JP6303976B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、作動時に燃焼ガスによる作動用ガスを発生させて作動させるアクチュエータに関し、例えば、保護対象物としての歩行者を受け止める際のフードパネルを持ち上げるフード跳ね上げ装置等の、車両に搭載される自動車用安全装置に好適に使用されるアクチュエータに関する。
従来のこの種のアクチュエータでは、フードパネルを持ち上げるフード跳ね上げ装置に使用されるものがあり、ガス発生器の作動時に点火させて発生する燃焼ガスを作動用ガスとして利用するピストンシリンダタイプとして構成されていた(例えば、特許文献1参照)。このアクチュエータでは、ピストンロッドが、シリンダ内を摺動可能なピストン部と、ピストン部から延びてシリンダ外へ突出し、保護対象物としての歩行者を受け止める受止材としてのフードパネルを、歩行者の受止位置まで上昇移動させるように支持するロッド部と、を備えて構成されていた。さらに、このアクチュエータでは、フードパネル内に配置されることから、内部への雨水の進入を防止するように、シリンダロッドのロッド部の先端付近とシリンダ内周面との間の隙間部位に、パッキンを配設させていた。なお、ピストン部側へ作動用ガスを供給するガス発生器に、雨水が到達すれば、作動時の点火に不具合が生じることから、アクチュエータの防水性を確保するために、このパッキンが必要となっていた。
さらにまた、このアクチュエータでは、作動前の不用意なピストンロッドの突出、すなわち、作動前のピストンロッドの前進移動によるアクチュエータの伸長、を防止するように、作動時にはシリンダの天井壁部と当接して、ピストンロッドの前進移動を防止し、かつ、アクチュエータの作動時には、天井壁部に強く当たって外れ、ピストンロッドの前進移動を許容するEリングを、ロッド部に配設していた。
特開2011−208738号公報
しかし、従来のアクチュエータでは、パッキンを配設するために、寸法公差を考慮して、パッキンを選択しつつ、対応するパッキンの収納溝の形状を設計する必要が生じ、さらに、別途、上記のEリングやそのEリングを設ける収納溝も必要となって、簡便に構成できなかった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、作動時に作動用ガスを発生させるガス発生器を使用する構成としても、簡便に、防水性と作動前の伸長防止とを確保できるアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明に係るアクチュエータは、作動時に作動用ガスを発生させるガス発生器と、
前記ガス発生器を収納して保持する収納側部と、
前記ガス発生器から発生する作動用ガスに押圧されて、前記収納側部から離れるように相対的に前進移動する押圧側部と、
を備えて構成されるアクチュエータであって、
作動前の前記押圧側部と前記収納側部との間の水密性を図るシール材が、
前記押圧側部と前記収納側部との相互の間の外表面側の部位に、型成形により充填固化されて、配設されるとともに、
作動時の相対的な前記押圧側部の移動を可能とし、かつ、作動前の相対的な前記押圧側部の移動を規制可能な結合力とした接着剤と兼用として、前記押圧側部と前記収納側部とを相互に結合して、
配設されていることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータでは、作動前には、接着剤兼用のシール材が、押圧側部と収納側部との間の隙間(シール部位)を塞いでいることから、ガス発生器側への雨水の浸入を防止することが可能となって、アクチュエータの防水性が確保される。また、作動前には、接着剤兼用のシール材が、シール部位において、押圧側部と収納側部とを相互に結合しており、押圧側部の収納側部に対する相対的な前進移動を規制することができて、作動前のアクチュエータの伸長を防止できる。そして、接着剤兼用のシール材は、アクチュエータの作動時の相対的な押圧側部の移動を可能する結合力により、押圧側部と収納側部とを相互に結合していることから、ガス発生器から作動用ガスが発生されるアクチュエータの作動時には、押圧側部は、接着を解除して、円滑に、収納側部に対して相対的に移動することができる。
また、本発明に係るアクチュエータでは、接着剤兼用のシール材が、型成形により充填固化させるものであり、アクチュエータの外表面側に配置されるシール部位には、容易に、シール材を充填して配設することができる。そしてさらに、本発明に係るアクチュエータでは、成形型や充填機等が必要となるものの、従来必要であった耐久性を加味した寸法公差を考慮して、パッキン、パッキン収納溝、Eリング、及び、Eリング収納溝を設計して設けたり、あるいは、それらを組み付ける手間、が不要となることから、簡便に、アクチュエータを形成できる。
したがって、本発明に係るアクチュエータでは、作動時に作動用ガスを発生させるガス発生器を使用する構成としても、簡便に、防水性と作動前の伸長防止とを確保することができる。
そして、本発明に係るアクチュエータでは、前記収納側部が前記ガス発生器の作動信号入力用の入力用部材を外部に突出させて構成されていれば、前記収納側部における前記入力用部材を突出させる部位にも、前記シール材と同じ材料からなるシール材を、充填固化させて、配設することが望ましい。
このような構成では、押圧側部と収納側部との隙間にシール材を充填する際、収納側部における入力用部材の周囲に、同時にシール材を充填することができる。そのため、このような構成では、入力用部材の周囲の防水性を含めたアクチュエータ全体の安定した防水性を、容易に確保できることとなる。
