して一対のディスタンスブラケットがアッパジャケットの長さ方向へ相対的に移動し、その場で締付手段により締め付けられることになる。このため、ディスタンスカラーの長さと一対のディスタンスブラケットの厚さとを加算したディスタンス値は、テレスコ用長孔のどの位置にロックボルトが位置していても、常に一定となる。従って締付手段による締め付けトルクが略一定である。
また、締付手段と共にロックボルトが回転し、該ロックボルトのカム部が回転することから、該カム部に押された押圧部材がガイド孔に沿って半径方向上側へ移動する。このため、押圧部材が外筒部に形成された挿通孔を介して内筒部を押圧し、重合部のガタを取る。このとき、押圧部材が直線移動して内筒部を押圧することになり、押圧部材と内筒部の外周面との接触面を面接触にすることが可能となり、内筒部を大きな押圧力で押圧することが可能となる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のステアリングコラム装置において、前記夫々のサイドブラケットと前記夫々のディスタンスブラケットとの間に、1または2以上の摩擦板を介在させ、前記ディスタンスブラケット,前記摩擦板,前記サイドブラケットの間には平座金を介在させ、夫々の前記摩擦板にもテレスコ用長孔を形成すると共に前記摩擦板と前記ディスタンスブラケットとを連結し、前記摩擦板のテレスコ用長孔および平座金にも前記ロックボルトを挿通させたことを特徴とする。
この発明によれば、締付手段を締め付けたときに、ロックボルトに挿通されているディスタンスカラー,平座金,サイドブラケットに対し、テレスコ用長孔を有すると共に相互に連結され軸方向へ移動可能なディスタンスブラケット,摩擦板がロックボルトの軸方向に交互に配置されていることから、摩擦面の面積が大きく摩擦抵抗が大きい。従って、アッパジャケットを規制する規制力が大きく、二次衝突によりアッパジャケットが軸方向へ移動するのが確実に防止される。
本発明に係るステアリングコラム装置によれば、ロックボルトがテレスコ用長孔のどの位置を占めていても、ディスタンスカラーの長さと一対のディスタンスブラケットの厚さとを加算したディスタンス値は、常に一定となる。従って締付手段による締め付けトルクは略一定となる。
また、ロックボルトの回転に伴って回転するロックボルトのカム部の回転により、押圧部材がガイド孔に沿って半径方向上側へ直線移動して内筒部の外周面を押圧するので、押圧部材と内筒部の外周面との接触面を面接触にすることが可能であり、内筒部を大きな押圧力で押圧することが可能となる。
更に、締付手段を締め付けたときに、ロックボルトに挿通されているディスタンスカラー,平座金,サイドブラケットに対し、相互に連結されテレスコ用長孔に沿って軸方向へ移動可能なディスタンスブラケット,摩擦板が軸方向に交互に配置されていることから、摩擦面の面積が大きく摩擦抵抗が大きい。従って、アッパジャケットを規制する規制力が大きく、二次衝突によりアッパジャケットが軸方向への移動するのが確実に防止される。
以下、本発明によるステアリングコラム装置の実施の形態を説明する。このステアリングコラム装置は、チルト機構部とテレスコ機構部とを、1つの操作レバーで操作できるようにしたものである。
以下、ステアリングコラム装置の構成を説明する。図5に示すように、ステアリングコラム装置1は、アッパブラケット13と、ロアブラケット11との2箇所で車体に支持されている。ロアブラケット11は車体側ブラケット11aに対してジャケット側ブラケット11bを回動軸11cを介して回動自在に設けたものである。ステアリングシャフト5は、中空のアッパシャフト5aと、該アッパシャフト5aの下部に図1に示すスプライン結合部を介して軸方向へスライド自在に結合された中実のロアシャフト5bとから構成されている。アッパシャフト5aの上部には図示しないステアリングホィールが取り付けられ、ロアシャフト5bの下部は図示しない操舵車輪に連結されている。
