JP2014031884A - ガス圧式アクチュエータ及びその組付方法 - Google Patents

ガス圧式アクチュエータ及びその組付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ガス圧式アクチュエータ及びその組付方法に係り、コンパクトな構成で軸方向に大きなストローク量を得ることにある。
【解決手段】ガス圧式アクチュエータ10は、筒状のランチャ部材22と、上記ランチャ部材22の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材22の軸方向一端側に配置され、駆動時に高圧ガスを発生させるガス発生部材20と、上記ランチャ部材22の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材22の軸方向一端側で開口しかつ軸方向他端側で閉じた中空のロケット部材24と、を備えている。また、上記ロケット部材24の軸方向一端側の端部は、駆動前、軸方向で上記ガス発生部材22に対してオーバーラップしている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガス圧式アクチュエータ及びその組付方法に係り、特に、ガス発生部材の発生した高圧ガスの作用によってランチャ部材の軸方向端部からロケット部材を延出させることにより伸張するガス圧式アクチュエータ及びその組付方法に関する。
従来、例えば自動車のフード持ち上げ装置に用いられ、ガス発生部材の発生した高圧ガスの作用によって伸張するガス圧式アクチュエータが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかるガス圧式アクチュエータは、ガス発生部材と、ボディシリンダと、ピストンロッドと、を備えている。ガス発生部材は、ボディシリンダの軸方向一端側に配置されている。また、ピストンロッドは、ピストンがボディシリンダの内壁に沿って摺動可能にかつガス発生部材に対して軸方向に並んで配置され、かつ、そのロッドがボディシリンダの軸方向他端側から突出するように設けられている。
上記のガス圧式アクチュエータにおいては、ガス発生部材が高圧ガスを発生すると、その高圧ガスがピストンのガス発生部材に軸方向で対向する面に作用して、そのピストンが軸方向に押圧される力を受ける。かかる押圧力が発生すると、ピストンがボディシリンダ内を摺動しながら軸方向に変位することで、ガス圧式アクチュエータが軸方向に伸張することとなる。
特開2011−162136号公報
しかしながら、ガス圧式アクチュエータが、筒状のボディシリンダの内壁に摺動しかつガス発生部材に対して軸方向に並んで配置されたピストンを有するピストンロッドを備える構造においては、高圧ガスの発生によってボディシリンダに対してピストンロッドが軸方向に最大ストロークまで変位した際にも、軸方向に厚さを有するピストンがボディシリンダ内に収納された状態に維持されることが必要である。すなわち、ピストンロッドの変位が最大ストロークに達した際にも、ボディシリンダとピストンロッドの少なくともピストンとが軸方向で互いにオーバーラップすることが必要である。
この点、かかるガス圧式アクチュエータでは、軸方向に伸張するうえで制約があり、所望のストローク量を確保しようとすると、駆動前すなわち高圧ガス発生前のサイズを大きくすることが必要となり、そのサイズを大きくすると、アクチュエータを配置できる空間が限られた箇所に制限されてしまう。また逆に、狭い空間にアクチュエータを配置しようとすると、所望のストローク量を得られないおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、コンパクトな構成で軸方向に大きなストローク量を得ることが可能なガス圧式アクチュエータ及びその組付方法を提供することを目的とする。
上記の目的は、筒状のランチャ部材と、前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側に配置され、駆動時に高圧ガスを発生させるガス発生部材と、前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側で開口しかつ軸方向他端側で閉じた中空のロケット部材と、を備え、前記ロケット部材の軸方向一端側の端部は、駆動前、軸方向で前記ガス発生部材に対してオーバーラップするガス圧式アクチュエータにより達成される。
また、上記の目的は、筒状のランチャ部材と、前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側に配置され、駆動時に高圧ガスを発生させるガス発生部材と、前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側で開口しかつ軸方向他端側で閉じた中空のロケット部材と、を備え、前記ロケット部材の軸方向一端側の端部が、駆動前、軸方向で前記ガス発生部材に対してオーバーラップするガス圧式アクチュエータを組み付ける方法であって、前記ロケット部材の軸方向一端側の端部の開口部に前記ガス発生部材を挿入する第1の工程と、前記第1の工程において軸方向一端側の端部の開口部に前記ガス発生部材が挿入された前記ロケット部材を、前記ガス発生部材が軸方向一端側に配置されるように前記ランチャ部材の筒状空間に挿入する第2の工程と、前記第2の工程において筒状空間に前記ロケット部材が挿入された前記ランチャ部材の軸方向他端側の端部に、該ロケット部材と該ランチャ部材との軸方向への所定以上のストロークを規制するためのストローク規制部材を固定する第3の工程と、を備えるガス圧式アクチュエータの組付方法により達成される。
本発明によれば、コンパクトな構成で軸方向に大きなストローク量を得ることができる。
本発明の一実施例であるガス圧式アクチュエータが適用される車両用フード持ち上げ装置を備える車両を側方から見た図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの構成図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの要部を拡大した縦断面図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの分解斜視図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの組み付け手順の一例を表した図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの動作を説明するための斜視図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの動作を説明するための縦断面図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの動作時の効果を説明するための図である。 本発明の変形例の容量削減部材を含むガス圧式アクチュエータの斜視図及び縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの駆動前及び駆動後それぞれの縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの駆動前及び駆動後それぞれの斜視図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータが備えるロケット部材、及び、そのロケット部材が組み付けられたガス圧式アクチュエータそれぞれの斜視図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータ全体の縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの要部の縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータと対比される対比構造の要部の縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの要部の斜視図及び縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータが備えるエンドプレート、及び、そのエンドプレートが組み付けられたガス圧式アクチュエータそれぞれの斜視図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの縦断面図及び斜視図である。 図20に示すガス圧式アクチュエータの組み付け手順の一例を表した図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの要部の縦断面図である。 本発明の変形例のガス圧式アクチュエータの斜視図及びその要部の縦断面図である。