本発明に係る第1実施形態のアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置の搭載状態を示す車両の概略斜視図である。 フード跳ね上げ装置を搭載した車両の概略縦断面図である。 第1実施形態のアクチュエータの作動時を示す車両の概略縦断面図である。 第1実施形態のアクチュエータの縦断面図である。 第1実施形態のアクチュエータの横断面図であり、図4のV−V部位に対応する。 第1実施形態のアクチュエータの横断面図であり、図4のVI−VI部位に対応する。 第1実施形態のアクチュエータの横断面図で有り、図4のVII−VII部位に対応する。 第1実施形態のアクチュエータの作動時を示す縦断面図である。 第1実施形態のアクチュエータの拡大部分縦断面図であり、作動後のロックリング付近を示す。 第2実施形態のアクチュエータの縦断面図である。 第2実施形態のアクチュエータの作動時を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態のアクチュエータ21は、図1〜3に示すように、自動車用安全装置としてのフード跳ね上げ装置(以下、適宜、「跳ね上げ装置」と略す)Uに使用されるものであり、車両Vにおけるフードパネル10の後端10c側のヒンジ機構11に、配設される。
なお、本明細書では、特に断らない限り、前後と上下の方向は、それぞれ、車両V(図1参照)の前後と上下の方向に一致し、左右の方向は、車両Vの前方側を見た際の左右の方向に一致させている。
また、第1実施形態の場合、車両Vのフロントバンパ5には、図1に示すように、歩行者との衝突を検知若しくは予測可能なセンサ6が、配設されており、センサ6からの信号を入力させている図示しない制御回路が、センサ6からの信号に基づいて車両Vと歩行者との衝突を検知した際に、アクチュエータ21のガス発生器70の図示しない火薬を点火させ、作動用ガスGを発生させることにより、アクチュエータ21を作動させて、跳ね上げ装置Uを作動させるように(図3,8参照)、構成されている。
フードパネル10は、図1,2に示すように、車両VにおけるエンジンルームERの上方を覆うように配設されるもので、左右方向の両縁10d,10e側における後端10c近傍に配置されるヒンジ機構11により、車両Vの車体(ボディ)1側に対して、前開きで開閉可能に連結されている。フードパネル10は、鋼、アルミニウム合金等からなる板金製として、上面側のアウタパネル10aと、下面側に位置してアウタパネル10aより強度を向上させたインナパネル10bと、から構成されている。フードパネル10は、歩行者を受け止めた際に、歩行者の運動エネルギーを吸収できるように、塑性変形可能に構成されている。そして、実施形態では、車両Vと歩行者との衝突時に、アクチュエータ21が作動されて、図3に示すように、上昇したフードパネル10の後端10cと、エンジンルームERと、の間に、変形スペースSを形成できることから、曲げ塑性変形時の塑性変形量を増大させることができ、フードパネル10は、歩行者の運動エネルギーを多く吸収することができる。
ヒンジ機構11は、フードパネル10の左縁10dと右縁10eとの後端10c側に、それぞれ、配設される。そして、ヒンジ機構11は、フードパネル10の後端10cの下方におけるボディ1側に固定されるヒンジベース12と、フードパネル10の後端10cの下面側に配置される取付プレート15と、ヒンジベース12と取付プレート15とに軸支されるヒンジアーム14と、を備えて構成される。ヒンジベース12は、詳しくは、ボディ1側のフードリッジリインホース2に連結された取付フランジ2aに、固定されている。そして、ヒンジ機構11は、フードパネル10の通常使用の開き時に、ヒンジアーム14のヒンジベース12側となる元部端14a側の軸支部位を回転中心として開く構成としている(図2の二点鎖線参照)。
なお、このヒンジアーム14は、元部端14aから先端14bを前方に延ばすように配設されて、元部端14aが、支持軸13を利用してヒンジベース12の後端側に連結され、この支持軸13を回転中心として、回動可能とし、また、先端14b側も、支持軸16を利用して、取付プレート15の前端側に連結され、この支持軸16を回転中心として、回動可能である。左右の支持軸13,16は、それぞれ、軸方向を、車両Vの左右方向に沿わせるように、配設されている。但し、通常使用時には、ヒンジアーム14と取付プレート15との各連結部14c,15aに連結されるアクチュエータ21が、後述する接着剤兼用のシール材81によって伸長しないので、ヒンジアーム14は、取付プレート15に対して回動しない。そのため、フードパネル10は、通常使用の開閉時、支持軸13の部位を回転中心として、開閉することとなる。すなわち、フードパネル10を開く際には、図2の実線から二点鎖線に示すように、左右の支持軸13を回転中心として、各ヒンジアーム14の先端14b側とともに、フードパネル10の前端10f側が上昇することとなって、フードパネル10を前開きで開くことができ、そして、前端10f側を下せば、支持軸13を回転中心として回転して、フードパネル10が閉じることとなる。
また、左右のヒンジ機構11は、左右対称形として配設され、ヒンジアーム14と取付プレート15とのエンジンルームER側の面の連結部14c,15aに、それぞれ、アクチュエータ21の両端(連結部25,62)が連結されている。ヒンジアーム14のアクチュエータ21との連結部14cは、元部端14aと先端14bとの間の中間部位より、先端14b側に接近して配置され、取付プレート15のアクチュエータ21との連結部15aは、支持軸16より後方に配置されている。
なお、フードパネル10の前端10f側には、公知のフードロック機構8が配設されている。フードロック機構8は、フードパネル10の前端10f下面に固定されるロックストライカ8aと、ボディ1側に配設されてロックストライカ8aを係止するラッチ8bと、を備えて構成される。ラッチ8bは、図示しないレバーを操作しなければ、係止したロックストライカ8aを係止解除できないように構成されており、フードパネル10の後端10cの上昇時でも、フードパネル10の前端10fは、ロックストライカ8aを係止するラッチ8bにより、ボディ1側から離れるように上昇しない。
