JP6248835B2 - 車両用アクチュエータとフード跳ね上げ装置 - Google Patents

車両用アクチュエータとフード跳ね上げ装置 Download PDF

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Description

本発明は、作動時にガス発生器から発生する作動用ガスにより、シリンダ内を摺動させて、シリンダから離れるようにピストンロッドの先端を移動させる車両用のアクチュエータに関し、例えば、歩行者を受け止める際のフードパネルを持ち上げるフード跳ね上げ装置等に好適に使用される車両用アクチュエータに関する。
従来のこの種のアクチュエータでは、フードパネルを持ち上げるフード跳ね上げ装置に使用されるものがあり、ガス発生器の作動時に点火させて発生する燃焼ガスを作動用ガスとして利用するピストンシリンダタイプとして構成されていた(例えば、特許文献1参照)。このアクチュエータでは、ピストンロッドが、シリンダ内を摺動可能なピストン部と、ピストン部から延びてシリンダ外へ突出し、歩行者を受け止めるフードパネルを、歩行者の受止位置まで上昇させるように押圧移動するロッド部と、を備えて構成されていた。シリンダは、ガス発生器を収納保持した底壁部と、ピストンロッドのロッド部を突出させる天井壁部と、底壁部と天井壁部とを連結してピストンロッドのピストン部を摺動させる周壁部と、を備えて構成されていた。ガス発生器は、シリンダ内で、ピストンロッドのピストン部と対向するように、ピストンロッドと直列的に配設されていた。
また、フードパネルは、所定の開閉操作等以外に、不用意に上昇移動しないように、係止機構の係止解除レバーに係止されていた。そのため、従来のアクチュエータでは、作動時、ロッド部の先端面が、係止解除レバーの操作部を押圧して、係止解除レバーを係止解除位置に回転移動させ、そしてさらに、フードパネルの押圧部位に当接して、フードパネルを押し上げていた。
特開2008−120117号公報
しかし、従来のアクチュエータでは、フードパネルの下方における係止解除レバーの下方に、配置されて、エンジンルームに接近して配置されることから、コンパクトに構成することが望まれていた。
さらに、係止解除レバーを係止解除位置に確実に移動させてから、フードパネルを押圧移動させる必要があるが、従来のアクチュエータでは、ピストンロッドの先端面だけで、係止解除レバーの操作部とフードパネルの押圧部位とを順次押圧している。そのため、フードパネルの下方のスペースが狭まる等して、係止解除レバーの操作部をフードパネルの押圧部位に接近させて配設しようとする場合、アクチュエータの作動により、ピストンロッドの先端面が係止解除レバーの操作部を移動させても、その係止解除レバーの操作部がフードパネルと当たって、係止解除レバーが係止解除位置に移動できず、フードパネルを的確に移動できない虞れが生ずる。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、コンパクトに構成できるとともに、押圧対象物と係止解除レバーの操作部とが接近していても、容易に、係止解除レバーを係止解除位置に移動させて、押圧対象物を押圧移動させることができる車両用アクチュエータとその車両用アクチュエータを利用したフード跳ね上げ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用アクチュエータは、
作動時にガス発生器から発生する作動用ガスにより、シリンダ内を摺動させて、前記シリンダから離れるようにピストンロッドの先端を移動させる構成として、
作動時、車両に搭載された押圧対象物を押圧して移動させるとともに、前記押圧対象物を移動可能とするように、前記押圧対象物を係止していた係止機構の係止解除レバーを、係止解除位置に配置させるために、作動時の前記ピストンロッドの先端側のロッド部が、前記押圧対象物の押圧部位を押圧する移動用押圧部と前記係止解除レバーの操作部を押圧して前記係止解除レバーを係止解除位置に配置させる解除用押圧部と、を備えて構成される車両用アクチュエータであって、
前記シリンダが、
前記ピストンロッドの作動方向で対向する天井壁部と底壁部とを備えるとともに、前記天井壁部と前記底壁部とを連結する周壁部を備えて構成され、さらに、
前記周壁部に、前記車両における前記押圧対象物を移動可能な固定位置に前記アクチュエータを取付固定する取付部、を配設させて構成され、
前記ピストンロッドが、
前記シリンダの前記周壁部内を摺動するピストン部と、該ピストン部から延びて前記シリンダの天井壁部から前記押圧対象物側に突出する前記ロッド部と、を備えて構成されるとともに、
前記シリンダの前記底壁部側に前記作動用ガスを吐出可能に、前記ピストン部の底面側に開口を設けて、前記ガス発生器を前記ピストンロッドの内部に収納保持する構成とし、
前記移動用押圧部が、前記ロッド部の先端面側に配設され、
前記解除用押圧部が、前記移動用押圧部から前記シリンダ側にずれた前記ロッド部の外周面側に配設されて、前記ピストンロッドの軸心に対して直交方向に突出する突出部における前記ロッドの作動方向側の面に、配設されて構成されていることを特徴とする。
本発明に係る車両用アクチュエータは、作動時、ガス発生器が作動用ガスを発生させれば、ピストンロッドが、ピストン部をシリンダの周壁部に摺動させ、ロッド部をシリンダから離れるように移動させて、解除用押圧部を操作部に当接させて係止機構の係止解除レバーを係止解除位置に配置させることから、押圧対象物を移動可能にし、ついで、移動用押圧部を押圧対象物の押圧部位に当接させて、押圧対象物を押圧移動させる。
