JP2013531133A - 銀ナノワイヤーを製造するためプロセス - Google Patents

銀ナノワイヤーを製造するためプロセス Download PDF

Info

Publication number
JP2013531133A
JP2013531133A JP2013517014A JP2013517014A JP2013531133A JP 2013531133 A JP2013531133 A JP 2013531133A JP 2013517014 A JP2013517014 A JP 2013517014A JP 2013517014 A JP2013517014 A JP 2013517014A JP 2013531133 A JP2013531133 A JP 2013531133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction mixture
silver
ppm
temperature
process according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013517014A
Other languages
English (en)
Inventor
ロベルト ヌスコ
ゲオルク マイヤー
テオ カイザー
Original Assignee
ヘレウス プレシャス メタルズ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヘレウス プレシャス メタルズ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー filed Critical ヘレウス プレシャス メタルズ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー
Publication of JP2013531133A publication Critical patent/JP2013531133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F9/00Making metallic powder or suspensions thereof
    • B22F9/16Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
    • B22F9/18Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds
    • B22F9/24Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds starting from liquid metal compounds, e.g. solutions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F1/00Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F1/00Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
    • B22F1/05Metallic powder characterised by the size or surface area of the particles
    • B22F1/054Nanosized particles
    • B22F1/0547Nanofibres or nanotubes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Abstract

本発明は銀ナノワイヤーを製造するためのプロセスを提供する。そのプロセスは、a)ポリオール、銀表面に吸着される有機化学物質、ハロゲン化物Cl、Brおよび/またはIの1つの塩であるハロゲン化物を形成する化学物質、および/または擬ハロゲン化物SCN、CN、OCNおよび/またはCNOの1つの塩である擬ハロゲン化物を形成する化学物質、臭素、ヨウ素、バナジウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される酸化還元対を形成する化学物質を含む反応混合物を供給する工程と、b)反応混合物中の銀の濃度が、反応混合物の総重量に基づき、少なくとも0.5重量%であるような量で銀塩を添加する工程であって、銀塩が少なくとも100℃の反応混合物の温度で添加される工程と、c)反応の継続のため少なくとも100℃の反応混合物の温度を持続する工程とを含む。
【選択図】なし