さらに、フードパネル10の後方には、図2,3に示すように、ボディ1側の剛性の高いカウルパネル7aと、カウルパネル7aの上方における合成樹脂製のカウルルーバ7bと、からなるカウル7が、配設されている。カウルルーバ7bは、後端側をフロントウインドシールド3の下部3a側に連ならせるように配設されている。また、フロントウインドシールド3の左右には、図1に示すように、フロントピラー4,4が、配設されている。
第1実施形態のアクチュエータ21は、図4,8に示すように、作動時に作動用ガスGを発生させるガス発生器70と、ガス発生器70を収納して保持する収納側部22と、ガス発生器70から発生する作動用ガスGに押圧されて、収納側部22から離れるように相対的に前進移動して、アクチュエータ21を伸長させる押圧側部(移動側部とも言える)52と、を備えて構成される。なお、第1実施形態では、アクチュエータ21は、作動時、ガス発生器70が作動用ガスGを発生させると、収納側部22に対して押圧側部52が斜め上後方に前進移動して伸長し(図2,3参照)、ヒンジアーム14と取付プレート15との連結部14c,15a相互を離隔させる。そして、この時、ヒンジアーム14と取付プレート15との相互の交差角度θ0が大きくなり、フードパネル10は、ラッチ8bに係止された前端10fを上昇させずに、後端10cを上昇させることとなる。
ガス発生器70は、作動時に、図示しない所定の火薬を点火させ、火薬自体の燃焼により、あるいは、さらに火薬に着火されるガス発生剤の燃焼により、作動用ガスGを発生させるスクイブやマイクロガスジェネレータ等が使用されており、作動用ガスGを吐出する先端70aから離れた元部側に、図示しない制御回路からの点火信号(作動信号)を入力させる入力用部材としてのリード線70cが、接続されている。そして、ガス発生器70は、図示しない制御回路からの点火信号を入力すると、内蔵されている火薬に点火して燃焼させ、さらに適宜、ガス発生剤も燃焼させて、燃焼ガスを発生させ、その燃焼ガスを作動用ガスGとして、先端70aから吐出させて押圧側部52の天井壁部53へ供給する。また、第1実施形態の場合、ガス発生器70は、リード線70cを突出させた状態で、収納側部22のインナケース27内に収納されるように、ポリアミド等からなる合成樹脂製の樹脂部72と一体成形される組付体75として構成され、そして、組付体75として、インナケース27に収納される構成としている。そしてさらに、第1実施形態では、リード線70cのインナケース27から突出する元部端側の開口27cは、リード線70cの周囲を塞ぐように、既述のシール材81と同じ材料からなるシール材82が充填されて、防水性が確保されている。
なお、組付体75は、インナケース27(収納側部22)の元部端24a側の開口27cから挿入させて、ガス発生器70の鍔部70bを、インナケース27の後述する段差38に当て、そして、略円環状の止め具44により抜け止めされて、収納側部22(インナケース27)に収納保持されている。なお、止め具44は、図4,6に示すように、インナケース27に開口している組付孔40に嵌め込まれて固定される。また、既述のシール材82は、止め具44を組付孔40に嵌めた後、型成形により、開口27cに充填され、そして、固化されて配設されている。
アクチュエータ21の収納側部22は、略円筒状の鋼等からなる金属製のインナケース(筒状部材)27から形成されて、先端側(図4,8に示す上端側)に作動用ガスGを流出させるために円形に開口した開口端23を備え、開口端23から離れた元部24側にガス発生器70を配設させるとともに、元部端24a側を、ヒンジアーム14側に、連結させている。ヒンジアーム14側に連結される連結部25は、連結孔部25aを備えて構成され、そして、連結孔部25aに挿入される軸支具(軸支ピン)18を利用して、ヒンジアーム14の連結部14cに対して、回動自在に連結されている。軸支具18は、連結孔部25aを貫通して、ヒンジアーム14の連結部14cに回動自在に連結される。なお、連結孔部25aは、第1実施形態の場合、組付体75を収納保持(抜け止め)するためのインナケース27の組付孔40に固定された止め具44の内周側の貫通孔を、利用している。
収納側部22を構成するインナケース27は、外周面27aの先端(開口端23)側に、フランジ部28を突出させ、内周面27bの元部24側に、開口端23側に向かって内径を狭める段差38を設けて構成されている。段差38には、既述したように、樹脂部72で被覆されたガス発生器70の鍔部70bが当接されている。
フランジ部28には、図4,9に示すように、外周面の先端側から順に、環状溝29と収納溝30とが配設されている。環状溝29には、押圧側部52の前進移動時のガスシール性を確保するためのゴム製の円環状のシール材(パッキン・Oリング)46が嵌め込まれている。
収納溝30には、ロックリング50が、収納されている。ロックリング50は、アクチュエータ21の作動完了時に、押圧側部52の後退を防止するための後退防止用ロック機構BRを構成するものである。ロックリング50は、円形断面の弾性変形可能なばね鋼等のCリングから形成されている。そして、収納溝30は、底面32と、底面32の環状溝29側の段差面33と、底面32の段差面33から離れた側の傾斜したテーパ規制面31と、を備えている。
なお、外周面27aから突出するフランジ部28の段差面は、アクチュエータ21の作動時に、押圧側部52の先端部54a側を止める押圧側部52の抜け止め用の規制面28aとなり、アクチュエータ21の最大伸長(最大作動ストローク)を制限することとなる。そのため、フランジ部28は、押圧側部52の前進移動時のストッパとしての機能を果たす。
また、インナケース27には、既述したように、止め具44を嵌め込んで固定できるように、元部端24a側に、アクチュエータ21の軸心Cと直交する組付孔40が、形成されている。
アクチュエータ21の押圧側部(移動側部)52は、鋼等の金属製として、収納側部22の開口端23側を覆う天井壁部53と、天井壁部53の外周縁から、少なくとも、ガス発生器70の配置位置の元部24側までの収納側部22の外周を覆うように、押圧側部52の後退側、すなわち、図4,8の下方側、に延びる略円筒状の周壁部54と、を備えて構成されている。