そして、本発明に係る車両用アクチュエータは、ガス発生器を、シリンダ側でなく、ピストンロッドの内部に設けており、従来のような、シリンダ内にピストンロッドと直列的にガス発生器を配設させる場合に比べて、少なくともガス発生器の長さ寸法分、アクチュエータの長さ寸法を短くすることができて、コンパクトに構成することができる。
さらに、本発明に係る車両用アクチュエータでは、シリンダの周壁部に設けられた取付部を利用して、車両の所定の固定位置に取付固定される構成としており、シリンダの底壁部側等に、車両に取り付けるための取付部を設ける場合に比べて、極力、ピストンロッドの軸心に沿った長さ寸法を抑制することができ、一層、コンパクト化に寄与できる。
そしてさらに、ピストンロッドのロッド部では、押圧対象物の押圧部位を押圧する移動用押圧部が、ロッド部の先端面に配設され、係止解除レバーの操作部を押圧する解除用押圧部が、移動用押圧部からシリンダ側にずれてピストンロッドの軸直交方向に突出する突出部におけるロッド部の移動方向側の面に配設されており、移動用押圧部と解除用押圧部とが、ピストンロッドの軸心に沿ってずれて配置されている。
そのため、ピストンロッドの解除用押圧部が係止解除レバーの操作部を押圧移動させて係止解除レバーを係止解除位置に移動させる際、移動用押圧部と解除用押圧部とのピストンロッドの軸心に沿った離隔距離分、係止解除レバーの操作部が押圧対象物と干渉し難くなることから、押圧対象物と係止解除レバーの操作部とが接近してコンパクトに配置されていても、アクチュエータの作動時には、解除用押圧部が、操作部を押圧して係止解除レバーを係止解除位置まで移動させ、そして、移動用押圧部が、押圧部位を押圧して押圧対象物を押圧移動させることが可能となる。
したがって、本発明に係る車両用アクチュエータでは、コンパクトに構成できるとともに、押圧対象物と係止解除レバーの操作部とが接近していても、作動時、容易に、係止解除レバーを係止解除位置に配置させて、押圧対象物を押圧移動させることができる。
そして、本発明に係る車両用アクチュエータでは、前記ガス発生器の作動信号入力用のリード線が、前記ガス発生器の作動制御装置側から、前記ロッド部における前記解除用押圧部と前記シリンダの前記天井壁部との間に設けた挿通孔を経て、前記ガス発生器に接続される構成として、配設されていることが望ましい。
このような構成では、作動時に移動するピストンロッドの内部にガス発生器が配設されていても、ピストンロッドのシリンダから突出して露出されたロッド部における解除用押圧部とシリンダの天井壁部との間の挿通孔を経て、リード線をガス発生器に接続させることができることから、円滑に、ガス発生器に対し、作動制御装置側からの作動信号を入力させることができる。
そしてさらに、本発明に係る車両用アクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置では、
前記押圧対象物が、押圧移動時に上昇移動させる構成としたフードパネルとし、
前記係止機構の前記係止解除レバーが、
前記フードパネルの下方で上下方向に回動可能に配設されて、前記操作部の上方への押圧移動による回転により、係止解除位置に配置される構成とするとともに、
前記フードパネルの前記押圧部位の下方の側方に、前記操作部を配設させて構成され、
前記車両用アクチュエータが、
作動時の前記ピストンロッドの移動方向を上向きとして、
前記係止解除レバーの操作部の下方に、前記ピストンロッドの前記解除用押圧部を配置させ、
前記フードパネルの前記押圧部位の下方に、前記移動用押圧部を配置させて、
前記取付部を、前記車両の固定位置に取付固定させて、
配設されるとともに、
前記ピストンロッドの前記移動用押圧部と前記解除用押圧部との前記ピストンロッドの軸心に沿った離隔距離が、
前記ピストンロッドの移動時において、前記解除用押圧部の前記操作部の押圧移動により、前記係止解除レバーを係止解除位置に配置した後に、前記フードパネルの前記押圧部位に前記移動用押圧部を当接させるように、設定されていることを特徴とする。
本発明に係るフード跳ね上げ装置では、アクチュエータが作動してピストンロッドを上昇させると、解除用押圧部が、係止機構の係止解除レバーにおける操作部と当接して、係止解除レバーを係止解除位置まで回転させ、そして、フードパネルが移動可能となり、ついで、移動用押圧部が、フードパネルの押圧部位に当接して、フードパネルを所定高さまで押し上げることができる。
すなわち、フードパネルの押圧部位と係止解除レバーの操作部とが、接近していても、アクチュエータの作動時、円滑に、フードパネルを跳ね上げることができる。
また、アクチュエータ自体が、ガス発生器をピストンロッドの内部に配設し、かつ、アクチュエータの車両への取付部が、シリンダの周壁部に配置されて、長さ寸法をコンパクトに構成できることから、フードパネルの下方が狭いスペースであっても、円滑にアクチュエータを配置できる。そして勿論、既述したように、さらに、フードパネルの押圧部位と係止解除レバーの操作部とが、接近してコンパクトに配設されていても、アクチュエータの作動時には、円滑に、フードパネルを跳ね上げることができる。
したがって、本発明に係るフード跳ね上げ装置では、フードパネルの押圧部位と係止解除レバーの操作部とが接近してコンパクトに配置されるとともに、それらの配置付近のスペースが狭くとも、容易にアクチュエータを配置でき、かつ、円滑に、フードパネルを跳ね上げることができる。