Description

発明は銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスに関する。
銀ナノワイヤーの製造は先行技術から公知である。広範囲の科学的研究(例えば、非特許文献1)に加えて、銀ナノワイヤーの合成を開示するいくつかの特許文献も存在する。このように、特許文献1は長い間公知であったポリオールプロセスによる銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスを記載し、このポリオールプロセスでは、水酸基を含む化学物質、特にエチレングリコールが溶媒および還元剤として同時に使用されている。同様なプロセスが特許文献2で開示されている。還元剤としてヒドロキシケトンまたはヒドロキシアミンを使用する水性環境下での銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスは特許文献3で記載されている。
本明細書の背景において、「銀ナノワイヤー」という術語は、
・90重量%超の金属銀の含有量を持つ粒子から主になり、
・「一次元」形状、長軸(長さ)および短軸(直径)を持つ棒または髪の毛を持ち、
・少なくとも5のアスペクト比(長さ/直径)を持ち、
・直径が1〜900nmの範囲である、
そのようなすべての材料に対する集合的な術語である。
ポリオールプロセスでは、銀表面に吸着される有機物質(好ましくはポリビニルピロリドン(PVP))、少量のハロゲン化物(好ましくはNaClの形をなす塩化物)、少量のFe(II)もしくはFe(III)の塩(好ましくは鉄(III)アセチルアセトン)および銀塩(好ましくはAg(NO))が、熱ポリオール(好ましくはエチレングリコール)に加えて使用されるが、ポリオールプロセスによる銀ナノワイヤーの製造のための合成ルートは上記の背景技術の中に見出されうる。酸の添加(好ましくはHClまたはHNO)はいくつかの実施形態で触れられている。さまざまな化学物質の添加の順序、反応温度、濃度および記載される濃度比は異なるか、または矛盾する場合がある。
銀ナノワイヤーの製造のための特許文献1に記載される例は比較的低い銀濃度を開示する。大きな反応器および大量の溶媒(エチレングリコール)はこの文献で記載されるプロセスによる経済的に適切な量の銀ナノワイヤーの製造のために必要である。従って、このプロセスは非常に入り組んでいる。
K.E.Korteら(非特許文献2)は、ポリオールプロセスによる銀ナノワイヤーの製造を開示する。CuClまたはCuClの形における銅が酸化還元対を形成する化学物質として使用される。(1)から見出される本質は、CuはAg表面の111サイトから酸素を取り除き、このようにして1次元成長を可能にする。
銀ナノワイヤーの製造のための特許文献2に記載されるプロセスは経済的に妥当に高い銀濃度を持って作用する。それにもかかわらず、特許文献2に記載されるプロセスが使用されるとき、銀ナノワイヤーの収量は使用される銀の最大65%にとどまる。銀は限られる入手可能な価値ある原料であるため、製造における収率はプロセスの有益性のため重要な役割を果たす。
米国特許出願公開第2009/0282948(A1)号明細書 国際公開第2009/128973(A2)号パンフレット 米国特許出願公開第2009/0311530(A1)号明細書
Challa S.S.R Kumar編集、ワイリーVCH出版社(WILEY−VCH)、ヴァインハイムによる「金属ナノ材料(Metallic Nanometerials)」の中のH.J.Parabらによる「球状および異方性のある不活性金属ナノ材料の合成と評価に対する方法(Approaches to the Synthesis and Characterization of Spherical and Anisotropic Noble Metal Nanomaterials)」 J.Mater.Chem.,2008年,第18巻,437−441頁
従って、上記の課題を克服する銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスが引き続き必要性である。特に、高い濃度の銀で反応を行いつつ、銀ナノワイヤーを高収率に入手できるようにするプロセスが必要とされる。
発明はこれより始まる。特許請求の範囲において特徴づけられる本発明は、高反応濃度の銀で実施され、高収率の銀ナノワイヤーを与える銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスを提供するという目的に基づく。
この目的は請求項1によるプロセスによって、本発明に従い成し遂げられる。本発明のさらに有利な項目、態様および実施形態は、従属請求項、説明、実施例および図面から明らかになる。
本発明は銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスを提供する。そのプロセスは
a)ポリオール、
銀表面に吸着される有機化学物質、
ハロゲン化物Cl、Brおよび/またはIの1つの塩であるハロゲン化物を形成する化学物質、および/または擬ハロゲン化物SCN、CN、OCNおよび/またはCNOの1つの塩である擬ハロゲン化物を形成する化学物質、
臭素、ヨウ素、バナジウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される酸化還元対を形成する化学物質、
を含む反応混合物を供給する工程と、
b)反応混合物中の銀の濃度が、反応混合物の総重量に基づき、少なくとも0.5重量%であるような量で銀塩を添加する工程であって、銀塩が少なくとも100℃の反応混合物の温度で添加される工程と、
c)反応の継続のため少なくとも100℃の反応混合物の温度を持続する工程と
を含む。
銀ナノワイヤーの製造のための本発明によるプロセスはポリオール合成であって、銀塩が、銀表面に吸着された有機化学物質、ハロゲン化物を形成する化学物質および/または擬ハロゲン化物を形成する化学物質、ならびに臭素、ヨウ素、バナジウムおよびそれらの混合物の群から選択される酸化還元対を形成する化学物質の存在下、熱ポリオール中で還元され、ナノワイヤー形成において金属銀を与えるポリオール合成である。
本発明によるプロセスは、80%の高い収率での銀ナノワイヤーの製造を可能にし、さらには、反応混合物の総重量に基づき、少なくとも0.5重量%の高い濃度の銀で反応を行い銀ナノワイヤーの製造を可能にする。
一方では銀ナノワイヤーの形成は視覚的に容易にモニターされることができ、他方では反応の間起こっているガスの発生が途絶えるため、反応の終わりは当業者によって問題なく判断されることができる。反応の終わりで、真珠のような、虹色の分散液が存在する。
反応混合物成分「ハロゲン化物を形成する化学物質および/または擬ハロゲン化物を形成する化学物質」、ならびに「臭素、ヨウ素、バナジウムおよびそれらの混合物の群から選択される酸化還元対を形成する化学物質」の定義が一部重なり合うことは留意されたい。酸化還元対を形成する化学物質である臭素およびヨウ素は、これらの塩の1つの形において、「ハロゲン化物の塩」および「臭素およびヨウ素からなる群から選択される酸化還元対を形成する化学物質」の両方となるハロゲンである。以下で、より詳細に説明される実験結果が示すように、例えば、化合物、例えば、NaBrまたはVClは、実際、反応混合物の2つの成分の役割を満たす能力がある。上記の2つの反応混合物成分について以下に記載される好ましい濃度範囲は、すなわち、例えば、NaBrが2つの濃度範囲を満たす量で添加されるこれらの場合は、相加的に理解されるべきである。
さらに、クレーム内で使用される「1つを表す冠詞」は単数でなく複数として理解されるべきことはさらに注意するべきことでもある。このように、例えば、「その冠詞がついたポリオール」は「1つ以上のポリオール」の意味で意図される。
好ましい実施形態によれば、銀塩は、反応混合物中の銀の濃度が、反応混合物の総重量に基づき、少なくとも1.0重量%、好ましくは少なくとも2.5重量%、とりわけ好ましくは少なくとも5.0重量%であるような量で添加される。反応混合物中の銀の濃度が増加するにつれて、1つの実用的な実施で製造される銀ナノワイヤーの量は、一定の収率で増加する。
さらにまたはあるいは、好ましい実施形態によれば、反応混合物は、反応混合物中でハロゲン化物および/または擬ハロゲン化物の濃度が5ppm〜2,000ppmの範囲、好ましくは20ppm〜1,000ppmの範囲、とりわけ好ましくは50ppm〜500ppmの範囲であるような量で、ハロゲン化物を形成する化学物質および/または擬ハロゲン化物を形成する化学物質を含む。
好ましい実施形態によれば、さらにまたはあるいは、ハロゲン化物を形成する化学物質がNaCl、NaBr、NaI、KCl、KBrおよび/またはKIである。さらに好ましい実施形態によれば、ハロゲン化物を形成する化学物質は元素の臭素および/または元素のヨウ素である。
好ましい実施形態によれば、さらにまたはあるいは、擬ハロゲン化物を形成する化学物質がNaSCNおよび/またはKSCNである。
好ましい実施形態によれば、工程a)において供給される反応混合物が鉄塩をさらに含み、鉄塩は反応混合物中でFe(II)/Fe(III)酸化還元対を形成する。このように、添加される鉄塩は本発明によるプロセスの反応条件下でFe(II)/Fe(III)酸化還元対を形成する能力がある。
好ましい実施形態によれば、工程a)で供給される反応混合物が銅塩をさらに含み、銅塩は反応混合物中で酸化還元対を形成する。このように、添加される銅塩は本発明によるプロセスの反応条件下で酸化還元対を形成する能力がある。
好ましい実施形態によれば、さらにまたはあるいは、酸化還元対を形成する化学物質が元素のバナジウム、酸化バナジウム、水酸化バナジウム、硫酸バナジウム、硝酸バナジウム、塩化バナジウムまたはこれらの化合物の混合物である。
好ましい実施形態によれば、さらにまたはあるいは、酸化還元対がBr/Br/BrO 、I/I/IO および/またはV(0)/V(II)/V(III)/V(IV)/V(V)である。
好ましい実施形態によれば、さらにまたはあるいは、反応混合物中の酸化還元対を形成する化学物質の濃度が5ppm〜2,000ppmの範囲、好ましくは20ppm〜1,000ppmの範囲、とりわけ好ましくは50ppm〜500ppmの範囲にある。
好ましい実施形態によれば、工程a)で供給される反応混合物は少なくとも1つの無機酸または有機酸をさらに含む。
好ましい実施形態によれば、さらにまたはあるいは、その酸はHCl、HBr、HIおよび/またはHNOである。
さらにまたはあるいは、好ましい実施形態によれば、酸は、反応混合物中での酸の濃度が、反応混合物の総重量に基づき、0.01重量%〜2.0重量%の範囲、好ましくは0.02重量%〜1.0重量%の範囲、とりわけ好ましくは0.05重量%〜0.5重量%の範囲であるような量で添加される。
さらにまたはあるいは、好ましい実施形態によれば、銀塩が、少なくとも145℃の反応混合物の温度、好ましくは145℃〜200℃の反応混合物の温度、とりわけ好ましくは150℃〜180℃の反応混合物の温度、特に好ましくは155℃〜170℃の反応混合物の温度で添加される。
さらにまたはあるいは、好ましい実施形態によれば、工程c)において、少なくとも145℃の反応混合物の温度、好ましくは145℃〜200℃の反応混合物の温度、とりわけ好ましくは150℃〜180℃の反応混合物の温度、特に好ましくは155℃〜170℃の反応混合物の温度が反応の継続のため維持される。
さらに好ましい実施形態によれば、工程c)の後、反応混合物から銀ナノワイヤーを単離する工程d)が実施され、工程d)において、適した溶媒が反応混合物から銀ナノワイヤーの単離のために添加されることが好ましく、それから、上澄み液が移される。とりわけ好ましくは、溶媒である脱イオン水、エタノールまたはイソプロパノールが添加される。
さらに好ましい実施形態によれば、工程c)の後でかつ工程d)の前に、反応混合物を冷却する工程c)が実施され、工程c)において、室温への反応混合物の冷却が好ましい。
上記の好ましい実施形態の条件下、銀ナノワイヤーの製造のためのプロセスを実施するとき、銀ナノワイヤーのとりわけ高い収率が達成される。さまざまな好ましい実施形態の組み合わせは収率においてさらなる増加の効果を持つ。
開示されるプロセスはポリオールプロセスに基づく。これはいくつかのヒドロキシル基を持つ化合物が溶媒および還元剤として使用されることを意味する。原則として、使用される銀化合物を元素の銀へ還元する能力があるすべてのポリオールが使用されることができる。反応混合物中で単一のポリオール、または2、3、4、5個またはより多くのポリオールの混合物を使用することが可能である。ポリオールは2、3、4、5個またはより多くのヒドロキシル基、およびさらにヘテロ原子、例えば、酸素または窒素を持つことができる。これらのヘテロ原子はエステルの、エーテルの、エステルの、アミンのおよび/またはアミドの官能基の形で存在することができる。このように、ポリオールはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールまたは同様な化合物であることができる。
ポリオールは脂肪族グリコールまたは対応するグリコールポリエステルのどちらかであることができる。特に、候補となる脂肪族グリコールは主鎖において6個まで炭素原子を持つアルキレングリコールである。そのような化合物の例はエタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオールまたはヘキサンジオール、ならびにこれらのアルキレングリコールのポリアルキレングリコール誘導体である。
例えば、ポリオールは、2、3、4、5もしくは6個のヒドロキシル基、ならびに2、3、4、5、6、7、8、9、10、11もしくは12個の炭素原子を含むことができる。(アルキレン)ポリオールはグリコール、つまり、(脂肪族または脂環式)炭素原子上のヒドロキシル基を持つ化合物であることができる。例えば、グリコールは2、3、4、5または6個の炭素原子を含むことができる。好ましいポリオールは、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、トリエタノールアミンおよびトリヒドロキシメチルアミノメタンである。
ポリオールであるエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジプロピレングリコール、および反応温度で液体であるポリエチレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール300などは同様に好ましい。とりわけ好ましいポリオールはテトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールおよび2,3−ブタンジオールである。
上記のグリコールは高い還元力、185℃〜328℃の沸点、良好な熱安定性および低入手コストを持つ。
本発明によるプロセスで使用に適したポリオールの別の群は、エチレングリコール、グリセロール、グルコース、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジプロピレングリコールおよびポリエチレングリコールを含む。
さらに、他のポリオール、例えば、糖類およびアルコールは、単独でまたは混合物の形で、少なくともポリオール反応物の一部を形成することもできる。原則として、室温および対応する反応温度で液体であるポリオールが使用されるが、これは必ずしも必要というわけではない。従って、例えば、室温で固体または半固体であるポリオールは使用されることができる。
