JPH07317911A - ピストン用パッキン - Google Patents
ピストン用パッキンInfo
- Publication number
- JPH07317911A JPH07317911A JP6116324A JP11632494A JPH07317911A JP H07317911 A JPH07317911 A JP H07317911A JP 6116324 A JP6116324 A JP 6116324A JP 11632494 A JP11632494 A JP 11632494A JP H07317911 A JPH07317911 A JP H07317911A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- packing
- lip piece
- piston
- cylinder
- low temperature
- Prior art date
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- Pending
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- Actuator (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低温時のシール性能と耐久性とを向上させ
る。 【構成】 リップ片8bをその基部8dから先端部8c
へ向って順次厚肉となる先太り形状としたので、パッキ
ン8が低温下において硬化し、リップ片8bのパッキン
本体8aに対する弾性屈撓力が低下しても、リップ片8
bの厚肉の先端部により形成される円環によって、縮径
阻止力が働き、リップ片8bの一部が内向きに屈撓しよ
うとするのを阻止するので、シール性能が低下すること
はなく、また耐久性も向上する。
る。 【構成】 リップ片8bをその基部8dから先端部8c
へ向って順次厚肉となる先太り形状としたので、パッキ
ン8が低温下において硬化し、リップ片8bのパッキン
本体8aに対する弾性屈撓力が低下しても、リップ片8
bの厚肉の先端部により形成される円環によって、縮径
阻止力が働き、リップ片8bの一部が内向きに屈撓しよ
うとするのを阻止するので、シール性能が低下すること
はなく、また耐久性も向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダ内を軸線方向
に往復移動するピストンの外周部に装着され、シリンダ
内面とのシールを図るピストン用パッキンに関する。
に往復移動するピストンの外周部に装着され、シリンダ
内面とのシールを図るピストン用パッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、自動車の排気バルブ駆動用とし
て用いられている単動式エアシリンダ装置(A)を示す。
て用いられている単動式エアシリンダ装置(A)を示す。
【0003】この装置は、シリンダ(01)内に収容された
ピストン(02)を、シリンダ(01)内の側部に形成される高
圧室(03)に圧縮空気を供給することにより、他側部に形
成される低圧室(04)内に設けた復帰ばね(05)に抗して、
低圧室(04)側に向かって移動させ、ピストン(02)に連結
されたピストンロッド(06)を同方向に押動して、ピスト
ンロッド(06)の先端で、排気シャッタ等の駆動レバー(0
7)を回動しうるようになっている。
ピストン(02)を、シリンダ(01)内の側部に形成される高
圧室(03)に圧縮空気を供給することにより、他側部に形
成される低圧室(04)内に設けた復帰ばね(05)に抗して、
低圧室(04)側に向かって移動させ、ピストン(02)に連結
されたピストンロッド(06)を同方向に押動して、ピスト
ンロッド(06)の先端で、排気シャッタ等の駆動レバー(0
7)を回動しうるようになっている。
【0004】(08)は、高圧室(03)内の圧力流体が低圧室
(04)に洩出するのを防止するために、ピストン(02)の外
周面に形成された環状溝(09)内に設けられたフッ素ゴム
材からなる従来のパッキンである。
(04)に洩出するのを防止するために、ピストン(02)の外
周面に形成された環状溝(09)内に設けられたフッ素ゴム
材からなる従来のパッキンである。
【0005】図3に示すように、この従来のパッキン(0
8)は、パッキン本体(08a)と、このパッキン本体(08a)よ
り断面V字状をなして外方に延出するリップ片(08b)と
からなり、リップ片(08b)の肉厚はほぼ均一か又は先端
部に向って順次薄肉となるように形成され、このリップ
片の(08b)の外周面先端部(08c)がシリンダ(01)内面に摺
接することにより、シリンダ(01)内面とピストン(02)外
面との間をシールするようになっている。
8)は、パッキン本体(08a)と、このパッキン本体(08a)よ
り断面V字状をなして外方に延出するリップ片(08b)と
からなり、リップ片(08b)の肉厚はほぼ均一か又は先端
部に向って順次薄肉となるように形成され、このリップ
片の(08b)の外周面先端部(08c)がシリンダ(01)内面に摺
接することにより、シリンダ(01)内面とピストン(02)外
面との間をシールするようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リップ片(08
b)全体の肉厚が均一か、又は先端に向うほど薄肉とする
と、寒冷地等の低温下で使用した場合、シール性能が著
しく低下するという問題点がある。これは、低温のため
リップ片(08b)が硬化し、ピストン(02)のわずかの傾き
やその他の理由により、リップ片(08b)が一旦縮径する
と復元しなくなるためと考えられる。
b)全体の肉厚が均一か、又は先端に向うほど薄肉とする
と、寒冷地等の低温下で使用した場合、シール性能が著
しく低下するという問題点がある。これは、低温のため
リップ片(08b)が硬化し、ピストン(02)のわずかの傾き
やその他の理由により、リップ片(08b)が一旦縮径する
