JPH05222540A - 置換めっき浴の寿命を延長させる方法 - Google Patents

置換めっき浴の寿命を延長させる方法

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JPH05222540A
JPH05222540A JP4316887A JP31688792A JPH05222540A JP H05222540 A JPH05222540 A JP H05222540A JP 4316887 A JP4316887 A JP 4316887A JP 31688792 A JP31688792 A JP 31688792A JP H05222540 A JPH05222540 A JP H05222540A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】錯体を定期的に除去し、メッキ浴を安定化し、
その使用寿命を延長させる方法の提供。 【構成】スズめっき液は飽和に達する前に貯蔵槽から取
り出し、選択的にチオ尿素錯体を沈殿させ、そして残り
の溶液を貯蔵槽に戻すことにより安定化させる。沈殿し
た銅−チオ尿素錯体は酸に再溶解し、そして慣用の廃棄
物処理により廃棄するか、またはその酸溶液を電解採取
して銅を再生し、かつチオ尿素を酸化して廃棄物処理の
ためのより許容されうる酸溶液を生成することができ
る。好ましくは、チオ尿素は電解採取中に陽極から単離
され、その結果生成した酸チオ尿素溶液は貯蔵槽中のス
ズめっき液を部分的に補充するために用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は化学的置換めっきに関する。さら
に詳しくは、本発明はスプレーまたはカスケード塗装法
を用いる化学的置換による銅、銅合金および他の金属上
のスズめっきに関する。さらにより詳しくは、本発明は
このような化学的置換めっきの印刷回路板の製作におけ
る使用に関する。
【0002】スズのコーティングは典型的には銅および
銅ベースの合金の表面に特定様式の置換めっき、すなわ
ち米国特許第2,891,871号、同第3,303,02
9号および同第4,715,894号に開示されているよ
うに浸漬めっき技術により施されている(“置換”めっ
きはまた“交換”めっきとして知られており、本明細書
においてこれらの用語は同義である)。開示された浸漬
スズめっき技術において、必須成分としてスズ(II)塩、
酸およびチオ尿素またはチオ尿素誘導体の水溶液を含む
めっき浴が製造される。浸漬スズめっき法において、銅
表面を有する製品、例えば銅張り印刷回路板は所定の期
間めっき浴中に浸漬され、その間表面の銅金属は銅(I)
イオンに酸化され、チオ尿素と錯化し、そしてその表面
で同時にスズ(II)イオンから還元されたスズ金属と置換
される。所望の厚さまでの置換めっきが終了した後、製
品はめっき浴から取り出され、そして水洗されて残りの
めっき溶液が取り除かれる。そのめっき工程の間、浸漬
浴中の銅(I)チオ尿素錯体濃度が増加する。同様に、ス
ズ(II)イオンの幾らかの大気酸化はめっき浴の寿命の間
スズ(IV)イオン濃度の増加をもたらす。しかしながら、
銅(I)錯体およびスズ(IV)イオンの濃度はめっきした製
品に伴うめっき溶液の実質的なすくい出しおよび引き続
いてのめっき浴補充により迅速に平衡化する。スズ置換
めっきにおけるスズ(IV)イオンの存在はめっき浴の効率
を減少するため望ましくない。浸漬めっき浴は典型的に
は大気酸化を最小限にする非常に小さい表面/容積比を
有し、そして典型的にはスズ(IV)イオンの平衡濃度は許
容範囲内である。にも関らず、幾つかの印刷回路板用途
のようにめっきした表面厚さが臨界である場合、浸漬浴
から製品を取り出す間の望ましくない大気酸化はめっき
した表面に不均一な厚さの縞をもたらしうる。
【0003】化学的置換めっきは、印刷回路板(PC
B)、特に多層印刷回路板の製造において用いられてい
る。印刷回路板は片面または両面に銅のような金属導電
層を有する不導体または絶縁体例えばファイバーガラス
/エポキシシート(被覆金属)からなる。加工前のPC
B上の金属層は典型的には回路板の両面を結合するホー
ルまたはバイアを通してのめっきパターンにより遮断さ
れうる銅の連続層である。加工中、所定量の銅層が除去
されPCBの浮出し銅回路画像パターンを形成する。多
層PCBは典型的には部分的に硬化したB−段階樹脂す
なわちプレプレグのような誘電性接着層を有する銅を含
むもののような像形成した導電層を多層サンドウィッチ
(それは次に熱および圧力を加えることにより互いに接
着する)中に差し込むことにより構成される。これらの
タイプの印刷回路板の製作は C.F.Coombs, Jr., McGraw
-Hillの「Printed Circuits Hardbook」第3版(1988
年)に記載されている。滑らかな銅表面を有する導電層
はプレプレグに良く接着しないので、多層PCBサンド
ウィッチの層間の接着強さを高めるために幾つかの銅表
面処理が開発された。
【0004】このような銅表面処理の1つはHoltzmanら
の米国特許第4,715,894号に開示されているよう
な多層回路のための結合剤としての浸漬スズおよびスズ
合金の使用である。その開示された方法において、それ
ぞれのPCBの銅表面を積層して多層板を形成する前に
浸漬法によりスズで置換めっきするための、チオ尿素化
合物および尿素化合物の両方を含有する浸漬スズ組成物
が開示されている。この浸漬法により製造された多層P
CBの接着強さは改良されたけれども、多層PCBの生
産能率はそれぞれのPCB加工に伴う溶液のすくい出し
により実質的な量のめっき浴が損失するバッチ法により
制限される。さらに、この浸漬法により製作されたPC
Bは上記したような縞による欠陥を受けやすい。