前記ステアリングシャフト5を覆うジャケット6は、ロアジャケット6bと、該ロアジャケット6bの上部を覆うように設けられたアッパジャケット6aとから構成されている。つまり、ロアジャケット6bの上部にアッパジャケット6aが摺動自在に重合し、内筒部と外筒部とからなる重合部33を構成している。図1に示すように、ロアジャケット6bの内筒部における円周方向の4箇所には、アッパジャケット6aの外筒部の内周面に当接させるための突出部7が形成されている。アッパジャケット6aの上端近傍には、計器類を装着するための計器パネル44が装着されている。
アッパシャフト5aは上部に配置された軸受8aを介してアッパジャケット6aの内部に回転自在に支持されている。ロアシャフト5bは、軸受8dを介してロアジャケット6bの内部に回転自在に支持されている。図5に示すように、ロアジャケット6bの下部には前記ジャケット側ブラケット11bが結合され、回動軸11cを中心としてステアリングコラム装置1は上下方向へ揺動自在になっている。
図示しないステアリングホイールをアッパシャフト5aおよびアッパジャケット6aと共に上下方向にチルトさせたり、軸方向にテレスコさせることができるように、チルト・テレスコ機構部12が設けられている。以下、詳細に説明する。
前記アッパブラケット13は、図1に示すように水平方向へ伸びる本体側ブラケット13aと該本体側ブラケット13aの下に結合されたジャケット側ブラケット13bとによって構成されている。そして、本体側ブラケット13aが取付座15を介して車体に離脱可能に取り付けられている。即ち、以下のように構成されている。取付座15が、孔15aに挿通させた図示しないボルトを介して車体に結合されている。そして、該取付座15の周囲に形成したスライド溝15bの部分に本体側ブラケット13aの車体後方へ向かって開口するV字状溝の縁40の部分を車体前方から挿入した状態で本体側ブラケット13aが車体に結合されている。取付座15の下面には、前記ボルトを孔に挿通させることによりエネルギー吸収部材34の基端部が結合されており、該エネルギー吸収部材34の先端の係合部34aがアッパブラケット13の図示しない切欠部に係合している。二次衝突によりアッパブラケット13に車体の前方へ向かう過大な荷重が加わったときには、アッパブラケット13が車体前方へ向かって移動するので、その際にエネルギー吸収部材34がガイドライン34bに沿って裂かれるように構成されている。
車体に結合されたジャケット側ブラケット13bには、下方へ向かって突出する一対のサイドブラケット13cが形成されている。該一対のサイドブラケット13cの間には、アッパジャケット6aとロアジャケット6bとが重合する前記重合部33が配置されている。そして、一対のサイドブラケット13cの間にはアッパジャケット6aの前記外筒部がテレスコ可能に配置されている。
即ち、以下のように構成されている。一対のディスタンスブラケット16が前記アッパジャケット6aの外筒部の両側から下方へ突出するように設けられている。即ち、金属板を逆U字形状に成形した部材の円弧部分をアッパジャケット6aの外筒部に巻回してその円弧部をアッパジャケット6aの外周部に溶接することにより、一対のディスタンスブラケット16が形成されている。該一対のディスタンスブラケット16の夫々の下部には前記アッパジャケット6aの軸方向に沿ってテレスコ用長孔16aが形成されている。該一対のディスタンスブラケット16の前記テレスコ用長孔16aの間には、一対のディスタンスブラケット16により挟持した状態でディスタンスカラー28が設けられている。ディスタンスカラー28は、図3に示すように、上面には長さ方向に沿ってロックボルトが貫通する貫通部としての溝28aが形成されている。そして、一対のディスタンスブラケット16の間からディスタンスカラー28が落下しないように、ディスタンスブラケット16の下端部を相互に接近する方向へ突出させて突出部16bが形成されている。
前記夫々のサイドブラケット13cと前記夫々のディスタンスブラケット16との間には、2枚の摩擦板9が介在されており、ディスタンスブラケット16,摩擦板9,サイドブラケット13cの間には3枚の平座金14が介在している。