本発明のとりわけ好ましい実施形態によれば、極性プロトン性溶媒の群、例えば、水、アルコール、アルデヒドおよびそれらの混合物の溶媒はさらに使用される。
さらに、ポリオールに加えて、アルコール、アルデヒド、ケトン、アミンおよびタートレート、シトレート、水素化物、ヒドラジンおよびその化合物の群の還元剤が、特に、本発明によるナノワイヤーの製造に適している。技術的および経済的な理由のため、エチレングリコール(エタン−1,2−ジオール)および/またはグリセロール(プロパン−1,2,3−トリオール)の使用は好まれる。本明細書で記述される実施例はすべてエチレングリコールで実施される。
方向づけている実験は、エチレングリコールが反応条件の顕著な調節なしグリセロール、またはエチレングリコールとグリセロールとの混合物に置き換えられることができることを示してきている。本発明によるプロセスで使用に対する他のポリオールの適合、例えば、国際公開第2009/128973(A2)号パンフレットに言及されているものは、明確に排除されるべきではない。
銀塩は還元のために必要とされる銀イオンを提供する。適切な塩は、反応条件下で反応手順によって定められる反応速度が実質的に影響されないほどに十分速く利用できるようにするすべての塩である。AgNOはすぐれた商業的入手性ため好ましい銀塩である。銀塩は溶液の形でまたは固体として直接、反応へ添加されることができる。銀塩に適した溶媒は、とりわけ、反応で使用されるポリオールであり、つまり、好ましくはエチレングリコールおよび/またはグリセロールである。添加は一度に、分割して、または比較的長い期間に渡り連続的に行うことができる。銀塩は反応温度で添加される。銀塩は反応混合物中で少なくとも0.5重量%の銀濃度に数学的一致する量で添加される。本発明の好ましい実施形態において、銀は少なくとも1.0重量%、より好ましくは少なくとも2.5重量%、最も好ましくは少なくとも5.0重量%の濃度で存在する。
銀表面で吸着される有機化学物質は望まれるワイヤー状形態の形成のためにポリオールプロセスで必要とされる。科学文献は1990年代初期からこの現象に関係してきた。異なるメカニズムおよびさまざまな仕事は過去にこれらの化学物質に割り当てられている。それらは、とりわけ、形成されるナノ粒子の凝集を防止する、または形成される金属格子表面を特異的に占有すると言われている。
銀表面に吸着されるそのような有機化学物質は、例えば、国際公開第2009/128973(A2)号パンフレットから公知である。
銀表面に吸着される有機化学物質は液体であることができる。そのような場合において、化学物質は他の反応物と直接混合されることができ、または溶媒もしくは溶媒の混合物との混合により初めに希釈されることができ、ポリオールを含んでよい。銀表面に吸着される有機化学物質は固体であることもでき、その場合は、他の反応体と混合される前に、初めに溶媒に溶解される。銀表面に吸着される有機化学物質が溶媒中で完全に溶解していることは重大でなく、銀表面に吸着される有機化学物質の懸濁液もまた使用されることができる。
溶媒はポリオールまたはポリオールと他の1つ以上の溶媒との混合物であることができる。この他の1つ以上の溶媒は、単独でまたは混合物として、これらが銀表面に吸着される有機化学物質を溶解するように選択されることができる。望まれるナノ構造、例えば、銀ナノワイヤーの溶媒媒介された製造を遅らせないまたは妨げない限りは、溶媒について特に限定されない。
有機化学物質は固体形状(固体粉末)で添加されることができるため、銀表面に吸着される有機化学物質は溶液中で反応に添加されることは必須ではない。しかしながら、銀表面に吸着される化学物質が必ずしも完全に溶解しているとは限らず、ほぼ溶解しているとも限らない可能性があり、そのため、生ずる溶液はより正確には溶液よりむしろ懸濁液と呼ばれるべきである。
銀表面に吸着される有機化学物質は、銀ナノワイヤーを製造する反応温度でさえいくらか実質的な範囲までポリオールまたは他の任意の溶媒と反応しないよう常に選択される。銀表面に吸着される有機化学物質を溶解するために使用される各々の溶媒は、望まれるナノ構造、例えば、銀ナノワイヤーの溶液媒介された製造を遅らせないまたは妨げないように同様に選択されるべきである。もし反応温度にある反応混合物が銀表面に吸着される有機化学物質のための他の溶媒を含まなければ、銀表面に吸着される有機化学物質は少なくともある程度までポリオール中にも溶解するべきである。例えば、銀表面に吸着される有機化学物質は、室温で溶媒(溶媒混合物が含まれる)1リットルあたり少なくとも約1g例えば、溶媒1リットルあたり少なくとも約5g、溶媒1リットルあたり少なくとも約10gまたは溶媒1リットルあたり少なくとも約20gの溶解度を持つことができる。いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質は溶媒1リットルあたり少なくとも約100g、例えば、溶媒1リットルあたり少なくとも約200gまたは溶媒1リットルあたり少なくとも約300gの溶解度を持つ。
銀表面に吸着される有機化学物質の溶液は、可能で、かつ、望まれるナノ構造、例えば、銀ナノワイヤーが製造されることができる任意の濃度で調製されることができる。
もし、例えば、55,000の平均分子量を持つポリビニルピロリドン(PVP)、例えば、ポリマーが銀表面に吸着される有機化学物質として使用されれば、濃度はポリマーの平均分子量でなくモノマーの重量を使用し計算されることは言うまでもない。PVP溶液のモル濃度は、例えば、55,000g/molでなく111g/molで1リットルのOPA溶液の調製のために使用されるPVPのグラムを割ることによって計算されることになる。
本発明としては銀表面に吸着される2つ以上の異なる有機化学物質の併用も挙げられる。例えば、2つ以上の異なる低分子量化合物の混合物、または2つ以上の同じもしくは異なるポリマーの混合物が使用されることができ、それらのポリマーは、もしこれらが同じであれば、異なる分子量のものである。いくつかの実施形態において、低分子量の1つ以上の化合物と1つ以上のポリマーとの混合物が使用されることができる。銀表面に吸着される有機化学物質は、例えば、同様の分子量(例えば、おおよそ55,000の分子量を持つポリビニルピロリドン)を持つポリマーの混合であることができる。いくつかの実施形態において、銀の表面に吸着される有機化学物質はこれら商業的入手可能な1つ以上のポリマー混合物を含む混合物であることができる。銀表面に吸着される有機化学物質は、例えば、平均分子量55,000を持つポリビニルピロリドンおよび平均分子量1,300,000を持つポリビニルピロリドンを含むことができる。いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質は異なるポリマーの混合物を含むことができる。銀表面に吸着される有機化学物質は、例えば、平均分子量55,000を持つポリビニルピロリドンおよび平均分子量35,000を持つポリビニルアルコールを含むことができる。
いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質はナノ粒子の金属原子と電気的に相互作用できる物質である。そのような物質は1つ以上の非共有電子対を持つ1つ以上の原子(例えば、少なくとも2つの原子)、例えば、酸素、窒素および硫黄を含むことができる。制限しない例として、銀表面に吸着される有機化学物質はナノ粒子の表面上で金属原子と配位相互作用し、かつ/また金属原子をキレートする能力があることができる。金属表面に吸着される有機化学物質は、例えば、1つもしくは2つの酸素原子および/または窒素原子を含むことができる。非共有電子対を持つ原子は、官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボニル基、エーテル基およびアミノ基の形で、または構造要素として1つ以上のこれらの基を含む官能基成分としてその物質中に存在することができる。適した官能基の制限しない例は−COO−、−O−CO−O−、−CO−O−CO−、−C−O−C−、−CONR−、−NR−CO−O−、−NR−CO−NR−、−CO−NR−CO−、−SONR−および−SO−O−を含み、式中、R、RおよびRは、それぞれの場合において、独立に、水素または有機遊離基(例えば、約1〜約20の炭素原子を含む脂肪酸もしくは芳香族の、無置換もしくは置換遊離基)を表す。そのような官能基は環状構造(例えば、環状のエステル、アミド、酸無水物、イミド、炭酸エステル、ウレタン、尿素など)の一部として上記の(および他の)構造要素を含むことができる。いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質は金属化合物を還元する能力がある物質であり、またはそれを含む。そのような物質の特定の制限しない例はポリビニルピロリドン(PVP)である。
いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質は、1分子あたり、炭素、窒素および酸素から選択された少なくとも約10個の原子、例えば、少なくとも約20個のそのような原子、または少なくとも約50個のそのような原子を全体で持つことができる。いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質は1分子あたり少なくとも約100個の炭素原子、窒素原子および酸素原子、例えば、1分子あたり少なくとも約200個、少なくとも300個または少なくとも400個の炭素原子、窒素原子および酸素原子を全体で持つ。ポリマーの場合において、これらの数字はポリマー1分子あたりの平均に関する。
銀表面に吸着される有機化学物質は約500以下の低分子量の有機化合物を含むことができる。いくつかの実施形態において、有機保護剤は約300以下の分子量を持つことができる。いくつかの実施形態において、銀表面に吸着される有機化学物質はオリゴマー化合物またはポリマー化合物を含むことができる。制限しない例として、約10,000〜約1,300,000の範囲の平均分子量を持つポリビニルピロリドンは銀ナノワイヤーの製造のためにとりわけ有用である。いくつかの実施形態において、平均分子量55,000を持つポリビニルピロリドンが選択される。
銀表面に吸着され、単独でまたは混合物として使用されることができる有機化学物質のいくつかの制限しない例としてはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよび界面活性剤、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウリルアミンおよびヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
銀表面に吸着される低分子量の有機化学物質のいくつかの制限しない例としては、脂肪酸、特に少なくとも約8個の炭素原子を持つ脂肪酸が挙げられる。銀表面に吸着される有機化学物質として使用するためのオリゴマー/ポリマーの制限しない例としては、1つ以上の酸素原子および/または1つ以上の窒素原子を含み少なくとも1つのモノマーユニットを含む単独重合体および共重合体(ポリマー、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体およびグラフト共重合体が挙げられる)が挙げられる。本発明において使用するためのそのようなポリマーの制限しない種類は酸素原子および窒素原子から選択される少なくとも2つの原子を含み少なくとも1つのモノマーユニットを含むポリマーにより形成される。対応するモノマーユニットは、例えば、少なくとも1つのヒドロキシル基、カルボニル基、エーテル結合基および/もしくはアミノ基、ならび/または化学式−COO−、−O−CO−O−、−CO−O−CO−、−C−O−C−、−CONR−、−NR−CO−O−、−NR−CO−NR−、−CO−NR−CO−、−SONR−および−SO−O−である1つ以上の構造要素を含むことができ、式中、R、RおよびRは、それぞれの場合において、独立に、水素または有機遊離基(例えば、約1〜約20の炭素原子を含む脂肪族もしくは芳香族の、無置換もしくは置換遊離基)を表す。
銀表面に吸着される有機化学物質として機能できる対応するポリマーのいくつかの制限されない例としては、以下のモノマー群から誘導される1つ以上のユニットを含むポリマーが挙げられる。つまり、
(a)約3〜約8個の炭素原子のモノエチレン性不飽和カルボン酸およびその塩。この群のモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ジメチルアクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸、アリル酢酸、ビニル酢酸、クロトン酸、フマル酸、メサコン酸およびイタコン酸が挙げられる。群(a)からのモノマーは遊離したカルボン酸の形、または部分的もしくは完全に中和された形のどちらかで使用されることができる。中和のために、例えば、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基、アンモニアまたはアミン、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、アンモニア、トリエチルアミン、メタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ジエチレントリアミンまたはテトラエチレンペンタミンを使用することが可能である。
(b)(a)で挙げられるカルボン酸のエステル、アミド、酸無水物およびニトリル、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアルリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−もしくは3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−もしくは4−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、2−もしくは3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシイソブチルアクリレート、ヒドロキシイソブチルメタクリレート、モノメチルマレート、ジメチルマレート、モノエチルマレート、ジエチルマレート、無水マレイン酸、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレートおよび最後に挙げられたモノマーとのカルボン酸もしくは無機酸との塩。
(c)アクリルアミドグルコール酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレートおよびアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ならびにホスホン酸基を含むモノマー、例えば、ビニルホスフェート、アリルホスフェートおよびアクリルアミドメチルプロパンホスホン酸、ならびにこれらの酸のエステル、アミドおよび酸無水物。
(d)N−ビニルラクタム、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニル―2−ピペリドンおよびN−ビニルカプロラクタム。