【0005】多層PCBの中間層結合はPalladinoの米
国特許第5,073,456号並びにK.H. Dietz, J.V. P
alladinoおよびA.C. Vitaleの「Printed Circuit Fabri
cation」第13巻, No.5, 46〜60頁(1990年5
月)の“Multilayer Bonding:Current Technology And
A New Alternative”と題する刊行物に開示された方法
によりさらに改良された。開示されたインライン法に
は、スプレー置換スズめっき工程、引き続いてのウレイ
ドシランおよびジシリル架橋剤のシラン接着剤混合物を
用いる後処理工程が含まれる。特に、PCBは一連の処
理および水洗ステーションを通してコンベヤーにより供
給され、そこでPCBは逐次的に洗浄され、マイクロエ
ッチングされ、スプレースズ置換めっきされ、シラン接
着剤混合物を用いて後処理され、そして乾燥される。こ
のスプレースズ置換めっき方式により製造されたPCB
は浸漬バッチ法で観察された縞の欠陥が実質的になく、
そしてそれから製造された多層PCBは典型的な高温は
んだ付け操作中の離層抵抗が改良されたことを示してい
る。めっき工程中、めっき液がPCB上にスプレーさ
れ、過剰の溶液が回収され、そして次の水洗ステーショ
ンまで最小のすくい出しでめっき浴溜めに戻される。開
示された方法により改良された多層PCBが得られた
が、今般、めっき浴溶液の活性がスプレー塗装工程中の
スズ(II)の大気酸化により生成したスズ(IV)イオンの蓄
積により、使用中に低下することが観察された。同時に
再循環しためっき液中の銅(I)チオ尿素錯体濃度は、そ
の溶解限度が越え、結晶性錯体が沈殿し、それがスプレ
ーノズルを詰まらせ、めっき装置の機械部品に支障を来
たすまで増加する。スプレースズ置換めっき法の利点を
最大限に利用するため、スズめっき浴の活性を安定化
し、不溶の銅(I)チオ尿素錯体沈殿物を除去し、それ
により最小の補充でめっき浴の寿命を延長する必要があ
る。
【0006】置換めっき浴の寿命は、本発明の方法すな
わち次の工程: (a)(i) その最低の酸化状態で存在する遊離金属の
金属イオン(遊離金属は基板表面の金属とは異なる); (ii) 錯生成剤;および (iii) 酸 (iv) 遊離金属 からなるめっき水溶液の貯蔵槽を用意し、 (b) めっき水溶液を基板金属表面上に塗布し(それ
により(i)の金属イオンの一部がより高い酸化状態のイ
オンに酸化され、そして(i)の金属イオンの他の部分が
遊離金属に還元され、その還元遊離金属が表面基板金属
と置換し、それはイオンに酸化され、錯生成剤と錯体化
して基板金属の表面において反応した置換めっき水溶液
中に溶解した基板イオン錯体を生成する)、そして (c) めっき液を貯蔵槽に戻すことからなり、それに
よりそのより高い酸化状態で存在する金属イオンの少な
くとも一部分が遊離金属(iv)と反応してその最低の酸化
状態で存在する金属イオンを生成してめっき水溶液を補
充することを特徴とする、基板金属表面を他の金属で置
換めっきする方法により延長された。
【0007】本発明の別の態様すなわち次の工程: (a)(i) その最低の酸化状態で存在する遊離金属の
金属イオン(遊離金属は基板表面の金属とは異なる); (ii) 錯生成剤;および (iii) 酸 からなるめっき水溶液の貯蔵槽を用意し、 (b) めっき水溶液を基板金属表面上に塗布し(それ
により(i)の金属イオンの一部分がより高い酸化状態の
イオンに酸化され、そして(i)の金属イオンの他の部分
が遊離金属に還元され、その還元遊離金属が表面基板金
属と置換し、それはイオンに酸化され、錯生成剤と錯体
化して基板金属の表面において反応した置換めっき水溶
液中に溶解した基板金属イオン錯体を生成する)、そし
て (c) めっき液を貯蔵槽に戻し、 (d) 一連の基板金属表面について工程(b)および
(c)を繰り返す(それによりめっき液中の基板金属イ
オン錯体濃度はイオン錯体沈殿物が生成する濃度以下の
高いレベルに到達する)ことからなりめっき液中の基板
金属イオン錯体濃度が高いレベルに到達した場合に (e) 一部分量のめっき水溶液を貯蔵槽から取り出
し、 (f) 取り出したものを基板イオン錯体が不溶で錯生
成剤が可溶であり、そのため基板イオン錯体が溶液から
沈殿するような温度まで冷却し、 (g) 基板金属イオン錯体沈殿物を溶液から除去し、 (h) その溶液を貯蔵槽に戻し、そして (j) めっき液中の基板金属イオン錯体濃度が所定の
低いレベルに低下するまで工程(e)〜(h)を十分な
回数繰り返すことを特徴とする、基板金属表面を他の金
属で置換めっきする方法により、置換めっき浴の寿命が
さらに延長され、そしてその中での錯体沈殿物の生成が
防止される。めっき液の活性はその持ち出しの埋め合わ
せをするべく錯生成剤を基板金属イオン錯体として十分
加えることにより維持されうる。
【0008】本発明のさらに別の態様において、次の工
程: (k) 除去した基板イオン錯体沈殿物を酸水溶液中に
溶解して再溶解基板イオン錯体溶液を生成し、 (l) 陰極および陽極を有する電解槽中に含まれる再
溶解基板イオン錯体溶液から陰極上に基板金属を電気め
っきして酸水溶液中で錯生成剤を再生成し(ここで電解
槽は再生成した錯生成剤が陽極から分離するように構成
されている)、そして (m) 再生成した錯生成剤を含む酸水溶液で工程
(a)のめっき水溶液を補充することが加えられる付加
工程により、基板金属、またはその合金がそのイオン錯
体から再生し、そして遊離した錯生成剤が置換めっき液
中にリサイクルされる。
【0009】本発明の別の態様において、次の工程: (k) 除去した基板イオン錯体沈殿物を酸水溶液中に
溶解して再溶解基板イオン錯体溶液を生成し、 (n) 陰極および陽極を有する電解槽の陰極上にその
