JP2013227641A - スズ系メッキ液への補給方法 - Google Patents

スズ系メッキ液への補給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スズ系メッキ液(スズ又はスズ合金メッキ液)に第一スズイオン成分を補給する際に、酸化第二スズの発生をなくして液の濁りを防止する方法を提供する。
【解決手段】不溶性陽極を用いてスズ系メッキ液により電気スズ系メッキを行うに際して、第一スズイオンを含む補給液をスズ系メッキ液に補給する方法において、上記補給液に水酸化第一スズと界面活性剤と脱酸素剤を含有させたものである。補給液中に脱酸素剤と界面活性剤を複合的に投入することで、界面活性剤が当該水酸化物に作用して酸素との接触を排除し、脱酸素剤によるこの水酸化物の酸化防止作用を相乗的に強化し、白濁のない状態で補給してメッキ液の管理を容易にする。また、当該補給方法は無電解スズ系メッキ液への補給に適用できる。
【選択図】なし

Description

本発明はスズ又はスズ合金メッキでの当該メッキ液への第一スズイオンの補給方法に関して、補給時にメッキ液の濁りをなくして、メッキ作業の効率化とメンテナンスの容易化を図れるものを提供する。
無電解スズ又はスズ合金メッキ(以下、スズメッキ及びスズ合金メッキを包含してスズ系メッキという)の場合、メッキの進行で第一スズイオンが減少するため、メッキ液の更新が必要になってくる。従って、第一スズイオンの補給は、先ず、無電解メッキで想定されるところである。
次いで、 電気スズ又はスズ合金メッキにおいても、不溶性陽極を用いた場合には電解の進行によりスズが陰極析出で減少し、遊離酸が増加するため、メッキ液の更新が必要になるが、これを繰り返すとランニングコストが高くなることは自明である。
そこで、メッキ液には随時、補給液により第一スズイオンを供給することが行われている。例えば、電気メッキの分野で当該補給又はその関連の従来技術を示すと、次の通りである。
(1)特許文献1
スズ合金メッキ液に、酸に対して一定の溶解性を有する(具体的には、平均粒径やタップ密度を限定した)酸化第一スズ粉末を添加して、スラッジを発生させることなく、第一スズイオンを補給する(請求項1〜2、段落10)。
(2)特許文献2
上記特許文献1は直接に酸化第一スズ粉末を添加してメッキ液中にSn成分を補給するものであるが、本特許文献2は、メッキ液への直接の補給技術ではなく、所定の性状を具備した酸化第一スズの製造に関するものである。
即ち、pH11以上の範囲で第一スズ塩を水酸化アルカリ水溶液で加水分解することで、加水分解と脱水反応が円滑に進行し、且つ、炭酸アルカリを添加することでスズイオンの溶出も防止でき、高い収率で酸化第一スズを製造できる(特許請求の範囲第1項、第2頁左上欄)。
(3)先行文献3
スズ又はスズ系合金メッキ浴の維持又は補給用のスズ塩溶液(請求項6〜11)であって、第一スズイオンと水溶性の塩又は錯体を形成する酸又は錯化剤(請求項6)、酸化防止剤(請求項8)、或いは界面活性剤(請求項11)を含有する。
また、スズ又はスズ系合金メッキ浴の維持又は補給するための、第一スズイオンと水溶性の塩又は錯体を形成する酸又は錯化剤の溶液(請求項12〜19)であって、さらに界面活性剤(請求項12、段落40)、或いは酸化防止剤(請求項17、段落21、40)を含有できる。
上記第一スズイオンと水溶性の塩又は錯体を形成する酸又は錯化剤として、エチレンジアミン四酢酸などのアミノカルボン酸類などが記載される(請求項16、段落13)。
上述のように、上記特許文献1は所定性状の酸化第一スズをスズ合金メッキ液に補給する技術であるが、この酸化第一スズ又はその前駆体としての水酸化第一スズをスズ系メッキ液に適用した従来技術を示すと、次の通りである。
(1)特許文献4
金属スズ粒子に、酸素を溶存したスズメッキ液を接触させることによる電気スズメッキ液の調製方法であって、所定濃度のメタンスルホン酸液を用いて金属スズを化学溶解させることで、金属スズの過酸化とスズイオンの酸化による酸化第二スズの発生に伴うスラッジ形成を低減することを目的とする(請求項1、段落7〜8)。
(2)先行文献5
硫酸第一スズに錯化剤を含ませた水溶液にアルカリ又は水酸化鉛を添加して反応させ、生成した水酸化第一スズの固体を当該錯化剤水溶液に溶解して、スズイオン含有メッキ液を製造する方法であり(請求項1、6)、硫酸第一スズを原料として硫酸基を含有しない水酸化第一スズを得るとともに、メッキ液の保存中に第一スズイオンの酸化や鉛イオンの析出を防止することを目的とする(段落4〜6)。
特開2009−132571号公報 特開平3−223112号公報 特開2003−096590号公報 特開平7−041999号公報 特開平6−256017号公報
上記特許文献1ではスズ合金メッキ液に酸化第一スズを補給しているが、酸化第一スズ(II)は酸化され易く、酸化第二スズ(IV)が生成してメッキ液が白濁する。
不溶性の酸化第二スズが発生するとメッキ液中でスラッジとなり、定期的に回収や濾過処理をしなければメッキ効率が低下するばかりでなく、スズイオン(II)成分の供給効率も低下してしまううえ、析出するスズ系メッキ皮膜の外観を損なう恐れもある。
また、特許文献2では酸化第一スズを製造する過程で酸化第二スズの生成を抑制することが開示されるが、酸化第一スズの合成工程が増えるほど酸化の影響を受け易く、やはり酸化第二スズ(IV)が生成してしまう。
この酸化第二スズ(IV)はたとえ微量であってもメッキ液に混入すると液が濁ってしまうため、補給剤としては望ましくない。
さらに、特許文献5の特徴は、酸化第一スズの前駆体である水酸化第一スズを錯化剤水溶液に溶解してメッキ液を製造する点にあり、この水酸化第一スズをメッキ液の補給に適用することも考えられるが、当該特許文献5では、水酸化第一スズをメッキ液に添加する際に、不安定な水酸化第一スズを安定にするために錯化剤を用いている。
この方法は添加されるメッキ液に同種の錯化剤が含有されていないと、メッキ液中に異質の化学種が混入することになり、メッキ液の特性が変化するため、補給すべきメッキ液の種類が制限されてしまい、汎用性がない。
一方、上記先行文献3には、電気スズ系メッキ浴への補給液(請求項6〜11のスズ塩溶液、請求項12〜19の酸又は錯化剤溶液)が開示され、界面活性剤(請求項11、12)や酸化防止剤(請求項8、17)を含有している。
本発明は、スズ系メッキ液に第一スズイオン成分を補給するに際して、酸化第二スズの発生をなくして液の濁りを防止し、メッキの作業性の向上とメッキ液の管理の容易化を共に達成することを技術的課題とする。
