JP6308185B2 - 車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ及び車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ及び車両用ポップアップフード装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両のフードを持上げる車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ及び車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1には、車両のフードを持上げる所謂ピストンシリンダタイプのアクチュエータが開示されている。具体的には、アクチュエータが、筒状のシリンダと、シリンダの内部に収容されたピストンロッドと、を含んで構成されている。また、ピストンロッドのピストン部には、ロックピンが設けられている。そして、シリンダに設けられたガス発生器が作動すると、ガス発生器によって発生されたガスによってピストンロッドがシリンダに対して上昇して、車両のフードが持上げられる。このとき、ロックピンが、シリンダの係止面に係止して、ピストンロッドがロックピンによって保持される。これにより、フードの持上げが保持されて、フードに倒れ込む歩行者に対する保護を図っている。なお、車両のフードを持上げるアクチュエータとしては、下記特許文献2に記載されたものもある。
特開2013−71544号公報 特開2014−133535号公報
ところで、アクチュエータの作動後に高圧のガスがシリンダ内に残留していると、フードに倒れ込む歩行者に作用するフードの反力が高くなり、歩行者に対する傷害値が高くなる虞がある。これにより、フードの歩行者に対する反力を低減するために、例えば、シリンダにガス抜き孔を形成して、シリンダ内における高圧のガスを抜くことが考えられる。
しかしながら、シリンダにガス抜き孔を形成した場合には、アクチュエータの作動時においてピストンロッドがシリンダに対して上昇したときに、ガス抜き孔の開口部周辺にロックピンが引っ掛かる可能性がある。これにより、ロックピンがガス抜き孔の開口部周辺に引っ掛かることを防止するために、アクチュエータの組付精度を高くする必要がある。換言すると、アクチュエータでは、作動に対する組付精度による影響を受け難い構造にすることが望ましい。
本発明は、上記事実を考慮し、作動に対する組付精度による影響を受け難くしつつ歩行者に対する傷害値を低くできる車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ及び車両用ポップアップフード装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータは、筒状に形成されると共に、ガス発生装置を内部に有する本体部と、軸方向一方側が閉じられた有底筒状に形成され、軸方向一方側の内周面が一般面とされると共に、前記本体部の軸方向一方側の部分を覆っており、前記ガス発生装置によって発生したガスによって前記本体部の軸方向一方側へ移動して車両のフードを持上位置に持上げると共に、前記持上位置よりも前記本体部の軸方向他方側の保持位置へ移動可能に構成されたシリンダと、環状に形成され、前記本体部の軸方向一端部における外周部に設けられると共に、前記本体部と前記一般面との間をシールするシール部材と、前記シール部材よりも前記本体部の軸方向他方側の位置で前記本体部の外周部に設けられると共に、前記シリンダの内周面に当接され、前記保持位置において記シリンダを保持する保持部材と、前記シリンダの軸方向他方側の内周面を構成すると共に、内径が前記一般面の内径及び前記シール部材の外径よりも大きく設定され、前記持上位置において前記シール部材に対して前記本体部の径方向外側に配置される拡径面と、を備え、前記拡径面は、前記保持位置において前記保持部材と係合することで前記シリンダを保持する
上記構成の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ(以下、「アクチュエータ」という)では、アクチュエータが、本体部及びシリンダを含んで構成されている。本体部は筒状に形成されており、本体部の内部には、ガス発生装置が設けられている。一方、シリンダは、軸方向一方側が閉じられた有底筒状を成しており、シリンダの軸方向一方側の内周面が一般面とされている。そして、本体部の軸方向一方側の部分がシリンダによって覆われている。
また、本体部の軸方向一端部の外周部には、環状を成すシール部材が設けられており、本体部とシリンダの一般面との間が、シール部材によってシールされている。さらに、本体部の外周部には、シール部材よりも本体部の軸方向他方側の位置において、保持部材が設けられており、保持部材はシリンダの内周面と当接されている。このため、シリンダが本体部の軸方向に移動するときには、保持部材とシリンダとの間に摩擦力が発生する。そして、ガス発生装置が作動すると、発生したガスによって、シリンダが本体部の軸方向一方側へ移動して、車両のフードが持上位置に持上げられる。さらに、シリンダが持上位置よりも本体部の軸方向他方側の保持位置に移動すると、保持部材がシリンダと係合して、シリンダが保持部材によって保持される。
ここで、シリンダの開口端側の内周面が拡径面とされており、拡径面の内径は、一般面の内径及びシール部材の外径よりも大きく設定されている。そして、持上位置において、拡径面がシール部材に対して本体部の径方向外側に配置される。このため、シリンダ内のガスが、拡径面とシール部材との間からシリンダの開口側へ流出される。これにより、シリンダにガス抜き孔を形成することなく、シリンダ内のガスを抜くことができる。したがって、シリンダにガス抜き孔を形成する構成に比べて、アクチュエータの作動に対してアクチュエータの組付精度による影響を受け難くすることができる。
また、持上位置において、シリンダ内のガスが抜かれるため、高圧のガスがシリンダ内に残留することを抑制できる。これにより、フード上に倒れ込む歩行者に対するフードの反力を低減することができる。そして、フード上に倒れ込む歩行者からシリンダに車両下側への所定の荷重が作用すると、シリンダが、保持部材とシリンダとの間の摩擦力に抗して、持上位置から保持位置へ移動する。これにより、保持部材とシリンダとの間の摩擦力によって歩行者に対する衝突エネルギを吸収することができる。したがって、歩行者に対する傷害値を低くすることができる。
請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータは、請求項1に記載の発明において、前記シリンダの内周面における前記拡径面と前記一般面との境界部分が傾斜面とされており、前記傾斜面は、縦断面視で前記シリンダの径方向内側へ向かうに従い軸方向一方側へ傾斜されている。
上記構成のアクチュエータでは、拡径面と一般面との境界部分を構成する傾斜面が、縦断面視でシリンダの径方向内側へ向かうに従い軸方向一方側へ傾斜されている。このため、仮に、傾斜面が縦断面視でシリンダの軸方向に対して直交する方向に沿って形成される場合に比べて、シール部材や保持部材が傾斜面に引っ掛かることを抑制することができる。これにより、シール部材や保持部材に対する傷つきが抑制されるため、アクチュエータに対する信頼性を向上することができる。