夫々の摩擦板9は図2に示すようにディスタンスブラケット16の長さと略対応した長さに成形され、摩擦板9にも前記テレスコ用長孔16aと対応したテレスコ用長孔9aが形成されている。そして、ディスタンスブラケット16および摩擦板9には、車体前方へ向かって突出する突出部16c,9bが形成され、該突出部16cと2枚の突出部9bとの3者が、夫々図1の左右で連結軸19を介して連結されている。
前記一対のサイドブラケット13cの下部には、図2に示すように上下方向に沿ってチルト用長孔41が形成され、図1に示すように、サイドブラケット13cのチルト用長孔41と、ディスタンスブラケット16のテレスコ用長孔16aと、摩擦板9のテレスコ用長孔9aと、ディスタンスカラー28の溝28aと、平座金14の内部とには、ロックボルト17が挿通されている。
ディスタンスカラー28の溝28aは、後述する押圧部材27を半径方向外側へ案内するために溝28aから前記重合部33へ向かって開口するガイド孔を兼用しており、図1,図3に示すように、前記重合部33の外筒部であるアッパジャケット6aには幅がWで長さがLの挿通孔43が形成され、該挿通孔43を介して内筒部であるロアジャケット6bの外周面を押圧するための樹脂製の押圧部材27が溝28aに半径方向へ移動自在に収容されている。押圧部材27は、図3に示すように断面形状がT字形であってロアジャケット6bの軸方向へ長くなっており、図1に示すようにロアジャケット6bの軸方向直角な方向では上部の幅が小さくなっている。また、図1に示すように押圧部材27の下部はロックボルト17の軸方向に長い逆T字形となっている。押圧部材27の上面の形状は、ロアジャケット6bの外周面に面接触するように、円弧状の凹面27aが形成されている。該押圧部材27を押圧するため、ロックボルト17の長さ方向での中間部には図3に示す断面が楕円形のカム部17bが形成されている。なお、ディスタンスカラー28の上面には、アッパジャケット6aの外周面との干渉を避けるため、円弧状の切欠部28bが形成されている。
前記ロックボルト17を介して前記一対のサイドブラケット13c間を締め付ける締付手段18が設けられている。締付手段18の構成を以下に説明する。一対のサイドブラケット13c間の間隔を小さくしてディスタンスブラケット16を締め付けるため、サイドブラケット13cの横には前記ロックボルト17が貫通した状態でカム機構22が設けられている。該カム機構22は、中央にロックボルト17を挿通させるための挿通孔が形成された固定カム20と可動カム23とから構成されている。
固定カム20の図1中の左面には、円周方向に沿って低部と高部とこれらの低部と高部とを滑らかに繋ぐ斜面とが交互に複数組形成されている。そして、固定カム20の右側には筒部20aが形成されている。該筒部20aはディスタンスブラケット16のテレスコ用長孔16aの内部まで挿通され、筒部20aの先端とディスタンスカラー28との間には隙間が形成されている。筒部20aの外周面には相互に平行な平行面が形成されており、この平行面の部分がチルト用長孔41の内部に入り込んで固定カム20の回転が拘束されている。また、筒部20aの部分が摩擦板9のテレスコ用長孔9aおよび平座金14の内部に挿通されている。
一方、ロックボルト17の先端部側には、回転するロックボルト17とサイドブラケット13cとの間の摩擦抵抗を小さくするため、筒部36aとフランジ部36bとを有する固定スリーブ36が設けられ、該筒部36aはディスタンスブラケット16のテレスコ用長孔16aの内部まで形成され、筒部36aの先端とディスタンスカラー28との間には隙間が形成されている。また、筒部36aの部分が摩擦板9のテレスコ用長孔9aおよび平座金14の内部に挿通されている。ロックボルト17には、該ロックボルト17と一体に回転するフランジ37を介してナット38がねじ込まれ、ナット38の先端の小径部がカシメられている。そして、サイドブラケット13cに圧接されるフランジ部36bとロックボルト17と共に回転するフランジ37との間には、スラスト軸受39が設けられている。
一方、可動カム23の右面には、固定カム20の低部,斜面,高部に対して摺動する突出部が円周方向に沿って複数組形成されている。可動カム23における左側の軸芯位置には凸部23aが形成され、該凸部23aは操作レバー21に形成された軸孔21aに異形嵌合されている。つまり、可動カム23には操作レバー21が一体に結合されている。