以下、図面を用いて、本発明に係るガス圧式アクチュエータ及びその組付方法の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例であるガス圧式アクチュエータ10が適用される車両用フード持ち上げ装置12を備える車両14を側方から見た図を示す。
本実施例において、車両用フード持ち上げ装置12は、自車両14と歩行者との衝突が検知された際或いはその衝突が予測された際に、ガス圧式アクチュエータ10を駆動させることで、車両14の有するボンネットフード16のフロントガラス18側を下方から持ち上げる装置である。ボンネットフード16のフロントガラス18側が持ち上がると、ボンネットフード16の下方に生じる空隙が広がるので、ボンネットフード16のクッション性が高められる。このため、車両用フード持ち上げ装置12によれば、車両14のフロントバンパなどに衝突した歩行者がボンネットフード16により受ける衝撃が緩和され、また、その歩行者がフロントガラス18に衝突するのが抑制される。
図2は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の構成図を示す。尚、図2(A)にはガス圧式アクチュエータ10の上面図が、また、図2(B)にはガス圧式アクチュエータ10の駆動前の縦断面図が、それぞれ示されている。更に、図3は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の要部を拡大した縦断面図を示す。
本実施例において、ガス圧式アクチュエータ10は、ガス発生器20を備えている。ガス発生器20は、高圧ガスを発生させるガス発生部材である。ガス発生器20は、信号線を介してコントローラに接続されており、そのコントローラからの駆動指令に従って作動して高圧ガスを発生させる。ガス圧式アクチュエータ10は、ガス発生器20が高圧ガスを発生させることにより駆動されて伸張する。
また、ガス圧式アクチュエータ10は、ランチャ部材22と、ロケット部材24と、を備えている。ランチャ部材22は、円筒状に形成されており、軸方向に沿って延びた形状を有している。ランチャ部材22は、軸方向に所定の長さ(例えば、110mmなど)を有している。ランチャ部材22は、駆動前にロケット部材24を収容してその周囲を覆うことができる筒状空間26を有している。ランチャ部材22は、筒状空間26に収容したロケット部材24を軸方向に変位・前進させるための発射筒である。
また、上記したガス発生器20は、円柱状に形成されている。ガス発生器20は、軸方向に所定の長さ(例えば、30mmなど)を有している。ガス発生器20は、ランチャ部材22の筒状空間26に収容されて、その周囲でランチャ部材22に覆われている。ガス発生器20は、ランチャ部材22の軸と共通する軸を有しており、ランチャ部材22の軸方向一端側(図2(B)において下側)に配置されている。ガス発生器20とコントローラとを繋ぐ信号線は、ランチャ部材22の軸方向一端側でガス発生器20に接続している。
ランチャ部材22の軸方向一端側の端面には、軸方向に向けて開口する開口穴28が形成されている。開口穴28は、ランチャ部材22の本体(すなわち、筒状空間26)の有する内径よりも小さい径を有している。ガス発生器20は、開口穴28の径とほぼ同じ或いはその開口穴28の径よりも僅かに小さな外径を有する第1小径部20aと、開口穴28の径よりも大きな外径を有する大径部20bと、その大径部20bの径よりも小さな外径を有する第2小径部20cと、を有している。
第1小径部20aは軸方向一端側に設けられ、大径部20bは第1小径部20aに対して軸方向他端側(図2(B)において上側)に隣接して設けられ、また、第2小径部20cは大径部20bに対して軸方向他端側に隣接して設けられている。すなわち、ガス発生器20は、軸方向一端側から順に第1小径部20aと大径部20bと第2小径部20cとを有する段差が生じるように形成されている。ガス発生器20は、第1小径部20aが開口穴28に嵌って、大径部20bの軸方向一端側の端面が全周に亘ってランチャ部材22の軸方向一端側の端面内面に当接することにより、ランチャ部材22の軸方向一端側に支持される。
また、ロケット部材24は、円筒状に形成されており、ランチャ部材22の軸と共通する軸を有し、その軸方向に沿って延びた形状を有している。ロケット部材24は、駆動前にランチャ部材22の筒状空間26に収容される。ロケット部材24は、軸方向にランチャ部材22と同等の所定の長さ(例えば、110mmなど)を有している。ロケット部材24は、ランチャ部材22の軸方向一端側で開口しかつ軸方向他端側で閉じた中空形状に形成されている。
ロケット部材24は、軸方向全体に亘って、ランチャ部材22の本体(すなわち、筒状空間26)の有する内径以下の外径を有している。ロケット部材24の外壁とランチャ部材22の内壁との間には、所定の隙間(例えば、0.1mm〜3mmなど)が形成されている。ロケット部材24は、ガス発生器20の大径部20bの外径とほぼ同じ或いはその大径部20bの外径よりも僅かに大きな内径を有する大径部24aと、その大径部24aの内径よりも小さくかつガス発生器20の第2小径部20cの外径とほぼ同じ或いはその外径よりも僅かに大きな内径を有する小径部24bと、を有している。
尚、小径部24bの内径は、ガス発生器20を収容し、かつ、ガス圧式アクチュエータ10の非駆動時にロケット部材24の先端とボンネットフード16との間に所定のクリアランスを確保できる最小径に設定されていることが望ましい。また、小径部24bの外径は、全負荷及び温度等を考慮した空間30の最大内圧に対して圧力容器として必要な安全率を確保できる最小径に設定されていることが望ましい。
大径部24aは軸方向一端側に設けられ、また、小径部24bは大径部24aに対して軸方向他端側に隣接して設けられている。小径部24bは、大径部24aに隣接する位置から軸方向他端側の端面位置まで占められている。すなわち、ロケット部材24は、軸方向一端側から順に大径部24aと小径部24bとを有する段差が生じるようにすなわち開口部が他部よりも僅かに広がるように形成されている。
ロケット部材24の軸方向一端側には、ガス発生器20が挿入されて配置される。ガス発生器20は、第2小径部20cがロケット部材24の小径部24bに嵌りかつ大径部20bがロケット部材24の大径部24aに嵌って、大径部20bの軸方向他端側の端面が全周に亘ってロケット部材24の大径部24aと小径部24bとの段差に当接することにより、ロケット部材24に支持される。ガス発生器20がロケット部材24の軸方向一端側に挿入されて配置されると、ロケット部材24の内部にガス発生器20の存在により閉塞された空間30が形成される。ガス発生器20により発生された高圧ガスは、このロケット部材24内の空間30に流入する。