前記特許文献5には、 水酸化第一スズ (II) を用いてスズイオン含有メッキ液を製造することが開示されるが、 本発明者らは、合成工程の多い酸化第一スズ(II)ではなく、その前駆体としての上記水酸化第一スズ(II)を補給液として供給することを着想し、補給液中に脱酸素剤と界面活性剤を複合的に投入することで、界面活性剤が当該水酸化物に作用して酸素との接触を排除し、脱酸素剤によるこの水酸化物の酸化防止作用を相乗的に強化できること、もってスズイオン成分を補給したメッキ液を白濁のない状態に保持してメッキ液の管理を容易にできることを突き止めるとともに、冒述の通り、当初想定した無電解メッキ、並びに不溶性陽極を用いた電気メッキの両分野に亘ってこの水酸化第一スズを主成分とする補給技術を適用することで、本発明を完成した。
本発明1は、不溶性陽極を用いてスズメッキ液又はスズ合金メッキ液により電気スズ又はスズ合金メッキを行うに際して、第一スズイオンを含む補給液をスズメッキ液又はスズ合金メッキ液に補給するスズ系メッキ液への補給方法において、
上記補給液が水酸化第一スズと界面活性剤と脱酸素剤を含有することを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明2は、無電解スズ又はスズ合金メッキ液によりスズ又はスズ合金メッキを行うに際して、第一スズイオンを含む補給液を無電解スズ又はスズ合金メッキ液に補給するスズ系メッキ液への補給方法において、
上記補給液が水酸化第一スズと界面活性剤と脱酸素剤を含有することを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明3は、上記本発明1又は2において、界面活性剤がカチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤のいずれかであることを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、脱酸素剤が、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ヒドロキノンスルホン酸、タイロン、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシベンジルアルコール、ナフトールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、グアヤコール、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、シュウ酸、ギ酸、グリオキサール、アセトアルデヒド、グリコールアルデヒド、グルタルアルデヒド、次亜リン酸、亜リン酸及びこれらの塩よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、水酸化第一スズに対する界面活性剤の含有率が0.01〜50重量%であることを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明6は、上記本発明1〜5のいずれかにおいて、脱酸素剤の補給液に対する含有量が0.1〜10g/Lであることを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明7は、上記本発明1〜6のいずれかにおいて、スズ合金メッキ液が、スズ−銀合金、スズ−銅合金、スズ−ビスマス合金、スズ−インジウム合金、スズ−亜鉛合金、スズ−アンチモン合金、スズ−鉛合金のいずれかのメッキ液であることを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法である。
本発明では、合成工程が多いために酸化され易い酸化第一スズ(II)ではなく、その前駆体である水酸化第一スズ(II)を脱酸素剤と界面活性剤の共存下で補給液として調製し、この補給液を電気スズ系又は無電解スズ系メッキ液に供給する。
この場合、補給液に添加した脱酸素剤は水酸化第一スズの酸化を防止する作用をするとともに、同時に添加した界面活性剤は水酸化第一スズの表面を被覆し、酸素との接触面積を低減することで、上記脱酸素剤単独による酸化防止作用をさらに強化して当該水酸化物の酸化を効率良く防止できることが推定される。
このように、脱酸素剤と界面活性剤の有機一体的な作用で水酸化第一スズ(II)の酸化を円滑に防止でき、スズイオン成分として水酸化第一スズ(II)をメッキ液に補給した際に酸化第二スズ(IV)の発生により液が白濁することがないため、メッキ液を透明な状態に保持できる。その結果、従来のように4価のスズ酸化物を回収或いは濾過処理する必要がなくなり、スズ系メッキ液のメンテナンスを容易にするとともに、メッキの作業性を向上できる。
また、第一スズイオン成分が4価に酸化されることなく2価のままメッキ液に補給できるため、第一スズイオンの供給効率を高く保持できるうえ、4価のスズ酸化物が混入することがないので、析出するスズ系メッキ皮膜の外観を損なう恐れもない。
尚、本発明の補給液に含まれる界面活性剤と脱酸素剤は、電気スズ系又は無電解スズ系メッキ液に含まれる成分、或いは含有可能な成分でもあるため、補給すべきメッキ液の種類が制限されるという弊害もない。
本発明は、スズ又はスズ合金メッキ液によりスズ系メッキを行うに際して、 水酸化第一スズ(II)に脱酸素剤と界面活性剤を共存させた補給液をスズ系メッキ液に補給することを中核の技術とし、本発明 の第一は、上記 補給液を 電気スズ系メッキ液に補給する方法であり、第二は同補給液の無電解スズ系メッキ液への補給方法である。
冒述したように、無電解スズ系メッキでは、メッキの進行により 第一スズイオンが減少するため、メッキ液の更新が必要になり、また、電気スズ系メッキでも、 不溶性陽極を用いた場合には、電解の進行によりスズが陰極析出で減少するため、やはりスズメッキ液への第一スズイオンの補給が必要になる。
即ち、本発明はこの第一スズイオンを供給するための補給液を対象とするため、電気スズ系メッキの場合には、 不溶性陽極を用いることが前提となる。
本発明の補給液はメッキ作業中にスズ系メッキ液に第一スズイオン成分を補給するための液であって、水酸化第一スズ (II) と脱酸素剤と界面活性剤とを含有する。
本発明の第1の特徴は、第一スズイオン成分として水酸化第一スズ (II)を用いる点にある。 水酸化第一スズはSn(OH)2で表記されて条件により水和度は異なるが、補給源として2価の水酸化スズを意味する。従って、4価の水酸化スズは排除される。
一方、本発明の第2の特徴は、水酸化第一スズに脱酸素剤と界面活性剤を共存させる点にある。