可動カム23,固定カム20の内部にはロックボルト17が挿通されており、前記操作レバー21による可動カム23の駆動と同時にロックボルト17を駆動するため、ロックボルト17の頭部17aの外周部には図5に示すセレーションが形成され、該セレーションを介してロックボルト17の頭部17aに一端が嵌合された結合プレート25の他端が、ボルト26を介して操作レバー21に結合されている。つまり、操作レバー21を回動させると、可動カム23およびロックボルト17の双方が同時に回動する。
図2に示すように、ディスタンスカラー28の部分を保持するため、保持バネ29が掛けられている。この保持バネ29は、チルト調整する際のロック解除した時に、ディスタンスブラケット16の部分がその重量によって下がらないように設けたものである。保持バネ29は、図4に示すように、左右の渦巻き部29aと、該渦巻き部29aどうしの間に形成されディスタンスカラー28の下部を下から支持するU字形状の保持部29bと、渦巻き部29aの近傍の両端部29c(図2に示す)とから構成されている。そして、車体の左右方向へ水平に伸びる本体側ブラケット13aの下方には、下方へ長く前後に伸びるサイドブラケット13cと一体成形されかつ下方へ長く左右へ伸びる連結板13dが設けられており、連結板13dには図示しないばね掛け孔が形成され、該ばね掛け孔に保持バネ29の両端部29cが係合している。
このほか、二次衝突により図示しないステアリングホィールに衝撃が加わったときに、チルト用長孔41に沿ってロックボルト17が上昇するのと同時にステアリングホィールが上動するのを防止するため、跳ね上がり防止機構4が設けられている。跳ね上がり防止機構4の構成を以下に説明する。前記固定カム20の外周部であってサイドブラケット13cと摺動する部分が、図5の左方へ延長され、斜め上向きの30度ノコギリ歯状のツース20cを複数形成した係合部20bが形成されている。このツース20cと噛み合う斜め下向きの30度ノコギリ歯状のツース24aを有するロック部材24が設けられている。ロック部材24はサイドブラケット13cと摺動するロック部24bとサイドブラケット13cと直角な補強部24cとからなる断面L字形に形成され、ロック部材24を回動自在に支持するため、サイドブラケット13cの外面には軸42が立設され、該軸42にロック部24bの上部に形成された孔が回動自在に挿通されている。そして、ロック部材24のツース24aをツース20cへ向かって付勢するためのばね30が設けられている。ばね30としては軸42を囲繞する渦巻きばね30が用いられ、ばね30の一端は図5のサイドブラケット13cに形成した長孔状のばね掛け孔31に掛けられ、他端は図1のロック部材24の補強部24cに形成されたばね掛け孔32に掛けられている。軸42からばね30が抜け落ちないように、軸42にはEリング35が装着されている。そして、図5に示すように、操作レバー21を操作してロック解除した際には、ロック部材24をばね30の付勢力に抗して押圧してツース24aをツース20cから離すため、操作レバー21におけるロックボルト17の近傍には、ロック解除部21bが突出形成されている。
次に作用を説明する。
可動カム23の突起部が固定カム20の高部に位置する状態では、図1においてロックボルト17がその頭部17a側へ向かって引張られた状態になるため、締付手段18を締め付けた状態となって固定カム20と固定スリーブ36のフランジ部36bとが相互に接近し、一対のサイドブラケット13cが一対のディスタンスブラケット16およびディスタンスカラー28を圧縮し、これらが相互の摩擦力により一体となってロック状態となる。
一方、操作レバー21を回動操作することにより可動カム23を回動させ、可動カム23の突起部が固定カム20の低部に位置する状態にすると、ロックボルト17をその頭部17a側へ引っ張る力が解除され、締付手段18を緩めた状態となって一対のディスタンスブラケット16を圧縮する力が解除される。このため、チルト調整を行ったり、テレスコ調整を行ったりすることができる。