本発明に係る実施形態のアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置の搭載状態を示す車両の概略縦断面図である。 実施形態のフード跳ね上げ装置の作動時の状態を示す概略縦断面図であり、係止解除レバーによるフードパネルの係止を解除した状態を示す。 実施形態のフード跳ね上げ装置の作動時の状態を示す概略縦断面図であり、フードパネルを押し上げた(跳ね上げた)状態を示す。 実施形態のアクチュエータの縦断面図である。 実施形態のアクチュエータの作動完了時を示す縦断面図である。 実施形態のアクチュエータの拡大部分縦断面図と概略横断面であり、作動前のロックリング付近を示す。 実施形態のアクチュエータの拡大部分縦断面図であり、作動完了前後のロックリング付近を示す。 実施形態のアクチュエータに使用するロックリングの平面図と斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の車両用アクチュエータ21は、図1〜3に示すように、フード跳ね上げ装置(以下、適宜、「跳ね上げ装置」と略す)U1に使用されるものであり、車両Vにおけるフードパネル10の後端10c側のヒンジ機構11に、配設される。ヒンジ機構11は、フードパネル10の左右両縁の下方に、左右対称形として配設され、それぞれに、跳ね上げ装置U1が配設されている。
なお、本明細書では、特に断らない限り、前後と上下の方向は、それぞれ、車両V(図1参照)の前後と上下の方向に一致し、左右の方向は、車両Vの前方側を見た際の左右の方向に一致させている。
また、車両Vには、図示しないフロントバンパに、車両Vの歩行者との衝突を検知若しくは予測可能なセンサが、配設されており、センサからの信号を入力させている作動制御装置70(図1参照)が、センサからの信号に基づいて車両Vと歩行者との衝突を検知した際に、各アクチュエータ21のガス発生器60(図4参照)に対して、ガス発生器60の図示しない火薬を点火させて作動用ガスGを発生させるように、リード線60cを利用して、ガス発生器60に作動信号を入力させる。そして、アクチュエータ21が作動すれば、図1〜3に示すように、跳ね上げ装置U1が作動してフードパネル10の後端10cを上昇させることとなる。
フードパネル10は、車両Vのエンジンルームの上方を覆うように配設されるもので、左右両縁付近のヒンジ機構11により、車両Vの車体(ボディ)1側に対して、支持軸13を回転中心として、前開きで開閉可能に連結されている。フードパネル10は、アルミニウム合金等からなる板金製として、上面側のアウタパネル部10aと、下面側に位置するインナパネル部10bと、から構成されている。フードパネル10は、歩行者を受け止めた際に、歩行者の運動エネルギーを吸収できるように、塑性変形可能に構成されている。そして、実施形態では、車両Vと歩行者との衝突時に、アクチュエータ21が作動されて、図3に示すように、上昇したフードパネル10の後端10cの下方に、変形スペースSを形成できることから、曲げ塑性変形時の塑性変形量を増大させることができ、フードパネル10は、歩行者の運動エネルギーを多く吸収することができる。
ヒンジ機構11は、フードパネル10の左右両縁の後端10c側に、それぞれ、配設される。そして、ヒンジ機構11は、フードパネル10の後端10cの下方におけるボディ1側に固定されるヒンジベース12と、フードパネル10の後端10cの下面側に配置される取付プレート15と、ヒンジベース12と取付プレート15とに軸支されるヒンジアーム14と、を備えて構成される。ヒンジベース12は、詳しくは、ボディ1側のフードリッジリインホース2に連結された取付フランジ2aに、固定されている。そして、ヒンジ機構11は、フードパネル10の通常使用の開き時に、ヒンジアーム14のヒンジベース12側となる元部端14a側の軸支部位(支持軸13)を回転中心として開く構成としている(図1の二点鎖線参照)。
ヒンジアーム14は、元部端14aから先端14bを前方に延ばすように配設されて、元部端14aが、支持軸13を利用してヒンジベース12の後端側に連結され、支持軸13を回転中心として、回動可能とし、また、先端14b側も、支持軸17を利用して、取付プレート15の前端側に連結され、この支持軸17を回転中心として、回動可能である。なお、フードパネル10の左右両縁のヒンジ機構11におけるそれら左右の支持軸13,17は、それぞれ、軸方向を、車両Vの左右方向に沿わせるように、配設されている。
さらに、取付プレート15には、支持軸17の軸支部位から後方へ延びる板状の延設部16が配設されている。延設部16は、ボルト・ナット(図符号省略)を利用して、インナパネル部10bと固着されており、後端側に係止片部16bを下方へ突設させている。ヒンジアーム14には、係止片部16bと係合する係止部20aを備えた係止解除レバー20が、支持軸19を設けた軸支部20bにより、回動可能に配設されている。
係止解除レバー20は、フードパネル10を所定時以外には押し上げ移動させないように、フードパネル10を係止しておく係止機構18を構成するものである。そして、実施形態の場合、係止解除レバー20は、軸支部20bから上方に延びる係止部20aが係止片部16bと係止状態となる係止位置HP(図1参照)と、係止部20aが係止片部16bを係止していない係止解除位置FP(図2参照)と、に軸支部20bの支持軸19を回動中心として、上下方向に回動可能に、配設されている。支持軸19は、ヒンジアーム14に軸支部20bを回動自在に取り付けている。また、軸支部20bから前方に延びる部位は、操作部20cとして、アクチュエータ21の解除用押圧部43に押圧される部位としている。さらに、この係止解除レバー20は、係止解除位置FPから係止位置HP側に戻るように(図1の軸支部20bを中心とした時計回り方向に)、図示しないねじりばね等の付勢手段により付勢され、また、付勢された状態で係止位置HPで停止するように、図示しないストッパを利用して、位置規制されている。