上記脱酸素剤は上記水酸化第一スズの酸化を防止する作用をし、具体的には、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ヒドロキノンスルホン酸、タイロン、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシベンジルアルコール、ナフトールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、グアヤコール、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、シュウ酸、ギ酸、グリオキサール、アセトアルデヒド、グリコールアルデヒド、グルタルアルデヒド、次亜リン酸、亜リン酸及びこれらの塩などを単用又は併用できる(本発明4参照)。
上記脱酸素剤のうち、カテコールスルホン酸は、例えばカテコール−4−スルホン酸であり、ジヒドロキシ安息香酸は、例えば3,4−ジヒドロキシ安息香酸であり、ジヒドロキシベンジルアルコールは、例えば3,4−ジヒドロキシベンジルアルコールであり、ジヒドロキシナフタレンスルホン酸は、例えば2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸である。
上記塩のうち、各種スルホン酸の塩においては、例えば2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸の場合、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウムなどであり、次亜リン酸、亜リン酸の場合には、次亜リン酸(又は亜リン酸)ナトリウム、次亜リン酸(又は亜リン酸)カリウムなどである。
本発明の補給液では、界面活性剤を水酸化第一スズに共存させることが重要であり、当該界面活性剤の共存が第3の特徴である。
当該界面活性剤は水酸化第一スズの表面を被覆して、酸素との接触を低減し、脱酸素剤との複合作用で効率的に水酸化第一スズの酸化を防止することが推定される。
界面活性剤には、ノニオン性、カチオン性、アニオン性、或いは両性などの各種界面活性剤が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、モノ〜トリアラルキルアミン塩、モノ〜トリアルキルアミン塩、ベンジルトリアルキルアンモニウム塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22ポリアミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものなどが挙げられる。
上記アニオン性界面活性剤としては、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩などが挙げられるが、アルキルナフタレンスルホン酸塩が好ましい。尚、詳しいメカニズムは不明であるが、アルキルナフタレンスルホン酸塩に替えて、アルキルナフタレンスルホン酸を用いても同様の作用が期待できる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
補給液に添加する界面活性剤としては、発泡性を抑制する観点から、ノニオン性、カチオン性、或いはアニオン性の界面活性剤が好ましい(本発明3参照)。ノニオン性界面活性剤は主にアルキレンオキシド付加物であるために分子量が大きく、水酸化第一スズの表面を被覆する効率が良く、また、カチオン性界面活性剤はその電荷特性で水酸化第一スズの表面に吸着し易いことが推定される。
本発明の補給液においては、補給液に対する脱酸素剤の含有量は0.1〜10g/Lが適し(本発明6参照)、好ましくは0.3〜3g/Lである。脱酸素剤の酸化防止作用を担保するためには、0.1g/L以上が必要である。
同じく補給液に対する水酸化第一スズの含有量は100〜1200g/Lが適し、好ましくは300〜1000g/Lである。同じく界面活性剤の含有量は0.01〜100g/Lが適し、好ましくは0.05〜30g/Lである。
また、本発明の補給液において、界面活性剤は水酸化第一スズに対してその表面を被覆する作用が推定されるため、量的関係を制御することが好ましく、水酸化第一スズに対する界面活性剤の含有量は0.01〜50重量%が適し(本発明5参照)、好ましくは0.05〜10重量%である。0.01重量%より少ないと水酸化第一スズを被覆する作用が不足し、脱酸素剤による酸化防止作用の補強機能が低下する。50重量%を越えても効果にあまり差異がないうえ、メッキ液に補給した際にメッキ皮膜に不純物として混在する恐れがある。
尚、脱酸素剤と界面活性剤の量的関係については特段の制約はない。
本発明は 第一スズイオンを含む特定組成の補給液をスズ系メッキ液に補給するスズ系メッキ液への補給方法であって、前述した通り、本発明の第一(本発明1)は、 不溶性陽極を用いた電気スズ系メッキに際して、電気スズ系メッキ液に上記補給液を補給する方法である。
電気スズ系メッキ液(つまり、電気スズメッキ液又はスズ合金メッキ液)のうち、電気スズメッキ液はスズの供給源としての可溶性第一スズ塩と、ベース酸又はその塩と、界面活性剤、酸化防止剤、光沢剤などの各種添加剤とを含有する通常のメッキ液であれば良く、この点で本発明の補給液は任意の電気スズメッキ液に対して汎用性がある。
上記可溶性第一スズ塩は基本的に水中でSn2+を発生させる有機又は無機のスズ塩であり、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸、スルホコハク酸、p−フェノールスルホン酸などの有機スルホン酸の第一スズ塩を初め、ホウフッ化第一スズ、硫酸第一スズ、酸化第一スズ、ピロリン酸スズ、スルファミン酸スズ、塩化第一スズ、亜スズ酸塩などが挙げられる。
ベース酸は有機酸、無機酸のいずれでも良く、その塩はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などである。
有機酸としては、有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などが挙げられ、無機酸としては、硫酸、塩酸、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸などが挙げられ、有機スルホン酸浴は、スズの溶解性や排水処理の容易性などに利点がある。
上記有機スルホン酸は、アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、スルホコハク酸、芳香族スルホン酸などであり、アルカンスルホン酸としては、化学式CnH2n+1SO3H(例えば、n=1〜11)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などが挙げられる。