前記のようにディスタンスブラケット16が開放された状態でチルト調整する場合は、ステアリングホィール4を上下方向へ操作することにより行う。このとき、一対のディスタンスブラケット16は一対のサイドブラケット13cの間で上下方向へ移動し、ロックボルト17がチルト用長孔41の内部で移動することから、ステアリングシャフト5,ジャケット6は図5の回動軸11cを中心として揺動する。
一方、前記のようにディスタンスブラケット16が開放された状態でテレスコ調整する場合は、ステアリングホィール4を軸方向へ操作することにより行う。このとき、ディスタンスブラケット16は一対のサイドブラケット13cの間で軸方向へ移動し、ロックボルト17の挿通されたテレスコ用長孔16a,9aの部分が、動かないロックボルト17に対して相対的に軸方向へ移動する。
前記ロック解除をおこなうため、図5において操作レバー21を緩める方向である時計方向へ回動操作する際には、ロック解除部21bがロック部材24をばね30の付勢力に抗して時計方向へ押圧し、ツース24aがツース20cから離れる。従って、ロック解除後にディスタンスブラケット16を上下方向へ移動させてチルト調整を行なう際に、ツース20cがツース24aと干渉することはない。一方、操作レバー21を締める方向である反時計方向へ回動操作する場合は、ロック解除部21bがロック部材24を開放するので、ばね30の付勢力によりロック部材24は軸42を中心として反時計方向へ回動し、ツース24aがツース20cに噛み合う。走行状態ではツース24aがツース20cに噛み合ってロックされているので、図示しない運転者がステアリングホィールに二次衝突してロックボルト17がチルト用長孔41に沿って上昇しようとしても、ロック部材24の存在により上昇が阻止される。また、斜め上向きの30度ノコギリ歯状のツース20cと、斜め下向きの30度ノコギリ歯状のツース24aとの組み合わせにしたので、噛み合いが不完全であっても、ロックボルト17が上昇する際には、両者が噛み合って確実にロックされる。
この発明によれば、テレスコ調整を行う際には、締付手段18を緩め、ロックボルト17に対してアッパジャケット6aを軸方向へ移動させた後に、締付手段18を締め付けることになる。アッパジャケット6aを軸方向へ移動させたときには、一対のサイドブラケット13cとディスタンスカラー28とロックボルト17とに対してディスタンスブラケット16がアッパジャケット6aの長さ方向へ相対的に移動し、その場で締付手段18により締め付けられることになる。このため、ディスタンスカラー28の長さと一対のディスタンスブラケット16の厚さとを加算したディスタンス値は、テレスコ用長孔のどの位置にロックボルト17が位置していても、常に一定となる。従って締付手段18を構成する操作レバー21の締め付けトルクが略一定である。
また、締付手段18を締め付ける際には、操作レバー21に結合プレート25を介して連結されたロックボルト17が回転し、該ロックボルト17のカム部17bが回転することから、該カム部17bに押された押圧部材27が溝28aに沿って半径方向上側へ移動する。このため、押圧部材27がアッパジャケット6aの外筒部に形成した挿通孔43を介してロアジャケット6bの内筒部を押圧し、アッパジャケット6aとロアジャケット6bとの重合部33のガタを取る。このとき、押圧部材27が直線移動して内筒部の外周面を押圧することになり、押圧部材27と内筒部との接触面を面接触にすることが可能となり、内筒部を大きな押圧力で押圧することが可能となる。
この発明によれば、締付手段18を締め付けたときに、ロックボルト17に挿通されているディスタンスカラー28,平座金14,サイドブラケット13cに対し、テレスコ用長孔16aを有すると共に相互に連結され軸方向へ移動可能なディスタンスブラケット16,摩擦板9がロックボルト17の軸方向に交互に配置されていることから、摩擦面の面積が大きく摩擦抵抗が大きい。従って、アッパジャケット6aを規制する規制力が大きく、二次衝突によりアッパジャケット6aが軸方向へ移動するのが確実に防止される。