天井壁部53には、丸穴状の連結孔部62aを有して取付プレート15に連結される連結部62が、開口端23と離れた上面側に配設されている。この連結部62は、連結孔部62aに挿入される軸支具(軸支ピン)19を利用して、取付プレート15の連結部15aに対して、回動自在に連結されている。軸支具19は、連結孔部62aを貫通して、取付プレート15の連結部15aに回動自在に連結される。
周壁部54は、天井壁部53から離れる先端部54aの内周面側に設けた係止段部65までの内周面54bを、収納側部22の外周面側のシール材46と摺動可能として、ガスシール性を確保して前進移動できるように、アクチュエータ21の軸心C(すなわち、押圧側部52の移動中心軸C)と同心的に、平滑な円形の弧面状に構成されている。
係止段部65は、ロックリング50や収納溝30のテーパ規制面31とともに、後退防止用ロック機構BRを構成するものである。係止段部65は、係止段部65の底面となる軸心Cと平行な円弧面とした外周規制面67と、外周規制面67の前進移動側の縁から前進移動側にかけて縮径し、そして、内周面54bに連なるテーパ面状の係止規制面66と、を備えて構成されている(図9参照)。
後退防止用ロック機構BRについて説明すると、第1実施形態では、アクチュエータ21の作動前の状態において、ロックリング50が、拡径可能に、押圧側部52の内周面54bに接触した縮径状態で収納溝30に収納されており(図4参照)、押圧側部52の前進移動完了時、図8,9に示すように、拡径して、押圧側部52の係止段部65に収納される。そして、ロックリング50は、その断面の直径寸法を、係止段部65の係止規制面66の幅寸法(外周規制面67と内周面54bとの間の幅寸法)より大きく、かつ、その直径寸法の半分(半径寸法)を係止規制面66の幅寸法と略同等、あるいは、若干小さく、設定されている。そのため、ロックリング50が係止段部65に収納された際、係止段部65の外周規制面67に当たって、ロックリング50(内周側部位50a)が押圧側部52の内周面54bから突出する。また、ロックリング50が係止段部65に収納されて、前進移動完了後に押圧側部52が後退移動しようとする際、押圧側部52の係止規制面66がロックリング50と当たっても、ロックリング50がテーパ規制面31に当たって移動せず、ロックリング50が係止規制面66とテーパ規制面31との間で係止されることとなる(図9参照)。
その結果、前進移動完了後の押圧側部52が後退移動しようとしても、押圧側部52のロック位置RPでは、収納側部22のテーパ規制面31が係止段部65に収納されたロックリング50の内周側部位50aに当たり、そして、ロックリング50の外周側部位50bが外周規制面67によって拡開しない状態となって、ロックリング50が係止規制面66から外れないように係止されることから、押圧側部52の後退移動が防止される。したがって、第1実施形態の場合、押圧側部52における係止規制面66と外周規制面67とを備えた係止段部65、収納側部22の収納溝30に収納された拡径方向に付勢されるロックリング(後退規制材)50、及び、収納側部22の収納溝30のテーパ規制面31により、押圧側部52の前進移動完了後の後退を防止する後退防止用ロック機構BRが構成されている。
また、周壁部54の先端部54aの端縁54ae側には、リングホルダ60が配設されている。リングホルダ60は、鋼等の金属製の略円筒状部材として、周壁部54の先端部54aの内周側にかしめて固定されており、内周面61を、軸心Cと同心とした平滑な円形弧面状として、構成されている。リングホルダ60は、押圧側部52の前進移動完了時には、収納側部22のストッパとしてのフランジ部28に、当接するように設定されている。そして、内周面61は、収納側部22の外周面27aに摺動可能として、軸心Cに沿う押圧側部52の前進移動を案内する。
さらに、周壁部54の天井壁部53と端縁54aeとの間の中央付近には、内外周を貫通する複数の排気口55が形成されている。そして、周壁部54の外周側には、排気口55を覆うように、熱収縮フィルム等からなるカバー56が被せられている。排気口55は、余剰の作動用ガスGを排気するものであり、アクチュエータ21の作動時、収納側部22の開口端23を超えた位置で、開口して、作動用ガスGを排気する。作動用ガスGの排気時には、カバー56は、作動用ガスGの熱や圧力により、排気口55から離脱したり破断されることとなる。
また、押圧側部52の端縁54aeの内周側と収納側部22の元部24の外周側との間の後退移動側に開口する略円環状の隙間(シール部位)78、換言すれば、作動前の押圧側部52と収納側部22との相互の間の外表面側のシール部位78、には、シール材81が充填されている。このシール材81は、型成形により充填固化されて、配設されている。シール材81における押圧側部52と収納側部22との相互の結合力は、フードパネル10の通常使用の開閉時に加わるヒンジアーム14と取付プレート15との連結部14c,15a相互が離れるモーメントに、十分対抗でき、そして、ガス発生器70の作動時には、押圧側部52の端縁54aeが収納側部22の開口27c付近の外周面27aから離脱できるように、すなわち、押圧側部52が前進移動できるように、設定されている。
シール材81としては、第1実施形態の場合、溶融温度を200〜260℃、注入圧を10〜20Mpaとしたポリエステル樹脂からなるホットメルト接着剤(商品名「パイロショット:GM−960」東洋紡(株)製)を使用している。
そして、シール材81は、図5の2点鎖線に示すように、一対の割型86,87を備えてなる射出成形の成形型85を使用して、形成されている。割型86,87は、シール部位78におけるキャビティ85aを形成したり、端縁54aeやインナケース27を支持する型面8a,87aを備え、割型86には、シール材81を形成するための溶融した充填材(ホットメルト接着剤)80を、キャビティ85aに注入するゲート85bが形成されている。