上記アルカノールスルホン酸としては、化学式CmH2m+1-CH(OH)-CpH2p-SO3H(例えば、m=0〜6、p=1〜5)で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸(イセチオン酸)、2―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸(2−プロパノールスルホン酸)、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―スルホン酸などが挙げられる。
上記芳香族スルホン酸は、基本的にベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸などであり、具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニルアミン−4−スルホン酸などが挙げられる。上記有機スルホン酸では、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸などが好ましい。
各種添加剤には、酸化防止剤、界面活性剤、平滑剤、光沢剤、半光沢剤、pH調整剤、導電性塩、防腐剤、消泡剤などが挙げられる。
上記酸化防止剤は浴中のSn2+の酸化防止を目的としたもので、作用的には本発明の補給液の脱酸素剤と共通する。酸化防止剤としては、アスコルビン酸又はその塩、エリソルビン酸又はその塩、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、フロログルシン、クレゾールスルホン酸又はその塩、フェノールスルホン酸又はその塩、カテコールスルホン酸又はその塩、ハイドロキノンスルホン酸又はその塩、ヒドロキシナフタレンスルホン酸又はその塩、ヒドラジンなどが挙げられる。
上記界面活性剤は、メッキ皮膜の外観、緻密性、平滑性、密着性などの改善を目的とし、当然ながら本発明の補給液の中で記述した界面活性剤と同じものが使用できるので、詳細な説明は省略する。
上記平滑剤としては、β−ナフトール、β−ナフトール−6−スルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、(o−、p−)メトキシベンズアルデヒド、バニリン、(2,4−、2,6−)ジクロロベンズアルデヒド、(o−、p−)クロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2(4)−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、2(4)−クロロ−1−ナフトアルデヒド、2(3)−チオフェンカルボキシアルデヒド、2(3)−フルアルデヒド、3−インドールカルボキシアルデヒド、サリチルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−バレルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、グリオキサール、アルドール、スクシンジアルデヒド、カプロンアルデヒド、イソバレルアルデヒド、アリルアルデヒド、グルタルアルデヒド、1−ベンジリデン−7−ヘプタナール、2,4−ヘキサジエナール、シンナムアルデヒド、ベンジルクロトンアルデヒド、アミン−アルデヒド縮合物、酸化メシチル、イソホロン、ジアセチル、ヘキサンジオン−3,4、アセチルアセトン、3−クロロベンジリデンアセトン、sub.ピリジリデンアセトン、sub.フルフリジンアセトン、sub.テニリデンアセトン、4−(1−ナフチル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−フリル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−チオフェニル)−3−ブテン−2−オン、クルクミン、ベンジリデンアセチルアセトン、ベンザルアセトン、アセトフェノン、(2,4−、3,4−)ジクロロアセトフェノン、ベンジリデンアセトフェノン、2−シンナミルチオフェン、2−(ω−ベンゾイル)ビニルフラン、ビニルフェニルケトン、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、クロトン酸、プロピレン−1,3−ジカルボン酸、ケイ皮酸、(o−、m−、p−)トルイジン、(o−、p−)アミノアニリン、アニリン、(o−、p−)クロロアニリン、(2,5−、3,4−)クロロメチルアニリン、N−モノメチルアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、N−フェニル−(α−、β−)ナフチルアミン、メチルベンズトリアゾール、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,3−ベンズトリアジン、イミダゾール、2−ビニルピリジン、インドール、キノリン、モノエタノールアミンとo−バニリンの反応物、ポリビニルアルコール、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ポリエチレンイミン、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。また、ゼラチン、ポリペプトン、N-(3-ヒドロキシブチリデン)-p-スルファニル酸、N-ブチリデンスルファニル酸、N-シンナモイリデンスルファニル酸、2,4-ジアミノ-6-(2′-メチルイミダゾリル(1′))エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2′-エチル-4-メチルイミダゾリル(1′))エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2′-ウンデシルイミダゾリル(1′))エチル-1,3,5-トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール類も平滑剤として有効である。上記ベンゾチアゾール類としては、ベンゾチアゾール、2-メチルベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(メチルメルカプト)ベンゾチアゾール、2-アミノベンゾチアゾール、2-アミノ-6-メトキシベンゾチアゾール、2-メチル-5-クロロベンゾチアゾール、2-ヒドロキシベンゾチアゾール、2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾール、2-クロロベンゾチアゾール、2,5-ジメチルベンゾチアゾール、6-ニトロ-2-メルカプトベンゾチアゾール、5-ヒドロキシ-2-メチルベンゾチアゾール、2-ベンゾチアゾールチオ酢酸などが挙げられる。