なお、実施形態では、係止位置HPでは、操作部20cがアクチュエータ21の解除用押圧部43と接触するように配設されている。
そのため、フードパネル10の通常使用時には、ヒンジアーム14に設けられた係止機構18の係止解除レバー20が係止位置HPに配置されており、係止解除レバー20の係止部20aが取付プレート15の係止片部16bを係止して、取付プレート15側のヒンジアーム14に対する支持軸17を回転中心とした回転が規制される。すなわち、ヒンジアーム14は、取付プレート15に対して回動しない。したがって、フードパネル10は、通常使用の開閉時、支持軸13の部位を回転中心として、開閉することとなる。詳しく述べれば、フードパネル10を開く際には、図1の実線から二点鎖線に示すように、左右の支持軸13を回転中心として、各ヒンジアーム14の先端14b側とともに、フードパネル10の図示しない前端側が上昇することとなって、フードパネル10を前開きで開くことができ、そして、前端側を下せば、支持軸13を回転中心として回転して、フードパネル10が閉じることとなる。
そして、係止解除レバー20の操作部20cが、アクチュエータ21の解除用押圧部43に上方に向けて押圧されれば、係止解除レバー20が、軸支部20bを中心として、図1,2に示すように、反時計回り方向に回転して係止解除位置FPに配置されて、係止部20aが延設部16の係止片部16bから外れ、すなわち、係止解除レバー20がフードパネル10の係止を解除して、その後のアクチュエータ21の移動用押圧部(先端面40a)41による延設部16における押圧部位16aの押し上げ動作により、フードパネル10の後端10cが押し上げられ、既述の変形スペースSが形成されることとなる。押圧部位16aは、実施形態の場合、取付プレート15の延設部16における係止片部16bの前方側に配置されて、上昇移動するアクチュエータ21の移動用押圧部41と当接する部位である。そして、係止解除レバー20の操作部20cは、係止部20aが係止片部16bを係止している状態(係止位置HPの配置状態)では、押圧部位16aの下方にずれ、さらに、僅かに後方側となる側方にずれて、配置されている。
なお、フードパネル10の図示しない前端側には、公知のフードロック機構が配設されている。このフードロック機構は、フードパネル10の前端下面に固定されるロックストライカと、ボディ1側に配設されてロックストライカを係止するラッチと、を備えて構成される。ラッチは、図示しないレバーを操作しなければ、係止したロックストライカを係止解除できないように構成されており、アクチュエータ21の作動によるフードパネル10の後端10cの上昇時でも、フードパネル10の前端側は、ロックストライカを係止するラッチにより、ボディ1側から離れるように上昇しない。
実施形態のアクチュエータ21は、図4,5に示すように、略円柱状に形成されて、シリンダ22と、シリンダ22内に収納されるピストンロッド32と、を備え、ピストンロッド32内に収納保持されたガス発生器60が作動用ガスGを発生させると、ピストンロッド32の軸心(アクチュエータ21の軸心である)Cに沿ってピストンロッド32が、押圧対象物としてのフードパネル10側に、上昇移動するように、構成されている。
シリンダ22は、略円柱状として、ピストンロッド32の作動方向で対向する、換言すれば、上下方向で対向する天井壁部25と底壁部23とを備えるとともに、天井壁部25と底壁部23とを連結する円筒状の周壁部27を備えて構成されている。
実施形態の場合、シリンダ22は、ステンレス等からなる金属製として構成され、天井壁部25を構成するキャップ22bが、周壁部27と底壁部23とを構成した本体22a側に対して、螺合させて形成されている。
天井壁部25には、ピストンロッド32のロッド部35を、上方移動の案内を可能として挿通させる挿通孔25aが貫通されている。
なお、シリンダ22内の天井壁部25の挿通孔25aの周縁は、アクチュエータ21の作動時に、ピストン部33の上面33dと当接する規制面25bを構成し、アクチュエータ21の最大伸長(最大作動ストローク)を制限することとなる。そのため、天井壁部25は、ピストンロッド32の移動時のストッパとしての機能を果たす。
そして、周壁部27の外周側には、板金製の取付ブラケット29が固着されている。取付ブラケット29は、フードパネル10を押し上げ移動可能に、ヒンジ機構11のヒンジベース12を取り付けた取付フランジ2aの固定位置2bに、アクチュエータ21を取付固定する取付部、として構成されている。取付ブラケット29は、半割り円筒状としてシリンダ22の周壁部27を溶接させて保持する保持部29aと、保持部29aの両側に延びる取付片部29b,29bと、を備えて構成される。取付片部29bは、アクチュエータ21の軸心Cの直交方向に、保持部29aから前後両側に延びて、固定位置2bに締結されるボルト30を挿通させるための取付孔29cを備えて構成される。
アクチュエータ21は、取付ブラケット29を使用して、固定位置2bに取付固定されれば、軸心Cを上下方向に沿わせて、ピストンロッド32の先端部40を、フードパネル10の後端10cの下面側における延設部16の押圧部位16aや係止解除レバー20の操作部20cの下方近傍に、配設させることとなる。