請求項3に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータは、請求項2に記載の発明において、前記保持位置において前記傾斜面が前記保持部材に係合される。
上記構成のアクチュエータでは、拡径部の傾斜面を活用して、シリンダと保持部材とを係合させて、シリンダを保持位置に保持することができる。
請求項4に記載の車両用ポップアップフード装置は、車両のフードの下側に設けられた請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータと、前記車両用ポップアップフード装置のアクチュエータと電気的に接続され、前記車両用ポップアップフード装置のアクチュエータを作動させる制御部と、を備えている。
上記構成の車両用ポップアップフード装置では、アクチュエータによってフードを持上げ位置に良好に持上げることができると共に、歩行者に対する衝突エネルギを吸収できる。
以上説明したように、本開示の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータによれば、作動に対して組付精度による影響を受け難くしつつ歩行者に対する傷害値を低くできる。
本実施の形態に係るフロントアクチュエータの内部を示す縦断面図である。(A)は、フロントアクチュエータの非作動状態を示す縦断面図であり、(B)は、フロントアクチュエータの作動後の状態を示す縦断面図である。 本実施の形態に係るフロントアクチュエータが適用された車両用ポップアップフード装置の全体構成を示す平面図である。 図2に示される車両右側に配置されたリヤポップアップフード装置を拡大して示す車幅方向中央側から見た側面図である。 図3に示されるポップアップ機構部の作動状態を示す車幅方向中央側から見た側面図である。 図2に示されるフロントポップアップフード装置を模式的に示す車両前側から見た正面図である。 図5に示されるフードロック装置を拡大して示す正面図である。 図2に示されるフードがエンジンルームを閉じた状態を模式的に示す車両左側から見た側断面図である。 (A)は、図1(A)に示されるフロントアクチュエータの要部を拡大して示す縦断面図であり、(B)は、フロントアクチュエータの作動後におけるシリンダ内のガスを抜く直前の状態を示す縦断面図である。 (A)は、フロントアクチュエータのシリンダが持上位置に配置されてシリンダ内のガスが抜かれる状態を示す縦断面図であり、(B)は、(A)の状態からシリンダがアクチュエータ本体に対して後退して保持位置に保持された状態を示す縦断面図である。 図2に示される車両のフード上に倒れ込む歩行者をフードと共に車両用ポップアップフード装置によって持上げる状態を示す車両左斜め前方から見た斜視図である。 図8(B)に示されるフロントアクチュエータを比較例と共に説明するための説明図である。
以下、図面を用いて本実施の形態に係る「車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ」としての前側アクチュエータ110が適用された車両用ポップアップフード装置30(以下、「PUH装置30」と称する)について説明する。なお、図面において適宜示される矢印FRはPUH装置30が適用された車両(自動車)Vの車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印RHは車両右方を示している。そして、以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
図2に示されるように、PUH装置30は、車両Vの前部に設けられたフード10の後端部を持上げるリヤポップアップフード装置40(以下、「リヤPUH装置40」と称する)と、フード10の前端部を持上げるフロントポップアップフード装置80(以下、「フロントPUH装置80」と称する)と、を含んで構成されている。また、PUH装置30は、リヤPUH装置40及びフロントPUH装置80を作動させる「制御部」としてのECU140を備えている。そして、車両Vと歩行者Pとの衝突時に、フード10がPUH装置30によって持ち上がる(ポップアップする)ようになっている(図10参照)。以下、初めにフード10について説明し、次いでリヤPUH装置40、フロントPUH装置80、及びECU140について説明する。
(フード10について)
フード10は、平面視で略矩形状に形成されて、車両Vの前部に設けられたエンジンルーム(パワーユニット室)ERを上側から覆っている。図7に示されるように、フード10は、フードアウタパネル12とフードインナパネル14とを含んで構成されている。フードアウタパネル12は、フード10の車両外側(エンジンルームERとは反対側)部分を構成すると共に、車両Vの意匠面を構成している。フードインナパネル14は、フード10のエンジンルームER側の部分を構成している。そして、フードインナパネル14の端末部がヘミング加工によってフードアウタパネル12の端末部に結合されている(図3参照)。
フード10の前端部における車幅方向中間部には、フードストライカ16が設けられており、フードストライカ16はフード10から下側へ突出されている。このフードストライカ16は、側面視で上側へ開放された略U字形状に形成されており、フードストライカ16の開放端部がフード10に接合されている。そして、フードストライカ16の下端部が係止部16Aとされており、係止部16Aは前後方向に延びている。また、フード10がエンジンルームERを閉じた状態(図7において実線で示される位置であり、以下この位置を「閉止位置」という)では、フードストライカ16が、後述するフロントPUH装置80のフードロック装置82に係止されている。これにより、フード10の前端部が車体に固定されている。
また、図3に示されるように、フードインナパネル14の後端側(後部側)には、膨出部14Aが形成されている。膨出部14Aはフードインナパネル14に対して下側に膨出されており、膨出部14Aの底壁14A1が、側断面視でフードアウタパネル12と略平行に配置されている。
(リヤPUH装置40について)
図2に示されるように、リヤPUH装置40は、フード10の後端部における車幅方向両端部にそれぞれ配設されており、左右一対のリヤPUH装置40は左右対称に構成されている。このため、以下の説明では右側に配置されたリヤPUH装置40について説明し、左側に配置されたリヤPUH装置40についての説明は省略する。
図3及び図4に示されるように、リヤPUH装置40は、フード10を開閉可能に支持するフードヒンジ44と、歩行者P(図10参照)等の衝突体との衝突時に作動する後側アクチュエータ70(以下、「後側ACT70」という)と、を含んで構成されている。
(フードヒンジ44について)
フードヒンジ44は、車体に固定されたヒンジベース46と、ヒンジベース46に回動可能に連結された第1アーム48と、フード10に固定された第2アーム54と、を含んで構成されている。