中に含まれる再溶解基板イオン錯体溶液から基板金属を
電気めっきして錯生成剤を再生成し(それにより再生成
した錯生成剤が陽極で酸化されて錯生成剤の酸化した成
分の酸溶液を生成する)、そして (o) 錯生成剤の酸化した成分の酸溶液を廃棄する ことが加えられる電解採取工程により、基板金属がその
イオン錯体から再生し、そして得られた錯生成剤が酸廃
棄物として廃棄するために酸化される。
【0010】本発明はめっき対象の基板表面にめっき液
をスプレーし、カスケードし、注ぎ込み、または空気の
存在下で塗布する置換めっき工程の安定化および補充に
関する。本発明はまた、このようなめっき工程により生
成する廃棄物の低減化に関する。
【0011】本発明において有用な置換めっき液にはHo
ltzmanらの米国特許第4,715,894号に開示された浸漬ス
ズおよびスズ合金液が含まれる。置換金属めっき法は電
流を使用しないが、電気化学的置換反応に基づくもので
ある。めっき対象の金属基板は一般に、被覆組成物また
はめっき液に溶解された金属塩よりも活性(卑)であ
る。銅は浸漬被覆組成物が酸性であり、チオ尿素をいわ
ゆる錯生成剤として含有する場合、スズよりも貴である
がスズ溶液によりめっきされうる。スズおよび銅の相対
電極電位は酸性条件下チオ尿素の存在で逆転することが
理論化されている。いったん金属基板が完全に被覆され
ると、もはや置換被覆組成物中の金属イオンを置換する
ことができなくなる。本発明で使用される金属イオンは
一般に、金属塩例えばスズ(II)およびスズ(IV)イオンの
単純カチオンである。
【0012】置換スズめっき液は特に大気酸化を受けや
すい。その結果、このような溶液の用途は典型的には基
板のめっき液中への浸漬または漬け込みに制限され、そ
れによりめっき浴の大気酸化を最小限にしている。多層
印刷回路板を接着するためのスプレー置換スズめっき法
はPalladinoの米国特許第5,073,456号およびDie
tzらの上記刊行物「Printed Circuit Fabrication」に
開示されている。このようなインラインスプレー法はバ
ッチ式浸漬法よりも有利であるが、特に大気酸化により
衝撃を受け、めっき液中の副生成物が増加する。本発明
は特に、スプレー置換スズめっき法におけるこのような
制限効果を最小限にすることまたは排除することに関す
る。
【0013】本発明をスプレー置換スズめっき法、特に
多層印刷回路板の製作のための方法に関して記載する。
多層印刷回路板は中間層を通して絶縁層に接着された銅
回路(基平面として役立つ銅シートのような他の層を間
に置いてもよい)を支持する誘電材料の交互層を有す
る。回路板は誘電性スルーホールを有し、それは回路板
の全厚みを通しての電気路を形成する。
【0014】多層回路板の製作において、数ダースの導
電性および非導電性層を使用することができる。また、
多層回路板の製作のために、ホールをあける必要があ
り、そしてホールを直接取り囲む領域において層の剥離
により欠陥が起こりうる。層の1つに欠陥が存在する場
合、または離層が起こる場合、一般に全回路板を廃棄し
なければならない。したがって、印刷回路板の製作の各
工程における高品質が商業生産のために必須である。こ
のような高品質の多層回路板を製作するための工程の1
つは各構成板の銅回路上に欠陥のないスズめっきを施す
ことである。
【0015】出発原料は片面またはその反対の面に銅被
覆金属を含有する誘電層である。この銅層は少なくとも
4ミクロン、より好ましくは32ミクロンの厚さであ
り、導電性回路を形成するため用いられる。上記のCoom
bsの記載のような良く知られた技術がこのような回路を
形成するのに採用されうる。誘電層の組成物はそれが電
気絶縁体として機能するならば臨界的ではない。好まし
くは、当該技術分野においてプレプレグまたはB−段階
樹脂として知られている部分硬化熱硬化性ポリマー組成
物が使用される。
【0016】導電性回路の形成後、その上にスズの薄い
外層を形成する必要がある。印刷回路板の回路は典型的
には上記のPalladinoの記載のように最初に洗浄され、
そしてエッチングされる。
【0017】洗浄され、エッチングされた印刷回路板は
次に、工程:(a)(i)スズ(II)イオン、(ii)チオ尿
素、(iii)酸および(iv)遊離スズ金属からなる置換スズ
めっき水溶液(ここで遊離スズ金属の表面積と置換スズ
めっき水溶液の容量との比は少なくとも4インチ2/ガ
ロン(6.8cm2/リットル)である)の貯蔵槽を用意
し;(b)貯蔵槽からの置換スズめっき水溶液の流れを
銅表面上にスプレーし(それによりスズ(II)イオンの一
部分がスズ(IV)イオンに大気酸化され、そしてスズ(II)
イオンが遊離金属まで還元されて表面の銅と置換し、そ
れは銅(I)イオンに酸化され、チオ尿素と錯体化して銅
の表面において反応した置換スズめっき水溶液中に溶解
した銅(I)チオ尿素錯体を生成する);そして(c)生
成したスズ(IV)イオン部分が遊離のスズの表面と反応し
てスズ(II)イオンの量を2倍にし、その結果工程(a)
の置換スズめっき水溶液が生成したスズ(II)イオン部分
で補充されるようにスプレーして反応した置換スズめっ
き水溶液を貯蔵槽に戻すことからなる、スズまたはスズ
合金で印刷回路板の銅表面を置換めっきする方法を用い
てスズめっきされる。
【0018】置換スズめっき水溶液中の銅(I)チオ尿素
濃度が飽和に近づくにつれて、その間に置換スズめっき
水溶液中の銅(I)チオ尿素錯体濃度が銅(I)チオ尿素錯
体沈殿物が生成する濃度以下の高いレベル例えば錯体の
飽和濃度の85%〜95%に到達する所定期間のめっき
使用後に次の工程:(d)一部分量例えば容量の5%〜
20%の置換スズめっき水溶液を貯蔵槽から取り出し;
(e)取り出したものを銅(I)チオ尿素錯体が不溶でチ
オ尿素が可溶であり、そのため銅(I)チオ尿素錯体が溶