上記光沢剤、或は半光沢剤としては、上記平滑剤とも多少重複するが、ベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、3−アセナフトアルデヒド、ベンジリデンアセトン、ピリジデンアセトン、フルフリリデンアセトン、シンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、サリチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、グルタルアルデヒド、パラアルデヒド、バニリンなどの各種アルデヒド、トリアジン、イミダゾール、インドール、キノリン、2−ビニルピリジン、アニリン、フェナントロリン、ネオクプロイン、ピコリン酸、チオ尿素類、N―(3―ヒドロキシブチリデン)―p―スルファニル酸、N―ブチリデンスルファニル酸、N―シンナモイリデンスルファニル酸、2,4―ジアミノ―6―(2′―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―エチル―4―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―ウンデシルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール、2―メチルベンゾチアゾール、2―アミノベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メトキシベンゾチアゾール、2―メチル―5―クロロベンゾチアゾール、2―ヒドロキシベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メチルベンゾチアゾール、2―クロロベンゾチアゾール、2,5―ジメチルベンゾチアゾール、5―ヒドロキシ―2―メチルベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール類などが挙げられる。
上記pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の各種の酸、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の各種の塩基などが挙げられるが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸類、ホウ酸類、リン酸類、シュウ酸、コハク酸などのジカルボン酸類、乳酸、酒石酸などのオキシカルボン酸類なども有効である。
上記導電性塩としては、硫酸、塩酸、リン酸、スルファミン酸、スルホン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アミン塩などが挙げられるが、上記pH調整剤で共用できる場合もある。
上記防腐剤としては、ホウ酸、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、塩化ベンザルコニウム、フェノール、フェノールポリエトキシレート、チモール、レゾルシン、イソプロピルアミン、グアヤコールなどが挙げられる。上記消泡剤としては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合物型の界面活性剤、高級脂肪族アルコール、アセチレンアルコール及びそれらのポリアルコキシレートなどが挙げられる。
電気スズ系メッキ液のうち、電気スズ合金メッキ液は、上記電気スズメッキ液の組成に対して、スズと合金を形成する相手方の金属の供給源(つまり当該金属の可溶性塩)や、スズ又は相手方の金属を浴中に安定して溶解するための錯化剤などがさらに加入される。
電気スズ合金メッキ液の具体例としては、スズ−銀合金、スズ−銅合金、スズ−ビスマス合金、スズ−インジウム合金、スズ−亜鉛合金、スズ−アンチモン合金、スズ−鉛合金のいずれかのメッキ液が挙げられる(本発明6参照)。
例えば、スズ−銀合金メッキ液に含まれる可溶性銀塩としては、可溶性銀塩は、有機スルホン酸銀を初め、シアン化銀、ホウフッ化銀、硫酸銀、亜硫酸銀、炭酸銀、スルホコハク酸銀、硝酸銀、クエン酸銀、酒石酸銀、グルコン酸銀、シュウ酸銀、酸化銀、酢酸銀などが挙げられる。
スズ−銅合金メッキ液に含まれる可溶性銅塩としては、可溶性銅塩は上記有機スルホン酸の銅塩、硫酸銅、塩化銅、酸化銅、炭酸銅、酢酸銅、ピロリン酸銅、シュウ酸銅などが挙げられる。
同じく、可溶性ビスマス塩は、硫酸ビスマス、酸化ビスマス、塩化ビスマス、臭化ビスマス、硝酸ビスマス、有機スルホン酸のビスマス塩、スルホコハク酸のビスマス塩などが挙げられる。可溶性亜鉛塩は塩化亜鉛、酢酸亜鉛、酸化亜鉛などが挙げられる。可溶性インジウム塩は塩化インジウム、硫酸インジウム、酸化インジウム、有機スルホン酸のインジウム塩などが挙げられる。可溶性アンチモン塩は塩化アンチモン、フッ化アンチモン、上記有機スルホン酸のアンチモン塩、酒石酸アンチモニルカリウムなどが挙げられる。可溶性鉛塩は、メタンスルホン酸鉛、エタンスルホン酸鉛、2−プロパノールスルホン酸鉛などの有機スルホン酸鉛を初め、塩化鉛、酸化鉛、炭酸鉛、酢酸鉛、ホウフッ化鉛、シュウ酸鉛、クエン酸鉛、酒石酸鉛などが挙げられる。他の上記特定金属の可溶性塩も、これらと同様に、酸化物、ハロゲン化物、無機酸又は有機酸の塩などが挙げられる。
上記錯化剤について、例えば、スズ−銅合金メッキ液では、グルコン酸、グルコヘプトン酸、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、ロッシェル塩、乳酸、リンゴ酸、マロン酸、酢酸、或はこれらの塩、チオ尿素又はその誘導体などが挙げられる。
メッキ作業に際しては、電気スズ又はスズ合金メッキ液の第一スズイオン濃度が適正値以下に減少した場合、本発明の補給液を適宜補給することで、メッキ液の第一スズイオン濃度は適正に管理される。
この際、酸化第一スズを補給する従来技術とは異なり、水酸化第一スズを脱酸素剤と界面活性剤の共存下で補給するため、メッキ液は白濁することなく、メッキ液の管理を容易化するとともに、得られるスズ又はスズ合金皮膜の外観を良好に保持できる。
尚、電気スズ系メッキに際して、浴温は0〜80℃程度であり、陰極電流密度は0.01〜200A/dm2、好ましくは0.1〜100A/dm2である。
一方、本発明の第二(本発明2)は、電気スズ系メッキ液 に対する 上記補給液の 補給に替えて、無電解スズ系メッキ液に上記補給液を補給する方法である。
無電解スズ系メッキ液のうち、無電解スズメッキ液はスズの供給源としての可溶性第一スズ塩、ベース酸又はその塩、或いは界面活性剤や酸化防止剤などの各種添加剤を含有する点で前記電気スズメッキ液と共通するが、無電解液の特徴は錯化剤、或いはさらに還元剤を含有する点である。