ピストンロッド32は、シリンダ22の周壁部27の内周面27aに摺動するピストン部33と、ピストン部33から延びてシリンダ22の天井壁部25の挿通孔25aからフードパネル10側に突出するロッド部35と、を備えて構成されている。そして、ピストンロッド32は、シリンダ22の底壁部23側に作動用ガスGを吐出可能に、ピストン部33の底面33a側に開口33bを設けて、ガス発生器60を内部に収納保持している。
具体的には、ピストンロッド32は、上下方向に貫通する収納孔部36を備えて構成されている。ガス発生器60は、作動時に作動用ガスGを吐出する先端60aを底壁部23側に向けて、収納孔部36の段差部36aに、先端60aから離れた元部側の拡径部60bを当接させる配置状態とし、そして、ポリアミド等からなる合成樹脂製の樹脂部37が充填されて、ピストンロッド32内に収納保持されている。
ガス発生器60は、作動時に、図示しない所定の火薬を点火させ、火薬自体の燃焼により、あるいは、さらに火薬に着火されるガス発生剤の燃焼により、作動用ガスGを発生させるスクイブやマイクロガスジェネレータ等が使用されている。
そして、ガス発生器60の先端60aとシリンダ22の底壁部23に当接したピストン部33の底面33aとの間には、ガス発生器60の吐出当初の作動用ガスGが充填される貯留室38が、配設されている。
ロッド部35のシリンダ22から突出した先端には、螺合されて取り付けられたキャップ状の先端部40が、配設されている。先端部40は、先端面40aから離れたシリンダ22側の外周面に、ピストンロッド32の軸心Cの周方向の全周にわたって、軸心Cと直交方向に突出した鍔状の突出部42を、配設させている。そして、先端面40aは、アクチュエータ21の作動時、フードパネル10の押圧部位16aに当接して、フードパネル10を上昇移動させる移動用押圧部41を構成し、突出部42におけるピストンロッド32の移動方向側の上面42aは、アクチュエータ21の作動時、係止解除レバー20を係止解除位置FPに配置させるように、係止解除レバー20の操作部20cを上方側へ押圧して、係止解除レバー20の係止部20aの係止片部16bとの係止状態を解除する解除用押圧部43を構成している。
先端面40a(移動用押圧部41)と突出部42の上面42a(解除用押圧部43)との軸心Cに沿った離隔距離SSは、解除用押圧部43が操作部20cの押圧移動させて、係止解除レバー20を係止解除位置FPに移動させ、フードパネル10の係止状態を解除した後に、フードパネル10の押圧部位16aに移動用押圧部41が当接するように、設定されている。
また、ピストンロッド32のロッド部35には、突出部42とシリンダ22の天井壁部25との間に、軸心Cと直交方向に、樹脂部37を含めて、軸心C付近まで、収納孔部36を貫通する挿通孔39が形成されている。挿通孔39には、アクチュエータ21の作動制御装置70から延びるガス発生器60の作動信号入力用のリード線60cが挿通し、そして、リード線60cはガス発生器60に接続されている。
さらに、ピストン部33の外周面には、シリンダ22の周壁部27の内周面27aに摺動するパッキン(Oリング)44が、環状溝33cに嵌合されて配設されている。
また、実施形態のアクチュエータ21は、作動前のピストンロッド32の突出を規制する伸長防止用の係止機構FR(図6参照)と、作動完了後の押し上げたフードパネル10の下降移動を防止する後退防止用のロック機構BR(図6〜8)と、を備えて構成されている。
係止機構FRは、収納溝47に収納されたロックリング45と、作動前のロックリング45の一部を収納するように、収納溝47と対向する位置のロッド部35の外周面35aに設けられたV字溝状の仮保持凹部49と、を備えて構成されている。仮保持凹部49は、ロックリング45の断面中心RCを外周面35aに略一致させるような深さとして、上下に傾斜面49a,49bを配設させて構成されている。
この係止機構FRでは、ロックリング45が、仮保持凹部49内への係合状態として、傾斜面49b側に当接させた状態で、ロックリング45を収納した収納溝47の周縁の段差面47cと当接し、ピストンロッド32の上方への移動を規制する。そして、ガス発生器60が作動用ガスGを発生させた際には、ピストンロッド32の上昇移動に伴い、傾斜面49bが、ロックリング45を強く押すことから、ロックリング45が軸心Cと直交方向に拡径し、収納溝47側に収納されるように、仮保持凹部49から離脱して、ピストンロッド32の移動を規制していた係止状態を、解除させることとなる。そのため、ピストンロッド32は、作動用ガスGの圧力を受けて、収納溝47に収納させたロックリング45をロッド部35の外周面35aに摺動させつつ、ピストン部33の上面33dをシリンダ22の規制面25bに当接させるまで、上昇移動することとなる。
ロック機構BRは、図8に示すばね鋼等からなるCリング形状のロックリング45と、ロックリング45を拡径状態で収納する収納溝47と、ピストンロッド32の移動完了時の後退防止位置(ロック位置)RPで、収納溝47に収納されたロックリング45が縮径状態を復元する際の一部(内周側部位)45aを収容する収容溝51と、を備えて構成されている。
収納溝47は、シリンダ22の天井壁部25の挿通孔25aの内周面側に、配設され、底面47bの下縁側で拡開状態に傾斜したテーパ規制面47aと、底面47bの上縁側で軸心Cに対して略直交方向に沿って配設される段差面47cと、を備えて構成されている。
