JP6392442B2 - ガス圧式アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、ガス圧式アクチュエータに係り、特に、ガス発生器の発生した高圧ガスの作用によってランチャ部材の軸方向端部からロケット部材を延出させることにより伸張するガス圧式アクチュエータに関する。
従来、例えば自動車用安全装置に使用されるアクチュエータが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載のアクチュエータは、ガス発生器と、筒状のシリンダであるランチャ部材と、ピストンロッドであるロケット部材と、を備えている。ガス発生器は、ランチャ部材の軸方向一端に配置されている。また、ロケット部材は、アクチュエータ駆動前はランチャ部材の内部に収容されており、アクチュエータ駆動時にランチャ部材の内壁に沿って摺動しつつランチャ部材の軸方向他端から突出するように延出する。
上記のアクチュエータにおいて、ガス発生器にて高圧ガスが発生すると、その高圧ガスがガス発生器に対してランチャ部材の軸方向で対向するロケット部材の一端の面に作用して、そのロケット部材がランチャ部材の軸方向他端側に向けて押圧される。この場合は、ロケット部材がランチャ部材の内壁を摺動しながらそのランチャ部材の軸方向他端から延出することで、アクチュエータが軸方向において伸張する。
特開2010−236637号公報
ところで、アクチュエータは、ランチャ部材の軸方向他端に配置されるエンドパッドを備えている。エンドパッドは、アクチュエータ駆動前におけるロケット部材の位置決めを行うと共にそのロケット部材の軸方向他端側への変位を規制する機能を有する。また、ロケット部材の軸方向一端には、ランチャ部材の内壁に沿って摺動する摺動面を含む大径部が設けられる。更に、ガス発生器の出力は、例えば自動車用安全装置などの負荷があることを想定して設定される。このため、負荷が無いときにガス発生器にて高圧ガスが発生すると、ロケット部材に作用する押圧力が過大となる。かかる過大な押圧力がロケット部材に作用した際、そのロケット部材の大径部が直接に上記のエンドパッドに当接すると、大きな衝撃荷重がそのエンドパッドに加わることで、アクチュエータが破損するおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、無負荷時にガス発生器が高圧ガスを発生したときにロケット部材からエンドパッドに加わる衝撃を緩和することが可能なガス圧式アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、ガス圧式アクチュエータは、筒状のランチャ部材と、前記ランチャ部材の軸方向の第1の端に配置される、ガス圧式アクチュエータの駆動時に高圧ガスを発生するガス発生器と、前記ランチャ部材の軸方向の第1の端に対応する位置にある第1の部分と、該第1の部分よりも小径であり、該第1の部分から前記ランチャ部材の軸方向の第1の端と反対側の軸方向の第2の端に向けて延伸する第2の部分を有し、前記ランチャ部材の内部に収容されるロケット部材と、前記ランチャ部材の軸方向の第2の端に配置される、ランチャ部材に対する前記ロケット部材の位置決めを行うと共に前記ロケット部材の前記ランチャ部材の軸方向の第1の端から離れる方向への変位を規制する位置決め部を含むエンドパッドと、前記ランチャ部材の軸方向の第2の端に配置される、前記ランチャ部材と前記ロケット部材との間の隙間をシールするガスケットと、前記ガスケットを保持すると共に、ガス圧式アクチュエータの駆動に伴う前記ロケット部材の前記ランチャ部材からの延出時に前記ロケット部材の第1の部分に押圧されて塑性変形するように構成されるガスケットホルダと、を備える。
本発明によれば、無負荷時にガス発生器が高圧ガスを発生したときにロケット部材からエンドパッドに加わる衝撃を緩和することができる。
本発明の一実施例によるガス圧式アクチュエータが適用される車両用安全装置を備える車両の側面図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの組立完成後の斜視図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの分解斜視図である。 図3のA−A線に沿った本実施例のガス圧式アクチュエータの全体断面図である。 本実施例のガス圧式アクチュエータの部分拡大断面図であり、図4において破線で囲まれる部分を示す。 本実施例のガス圧式アクチュエータのランチャ部材とロケット部材のガス圧式アクチュエータの駆動後の状態を表した部分拡大断面図である。
以下、図面を用いて、本発明に係るガス圧式アクチュエータの実施例について説明する。
図1は、本発明の実施例によるガス圧式アクチュエータ10が適用される車両用安全装置12を備える車両14の側面図を示す。
車両用安全装置12は、例えば、車両14と衝突した或いは衝突すると予測される歩行者への衝撃を軽減するための安全装置である。具体的には、車両用安全装置12は、車両14が歩行者に衝突することが検知された際或いはその衝突が予測された際に、ガス圧式アクチュエータ10を駆動させることで、車両14のフード(ボンネット)16のフロントガラス18側を下方から持ち上げるフード持ち上げ装置である。