ランチャ部材22の軸方向他端側の端面には、軸方向に向けて開口する開口穴32が形成されている。開口穴32は、ロケット部材24の外径よりも大きな径を有している。また、ランチャ部材22の軸方向他端側には、径方向外側に向けて延びたフランジ部34が設けられている。フランジ部34は、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部に一体的に形成されている。尚、フランジ部34は、軸中心を挟んで対称の形状に形成されていることが望ましい(尚、図2には、2つのフランジ部34が軸中心を挟んで対称の位置に設けられたものが示されている。)。フランジ部34には、軸方向に空いた貫通穴36が設けられている。貫通穴36は、ランチャ部材22を固定対象(具体的には、車両14の車体本体)に固定するためにボルトが挿入される穴である。フランジ部34は、ランチャ部材22を車体本体に固定するための固定用ブラケットとして機能する。
ロケット部材24が駆動前にランチャ部材22の筒状空間26に収容されている場合、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部の軸方向位置と、ロケット部材24の軸方向他端側の端部の軸方向位置と、は略一致している。上記の如く、ランチャ部材22の軸方向他端側の端面に形成された開口穴32はロケット部材24の外径よりも大きな径を有しているため、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間には隙間38が形成される。
ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間には、上記の隙間38を埋めるガスケット40が配設されている。ガスケット40は、駆動前でのランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側におけるシール性を確保するために設けられた例えば樹脂製の部材である。ガスケット40は、ロケット部材24の外周を囲むように例えば環状に形成されたOリングなどである。ガスケット40は、ランチャ部材22の本体の内径とほぼ同じ外径を有していると共に、後述のエンドプレート42の開口穴44の径とほぼ同じ内径を有している。
ランチャ部材22の軸方向他端側には、エンドプレート42が軸方向に隣接して配置されている。エンドプレート42は、ランチャ部材22とは別体で平板状に形成されていると共に、ランチャ部材22のフランジ部34に合致した形状に形成されている。エンドプレート42は、ランチャ部材22のフランジ部34の軸方向他端側の端面に当接し、固定対象(具体的には、車両14の車体本体)にランチャ部材22のフランジ部34と共に取り付け固定される。
エンドプレート42には、軸方向に向けて開口する開口穴44が形成されている。開口穴44は、ランチャ部材22及びロケット部材24の軸と同軸上に空けられており、駆動時にロケット部材24が貫通可能に形成されている。開口穴44は、ロケット部材24の軸方向他端側の外径(具体的には、その小径部24bの外径)とほぼ同じ或いはその外径よりも僅かに大きく、かつ、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部の内径よりも小さい径を有している。また、開口穴44の径は、ロケット部材24の軸方向一端側の外径(具体的には、その大径部24aの外径)よりも小さくなるように設定されている。
エンドプレート42には、また、軸方向に空いた貫通穴46が形成されている。貫通穴46は、エンドプレート42をランチャ部材22と一体で固定対象(具体的には、車両14の車体本体)に固定するためにボルトが挿入される穴である。貫通穴46は、エンドプレート42の、そのエンドプレート42がランチャ部材22と共に車体本体に取り付け固定された際にランチャ部材22のフランジ部34の貫通穴36に合致する位置に設けられており、その貫通穴36とほぼ同じ径を有している。
エンドプレート42には、また、開口穴44の内壁から軸中心側に向けて突起する突起部48が設けられている。突起部48が設けられた位置での上記開口穴44の径は、ロケット部材24の本体(具体的には、小径部24b)の外径よりも僅かに小さくなるように設定されている。また、ロケット部材24の軸方向他端側の先端には、突起部48に合わせて凹部50が形成されている。突起部48は、ロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に収容される際にそのロケット部材24の軸方向他端側の先端を位置決め(初期位置決め)するための部材であって、駆動時すなわちロケット部材24が開口穴44を貫通する時にはそのロケット部材24の変位にほとんど影響を与えることなく曲げ変形又は破断する部材である。
尚、上記の突起部48は、開口穴44の全周のうち一部に設けられていてもよいが、その全周に設けられていてもよい(図2(A)には、突起部48が開口穴44の全周のうち2箇所に設けられた状態を示している。)。また、突起部48が開口穴44の全周のうち一部に設けられる場合は、その突起部48の配置位置は、開口穴44の軸中心を中心にして対称の位置であることが好適である。
更に、エンドプレート42には、駆動前すなわちロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に収容されている際に開口穴44を塞ぐシール部材52が取り付けられている。このシール部材52の取付けは、エンドプレート42の表面への貼り付けにより実現されることとしてもよい。シール部材52は、ロケット部材24の先端を覆う部材であって、ロケット部材24が開口穴44を貫通して変位することにより取り外される。
次に、図4及び図5を参照して、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の組み付け方法を説明する。図4は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の分解斜視図を示す。また、図5は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の組み付け手順の一例を表した図を示す。
本実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10を組み立てるうえで、まず、ロケット部材24の端面が開口する軸方向一端側に、その軸方向一端側から反対側の閉じた軸方向他端側へ向けて円柱状のガス発生器20を挿入する(工程A)。かかる工程Aが実施されると、ガス発生器20の第2小径部20cがロケット部材24の小径部24bに嵌りかつ大径部20bがロケット部材24の大径部24aに嵌って、大径部20bの軸方向他端側の端面が全周に亘ってロケット部材24の大径部24aと小径部24bとの段差に当接することにより、そのガス発生器20がロケット部材24に支持される(工程Bの図参照)。かかる状態では、ロケット部材24の内部にガス発生器20の存在によって閉塞された空間30が形成される。
次に、そのガス発生器20が支持されたロケット部材24に、その軸方向一端側から反対側の軸方向他端側へ向けて円筒状のランチャ部材22を被せる(工程B)。かかる工程Bが実施されると、ランチャ部材22の筒状空間26にロケット部材24が挿入・収容されて、そのロケット部材24がランチャ部材22に覆われると共に、ガス発生器20の第1小径部20aがランチャ部材22の開口穴28に嵌って、ガス発生器20の大径部20bの軸方向一端側の端面が全周に亘ってランチャ部材22の軸方向一端側の端面内面に当接することにより、そのガス発生器20がランチャ部材22の軸方向一端側に支持される(工程Cの図参照)。
次に、ガス発生器20が支持されたランチャ部材22の軸方向一端側を下方に向けて支えながらその軸方向他端側を上方に向ける(工程C)。かかる状態においては、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間には隙間38が形成される。