収容溝51は、ロッド部35の外周面35aにおけるピストン部33の上面33d側近傍に配設されている。収容溝51は、収容溝51の底面を構成して、縮径状態に復元するロックリング45を収納溝47から離脱させないように、ロックリング45の内周側部位45aと当接する復元規制面51bと、復元規制面51bの上縁側で、外周面35aに連なる拡開状態で傾斜する係止規制面51aと、を備えて構成されている。
アクチュエータ21の作動前の状態では、ロックリング45が、既述したように、仮保持凹部49内に一部を嵌めた状態としつつ、縮径可能に、ピストンロッド32のロッド部35の外周面35aに接触した拡径状態で、収納されている。そして、ピストンロッド32の移動完了時、収容溝51がロックリング45の収納されている収納溝47の配置位置、すなわち、後退防止位置(ロック位置)RPに到達すると、図7のA,Bに示すように、ロックリング45が、縮径するように復元してピストンロッド32の収容溝51に収納される。そして、ロックリング45は、断面の直径寸法D1を、収容溝51の係止規制面51aの幅寸法(復元規制面51bと外周面35aとの間の幅寸法であり、収容溝51の深さ寸法)B1より大きく、かつ、直径寸法D1の半分(半径寸法)R1を係止規制面51aの幅寸法B1と略同等、あるいは、若干小さく、設定されている(図7参照)。
そのため、ロックリング45が収容溝51に収納された際、ロックリング45が、収容溝51の復元規制面51bに当接して、外周面35aから外周側部位45bを突出させる。そして、ロックリング45が収容溝51に収納されて、上昇移動完了後(前進移動完了後)にピストンロッド32が下降移動(後退移動)しようとする際、図7のCに示すように、シリンダ22の収納溝47のテーパ規制面47aが収容溝51に収納されたロックリング45に当接し、かつ、ロックリング45が係止規制面51aに当接することから、ロックリング45が、縮径方向に復元する状態を復元規制面51bに規制された状態で、テーパ規制面47aと係止規制面51aとに挟持されて、ロックされる。
すなわち、移動完了後のピストンロッド32が後退移動しようとしても、ピストンロッド32の収容溝51が収納溝47の配置されているロック位置RPに配置されると、収納溝47のテーパ規制面47aが収容溝51に収納されたロックリング45の外周側部位45bに当接し、そして、ロックリング45の内周側部位45aが係止規制面51aから外れないように係止されることから、ピストンロッド32の後退移動が防止される(ロックされる)。
なお、実施形態のアクチュエータ21では、作動時におけるロック位置RPで後退移動を防止されるまでの作動前からの作動ストロークSLを約60mmとしている。また、作動前の移動用押圧部41と押圧部位16aとの距離LV(図1参照)は、約10mmとしている。
そして、実施形態の車両用アクチュエータ21では、車両Vへの搭載時、まず、ピストンロッド32の先端部40を上向きとして、移動用押圧部41をフードパネル10の押圧部位16aの下方に配置させるとともに、解除用押圧部43を係止位置HPに配置させた状態の係止解除レバー20の操作部20cの下面20d側に接触させるように配置させ、そして、周壁部27に固着されている取付ブラケット29の取付片部29b,29bを、ボルト30を利用して、固定位置2bに固定する。ついで、ガス発生器60から延びるリード線60cを作動制御装置70に接続させれば、アクチュエータ21を車両Vに搭載できて、フード跳ね上げ装置U1を車両Vに組み付けることができる。
実施形態のアクチュエータ21では、車両Vへの搭載後の作動時、ガス発生器60が作動用ガスGを発生させれば、図4,5に示すように、ピストンロッド32が、ピストン部33をシリンダ22の周壁部27に摺動させ、ロッド部35をシリンダ22から離れるように移動させて、図1,2に示すように、解除用押圧部43を操作部20cに当接させて係止機構18の係止解除レバー20を係止解除位置FPに配置させることから、押圧対象物としてのフードパネル10の後端10cを移動可能にし、ついで、移動用押圧部41をフードパネル10の押圧部位16aに当接させて、フードパネル10を押圧移動させる。そして、図3に示すように、アクチュエータ21が作動を完了させれば、フードパネル10の後端10cの下方に変形スペースSが確保されるように、後端10cが上昇する。またこの時、ピストンロッド32におけるロッド部35に設けた解除用押圧部43を有した突出部42は、図2,3に示すように、係止解除レバー20を係止解除位置FPに配置させた後、さらに、係止解除レバー20から離脱するように、上昇移動している。
そして、実施形態のアクチュエータ21では、ガス発生器60を、シリンダ22側でなく、ピストンロッド32の内部に設けており、従来のような、シリンダ内にピストンロッドと直列的にガス発生器を配設させる場合に比べて、ガス発生器60の長さ寸法分、アクチュエータ21の長さ寸法L1を、短くすることができて、コンパクトに構成することができる。
さらに、実施形態のアクチュエータ21では、シリンダ22の周壁部27に設けられた取付部としての取付ブラケット29を利用して、車両Vの所定の固定位置2bに取付固定される構成としており、シリンダ22の底壁部23側等に、車両Vに取り付けるための取付部を設ける場合に比べて、極力、ピストンロッド32の軸心Cに沿ったアクチュエータ21の長さ寸法L1を抑制することができ、一層、コンパクト化に寄与できる。
