JP6645609B2 - 錫合金めっき液 - Google Patents
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Description
第1の実施形態の錫合金めっき液は、可溶性錫塩と、錫より貴な金属の可溶性塩と、上述した一般式(1)で示されるスルフィド化合物とを含む。この錫合金めっき液は更に添加剤を含んでもよい。
第1の実施形態の錫合金めっき液において用いられる可溶性錫塩は、水に溶解して二価の錫イオンを生成する塩である。可溶性錫塩の例としては、ハロゲン化物、硫酸塩、酸化物、アルカンスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩及びアルカノールスルホン酸塩が挙げられる。アルカンスルホン酸塩の具体例としては、メタンスルホン酸塩及びエタンスルホン酸塩が挙げられる。アリールスルホン酸塩の具体例としては、ベンゼンスルホン酸塩、フェノールスルホン酸塩、クレゾールスルホン酸塩及びトルエンスルホン酸塩が挙げられる。アルカノールスルホン酸塩の具体例としては、イセチオン酸塩が挙げられる。
第1の実施形態の錫合金めっき液において用いられる錫より貴な金属の可溶性塩は、水に溶解する塩である。錫より貴な金属としては、銀、銅、金及びビスマスより選ばれる少なくとも1種以上の金属を挙げることができる。これらの金属の可溶性塩の例は、可溶性錫塩の例と同じである。これらの金属の中で、銀又は銅を含むことが好ましい。錫と銀の合金(SnAg合金)は、共晶組成(Sn−3.5wt%Ag)での融点が221℃と低融点であり、また錫と銅の合金(SnCu合金)は、共晶組成(Sn−1.7wt%Cu)での融点227℃と低融点であり、いずれも、はんだ濡れ性、実装強度、曲げ性及びリフロー性に優れ、ウィスカーが生成しにくいなどの利点がある。錫より貴な金属の可溶性塩は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。第1の実施形態のめっき液における錫より貴な金属の可溶性塩の含有量は、金属の量に換算して、好ましくは0.01g/L以上10g/L以下の範囲、更に好ましくは0.1g/L以上2g/L以下の範囲である。錫より貴な金属の可溶性塩の含有量が過度に少ない場合、又は過度に多い場合は、析出するはんだ合金の組成を共晶組成とすることができず、はんだ合金としての特性が得られなくなる。
第1の実施形態の錫合金めっき液において用いられるスルフィド化合物は、上述した一般式(1)で示され、錫より貴な金属用の錯体化剤として作用する。このスルフィド化合物は、主原料のα−チオグリセロールを、例えば水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム又は炭酸ナトリウムの塩基性水溶液に混合した後、次に述べる副原料を混合し撹拌した後、還流し、主原料と副原料を求核置換反応させることで得られる。後述する実施例3のスルフィド化合物を製造するための方法を例示する。1Lのナス形フラスコに溶媒として100mLの純水と100mLのエタノールを用意し、水酸化ナトリウム40gを撹拌しながら溶解させる。その溶解液を25℃まで冷却した後、α−チオグリセロールを108g投入し混合する。その後、副原料として2−クロロエタノールを80g投入し混合する。80℃で18時間還流させた後、蒸留により溶媒を除去することで、後述する構造式(1−3)に示すスルフィド化合物が得られる。
第1の実施形態の錫合金めっき液は、酸電解質(遊離酸)、補助錯体化剤、界面活性剤、酸化防止剤、錫用の錯体化剤、pH調整剤、光沢化剤等の添加剤を更に含んでいてもよい。
酸電解質としては、塩化水素、臭化水素、硫酸、アルカンスルホン酸、アリールスルホン酸又はアルカノールスルホン酸が挙げられる。アルカンスルホン酸の具体例としては、メタンスルホン酸又はエタンスルホン酸が挙げられる。アリールスルホン酸の具体例としては、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸又はトルエンスルホン酸が挙げられる。アルカノールスルホン酸の具体例としては、イセチオン酸が挙げられる。酸電解質は、錫合金めっき液の導電性を高める作用がある。
補助錯体化剤としては、グルコン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、ピロリン酸又はその塩、エチレンジアミン類、チオ尿素類、メルカプトチアゾール類、メルカプトトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類、又はヒドロキシアルキルホスフィン類が挙げられる。補助錯体化剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