そして次に、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間にガスケット40を配設し、その後、エンドプレート42を載せる(工程D)。そして最後に、エンドプレート42と、筒状空間26にロケット部材24が収容されたランチャ部材22とを一体化すべく互いに固定する(工程E)。尚、この工程Eでのエンドプレート42とランチャ部材22との固定は、クリップなどによる仮締めにより実現されることとすればよい。
かかる工程D及びEが実施されると、ランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側における上記の隙間38がガスケット40により埋められてシール性が確保されると共に、エンドプレート42の突起部48がロケット部材24の軸方向他端側の先端の凹部50に嵌ることでそのロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26内に保たれてランチャ部材22に対して位置決めされる(工程Eの図参照)。
そしてその後、ガス圧式アクチュエータ10を車両用フード持ち上げ装置12に適用するうえで、エンドプレート42とランチャ部材22との仮締め固定が解除された後に、エンドプレート42とランチャ部材22とが、それらの貫通穴46,36を貫通するボルトにより車両14の車体本体に取り付け固定される。かかる取り付け固定が行われた場合も、初期状態においてランチャ部材22とロケット部材24との間のシール性が確保されると共に、ロケット部材24のランチャ部材22に対する位置決めがなされる。
図6は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の動作を説明するための斜視図を示す。また、図7は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の動作を説明するための縦断面図を示す。尚、図6(A)及び図7(A)にはストローク前(駆動前)の状態を、また、図6(B)及び図6(7)にはストローク後(駆動後)の状態を、それぞれ示す。
本実施例のガス圧式アクチュエータ10が上記の如く組み付けられた場合、駆動前での初期状態では、ロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に収容されている(図6(A)及び図7(A)参照)。かかる状態から歩行者との衝突が検知され或いはその予測がなされることで、ガス圧式アクチュエータ24が駆動すべき状況に至ったことをコントローラが検知すると、ガス発生器20が信号線を介して駆動指令される。
ガス発生器20に駆動指令がなされると、そのガス発生器20が作動して高圧ガスを発生させる。この発生した高圧ガスは、軸方向一端側にガス発生器20が配置されたロケット部材24内の空間30に流入する。かかる空間30に高圧ガスが流入すると、直ちに、そのロケット部材24が、その大径部24aが車両14の車体本体に取り付け固定されたランチャ部材22の内壁に摺動しながらランチャ部材22に対して軸方向他端側に向けて変位し、図6(B)及び図7(B)における上方へ前進する。
このようにガス圧式アクチュエータ24が駆動されると、車両14のボンネットフード16のフロントガラス18側が持ち上がり、そのボンネットフード16の下方に大きな空隙が形成される。このため、本実施例によれば、車両14に衝突した歩行者がボンネットフード16により受ける衝撃が緩和され、また、その歩行者がフロントガラス18に衝突するのが抑制される。
尚、ロケット部材24の軸方向一端側の大径部24aは、ランチャ部材22の内径とほぼ同じ或いはその内径よりも僅かに小さく、かつ、エンドプレート42の開口穴44の径よりも大きな外径を有している。このため、ロケット部材24がランチャ部材22に対して軸方向他端側に向けて変位すると、その変位は、ロケット部材24の大径部24aの軸方向他端側の端面がエンドプレート42(より詳細には、ガスケット40)の軸方向一端側の面に当接するまで許容され、その当接が生じた後はそれ以上のストロークは規制される。従って、本実施例によれば、駆動時にロケット部材24がランチャ部材22の中空空間26から外部に飛び出してランチャ部材22から離間するのを防止することができ、ガス圧式アクチュエータ24の駆動時におけるストローク量を一定量に維持することができる。
また、本実施例のガス圧式アクチュエータ10において、ガス発生器20は、駆動前、その第2小径部20cがロケット部材24の小径部24bに嵌りかつその大径部20bがロケット部材24の大径部24aに嵌って、大径部20bの軸方向他端側の端面が全周に亘ってロケット部材24の大径部24aと小径部24bとの段差に当接することにより、ロケット部材24に支持される。
かかる構造において、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前、ロケット部材24の軸方向一端側の端部は、軸方向でガス発生器20に対してオーバーラップするように延びており、ガス発生器20の側壁に対向する。すなわち、円柱状のガス発生器20と中空のロケット部材24とは、軸方向で互いにオーバーラップする。また、ロケット部材24の、そのガス発生器20に対して軸方向でオーバーラップする軸方向一端側の端部を含め中空の空間内には、何らピストン部材などが設けられていない。
このため、ロケット部材24の、ランチャ部材22に対する軸方向他端側への変位が、その軸方向一端側の端部がエンドプレート42付近に達するまで許容され、すなわち、ロケット部材24の軸方向への最大ストローク量がロケット部材24自体の全長付近まで許容され、ロケット部材24の変位が最大ストローク(例えば、90mmなど)に達した際にロケット部材24とランチャ部材22とが軸方向でオーバーラップする量が最小限に抑制される。この場合には、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前の全長・全高を小さく抑えつつ軸方向に最大限のストローク量を確保することが可能である。従って、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の構造によれば、コンパクトな構成で軸方向に大きなストローク量を得ることができる。
このため、本実施例によれば、ボンネットフード16の下方に形成されるガス圧式アクチュエータを配置できる空間が比較的狭いときにも、本実施例のガス圧式アクチュエータ10を配置しつつ所望のストローク量を得ることが可能になると共に、また逆に、所望のストローク量を得るために必要なガス圧式アクチュエータを配置できる空間を小さく抑えることが可能になる。
また、本実施例とは異なりガス発生器20とロケット部材24とが軸方向で互いにオーバーラップしない構造(対比構造)では、ガス圧式アクチュエータの体格を小さくするために、駆動前、ガス発生器20とロケット部材24側のピストンとを軸方向で近づけることが必要である。しかし、かかる対比構造では、ガス発生器20とロケット部材24側のピストンとの間の空間の初期容積が小さくなるので、図8において破線で示す如く、駆動時にガス発生器20からのガス圧が過大となり、ロケット部材24をランチャ部材22に対して突き上げる力が過剰に発生してしまう。
これに対して、本実施例においては、上記の如く、ガス発生器20とロケット部材24とが軸方向で互いにオーバーラップするので、ガス圧式アクチュエータ10の体格を小さくするために、駆動前、ガス発生器20とロケット部材24側のピストンとを軸方向で近づけることは不要である。このため、本実施例のガス圧式アクチュエータ10によれば、図8において実線で示す如く、駆動時にガス発生器20からのガス圧が過大となるのを防止することができ、ロケット部材24をランチャ部材22に対して突き上げる力を低減することができる。