液から沈殿するような濃度まで冷却し;(f)銅(I)チ
オ尿素錯体沈殿物を溶液から濾過、遠心分離などにより
除去し;(g)その溶液を貯蔵槽に戻し;そして(h)
置換スズめっき水溶液中の銅(I)チオ尿素錯体濃度が所
定の低いレベル例えば錯体の飽和濃度の約80%に低下
するまで工程(d)〜(g)を十分な回数例えば3回ま
たは4回繰り返すことが上記の方法に加えられる本発明
の方法により錯体の沈殿は防止される。必要ならば、め
っき液を補充するべく追加のチオ尿素を加えてもよい。
本法により生成した銅(I)チオ尿素錯体沈殿物は上記の
Dietzらにより開示されたような慣用の廃棄物処理法を
用いて廃棄することができる。チオ尿素は好ましくない
廃棄物であるため、過酸化水素を用いた廃棄物処理法が
その濃度を1ppm以下に減少するための処理として開発
された。
【0019】次の工程:(k)除去した銅(I)チオ尿素
錯体沈殿物を酸水溶液中に溶解して再溶解銅(I)チオ尿
素錯体溶液を生成し(ここで酸は置換スズめっき水溶液
中のものと同じ酸(iii)である);(l)陰極および陽
極を有する電解槽中に含まれる再溶解銅(I)チオ尿素錯
体溶液から陰極上に銅を電気めっきして酸水溶液中でチ
オ尿素を再生成し(ここで電解槽は再生成したチオ尿素
が陽極から例えば塩橋、半透膜、フリットガラス仕切な
どにより分離するように構成されている);そして
(m)再生成したチオ尿素を含む酸水溶液で工程(a)
の置換スズめっき水溶液を補充することが加えられる本
発明の付加工程により、銅またはそのスズ合金を沈殿し
た銅(I)チオ尿素錯体から再生し、そして遊離したチオ
尿素を置換スズめっき水溶液を補充するべくリサイクル
することができる。これらの付加工程により記載された
スプレー置換スズめっき法は実質的に非常に長いめっき
液寿命を有する閉ループめっきシステムである。置換ス
ズめっき液は実質的に加える遊離スズ金属の量すなわち
溶液中のスズ表面積および錯体沈殿物を溶解するために
用いられる酸溶液の強さにより補充される。唯一の実質
的な副生成物は電解採取される銅合金(青銅)であり廃
棄物処理は洗浄水を殆んどまたは全く必要としない。
【0020】上記の工程(f)で生成した銅(I)チオ尿
素錯体沈殿物の廃棄のための別法は工程(g)の後に次
の工程:(k)除去した銅(I)チオ尿素錯体沈殿物を酸
水溶液中に溶解して再溶解銅(I)チオ尿素錯体溶液を生
成し;(n)陰極および陽極を有する電解槽の陰極上に
その中に含まれる再溶解銅(I)チオ尿素錯体溶液から銅
を電気めっきしてチオ尿素を再生成し(それにより再生
成したチオ尿素は陽極で酸化されてチオ尿素の酸化した
成分の酸溶液を生成する);そして(o)チオ尿素の酸
化した成分の酸溶液を廃棄することが加えられる本発明
の電解採取工程である。本法によれば、置換スズめっき
液は加えられる遊離スズ金属の量すなわち溶液中のスズ
表面積により部分的に補充され、補充を完全にするため
には追加の酸チオ尿素溶液が必要である。また本法によ
れば、銅または銅合金(青銅)が銅(I)チオ尿素錯体か
ら再生し、そして得られたチオ尿素は慣用の廃棄物処理
法により酸廃棄物として廃棄するために酸化される。
【0021】置換スズめっき水溶液は上記のHoltzmanら
およびPalladinoにより開示されたような尿素、還元
剤、界面活性剤などのような追加成分を含有してもよ
い。スズ合金がめっきされる場合、鉛のような第2の金
属の塩が溶液中に存在する。好ましい態様において、置
換スズめっき水溶液はチオ尿素化合物、スズ(II)塩、還
元剤、酸および尿素化合物を含有する。
【0022】硫黄の酸、リン酸およびハロゲン酸のよう
な無機酸(鉱酸)のスズ(II)塩を使用することができ、
または有機酸を使用してもよい(例えばスズ(II)ホルメ
ート、スズ(II)アセテートなど)。硫酸およびスルファ
ミン酸のような硫黄の酸のスズ(II)塩が好ましい。アル
カリ金属スズ酸塩例えばスズ酸ナトリウムまたはスズ酸
カリウムおよび公知のその等価物もまた使用することが
できる。スズ/鉛合金被覆を施す場合、酢酸鉛を鉛塩と
して使用することができる。
【0023】使用されるチオ尿素化合物はチオ尿素また
は上記のHoltzmanらの米国特許第4,715,894号の
カラム11および12に開示されているような各種の文
献公知のその誘導体、同族体または類似体であってよ
い。チオ尿素が好ましい。
【0024】遊離スズ金属は何れの形態例えば押出ス
ズ、モジイスズ、キャストスズなどで置換スズめっき水
溶液中に存在してよい。所望の表面/容量比を達成すべ
く溶液の安定化をコントロールするのに必要な量がスズ
部分を取り除いたりまたは加えたりすることにより容易
に調整されるので、慣用的に電解陽極またはスズワイヤ
ーとして使用されるスズスラブのような押出スズが好ま
しい。置換スズめっき水溶液のスズ表面/容量比は典型
的には少なくとも約4インチ2/ガロン(6.8cm 2/リ
ットル)、好ましくは約16インチ2/ガロン(27.2
cm2/リットル)以上である。使用される酸は有機酸、
または硫黄、リン、ハロゲンに基づく無機酸(鉱酸)ま
たはその混合物であってよく、硫黄およびスルファミン
酸のような硫黄に基づく鉱酸が好ましい。硫酸および次
亜リン酸の混合物が特に好ましい。使用することのでき
る有機酸の幾つかは約6個までの炭素原子を有するモノ
カルボン酸またはジカルボン酸例えばギ酸、酢酸、リン
ゴ酸、マレイン酸などからなる。
【0025】ハライド残留物が付着したスズ被覆中に生
成するので、できるならばハロゲン酸またはハロゲン塩
を使用しないことが好ましい。ハライド塩はスズの電気
特性を妨害し、また被覆中で腐蝕性物質として作用しう
る。
【0026】使用することのできる尿素化合物は尿素ま
たは上記のHoltzmanらの米国特許第4,712,894号
のカラム12〜15に開示されているような各種の文献