上記錯化剤は素地を形成する銅とスズとの電極電位を逆転させるなどの作用をし、チオ尿素、或いは1,3―ジメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素(例えば、1,3―ジエチル―2―チオ尿素)、N,N′―ジイソプロピルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、チオセミカルバジドなどのチオ尿素誘導体が挙げられる。
また、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩(EDTA・2Na)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)などの広義のアミノカルボン酸類、エチレンジアミンテトラメチレンリン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンリン酸、アミノトリメチレンリン酸、アミノトリメチレンリン酸五ナトリウム塩などのアミノリン酸類、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミンなどのポリアミン類なども錯化剤として有効である。
上記還元剤は前記金属塩の析出速度や析出合金比率の調整用などに添加され、次亜リン酸、或いはそのアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム塩などの次亜リン酸塩、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、イソプロピルアミンボラン、モルホリンボランなどのアミンボラン類、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素化合物、ヒドラジン水和物、フェニルヒドラジンなどのヒドラジン類などが挙げられる。
以下、電気スズ又はスズ合金メッキ液用の本発明の補給液の実施例、当該補給液をメッキ液に補給した際の補給液の安定性の評価試験例、当該評価試験の結果、無電解スズメッキ液用の本発明の補給液の実施例、当該補給液をメッキ液に補給した際の補給液の安定性の評価試験例、当該評価試験の結果、試験結果に基づく評価を順次説明する。実施例の「%」は重量基準である。
尚、本発明は上記実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《電気スズ系メッキ液への補給液の実施例》
下記の実施例1〜8のうち、実施例1〜2は界面活性剤にノニオン性界面活性剤を用いた例、同じく実施例3〜6はカチオン性界面活性剤を用いた例、実施例7〜8はアニオン性界面活性剤を用いた例である。
また、下記の比較例1〜8のうち、比較例1は界面活性剤と脱酸素剤のないブランク例である。比較例2〜3は脱酸素剤を含有し界面活性剤を含有しないブランク例であり、比較例2は実施例1を基本とし、比較例3は実施例3を基本とする。比較例4〜6は界面活性剤を含有し脱酸素剤を含有しないブランク例であり、比較例4は実施例2を基本とし、比較例5は実施例4を基本とし、比較例6は実施例6を基本とする。比較例7〜8は特許文献5に準拠して錯化剤を追加的に用いた例であり、比較例7は界面活性剤と脱酸素剤を含有せず錯化剤を含有した例、比較例8は界面活性剤を含有し脱酸素剤を含有せず錯化剤を含有した例である。
(1)実施例1
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
アスコルビン酸 0.5g/L
ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロライド 0.1g/L
(2)実施例2
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
アスコルビン酸 0.5g/L
ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロライド 1g/L
(3)実施例3
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
カテコール 0.5g/L
トリスチレン化フェノールポリエトキシレート(EO12モル) 0.1g/L
(4)実施例4
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
カテコール 0.05g/L
トリスチレン化フェノールポリエトキシレート(EO12モル) 1g/L
(5)実施例5
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
カテコールスルホン酸 0.3g/L
エチレンジアミンポリエトキシレート(EO12モル) 0.1g/L
(6)実施例6
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
カテコールスルホン酸 0.3g/L
エチレンジアミンポリエトキシレート(EO12モル) 1g/L
(7)実施例7
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
レゾルシン 0.3g/L
ジエチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 0.1g/L
(8)実施例8
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
レゾルシン 0.3g/L
ジエチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 1g/L
(9)比較例1
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
(10)比較例2
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
アスコルビン酸 0.5g/L
(11)比較例3
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
カテコール 0.05g/L
(12)比較例4
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロライド 1g/L
(13)比較例5
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
トリスチレン化フェノールポリエトキシレート(EO12モル) 1g/L
(14)比較例6
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
エチレンジアミンポリエトキシレート(EO12モル) 1g/L