また、本実施例のガス圧式アクチュエータ10において、ランチャ部材22を固定対象としての車両14に固定するうえで設けられた固定用ブラケットとしてのフランジ部34は、そのランチャ部材22の軸方向他端側の端部に一体的に形成されている。従って、本実施例のガス圧式アクチュエータ10によれば、固定用ブラケットがランチャ部材22とは別体で設けられたものと比較して、ランチャ部材22を固定対象としての車両14に固定するうえで必要な部品点数を削減することができる。このため、ガス圧式アクチュエータ10の組み付けの簡素化と工程数の削減とを図ることができる。
また、本実施例のガス圧式アクチュエータ10において、駆動時に変位するロケット部材24は、内部に空間30を有し、軸方向両端間の全域に亘って比較的大きな径を有している。このため、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時にロケット部材24の変位によってボンネットフード16のフロントガラス18側を持ち上げるうえで、単位面積当たりの圧力が過大となるのを防止することができ、その持ち上げのために必要な力を確実に発生させることができる。また、かかる構造によれば、径が小さいピストンロッドを変位させることでガス圧式アクチュエータの駆動を行う構造と異なり、そのピストンロッドの先端に径の大きなヘッドを取り付けることは不要であるので、部品点数の削減を図ることができ、ガス圧式アクチュエータ10の組み付けを行ううえでの簡素化と工程数の削減とを図ることができる。
また、本実施例のガス圧式アクチュエータ10において、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間には、隙間38を埋めるガスケット40が配設されている。このため、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前でのランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側におけるシール性を確保することができ、その結果とし、外部からランチャ部材22の筒状空間26への水などの浸入を防ぎ、また、ランチャ部材22の筒状空間26から外部へのガス発生器20の作動時における火炎の放出を防止することができる。
また、本実施例のガス圧式アクチュエータ10において、エンドプレート42と、筒状空間26にロケット部材24を収容したランチャ部材22とがボルトによって車両14に取り付け固定されると、エンドプレート42の突起部48がロケット部材24の軸方向他端側の先端の凹部50に嵌ることで、そのロケット部材24がランチャ部材22に対して位置決めされる。
かかる位置決めがなされた場合、ガス発生器20の第1小径部20aがランチャ部材22の開口穴28に嵌って、ガス発生器20の大径部20bの軸方向一端側の端面が全周に亘ってランチャ部材22の軸方向一端側の端面内面に当接することにより、ガス発生器20がランチャ部材22の軸方向一端側に支持されて、そのガス発生器20が軸方向一端側へ変位するのは禁止される。また同時に、ガス発生器20の第2小径部20cがロケット部材24の小径部24bに嵌りかつその大径部20bがロケット部材24の大径部24aに嵌って、ガス発生器20の大径部20bの軸方向他端側の端面が全周に亘ってロケット部材24の大径部24aと小径部24bとの段差に当接することにより、ガス発生器20がロケット部材24に支持されて、そのガス発生器20が軸方向他端側へ変位するのは禁止される。
この場合には、ガス発生器20がランチャ部材22及びロケット部材24に対して固定されると共に、ロケット部材24の内部にガス発生器20が蓋の機能を果たして閉塞された空間30が形成される。従って、本実施例によれば、エンドプレート42と筒状空間26にロケット部材24を収容したランチャ部材22とをボルトによって車両14に取り付け固定するだけで、ガス発生器20とランチャ部材22とロケット部材24との相対位置関係を所望の位置関係に固定することができると共に、また、ガス発生器20による高圧ガス発生時にロケット部材24の空間30から無駄にガスが抜けるのを抑止することができる。
尚、上記の実施例においては、ガス発生器20が特許請求の範囲に記載した「ガス発生部材」に、フランジ部が特許請求の範囲に記載した「固定用ブラケット」に、開口穴44が特許請求の範囲に記載した「開口穴」に、ロケット部材24の軸方向一端側の大径部24aの外径よりも小さな径の開口穴44を有するエンドプレート42が特許請求の範囲に記載した「ストローク規制部材」に、工程Aが特許請求の範囲に記載した「第1の工程」に、工程Bが特許請求の範囲に記載した「第2の工程」に、工程DAが特許請求の範囲に記載した「第3の工程」に、それぞれ相当している。
また、上記の実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10の組み付け後の駆動前、ロケット部材24の内部にガス発生器20が蓋の機能を果たして閉塞された空間30が形成されるが、この空間30のうち、高圧ガス発生時にガスが充填されてロケット部材24の軸方向変位にとって寄与する有効な空間の空間容量(有効空間容量)を、例えば車両14の車種に応じて変更することとしてもよい。例えば、空間30内に所定容量を有する円柱体を挿入し或いは所定容量を有する直方体を入れて、また、適宜その挿入個数を変えて、空間30の総空間容量から有効な空間の有効空間容量を削減する。尚、空間30に挿入される円柱体や直方体などの挿入物は樹脂製であればよい。
かかる変形例によれば、同じガス圧式アクチュエータ10を搭載しつつ、要求(例えば、車種)に応じてその駆動時の速度を可変することができるので、多岐にわたる要求に対して、有効空間容量を除いて共通のガス圧式アクチュエータ10を用いることができ、ガス圧式アクチュエータ10の生産性を向上させることが可能である。尚、この変形例においては、空間30に挿入される円柱体や直方体などの挿入物が特許請求の範囲に記載した「容量削減部材」に相当する。
また、この変形例において、空間30に挿入する挿入物80をロケット部材24に対してインサート成形することとしてもよい。具体的には、図9に示す如く、ロケット部材24の軸方向他端側の先端面に孔82を設け、その孔82から挿入物80を構成する樹脂を注入することにより、挿入物80を空間30内に配置してロケット部材24に対してインサート成形することとしてもよい。かかる構成によれば、部品点数の増大を招くことなく空間30内の有効空間容量84を可変することができ、また、ロケット部材24と挿入物80との固定を強固なものとすることができると共に、挿入物80の存在によりロケット部材24の作動時にガスがロケット部材24の外部に漏出し難くなるので、その作動時の空間30(具体的には、有効空間容量84)の内圧を高い状態に維持させることができる。
また、上記の実施例においては、駆動時にロケット部材24がランチャ部材22の中空空間26から外部に飛び出すのを防止するストッパ機能を持たせるうえで、ロケット部材24において軸方向一端側に大径部24aを設けかつその大径部24bに軸方向他端側に隣接して小径部24bを設けることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロケット部材24の軸方向他端側から軸方向一端側にかけて徐々に内径を拡径させて、ロケット部材24の軸方向一端側にある大径部24aの外径をエンドプレート42の開口穴44の径よりも大きくすることとしてもよい。
また、上記の実施例においては、ランチャ部材22とは別体で設けられたエンドプレート42の開口穴44の径を、ロケット部材24の軸方向一端側にある大径部24aの外径よりも小さくすることにより、駆動時にロケット部材24がランチャ部材22の中空空間26から外部に飛び出すのを防止するストッパ機能を持たせることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10に示す如く、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部に軸中心側に向けて突出する突起部100を設け、その突起部100における開口穴32の径を、ロケット部材24の軸方向一端側にある大径部24aの外径よりも小さくすることにより、駆動時にロケット部材24がランチャ部材22の中空空間26から外部に飛び出すのを防止するストッパ機能を持たせることとしてもよい。