公知のその誘導体、同族体または類似体であってよい。
尿素が好ましい。
【0027】使用することのできるキレート化剤は一般
にKirk-Othmerの「Encyclopedia ofChemical Technolog
y」第3版, 第5巻,第339〜368頁に開示された
各種のキレート化剤および特定化合物からなる。特に好
ましいキレート化剤はアミノカルボン酸およびヒドロキ
シカルボン酸である。使用することのできるアミノカル
ボン酸の幾つかはエチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシ
エチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、N−
ジヒドロキシエチルグリシンおよびエチレンビス(ヒド
ロキシフェニルグリシン)である。使用することのでき
るヒドロキシカルボン酸には酒石酸、クエン酸、グルコ
ン酸および5−スルホサリチル酸が含まれる。
【0028】使用することのできる各種の還元剤は当該
技術分野において良く知られており、一般には約10個
までの炭素原子を有する飽和または不飽和の脂肪族また
は環状の有機アルデヒドからなる。約6個までの炭素原
子を有する低級アルキルアルデヒド例えばホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチ
ルアルデヒドなどを使用することができる。特に好まし
いアルデヒドはヒドロキシ脂肪族アルデヒド例えばグリ
セルアルデヒド、エリトロース、トレオース、アラビノ
ースおよび種々のその位置異性体、並びにグルコースお
よび種々のその位置異性体からなる。グルコースは金属
塩のより高い酸化状態への酸化例えばスズ(II)イオンの
スズ(IV)イオンへの酸化を防止するよう、またキレート
化剤として作用することがわかっており、そのため特に
有用である。
【0029】使用することのできる界面活性剤はKirk-O
thmerの「Encyclopedia of Chemical Technology」第3
班,第22巻,第332〜387頁に記載されているよ
うな非イオン性、アニオン性、カチオン性または両性界
面活性剤からなる。非イオン性界面活性剤は特に好まし
い。
【0030】置換めっき水溶液の各種成分は慣用的に確
立した濃度で存在しうる。典型的には置換めっき液はモ
ル基準で、約1〜約15部の置換金属イオン、約10〜
約125部のチオ尿素化合物および約1〜約360部の
酸を含有する。溶液はまたモル基準で約10〜約125
部の尿素化合物、約5〜約40部のキレート化剤および
約5〜約110部の還元剤を含有する。当然、溶液濃度
は特定のめっき用途に応じて変化しうる。
【0031】多層回路板の製造方法において、間に差込
まれた誘電層への接着を改良するために、各構成回路板
のスズ被覆された銅回路はさらに処理されてスズの表面
上に酸化物、水酸化物またはこれらの組み合わせの薄層
を形成する。好ましくは、処理されたスズ表面はその製
造および最終使用寿命の間の多層回路板の構成層の接着
をさらに改良するべくシラン接着剤混合物でさらに処理
される。シラン接着剤混合物は上記のPalladinoの米国
特許第5,073,456号に開示されたウレイドシラン
およびジシリル架橋剤の混合物である。
【0032】上記の多層印刷回路板の製造におけるその
使用の他に、本発明の安定化されたスプレー置換めっき
法を例えば印刷回路板の製造におけるエッチングレジス
トのような他のめっき用途に用いることができる。回路
板製造のめっきおよびエッチング法において、ポリマー
または樹脂レジスト像が最初に銅張り回路板基板上に形
成され、次いでエッチング剤に対して耐性のある金属が
ポリマーレジスト像により保護されていない銅表面領域
上にめっきされて相補的金属レジスト像を形成する。ポ
リマーレジスト像は次に銅表面から剥ぎ取られ、そして
金属レジスト像により保護されていない裸の銅がエッチ
ング剤によって基板から除去されて印刷回路を形成す
る。めっきおよびエッチング法における浸漬スズ被覆の
エッチングレジストとしての使用はHoltzmanらの米国特
許第4,657,632号に開示されており、この中でエ
ッチングレジスト浸漬スズ組成物は金属層に選択的に塗
布されて被覆された金属領域と被覆されていない金属領
域が得られ、次いでレジストで被覆されていない金属が
エッチングされる。開示方法において、浸漬スズ組成物
は厚さが約0.08〜約0.175ミクロンの実質的に細
孔のない被覆として塗布される。上記のHoltzmanらの特
許はさらにこのような浸漬スズ被覆がその後のはんだ付
け操作中における慣用的に電気めっきされたスズ−鉛レ
ジストの欠点を克服することを開示している。慣用のは
んだ付け操作において、最初にはんだマスクがそれには
んだ付けされる構成部品を除いたすべての板領域をカバ
ーするべく印刷回路板に施される。はんだマスクの施用
前に、回路上に電解的に付着したスズ−鉛エッチングレ
ジストが高められた温度で付着物を再びフローすること
により除去され、そしてその除去はいつも均一というわ
けではないので、回路板は時々レベリング工程に付され
る必要がある。このようなレベリング工程は板をホット
エアナイフすなわち圧縮され伸びたホットエアジェット
上を通過させることからなる。上記のHoltzmanらの特許
は浸漬スズ被覆がレジストとして使用される場合、再び
フローする工程およびホットエアレベリング工程を除く
ことができることを開示している。
【0033】上記の本発明の安定化されたスプレー置換
めっき法およびその等価法は回路板のめっきおよびエッ
チング製造のための優れたエッチングレジストを製造す
るべく使用することができる。エッチングレジストを製
造するために使用される場合、本発明の置換めっき水溶
液はその最低の酸化状態で存在する置換金属イオンの水