ヒンジベース46は、車両正面視で略逆L字形板状に形成されると共に、車幅方向内側から見た側面視で上斜め前方へ開放された略V字形状(詳しくは、図4参照)に形成されている。具体的には、ヒンジベース46は、上下方向を板厚方向とする取付部46Aと、取付部46Aの車幅方向内側端部から上側へ延びる支持部46Bと、を含んで構成されている。そして、取付部46Aが、車体側構成部材であるカウルトップサイド20の上面部20Aに固定されている。なお、カウルトップサイド20は、フード10の後端側とウインドシールドガラスWGの下端部との間に車幅方向に沿って延在するカウルの両サイドに設けられている。
第1アーム48は、ヒンジベース46の車幅方向内側に配置されると共に、側面視で略逆三角形板状に形成されている。具体的には、第1アーム48は、側面視で、下端部48Aと、下端部48Aの前側且つ上側に配置された前端部48Bと、下端部48Aの後側且つ上側に配置された後端部48Cと、を頂点とした略逆三角形板状に形成されている。
また、第1アーム48の後端部48Cは、車幅方向を軸方向とした第1ヒンジピン50によってヒンジベース46の支持部46Bの上端部に回動可能に連結されている。これにより、第1アーム48が第1ヒンジピン50の軸回り(図3の矢印A方向及び矢印B方向)にヒンジベース46に対して相対回動可能に構成されている。さらに、第1アーム48の下端部48Aには、後述する後側ACT70の下端部を支持する第1連結軸52が設けられている。第1連結軸52は、略円柱状に形成されて、車両幅方向を軸方向にして第1アーム48から車両幅方向内側へ突出されている。
第2アーム54は、第1アーム48の車幅方向内側に配置されると共に、略前後方向に沿って延在されている。具体的には、第2アーム54は、第1アーム48に対して略平行に配置された側壁部54Aを備えている。この側壁部54Aの前端部は、車幅方向を軸方向にした第2ヒンジピン56によって第1アーム48の前端部48Bに回動可能に連結されている。これにより、第2アーム54は、第2ヒンジピン56の軸回り(図3の矢印C方向及び矢印D方向)に第1アーム48に対して相対回動可能に構成されている。
また、第2アーム54は頂壁部54Bを備えている。頂壁部54Bは、側壁部54Aの上端部において車幅方向内側へ屈曲されると共に、フード10の膨出部14Aにおける底壁14A1に沿って略前後方向に延在されている。この頂壁部54Bには、図示しない取付孔が貫通形成されており、この取付孔に対応して、膨出部14Aの底壁14A1にウエルドナット(図示省略)が固定されている。そして、図示しないヒンジボルトが下側から当該取付孔内に挿入されてウエルドナットに螺合されることで、頂壁部54Bがフード10に締結(固定)されている。
これにより、フード10の後端部が、フードヒンジ44によって車体に連結されている。また、第2アーム54の側壁部54Aには、車幅方向外側へ突出されたシェアピン58が設けられており、第2アーム54が、シェアピン58によって第1アーム48に結合されている。このため、後述する後側ACT70の非作動状態において、第2アーム54及び第1アーム48が第1ヒンジピン50を回動中心にして回動することで、フード10がエンジンルームERを開閉するようになっている。
さらに、第2アーム54における側壁部54Aの後端部には、後述する後側ACT70のシリンダ76を連結するための第2連結軸60が一体に設けられている。この第2連結軸60は、略円柱状に形成されて、側壁部54Aから車幅方向内側へ突出されている。
(後側ACT70について)
図3に示されるように、後側ACT70は、第1アーム48の車幅方向内側に配置されて、第2アーム54の後端部と第1アーム48の下端部48Aとを架け渡すように延在されている。具体的には、後側ACT70が、側面視で上側へ向かうに従い後側へ傾斜されている。そして、後側ACT70は、アクチュエータ本体72(以下、「ACT本体72」という)とシリンダ76とを有している。
ACT本体72は、上端側が開口された略円筒状に形成されている。そして、ACT本体72の下端部が、第1アーム48の第1連結軸52に回動可能に支持されている。これにより、後側ACT70の下端部が第1アーム48に対して相対回動可能に構成されている。
また、ACT本体72の内部には、ガス発生装置74が設けられている。ガス発生装置74は、略円柱状に形成されて、ACT本体72内に嵌入されている。ガス発生装置74はスクイブ(点火装置)を備えており、ガス発生装置74内には、ガス発生剤が充填されている。また、ガス発生装置74は、後述するECU140(図2参照)と電気的に接続されており、ECU140の制御によってガス発生装置74が作動するように構成されている。そして、ガス発生装置74が作動すると、スクイブが発熱して、ガス発生剤が燃焼することで、ガス発生装置74によって発生したガスがACT本体72内に供給されるようになっている。
シリンダ76は、略有底円筒状に形成されている。そして、ACT本体72の軸方向一方側の部分がシリンダ76内に収容されて、シリンダ76は、ACT本体72の軸方向にACT本体72に対して相対移動可能に構成されている。なお、シリンダ76とACT本体72との間は、図示しないOリング等によってシールされている。
また、シリンダ76の上端部には、シリンダ連結部78が一体に設けられており、シリンダ連結部78は、車幅方向を軸方向にした略円筒形状に形成されている。このシリンダ連結部78内には、第2アーム54の第2連結軸60が挿入されている。これにより、シリンダ76の上端部が第2アーム54に対して相対回動可能に連結されている。
そして、ガス発生装置74によって発生したガスがシリンダ76内に供給されると、当該ガスのガス圧によってシリンダ76がACT本体72の軸方向に沿って上昇するようになっている。これにより、シリンダ76によって第2アーム54の後端部が上側へ持上げられて、フード10が持上位置(図7の2点鎖線で示される位置)に配置されるようになっている。なお、このときには、第2アーム54が第2ヒンジピン56を回動中心として第1アーム48に対して上側(図3の矢印C方向側)へ相対回動される。また、第2アーム54の回動に連動して、第1アーム48が第1ヒンジピン50を回動中心としてヒンジベース46に対して上側(図3の矢印A方向側)へ相対回動されるようになっている。
また、後側ACT70は、図示しないロック機構を有しており、後側ACT70が作動してシリンダ76がフード10を持上位置に持上げたときには、ロック機構によってシリンダ76の後退が制限されるようになっている。
(フロントPUH装置80について)
図2及び図5に示されるように、フロントPUH装置80は、フードロック装置82と、歩行者Pとの衝突時に作動する左右一対の前側アクチュエータ110(以下、「前側ACT110」という)と、を含んで構成されている。
(フードロック装置82について)
フードロック装置82は、フード10の前端部における車幅方向中間部の下側に設けられている。図5に示されるように、フードロック装置82は、ロックベース84と、フードロック本体90と、固定プレート96と、を含んで構成されている。