なお、本実施の形態では、チルト機構部とテレスコ機構部との双方を有するステアリングコラム装置に本発明を適用したものであるが、テレスコ機構部のみを有するステアリングコラム装置に本発明を適用することもできる。また、締付手段としてカム機構を設けたが、カム機構とは異なる構成の締付手段を設けてもよい。更に、一対のディスタンスブラケットは1枚の板で形成したが、別個に形成してアッパジャケットに結合しても良い。また更に、摩擦板は4枚用いたが、2枚または6枚以上でもよい。また更に、ディスタンスカラーには全長にわたって溝を形成したが、ロックボルトを挿通する軸孔を形成し、該軸孔と直角に連通するガイド孔を設けて該ガイド孔に押圧部材を収容しても良い。
ステアリングコラム装置の要部に係り、図5のB−B矢視図(実施の形態)。 ステアリングコラム装置の一部を示す側面図(実施の形態)。 図1のA−A矢視図(実施の形態)。 ステアリングコラム装置の平面図(実施の形態)。 ステアリングコラム装置の正面図(実施の形態)。
符号の説明
5…ステアリングシャフト
5a…アッパシャフト
5b…ロアシャフト
6…ジャケット
6a…アッパジャケット
6b…ロアジャケット
9…摩擦板
13c…サイドブラケット
14…平座金
16…ディスタンスブラケット
16a,9a…テレスコ用長孔
17…ロックボルト
17b…カム部
18…締付手段
19…連結軸
27…押圧部材
28…ディスタンスカラー
28a…溝(ガイド孔)
33…重合部
43…挿通孔

Claims (2)

  1. 操舵車輪に連結されるロアシャフトと該ロアシャフトに対して軸方向へ相対的に移動自在でかつステアリングホィールを有するアッパシャフトとにより構成されるステアリングシャフトと、前記ロアシャフトを回転自在に支持すると共に車体に支持されたロアジャケットと、前記アッパシャフトを回転自在に支持すると共に前記ロアジャケットの上部に軸方向へ摺動自在に重合して内筒部と外筒部とからなる重合部を前記ロアジャケットと共に構成するアッパジャケットと、前記重合部を挟持するように車体から下方へ向かって突出する一対のサイドブラケットと、該一対のサイドブラケットに設けられ前記重合部をロックあるいはロック解除する締付手段とを有するステアリングコラム装置において、
    前記締付手段は、前記アッパジャケットの前記外筒部の両側から下方へ突出する一対のディスタンスブラケットが設けられると共に該一対のディスタンスブラケットの夫々の下部には前記アッパジャケットの軸方向に沿ってテレスコ用長孔が設けられ、該一対のディスタンスブラケットの前記テレスコ用長孔間に挟持するディスタンスカラーが設けられ、該ディスタンスカラーの内部と前記テレスコ用長孔の部分と前記一対のサイドブラケットとを貫通するロックボルトが設けられ、該ロックボルトを介して前記一対のサイドブラケット間を締め付けることにより前記重合部がロックされ、
    前記ディスタンスカラーには、前記ロックボルトが貫通する貫通部から前記重合部へ向かって開口するガイド孔が形成されると共に前記外筒部の下面には挿通孔が設けられ、該挿通孔を介して前記内筒部を押圧するための押圧部材が前記ガイド孔に移動自在に設けられ、該押圧部材を押圧するカム部が前記ロックボルトに形成され、前記ロックボルトをロック方向へ回動させることにより前記カム部が前記押圧部材を前記内筒部へ押圧することを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 請求項1に記載のステアリングコラム装置において、
    前記夫々のサイドブラケットと前記夫々のディスタンスブラケットとの間に、1または2以上の摩擦板を介在させ、前記ディスタンスブラケット,前記摩擦板,前記サイドブラケットの間には平座金を介在させ、夫々の前記摩擦板にもテレスコ用長孔を形成すると共に前記摩擦板と前記ディスタンスブラケットとを連結し、前記摩擦板のテレスコ用長孔および平座金にも前記ロックボルトを挿通させたことを特徴とするステアリングコラム装置。
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