溶性塩を含有する。そのような金属塩は元素周期表のIV
A、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIBおよびIIIA
族の金属に基づくものからなり、IVA、VIII、IB、II
BおよびIIIA族の金属が好ましく、そしてIVA、VIII
およびIB族の金属が特に好ましい。この類に属する好
ましい金属はスズ、鉛、水銀、ニッケル、金、銀、イン
ジウム、ゲルマニウムおよびパラジウムである。これら
の金属塩のアニオンはスズ塩について本明細書で定義し
たものと同じである。特に好ましいのはスズおよびスズ
と他の金属との種々の組み合わせ、例えばスズ−鉛、ス
ズ−ニッケル、スズ−水銀などである。さらに上記およ
び本明細書で定義したような金属塩は典型的にはその最
低の酸化状態で使用され、例えばスズはスズ(II)、ニッ
ケルはNi(II)、水銀はHg(I)、金はAu(I)などで
ある。ある態様において、何れの他の金属塩も何れの酸
化状態で使用することができるが、スズをその最低の酸
化状態で使用することが好ましい。これらの他の金属塩
の種々の混合物もまた使用することができる。ゲルマニ
ウム、鉛、水銀、銀、インジウム、金およびパラジウム
の塩が特に好適である。
【0034】はんだマスクが印刷回路基板に施用される
場合、銅印刷回路の置換めっきははんだマスクの施用後
まで延ばすことができ、または置換めっきははんだ操作
前に繰り返すことができる。このような延期または繰り
返しは回路の構成部品の組立ておよびはんだ付けの間の
めっきされた接続部位のはんだ湿潤性を改良することが
できる。
【0035】スプレー置換めっき液の寿命を安定化およ
び延長するための本発明の方法を以下の実施例により詳
細に説明する。
【0036】
【実施例】
実施例1 上記のPalladinoおよびDietzらにより開示されたような
インライン式コンベヤー化スプレー処理システムで、多
層印刷回路板の製造のための中間層を化学的に洗浄し、
そして置換スズ組成物およびシラン接着剤混合物で処理
した。
【0037】中間層パネル表面を製造するために使用さ
れるインライン式スプレーシステムはコンベヤースピー
ドが4フィート(1.22m)/分であり、次の工程お
よび条件であった。
【0038】
【表1】
【0039】システムで使用されるアルカリ性洗浄剤は
Versa CLEAN 415(登録商標、デュポン社製)であり、
そしてマイクロエッチング剤は Sure ETCH 550(登録商
標、デュポン社製)カリウムペルオキシモノスルフェー
ト/硫酸である。
【0040】工程6において、置換スズ組成物は次の組
成の溶液Aおよび溶液Bを混合することにより生成し
た。
【0041】溶液A 脱イオン水 200ml 濃硫酸 100ml 次亜リン酸(50%) 40ml 硫酸スズ(II) 20g 脱イオン水 0.5リットルまで溶液B チオ尿素 60g 尿素 40g 脱イオン水 0.5リットルまで
【0042】システム貯蔵槽を十分に満たすため十分な
溶液を調製した。工程9において、シラン処理溶液は6
0mlの氷酢酸を151リットル(40ガロン)の脱イオ
ン水に加えることにより調製した。次に、メタノール
(50%)中における溶液重量で0.83%(1573
g)のγ−ウレイドプロピルトリエトキシシランカップ
リング剤(A−1160ユニオンカーバイド社製)およ
び溶液重量で0.17%(322g)の1,2−ビス(ト
リメトキシシリル)エタン、次いで十分な脱イオン水を
加えて189リットル(50ガロン)の溶液を調製し
た。溶液を次にシラン処理スプレーモジュールの再循環
システムを作動させることにより混合した。有機シラン
の有機シラン・トリオールへの加水分解を完全なものと
するため、溶液を15〜20分間混合せしめた。
【0043】スプレー置換スズ溶液中のスズ(II)イオン
の濃度を次の分析手段を用いて使用中モニターした: 1. スプレーシステムの貯蔵槽から10mlの置換スズ
溶液を取り出し、脱イオン水で100mlに希釈する。 2. 40.6gの酢酸カリウム、10mlの氷酢酸およ
び212mlの脱イオン水から調製した緩衝溶液10mlを
加える。 3. 50%水酸化ナトリウム溶液で溶液のpHを4に調
整し、そして10g/リットルのメチルチモールブルー
指示溶液を10滴加える。 4. 溶液を0.05M EDTA(エチレンジアミン四
酢酸)溶液で最終点(青色から黄色例えば濃青色から明
るいやや褐色を帯びたオレンジ色に変わる)まで滴定す
る。スズ(II)イオン濃度(g/リットル)は時間0.7
に使用されたEDTA溶液のml数に等しい。すなわち
〔Sn(II)〕=0.7×ml(EDTA)である。
【0044】新しく調製した置換スズ溶液はスズ(II)イ
オン濃度が約11g/リットルであるが、スプレーめっ
き法における使用の間、スズ(II)イオン濃度およびめっ
き活性はめっきされたスズとしてのその持ち出しおよび
スズ(IV)イオンへの大気酸化により低下する。通常の補
充手段を用いてスズ(II)イオン濃度を上げることができ
るが、これらは商業生産方法に必要な高い活性レベルで
めっき効率を維持することには効果がない。めっき板が
実質的に欠点がないようにするために活性レベルは十分
高い方がよい。「すくい出し」すなわちシステムの洗浄
サイクルへの移行の間の板に付着してめっき液の持ち出
しが最小であるため、大気酸化物が貯蔵槽中に蓄積す
る。置換スズ溶液は典型的にはスズ(II)イオンを2.0
g/リットル以上にもはや維持できない場合に捨てられ
る。
【0045】スズ(II)イオンのスズ(IV)イオンへの大気
酸化速度はスプレー工程中に引き起こされる撹拌の量に
よりコントロールされるため、装置依存性である。現存
の装置を用いて、スズ(II)イオン酸化速度はスプレー撹
拌の間、1時間あたり0.2〜1.0g/リットルと変化