尚、この変形例においては、突起部100を、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部の全周に亘って設けることとしてもよいが、その全周のうち一部に設けることとしてもよく、また、その全周のうち軸中心を中心にして対称の位置に設けることとするのが好適である。また、突起部100の軸方向一端側に隣接して、ランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側におけるシール性を確保するための樹脂製のガスケット102を設けることとすればよい。
また、上記の実施例において、ガス圧式アクチュエータ10は、駆動時にガス発生器20の発生した高圧ガスがロケット部材24及びランチャ部材22の内部空間に流入した後、その内部空間から高圧ガスを排出するものではないが、ガス圧式アクチュエータ10が駆動時に最大ストロークに達し或いはその近傍に達したときに上記の内部空間から高圧ガスを排出するものとしてもよい。例えば、図11に示す如く、ガス圧式アクチュエータ10の内筒側であるロケット部材24の軸方向一端側の側壁に、駆動前(図11(A)に示す状態)はランチャ部材22の中空空間26に連通すると共に、駆動後、ガス圧式アクチュエータ10が最大ストロークに達し或いはその近傍に達したとき(図11(B)に示す状態)に外部に連通するガス抜き穴200を設ける。
尚、このガス抜き穴200は、所望のガス抜き速度に合わせて、ロケット部材24の軸方向一端側の側壁に一箇所或いは周方向に複数個所設けられていればよい。また、ガス抜き穴200をロケット部材24の軸方向一端側の側壁に設ける位置は、ロケット部材24及びランチャ部材22の内部空間からのガス排出を開始するタイミングに合わせたものであればよい。
上記の変形例によれば、ガス圧式アクチュエータ10が駆動時に最大ストロークに達し或いはその近傍に達した以後、ロケット部材24及びランチャ部材22の内部空間の圧力が低下するので、ボンネットフード16に加わる衝撃を吸収することができ、車両14に衝突した歩行者への衝撃を更に緩和することができる。
また、上記の変形例において、ガス抜き穴200は、ガス圧式アクチュエータ10が駆動中に最大ストロークに達し或いはその近傍に達したときにロケット部材24及びランチャ部材22の内部空間から高圧ガスを排出するものである。しかし、ガス圧式アクチュエータ10の駆動後、ロケット部材24をランチャ部材22の中空空間26に再収容するためにそのストロークを小さくするときに上記の内部空間から高圧ガスを排出するガス抜き穴を設けることとしてもよい。
また、上記の変形例においては、ガス圧式アクチュエータ10が駆動時に最大ストロークに達し或いはその近傍に達したときに上記の内部空間から高圧ガスを排出することで、ボンネットフード16に加わる衝撃を吸収することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガス圧式アクチュエータ10が駆動中に最大ストロークに達し或いはその近傍に達したときにロケット部材24が変形することで、ボンネットフード16に加わる衝撃を吸収することとしてもよい。例えば、ロケット部材24の側壁の所定位置にスリットを設け、そのロケット部材24が変位中に所定以上の衝撃を受けた場合にそのスリットから座屈するものとする。
また、上記の実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10を固定対象に取り付け固定するためのエンドプレート42を、ガス圧式アクチュエータ10においてガス発生器20の配設位置とは軸方向反対側、すなわち、ロケット部材24が発射する方向側であるランチャ部材22の軸方向他端側に配置することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12に示す如く、ガス圧式アクチュエータ10においてガス発生器20の配設位置と軸方向同じ側、すなわち、ランチャ部材22の軸方向一端側に配置することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、平板状のエンドプレート42をランチャ部材22のフランジ部34に合致した形状に形成したうえで、そのエンドプレート42を固定対象(具体的には、車両14の車体本体)にランチャ部材22のフランジ部34と共にボルト締結することとしている。しかし、ガス圧式アクチュエータ10が固定対象に固定される位置はこれに限定されるものではなく、図13に示す如く、ランチャ部材22の軸方向中途に固定対象と締結されるフランジ部300を設け、ガス圧式アクチュエータ10が固定対象に固定される位置を、エンドプレート42とランチャ部材22のフランジ部34との締結位置とは異なるものとしてもよい。
また、エンドプレート42とランチャ部材22のフランジ部34との締結手法はボルト締結に限定されるものではなく、図13(A)に示す如くリベット310を用いた締結であってもよく、図13(B)に示す如くタッピングスクリュー320を用いた締結であってもよく、また、図13(C)に示す如くエンドプレート42にランチャ部材22のフランジ部34とカシメられるカシメ部330を設けたうえでのカシメ締結であってもよい。
また、上記の実施例においては、ロケット部材24の軸方向他端側の先端に、エンドプレート42の突起部48に合わせて凹部50を形成することとしているが、図14に示す如く、エンドプレート42の突起部48が開口穴44の軸中心を中心にして対称の位置に設けられる場合は、両凹部50を、ロケット部材24の軸方向他端側の先端面において互いに繋ぐように凹んでいることとしてもよい。
また、上記の実施例においては、エンドプレート42に、ロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に収容される際にそのロケット部材24の軸方向他端側の先端を位置決め(初期位置決め)する突起部48を設けると共に、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間に、駆動前でのランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側におけるシール性を確保するための環状のガスケット40を設けることとしている。かかる構造においては、ガスケット40が軸方向においてエンドプレート42の突起部48に支持されるので、駆動前にガスケット40が軸方向に抜けるのを防ぐことができる。
尚、この変形例において、エンドプレート42に形成される突起部48の軸方向厚さは、エンドプレート42本体の軸方向厚さよりも小さくてもよい。また、この構造において、突起部48は、図15及び図16(A)に示す如く、エンドプレート42の開口穴44の内壁に対して、軸方向一端側(ガスケット40側)の端部位置で軸中心側に向けて突起するものとするのが好適である。