また、実施形態の場合には、成形型85は、図7の二点鎖線に示すように、収納側部22の開口27cにおけるリード線70cの周囲のシール部位79にも、充填材80を充填可能なキャビティ85cを備えている。そのため、割型86,87には、対応する型面86b,87bやゲート85dが形成されている。
なお、成形時には、シール材81,82以外を組み付けた状態のアクチュエータ21を、型開きさせた成形型85にセットし、型締めした後、充填材80を、ゲート85b,85dを経てキャビティ85a,85cに充填し、冷却して固化する。そして、型開きさせて、離型させれば、シール材81,82を設けたアクチュエータ21を製造することができる。
なお、所定の結合力を確保して、接着剤兼用のシール材として利用できれば、他のホットメルト接着材やゴム等を使用してもよい。但し、ガス発生器70内の火薬が着火しない溶融温度とガス発生器70が損傷しない注入圧により、成形できることが望まれる。そのため、使用する充填材としては、溶融温度を250℃程度以下とし、また、注入圧を25Mpa程度以下として、型成形できるような充填材が望ましい。
なお、シール材81,82は、防水性を確保できるとともに、ゴミの侵入防止も図ることができる。
このように製造したアクチュエータ21では、リード線70c,70cを図示しない制御回路に結線するとともに、連結部25,62を、軸支具18,19を利用して、フードパネル10の左右のヒンジ機構11におけるヒンジアーム14と取付プレート15との連結部(連結部位)14c,15aに連結させれば、アクチュエータ21をヒンジ機構11に配設できて、跳ね上げ装置Uを車両Vに搭載することができる。
車両Vへの搭載後、第1実施形態の跳ね上げ装置Uでは、アクチュエータ21が作動すれば、ガス発生器70が作動用ガスGを発生させ、その作動用ガスGの押圧力によって、図3の二点鎖線から実線に示すように、あるいは、図4から図8に示すように、シール材81が収納側部22側から剥離されて、アクチュエータ21の押圧側部52が収納側部22から離れ、アクチュエータ21が伸長する。そして、伸長するアクチュエータ21が、取付プレート15とヒンジアーム14との交差角度θ0を広げることから、フードパネル10の後端10c側が上昇し、フードパネル10が、変形スペースSを広く確保できて、変形量を多くした塑性変形により、衝撃を緩和させて歩行者を受け止めることができる。
なお、第1実施形態の場合、アクチュエータ21は、作動ストロークを約40mmとして、フードパネル10の後端10cを約80mm上昇させることができた。
また、押圧側部52が前進移動して、排気口55が収納側部22のフランジ部28を超えれば、作動用ガスGが、排気口55を塞いでいたカバー56を、移動、若しくは、部分的に押し開いて(溶融させて)、排気口55を開口させることから、余剰の作動用ガスGが、排気口55から排気されることととなる。
そして、第1実施形態のアクチュエータ21では、作動前には、接着剤兼用のシール材81が、押圧側部52と収納側部22との間の隙間(シール部位)78を塞いでいることから、ガス発生器70側への雨水の浸入を防止することが可能となって、アクチュエータ21の防水性が確保される。また、作動前には、接着剤兼用のシール材81が、シール部位78において、押圧側部52と収納側部22とを相互に結合しており、押圧側部52の収納側部22に対する相対的な前進移動を規制することができて、作動前のアクチュエータ21の伸長を防止できる。そして、接着剤兼用のシール材81は、アクチュエータ21の作動時の相対的な押圧側部52の移動を可能する結合力により、押圧側部52と収納側部22とを相互に結合していることから、ガス発生器70から作動用ガスGが発生されるアクチュエータ21の作動時には、押圧側部52は、接着を解除して、円滑に、収納側部22に対して相対的に移動することができる。
また、第1実施形態のアクチュエータ21では、接着剤兼用のシール材81が、型成形により充填固化させるものであり、アクチュエータ21の外表面側に配置されるシール部位78には、容易に、シール材(充填材)80を充填して配設することができる。さらにまた、第1実施形態のアクチュエータ21では、成形型85やキャビティ85a,85cに充填材80を充填するための充填機(射出機)等が必要となるものの、従来必要であった耐久性を加味した寸法公差を考慮して、パッキン、パッキン収納溝、Eリング、及び、Eリング収納溝を設計して設けたり、あるいは、それらを組み付ける手間、が不要となることから、簡便に、アクチュエータ21を形成できる。
したがって、第1実施形態のアクチュエータ21では、作動時に作動用ガスGを発生させるガス発生器70を使用する構成としても、簡便に、防水性と作動前の伸長防止とを確保することができる。
そしてまた、第1実施形態のアクチュエータ21では、収納側部22が、ガス発生器70の作動信号入力用の入力用部材としてのリード線70c,70cを、インナケース27の開口27cから外部に突出させて構成されている。しかし、収納側部22におけるリード線70c,70cを突出させている部位(アクチュエータ21の外表面側のシール部位)79にも、シール材81と同じ充填材80からなるシール材82が、充填固化されて、配設されている。
そのため、第1実施形態では、押圧側部52と収納側部22との隙間(シール部位)78にシール材81を充填する際、収納側部22における入力用部材の周囲(シール部位)79に、同時にシール材82を充填することができる。その結果、このような構成では、リード線70c,70cの周囲の防水性を含めたアクチュエータ21全体の安定した防水性を、容易に確保できることとなる。
なお、第1実施形態では、アクチュエータ21の収納側部22の連結部25をヒンジアーム14側に連結し、押圧側部52の連結部62を取付プレート15側に連結したが、逆の構成として、収納側部22の連結部25を取付プレート15の連結部15aに連結し、押圧側部52の連結部62をヒンジアーム14の連結部14cに連結してもよい。