図6に示されるように、ロックベース84は、前後方向を板厚方向とした略矩形板状に形成されると共に、図示しないラジエータサポートのアッパメンバに締結固定されている。ロックベース84の上部における車幅方向中央部には、正面視で上側へ開放された逃げ凹部84Aが形成されており、逃げ凹部84A内にフードストライカ16の係止部16Aが配置されている。また、ロックベース84の上部における右側部分には、後述するフードロック本体90を回動可能に支持する第1支持ピン86が設けられており、第1支持ピン86は、略円柱状に形成されて、前後方向を軸方向としてロックベース84から前側へ突出されている。また、ロックベース84の上部における左側部分には、ガイド孔84Bが形成されており、ガイド孔84Bは、上下方向に延びると共に、第1支持ピン86の中心を軸中心とした円弧状に湾曲されている。
フードロック本体90は、ロックベース84の前側に配置されると共に、正面視で略矩形状に形成されている。そして、フードロック本体90の右側端部が第1支持ピン86によって回動可能に支持されている。これにより、フードロック本体90が、第1支持ピン86を回動中心としてロックベース84に対して上下方向(図6の矢印E及び矢印F方向)に相対回動可能になっている。
また、フードロック本体90の左側端部には、ガイドピン92が設けられており、ガイドピン92は、円柱状に形成されると共に、前後方向を軸方向にしてフードロック本体90から後側へ突出されている。そして、ガイドピン92が、ロックベース84のガイド孔84B内にスライド可能に挿入されている。
さらに、フードロック本体90の上部には、ロックベース84の逃げ凹部84Aに対して前側の位置において、係止凹部90Aが形成されている。この係止凹部90Aは、上側へ開放された溝状に形成されており、係止凹部90Aの幅寸法が上側に向かうに従い大きくなるように設定されている。そして、フード10の閉止位置では、フードストライカ16の係止部16Aが係止凹部90Aの下端部内に配置されている。
また、フードロック本体90には、ラッチ94が設けられている。そして、係止凹部90Aの下端部内に配置された係止部16Aをラッチ94によって保持するようになっている。また、ラッチ94には、図示しないケーブルが接続されており、当該ケーブルが操作されることによって、ラッチ94による係止部16Aの保持状態が解除されるようになっている。
固定プレート96は、正面視で略扇形状に形成されて、フードロック本体90の前側に配置されている。固定プレート96は、その基端部において、前後方向を軸方向にした第2支持ピン98によってロックベース84に回動可能に連結されている。
また、固定プレート96の外周部における湾曲された部分が当接面96Aとされており、当接面96Aは、第2支持ピン98の中心を軸中心とする円弧状に形成されている。この当接面96Aは、フードロック本体90に設けられた円柱状の固定ピン100に当接されており、この状態では、フードロック本体90の上側(図6の矢印E方向側)への回動が規制されている。
また、固定プレート96には、ケーブル102の一端が係止されており、ケーブル102の他端は、後述する前側ACT110に係合されたリンク機構106(図5参照)に係止されている。そして、ケーブル102が左側へ引かれることで、固定プレート96が正面視で反時計回りに回動されて、固定プレート96の当接面96Aと固定ピン100との当接状態が解除されるようになっている。これにより、フードロック本体90の上側(図6の矢印E方向側)への回動が可能な状態になり、フード10の前端部における持上げが可能となる構成とされている。
なお、フードロック本体90には、図示しない逃げ部が形成されており、フードロック本体90が回動するときには、固定プレート96及び第2支持ピン98とフードロック本体90とが干渉しないようになっている。また、固定プレート96は、スプリング104によって正面視で時計回り方向へ付勢されている。
(前側ACT110について)
図5に示されるように、前側ACT110は、フードロック装置82に対して右側及び左側にそれぞれ設けられている。また、前側ACT110は、上下方向を軸方向とした略円柱状に形成されており、前側ACT110の下端部が、板状のブラケット108を介して、図示しないラジエータサポート(車体)に固定されている。そして、前側ACT110は、フード10の前端部における車幅方向両端部の下側に僅かに離間して配置されている。以下、前側ACT110の構成について説明する。
図1(A)には、前側ACT110の作動前の状態が縦断面視で示されており、図1(B)には、前側ACT110の作動後の状態が縦断面視で示されている。これらの図に示されるように、前側ACT110は、シリンダ112と、「本体部」としてのアクチュエータ本体120(以下、「ACT本体120」という)と、保持機構130と、を含んで構成されている。
シリンダ112は下側へ開放された略有底円筒形状に形成されている。そして、シリンダ112の上端側(軸方向一方側)における内周面が、「一般面」としての一般内周面112Aとされている。また、シリンダ112の開口端側(軸方向他方側)における内周部は、保持機構130を構成する拡径部114として構成されている。この拡径部114は、シリンダ112の内径を拡大するように縦断面視で段差状に形成されて、シリンダ112の周方向全周に亘って形成されている。具体的には、拡径部114は、縦断面視でシリンダ112の軸方向に沿って配置された「拡径面」としての拡径内周面114Aと、拡径内周面114Aと一般内周面112Aとの境界部分を構成する傾斜面114Bと、を含んで構成されている。そして、拡径内周面114Aの内径が、一般内周面112Aの内径に対して大きく設定されると共に、後述するOリング126の外径よりも大きく設定されている。また、傾斜面114Bは、縦断面視でシリンダ112の径方向内側へ向かうに従いシリンダ112の軸方向一方側へ傾斜している。
さらに、シリンダ112の開口端部(下端部)には、ヘッド部116が設けられており、ヘッド部116は、略円筒状に形成されて、拡径部114内に嵌入(固定)されている。また、ヘッド部116の内周部には、上下方向に貫通され且つヘッド部116の径方向内側へ開放された複数の連通溝116Aが形成されており、後述するACT本体120とシリンダ112との間の空間Gと、シリンダ112の外部と、の間が、連通溝116Aによって連通されている。なお、複数の連通溝116Aはヘッド部116の周方向に所定の間隔を空けて配置されている。
ACT本体120は、略円筒状に形成されて、シリンダ112と同軸上に配置されている。ACT本体120の外径寸法は、シリンダ112の一般内周面112Aの内径寸法よりも小さく設定されている。そして、ACT本体120の下端部を除く部分がシリンダ112内に相対移動可能に収容されており、ACT本体120の下端部が、前述したブラケット108によってラジエータサポートに固定されている。換言すると、シリンダ112が、ACT本体120の軸方向一方側の部分を、上下方向に相対移動可能に覆っている。そして、シリンダ112の外周部とACT本体120の内周部との間の空間が、空間Gとされている。