と復元しなくなるためと考えられる。
【0007】本発明は、上記した問題点を解消すべくな
されたもので、特に低温時のシール性能の向上と耐久性
の向上とを図ったピストン用パッキンを提供することを
目的とするものである。
されたもので、特に低温時のシール性能の向上と耐久性
の向上とを図ったピストン用パッキンを提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (1) シリンダ内を軸線方向に往復移動するピストンの
外周面に形成された環状溝内にパッキン本体が嵌合さ
れ、かつパッキン本体より外側方に延出するリップ片が
シリンダの内面に摺接するようにしたピストン用パッキ
ンにおいて、前記リップ片を、その基部から先端部に向
って順次厚肉となる先太り形状としたこと。 (2) このパッキンを、硬化点が−35℃以下の低温用
フッ素ゴム材により形成する。 (3) リップ片のシリンダ内面への圧接範囲を、0.2
〜0.4mmとし、かつリップ片のパッキン本体に対する
外向きの傾斜角度を、20゜〜40゜の範囲内とする。
題は、次のようにして解決される。 (1) シリンダ内を軸線方向に往復移動するピストンの
外周面に形成された環状溝内にパッキン本体が嵌合さ
れ、かつパッキン本体より外側方に延出するリップ片が
シリンダの内面に摺接するようにしたピストン用パッキ
ンにおいて、前記リップ片を、その基部から先端部に向
って順次厚肉となる先太り形状としたこと。 (2) このパッキンを、硬化点が−35℃以下の低温用
フッ素ゴム材により形成する。 (3) リップ片のシリンダ内面への圧接範囲を、0.2
〜0.4mmとし、かつリップ片のパッキン本体に対する
外向きの傾斜角度を、20゜〜40゜の範囲内とする。
【0009】
【作用】リップ片を、その基部から先端部へ向って順次
厚肉となる先太り形状としたので、低温下において硬化
し、リップ片のパッキン本体に対する弾性屈撓力が低下
しても、リップ片の厚肉の先端部により形成される円環
によって、縮径阻止力が働き、リップ片の一部が内向き
に屈撓しようとするのを阻止するので、シール性能が低
下することはなく、また耐久性もよい。
厚肉となる先太り形状としたので、低温下において硬化
し、リップ片のパッキン本体に対する弾性屈撓力が低下
しても、リップ片の厚肉の先端部により形成される円環
によって、縮径阻止力が働き、リップ片の一部が内向き
に屈撓しようとするのを阻止するので、シール性能が低
下することはなく、また耐久性もよい。
【0010】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図1を参照して詳
細に説明する。
細に説明する。
【0011】なお、従来の技術において説明した部材と
同一の部材には、冒頭の(0)を除いた符号を付し、その
詳細な説明は省略する。
同一の部材には、冒頭の(0)を除いた符号を付し、その
詳細な説明は省略する。
【0012】図1は、本発明のパッキン(8)の縦断側面
図である。パッキン(8)におけるリップ片(8b)は、パッ
キン本体(8a)との連続部である基部(8d)から先端部(8c)
へ向って順次厚肉となる先太り形状としてある。
図である。パッキン(8)におけるリップ片(8b)は、パッ
キン本体(8a)との連続部である基部(8d)から先端部(8c)
へ向って順次厚肉となる先太り形状としてある。
【0013】また、パッキン(8)は、硬化点が−35℃
以下である低温用のフッ素ゴム材により形成するのがよ
い。
以下である低温用のフッ素ゴム材により形成するのがよ
い。
【0014】さらに、リップ片(8b)のパッキン本体(8a)
に対する外向きの傾斜角度は、シリンダ(1)内面と圧接
しない常態において20゜〜40゜の範囲内とするのが
望ましい。
に対する外向きの傾斜角度は、シリンダ(1)内面と圧接
しない常態において20゜〜40゜の範囲内とするのが
望ましい。
【0015】本実施例のような構成とすると、本発明の
「作用」として上述したような作用を通して、特に低温下
でのシール性能と耐久性とが、従来構造のものに比して
著しく向上する。
「作用」として上述したような作用を通して、特に低温下
でのシール性能と耐久性とが、従来構造のものに比して
著しく向上する。
【0016】なお、本発明は、エアシリンダ装置だけで
なく、油圧シリンダ装置、その他のシリンダ内をピスト
ンが往復移動するようにした各種の往復運動機構に広く
適用することができる。
なく、油圧シリンダ装置、その他のシリンダ内をピスト
ンが往復移動するようにした各種の往復運動機構に広く
適用することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果を奏す
ることができる。 (a) リップ片を、その基部から先端部へ向って順次厚
肉となる先太り形状としたことにより、低温下において
硬化し、リップ片のパッキン本体に対する弾性屈撓力が
低下しても、リップ片の厚肉の先端部により形成される
円環によって、縮径阻止力が働き、リップ片の一部が内
向きに屈撓しようとするのを阻止するので、シール性能
が低下することはなく、また耐久性が向上する(請求項
1)。
ることができる。 (a) リップ片を、その基部から先端部へ向って順次厚
肉となる先太り形状としたことにより、低温下において
硬化し、リップ片のパッキン本体に対する弾性屈撓力が
低下しても、リップ片の厚肉の先端部により形成される
円環によって、縮径阻止力が働き、リップ片の一部が内
向きに屈撓しようとするのを阻止するので、シール性能
が低下することはなく、また耐久性が向上する(請求項
1)。
【0018】(b) パッキンを、低温用フッ素ゴムによ
り形成すると、上記(a)の効果をさらに実効あらしめ、
寒冷地用自動車に用いるエアシリンダ装置のピストン用
パッキンとして最適である(請求項2)。
り形成すると、上記(a)の効果をさらに実効あらしめ、
寒冷地用自動車に用いるエアシリンダ装置のピストン用
パッキンとして最適である(請求項2)。