(e)ビニルアセタール、ビニルブチラール、ビニルアルコール、ならびにそれらのエーテルおよびエステル(例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネートおよびメチルビニルエーテル)、アリルアルコール、ならびにそのエーテルおよびエステル、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル―2−メチルイミダゾリン、ならびにヒドロキシスチレン類。
対応するポリマーは追加のモノマーユニット、例えば、官能基のないモノマー、ハロゲン化されたモノマー、芳香族のモノマーなどから誘導されるユニットも含むことができる。そのようなモノマーの制限されない例としては、オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、デセンおよびドデセン、スチレン、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、テトラフロロエチレンなどが挙げられる。さらに、銀表面で吸着される有機化学物質として本発明のプロセスにおいて使用するためのポリマーとしては付加重合体に制限されず、他の種類のポリマー、例えば、縮合重合体である、多糖類、例えば、デンプン、セルロースおよびそれらの誘導体などだけでなく、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンおよびポリエーテルさえも挙げられる。
いくつかの実施形態において、本発明で使用するためのポリマーとしては、1つ以上の無置換または置換N−ビニルラクタム、例えば、約4員環〜約8員環を持つビニルラクタム、例えば、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル−2−ピペリドンおよびN−ビニルピロリドンのモノマーユニットを含むポリマーが挙げられる。これらのポリマーとしては単独重合体および共重合体が挙げられる。共重合体(例えば、ランダム、ブロックおよびグラフト共重合体が挙げられる)の場合において、N−ビニルラクタム(例えば、N−ビニルピロリドン)ユニットは少なくとも約10mol%、例えば、少なくとも約30mol%、少なくとも約50mol%、少なくとも約50mol%、少なくとも約70mol%、少なくとも約80mol%または少なくとも約90mol%の量で存在できる。制限されない例として、共単量体としては先行する段落において上記の1つ以上の共単量体が挙げられることができ、官能基なしのモノマー(例えば、エチレン、プロピレン、スチレンなど)、ハロゲン化されたモノマーなどが挙げられる。
ビニルラクタム(例えば、ビニルピロリドン)モノマー(または少なくともその一部)が複素環に1つ以上の置換基を持っている場合、そのような置換基の制限されない例としては、アルキル基(例えば、1〜約12個の炭素原子を持つアルキル基、例えば、1〜約6個の炭素原子を持つアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチル)、アルコキシ基(例えば、1〜約12個の炭素原子を持つアルコキシ基、例えば、1〜約6個の炭素原子を持つアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびブトキシ)、ハロゲン原子(例えば、F、ClおよびBr)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ならびにアミノ基(例えば、ジアルキルアミノ基、例えば、ジメチルアミノおよびジエチルアミノ)、ならびにこれらの置換基の任意の組み合わせが挙げられることができる。
本発明で使用するビニルラクタムポリマーの制限されない特定の例としてはビニルピロリドンの単独重合体および共重合体が挙げられる。特に、これらのポリマーとしては、
(a)13〜19または26〜35のK値の範囲を持ち、約10,000および約67,000の平均分子量に対応する等級K−15およびK−30などのビニルピロリドン単独重合体、
(b)アルキル化されたポリビニルピロリドン、
(c)ビニルピロリドン/ビニルアセテート共重合体、
(d)ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、
(e)ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体、
(f)ビニルピロリドン/ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート3元重合体、
(g)ビニルピロリドン/スチレン共重合体、または、
(h)ビニルピロリドン/アクリル酸共重合体、
を挙げられることができる。
本発明の背景において、水溶性ポリマーの使用は好ましい。さまざまなグレード(分子量)の混合物、ならびにポリビニルピロリドンおよびポリビニルアルコールポリマーの共重合体だけでなくポリビニルピロリドン(PVP)およびポリビニルアルコール(PVA)の使用はとりわけ好ましい。適した共単量体は、例えば、N−ビニルイミダゾール、ビニルアセテートおよびビニルカプロラクタムである。吸着される有機化学物質は溶液の形でまたは固体として直接、反応に添加されることができる。その化学物質のために適した溶媒は、とりわけ、反応中で使用されるポリオール、つまり、好ましくはエチレングリコールおよび/またはグリセロールである。添加は一度に、分割して、または比較的長い期間に渡り連続的に行うことができる。添加はポリオールの加熱前または加熱している間、または反応温度が到達されたときだけ行うことができる。反応混合物中の吸着される化学物質の濃度は銀塩の添加に対して調和されなければならない。吸着される化学物質の濃度を調和するために、吸着される化学物質のさまざまな濃度(例えば、0.05重量%〜5重量%)を使った一連の実験が銀塩の対応する目標濃度で実施され、銀ナノワイヤーの形状(長さおよび直径)ならびに収率が求められる。実験の評価の後、最適の濃度範囲はおおよそ定められる。吸着される化学物質の濃度は、濃度が狭い範囲で変更される第2系列の実験により、望まれる形状および高収率に対して、さらに正確に最適化されることができる。吸着される化学物質の好ましい濃度範囲は実験から少なくとも0.05重量%として求められた。とりわけ好ましくは、濃度は反応混合物中で少なくとも0.2重量%であり、特に好ましくは少なくとも0.5重量%であり、非常にとりわけ好ましくは1.0重量%である。
本発明によるプロセスにより銀ナノワイヤーを製造するために、ハロゲン化物の存在は確実に必要である。ハロゲン化物イオンは、添加される他の化学物質中、特に溶媒および金属表面に吸着される化学物質中で、不可避のほんの僅かな成分としてすでに存在している可能性があり、または、別途に反応混合物へ添加されることができる。科学文献および国際公開第2009/128973(A2)号パンフレットだけでなく米国特許出願公開第2009/0282948(A1)号明細書において、少量のハロゲン化物(特に、F、Cl、Br、I)の存在は銀ナノワイヤーの形成のために不可欠な物として記載されている。
本発明者らによる研究は、上記のハロゲン化物に加えて、擬ハロゲン化物(特に、SCN、CN、OCN、CNO)の群からのアニオンもまた使用されることができることを示した。高収率および好ましいアスペクト比(ナノワイヤーの長さ/ナノワイヤーの直径)を得るために必要とされるハロゲン化物/擬ハロゲン化物の濃度は、特定の方法および反応条件に対して調和されなければならない。収率および形状に及ぼす影響は、変更する濃度以外は一定の反応条件下、ハロゲン化物および/または擬ハロゲン化物の濃度を変更するひと続きの実験により研究されることができる。ハロゲン化物/擬ハロゲン化物イオン濃度の好ましい濃度範囲は実験から5ppm〜2,000ppmとして求められた。とりわけ好ましくは、濃度が反応混合物中で20ppm〜1,000ppmの範囲であり、特に好ましくは50ppm〜500ppmの範囲である。必要とされるハロゲン化物/擬ハロゲン化物イオン濃度を確立するための好ましい化学物質は、対応するアンモニウムまたはアルカリ金属塩または対応する酸である。NaCl、NaBr、NaI、NaSCN、KCl、KBr、KIおよびKSCNの使用はとりわけ好ましい。
上記の塩に対しさらにまたはあるいは、ハロゲン化物イオンはハロゲン化物イオンを放出する他の物質により添加されることができる。とりわけ好ましい物質は元素のハロゲンおよびより高い酸化準位のハロゲンである。とりわけ好ましい物質は、Br、NaClO、I、NaClO、NaBrO、NaIO、KClO、KBrOおよびKIOであり、それぞれの場合で、固体または溶液中で用いられる。反応条件下で、対応するハロゲン化物イオンはこれらの物質から少なくとも一部が形成される。
本発明によるプロセスによる銀ナノワイヤーの製造は、Br/Br/BrO 、I/I/IO またはV(0)/V(II)/V(III)/V(IV)/V(V)の群から選択される酸化還元対を形成する化学物質の添加を必要する。銀ナノワイヤーの製造のためのFe(II)/Fe(III)の添加は先行技術から公知である。鉄の役割は文献中さまざまな点で議論されている。米国特許出願公開第2009/0282948(A1)号明細書において、Fe(II)は金属表面に吸着される酸素分子を酸化する役割に関与する。それにより形成されるFe(III)は溶媒/還元剤によって再びFe(II)へ還元される。酸化還元対は、反応条件、特に過剰に存在する還元剤によって、還元された形へと自動的に再変換される。この点において、酸化還元対が添加される化学形態は重要ではない。一般的な反応条件下、酸化還元対の還元された形は「酸化還元対を作る化学物質」から形成される。鉄の場合において、Fe(II)またはFe(III)の添加は合成の成功に及ぼす影響がなく行うことができる。
本発明者らによる研究は、鉄を、酸化還元対を形成する上記の化学物質で置換することが少なくとも同じ収率、通常は銀ナノワイヤーのより高い収率を可能にすることを示した。酸化還元対を形成し、本発明の背景に適した化学物質は、臭素、ヨウ素および/またはバナジウムを提供する。反応条件下、銀ナノワイヤー合成での関与のために必要な種は添加される化学物質から形成される。金属バナジウムの場合において、添加は金属本来または対応する塩の形で行うことができる。バナジウムのハロゲン化物を使用することによって、反応のため必要とされるハロゲン化物の量の計量は酸化還元対の計量と結合されることができる。相互に独立に添加するためには、その金属の他の塩、例えば、酸化物、水酸化物、硫酸塩または硝酸塩の計量が好ましい。
驚くべきことに、ハロゲンである臭素およびヨウ素が反応中で酸化還元対の役割を引き継ぐことができることは見出された。臭素およびヨウ素は、元素の形態で、臭化物もしくはヨウ化物または臭素酸塩もしくはヨウ素酸塩として、反応へ添加されることができる。とりわけ好ましくは、ヨウ素に加えて、別のハロゲン化物/擬ハロゲン化物が使用され、この結果として、とりわけ高い収率が達成される。ヨウ素はKIの形で添加されることが好ましい。臭素はKBrの形で添加されることが好ましい。ハロゲン化物/擬ハロゲン化物の添加の場合のように、特定の方法および反応条件に対し、酸化還元対を形成する化学物質の濃度を注意深く調和させることが必要である。銀ナノワイヤーの収率および形成に及ぼすまれに劇的な影響は、変更する濃度以外は一定の反応条件下、酸化還元対を形成する化学物質の濃度を変更するひと続きの実験により研究されることができる。
酸化還元対を形成する化学物質の好ましい濃度範囲は実験から5ppm〜2,000ppmとして求められた。とりわけ好ましくは、濃度は反応混合物中で20ppm〜1,000ppmの範囲、特に好ましくは50ppm〜500ppmの範囲である。
ポリオールを用いた銀塩の還元において、1つのプロトンが還元されるそれぞれの銀原子を使って遊離される。Le Chatelierの原理に従い、反応の速度はアルカリまたは酸の添加によって影響されることができる。銀ナノワイヤーの形成は他の秩序ある構造および不規則な銀物体の形成と競争して進む。反応の速度がとても速いとき、不規則な物体の含有量は増加する。酸の添加によって、反応の速度は銀ナノワイヤーの形成のためにきわめて適切に調和されることができる。原則として、多くの無機酸さらに有機酸が本発明によるプロセスにおいて添加に適している。ハロゲン化水素酸、特にHCl、HBrおよびHI、ならびに硝酸が使用されことは好ましい。酸の添加は、特定の方法および反応条件に対して調和されるべきである。好ましい酸の濃度範囲は変更する濃度以外は一定の反応条件下で酸の添加を変更するひと続きの実験により求められることができる。好ましい酸の濃度範囲は反応混合物中で、0.01重量%〜2.0重量%、とりわけ好ましくは0.02重量%〜1.0重量%、特に好ましくは0.05重量%〜0.5重量%として実験から求められた。
本発明によるプロセスの正確な反応条件は広い範囲内で変えられる。
このプロセスは100℃を超える高い温度で実施される。本発明者らによる研究は、145℃より高い温度での本発明によるプロセスの実施が145℃より低い反応温度で達成されるときに比べかなり高収率の銀ナノワイヤーを与えることを示した。好ましくは、本発明によるプロセスは145℃〜200℃、さらに好ましくは150℃〜180℃、とりわけ好ましくは155℃〜170℃の温度で実施される。
上記の化学物質の大部分は任意の望まれる順序で添加されることができる。すでに記載されるように、ハロゲン化物/擬ハロゲン化物添加物、酸化還元対を形成する添加物および金属表面に吸着される添加物は、冷ポリオールへ、加熱段階の間または熱ポリオールへ直接加えられることができる。同じことは任意に必要な酸の添加に同様にあてはまる。銀塩は反応温度で初めに添加されることが好都合である。銀塩および吸着される化学物質は、同時に、直接連続で、分割して交互に、または比較的長い期間に渡り同時に添加されることができる。
本発明によるプロセスを実施するとき、銀ナノワイヤーの形成は視覚的に容易にモニターされることができる。反応の終わりで、真珠のような、虹色の分散液が存在する。反応の間起こるガスの発生は途絶える。反応が終わったとき、反応混合物は撹拌しながら冷やされる。銀ナノワイヤーを分離するため、分散液は適した溶媒で希釈されることができる。希釈後、銀ナノワイヤーは沈殿する。例えば、適した溶媒は、エタノールおよびイソプロパノールのようなアルコール、または同様に水である。他の容器に移された銀ナノワイヤーは、さらなる加工のために混練されること、押し出されること、またはポリマー中へかき混ぜられることができる。
上記のプロセスの1つによって製造される銀ナノワイヤーは1μm〜200μmの長さ、50nm〜1,300nmの直径および少なくとも5のアスペクト比(長さ/直径)を持つことが好ましい。
本発明によるプロセスによって製造される銀ナノワイヤーは数多くの応用のため使用されることができる。銀ナノワイヤーは、その独特な物理的、生物学的および化学的、特に電気的、電子的、熱伝導的、力学的、光学的、抗菌的および触媒的な特性が有利に利用されることができるところで、とりわけ有利に使用されることができる。
銀ナノワイヤーでの使用の好ましい分野は電気伝導層または電気伝導材料の分野である。粒子の異方性から生じる効果、例えば、低い充填量での低い浸透極限および高い伝導性がこれらの分野で有利に利用されることができる。