ACT本体120の上下方向中間部には、略円柱状のガス発生装置122が嵌入されており、ガス発生装置122は、前述した後側ACT70のガス発生装置74と同様に構成されている。つまり、ガス発生装置122はスクイブ(点火装置)を備えると共に、ガス発生装置122内には、ガス発生剤が充填されている。ガス発生装置122の下端には、ワイヤハーネス122Aが接続されており、ガス発生装置122がワイヤハーネス122Aを介して後述するECU140(図2参照)と電気的に接続されている。これにより、ECU140の制御によってガス発生装置122が作動するようになっている。そして、ガス発生装置122が作動すると、ガス発生装置122によって発生したガスがACT本体120内に供給されるようになっている。なお、ガス発生装置122の下端から延出されたワイヤハーネス122Aは、ACT本体120の内部に配策されると共に、ACT本体120の下端部から外側へ導出されている。そして、ACT本体120の内部に樹脂材が充填されて、ワイヤハーネス122AとACT本体120とが一体化されている。
さらに、ACT本体120の上端部には、径方向外側へ突出された第1大径部124が形成されており、第1大径部124の外径寸法が、シリンダ112の一般内周面112Aの内径寸法に比べて僅かに小さく設定されている。この第1大径部124の外周部には、シール溝部124Aが形成されており、シール溝部124Aは、ACT本体120の径方向外側へ開放されて、第1大径部124の周方向全周に亘って形成されている。そして、シール溝部124A内には、ゴム材等で構成された「シール部材」としてのOリング126が設けられており、ACT本体120とシリンダ112(一般内周面112A)との間がOリング126によってシールされている。すなわち、シリンダ112の内部と空間Gとの間がOリング126によって遮断されている。
また、ACT本体120の外周部には、第1大径部124に対してACT本体120の下端側の位置において、第2大径部128が形成されている。第2大径部128の外径寸法は、第1大径部124の外径寸法と略同じに設定されている。この第2大径部128の外周部には、保持機構130を構成する収容溝128Aが形成されている。収容溝128Aは、ACT本体120の径方向外側へ開放されると共に、ACT本体120の周方向全周に亘って形成されている。具体的には、収容溝128Aは、縦断面視でACT本体120の軸方向(上下方向)に沿って配置された底面128A1と、底面128A1の上端からACT本体120の径方向外側へ延びる上面128A2と、底面128A1の下端からACT本体120の径方向外側へ向かうに従いACT本体120の下端側へ傾斜された下傾斜面128A3と、を含んで構成されている。
収容溝128Aの内部には、保持機構130を構成する「保持部材」としてのCリング132が配置(収容)されている。Cリング132は、断面円形状の金属製の線材によって構成されると共に、一部開放された円環状(リング状であり、詳しくは略C字形状)に形成されている。また、Cリング132は、バネ性を有すると共に、自身の径方向に弾性変形可能に構成されている。そして、Cリング132は、自然状態(Cリング132が弾性変形していない状態)から径方向内側へ弾性変形(縮径)して、シリンダ112の一般内周面112Aに当接された状態で収容溝128A内に収容されている(図1(A)参照)。
そして、ガス発生装置122が作動すると、ガス発生装置122によって発生したガスがACT本体120内に供給されて、ACT本体120内のガス圧によってシリンダ112がACT本体120に対して上側に相対移動(上昇)するようになっている。これにより、シリンダ112の上端部がフード10に当接して、フード10の前端部が持上位置(図5及び図7の2点鎖線で示される位置)に持上げられるように構成されている。また、シリンダ112がACT本体120に対して上側に相対移動するときには、シリンダ112の内周面(一般内周面112A及び拡径内周面114A)がCリング132の外周部を摺動して、Cリング132とシリンダ112との間に摩擦力が発生するように構成されている。そして、図1(B)に示されるように、持上位置では、シリンダ112のヘッド部116の上端が第2大径部128の下端に当接されると共に、シリンダ112の拡径部114の上端部が、Oリング126に対してACT本体120の径方向外側に配置される構成となっている。さらに、前述したように、拡径部114(拡径内周面114A)の内径が、Oリング126の外径よりも大きく設定されている。このため、持上位置では、Oリング126と拡径部114との間に隙間が形成されて、シリンダ112の内部と空間Gとが拡径部114によって連通される構成となっている。これにより、シリンダ112(ACT本体120)内に供給されたガスが拡径部114を介してシリンダ112の外部へ排出される(抜かれる)構成になっている。なお、Cリング132によって、空間Gの上部と下部とが区画されるようになっているが、Cリング132が一部開放された円環状に形成されているため、空間Gの上部と下部とがCリング132の一部開放された部分によって連通されている。また、空間Gの上部から下部へのガスの流通を良くする為に、第2大径部128に上下方向に貫通し且つACT本体120の径方向外側へ開放された連通溝(図示省略)を形成してもよい。
なお、図5に示されるように、フードロック装置82に対して左側に配置された前側ACT110には、リンク機構106がシリンダ112に係合されており、リンク機構106には、前述したケーブル102の他端が係止されている。そして、前側ACT110の作動時にシリンダ112が上昇すると、リンク機構106が作動して、ケーブル102が左側へ引かれるようになっている。これにより、前側ACT110の作動時には、固定プレート96の当接面96Aと固定ピン100との当接状態が解除されて、フード10の前端部における持上げが可能となるように構成されている。
また、本実施の形態では、フード10上に倒れ込む歩行者Pと共にフード10を持上げることができるように、前側ACT110の持上力(作動力)が設定されている。さらに、前側ACT110の作動後にシリンダ112内のガスが抜かれて、下側への所定の衝突荷重がフード10を介してシリンダ112に入力されたときには、シリンダ112が、Cリング132とシリンダ112との間の摩擦力に抗して、ACT本体120に対して下側へ相対移動するようになっている。そして、図9(B)に示されるように、シリンダ112がACT本体120に対して下側へ相対移動すると、拡径部114の傾斜面114B及び収容溝128Aの下傾斜面128A3によってCリング132が上下方向に挟まれて、シリンダ112がCリング132に係合されるようになっている。これにより、シリンダ112の後退が制限されて、保持機構130によってフード10が持上位置に保持されるようになっている。以下、この位置を保持位置という。