フード16のフロントガラス18側が持ち上がると、フード16の下方に生じる空隙が広がるので、フード16のクッション性が高められる。このため、車両用安全装置12によれば、車両14のフロントバンパなどに衝突した歩行者がフード16から受ける衝撃を緩和することができ、また、その歩行者がフロントガラス18に衝突するのを抑制することができる。
図2は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の組立完成後の斜視図を示す。図3は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の分解斜視図を示す。図4は、図3のA−A線に沿った本実施例のガス圧式アクチュエータ10の全体断面図を示す。図5は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の部分拡大断面図であり、図4において破線で囲まれる部分Bを示す。更に、図6は、本実施例のガス圧式アクチュエータ10のランチャ部材とロケット部材のガス圧式アクチュエータ10の駆動後の状態を表した部分拡大断面図を示す。
本実施例において、ガス圧式アクチュエータ10は、ガス発生器20を備えている。ガス発生器20は、高圧ガスを発生させるガス発生装置である。ガス発生器20は、信号線を介してコントローラに接続されており、そのコントローラからの作動指令に従って作動して高圧ガスを発生する。ガス圧式アクチュエータ10は、ガス発生器20が高圧ガスを発生することにより駆動されて伸張する。
ガス圧式アクチュエータ10は、また、ランチャ部材22と、ロケット部材24と、を備えている。ランチャ部材22は、円筒状に形成されており、軸方向に沿って延びている。ランチャ部材22は、軸方向に所定の長さ(例えば、110mmなど)を有するように形成されている。ランチャ部材22は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前にロケット部材24を収容してそのロケット部材24の周囲を覆うことができる中空の筒状空間26を有している。ランチャ部材22は、筒状空間26に収容したロケット部材24をランチャ部材22の軸方向(図4における左方向)に変位させるための発射筒である。
上記したガス発生器20は、円柱状に形成されており、軸方向に所定の長さ(例えば、30mmなど)を有するように形成されている。ガス発生器20は、ランチャ部材22の筒状空間26に収容されて、その周囲をランチャ部材22により覆われている。ガス発生器20は、ランチャ部材22の軸線上に、ランチャ部材22の軸方向の第1の端(図4において右端)に配置されている。ガス発生器20とコントローラとを繋ぐ信号線は、ランチャ部材22の軸方向一端側でガス発生器20に接続している。
ランチャ部材22の軸方向の第1の端側の端面には、ランチャ部材22の軸方向に向けて開口する略円形の開口穴28が形成されている。開口穴28は、ランチャ部材22の本体(すなわち、筒状空間26)の内径よりも小さな径を有している。ガス発生器20は、軸方向の第1の端(図4において右端)から軸方向の第2の端(図4において左端)にかけて順に設けられた、第1小径部20aと、大径部20bと、第2小径部20cと、を有している。第1小径部20aは、開口穴28の径とほぼ同じ或いは開口穴28の径よりも僅かに小さな外径を有している。大径部20bは、開口穴28の径よりも大きな外径を有している。第2小径部20cは、大径部20bの径よりも小さな外径を有している。
すなわち、ガス発生器20は、軸方向の第1の端から順に第1小径部20aと大径部20bと第2小径部20cとを有する段差が生じるように形成されている。ガス発生器20は、第1小径部20aが開口穴28に嵌って、大径部20bのランチャ部材22の軸方向の第1の端側に向いた端面20b1がランチャ部材22の軸方向の第1の端に形成されたフランジの内面に(後述する第3のガスケット72を介して)当接することにより、ランチャ部材22の軸方向の第1の端に支持される。
また、ロケット部材24は、円筒状に形成されており、軸方向に沿って延びている。ロケット部材24は、ランチャ部材22と同軸に配置されている。ロケット部材24は、軸方向の第1の端(図4の右端)で開口しかつ軸方向の第2の端(図4の左端)で閉じた断面U字状に形成されている。ロケット部材24は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前にランチャ部材22の筒状空間26に収容される。ロケット部材24は、軸方向にランチャ部材22と同等の所定の長さ(例えば、110mmなど)を有するように形成されている。
ロケット部材24は、軸方向の長さ全体に亘って、ランチャ部材22の本体(すなわち、筒状空間26)の内径よりも僅かに小さな外径を有している。ロケット部材24の外壁面とランチャ部材22の内壁面との間には、所定の隙間(例えば、径方向長さ0.1mm〜3mmなど)29が形成されている。ロケット部材24は、軸方向の第1の端から軸方向の第2の端にかけて順に設けられた、大径部24a(第1の部分)と、小径部24b(第2の部分)と、を有している。
大径部24aの内径は、ガス発生器20の大径部20bの外径とほぼ同じであり、或いは、大径部20bの外径よりも僅かに大きい。大径部24aの外径は、ランチャ部材22の本体の内径と略一致し、或いは、ランチャ部材22の本体の内径よりも僅かに小さい。小径部24bの内径は、大径部24aの内径よりも小さく、かつ、ガス発生器20の第2小径部20cの外径とほぼ同じであり或いは第2小径部20cの外径よりも僅かに大きい。