(15)比較例7
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
クエン酸 2.5g/L
(16)比較例8
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロライド 0.01g/L
クエン酸 2.5g/L
《電気スズ系メッキ液に補給液を供給した際の補給液の安定性の評価試験例》
冒述したように、スズ系メッキ液に第一スズイオン成分を供給するための補給液では、4価スズの発生を防止してメッキ液を白濁させないことが重要である。
従って、上記実施例1〜8及び比較例1〜8の各補給液を調製してから1カ月経過した時点で、水酸化第一スズの初期含有量からのスズ(II)の減少量を測定して4価スズへの酸化移行率(逆言すれば、2価スズのまま保持される安定化率)を見るとともに、この1カ月経過した各補給液を下記の組成の電気スズメッキ液に補給して、その直後のメッキ液の濁りの有無を目視観察することにより、補給液の安定性の優劣を評価した。
この場合、メッキ作業において、補給液は長期に保管しながらメッキ液に逐次補給するのが実情なので、本評価試験での補給液の経時変化を見る期間は、便宜上1カ月とした。
尚、上記水酸化第一スズの減少量は、次の手順(1)〜(3)で測定した。
(1)1モル/Lのメタンスルホン酸溶液に、補給液を2価スズとして濃度20g/Lになるように調製して撹拌した。
(2)上記溶液を濾過し、濾液をヨウ素滴定して2価スズの濃度を測定した。
(3)初期補給液と経時後の補給液を上記(1)〜(2)の方式で夫々測定することにより、2価スズの濃度差からその減少量を求めた。
[電気スズメッキ液]
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 60g/L
メタンスルホン酸 1モル/L
トリスチレン化フェノールポリエトキシレート(EO12モル) 10g/L
カテコールスルホン酸 0.5g/L
《電気メッキ液に対する補給液の安定性評価の試験結果》
上記安定性評価の試験結果は下表Aの通りである。
[表A] 濁りの有無 スズ(II) 濁りの有無 スズ(II)
の減少量(g) の減少量(g)
実施例1 なし 0.8 比較例1 あり 15.3
実施例2 なし 0.5 比較例2 あり 5.6
実施例3 なし 0.6 比較例3 あり 8.1
実施例4 なし 0.5 比較例4 あり 4.5
実施例5 なし 0.7 比較例5 あり 7.8
実施例6 なし 0.5 比較例6 あり 6.2
実施例7 なし 0.9 比較例7 あり 14.8
実施例8 なし 0.7 比較例8 あり 14.8
《無電解スズメッキ液への補給液の実施例》
下記の実施例9〜10は界面活性剤にノニオン性界面活性剤を用いた例である。
また、下記の比較例9は上記実施例9を基本とし、脱酸素剤を含有し界面活性剤を含有しないブランク例であり、比較例10は上記実施例10を基本とし、界面活性剤を含有し脱酸素剤を含有しないブランク例である。
(1)実施例9
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
次亜リン酸 0.5g/L
ラウリルアルコールポリエトキシレート(EO10モル) 0.1g/L
(2)実施例10
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
次亜リン酸 0.5g/L
ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル(EO8モル) 0.1g/L
(3)比較例9
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
次亜リン酸 0.5g/L
(4)比較例10
下記の組成で補給液を調製した。
水酸化第一スズ(Sn2+として) 300g/L
ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル(EO8モル) 0.1g/L
《無電解スズメッキ液に補給液を供給した際の補給液の安定性の評価試験例》
前記電気スズ系メッキ液に補給した際の安定性試験と同様の手法により、上記実施例9〜10及び比較例9〜10の各補給液を調製してから1カ月経過した時点で、水酸化第一スズの初期含有量から4価スズへの酸化移行率(つまり、2価スズのまま保持される安定化率)を測定するとともに、この1カ月経過した各補給液を下記の組成の無電解スズメッキ液に補給した直後のメッキ液の濁りの有無を目視観察することにより、補給液の安定性の優劣を評価した。
[無電解スズメッキ液]
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48g/L
メタンスルホン酸 1モル/L
チオ尿素 1.50モル/L
次亜リン酸ナトリウム 10g/L
ラウリルアルコールポリエトキシレート(EO10モル) 0.1g/L
《無電解メッキ液に対する補給液の安定性評価の試験結果》
上記安定性評価の試験結果は下表Bの通りである。
[表B] 濁りの有無 スズ(II) 濁りの有無 スズ(II)
の減少量(g) の減少量(g)
実施例9 なし 0.7 比較例9 あり 8.2
実施例10 なし 0.7 比較例10 あり 8.4
《安定性試験の結果に基づく評価》
(A)電気スズ系メッキ液への補給
上表Aによれば、脱酸素剤と界面活性剤のないブランク例である比較例1は、補給液を調製してから1カ月経過時点のスズ(II)の減少量は他の比較例に対して相対的に最も大きく、脱酸素剤のみを含有した比較例2〜3では、この比較例1に比して上記減少量はかなり低減し、4価スズへの酸化はある程度抑制されることが分かる。また、脱酸素剤を含有せず、界面活性剤のみを含有する比較例4〜6でも、比較例2〜3と同じようなレベルに上記減少量は下がり、界面活性剤の水酸化第一スズへの被覆による酸素ブロック作用に基づく酸化防止効果が推定できる結果である。尚、上記比較例1にいわば錯化剤(クエン酸)を含有しただけの比較例7では、上記スズ(II)の減少量は比較例1とあまり変わらず、錯化剤による酸化防止効果がないことが分かる。また、比較例8は成分的には比較例4に錯化剤を補填したものであるが、比較例4に比べて界面活性剤の含有量がきわめて少ないため、上記減少量も増大したものと思料される。
上述のように、比較例1〜8では、脱酸素剤及び/又は界面活性剤の含有の有無で上記スズ(II)の減少量は大きく変動するが、しかしながら、相対的にこの減少量が下がる比較例2〜6でも絶対的な減少量は大きく、かなりの割合が2価から4価スズに移行したことが分かる。
従って、実際に、1カ月経過した比較例1〜8の各補給液をスズメッキ液に供給すると、補給直後に白濁してしまうことが確認でき、補給液として不適であることが裏付けられた。