そしてさらに、ピストンロッド32のロッド部35では、フードパネル10の押圧部位16aを押圧する移動用押圧部41が、ロッド部35の先端面40aに配設され、係止解除レバー20の操作部20cを押圧する解除用押圧部43が、移動用押圧部41からシリンダ22側にずれてピストンロッド32の軸直交方向に突出する突出部42におけるロッド部35の移動方向側の上面42aに配設されており、移動用押圧部41と解除用押圧部43とが、ピストンロッド32の軸心Cに沿ってずれて配置されている。
そのため、ピストンロッド32の解除用押圧部43が係止解除レバー20の操作部20cを押圧移動させて係止解除レバー20を係止解除位置FPに移動させる際、移動用押圧部41と解除用押圧部43とのピストンロッド32の軸心Cに沿った離隔距離SS分、係止解除レバー20の操作部20cが押圧対象物としてのフードパネル10と干渉し難くなることから、フードパネル10と係止解除レバー20の操作部20cとが接近してコンパクトに配置されていても、アクチュエータ21の作動時には、解除用押圧部41が、操作部20cを押圧して係止解除レバー20を係止解除位置FPまで移動させ、そして、移動用押圧部41が、押圧部位16aを押圧してフードパネル10を押圧移動させることができる。
したがって、実施形態の車両用アクチュエータ21では、コンパクトに構成できるとともに、押圧対象物としてのフードパネル10と係止解除レバー20の操作部20cとが接近していても、作動時、容易に、係止解除レバー20を係止解除位置FPに配置させて、押圧対象物としてのフードパネル10を押圧移動させることができる。
そして、実施形態の車両用アクチュエータ21では、ガス発生器60の作動信号入力用のリード線60cが、ガス発生器60の作動制御装置70側から、ロッド部35における解除用押圧部43とシリンダ22の天井壁部25との間に設けた挿通孔39を経て、ガス発生器60に接続される構成として、配設されている。
そのため、作動時に移動するピストンロッド32の内部にガス発生器60が配設されていても、ピストンロッド32のシリンダ22から突出して露出されたロッド部35における解除用押圧部43とシリンダ22の天井壁部25との間の挿通孔39を経て、リード線60cをガス発生器60に接続させることができることから、円滑に、ガス発生器60に対し、作動制御装置70側からの作動信号を入力させることができる。
そしてさらに、実施形態の車両用アクチュエータ21を使用したフード跳ね上げ装置U1では、押圧対象物が、押圧移動時に上昇移動させる構成としたフードパネル10とし、係止機構18の係止解除レバー20が、フードパネル10の下方で上下方向に回動可能に配設されて、操作部20cの上方への押圧移動による回転により、係止解除位置FPに配置される構成とするとともに、フードパネル10の押圧部位16aの下方の側方に、操作部20cを配設させて構成されている。そして、車両用アクチュエータ21が、作動時のピストンロッド32の移動方向を上向きとして、係止解除レバー20の操作部20cの下方に、ピストンロッド32の解除用押圧部43を配置させ、フードパネル10の押圧部位16aの下方に、移動用押圧部41を配置させて、取付部としての取付ブラケット29を、車両Vの固定位置2bに取付固定させて、配設されている。さらに、アクチュエータ21におけるピストンロッド32の移動用押圧部41と解除用押圧部43とのピストンロッド32の軸心Cに沿った離隔距離SSが、ピストンロッド32の上昇移動時において、解除用押圧部43の操作部20cの押圧移動により、係止解除レバー20を係止解除位置FPに配置した後に、フードパネル10の押圧部位16aに移動用押圧部41を当接させるように、設定されている。
そのため、実施形態のフード跳ね上げ装置U1では、アクチュエータ21が作動してピストンロッド32を上昇させると、解除用押圧部43が、係止機構18の係止解除レバー20における操作部20cと当接して、係止解除レバー20を係止解除位置FPまで回転させ、そして、フードパネル10が移動可能となり、ついで、移動用押圧部41が、フードパネル10の押圧部位16aに当接して、フードパネル10を所定高さまで押し上げることができる。
すなわち、フードパネル10の押圧部位16aと係止解除レバー20の操作部20cとが、接近していても、アクチュエータ21の作動時、円滑に、フードパネル10を跳ね上げることができる。
また、アクチュエータ21自体が、ガス発生器60をピストンロッド32の内部に配設し、かつ、アクチュエータ21の車両Vへの取付部としての取付ブラケット29が、シリンダ22の周壁部27に配置されて、長さ寸法をコンパクトに構成できることから、フードパネル10の下方が狭いスペースであっても、円滑にアクチュエータ21を配置できる。そして勿論、既述したように、さらに、フードパネル10の押圧部位16aと係止解除レバー20の操作部20cとが、接近してコンパクトに配設されていても、アクチュエータ21の作動時には、円滑に、フードパネル10を跳ね上げることができる。
したがって、実施形態のフード跳ね上げ装置U1では、フードパネル10の押圧部位16aと係止解除レバー20の操作部20cとが接近してコンパクトに配置されるとともに、それらの配置付近のスペースが狭くとも、容易にアクチュエータ21を配置でき、かつ、円滑に、フードパネル10を跳ね上げることができる。