ここで、所定の衝突荷重について説明する。この衝突荷重は、日本国の自動車アセスメント(JNCAP)において規定されている歩行者頭部保護性能試験に基づいて設定される。すなわち、大人又は子供の頭部を模擬した衝突体である頭部インパクタを試験機からフード10上に衝突させたときのシリンダ112に作用する(入力される)荷重が衝突荷重とされている。また、車両と歩行者との衝突では、子供のような比較的小柄な体格の歩行者は主としてフード10の前端部に倒れ込む傾向にある。そこで、本実施の形態では、小柄な体格である子供を想定した頭部インパクタがフード10の前端部に衝突したときにシリンダ112に作用する(入力される)荷重を衝突荷重として設定している。
(ECU140について)
図2に示されるように、ECU140には、衝突検知センサ142及び衝突予知センサ144が電気的に接続されており、この衝突検知センサ142及び衝突予知センサ144から出力された信号に基づいて、ECU140が後側ACT70及び前側ACT110を作動させるか否かを判定するようになっている。以下、初めに衝突検知センサ142及び衝突予知センサ144について説明し、次いでECU140について説明する。
衝突検知センサ142は、車両Vの前端部に配置されたフロントバンパ22のバンパリインフォースメント(図示省略)の前面に配設されている。この衝突検知センサ142は、車幅方向を長手方向とした略長尺状の圧力チューブ142Aと、圧力チューブ142Aの長手方向両端に設けられた圧力センサ142Bと、を含んで構成されている。そして、歩行者P等の衝突体がフロントバンパ22に衝突したときに、圧力チューブ142A内の圧力が変化して、圧力チューブ142A内の圧力変化に応じた信号が圧力センサ142BからECU140に出力される構成になっている。なお、衝突検知センサ142を、圧力チャンバや光ファイバを用いた構成としてもよい。
衝突予知センサ144は、ステレオカメラで構成されており、ステレオカメラは、ウインドシールドガラスWGの上部における車幅方向中央付近に設けられている。このステレオカメラは、車両Vの前方側を撮影して、車両Vへの衝突体を検出するようになっている。そして、ステレオカメラは、検出した衝突体までの距離や車両Vと衝突体との相対速度等を測定し、測定データをECU140へ出力するようになっている。なお、衝突予知センサ144をミリ波レーダ等によって構成してもよい。
そして、ECU140が、前述した圧力センサ142Bの出力信号に基づいて衝突荷重を算出すると共に、衝突予知センサ144の出力信号に基づいて衝突速度を算出するようになっている。さらに、ECU140は、算出された衝突荷重及び衝突速度から衝突体の有効質量を求めると共に、有効質量が閾値を超えるか否かを判断して、車両Vへの衝突体が歩行者Pであるのか歩行者P以外(例えば、ロードサイドマーカーやポストコーン等の路上障害物)であるのかを判定するようになっている。そして、車両Vへの衝突体が歩行者PであるとECU140が判定したときには、ECU140によってPUH装置30を作動させる構成になっている。
また、PUH装置30の作動では、後側ACT70よりも先に前側ACT110が作動する設定になっている。具体的には、フロントバンパ22に歩行者Pが衝突して、フード10上に倒れ込む歩行者Pの身体がフード10の前端部に接触する時と同時又は歩行者Pの身体がフード10の前端部に接触した後に、前側ACT110をECU140によって作動させる構成になっている。換言すると、前側ACT110の作動タイミングは、歩行者Pとフロントバンパ22との衝突時から第1の所定時間経過後とされている。
そして、本実施の形態では、ダミー人形を用いた衝突試験を行うことで、フード10上に倒れ込んだダミー人形がフード10の前端部に接触する時間を測定して、第1の所定時間を設定している。具体的には、時速40km/hで走行する車両Vが子供(6歳児)を想定したダミー人形に衝突した時の、ダミー人形がフード10の前端部に接触する時間を測定して、第1の所定時間(本実施の形態では、15msec)を設定している。なお、この衝突試験において、フード10上に倒れ込んだダミー人形がフード10の前端部に接触する時間は、大人を想定したダミー人形(例えば米国人成人男性50%をカバーするダミー人形(AM50))を用いた場合と、子供(6歳児)を想定したダミー人形を用いた場合と、で略同じであることが判明されている。このため、この第1の所定時間は、子供から大人に亘って対応することができるように設定されている。
また、ECU140は、前側ACT110の作動開始から第2の所定時間経過した後に後側ACT70を作動させるように設定されている。具体的には、後側ACT70の作動完了後に、歩行者Pの頭部がフード10に当たるように、第2の所定時間(後側ACT70の作動タイミング)が設定されている。なお、第2の所定時間の設定においても、各種のダミー人形を用いた衝突試験を行うことで、第2の所定時間を設定している。さらに、第1の所定時間及び第2の所定時間は、各種車両に対応して設定されている。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
PUH装置30が非作動状態のときには、フード10が閉止位置に配置されて、フード10によってエンジンルームERが閉じられている(図7の実線で示されるフード10参照)。この状態から、歩行者P等の衝突体と車両Vが前面衝突すると、衝突体と前面衝突したことが衝突検知センサ142によって検知され、衝突検知センサ142からECU140に信号が出力される。このとき、ECU140は、衝突検知センサ142及び衝突予知センサ144から、車両Vへの衝突体が歩行者Pであるのか歩行者P以外であるのかを判定する。そして、車両Vへの衝突体が歩行者PであるとECU140が判定すると、ECU140によってPUH装置30が作動する。
PUH装置30の作動では、まずECU140の制御によって前側ACT110のガス発生装置122が作動する。具体的には、歩行者Pと車両Vとの衝突開始から15msec経過後にガス発生装置122が作動して、ACT本体120内にガスが供給される。ACT本体120内にガスが供給されると、ACT本体120内のガス圧によってシリンダ112が押圧されて、シリンダ112がACT本体120に対して上側へ相対移動(上昇)する。このとき、シリンダ112の移動に連動してフロントPUH装置80のケーブル102が左側へ引かれる。これにより、固定プレート96が回動して、フードロック本体90の上側への回動が可能となる。つまり、フード10の前端部の持上げが可能となる。また、シリンダ112が上側に移動すると、シリンダ112の上端部がフード10に当接してフード10の前端部を上側へ持上げる。これにより、フード10の前端部が持上位置に持上げられる(図5の2点鎖線を参照)。
一方、前側ACT110の作動開始から第2の所定時間経過した後に、ECU140の制御によって後側ACT70のガス発生装置74が作動して、ACT本体72内にガスが供給される。これにより、ACT本体72内のガス圧によって、シリンダ76がACT本体72に対して上側へ軸方向移動(上昇)する。シリンダ76が上昇すると、シリンダ76が第2アーム54の後端部を上側へ持上げて、フード10の後端部が持上位置に持上げられる。以上により、フード10の前端部及び後端部が持上位置に持上げられて、エンジンルームER内とフード10との間の間隔が確保される。