【0019】(c) リップ片のシリンダ内面への圧接範
囲を、0.2〜0.4mmとし、かつリップ片のパッキン
本体に対する外向きの傾斜角度を、20゜〜40゜の範
囲内とすると、低温時のシール性能に関して最もよい結
果が得られた(請求項3)。
囲を、0.2〜0.4mmとし、かつリップ片のパッキン
本体に対する外向きの傾斜角度を、20゜〜40゜の範
囲内とすると、低温時のシール性能に関して最もよい結
果が得られた(請求項3)。
【図1】本発明の一実施例のパッキンの装着状態を示す
縦断側面図である。
縦断側面図である。
【図2】従来のエアシリンダ装置の縦断側面図である。
【図3】図2のa部の拡大縦断側面図である。
(A)エアシリンダ装置 (1)シリンダ (2)ピストン (8)パッキン (8a)パッキン本体 (8b)リップ片 (8c)先端部 (8d)基部 (9)環状溝
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ内を軸線方向に往復移動するピ
ストンの外周面に形成された環状溝内にパッキン本体が
嵌合され、かつパッキン本体より外側方に延出するリッ
プ片がシリンダの内面に摺接するようにしたピストン用
パッキンにおいて、 前記リップ片を、その基部から先端部に向って順次厚肉
となる先太り形状としたことを特徴とするピストン用パ
ッキン。 - 【請求項2】 硬化点が−35℃以下の低温用フッ素ゴ
ム材からなる請求項1記載のピストン用パッキン。 - 【請求項3】 リップ片のシリンダ内面への圧接範囲
を、0.2〜0.4mmとし、かつリップ片のパッキン本
体に対する外向きの傾斜角度を、20゜〜40゜の範囲
内とした請求項1又は2記載のピストン用パッキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6116324A JPH07317911A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | ピストン用パッキン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6116324A JPH07317911A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | ピストン用パッキン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07317911A true JPH07317911A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=14684165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6116324A Pending JPH07317911A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | ピストン用パッキン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07317911A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10028672A1 (de) * | 2000-06-09 | 2001-12-13 | Fte Automotive Gmbh | Dichtelement für hydraulische Kolben-Zylinder-Anordnungen |
JP2008267494A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Kyoei Ind Co Ltd | 流体ダンパ |
JP2010019325A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Honda Motor Co Ltd | シール装置 |
DE19802463B4 (de) * | 1997-03-08 | 2012-08-30 | Festo Ag & Co. Kg | Dichtungsring |
US9206089B2 (en) | 2012-07-13 | 2015-12-08 | Takata Corporation | Gas pressure actuator and method of assembling the same |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP6116324A patent/JPH07317911A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19802463B4 (de) * | 1997-03-08 | 2012-08-30 | Festo Ag & Co. Kg | Dichtungsring |
DE10028672A1 (de) * | 2000-06-09 | 2001-12-13 | Fte Automotive Gmbh | Dichtelement für hydraulische Kolben-Zylinder-Anordnungen |
JP2008267494A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Kyoei Ind Co Ltd | 流体ダンパ |
JP2010019325A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Honda Motor Co Ltd | シール装置 |
US9206089B2 (en) | 2012-07-13 | 2015-12-08 | Takata Corporation | Gas pressure actuator and method of assembling the same |
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