尚、ロケット部材24の小径部24bの内径は、その小径部24bがガス発生器20の軸方向の第2の端側の部分を収容できる径に設定されていればよい。また、ロケット部材24の小径部24bの外径は、全負荷及び温度等を考慮した下記の空間30の最大内圧に対して圧力容器として必要な安全率を確保できる最小径に設定されていることが望ましい。
ロケット部材24の小径部24bは、大径部24aに隣接する位置から軸方向の第2の端側の端面位置まで延伸している。すなわち、ロケット部材24は、軸方向の第1の端から順に大径部24aと小径部24bとを有する段差が生じるようにすなわち開口側の部位が他部よりも僅かに大径となるように形成されている。
ガス圧式アクチュエータ10の駆動前、ロケット部材24は、その軸方向の第1の端側の部分にガス発生器20の一部が収容されるように配置される。すなわち、ロケット部材24は、小径部24bがガス発生器20の第2小径部20cに嵌りかつ大径部24aがガス発生器20の大径部20bに嵌って、小径部24bと大径部24aとの段差が全周に亘ってガス発生器20の第2小径部20cと大径部20bとの段差に当接するように配置される。かかる配置状態では、ロケット部材24の内部に閉塞された空間30が形成される。ガス発生器20により高圧ガスが発生すると、その高圧ガスはロケット部材24内の空間30に流入する。高圧ガスがロケット部材24内の空間30に流入すると、ロケット部材24がランチャ部材22の第1の端から離れる方向へ変位してランチャ部材22の軸方向の第2の端から延出する。
ランチャ部材22の軸方向の第2の端側の端面には、軸方向に向けて開口する略円形の開口穴32が形成されている。開口穴32は、ランチャ部材22及びロケット部材24と同軸に、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時にロケット部材24が挿通できるように形成されている。開口穴32は、ロケット部材24の外径と同じ或いはその外径よりも大きい径を有している。
ランチャ部材22の軸方向の第2の端側の端面には、径方向外側に向けて延びるフランジ部34が設けられている。フランジ部34は、開口穴32を囲むように矩形状に形成されている。フランジ部34には、軸方向に空いた貫通穴36が例えば4つ設けられている。貫通穴36は、フランジ部34に下記のエンドパッド42を固定するためのリベットが挿通される穴である。
ランチャ部材22の軸方向中途部分には、径方向外側に向けて延びるブラケット部38が設けられている。ブラケット部38は、ランチャ部材22に一体的に設けられていてもよいし、ランチャ部材22とは別体でランチャ部材22の外壁面に溶接などで取り付け固定されてもよい。尚、ブラケット部38がランチャ部材22に設けられる位置は、車両14に固定されたガス圧式アクチュエータ10の駆動時にフード16の下方に所望の空隙を形成するのに適した位置であればよい。
ブラケット部38には、軸方向に空いた貫通穴40が、例えば一つ設けられている。貫通穴40は、ランチャ部材22を固定対象(例えば、車両14の本体など)に固定するためのボルトが挿入される穴である。フランジ部34は、ランチャ部材22を固定対象に固定するための固定用ブラケットである。
ランチャ部材22の軸方向の第2の端には、エンドパッド42が取り付けられている。エンドパッド42は、ランチャ部材22とは別体で平板状に形成されたプレート部材である。エンドパッド42は、ランチャ部材22のフランジ部34に合致した矩形状に形成されている。エンドパッド42は、ランチャ部材22のフランジ部34の軸方向の第2の端側の端面に当接するように配置される。
エンドパッド42には、軸方向に向けて開口する略円形の開口穴44が形成されている。開口穴44は、ランチャ部材22及びロケット部材24と同軸に、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時にロケット部材24が挿通できるように形成されている。開口穴44は、ランチャ部材22の本体(すなわち、筒状空間26)の内径(開口穴32の径を含む。)よりも小さい径を有している。この開口穴44の径は、ロケット部材24の軸方向の第2の端側の外径(具体的には、小径部24bの外径)以上であり(より好ましくは、その外径よりも僅かに大きく)、かつ、ロケット部材24の軸方向の第1の端側の外径(具体的には、大径部24aの外径)よりも小さい。
エンドパッド42には、突起部46が設けられている。突起部46は、開口穴44の周縁から径方向内側(軸中心側)に向けて突出する位置決め部材である。エンドパッド42の、突起部46が設けられた位置での開口穴44の径は、ロケット部材24の本体(具体的には、小径部24b)の外径よりも小さい。突起部46は、開口穴44の一部を遮る位置に存在する。エンドパッド42の突起部46は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前において、ランチャ部材22の筒状空間26に収容されたロケット部材24の軸方向の第2の端側の端面に接触してロケット部材24の位置決めを行うと共にロケット部材24のランチャ部材22の第1の端から離れる方向への変位を規制する位置決め機能を有する。