本発明による銀ナノワイヤー約1体積%からの充填量を持つラッカーまたはポリマー層が、金属導体の電気伝導度をすでに示す。そのような低い充填量での伝導性は、その材料の高い光透過性およびキャリアシステムのほとんど変化ない力学的性質をしばしば伴っている。従って、さらなる分野の用途は、タッチパネル、ディスプレーの帯電防止処理、電磁遮蔽、有機および無機の電界発光ディスプレーのための電極、フレキシブルディスプレーのための一般的な電極、光電装置のための電極および条導体、一般的な帯電防止フィルム、電子ペーパー、液晶ディスプレー、一般的な透明導電膜、プリント回路基板および可とう性基板上のプリント配線、多層配線、電子部品およびスイッチ回路の製造および修理、特にRFIDシステムおよび条導体のためのプリントもしくは押出アンテナ、接着、低温焼結コンタクト、導電性接着剤、特に導電性ホットメルト接着剤の分野で見出されることができる。他の導電性材料、例えば、銀マイクロ粒子および/または銀ナノ粒子および/または導電性炭素種(カーボンナノチューブ、カーボンブラック、フラーレン、グラフェン、カーボンファイバーなど)との混合物中としてでもよい、プリントによって塗布されることができる導電性の系(例えば、インクおよびペースト)での当該銀ナノワイヤーの使用はとりわけ都合がよい。そのような系は、とりわけ、薄層系の接合のため、またはプリント電子部品、例えば、コンデンサーもしくはトランジスターの製造のため、プリントされた条導体の分野で使用されることができる。
銀ナノワイヤーを含む系の良好な電気伝導率は電熱の分野でそれら使用を可能にする。特に、光学的にほぼ透明な、力学的に安定な、干渉能のない、加熱可能な層は、長い間、技術的に興味があることであった。原則として、すべての合成ポリマーおよび天然ポリマー、分散物だけでなく熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーはそのような導電性ポリマーの調製を可能にする。銀ナノワイヤーの充填量を持つ熱可塑性の合成ポリマーは特に適している。これらのポリマーは、ポリオレフィン(好ましくはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)の群に、ポリアミド(PA)、ポリラクテート(PLA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)の群に、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルケトン(PEEK)およびポリ塩化ビニル(PVC)の群に由来することが好ましい。銀ナノワイヤーの充填量を持つ合成ファイバーは同様に加熱可能な層の製造にとりわけ適している。この背景において、ポリアミド、ポリエステルまたはポリプロピレンのファイバーはとりわけ好ましい。銀ナノワイヤーの充填量を持つフィルムは加熱可能な系の製造にさらにとりわけ適している。PETのフィルムはとりわけ好ましい。加熱可能であり、できれば高透過である層の製造のための他の著しく適した系は銀ナノワイヤーを使った処方を持っている、モノマー溶液、例えば、モノアルキルアクリレート、または低分子量ポリマーの溶液、例えば、ポリグリコール、ポリアルコール、ポリケトンおよび技術的な等級のラッカー樹脂である。
本発明により製造される銀ナノワイヤーでの使用のさらに好ましい分野は導電性ファイバーの製造で見出されるべきである。この背景において、ファイバーは熱可塑性の上記の列挙に対応する熱可塑性ポリマーから作られることができ、または天然のファイバー、セルロース、ビスコース、綿、絹などであることもできる。導電性ファイバーは同様にエレクトロスピニングプロセスによっても製造されることができ、このように、可溶性のアモルファスポリマーおよび結晶形成するポリマー、ポリウレタン、コポリエステル、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリイミドなどから製造される。その上、導電性ファイバーは繊維技術によって加工されることができる暖房、センサーおよびデーター転送の応用において使用される。
本発明により製造される銀ナノファイバーでの使用のさらに好ましい分野は製紙の分野にある。このように、本発明による銀ナノワイヤーは製紙パルプ内の充填剤として、製紙刷毛積み塗料の添加剤としてだけでなく、化学的方法もしくは物理的方法による後続のプリントもしくは後に堆積されるコーティングとしても使用されることができる。
本発明により製造される銀ナノワイヤーでの使用のさらに好ましい分野は、高出力LEDおよびトランジスター、ならびに熱電素子における熱伝導、熱伝導性ペースト、熱伝導性接着剤、指向性熱伝導性、高い熱伝導領域の分野で、とりわけ見出されるべきである。
銀、特にナノ粒子金属銀の抗菌性作用は現在の研究および工業的製造、両方の対象である。ある程度のしきい濃度から、本発明によるプロセスによって製造される銀ナノワイヤーは、対応する完成した対象物に抗菌特性を添えることができる。
金属の界面で起こるプラズモン効果のため、金属および特に銀ナノ粒子は表面プラズモン共鳴分析(SPR分析)および表面増強ラマン分光(SERS)での使用に適している。その幾何学的異方性のため、銀ナノワイヤーは、SPR分析ため、およびSERSため、およびフォトニックスの分野においてかなり一般的にそれぞれのアレイとして使用されることができる。
本発明による銀ナノワイヤーは光学フィルターでさらに使用されることができる。
実施例は本発明を例証するためおよびその長所を説明するため以下に与えられる。これらの実施例は図面と関連してより詳細に説明されるはずである。これらの記述が本発明を限定することがないことは言うまでもない。
以下の化学物質が記載される実施例の中で使用されている。
・合成のためのエチレングリコール、Carl Roth GmbH & Co.KG、カールスルーエ、ドイツ
・AgNO、分析用、Merck KGaA、ダルムシュタット、ドイツ
・PVP、Luvitec K30,BASF SE、ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ
・NaCl、分析用、Carl Roth GmbH & Co.KG、カールスルーエ、ドイツ
・KI、分析用、Merck KGaA、ダルムシュタット、ドイツ
・CuSO・5HO、分析用、Merck KGaA、ダルムシュタット、ドイツ
・NaBr、分析用、Merck KGaA、ダルムシュタット、ドイツ
・KSCN、分析用、Merck KGaA、ダルムシュタット、ドイツ
・Baker社により品質を分析されたHNO、65%、J.T.Baker、デーフェンテル、オランダ
・1−メトキシ−2−プロパノール、Friedrich Scharr KG、シュトゥットガルト、ドイツ
・エタノール、Carl Roth GmbH & Co.KG、カールスルーエ、ドイツ
・酢酸エチル、Carl Roth GmbH & Co.KG、カールスルーエ、ドイツ
・エタノールを含む硝酸セルロース、Dow Wolff Cellulosics GmbH、Bomlitz、ドイツ
実施例1
30.0gのエチレングリコールをオイルバス中、丸底フラスコで170℃に加熱する。2.5gのLuvitec K30、6mgのNaClおよび6mgのKIを撹拌しながら溶解する。120μlのHNOを添加する。その後、2.80gのAgNOを高温の反応混合物に撹拌しながら添加する。約6分後、反応は終了した。冷却後、反応混合物を150mlの脱イオン水に加える。次の日に、上澄み液を移し、乾燥する。乾燥した残渣をSEMによりその形状について検討する。それは実際的に専ら3μm〜35μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ銀ナノワイヤーからなる。得られる銀ナノワイヤーの典型的なSEM写真を図1で再現する。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の95%である。
実施例2
実験手順は実施例1に記載したものと類似している。実施例1とは異なり、反応温度は155℃である。反応は約15分後に終了した。形成される銀ナノワイヤーは3μm〜60μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の90%である。
実施例3
実験手順は実施例1に記載したものと類似している。実施例1とは異なり、反応温度は130℃である。反応は約120分後に終了した。形成される銀ナノワイヤーは3μm〜200μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ。銀ナノワイヤーと並んで形成される粗い球状銀粒子を沈殿の手段によりナノワイヤーから分離できない。銀ナノワイヤーの収率は、SEM写真において検出される銀粒子を組み入れて重量から見積もられる。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の約25%である。
実施例1〜3に記載した実験の評価は、塩化物およびヨウ化物の添加で銀ナノワイヤーが155℃および170℃の温度で少なくとも90%の収率で製造されることができることを示す。130℃の温度で、収率は約25%へ劇的に落ちる。いくつかの場合において、より長いナノワイヤーは低い温度で形成される。プロセス手順を適合させることによって、より長い棒はより高い温度で、同時に高い収率で同様に得られることができる。170℃の反応温度での銀塩の2段階添加の場合において、4μm〜110μmの長さおよび150nm〜500nmの不変の直径を持つ銀ナノワイヤーを得ることができる。記載した実験条件下で塩化物およびヨウ化物の濃度を最適化する研究は、最適の収率が実施例1で記載した濃度範囲で得られることを示した。塩化物およびヨウ化物について、より高い濃度だけでなくより低い濃度も銀ナノワイヤーの収率の減少を導く。
実施例4
30.0gのエチレングリコールをオイルバス中、丸底フラスコで170℃に加熱する。2.5gのLuvitec K30および6mgのVClを撹拌しながら溶解する。120μlのHNOを添加する。その後、2.80gのAgNOを高温の反応混合物に撹拌しながら添加する。約6分後、反応は終了した。冷却後、反応混合物を150mlの脱イオン水に加える。次の日に、上澄み液を移し、乾燥する。乾燥した残渣をSEMによりその形状について検討する。それは実際的に専ら3μm〜35μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ銀ナノワイヤーからなる。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の80%である。
実施例4に記載した実験から、バナジウムを本発明によるプロセスにおいて酸化還元対を形成する元素として同様に使用できることを推定することができる。
実施例5
実験手順は実施例1に記載したものと類似している。実施例1とは異なり、酸化還元対を形成する化学物質(実施例1においてKI)がなく、6mgのNaClだけを添加する。反応は約6分後に終了した。形成される銀ナノワイヤーは1μm〜15μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ。銀ナノワイヤーと並んで形成される粗い球状銀粒子は沈殿の手段によりナノワイヤーから分離できない。銀ナノワイヤーの収率は、SEM写真において検出される銀粒子を組み入れて重量から見積もられる。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の約50%である。
実施例5の実験の評価は塩化物だけの添加が銀ナノワイヤーの収率の著しい減少を導くことを示す。より高い塩化物濃度およびより低い塩化物濃度を使った別の実験は記載した実験条件下では、銀ナノワイヤーのさらにより低い収率を与える。
実施例6
実験手順は実施例4に記載したものと類似している。実施例4とは異なり、NaClの代わりに、9mgの量のNaBrを添加する。反応は約6分後に終了した。形成される銀ナノワイヤーは3μm〜35μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の95%である。
実施例6により、塩化物の添加を収率の損失なしに臭化物の添加に置き換えることができる。
実施例7
実験手順は実施例4に記載したものと類似している。実施例4とは異なり、NaClの代わりに、8mgの量のKSCNを添加する。反応は約6分後に終了した。形成される銀ナノワイヤーは1μm〜25μmの長さおよび500nm〜1,300nmの直径を持つ。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の85%である。
実施例7により、塩化物の添加を収率の低い損失でチオシアネートに置き換えることができる。かなり太いワイヤーがハロゲン化物の添加と比べチオシアネートの添加により形成されることは目立ったことである。
実施例8
30.0gのエチレングリコールをオイルバス中、丸底フラスコで170℃に加熱する。2.5gのLuvitec K30、6mgのNaClおよび6mgのKIを撹拌しながら溶解する。120μlのHNOを添加する。その後、2.80gのAgNOを高温の反応混合物に撹拌しながら添加する。約10分後、さらに1.4gのAgNOを高温の反応混合物に添加する。さらに約10分後、1.4gのAgNOを再び高温の反応混合物に添加する。さらに約10分後、1.4gのAgNOを再び高温の反応混合物に添加する。約45分後、反応は終了した。冷却後、反応混合物を150mlの脱イオン水に加える。次の日に、上澄み液を移し、乾燥する。乾燥した残渣をSEMによりその形状について検討する。それは実際的に専ら3μm〜35μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ銀ナノワイヤーからなる。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の95%である。
銀塩の段階的な添加について実施例8に記載した手順によって、非常に高濃度の銀ナノワイヤーがその反応溶液で達成されることができる。この手順はとりわけ経済的な製造を可能にする。
実施例9
30.0gのエチレングリコールをオイルバス中、丸底フラスコで170℃に加熱する。2.5gのLuvitec K30、6mgのNaBrを撹拌しながら溶解する。120μlのHNOを添加する。その後、2.80gのAgNOを高温の反応混合物に撹拌しながら添加する。約6分後、反応は終了した。冷却後、反応混合物を150mlの脱イオン水に加える。次の日に、上澄み液を移し、乾燥する。乾燥した残渣をSEMによりその形状について検討する。それは実際的に専ら2μm〜35μmの長さおよび150nm〜500nmの直径を持つ銀ナノワイヤーからなる。銀ナノワイヤーの収率は使用される銀の量の95%である。
実施例10
銀ナノワイヤーを実施例1により製造する。実施例1とは異なり、合成後、150mlの水でなく150mlのエタノールをナノワイヤー分散液に加える。ワイヤーが沈降した後、上澄み液を移し、捨てる。その沈殿物を再び150mlのエタノールと共にかき混ぜ、沈殿のために放置する。ワイヤーが沈殿した後、上澄み液を捨てる。均一に撹拌され、エタノールを含む残留物の一部について、残留物の乾燥した重量を70重量%として求める。1.0gのこのエタノールを含む銀ナノワイヤー分散物を63重量%の1−メトキシ−2−プロパノール、16重量%のエタノール、11重量%の酢酸エチルおよび11重量%の硝酸セルロースを含んだ14gのラッカー塩基に添加し、混合物を均一まで撹拌する。得られるラッカーを、ガラス棒を使い、30mmの幅を持つガラスキャリアに広げる。乾燥したラッカー層は50オームの表面抵抗を示す。乾燥したラッカーは約31重量%の銀ナノワイヤーを含み、この重量%は約4.1体積%の銀に対応する。