これに対して、水酸化第一スズを脱酸素剤と界面活性剤の共存下に調製した実施例1〜8では、水酸化スズ(II)の初期含有量は単位容積(1リットル)当たり500gであり、この状態から1カ月経過した時点のスズ(II)の減少量は比較例1〜8(特に比較例2〜6)に比べて顕著に低減し、ミリグラム・オーダーまで劇的に減ることが分かる。
しかも、この実施例1〜8を詳細に検討すると、実施例1〜2、実施例3〜4、実施例5〜6は夫々脱酸素剤の含有量を固定し、界面活性剤の含有量を変動させたものであるが、界面活性剤を少量添加した実施例1、3、5では、その含有量を10倍に増大させた実施例2、4、6に比べても、上記スズ(II)の減少量にあまり差異はないため、脱酸素剤に界面活性剤を少し共存させるだけで、水酸化第一スズの酸化防止効果が顕著に増大することが分かる。これは、例えば、脱酸素剤の種類と含有量が共通する実施例1と実施例2と比較例2との対比、或いは、実施例3と実施例4と比較例3との対比によって、より良く裏付けられる。
これを逆言すると、実施例3〜4に見るように、脱酸素剤の含有量がごくわずかな場合でも、界面活性剤を共存させることで水酸化第一スズの酸化防止能を良好に発現できるということである。
また、添加する界面活性剤の種類に着目すると、実施例1〜2はカチオン性、実施例3〜6はノニオン性、実施例7〜8はアニオン性の各界面活性剤であり、種々の脱酸素剤に対していずれの種類の界面活性剤を共存させても水酸化第一スズを有効に酸化防止できることが分かる。
前述したように、比較例1〜8の各補給液はスズメッキ液に補給直後に白濁したのに対して、水酸化第一スズに脱酸素剤と界面活性剤を共存させた実施例1〜8では、スズ(II)の減少量が比較例1〜8(特に比較例2〜6)に比べて顕著に低減したことから、実施例1〜8の各補給液は、調製直後は言うに及ばず、調製してから1カ月経過した時点でスズメッキ液に供給しても、補給直後に白濁することはなく、もって、 メッキの作業性の向上とメッキ液の管理の容易化を共に達成でき、 補給液として優れた適性を具備することが明らかになった。
そして、このことから、水酸化第一スズを酸化防止して4価スズを発生させない点で、脱酸素剤単独に対する、脱酸素剤に界面活性剤を共存させることの著大な優位性が裏付けられるとともに、界面活性剤の水酸化第一スズに対する被覆作用が推測できる。
また、上記安定性試験は、本発明の補給液を電気スズメッキ液に対して適用したものであるが、本発明の技術的思想は水酸化第一スズの酸化を脱酸素剤と界面活性剤の共存で複合的に抑制することにある。
このため、本発明の補給液においては、第一スズイオン含有メッキ液に対して共通の効果を発揮することができ、実際に、上記電気スズメッキ液に替えて、電気スズ合金メッキ液(例えば、電気スズ−銀合金メッキ液)に、調製してから1カ月経過した補給液を供給しても、同様の安定した結果が得られ、メッキ液が白濁することはなかった。
(B)無電解スズメッキ液への補給
上表Bによれば、界面活性剤を含有せず脱酸素剤のみを含有した比較例9、脱酸素剤を含有せず界面活性剤のみを含有した比較例10では、スズ(II)の減少量は8.2〜8.4gであり、また、調製から1カ月経過した補給液を無電解メッキ液に補給すると濁りが観察された。
これに対して、界面活性剤と脱酸素剤の共存下で第一スズイオンを補給した実施例9〜10では、スズ(II)の減少量は共に0.7gにとどまって比較例9〜10から飛躍的に改善されており、また、当該補給液を無電解メッキ液に補給しても濁りはなかった。
従って、実施例9〜10では2価から4価スズへの移行はごくわずかであり、補給時に濁りもないことから、電気メッキ液への補給の場合と同様に、調製から1カ月経過してもスズイオン(II)の濃度の減少はほとんどなく、補給液として優れた性能が裏付けられた。

Claims (7)

  1. 不溶性陽極を用いてスズメッキ液又はスズ合金メッキ液により電気スズ又はスズ合金メッキを行うに際して、第一スズイオンを含む補給液をスズメッキ液又はスズ合金メッキ液に補給するスズ系メッキ液への補給方法において、
    上記補給液が水酸化第一スズと界面活性剤と脱酸素剤を含有することを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法。
  2. 無電解スズ又はスズ合金メッキ液によりスズ又はスズ合金メッキを行うに際して、第一スズイオンを含む補給液を無電解スズ又はスズ合金メッキ液に補給するスズ系メッキ液への補給方法において、
    上記補給液が水酸化第一スズと界面活性剤と脱酸素剤を含有することを特徴とするスズ系メッキ液への補給方法。
  3. 界面活性剤がカチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のスズ系メッキ液への補給方法。
  4. 脱酸素剤が、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ヒドロキノンスルホン酸、タイロン、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシベンジルアルコール、ナフトールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、グアヤコール、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、シュウ酸、ギ酸、グリオキサール、アセトアルデヒド、グリコールアルデヒド、グルタルアルデヒド、次亜リン酸、亜リン酸及びこれらの塩よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスズ系メッキ液への補給方法。
  5. 水酸化第一スズに対する界面活性剤の含有率が0.01〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスズ系メッキ液への補給方法。
  6. 脱酸素剤の補給液に対する含有量が0.1〜10g/Lであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスズ系メッキ液への補給方法。
  7. スズ合金メッキ液が、スズ−銀合金、スズ−銅合金、スズ−ビスマス合金、スズ−インジウム合金、スズ−亜鉛合金、スズ−アンチモン合金、スズ−鉛合金のいずれかのメッキ液であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のスズ系メッキ液への補給方法。
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