仮に、突起部48が、図17(A)及び図17(B)に示す如く、エンドプレート42の開口穴44の内壁に対して、軸方向他端側(ガスケット40側とは反対側)の端部位置で軸中心側に向けて突起する構造(対比構造)では、以下の不都合が生じ得る。例えば、図17(A)に示す如く、エンドプレート42の開口穴44の内壁とロケット部材24の軸方向他端側の側面との間に隙間400が形成されている対比構造では、ガスケット40の軸方向他端側の軸方向に向く面の一部がその隙間400に面することで、ガスケット40にエンドプレート48と軸方向で接触しない箇所が発生する。このため、駆動時にガスケット40が軸方向一端側からの内圧によってその隙間400に進入して変形する可能性が高くなり、その結果として、ガスケット40によるシール性が阻害されるおそれがある。また、図17(B)に示す如く、エンドプレート42の開口穴44の内壁とロケット部材24の軸方向他端側の側面との間に上記の隙間400が形成されず、開口穴44の内壁の径とロケット部材24の軸方向他端側の外径とが略一致する対比構造では、上記図17(A)に示す対比構造とは異なり、ガスケット40によるシール性が阻害されることはない。しかし、エンドプレート42の開口穴44の内壁とロケット部材24の軸方向他端側の側面とが接することで、ロケット部材24が変位する駆動時にそのロケット部材24の突き上げにより突起部48が曲げ変形ではなく、せん断される可能性が高くなり、その結果として、その駆動時に突起部48がエンドプレート42本体から飛散するおそれがある。
これに対して、突起部48が、図15及び図16(A)に示す如く、エンドプレート42の開口穴44の内壁に対して、軸方向一端側(ガスケット40側)の端部位置で軸中心側に向けて突起する構造においては、ガスケット40の軸方向他端側の全面がエンドプレート48の突起部48に接して支持される。このため、駆動時にガスケット40が軸方向一端側からの内圧によって軸方向他端側に移動するのを防ぐことができ、その結果として、ガスケット40によるシール性を確保することができ、ガス圧式アクチュエータ10において所定の推力及びストロークを実現することが可能となる。
また、この変形例の構造においては、駆動時にロケット部材24が軸方向他端側に変位した際にエンドプレート42の突起部48がせん断されることはなく、曲げ変形される。このため、ロケット部材24が変位する駆動時に突起部48がエンドプレート42本体から飛散するのを防止することができる。
尚、この変形例の構造において、突起部48の軸方向厚さは、駆動前においてロケット部材24が振動環境下に置かれた際の慣性力やゴムなどの弾性を有する材質で成形されたガスケット40の反発力に耐える厚さであって、かつ、駆動時においてロケット部材24に作用する推力が最も少ない低温環境下などでも曲げ降伏することによりロケット部材24の進路を妨げることのない厚さに設定されるのが好適である。この突起部48の曲がり易さは、突起部48の厚さの2乗にその突起部48の材料の引張り強さを掛け合わせた値に一次反比例する。
また、上記の実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時、ロケット部材24がランチャ部材22の内壁に摺動しながらランチャ部材22に対して軸方向他端側に向けて変位する。この場合、ボンネットフード16のフロントガラス18側が上方に持ち上がるので、車両14のフロントバンパなどに衝突した歩行者がボンネットフード16により受ける衝撃が緩和される。一方、ガス圧式アクチュエータ10が駆動された後、歩行者側からの荷重などがロケット部材24に対してその軸線方向に傾いた方向に加わることがある。この場合は、荷重印加時に、ロケット部材24の軸方向一端側のエッジがランチャ部材22の内壁を引っ掻き、スタックが生ずる可能性がある。
そこで、図18に示す如く、ロケット部材24の軸方向一端側のエッジ(具体的には、大径部24aの軸方向一端側のエッジ)の外周側角部500をC面加工又はR面加工することとしてもよい。尚、C面取り又はR面取りの大きさは0.5mm以上であることが好ましい。また、かかるC面又はR面に難燃性のグリスやハードコート潤滑剤を塗布することが効果的である。かかる変形例の構造によれば、荷重印加時にロケット部材24の軸方向一端側のエッジがランチャ部材22の内壁を引っ掻くのを防止してスタックの発生を抑制することができるので、ガス圧式アクチュエータ10のスムースな収縮を実現できる。
また、図19に示す如く、エンドプレート42の開口穴44の軸方向他端側の角部510をC面加工又はR面加工することとしてもよい。かかる変形例の構造によれば、荷重印加によってロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に軸線方向に対して斜めに進入する際にロケット部材24がエンドプレート42の開口穴44の軸方向他端側の角部510に摺動して引っ掻くのを防止してスタックの発生を抑制することができるので、ガス圧式アクチュエータ10のスムースな収縮を実現できる。
また、上記の実施例においては、ランチャ部材22の軸方向他端側の端部とロケット部材24の軸方向他端側の端部との間に配設された隙間38を埋めるガスケット40を、ロケット部材24の外周を囲むように例えば環状に形成されたOリングなどとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、環状のガスケット40を、図20に示す如く、エンドプレート42と接する軸方向他端側の面40aの面積が、ランチャ部材22の筒状空間26に面する軸方向一端側の面40bの面積よりも大きくなるように、すなわち、面40aの径方向幅が面40bの径方向幅よりも大きくなるように形成することとしてもよい。この構成において、ガスケット40は、駆動前、ランチャ部材22の軸方向他端側の内面とロケット部材24の軸方向他端側の外面とに接しつつ軸方向他端側においてエンドプレート42に支持されるので、ランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側におけるシール性を確保することができる。また、この際、ガスケット40の面40aと面40bとの外壁側は、ランチャ部材22の本体とフランジ部34との接続面に合わせてC面加工又はR面加工されていることとしてもよい。
また、この変形例の構成においては、ランチャ部材22とロケット部材24とが軸方向他端側に隙間38を形成した状態で、軸方向他端側からその隙間38を閉塞するようにガスケット40を載置し(図21(A))、そのガスケット40の少なくとも一部をロケット部材24の外周面に嵌め込む(図21(B))。次に、エンドプレート42を軸方向他端側からガスケット40に接するように載置し(図21(C))、リベットやボルトなどの締結具を用いてエンドプレート42とランチャ部材22とを互いに固定する(図21(D)及び(E))こととすればよい。
かかる変形例の構造によれば、エンドプレート42とランチャ部材22とが締結具を用いて固定される過程で、ガスケット40が軸方向他端側から軸方向一端側に向けて変位しつつくさび効果によって圧縮されるので、ガス圧式アクチュエータ10の組立時にガスケット40を容易に所定位置にセットすることが可能となる。尚、ガスケット40は、駆動時にロケット部材24が摺動する部位であるので、その材質としては、比較的硬度の高い弾性体が用いられることが一般的である。従って、ガスケット40の硬度が比較的高くても、そのガスケット40を容易に所定位置にセットすることが可能となる。
また、ガス圧式アクチュエータ10がボンネットフード16による負荷が作用しない状態で駆動される際(無負荷作動時)は、ロケット部材24の軸方向一端側(具体的には、その大径部24aのフランジ部)がエンドプレート42と当接することで、ロケット部材24の変位によってボンネットフード16を突き上げるためのエネルギのほぼすべてがエンドプレート42に作用して、ロケット部材24がランチャ部材22から抜け出るおそれがある。これに対して、上記のガスケット40が存在する構造によれば、ロケット部材24がエンドプレート42に当接する前に弾性体であるガスケット40に接触するため、ロケット部材24がエンドプレート42に当接する際の衝撃を緩和することができる。この点、ガスケット40によれば、ピストンリングとして駆動時にガス圧が逃げないようにするための機能と、外部から筒状空間26への防塵性及び防滴性を確保するための機能と、無負荷作動時にロケット部材24がエンドプレート42に当接する際の衝撃を緩和するためのショックアブソーバ機能と、の3つの機能を一つの部品で兼ねることができる。