Claims (17)

  1. a)ポリオール、
    銀表面に吸着される有機化学物質、
    ハロゲン化物Cl、Brおよび/またはIの1つの塩であるハロゲン化物を形成する化学物質、および/または擬ハロゲン化物SCN、CN、OCNおよび/またはCNOの1つの塩である擬ハロゲン化物を形成する化学物質、
    臭素、ヨウ素、バナジウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される酸化還元対を形成する化学物質、
    を含む反応混合物を供給する工程と、
    b)前記反応混合物中の銀の濃度が、前記反応混合物の総重量に基づき、少なくとも0.5重量%であるような量で銀塩を添加する工程であって、前記銀塩が少なくとも100℃の前記反応混合物の温度で添加される工程と、
    c)反応の継続のため少なくとも100℃の前記反応混合物の温度を持続する工程と、
    を含む銀ナノワイヤーの製造のためのプロセス。
  2. 前記銀塩は、前記反応混合物中で銀の前記濃度が、前記反応混合物の総重量に基づき、少なくとも1.0重量%、好ましくは少なくとも2.5重量%、とりわけ好ましくは少なくとも5.0重量%であるような量で添加される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記反応混合物は、前記反応混合物中で前記ハロゲン化物および/または前記擬ハロゲン化物の濃度が5ppm〜2,000ppmの範囲、好ましくは20ppm〜1,000ppmの範囲、とりわけ好ましくは50ppm〜500ppmの範囲であるような量で、前記ハロゲン化物を形成する前記化学物質および/または前記擬ハロゲン化物を形成する前記化学物質を含む、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 前記ハロゲン化物を形成する前記化学物質がNaCl、NaBr、NaI、KCl、KBrおよび/またはKIである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 前記擬ハロゲン化合物を形成する前記化学物質がNaSCNおよび/またはKSCNである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 工程a)で供給される前記反応混合物が鉄塩をさらに含み、前記鉄塩はFe(II)/Fe(III)酸化還元対を形成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 工程a)で供給される前記反応混合物が銅塩をさらに含み、前記銅塩は酸化還元対を形成する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. 酸化還元対を形成する前記化学物質が元素のバナジウム、酸化バナジウム、水酸化バナジウム、硫酸バナジウム、硝酸バナジウム、塩化バナジウムまたはこれらの化合物の混合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. 前記酸化還元対がBr/Br/BrO 、I/I/IO および/またはV(0)/V(II)/V(III)/V(IV)/V(V)である、請求項8に記載のプロセス。
  10. 酸化還元対を形成する前記化学物質の前記反応混合物中の濃度が5ppm〜2,000ppmの範囲、好ましくは20ppm〜1,000ppmの範囲、とりわけ好ましくは50ppm〜500ppmの範囲にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 工程a)で供給される前記反応混合物が少なくとも1つの無機酸または有機酸をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 前記酸がHCl、HBr、HIおよび/またはHNOである、請求項11に記載のプロセス。
  13. 前記酸の添加は、前記反応混合物中での酸の濃度が、前記反応混合物の総重量に基づき、0.01重量%〜2.0重量%の範囲、好ましくは0.02重量%〜1.0重量%の範囲、とりわけ好ましくは0.05重量%〜0.5重量%の範囲にあるような量で行われる、請求項11または請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記銀塩が、少なくとも145℃の前記反応混合物の温度で、好ましくは145℃〜200℃の前記反応混合物の温度、とりわけ好ましくは150℃〜180℃の前記反応混合物の温度、特に好ましくは155℃〜170℃の前記反応混合物の温度で添加される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
  15. 工程c)において、少なくとも145℃の前記反応混合物の温度、好ましくは145℃〜200℃の前記反応混合物の温度、とりわけ好ましくは150℃〜180℃の前記反応混合物の温度、特に好ましくは155℃〜170℃の前記反応混合物の温度が前記反応の前記継続のため維持される、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
  16. 工程c)の後、前記反応混合物から前記銀ナノワイヤーを単離する工程d)が実施され、工程d)において、適した溶媒が前記反応混合物から前記銀ナノワイヤーの単離のため添加されることが好ましく、それから、上澄み液が移される、請求項1〜15のいずれか1項に記載のプロセス。
  17. 工程c)の後でかつ工程d)の前に、前記反応混合物を冷却する工程c)が実施され、工程c)において、室温への前記反応混合物の冷却が行わることが好ましい、請求項16に記載のプロセス。
JP2013517014A 2010-07-02 2011-07-01 銀ナノワイヤーを製造するためプロセス Pending JP2013531133A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102010017706A DE102010017706B4 (de) 2010-07-02 2010-07-02 Verfahren zur Herstellung von Silber-Nanodrähten
DE102010017706.7 2010-07-02
PCT/DE2011/075155 WO2012022332A2 (de) 2010-07-02 2011-07-01 Verfahren zur herstellung von silber-nanodrähten