また、実施形態のアクチュエータ21では、ガス発生器60の先端60aと、ピストン部33の底面33aと、換言すれば、底面33aを当接させたシリンダ22の底壁部23と、の間に、作動用ガスGを貯留できる貯留室38を設けており、この貯留室38の容積を調整するように、ガス発生器60の先端60aを底面33aに接近させたり、離隔させたりして、アクチュエータ21の作動当初の押圧力を調整することができる。例えば、貯留室38を小容積とすれば、作動時のガス発生器60から発生される作動用ガスGが小容積の貯留室38に充満して圧力が高まり、ピストンロッド32は強い力で上昇移動する。逆に、貯留室38を大容積とすれば、作動時のガス発生器60から発生される作動用ガスGが大容積の貯留室38に充満して、小容積の貯留室38の場合に比べて、圧力が低下し、ピストンロッド32は弱い力で前進移動する。
なお、実施形態では、係止機構18として、フードパネル10に配設された係止片部16bを、直接、係止する係止解除レバー20を設けて構成した場合を示したが、係止解除レバーと押圧対象物の係止部(係止片部16b)との間に、ワイヤ、リンク機構、あるいは、歯車機構等が配設されて、係止機構が構成されていても良い。
また、実施形態のアクチュエータ21では、フード跳ね上げ装置U1に使用する場合を例示したが、係止解除レバーを係止解除位置に移動させて、所定の押圧対象物を押圧移動するものであれば、フード跳ね上げ装置ばかりでなく、他の装置に使用しても良い。
2b…固定位置、10…フードパネル、16a…押圧部位、16b…係止片部、18…係止機構、20…係止解除レバー、20a…係止部、20c…操作部、
21…アクチュエータ、22…シリンダ、23…底壁部、25…天井壁部、27…周壁部、29…(取付部)取付ブラケット、32…ピストンロッド、33…ピストン部、33a…底面、33b…開口、35…ロッド部、39…挿通孔、40…先端部、40a…先端面、41…移動用押圧部、42…突出部、42a…上面、43…解除用押圧部、60…ガス発生器、60c…リード線、70…作動制御装置、
V…車両、G…作動用ガス、SS…(移動用押圧部41と解除用押圧部43との)離隔距離、HP…(係止解除レバーの)係止位置、FP…(係止解除レバーの)係止解除位置、U1…フード跳ね上げ装置。

Claims (2)

  1. 作動時にガス発生器から発生する作動用ガスにより、シリンダ内を摺動させて、前記シリンダから離れるようにピストンロッドの先端を移動させる構成として、
    作動時、車両に搭載された押圧対象物を押圧して移動させるとともに、前記押圧対象物を移動可能とするように、前記押圧対象物を係止していた係止機構の係止解除レバーを、係止解除位置に配置させるために、作動時の前記ピストンロッドの先端側のロッド部が、前記押圧対象物の押圧部位を押圧する移動用押圧部と前記係止解除レバーの操作部を押圧して前記係止解除レバーを係止解除位置に配置させる解除用押圧部と、を備えて構成される車両用アクチュエータであって、
    前記シリンダが、
    前記ピストンロッドの作動方向で対向する天井壁部と底壁部とを備えるとともに、前記天井壁部と前記底壁部とを連結する周壁部を備えて構成され、さらに、
    前記周壁部に、前記車両における前記押圧対象物を移動可能な固定位置に前記アクチュエータを取付固定する取付部、を配設させて構成され、
    前記ピストンロッドが、
    前記シリンダの前記周壁部内を摺動するピストン部と、該ピストン部から延びて前記シリンダの天井壁部から前記押圧対象物側に突出する前記ロッド部と、を備えて構成されるとともに、
    前記シリンダの前記底壁部側に前記作動用ガスを吐出可能に、前記ピストン部の底面側に開口を設けて、前記ガス発生器を前記ピストンロッドの内部に収納保持する構成とし、
    前記移動用押圧部が、前記ロッド部の先端面側に配設され、
    前記解除用押圧部が、前記移動用押圧部から前記シリンダ側にずれた前記ロッド部の外周面側に配設されて、前記ピストンロッドの軸心に対して直交方向に突出する突出部における前記ロッドの作動方向側の面に、配設されて構成され、
    前記ガス発生器の作動信号入力用のリード線が、前記ガス発生器の作動制御装置側から、前記ロッド部における前記解除用押圧部と前記シリンダの前記天井壁部との間に設けた挿通孔を経て、前記ガス発生器に接続される構成として、配設されていることを特徴とする車両用アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載された車両用アクチュエータを使用する構成として、
    前記押圧対象物が、押圧移動時に上昇移動させる構成としたフードパネルとし、
    前記係止機構の前記係止解除レバーが、
    前記フードパネルの下方で上下方向に回動可能に配設されて、前記操作部の上方への押圧移動による回転により、係止解除位置に配置される構成とするとともに、
    前記フードパネルの前記押圧部位の下方の側方に、前記操作部を配設させて構成され、
    前記車両用アクチュエータが、
    作動時の前記ピストンロッドの移動方向を上向きとして、
    前記係止レバーの操作部の下方に、前記ピストンロッドの前記解除用押圧部を配置させ、
    前記フードパネルの前記押圧部位の下方に、前記移動用押圧部を配置させて、
    前記取付部を、前記車両の固定位置に取付固定させて、
    配設されるとともに、
    前記ピストントンロッドの前記移動用押圧部と前記解除用押圧部との前記ピストンロッドの軸心に沿った離隔距離が、
    前記ピストンロッドの移動時において、前記解除用押圧部の前記操作部の押圧移動により、前記係止解除レバーを係止解除位置に配置した後に、前記フードパネルの前記押圧部位に前記移動用押圧部を当接させるように、設定されていることを特徴とするフード跳ね上げ装置。

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