第1の実施形態の錫合金めっき液は、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤は、錫合金めっき液と被めっき物との親和性を高める作用と、錫合金めっき膜形成時にめっき膜の表面に吸着してめっき膜内の錫合金の結晶成長を抑制して、結晶を微細化することにより、めっき膜の外観向上、被めっき物との密着性向上、膜厚均一化などの作用がある。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
第1の実施形態の錫合金めっき液は、必要に応じて酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は錫合金めっき液中のSn2+の酸化防止を目的としたものである。酸化防止剤の例としては、アスコルビン酸又はその塩、ピロガロール、ヒドロキノン、フロログルシノール、トリヒドロキシベンゼン、カテコール、クレゾールスルホン酸又はその塩、カテコールスルホン酸又はその塩、ヒドロキノンスルホン酸又はその塩などが挙げられる。例えば、酸性浴では、ヒドロキノンスルホン酸又はその塩、中性浴ではアスコルビン酸又はその塩などが好ましい。
第1の実施形態の錫合金めっき液は、酸性、弱酸性、中性などの任意のpH領域の錫合金めっき液に適用できる。Sn2+イオンは強酸性(pH:<1)では安定であるが、酸性から中性付近(pH:1〜7)では白色沈澱を生じ易い。このため、第1の実施形態の錫合金めっき液を中性付近の錫めっき液に適用する場合には、Sn2+イオンを安定化させる目的で、錫用の錯体化剤を添加するのが好ましい。
第1の実施形態の錫合金めっき液は、必要に応じてpH調整剤を含有することができる。pH調整剤の例としては、塩酸、硫酸等の各種の酸、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の各種の塩基などが挙げられる。また、pH調整剤としては、酢酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸類、ホウ酸類、リン酸類、シュウ酸、コハク酸などのジカルボン酸類、乳酸、酒石酸などのオキシカルボン酸類なども有効である。
第1の実施形態の錫合金めっき液は、必要に応じて光沢化剤を含有することができる。光沢化剤としては、芳香族カルボニル化合物が有効である。芳香族カルボニル化合物は、錫合金めっき膜中の錫合金の結晶粒子を微細化する作用がある。芳香族カルボニル化合物は、芳香族炭化水素の炭素原子にカルボニル基(−CO−X:但し、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数が1〜6個の範囲にあるアルキル基又は炭素原子数が1〜6個の範囲にあるアルコキシ基を意味する)が結合した化合物である。芳香族炭化水素は、ベンゼン環、ナフタレン環及びアントラセン環を含む。芳香族炭化水素は、置換基を有してもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素原子数が1〜6個の範囲にあるアルキル基及び炭素原子数が1〜6個の範囲にあるアルコキシ基を挙げることができる。カルボニル基は、芳香族炭化水素に直結していてもよいし、炭素原子数が1個以上6個以下の範囲にあるアルキレン基を介して結合してもよい。芳香族カルボニル化合物の具体例としては、ベンザルアセトン、桂皮酸、シンナムアルデヒド、ベンズアルデヒドを挙げることができる。
第2の実施形態の錫合金めっき液は、可溶性錫塩と、錫より貴な金属の可溶性塩と、上述した一般式(2)で示されるスルフィド化合物とを含む。この錫合金めっき液は更に添加剤を含んでもよい。
第2の実施形態の錫合金めっき液において用いられるスルフィド化合物は、上述した一般式(2)で示され、錫より貴な金属用の錯体化剤として作用する。このスルフィド化合物は、主原料のα−チオグリセロールを、例えば水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム又は炭酸ナトリウムなどの塩基性の水溶液に混合した後、次に述べる副原料を混合し撹拌した後、還流し、主原料と副原料を求核置換反応させることで得られる。第2の実施形態の錫合金めっき液におけるスルフィド化合物の含有量は、第1の実施形態の錫合金めっき液におけるスルフィド化合物の含有量と同じである。以下に後述する実施例15のスルフィド化合物を製造するための方法を例示する。2Lのナス形フラスコに溶媒として200mLの純水と200mLのエタノールを用意し、水酸化カリウム112gを撹拌しながら溶解させる。その溶解液を25℃まで冷却した後、α−チオグリセロールを216g投入し混合する。その後、副原料として1,3−ジクロロプロパンを113g投入し混合する。80℃で24時間還流させた後、蒸留により溶媒を除去することで、後述する構造式(2−2)に示すスルフィド化合物が得られる。
第3の実施形態の錫合金めっき液は、可溶性錫塩と、錫より貴な金属の可溶性塩と、上述した一般式(3)で示されるスルフィド化合物とを含む。この錫合金めっき液は更に添加剤を含んでもよい。