尚、ガスケット40は、上記の如く、駆動時にロケット部材24が摺動する部位であるので、その材質としては、比較的硬度の高い弾性体が用いられることが一般的であるが、高硬度のゴム材では、緩衝性を確保するうえで不十分であるおそれがある。そこで、高硬度のゴム材を用いて緩衝性を確保するために、ガスケット40に、図22(A)に示す如くバネ特性を有する形状(例えば、蛇腹状)に形成されたバネ部40cを一体に設けることとしてもよい。また、緩衝性を確保するうえで適した材質及び形状を用いることが困難であるときなどは、図22(B)に示す如く、ガスケット40の軸方向一端側に隣接して緩衝に適した部材600を別途設置することとしてもよい。この緩衝部材600は、ガスケット40に接着固定されることとすればよい。これらの変形例によれば、上記のショックアブソーバ機能を向上させることが可能となる。
また、上記の実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10の軸方向他端側に、ランチャ部材22とロケット部材24との間の軸方向他端側におけるシール性を確保するためのガスケット40を設けることとしている。しかし、ガスケットを、ガス圧式アクチュエータ10の軸方向他端側だけでなく、ガス圧式アクチュエータ10の軸方向一端側に設けることとしてもよい。
具体的には、図23に示す如く、環状のガスケット700aを、ガス発生器20の大径部20bの軸方向一端側のフランジ部とランチャ部材22の軸方向一端側の端面との軸方向隙間空間702に配設することとしてもよい。かかる構造によれば、ガス圧式アクチュエータ10の軸方向一端側からの防塵性及び防滴性を確保することができると共に、その液体や粉塵の侵入をガス圧式アクチュエータ10の軸方向一端側の最も入口側で阻止することができる。
また同様に、図23に示す如く、環状のガスケット700bを、ランチャ部材22の軸方向一端側の端面とロケット部材24の大径部24aの軸方向一端側の端部との軸方向隙間空間704に配設することとしてもよい。かかる構造によれば、ガス圧式アクチュエータ10の軸方向一端側からの防塵性及び防滴性を確保することができると共に、その防塵性及び防滴性を確保するうえでガス圧式アクチュエータ10の全長が長くなるのを回避することができる。
更に、上記の実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10として、外筒側にランチャ部材22を設けかつ内筒側にロケット部材24を設けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、内筒側にランチャ部材を設けかつ外筒側にロケット部材を設けることとしてもよい。
10 ガス圧式アクチュエータ
20 ガス発生器
22 ランチャ部材
24 ロケット部材
26 中空空間
34 フランジ部
40 ガスケット
42 エンドプレート
44 開口穴

Claims (13)

  1. 筒状のランチャ部材と、
    前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側に配置され、駆動時に高圧ガスを発生させるガス発生部材と、
    前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側で開口しかつ軸方向他端側で閉じた中空のロケット部材と、を備え、
    前記ロケット部材の軸方向一端側の端部は、駆動前、軸方向で前記ガス発生部材に対してオーバーラップすることを特徴とするガス圧式アクチュエータ。
  2. 前記ランチャ部材は、軸方向他端側の端部に一体的に成形される固定用ブラケットを有することを特徴とする請求項1記載のガス圧式アクチュエータ。
  3. 前記ロケット部材の軸方向他端側の外径以上の径を有する開口穴が形成され、固定対象に前記固定用ブラケットと共に取り付け固定される平板状のエンドプレートを備えることを特徴とする請求項2記載のガス圧式アクチュエータ。
  4. 前記エンドプレートの前記開口穴の径は、前記ロケット部材の軸方向一端側の外径よりも小さいことを特徴とする請求項3記載のガス圧式アクチュエータ。
  5. 前記ロケット部材の軸方向他端側の先端は、駆動前、前記エンドプレートにより位置決めされることを特徴とする請求項3又は4記載のガス圧式アクチュエータ。
  6. 前記ランチャ部材の軸方向他端側の内径は、前記ロケット部材の軸方向他端側の外径以上であり、かつ、該ロケット部材の軸方向一端側の外径よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のガス圧式アクチュエータ。
  7. 前記ランチャ部材と前記ロケット部材との間の軸方向他端側におけるシール性を確保するガスケットを備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項記載のガス圧式アクチュエータ。
  8. 前記ロケット部材の中空空間に配置され、該中空空間における有効空間容量を削減するための容量削減部材を備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項記載のガス圧式アクチュエータ。
  9. 前記ランチャ部材及び前記ロケット部材のうち内筒側のものの側壁に設けられ、駆動時、前記ランチャ部材と前記ロケット部材とのストロークが所定ストロークに達した際に該内筒側のものの中に充填されているガスを外部に放出するガス抜き穴を備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項記載のガス圧式アクチュエータ。
  10. 前記ランチャ部材及び前記ロケット部材のうち少なくとも何れか一方に設けられ、駆動時、前記ランチャ部材と前記ロケット部材とのストロークが所定ストロークに達した際に該ランチャ部材又は該ロケット部材を変形させることにより外部からの衝撃を吸収する衝撃吸収手段を備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項記載のガス圧式アクチュエータ。
  11. 筒状のランチャ部材と、前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側に配置され、駆動時に高圧ガスを発生させるガス発生部材と、前記ランチャ部材の軸と共通する軸を有し、該ランチャ部材の軸方向一端側で開口しかつ軸方向他端側で閉じた中空のロケット部材と、を備え、前記ロケット部材の軸方向一端側の端部が、駆動前、軸方向で前記ガス発生部材に対してオーバーラップするガス圧式アクチュエータを組み付ける方法であって、
    前記ロケット部材の軸方向一端側の端部の開口部に前記ガス発生部材を挿入する第1の工程と、
    前記第1の工程において軸方向一端側の端部の開口部に前記ガス発生部材が挿入された前記ロケット部材を、前記ガス発生部材が軸方向一端側に配置されるように前記ランチャ部材の筒状空間に挿入する第2の工程と、
    前記第2の工程において筒状空間に前記ロケット部材が挿入された前記ランチャ部材の軸方向他端側の端部に、該ロケット部材と該ランチャ部材との軸方向への所定以上のストロークを規制するためのストローク規制部材を固定する第3の工程と、
    を備えることを特徴とするガス圧式アクチュエータの組付方法。
  12. 前記ランチャ部材は、軸方向他端側の端部に一体的に成形される固定用ブラケットを有することを特徴とする請求項11記載のガス圧式アクチュエータの組付方法。
  13. 前記ストローク規制部材は、前記ロケット部材の軸方向他端側の外径以上の径を有する開口穴が形成され、固定対象に前記固定用ブラケットと共に取り付け固定される平板状のエンドプレートであることを特徴とする請求項12記載のガス圧式アクチュエータの組付方法。
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