突起部46は、例えばエンドパッド42の開口穴44周縁の互いに対向する2箇所からそれぞれ径方向内側に向けて突出している。ここで、これら2つの突起部46を突起部46a,46bとする。図3に示すように、突起部46aと突起部46bとは、軸中心付近で繋がることなく分離されている。突起部46aの先端と突起部46bの先端とは、軸中心付近を挟んで対向している。尚、突起部46は、エンドパッド42の開口穴44周縁においてその開口穴44の軸回りの点対称の位置に設けられることが好適であり、また、2つに限ることなく3つ以上設けられていてもよい。
尚、ロケット部材24の軸方向の第2の端には、軸方向に向けて凹んだ溝が形成されてもよい。この溝は、突起部46に合わせた位置に突起部46に合わせた大きさに形成される。この場合、図3に示す突起部46a,46bは、駆動前において、ロケット部材24の溝に嵌る。突起部46a,46bがこの溝に嵌ると、ランチャ部材22とロケット部材24との軸回りの相対回転が禁止されるので、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前におけるランチャ部材22とロケット部材24との相対的な位置決めが適切になされる。
突起部46は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時、具体的には、ロケット部材24がガス発生器20により発生された高圧ガスによってランチャ部材22の第1の端から離れる方向に変位してランチャ部材22の開口穴32及びエンドパッド42の開口穴44を挿通する際、ロケット部材24の軸方向の第2の端側の端面に押圧されることでロケット部材24の変位にほとんど影響を与えることなく曲げ変形し或いは破断することが可能である。
エンドパッド42には、軸方向に空いた貫通穴48が設けられている。貫通穴48は、フランジ部34の貫通穴36と同数だけ設けられている。貫通穴48は、エンドパッド42をフランジ部34に固定するためのリベット50が挿通される穴である。リベット50は、エンドパッド42の貫通穴48及びランチャ部材22のフランジ部34の貫通穴36に挿通されて、突起部46を有するエンドパッド42を、ランチャ部材22のフランジ部34に締結固定させる。
エンドパッド42には、開口穴44を塞ぐ樹脂製のシール部材51が接着剤などにより取り付けられる。シール部材51は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前において開口穴44からランチャ部材22の筒状空間26に異物が侵入するのを防ぐために設けられる。シール部材51は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時、ロケット部材24が延出することによりエンドパッド42から外れる。
ガス圧式アクチュエータ10の駆動前においてロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に完全に収容されている場合、ランチャ部材22の軸方向の第2の端の軸方向位置と、ロケット部材24の軸方向の第2の端の軸方向位置と、は略一致する。ロケット部材24の小径部24bの外径はランチャ部材22の内径よりも小さいので、ランチャ部材22の内壁面とロケット部材24の外壁面との間には、隙間29が形成される。隙間29の軸方向の第2の端は、エンドパッド42により閉塞される。
上記した隙間29の軸方向の第2の端には、ガスケット構造体52が配設されている。ガスケット構造体52は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前においてランチャ部材22の軸方向の第2の端側の部分とロケット部材24の軸方向の第2の端側の部分との間のシール性を確保するために設けられる部材である。ガスケット構造体52は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前において、ランチャ部材22の軸方向の第2の端側(具体的には、円筒本体部とフランジ部34との境界のR面加工付近)の内壁面とロケット部材24の軸方向の第2の端側の外壁面とに接するように配置される。
ガスケット構造体52は、第1のガスケット54,第2のガスケット56、及びガスケットホルダ58を有している。第1及び第2のガスケット54,56は、円筒状又は円環状に形成された樹脂製の弾性部材である。第1のガスケット54と第2のガスケット56とは、互いに分割されている。第1及び第2のガスケット54,56はそれぞれ、円形断面のOリングである。第1のガスケット54は、ランチャ部材22の内径とほぼ同じ外径を有している。また、第2のガスケット56は、ロケット部材24の小径部24bの外径とほぼ同じ内径を有している。尚、第1及び第2のガスケット54,56はそれぞれ、第1のガスケット54の径が第2のガスケット56の径に比して僅かに大きくなるように形成されていることとしてもよい。
第1及び第2のガスケット54,56は、ランチャ部材22の軸方向の第2の端に配置される。第1のガスケット54は、ランチャ部材22の軸方向の第2の端側(具体的には、円筒本体部とフランジ部34との境界付近)の内壁面に接する。このため、隙間29のランチャ部材22側からの水などの侵入に対するシール性は、第1のガスケット54により確保される。また、第2のガスケット56は、ロケット部材24の軸方向の第2の端側の外壁面に接する。このため、隙間29のロケット部材24側からの水などの侵入に対するシール性は、第2のガスケット56により確保される。