第3の実施形態の錫合金めっき液において用いられるスルフィド化合物は、上述した一般式(3)で示され、錫より貴な金属用の錯体化剤として作用する。このスルフィド化合物は、主原料のα−チオグリセロールを、例えば水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム又は炭酸ナトリウムなどの塩基性水溶液に混合した後、次に述べる副原料を混合し、撹拌した後、還流し、主原料と副原料を反応させることで得られる。第3の実施形態の錫合金めっき液におけるスルフィド化合物の含有量は、第1の実施形態の錫合金めっき液におけるスルフィド化合物の含有量と同じである。以下に後述する実施例20のスルフィド化合物を製造するための方法を例示する。2Lのナス形フラスコに溶媒として200mLの純水と200mLのエタノールを用意し、炭酸水素ナトリウム168gを撹拌しながら溶解させる。その溶解液を25℃まで冷却した後、α−チオグリセロールを216g投入し混合する。その後、副原料としてビス(2−クロロエチル)エーテルを143g投入し混合する。80℃で48時間還流させた後、蒸留により溶媒を除去することで、後述する構造式(3−1)に示すスルフィド化合物が得られる。
先ず、実施例1〜13及び比較例1〜3で用いられる第1の実施形態に記載したスルフィド化合物を製造するための主原料と副原料及び製造されたスルフィド化合物の構造式の符号を以下の表1に示す。またその構造式を以下に列挙する。実施例1〜13及び比較例1〜3で用いられるスルフィド化合物は、第1の実施形態に記載した方法により製造した。
次いで、実施例14〜19及び比較例4〜6で用いられる第2の実施形態に記載したスルフィド化合物を製造するための主原料と副原料及び製造されたスルフィド化合物の構造式の符号を以下の表2に示す。またその構造式を以下に列挙する。実施例14〜19及び比較例4〜6で用いられるスルフィド化合物は、第2の実施形態に記載した方法により製造した。
更に、実施例20〜23で用いられる第3の実施形態に記載したスルフィド化合物を製造するための主原料と副原料及び製造されたスルフィド化合物の構造式の符号を以下の表3に示す。またその構造式を以下に列挙する。実施例20〜23で用いられるスルフィド化合物は、第3の実施形態に記載した方法により製造した。
<実施例1>
メタンスルホン酸錫水溶液に、遊離酸としてのメタンスルホン酸と、構造式(1−1)のスルフィド化合物と、ノニオン系界面活性剤(エチレンジアミンにポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンを50:50の割合で付加させたもの)と酸化防止剤としてのピロガロールとを混合して溶解させた後、更にメタンスルホン酸銀水溶液を加えて混合した。そして最後にイオン交換水を加えて、下記組成のSnAgめっき液を建浴した。下記組成のSnAgめっき液中のAg量に対する上記スルフィド化合物のモル比は1であった。なお、メタンスルホン酸錫水溶液は、金属錫板を、メタンスルホン酸銀水溶液は、金属銀板を、それぞれメタンスルホン酸水溶液中で電解させることにより調製した。
メタンスルホン酸錫(Sn2+として):50g/L
メタンスルホン酸銀(Ag+として):0.5g/L
メタンスルホン酸(遊離酸として):150g/L
スルフィド化合物(構造式(1−1))の含有量(モル比):1
ノニオン系界面活性剤:5g/L
酸化防止剤:1g/L
イオン交換水:残部
実施例2〜11では、構造式(1−2)〜(1−11)のスルフィド化合物をそれぞれ用いた。実施例2〜11では、スルフィド化合物を変更した以外は、実施例1と同様にSnAgめっき液をそれぞれ建浴した。
実施例12では、実施例1と同じ上記構造式(1−1)のスルフィド化合物を用いた。実施例12では、SnAgめっき液中のAg量に対する上記スルフィド化合物のモル比を100にした。このモル比を変更した以外は、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
実施例13では、実施例1と同じ上記構造式(1−1)のスルフィド化合物を用いた。実施例13では、メタンスルホン酸銀の代わりにメタンスルホン酸銅を用い、SnCu合金めっき液とした。また、この合金種を変更した以外は、実施例1と同様にめっき液を建浴した。
比較例1では、実施例1と比較するために、上述した一般式(1)中の(A)における酸素原子数及び炭素原子数がともにゼロである構造式(1−12)のスルフィド化合物(α−チオグリセロール)を用いた。これ以外、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
比較例2では、実施例2と比較するために、上述した一般式(1)中の(A)における酸素原子数がゼロであって、炭素原子数が3である構造式(1−13)のスルフィド化合物を用いた。この構造式(1−13)では酸素原子数がゼロであって、炭素原子数が3であった。これ以外、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
比較例2では、実施例2と比較するために、上述した一般式(1)とは異なる構造式(1−14)のスルフィド化合物(2−(エチルチオ)エタノール)を用いた。これ以外、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