する。
【0046】新しく調製した置換めっき液をスズ(II)イ
オン濃度が約5g/リットルのレベルに到達するまで使
用した。この時点で、総表面積が12平方フィート
(1.11平方メートル)の(慣用的に電解陽極として
使用されるタイプの)12個の押出スズスラブを置換ス
ズ溶液の貯蔵槽中に入れ、そしてスズ(II)イオンの濃度
を通常のめっき使用の2ケ月間にわたってモニターし
た。約2週間後、スズ(II)イオン濃度は約8.0g/リ
ットルで安定化し、そして2ケ月の間スズスラブの表面
をエッチングした。この2ケ月間に製造した中間層はそ
れらを多層板の製造において使用する直前にAOI検査
をパスした。この間に製造された多層板は生産認定基準
例えば熱応力、湿潤度、ピンクリングおよび接着試験基
準を続けてパスした。
【0047】実施例2 実施例1のスプレー置換めっき法を長期間にわたって用
いた時、結晶がめっき浴貯蔵槽中に生成し、それはスプ
レーノズルを詰まらせコンベヤーシステムの機械部品に
支障をきたした。この時点でめっき浴を捨て、システム
を洗浄し、そして新しいめっき液を入れた。結晶を単離
したところ銅(I)チオ尿素錯体であった。
【0048】可溶性銅(I)チオ尿素錯体を次の手段を用
いてめっき浴から除去することを除いては実施例1に記
載のものと同じ置換スズめっき法を行なった:めっき浴
溶液中の銅(I)チオ尿素錯体濃度がその飽和濃度の約8
0%〜95%に到達した時; 1. 10ガロン(37.9リットル)のめっき浴溶液
すなわち貯蔵槽容量の約6.5%を貯蔵槽から取り出し
た。 2. 取り出した溶液を55°F±3°F(13℃±3
℃)に冷却し、その温度に約10分間保持して選択的に
銅(I)チオ尿素錯体結晶を生成した。 3. 生成した結晶を溶液をポンプで5ミクロン以上の
粒子を取り除くインライン式カートリッジフィターシス
テムに通して溶液から取り除いた。上澄液をめっき浴貯
蔵槽に戻した。 4. 同じ冷却/濾過システムを用いて工程1〜3を4
回繰り返した(この時点でめっき浴中の銅(I)チオ尿素
錯体濃度は約80%以下に低下した)。 5. 115°F±5°F(13℃±3℃)で5ガロン
(18.9リットル)の10%硫酸溶液を冷却/濾過シ
ステムを通して循環させて工程1〜4で沈殿した結晶を
溶解した。 6. 工程5で得られた10%酸溶液をチオ尿素、銅お
よび酸廃棄物のための慣用の廃棄物処理法により廃棄し
た。
【0049】この方法を用いて過剰の銅(I)チオ尿素錯
体を除去することにより、置換スズめっき液の使用寿命
は2倍以上になり、そのめっき液を用いて製造されたす
べての多層板は生産認定基準をパスした。
【0050】実施例3 本実施例はチオ尿素の希酸溶液を実施例2の工程5で得
られた10%酸溶液から再生することができ、そして次
に置換スズめっき液を部分的に補充するために使用する
ことができることを示すものである。
【0051】銅−チオ尿素スルフェート塩を含む10%
硫酸溶液を2つの室を分離する微細なガラスフリットを
有する2つの電解槽中に入れた。1つの室に30cmの1
mmPt(使用電極)およびAg/AgCl参照電極を入
れ、そしてもう1つの室に30cmの1mmPt線(対極)
を入れた。参照電極は加電圧がドリフトしないように安
定な参照電位を与える。
【0052】バルク電解(電解採取)を200mVの過電
圧を用いて塩含有希酸溶液で行なった。いったん電流が
バックグラウンドレベルまで下がると、電解は停止し
た。分光光度分析によりチオ尿素を示す236ミクロン
における吸光度を測定したところ、酸溶液中のチオ尿素
濃度はその最初の濃度の約75%まで下がった。銅濃度
を原子吸光分光分析により測定したところ、60ppmか
ら10ppm以下まで下がった。
【0053】この方法により、(使用電極室からの)再
生および希酸/チオ尿素溶液の置換スズめっき貯蔵槽中
への再導入が可能となり、一方再生した銅はリサイクル
可能な形態である。その中にチオ尿素が溶解したままで
ある余分の5ガロン(18.9リットル)の希酸により
生じた希釈はめっき液からの通常の揮発による水分損失
を埋め合わせるであろう。
【0054】実施例4 本実施例は実施例2の工程5で得られた10%酸溶液か
らチオ尿素および銅廃棄物を廃棄するための別法を示す
ものである。銅−チオ尿素スルフェート塩を含有する1
0%硫酸溶液を1つの室の電解槽中に入れた。この室に
30cmの1mmPt線(使用電極)、Ag/AgCl参照
電極および30cmの1mmPt線(対極)を入れた。参照
電極は加電圧がドリフトしないように安定な参照電位を
与える。
【0055】バルク電解(電解採取)を200mVの過電
圧を用いて3.0g/リットルの塩を含有する希酸溶液
で行なった。いったん電流がバックグラウンドレベルま
で下がると、電解は停止した。分光光度分析によりチオ
尿素を示す236ミクロンにおける吸光度を測定したと
ころ、酸溶液中のチオ尿素濃度は実質的に0まで下がっ
た。銅濃度は原子吸光分光分析により測定したところ、
10ppm以下であった。同じ室に使用電極と対極を入
れ、溶液中でバルク電解を行なうことにより、対極にお
けるチオ尿素の実質的に完全な酸化がもたらされた。こ
の方法により、チオ尿素の完全な酸化とともに銅がリサ
イクル可能な形態で除去されて慣用の酸廃棄物処理法で
廃棄することのできる溶液が得られる。
【0056】実施例5 本実施例は浸漬スズ置換めっき浴を用いるスズめっきの
効率および品質におけるチオ尿素および銅チオ尿素錯体
の濃度変化による効果を示すものである。「A」と名付
けた溶液は脱イオン水(100ml)、濃硫酸(50m
l)、50%次亜リン酸(20ml)、硫酸スズ(IV)(1
6g)および追加の脱イオン水(250mlまで希釈)か
ら調製した。
【0057】次のめっき液を「A」溶液を用いて調製し