ガスケットホルダ58は、第1及び第2のガスケット54,56を保持すると共に、ガス圧式アクチュエータ10の駆動に伴うロケット部材24の延出時にその大径部24aにランチャ部材22の第1の端から離れる方向へ押圧されて塑性変形し得る形状に形成されている。ガスケットホルダ58は、金属により構成されている。
ガスケットホルダ58には、軸方向に向けて開口する略円形の開口穴60が形成されている。開口穴60は、ランチャ部材22及びロケット部材24と同軸に、ガス圧式アクチュエータ10の駆動時にロケット部材24が挿通できるように形成されている。開口穴60は、ロケット部材24の外径と同じ或いはその外径よりも大きい径を有している。
ガスケットホルダ58は、一体に形成された、フランジ部62と、受け部63と、筒部64と、を有している。フランジ部62は、開口穴60を囲むように矩形状に形成された部材である。フランジ部62は、ランチャ部材22のフランジ部34とエンドパッド42とに挟持される部位である。フランジ部62には、軸方向に空いた貫通穴66が設けられている。貫通穴66は、フランジ部34の貫通穴36及びエンドパッド42の貫通穴48と同数だけ設けられている。貫通穴66は、リベット50が挿通される穴である。第1及び第2のガスケット54,56及びガスケットホルダ58(フランジ部62、受け部63及び筒部64)の軸方向の第1の側はフランジ部34側を指し、第2の側はエンドパッド42側を指す。
受け部63は、開口穴60を囲むように円環状に形成された部材である。受け部63は、径方向において所定幅を有しかつ軸方向に向いた面を有するフランジである。受け部63の径方向長さは、ランチャ部材22の内壁面とロケット部材24の外壁面との隙間29の径方向長さよりも僅かに小さい。受け部63は、ロケット部材24の延出時にロケット部材24の大径部24aの、ロケット部材24の軸方向の第2の端側を向く端面24a1に当接されてロケット部材24からランチャ部材22の第1の端から離れる方向への押圧力を受け得る。受け部63は、その軸方向の第2の側に、筒部64とエンドパッド42とロケット部材24とで囲まれる空間70(第2の隙間)を形成するように構成される。
筒部64は、ロケット部材24の大径部24aによりランチャ部材22の第1の端から離れる方向へ押圧されて塑性変形し得る形状に形成されている。具体的には、筒部64は、軸方向の第1の側の端が受け部63の外縁に接続しかつ軸方向の第2の側の端がフランジ部62の内縁に接続する、軸方向に向けて延びる円筒状に形成されている。筒部64は、ロケット部材24の延出時に受け部63がロケット部材24の大径部24aに当接されて押圧された場合に、受け部63が受けた押圧力により塑性変形する塑性変形部である。筒部64の径は、ランチャ部材22の内径と略同じである。フランジ部62と筒部64とは、ランチャ部材22の軸方向第2の端側の部分のR面加工付近に閉じた空間68(第1の隙間)を形成するように構成される。
ガスケット構造体52において、第1のガスケット54は、上記空間68に配設される。第1のガスケット54は、空間68に配設された状態において弾性変形する大きさに形成されている。第1のガスケット54は、空間68に配設された状態において弾性変形することにより、隙間29(具体的には、ランチャ部材22の内壁面とガスケットホルダ58との間)のシーリングを行う。
また、第2のガスケット56は、上記空間70に配設される。第2のガスケット56は、空間70に配設された状態において弾性変形する大きさに形成されている。第2のガスケット56は、空間70に配設された状態において弾性変形することにより、隙間29(具体的には、ロケット部材24の外壁面とガスケットホルダ58との間)のシーリングを行う。第2のガスケット56は、ガスケットホルダ58の受け部63に対して軸方向の第2の側に配置される。
第1のガスケット54は、空間68に配設された状態においてランチャ部材22とガスケットホルダ58のフランジ部62と筒部64と囲まれるので、空間68から外部へ飛び出すことは不可能である。また、第2のガスケット56は、空間70に配設された状態においてロケット部材24とエンドパッド42とに囲まれると共にガスケットホルダ58の筒部64と受け部63とに囲まれるので、空間70から外部(特に、軸方向の第1の側の空間すなわち隙間29を含む。)へ飛び出すことは不可能である。
また、ロケット部材24の軸方向の第1の端には、第3のガスケット72が配設されている。第3のガスケット72は、ガス発生器20の大径部20bの外周を囲むように円環状に形成された樹脂製の弾性部材(Oリングなど)である。第3のガスケット72は、ランチャ部材22の本体の内径とほぼ同じ外径を有していると共に、ガス発生器20の大径部20bの外径とほぼ同じ内径を有している。第3のガスケット72は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前においてロケット部材24の軸方向の第1の端とランチャ部材22の軸方向の第1の端の内面との隙間を埋める。第3のガスケット72は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前でのランチャ部材22の軸方向の第1の端側の部分とロケット部材24の軸方向の第1の端側の部分とガス発生器20の軸方向の第1の端側の部分との間のシール性を確保するために設けられる部材である。
以下、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の組み付け方法を説明する。