つぎに、図10,11に示す第2実施形態のアクチュエータ121について説明すると、この第2実施形態のアクチュエータ121は、第1実施形態のアクチュエータ21と同様に、ヒンジ機構11のヒンジアーム14と取付プレート15とに連結させるように搭載されるフード跳ね上げ装置Uに使用されるものである。
但し、第2実施形態のアクチュエータ121では、シリンダタイプとするもので、収納側部122が、ガス発生器185を収納保持する底壁部127と、底壁部127と対向するように配設される天井壁部123と、底壁部127の外周縁から天井壁部123まで延びる円筒状の周壁部126と、を備えて構成されている。そして、周壁部126の内周面126aを、押圧側部(移動側部)152のピストン部153が摺動する。
押圧側部(移動側部)152は、周壁部126の内周面126aを摺動するピストン部153と、ピストン部153から延びて天井壁部123の挿通孔124から突出するロッド部155と、を有したピストンロッドとして構成される。
そして、このピストンロッド(押圧側部)152は、ピストン部153におけるシリンダ(収納側部)122の底壁部127側の端面に、ガス発生器185を収容する収容凹部157を有して、収容凹部157の天井面157aを構成してガス発生器185と対向する対向壁部158と、対向壁部158の外周縁からガス発生器185の周囲を覆ってシリンダ122の底壁部127まで延び、収容凹部157の内周面157bを構成して外周側を、シリンダ(収納側部)22の内周面126aと摺動する摺動筒部159と、を備えて構成されている。
ガス発生器185は、第1実施形態のガス発生器70と同様に、作動時に、図示しない所定の火薬を点火させ、火薬自体の燃焼により、あるいは、さらに火薬に着火されるガス発生剤の燃焼により、作動用ガスGを発生させるスクイブやマイクロガスジェネレータ等が使用されており、作動用ガスGを吐出する先端185aから離れて底壁部127から露出する元部側に、所定の制御回路からの点火電気信号(作動信号)を入力させる図示しないリード線を接続させるコネクタ185bが、配設されている。そして、ガス発生器185は、ガス発生器70と同様に、図示しない制御回路からの点火信号を入力すると、内蔵されている火薬に点火して燃焼させ、さらに適宜、ガス発生剤も燃焼させて、燃焼ガスを発生させ、その燃焼ガスを作動用ガスGとして、先端185aから吐出させてピストン部153の収容凹部157へ供給する。
そして、この第2実施形態のアクチュエータ121でも、ガス発生器185が作動用ガスGを発生させると、収納側部としてのシリンダ122に対して押圧側部としてのピストンロッド152が前進移動して伸長し、ヒンジアーム14と取付プレート15との連結部14c,15a相互を離隔させて(図2,3参照)、ヒンジアーム14と取付プレート15との相互の交差角度θ0を拡大させることとなり、そのため、フードパネル10は、ラッチ8bに係止された前端10fを上昇させずに、後端10cを上昇させることとなる。
また、収納側部としてのシリンダ122は、金属製の円筒状のパイプ材に天井壁部123を構成するキャップ材をかしめ、キャップ材から離れた元部側もかしめて、底壁部127側を形成している。そして、周壁部126の内周側の天井壁部123の近傍には、後退防止用ロック機構BRを構成するロックリング180を係止するための係止段部(環状溝)130が形成されている。係止段部130は、環状溝の底面として、ロックリング180の拡径を規制する外周規制面132と、外周規制面132のピストンロッド152の後退移動側の縁から軸心C側に延びて、ロックリング180を係止する係止規制面131と、を備えて構成される。
なお、天井壁部123は、作動時のピストンロッド152のピストン部153と当接して、アクチュエータ121の最大作動ストロークを規制するストッパとなる。
さらに、シリンダ122には、底壁部127の外周面側に、ヒンジアーム14の連結部(収納側連結部位)14cに連結される連結部129が固着されている。連結部129には、軸支具18が挿入される連結孔部129aが配設されている。そして、連結部129は、連結部14cに回動可能に連結される軸支具18を利用して、ヒンジアーム14の連結部14cに対して、回動自在に連結されることとなる。
押圧側部としてのピストンロッド152は、ピストン部153の外周面に、前進移動側から順に、ロックリング180を収納する収納溝162と、シール材170を嵌める凹溝160と、を備えて構成されている。シール材170は、Oリングからなり、ピストン部153の前進移動時に、ガスシール性を確保しつつ、シリンダ122の周壁部126の内周面126aに摺動する。
また、収納溝162は、ロックリング180を収納するものであり、底面164の前進移動側の縁から拡径するテーパ規制面163と、底面164の後退側の縁から軸心C側に延びる段差面165と、を備えて構成されている。テーパ規制面163は、底面164から前進側(図10,11の上側)にかけて、拡径する傾斜面として、軸心Cに対して、傾斜角度を45°としている。
ロックリング180は、アクチュエータ121の作動完了後のピストンロッド152の後退移動を規制する後退防止用ロック機構BRを構成するものであり、円形断面の弾性変形可能なばね鋼等からなるCリングから構成され、拡径可能に、シリンダ122の内周面126aに接触した縮径状態で収納溝162に収納されており、ピストンロッド152の前進移動完了時、拡径してシリンダ122の係止段部130に収納される。そして、ロックリング180は、その断面の直径寸法を、係止段部130の係止規制面131の幅寸法(外周規制面132と内周面126aとの間の幅寸法)より大きく、かつ、その直径寸法の半分(半径寸法)を係止規制面131の幅寸法と略同等、あるいは、若干小さく、設定されている。