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013531133A true JP2013531133A (ja) 2013-08-01

Family

ID=45346606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013517014A Pending JP2013531133A (ja) 2010-07-02 2011-07-01 銀ナノワイヤーを製造するためプロセス

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20130160608A1 (ja)
EP (1) EP2588264B1 (ja)
JP (1) JP2013531133A (ja)
KR (1) KR20130132740A (ja)
CN (1) CN103201061A (ja)
DE (1) DE102010017706B4 (ja)
WO (1) WO2012022332A2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013234341A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Univ Of Shiga Prefecture 銀ナノワイヤの製造方法および銀ナノワイヤ
JP2014189888A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Jsr Corp 銀ナノワイヤーの製造方法、該方法で得られた銀ナノワイヤー及び該銀ナノワイヤーを含有するコーティング剤
WO2015133453A1 (ja) * 2014-03-07 2015-09-11 Dowaホールディングス株式会社 銀ナノワイヤの製造方法並びに銀ナノワイヤおよびそれを用いたインク
JP2016500897A (ja) * 2012-09-27 2016-01-14 ロディア オペレーションズRhodia Operations 銀ナノ構造を作製するための方法及び同方法に有用なコポリマー
JP2017508869A (ja) * 2013-12-31 2017-03-30 ローディア オペレーションズ 銀ナノ構造体の作製方法
JP2017078207A (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 公立大学法人 滋賀県立大学 銀ナノワイヤおよびその製造方法並びに分散液およびインク
JP2017521554A (ja) * 2014-05-20 2017-08-03 コミサリア ア レネルジー アトミック エ オ ゼネルジー アルテルナティブCommissariat A L’Energie Atomique Et Aux Energies Alternatives 金属ナノワイヤーを精製するための方法
JP2017532431A (ja) * 2014-08-15 2017-11-02 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 導電性透明層の製造のための銀ナノワイヤーおよび結晶性セルロースの繊維を含む組成物
JP2018070946A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 公立大学法人 滋賀県立大学 銀ナノワイヤ合成用有機保護剤並びに銀ナノワイヤおよびその製造方法
TWI648749B (zh) * 2016-06-02 2019-01-21 同和電子科技有限公司 銀奈米線及其製造法以及銀奈米線印墨及透明導電膜

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101089299B1 (ko) * 2008-11-18 2011-12-02 광 석 서 이온성 액체를 이용한 금속 나노와이어의 제조방법
FR2987122B1 (fr) 2012-02-16 2014-03-21 Commissariat Energie Atomique Ecran d'affichage et son procede de fabrication
DE102012102319A1 (de) 2012-03-20 2013-09-26 Rent A Scientist Gmbh Nichtlineare Nanodrähte
TW201416327A (zh) * 2012-10-16 2014-05-01 Niching Ind Corp 奈米銀線之製備方法
KR101448361B1 (ko) * 2012-12-14 2014-10-14 인스콘테크(주) 공중합물 캡핑제를 이용한 은 나노와이어 제조방법
DE102013002855A1 (de) 2013-02-20 2014-08-21 Heraeus Precious Metals Gmbh & Co. Kg Formulierungen aus gewaschenen Silberdrähten und PEDOT
KR101784227B1 (ko) 2013-03-15 2017-10-11 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 정전 척의 수리 및 복원을 위한 방법 및 장치
KR102053673B1 (ko) 2013-05-24 2019-12-09 쇼와 덴코 가부시키가이샤 금속 나노와이어의 제조 방법 및 금속 나노와이어, 및 은 나노와이어의 제조 방법 및 은 나노와이어
EP2830110A1 (en) 2013-07-22 2015-01-28 Heraeus Precious Metals GmbH & Co. KG Patterning of a composition comprising silver nanowires
DE102013109755A1 (de) 2013-09-06 2015-03-12 Rent A Scientist Gmbh Leitfähiger Klebstoff
US9297074B2 (en) * 2013-12-31 2016-03-29 Shenzhen China Star Optoelectronics Technology Co., Ltd Liquid crystal display panel repairing method and repairing system
WO2015167133A1 (ko) * 2014-04-30 2015-11-05 서울대학교 산학협력단 표면개질된 은 나노와이어 및 이의 제조 방법
EP2977993A1 (en) 2014-07-25 2016-01-27 Heraeus Deutschland GmbH & Co. KG Formulations comprising metal nanowires and pedot
EP3249708A1 (en) 2014-11-21 2017-11-29 Heraeus Deutschland GmbH & Co. KG Pedot in perovskite solar cells
KR102271520B1 (ko) * 2014-12-29 2021-07-01 솔브레인 주식회사 복합 은 나노와이어 및 이의 제조방법
DE102015206662B3 (de) 2015-04-14 2016-07-14 Takata AG Lenkradbaugruppe
DE102015105831A1 (de) 2015-04-16 2016-10-20 Rent-A-Scientist Gmbh Metallnanopartikelhaltige, disperse Formulierung
US10376898B2 (en) 2015-06-12 2019-08-13 Dow Global Technologies Llc Method for manufacturing high aspect ratio silver nanowires
US10081020B2 (en) 2015-06-12 2018-09-25 Dow Global Technologies Llc Hydrothermal method for manufacturing filtered silver nanowires
KR20160146237A (ko) 2015-06-12 2016-12-21 전관구 박막 전극용 금속 혼합물 잉크 및 그 제조방법
CN105153813B (zh) * 2015-09-22 2018-09-14 华南理工大学 一种低渗流阈值导电油墨的制备方法
CN108025367B (zh) * 2015-09-30 2022-04-19 昭和电工株式会社 金属纳米线的制造方法
EP2977415A1 (en) 2015-10-09 2016-01-27 Heraeus Deutschland GmbH & Co. KG Inkjet formulations containing pedot/pss and metal nanowires
CN105598463B (zh) * 2015-11-27 2018-08-07 深圳市乐普泰科技股份有限公司 银纳米粒子制备方法
US10299723B2 (en) * 2016-06-13 2019-05-28 Verily Life Sciences Llc Ultra-low power one-shot hydration sensing system
CN106475570A (zh) * 2016-09-30 2017-03-08 天津宝兴威科技有限公司 一种纳米银线的制造方法
CN106270551A (zh) * 2016-09-30 2017-01-04 天津宝兴威科技有限公司 一种长度为25μm纳米银线的合成方法
CN107486561B (zh) * 2017-07-27 2020-09-15 南京邮电大学 一种大规模常压制备并分离银纳米线的方法
CN109752359A (zh) * 2017-11-01 2019-05-14 南京理工大学 聚碳酸酯/银复合表面增强拉曼基底及制备方法
CN108637271B (zh) * 2018-06-07 2022-07-22 乐凯华光印刷科技有限公司 一种超细纳米银线分散液及其制备方法
KR102432090B1 (ko) * 2018-06-08 2022-08-12 한국과학기술연구원 비정질 나노구조체를 이용하여 제조된 초소형 나노구조체 및 이의 제조방법
CN108927529B (zh) * 2018-07-27 2021-09-03 深圳市华科创智技术有限公司 一种银纳米环的制备方法
US20220168807A1 (en) * 2019-04-03 2022-06-02 Cambrios Film Solutions Corporation Conductive nanostructure purification
CN111879230A (zh) * 2020-06-18 2020-11-03 山东师范大学 制备银纳米线的聚乳酸柔性应变传感器的方法及其应用
CN114289728A (zh) * 2020-09-21 2022-04-08 湖北大学 一种银纳米线的合成与简单提纯方法
CN113245553B (zh) * 2021-04-21 2022-07-22 浙江大学杭州国际科创中心 直径和长度分步调控的银纳米线制备方法
CN114406279B (zh) * 2022-01-10 2023-10-24 深圳市华科创智技术有限公司 一种银纳米线的制备方法
DE102022117520A1 (de) 2022-07-13 2024-01-18 HeiQ RAS AG Verbundwerkstoff