本実施例においては、ガス圧式アクチュエータ10を組み立てるうえで、まず、ロケット部材24の軸方向の第1端側の開口から反対側の閉じた軸方向の第2の端へ向けて円柱状のガス発生器20を挿入する。かかる第1の工程が実施されると、ガス発生器20の第2小径部20cとロケット部材24の小径部24bとが嵌りかつガス発生器20の大径部20bとロケット部材24の大径部24aとが嵌って、ロケット部材24の大径部24aと小径部24bとの段差が全周に亘ってガス発生器20の大径部20bと第2小径部20cとの段差に当接する。これにより、ガス発生器20がロケット部材24に支持されるので、ガス発生器20とロケット部材24とが位置決めされる。尚、かかる位置決めがなされると、ロケット部材24の開口する軸方向の第1の端がガス発生器20の存在によって閉塞されることで、ロケット部材24内に空間30が形成される。
次に、ガス発生器20が支持されたロケット部材24とランチャ部材22とを同軸上に配置し、ランチャ部材22をロケット部材24の軸方向の第1の端から反対側の軸方向の第2の端へ向けて移動させ、ランチャ部材22をロケット部材24に被せる。かかる第2の工程が実施されると、ランチャ部材22の開口穴32からガス発生器20付きのロケット部材24が挿入されて、ランチャ部材22の筒状空間26にロケット部材24が収容される。この場合、ガス発生器20付きのロケット部材24がランチャ部材22に覆われると共に、そのロケット部材24の大径部24aがランチャ部材22の筒状空間26に嵌る。この第2の工程は、ガス発生器20がランチャ部材22の軸方向の第1の端に支持されるまで、すなわち、ランチャ部材22の軸方向の第2の端の軸方向位置と、ロケット部材24の軸方向の第2の端の軸方向位置と、が略一致するまで行われる。
そして、ランチャ部材22及びロケット部材24の軸方向の第2の端に、ランチャ部材22及びロケット部材24の軸方向の第1の端に向けて、第1のガスケット54、ガスケットホルダ58、及び第2のガスケット56をその順で組み付ける。尚、ガスケットホルダ58に、軸方向の第1の側から第1のガスケット54を取り付けると共に、軸方向の第2の側から第2のガスケット56を取り付けたうえで、第1及び第2のガスケット54,56が取り付けられたガスケットホルダ58を、ランチャ部材22及びロケット部材24の軸方向の第1の端に向けて、ランチャ部材22及びロケット部材24の軸方向の第2の端に組み付けることとしてもよい。
その後、エンドパッド42を、ランチャ部材22のフランジ部34との間にガスケットホルダ58のフランジ部62を挟持するように組み付ける。そして、リベット50をランチャ部材22の軸方向の第1の端に向けて、エンドパッド42の貫通穴48、ガスケットホルダ58の貫通穴66、及びランチャ部材22のフランジ部34の貫通穴36に挿通することにより、エンドパッド42とガスケットホルダ58とランチャ部材22のフランジ部34とを締結固定する。
尚、その後、ランチャ部材22の軸方向の第1の端を径方向内側に向けてカシメることとしてもよい。この場合には、かかるカシメが行われた後に、所望の径を有する開口穴28が形成され、その開口穴28にガス発生器20の第1小径部20aが嵌り、ガス発生器20の大径部20bの端面20b1が全周に亘ってランチャ部材22の軸方向の第1の端の内面に(第3のガスケット72を介して)当接することとしてもよい。かかる構成でも、ガス発生器20がランチャ部材22の軸方向の第1の端に支持されるので、ガス発生器20が大径部20bにおいてロケット部材24とランチャ部材22とに軸方向で挟持される。
また、ロケット部材24は、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前は軸方向の第2の端においてエンドパッド42の突起部46に位置決めされることでそのエンドパッド42に支持されると共に、駆動時は軸方向の第1の端においてガス発生器20の発生した高圧ガスにより軸方向の第2の端に向けて押圧される。ロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26内に保たれてランチャ部材22に対して位置決めされると、ガス発生器20とランチャ部材22とロケット部材24との相対位置関係が所望の位置関係に固定される。
そしてその後、ガス圧式アクチュエータ10を車両用安全装置12に適用するうえで、ランチャ部材22の外壁面に設けられたブラケット部38を貫通穴40を貫通するボルトにより車両14の本体に取り付けることにより、ガス圧式アクチュエータ10を車両14の本体に固定する。尚、かかる取り付け固定が行われた場合も、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前においてランチャ部材22とロケット部材24との間のシール性が確保されると共に、ランチャ部材22に対するロケット部材24の位置決め状態が確保される。
以下、本実施例のガス圧式アクチュエータ10の動作を説明する。
本実施例のガス圧式アクチュエータ10が上記の如く組み付けられた後、ガス圧式アクチュエータ10の駆動前は、ロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26に収容されている。かかる状態から歩行者との衝突が検知され或いはその予測がなされることで、ガス圧式アクチュエータ10が駆動すべき状況に至ったことをコントローラが検知すると、ガス発生器20がそのコントローラにより信号線を介して作動指令される。