すなわち、ロックリング180が係止段部130に収納された際、係止段部130の外周規制面132に当たって、ロックリング180がシリンダ122の内周面126aから突出するように、ロックリング180の直径寸法が係止規制面131の幅寸法より大きく設定されている。また、ロックリング180が係止段部130に収納されて、前進移動完了後にピストンロッド152が後退移動しようとする際、ピストンロッド152のテーパ規制面163が係止段部130に収納されたロックリング180に当たっても、ロックリング180が係止規制面131に当たって係止され、係止規制面131から外れないように、ロックリングの半径寸法が、係止規制面131の幅寸法と略同等、あるいは、若干小さく設定されている。
そのため、前進移動完了後のピストンロッド152が後退移動しようとしても、ピストンロッド152のロック位置RPでは、ピストンロッド152のテーパ規制面163が係止段部130に収納されたロックリング180の内周側部位180aに当たり、そして、ロックリング180の外周側部位180bが係止規制面131から外れないように係止されることから、ピストンロッド152の後退移動が防止される。したがって、第2実施形態の場合、シリンダ122における係止規制面131と外周規制面132とを備えた係止段部130、ピストンロッド152の収納溝162に収納された拡径方向に付勢されるロックリング(後退規制材)180、及び、ピストンロッド152の収納溝162のテーパ規制面163により、ピストンロッド152の前進移動完了後の後退を防止する後退防止用ロック機構BRが構成されている。
また、ピストンロッド152のロッド部155における前進移動時の先端側には、丸穴状の連結孔部156aを有して取付プレート15に連結される連結部156が、配設されている。この連結部156は、連結孔部156aに挿入される軸支具(軸支ピン)19を利用して(図2参照)、取付プレート15の連結部15aに対して、回動自在に連結される。軸支具19は、連結孔部156aを貫通して、取付プレート15の連結部15aに回動自在に連結される。
なお、連結部156の下端の端縁外周面156bとシリンダ122の周壁部126の端縁内周面126bとの間の前進移動側に開口するような略円環状の隙間(アクチュエータ121の外表面側のシール部位)189には、作動前のシリンダ122内の防水性を確保し、かつ、ピストンロッド(押圧側部)152とシリンダ(収納側部)122とを結合する接着剤兼用のシール材191が、充填固化されている。このシール材191は、第1実施形態のシール材81,82と同様なホットメルト接着剤(充填材)80を、型成形により充填固化して、配設している。
そして、シール材191におけるピストンロッド152とシリンダ122との結合力は、第1実施形態と同様に、フードパネル10の通常使用の開閉時に加わるヒンジアーム14と取付プレート15との連結部14c,15a相互が離れるモーメントに、十分対抗でき、そして、ガス発生器185の作動時には、ピストンロッド152の連結部156がシリンダ122の周壁部126から離脱できるように、すなわち、ピストンロッド152が前進移動できるように、設定されている。
そして、第2実施形態でも、アクチュエータ121におけるガス発生器185のコネクタ185bに図示しない制御回路からのリード線を結線するとともに、連結部129,156を、軸支具18,19を利用して、フードパネル10の左右のヒンジ機構11におけるヒンジアーム14と取付プレート15との連結部(連結部位)14c,15aに連結させれば、アクチュエータ121をヒンジ機構11に配設できて、跳ね上げ装置Uを車両Vに搭載することができる(図1,2参照)。
車両Vへの搭載後、第2実施形態の跳ね上げ装置Uでは、アクチュエータ121が作動すれば、ガス発生器185が作動用ガスGを発生させ、その作動用ガスGの押圧力によって、図10から図11に示すように、シール材191をシリンダ122の端縁内周面126bから剥離させつつ、アクチュエータ121の押圧側部152としてのピストンロッド152のロッド部155がシリンダ122から突出されて、アクチュエータ121が伸長する。そして、伸長するアクチュエータ121が、第1実施形態と同様に、取付プレート15とヒンジアーム14との交差角度θ0を広げることから(図2,3参照)、フードパネル10の後端10c側が上昇し、フードパネル10が、変形スペースSを広く確保できて、変形量を多くした塑性変形により、衝撃を緩和させて歩行者を受け止めることができる。
そして、第2実施形態のアクチュエータ121でも、第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
なお、第2実施形態では、ガス発生器185がシール性を有したコネクタ185bを備えており、コネクタ185bの周囲には、充填固化するシール材を設けていないが、必要であれば、別途、設けてもよい。
また、この第2実施形態でも、アクチュエータ121の収納側部としてのシリンダ122の連結部129をヒンジアーム14側に連結し、押圧側部としてのピストンロッド152の連結部156を取付プレート15側に連結する構成として、説明したが、逆の構成として、シリンダ122の連結部129を取付プレート15の連結部15aに連結し、ピストンロッド152の連結部156をヒンジアーム14の連結部14cに連結してもよい。
さらに、第1,2実施形態では、収納側部22,122と押圧側部52,152とを、所定の連結部25,129を設けて、収納側連結部位14cや押圧側連結部位15aに対して、作動前から、連結させた場合を示したが、少なくとも、収納側部22,122と押圧側部52,152との一方を、固定側の連結部位(固定側連結部位)に連結固定し、収納側部22,122と押圧側部52,152との他方を、作動前に、固定側連結部位から離れた可動側連結部位(接続部位)に対して離して配設し、作動時、可動側連結部位に接触(連結・接続)させて、可動側連結部位を支持したり移動させるように、構成してもよい。なお、このような構成では、ガス発生器70,185に点火信号(作動信号)を入力させるリード線70cを配設する必要があることから、その取り回しや作動時に動くスペースを考慮すれば、収納側部22,122側の収納側連結部位を固定側連結部位とし、押圧側部52,152側を、可動側連結部位から離して配設し、作動時、可動側連結部位に接触(連結・接続)させる構成が望ましい。