実施例14〜19では、構造式(2−1)〜(2−6)のスルフィド化合物をそれぞれ用いた。実施例14〜19では、スルフィド化合物を変更した以外は、実施例1と同様にSnAgめっき液をそれぞれ建浴した。
比較例4では、実施例14と比較するために、上述した一般式(2)中の(B)における酸素原子数及び炭素原子数がともにゼロである構造式(2−7)のスルフィド化合物を用いた。これ以外、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
比較例5では、実施例16と比較するために、上述した一般式(2)中の(B)における酸素原子数がゼロであって、炭素原子数が5である構造式(2−8)のスルフィド化合物を用いた。これ以外、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
比較例6では、実施例15と比較するために、上述した一般式(2)とは異なる構造式(2−9)のスルフィド化合物(3,7−ジチア−1,9−ノナンジオール)を用いた。これ以外、実施例1と同様にSnAgめっき液を建浴した。
実施例20〜23では、構造式(3−1)〜(3−4)のスルフィド化合物をそれぞれ用いた。実施例20〜23では、スルフィド化合物を変更した以外は、実施例1と同様にSnAgめっき液をそれぞれ建浴した。
実施例1〜23及び比較例1〜6の29種類の建浴した直後の錫合金めっき液の透明度と、建浴した錫合金めっき液の安定性について評価した。錫合金めっき液の安定性は、経時安定性試験と電解安定性試験を行って評価した。これらの結果を表4及び表5に示す。
29種類の建浴した直後の錫合金めっき液をガラス製の透明ビーカーに入れ、透明度を目視で観察した。めっき液が透き通った状態のものを「透明」と判定し、白濁化するものを「白濁」と判定した。
29種類の建浴した錫合金めっき液をガラス製の密封ボトルにそれぞれ別々に入れ、Panasonic社製のクリーンオーブン内で50℃で6ヶ月間保管した。島津製作所社製のICP発光分析装置(ICP−AES、型番ICPE−9800)を用い、建浴直後の錫合金めっき液中のAg濃度(SnAgめっき液の場合)又はCu濃度(SnCuめっき液の場合)を100%として、6ヶ月間保管後に錫合金めっき液中に残存しているAg濃度(SnAgめっき液の場合)又はCu濃度(SnCuめっき液の場合)の残存割合(%)を「経時後残存率」として評価した。80%以上を良好と判定した。
29種類の建浴した錫合金めっき液を電解液として、この電解液中にカソードとして銅板を、アノードとして白金板をそれぞれ配置し、浴温25℃、カソード電流密度10ASDで29種類の建浴した錫合金めっき液をそれぞれ別々に電解めっきを行った。電解めっきによりめっき液中の金属成分が消費されるため、5Ah/Lの電解めっき毎に酸化第一錫(SnO)と酸化第一銀(Ag2O)の粉末をめっき液に投入し、混合して溶解させることで、金属成分をめっき液に補給しながら、150Ah/Lまで電解めっきを行った。電解めっき後の錫合金めっき液中に残存するスルフィド化合物の濃度を以下のHPLC(High Performance Liquid Chromatography)法により定量分析した。錫合金めっき液をディスポーザブルシリンジでろ過し、島津製作所製のHPLC装置(型番Prominence)を用い、移動相をMeOH(メタノール)として、40℃に保温したL−ColumnODSを用いて分析を行った。建浴直後のスルフィド化合物の濃度を100%として、電解めっき後のスルフィド化合物の残存割合(%)をスルフィド化合物の「経時後残存率」として評価した。80%以上を良好と判定した。
Claims (8)
- 前記錫より貴な金属が、銀、銅、金及びビスマスより選ばれる少なくとも1種以上の金属である請求項1記載の錫合金めっき液。
- 更にグルコン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、ピロリン酸又はその塩、エチレンジアミン類、チオ尿素類、メルカプトチアゾール類、メルカプトトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類、及びヒドロキシアルキルホスフィン類から選ばれる少なくとも1種以上の補助錯体化剤を含む請求項1又は2記載の錫合金めっき液。
- 更にアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤より選ばれる少なくとも1種以上の界面活性剤を含む請求項1ないし3いずれか1項に記載の錫合金めっき液。
- 更に酸化防止剤を含む請求項1ないし4いずれか1項に記載の錫合金めっき液。
- 更に錫用の錯体化剤を含む請求項1ないし5いずれか1項に記載の錫合金めっき液。
- 更にpH調整剤を含む請求項1ないし6いずれか1項に記載の錫合金めっき液。
- 更に光沢化剤を含む請求項1ないし7いずれか1項に記載の錫合金めっき液。
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