ガス発生器20に作動指令がなされると、そのガス発生器20が作動して高圧ガスを発生する。この発生した高圧ガスは、ガス発生器20に隣接するロケット部材24内の空間30に流入する。尚、空間30は、ロケット部材24の軸方向の第1の端でガス発生器20が蓋として機能する閉塞される空間であるので、ガス発生器20による高圧ガス発生時に空間30から無駄にガスが抜けるのは抑止される。
上記の如く空間30に高圧ガスが流入すると、直ちに、ロケット部材24が、その大径部24aが車両14の本体に取り付け固定されたランチャ部材22の内壁面に摺動しながらそのランチャ部材22に対してランチャ部材22の第1の端から離れる方向に向けて変位し、ランチャ部材22の軸方向の第2の端から延出する。ランチャ部材22の軸方向の第2の端から延出したロケット部材24は、その軸方向の第2の端側の端面がエンドパッド42の突起部46を曲げ変形させ或いは破断させ、エンドパッド42の開口穴44を貫通する。
かかるロケット部材24の変位によってガス圧式アクチュエータ10が伸長されると、そのガス圧式アクチュエータ10により車両用安全装置12が作動する。具体的には、車両14のフード16のフロントガラス18側が持ち上がり、そのフード16の下方に大きな空隙が形成される。このため、本実施例によれば、車両14に衝突した歩行者がフード16により受ける衝撃を緩和することができ、また、その歩行者がフロントガラス18に衝突するのを抑制することができる。
ロケット部材24の大径部24aの外径は、エンドパッド42の開口穴44の径よりも大きい。このため、ロケット部材24がランチャ部材22に対してランチャ部材22の第1の端から離れる方向に向けて変位すると、その変位は、ロケット部材24の大径部24aの端面24a1が、第2のガスケット56を介してエンドパッド42に当接するまで許容される。すなわち、その当接が生じた後はそれ以上のロケット部材24の変位は規制される。
ここで、ガス圧式アクチュエータ10の負荷であるフード16が無い状態での作動を想定した場合、ガス発生器20により高圧ガスが発生した際に、その高圧ガスによりロケット部材24が第2のガスケット56を介してエンドパッド42に作用する押圧力が通常作動時と比して非常に大きくなる。このため、エンドパッド42を極めて強固に設計する必要がある。
これに対して、本実施例においては、無負荷時、ロケット部材24に作用する押圧力が過大となることでガス圧式アクチュエータ10が通常の伸長量を超えて伸長した場合、ロケット部材24の大径部24aの端面24a1がガスケットホルダ58の受け部63に当接してその受け部63を軸方向の第2の側へ押圧することができる。ロケット部材24の大径部24aが受け部63を軸方向の第2の側へ押圧すると、その押圧力によりガスケットホルダ58の筒部64が塑性変形する(図6に示す状態)。
上記のガスケットホルダ58の筒部64の塑性変形が生じると、その塑性変形により、ロケット部材24がランチャ部材22の第1の端から離れる方向に向けて変位する力が吸収される。従って、本実施例によれば、ガス圧式アクチュエータ10の無負荷時、ガス発生器20の発生する高圧ガスによりロケット部材24に作用する押圧力が過大となっても、ガスケットホルダ58の筒部64の塑性変形により、ロケット部材24からストロークエンドにあるエンドパッド42に加わる衝撃を緩和することができる。このため、無負荷時にも、ストロークエンドの部品の破壊を抑制することができ、部品の飛散等を防止することができる。
また、上記のガスケットホルダ58の筒部64の塑性変形が生じた場合は、筒部64の塑性変形によって空間70の大きさが縮小される。この場合、その空間に配設される第2のガスケット56が更に、その空間70の縮小に合わせて弾性変形する。第2のガスケット56が弾性変形すると、その弾性力により、ロケット部材24がランチャ部材22の第1の端から離れる方向に向けて変位する力が吸収される。このため、本実施例によれば、ガス圧式アクチュエータ10の無負荷時、ガス発生器20の発生する高圧ガスによりロケット部材24に作用する押圧力が過大となっても、ガスケットホルダ58の筒部64の塑性変形だけでなく、第2のガスケット56の弾性変形も加わることにより、ロケット部材24からエンドパッド42に加わる衝撃を更に緩和することができる。
従って、本実施例によれば、ガス圧式アクチュエータ10が無負荷駆動時でも、ロケット部材24がランチャ部材22の筒状空間26から外部に飛び出してランチャ部材22から離間するのを防止することができる。
また、本実施例において、第2のガスケット56は、ガスケットホルダ58の受け部63に対して軸方向の第2の側に配置される。受け部63は、その径方向長さがランチャ部材22の内壁面とロケット部材24の外壁面との隙間29の径方向長さよりも僅かに小さくなるように軸中心側へ向けて延びる円環状に形成されている。このため、ガス圧式アクチュエータ10が駆動されて伸長した後、フード16からの反力などによってロケット部材24が縮退するときに、その縮退に伴って第2のガスケット56に軸方向の第1の側へ変位させる力が加わっても、その力をガスケットホルダ58の受け部63で受けることができる。
従って、本実施例によれば、ガス圧式アクチュエータ10の駆動後、ロケット部材24のランチャ部材22の軸方向の第1の端側への縮退時に、第2のガスケット56が軸方向の第1の側へ変位するのをガスケットホルダ58の受け部63により規制することができる。このため、上記したロケット部材24の縮退時、第2のガスケット56が軸方向の第1の側へ引きずられ、隙間29においてランチャ部材22の軸方向の第1の端側へ変位し、隙間29の奥深い位置で嵌り込むのを防止することができる。