さらに、各実施形態のアクチュエータ21,121では、フードパネル10を跳ね上げる跳ね上げ装置Uに使用する場合を例示したが、ヘッドレストを前後に二分割して車両が追突される際にヘッドレスト前部を前進移動させる頭部保護装置や、着座した運転者の前方の膝受パネルとボディ側のインパネリンホースとに、収納側部と押圧側部とを連結させ、車両の正面衝突時、膝受パネルを後方移動させる膝保護装置のアクチュエータに、本発明を利用してもよい。さらに、本発明のアクチュエータでは、所定時に、ガス発生器を作動させて、収納側部に対して相対的に押圧側部を移動させる構成であれば、実施形態に限定されず、種々の自動車用安全装置に使用することができる。
21,121…アクチュエータ、22,122…収納側部、52,152…(移動側部)押圧側部、70,185…ガス発生器、70c…(入力用部材)リード線、78,79,189…シール部位、81,82,191…シール材、85…成形型、U…(自動車用安全装置)フード跳ね上げ装置。

Claims (5)

  1. 作動時に作動用ガスを発生させるガス発生器と、
    前記ガス発生器を収納して保持する収納側部と、
    前記ガス発生器から発生する作動用ガスに押圧されて、前記収納側部から離れるように相対的に前進移動する押圧側部と、
    を備えて構成されるアクチュエータであって、
    作動前の前記押圧側部と前記収納側部との間の水密性を図るシール材が、
    前記押圧側部と前記収納側部との相互の間の外表面側の部位に、型成形により充填固化されて、配設されるとともに、
    作動時の相対的な前記押圧側部の移動を可能とし、かつ、作動前の相対的な前記押圧側部の移動を規制可能な結合力とした接着剤と兼用として、前記押圧側部と前記収納側部とを相互に結合して、
    配設される構成として、
    前記収納側部が、先端側に作動用ガスを流出させるために開口した開口端を備えて、該開口端から離れた元部側に、前記ガス発生器を配設させた筒状部材から構成され、
    前記押圧側部が、前記収納側部の開口端側を覆う天井壁部と、該天井壁部の外周縁から前記収納側部における前記ガス発生器の配置位置の元部側まで延びて、前記収納側部の外周を覆う周壁部と、を備えて構成されるとともに、前記アクチュエータの作動時、前記収納側部から伸長するように前進移動する構成として、
    前記シール材が、前記押圧側部の周壁部の端縁の内周側と前記収納側部の元部の外周面との間における前記押圧側部の後退方向側に開口する略円環状の隙間をシール部位として、配設されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 作動時に、前記収納側部に連結された収納側連結部位と、前記押圧側部に連結された押圧側連結部位と、を相互に離隔させるように配設され、
    前記収納側部が、前記開口端から離れた元部端側に、前記収納側連結部位に連結される連結部を配設させ、
    前記押圧側部が、前記天井壁部における前記開口端から離れた面側に、前記押圧側連結部位に連結される連結部を配設させていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 作動時に作動用ガスを発生させるガス発生器と、
    前記ガス発生器を収納して保持する収納側部と、
    前記ガス発生器から発生する作動用ガスに押圧されて、前記収納側部から離れるように相対的に前進移動する押圧側部と、
    を備えて構成されるアクチュエータであって、
    作動前の前記押圧側部と前記収納側部との間の水密性を図るシール材が、
    前記押圧側部と前記収納側部との相互の間の外表面側の部位に、型成形により充填固化されて、配設されるとともに、
    作動時の相対的な前記押圧側部の移動を可能とし、かつ、作動前の相対的な前記押圧側部の移動を規制可能な結合力とした接着剤と兼用として、前記押圧側部と前記収納側部とを相互に結合して、
    配設される構成として、
    前記収納側部が、前記ガス発生器を保持する底壁部と、該底壁部と対向するように配設される天井壁部と、前記底壁部の外周縁から前記天井壁部まで延びる周壁部と、を備えたシリンダから構成され、
    前記押圧側部が、前記周壁部の内周面を摺動するピストン部と、該ピストン部から延びて前記天井壁部の挿通孔から突出するロッド部と、を備えて、前記アクチュエータの作動時、前記ロッド部を前記シリンダから伸長させるように前進移動する構成のピストンロッドから構成され、
    前記シール材が、前記シリンダの前記天井壁部から突出した前記周壁部における端縁内周面と前記ピストンロッドの前記天井壁部から突出した前記ロッド部の外周面との間における前記ピストンロッドの前進移動側に開口する略円環状の隙間をシール部位として、配設されていることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 作動時に、前記収納側部に連結された収納側連結部位と、前記押圧側部に連結された押圧側連結部位と、を相互に離隔させるように配設され、
    前記収納側部が、前記底壁部側に、前記収納側連結部位に連結される連結部を配設させ、
    前記押圧側部が、前記ロッド部の先端側に、前記押圧側連結部位に連結される連結部を配設させていることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記収納側部が前記ガス発生器の作動信号入力用の入力用部材を外部に突出させて構成され、
    前記収納側部における前記入力用部材を突出させる部位に、前記シール材と同じ材料からなるシール材が、充填固化されて、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
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