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009120867A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Konica Minolta Holdings Inc 金属ナノワイヤ、金属ナノワイヤの製造方法及び金属ナノワイヤを含む透明導電体
US20090196788A1 (en) * 2008-02-02 2009-08-06 Seashell Technology,Llc Methods For The Production Of Silver Nanowires
JP2009215573A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Fujifilm Corp 棒状金属粒子及びその製造方法、並びに棒状金属粒子含有組成物、及び帯電防止材料
WO2011078305A1 (ja) * 2009-12-25 2011-06-30 富士フイルム株式会社 導電膜及びその製造方法、並びにタッチパネル

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7585349B2 (en) 2002-12-09 2009-09-08 The University Of Washington Methods of nanostructure formation and shape selection
US7824466B2 (en) * 2005-01-14 2010-11-02 Cabot Corporation Production of metal nanoparticles
SG150514A1 (en) * 2005-08-12 2009-03-30 Cambrios Technologies Corp Nanowires-based transparent conductors
KR100716201B1 (ko) * 2005-09-14 2007-05-10 삼성전기주식회사 금속 나노 입자 및 이의 제조방법
US20080003130A1 (en) * 2006-02-01 2008-01-03 University Of Washington Methods for production of silver nanostructures
CN101343529B (zh) * 2007-07-13 2010-09-01 中国科学院大连化学物理研究所 一种复合相变材料的制备方法
JP5203769B2 (ja) * 2008-03-31 2013-06-05 富士フイルム株式会社 銀ナノワイヤー及びその製造方法、並びに水性分散物及び透明導電体
JP2009299162A (ja) 2008-06-16 2009-12-24 Fujifilm Corp 銀ナノワイヤー及びその製造方法、並びに水性分散物及び透明導電体
JP5306760B2 (ja) * 2008-09-30 2013-10-02 富士フイルム株式会社 透明導電体、タッチパネル、及び太陽電池パネル
JP2012230881A (ja) * 2010-06-24 2012-11-22 Fujifilm Corp 導電膜、タッチパネル及び太陽電池
US8741026B2 (en) * 2011-05-23 2014-06-03 Carestream Health, Inc. Branched nanowire preparation methods, compositions, and articles
US20120328469A1 (en) * 2011-06-24 2012-12-27 Carestream Health, Inc. Nanowire preparation methods, compositions, and articles

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009120867A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Konica Minolta Holdings Inc 金属ナノワイヤ、金属ナノワイヤの製造方法及び金属ナノワイヤを含む透明導電体
US20090196788A1 (en) * 2008-02-02 2009-08-06 Seashell Technology,Llc Methods For The Production Of Silver Nanowires
JP2009215573A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Fujifilm Corp 棒状金属粒子及びその製造方法、並びに棒状金属粒子含有組成物、及び帯電防止材料
WO2011078305A1 (ja) * 2009-12-25 2011-06-30 富士フイルム株式会社 導電膜及びその製造方法、並びにタッチパネル
JP2011151014A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Fujifilm Corp 導電膜及びその製造方法、並びにタッチパネル

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013234341A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Univ Of Shiga Prefecture 銀ナノワイヤの製造方法および銀ナノワイヤ
JP2016500897A (ja) * 2012-09-27 2016-01-14 ロディア オペレーションズRhodia Operations 銀ナノ構造を作製するための方法及び同方法に有用なコポリマー
JP2014189888A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Jsr Corp 銀ナノワイヤーの製造方法、該方法で得られた銀ナノワイヤー及び該銀ナノワイヤーを含有するコーティング剤
JP2017508869A (ja) * 2013-12-31 2017-03-30 ローディア オペレーションズ 銀ナノ構造体の作製方法
US10220441B2 (en) 2014-03-07 2019-03-05 Dowa Holdings Co., Ltd. Method for producing silver nanowires, silver nanowires, and ink using same
WO2015133453A1 (ja) * 2014-03-07 2015-09-11 Dowaホールディングス株式会社 銀ナノワイヤの製造方法並びに銀ナノワイヤおよびそれを用いたインク
JP2015180772A (ja) * 2014-03-07 2015-10-15 Dowaホールディングス株式会社 銀ナノワイヤの製造方法並びに銀ナノワイヤおよびそれを用いたインク
US10578564B2 (en) 2014-03-07 2020-03-03 Dowa Holdings Co., Ltd. Method for producing silver nanowires, silver nanowires, and ink using same
JP2017521554A (ja) * 2014-05-20 2017-08-03 コミサリア ア レネルジー アトミック エ オ ゼネルジー アルテルナティブCommissariat A L’Energie Atomique Et Aux Energies Alternatives 金属ナノワイヤーを精製するための方法
JP2017532431A (ja) * 2014-08-15 2017-11-02 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 導電性透明層の製造のための銀ナノワイヤーおよび結晶性セルロースの繊維を含む組成物
JP2017078207A (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 公立大学法人 滋賀県立大学 銀ナノワイヤおよびその製造方法並びに分散液およびインク
TWI648749B (zh) * 2016-06-02 2019-01-21 同和電子科技有限公司 銀奈米線及其製造法以及銀奈米線印墨及透明導電膜
JP2018070946A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 公立大学法人 滋賀県立大学 銀ナノワイヤ合成用有機保護剤並びに銀ナノワイヤおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE102010017706A1 (de) 2012-01-05
US20130160608A1 (en) 2013-06-27
DE102010017706B4 (de) 2012-05-24
EP2588264B1 (de) 2016-03-30
WO2012022332A2 (de) 2012-02-23
KR20130132740A (ko) 2013-12-05
CN103201061A (zh) 2013-07-10
WO2012022332A3 (de) 2012-07-05
EP2588264A2 (de) 2013-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013531133A (ja) 銀ナノワイヤーを製造するためプロセス
US9908178B2 (en) Method for preparing ultrathin silver nanowires, and transparent conductive electrode film product thereof
JP4284283B2 (ja) 銀の粒子粉末の製造法
CN101801568B (zh) 铜粉的制造方法及铜粉
JP5564508B2 (ja) 金属ナノベルト、その製造方法、それを含む導電性インク組成物および導電性フィルム
KR100954425B1 (ko) 연속식 용액환원에 의해 은 분말을 제조하는 방법
JP2013513220A (ja) 銅ナノワイヤを成長させるための組成および方法
US10213838B2 (en) Silver nanowire production method
KR102091094B1 (ko) 금속 나노 입자 복합체, 금속 콜로이드 용액 및 그들의 제조 방법
US7931941B1 (en) Synthesis of metallic nanoparticle dispersions capable of sintering at low temperatures
JP2006241494A (ja) 銀粒子粉末およびその製造法
Wan et al. High-purity very thin silver nanowires obtained by Ostwald ripening-driven coarsening and sedimentation of nanoparticles
Agrawalla et al. Solvothermal synthesis of a polyaniline nanocomposite-a prospective biosensor electrode material
CN101394961A (zh) 铜粉的制造方法以及用该制造方法得到的铜粉
JPWO2014104032A1 (ja) 銅粉末の製造方法及び銅粉末、銅ペースト
JP2010043337A (ja) 銀粉及びその製造方法
Li et al. Productive Synthesis and Properties of Polydiaminoanthraquinone and Its Pure Self‐Stabilized Nanoparticles with Widely Adjustable Electroconductivity
KR101423563B1 (ko) 금속 및 금속 산화물 나노입자 및 나노 플레이트의 제조방법
KR101927766B1 (ko) 금속 나노 입자 보호 폴리머, 금속 콜로이드 용액 및 그들의 제조 방법
CN106623966B (zh) 基于离子液体制备银纳米线的方法及制备得到的银纳米线
JP2009203484A (ja) ワイヤー状の金属粒子の合成方法
KR101061841B1 (ko) 화학환원법에 의한 단분산 구형 은 분말의 제조방법
JP6032622B2 (ja) 金コロイド溶液及びその製造方法
JP6192639B2 (ja) 繊維状銅微粒子の製造方法
Pastoriza-Santos et al. Binary cooperative complementary nanoscale interfacial materials. Reduction of silver nanoparticles in DMF. Formation of monolayers and stable colloids

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130227

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130227

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20131227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150915