次に、歩行者Pがフロントバンパ22に衝突したときの、前側ACT110の作動状態と歩行者Pの状態とを時系列で説明する。図8(A)に示される状態が前側ACT110の作動前の状態である。そして、フロントバンパ22に歩行者Pが衝突すると、主として歩行者Pの脚部がフロントバンパ22に当たるため、歩行者Pはフード10の前端側からフード10上へ倒れ込むようになる。さらに、フード10上に倒れ込む歩行者Pの身体がフード10の前端部に接触する時と同時又は歩行者Pの身体がフード10の前端部に接触した後に、ECU140によって前側ACT110が作動する。
図8(B)に示されるように、前側ACT110が作動すると、ガス発生装置122によって発生されたガスによって、シリンダ112がACT本体120に対して上側へ瞬時に相対移動(上昇)する。このため、前側ACT110が、フード10上に倒れ込む歩行者Pの腰部や上半身部と共にフード10の前端部を持上げる。すなわち、歩行者Pの腰部や上半身部が持ち上がりつつ、歩行者Pがフード10上に倒れ込む。これにより、フード10に倒れ込む歩行者Pの身体に上側への荷重f(図10参照)が作用するため、フード10に倒れ込む歩行者Pの下側への頭部速度v(図10参照)を減速することができる。なお、シリンダ112がACT本体120に対して上昇すると、シリンダ112の拡径部114がCリング132に対してACT本体120の径方向外側に配置され、Cリング132が、径方向外側へ弾性変形して、拡径部114の拡径内周面114Aに当接される。
ここで、図9(A)に示されるように、シリンダ112(フード10)が図8(B)に示される状態からさらに上昇して持上位置に持上げられたときには、シリンダ112の拡径部114の上端部が、ACT本体120のOリング126に対してACT本体120の径方向外側に配置される。そして、拡径部114(の拡径内周面114A)の内径寸法は、Oリング126の外径寸法よりも大きく設定されている。このため、シリンダ112の内部と、シリンダ112とACT本体120との間の空間Gと、が拡径部114によって連通される。これにより、シリンダ112の内部のガスが、拡径部114、空間G、及びヘッド部116の連通溝116Aを介してシリンダ112の外部へ排出される(図9(A)の矢印Hを参照)。すなわち、シリンダ112にガス抜き孔を形成することなく、シリンダ112内のガスを外部へ排出できる。したがって、前側ACT110の作動に対する前側ACT110の組付精度による影響を受け難くすることができる。
つまり、仮にシリンダ112にガス抜き孔を形成した場合には、前側ACT110の組付ばらつきによって、シリンダ112の移動時に、ガス抜き孔の開口部周辺がCリング132に引っ掛かる可能性がある。このため、前側ACT110の組付精度を高くして、ガス抜き孔の開口部周辺がCリング132に引っ掛かることを防止する必要がある。換言すると、この場合では、前側ACT110の作動時において、前側ACT110の組付精度による影響を受ける可能性がある。これに対して、本実施の形態では、上述のように、シリンダ112にガス抜き孔を形成することなく、シリンダ112内のガスを外部へ排出できる。このため、前側ACT110の作動時において、ガス抜き孔の開口部周辺による影響を受けることなく、シリンダ112を移動させることができる。よって、シリンダ112にガス抜き孔を形成する構成に比べて、作動に対する前側ACT110の組付精度による影響を受け難くすることができる。
さらに、この状態では、シリンダ112内のガスが外部へ排出されるため、高圧のガスがシリンダ112に残留することが抑制された状態となっている。このため、この状態で、フード10上に倒れ込んだ歩行者Pの頭部がフード10に当たるときの歩行者Pの頭部に対するフード10の反力を低減できる。また、歩行者Pの頭部がフード10に当たることで、下側への所定の衝突荷重がシリンダ112に作用すると、Cリング132とシリンダ112との間の摩擦力に抗して、シリンダ112がACT本体120に対して下側へ相対移動する。すなわち、拡径部114の拡径内周面114AがCリング132の外周部を摺動しながら、シリンダ112がACT本体120に対して下側へ相対移動する。これにより、歩行者Pの頭部に対する衝突エネルギを当該摩擦力によって吸収することができる。特に、小柄な歩行者Pと車両Vとの衝突では、フード10上に倒れ込む歩行者Pの頭部が主としてフード10の前端部に当たる傾向にあるため、小柄な歩行者Pの頭部に対する衝突エネルギを吸収することができる。以上により、前側ACT110の作動に対して前側ACT110の組付精度による影響を受け難くしつつ歩行者Pに対する傷害値を低くすることができる。
そして、図9(B)に示されるように、シリンダ112がACT本体120に対して下側へ相対移動して保持位置に到達すると、拡径部114の傾斜面114BがCリング132と係合して、シリンダ112の下側への移動が制限される。このため、シリンダ112(フード10)が保持位置に保持される。これにより、拡径部114の傾斜面114Bを活用してシリンダ112(フード10)を保持位置に保持することができる。
また、拡径部114の傾斜面114BにCリング132を係合させて、シリンダ112(フード10)を保持位置に保持する構成にすることで、仮にシリンダ112にガス抜き孔を形成した場合と比べて、軸方向におけるシリンダ112の長さを短くすることができる。この点について、図11を用いて説明する。図11には、比較例の前側アクチュエータの要部と、本実施の形態の前側ACT110の要部と、を比較して図示している。そして、図11の左側に配置された一点鎖線に対して左側に、比較例の前側アクチュエータの縦断面図が示されており、図11の一点鎖線に対して右側に、本実施の形態の前側ACT110の縦断面図が示されている。また、図11に示される比較例の前側アクチュエータでは、本実施の形態と同様に構成されている部材に同一の符号を付している。さらに、図11では、シリンダ112の内部のガスを抜く直前の状態を図示している。
そして、この図に示されるように、比較例の前側アクチュエータでは、シリンダ112にガス抜き孔150が形成されている。このガス抜き孔150の位置は、保持位置においてCリング132と係合する傾斜面114Bに対して上側に設定される。換言すると、傾斜面114Bがガス抜き孔150よりも下側に配置される。このため、本実施の形態と比べて、傾斜面114B及びCリング132が下側へ配置されるようになる。すなわち、本実施の形態では、シリンダ112内のガスを抜く拡径部114の上端部を構成する傾斜面114Bが、Cリング132と係合する面として機能しているため、比較例と比べて、傾斜面114B及びCリング132を、ガス抜き孔150の径寸法分だけ上側に配置できる。これにより、本実施の形態のシリンダ112の軸方向の長さを、比較例のシリンダ112の軸方向の長さよりも短くすることができる(図11の矢印L参照)。したがって、本実施の形態によれば、前側ACT110の小型化に寄与することができると共に、前側ACT110の軽量化を図ることができる。