更に、本実施例においては、隙間29のシール性を確保するための第1及び第2のガスケット54,56がそれぞれ、円形断面のOリングにより構成されている。この点、ランチャ部材22の軸方向の第2の端に配置すべき第1及び第2のガスケット54,56の形状を、ランチャ部材22やエンドパッド42に対応したフランジ付きの特殊形状にすることは不要である。従って、本実施例によれば、第1及び第2のガスケット54,56による隙間29のシール性を安価な部品で確保することができる。
尚、上記の実施例においては、第1及び第2のガスケット54,56が「ガスケット」に、フランジ部34が「取付固定用フランジ部」に、フランジ部62が「ホルダフランジ部」に、第1のガスケット54が「第1ガスケット」に、第2のガスケット56が「第2ガスケット」に、それぞれ相当し得る。
以上、ガス圧式アクチュエータを実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。例えば、上記の実施例においては、第1及び第2のガスケット54,56を円形断面のOリングとした。しかし、本発明の実施例はこれに限定されるものではなく、第1及び第2のガスケット54,56の形状を、空間68,70の形状に合わせたものとしてもよい。
本願は2015年2月27日に出願した日本国特許出願第2015−039354号に基づきその優先権を主張するものであり、同日本国出願の全内容を参照することにより本願に援用する。
10 ガス圧式アクチュエータ
20 ガス発生器
22 ランチャ部材
24 ロケット部材
24a 大径部
29 隙間
34 フランジ部
42 エンドパッド
46 突起部
52 ガスケット構造体
54 第1のガスケット
56 第2のガスケット
58 ガスケットホルダ
62 フランジ部
63 受け部
64 筒部
68,70 空間

Claims (7)

  1. ガス圧式アクチュエータであって、
    筒状のランチャ部材と、
    前記ランチャ部材の軸方向の第1の端に配置される、ガス圧式アクチュエータの駆動時に高圧ガスを発生するガス発生器と、
    前記ランチャ部材の軸方向の第1の端に対応する位置にある第1の部分と、該第1の部分よりも小径であり、該第1の部分から前記ランチャ部材の軸方向の第1の端と反対側の軸方向の第2の端に向けて延伸する第2の部分を有し、前記ランチャ部材の内部に収容されるロケット部材と、
    前記ランチャ部材の軸方向の第2の端に配置される、ランチャ部材に対する前記ロケット部材の位置決めを行うと共に前記ロケット部材の前記ランチャ部材の軸方向の第1の端から離れる方向への変位を規制する位置決め部を含むエンドパッドと、
    前記ランチャ部材の軸方向の第2の端に配置される、前記ランチャ部材と前記ロケット部材との間の隙間をシールするガスケットと、
    前記ガスケットを保持すると共に、ガス圧式アクチュエータの駆動に伴う前記ロケット部材の前記ランチャ部材からの延出時に前記ロケット部材の第1の部分に押圧されて塑性変形するように構成されるガスケットホルダと、
    を備えることを特徴とするガス圧式アクチュエータ。
  2. 前記ガスケットホルダは、ガス圧式アクチュエータの駆動後の前記ロケット部材の縮退時に前記ガスケットの前記ランチャ部材の軸方向の第1の端側への変位を規制する形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のガス圧式アクチュエータ。
  3. 前記ランチャ部材は、軸方向の第2の端に設けられた取付固定用フランジ部を有し、
    前記ガスケットホルダは、前記取付固定用フランジ部と前記エンドパッドとに挟持されるホルダフランジ部と、前記ロケット部材の延出時に前記第1の部分に当接されて前記ランチャ部材の軸方向の第1の端から離れる方向への押圧力を受ける受け部と、前記ロケット部材の延出時に前記受け部が受けた押圧力により塑性変形する筒部と、を有することを特徴とする請求項1記載のガス圧式アクチュエータ。
  4. 前記ガスケットは、前記ランチャ部材と前記ガスケットホルダとの間に形成される第1の隙間をシールする第1ガスケットと、前記ロケット部材と前記ガスケットホルダとの間に形成される第2の隙間をシールする第2ガスケットと、を有し、
    前記受け部は、ガス圧式アクチュエータの駆動後の前記ロケット部材の縮退時に前記第2ガスケットの前記ランチャ部材の軸方向の第1の端側への変位を規制する形状に形成されていることを特徴とする請求項3記載のガス圧式アクチュエータ。
  5. 前記第1ガスケット及び前記第2ガスケットは共に、円形断面のOリングであることを特徴とする請求項4記載のガス圧式アクチュエータ。
  6. 前記ガスケットは、前記ランチャ部材と前記ガスケットホルダとの間に形成される第1の隙間をシールする第1ガスケットと、前記ロケット部材と前記ガスケットホルダとの間に形成される第2の隙間をシールする第2ガスケットと、を有することを特徴とする請求項1記載のガス圧式アクチュエータ。
  7. 前記第1ガスケット及び前記第2ガスケットは共に、円形断面のOリングであることを特徴とする請求項6記載のガス圧式アクチュエータ。
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