また、拡径部114の傾斜面114Bは、シリンダ112の径方向内側に向かうに従いシリンダ112の軸方向一方側に傾斜されている。このため、仮に傾斜面114Bがシリンダ112の軸線に対して直交する方向に沿って配置される場合と比べて、ACT本体120をシリンダ112内に挿入するとき等において、Oリング126やCリング132が傾斜面114Bに引っ掛かることを抑制できる。これにより、Oリング126やCリング132の傷付きが一層抑制されるため、前側ACT110に対する信頼性を向上することができる。
また、本実施の形態では、Cリング132がバネ性を有する一部開放されたC字形のリング状に形成されている。また、Cリング132が縮径された状態でシリンダ112の一般内周面112Aに当接されると共に、ACT本体120の収容溝128A内に収容されている。これにより、保持位置においてシリンダ112を保持するCリング132がシリンダ112の外部に露出することを抑制できる。
また、PUH装置30では、前側ACT110に加え、後側ACT70を有している。このため、フード10の後端部が後側ACT70によって持上げられる。これにより、仮にフード10の後端部を持上げない場合と比べて、フード10上に倒れ込む比較的大柄な歩行者Pの頭部を早期にフード10に当てることができる。その結果、歩行者Pの頭部に対する衝突エネルギを低減することができる。
また、本実施の形態では、前側ACT110の作動後に後側ACT70がECU140によって作動する。これにより、フード10の前端部を前側ACT110によって早期に持上げることができる。
以下、この点について説明する。後側ACT70が作動するときには、フード10の後端部が持上げられるため、フード10には、側面視でフード10の重心回りの回転モーメントが作用して、フード10の前端部が下側へ変位しようとする。これにより、仮に後側ACT70を前側ACT110と同時に作動させると、フード10に作用する上記回転モーメントが、前側ACT110によるフード10の持上げに影響を与える。その結果、フード10の前端部の持上げが遅れる可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、前側ACT110の作動後に後側ACT70がECU140によって作動する。このため、前側ACT110の作動開始時には後側ACT70が作動していないため、前側ACT110によるフード10の作動初期では、上記回転モーメントがフード10に作用しない。これにより、後側ACT70が作動するまでは、フード10に生じる上記回転モーメントによる影響を受けることなく、前側ACT110によってフード10の前端部を持上げることができる。したがって、フード10の前端部を早期に持上げることができる。
なお、本実施の形態では、後側ACT70における図示しないロック機構によって、シリンダ76のACT本体72に対する後退を制限するように構成されている。これに代えて、後側ACT70においても、前側ACT110と同様の拡径部114及び保持機構130を設けてもよい。つまり、後側ACT70の作動後にシリンダ76内のガスを抜いて、所定の衝突荷重がフード10の後端部に作用したときに、フード10の後端部が下側へ変位するように構成してもよい。
また、本実施の形態では、フード10上に倒れ込む歩行者Pの身体がフード10の前端部に接触する時と同時又は歩行者Pの身体がフード10の前端部に接触した後に、前側ACT110をECU140によって作動させる構成になっているが、前側ACT110の作動タイミングは、各種車両に対応して任意に設定可能である。
また、本実施の形態では、フード10の前端部における車幅方向中央部を、フロントPUH装置80のフードロック装置82によってロックするように構成されている。これに代えて、フード10の前端部における車幅方向両端部を、フロントPUH装置80によってロックするように構成してもよい。
また、本実施の形態では、フロントPUH装置80における左右一対の前側ACT110によってフード10の前端部における車幅方向両端部を持上げるように構成されている。これに代えて、一対の前側ACT110の内の一方を省略して、前側ACT110の他方によってフード10の前端部における車幅方向中央部を持上げるように構成してもよい。
10 フード
30 車両用ポップアップフード装置
110 前側アクチュエータ(車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ)
112 シリンダ
112A 一般内周面(一般面)
114A 拡径内周面(拡径面)
114B 傾斜面
120 アクチュエータ本体(本体部)
122 ガス発生装置
126 Oリング(シール部材)
132 Cリング(保持部材)

Claims (4)

  1. 筒状に形成されると共に、ガス発生装置を内部に有する本体部と、
    軸方向一方側が閉じられた有底筒状に形成され、軸方向一方側の内周面が一般面とされると共に、前記本体部の軸方向一方側の部分を覆っており、前記ガス発生装置によって発生したガスによって前記本体部の軸方向一方側へ移動して車両のフードを持上位置に持上げると共に、前記持上位置よりも前記本体部の軸方向他方側の保持位置へ移動可能に構成されたシリンダと、
    環状に形成され、前記本体部の軸方向一端部における外周部に設けられると共に、前記本体部と前記一般面との間をシールするシール部材と、
    前記シール部材よりも前記本体部の軸方向他方側の位置で前記本体部の外周部に設けられると共に、前記シリンダの内周面に当接され、前記保持位置において記シリンダを保持する保持部材と、
    前記シリンダの軸方向他方側の内周面を構成すると共に、内径が前記一般面の内径及び前記シール部材の外径よりも大きく設定され、前記持上位置において前記シール部材に対して前記本体部の径方向外側に配置される拡径面と、を備え
    前記拡径面は、前記保持位置において前記保持部材と係合することで前記シリンダを保持する車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ。
  2. 前記シリンダの内周面における前記拡径面と前記一般面との境界部分が傾斜面とされており、前記傾斜面は、縦断面視で前記シリンダの径方向内側へ向かうに従い軸方向一方側へ傾斜されている請求項1に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ。
  3. 前記保持位置において前記傾斜面が前記保持部材に係合される請求項2に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータ。
  4. 車両のフードの下側に設けられた請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用ポップアップフード装置のアクチュエータと、
    前記車両用ポップアップフード装置のアクチュエータと電気的に接続され、前記車両用ポップアップフード装置のアクチュエータを作動させる制御部と、
    を備えた車両用ポップアップフード装置。
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