た: サンプル1 チオ尿素1.2g、脱イオン水10ml、「A」溶液10m
l サンプル2 チオ尿素0.9g、脱イオン水10ml、「A」溶液10m
l サンプル3 チオ尿素0.6g、脱イオン水10ml、「A」溶液10m
l サンプル4 チオ尿素0.3g、脱イオン水10ml、「A」溶液10m
l サンプル5 チオ尿素1.2g、脱イオン水10ml、「A」溶液10m
l、銅(I)−チオ尿素錯体(実験室で製造)2.0g サンプル6 チオ尿素1.2g、脱イオン水10ml、「A」溶液10m
l、銅(I)−チオ尿素錯体(使用した市販の浸漬スズ浴
から単離)2.0g
【0058】上記の溶液を調製し、めっきの品質および
効率を試験した。圧延焼なましした銅のストリップを所
定の浴中に1分間入れた。水洗し、乾燥させた後、めっ
きされたストリップをスズめっきの品質および均一性に
ついて試験した。下表の結果はめっきされたスズの高い
品質および均一性を達成するためにはチオ尿素の濃度が
臨界であることを示唆している。均一で良好なスズめっ
きを達成するためにはチオ尿素の濃度は約45g/リッ
トル以上に維持する必要がある。さらに、この結果は銅
(I)−チオ尿素錯体が高濃度で存在する場合めっきさ
れたスズの品質および均一性に対して有害となることを
示している。
【0059】
【表2】
【0060】実施例6 本実施例は銅−チオ尿素錯体除去のための結晶化の可能
性、すなわち高温(38℃)における溶解性および低温
(周囲温度、約24℃)における不溶性を示すものであ
る。
【0061】浸漬置換スズめっき浴は125mlの「A」
溶液および125mlの「B」溶液を用いて実施例1のよ
うにして調製した。周囲温度で、それぞれ90秒の浸漬
時間でめっき浴を用いて200個の2×2インチ(5.
1×5.1cm)の銅ラミネートクーポンをめっきした。
すくい出しによる液体損失を埋め合わせるために脱イオ
ン水を定期的に加えた。46番目、115番目および1
50番目のクーポンのめっき前に脱イオン水(25ml)
を3回加えた。めっき浴中で白色の沈殿物が最初の水の
添加で生成し始め、そしてそれぞれの逐次的添加で増加
した。200個のクーポンのめっきが完了した後、消費
しためっき液を濾過して白色の沈殿物を集めた。沈殿物
を水で洗浄し、空気乾燥した。沈殿物のサンプルを慣用
の誘導結合プラズマ分析を用いて分析したところ、沈殿
物は1個の銅イオンに約3〜4個のチオ尿素分子が配位
している銅−チオ尿素錯体であった。
【0062】浸漬スズめっき液中の銅−チオ尿素錯体の
溶解性における温度の効果を試験した。(実施例1のよ
うにして)等量の「A」および「B」溶液を混合するこ
とにより調製したスズめっき浴の溶液をホットプレート
で加熱した。銅−チオ尿素錯体を幾らか加え、混合物を
加熱されるように撹拌した。沈殿物が38℃でスズめっ
き液に溶解するのが観察された。
【0063】本実施例において、全部で200個の2×
2インチ(5.1×5.1cm)の銅ラミネートクーポンを
スズで被覆した。このことは1ガロンのめっき液あたり
168表面平方フィートの銅表面(4.12m2/リット
ル)の使用レベルを示している。
【0064】実施例7 実施例1のようにして、282mlの「A」溶液および2
82mlの「B」溶液を用いて浸漬置換スズめっき浴を調
製した。25℃で、90秒の浸漬時間でめっき浴を用い
て3×3インチ(7.6×7.6cm)の銅ラミネートクー
ポンをめっきした。スズ浴中に浸漬する前に、クーポン
を10%硫酸前浸漬溶液中に浸漬した。スズめっき浴か
ら取り出した後、クーポンを脱イオン水で洗浄し、乾燥
し、次いでめっきされたスズの品質について検査した。
【0065】11.7gの硫酸スズ(II)および7.7g
のチオ尿素からなる固体補充剤を調製した。50個のク
ーポンが処理される毎に、2.73gの補充剤をそれが
溶解するまで混合および加熱しながらスズめっき浴に加
えた。その後に次のセットの50個のクーポンの処理を
開始した。このようにして、全部で200個のクーポン
を光沢のある均一なスズで被覆した。補充を伴う200
個のクーポンの被覆後、めっき浴の容量は445mlであ
った。
【0066】上記の部分的に消費したスズめっき浴の2
50ml部分を用いて全部で400個の2×2インチ
(5.1×5.1cm)の銅ラミネートクーポンを光沢のあ
る均一なスズで被覆した。50個のクーポンの各グルー
プの被覆後、1.21gの固体補充剤を固体が溶解する
まで必要に応じて混合および加熱しながらめっき浴に加
えた。この時点で、次のセットの50個のクーポンの被
覆を開始した。
【0067】この補充法により、全部で200個の3×
3インチ(7.6×7.6cm)のクーポンおよび400個
の2×2インチ(5.1×5.1cm)のクーポンを光沢の
ある均一なスズで被覆した。このことは1ガロンのめっ
き液あたり503表面平方フィートの銅表面(12.3m
2/リットル)の補充を伴う最大使用レベルを示してい
る。対照的に補充を伴わない実施例6のその対応する最
大使用レベルは168表面平方フィート/ガロン(4.
12m2/リットル)であった。したがって、硫酸スズ(I
I)およびチオ尿素からなる固体補充剤は浸漬置換スズめ
っき浴の使用可能なめっき浴寿命を大幅に延長するのに
効果的であった。同様に固体補充剤が実施例1のような
スプレー置換めっき浴を補充するのに効果的であること
は予想される。しかしながら、実施例1のようにスプレ
ー置換めっき浴がスズ金属を含有する場合、固体のチオ
尿素のみがめっき浴を補充するのに必要とされるであろ
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アメリクス・シー・ヴイターレ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19382. ウエストチエスター.ベバースリードトレ イル758 (72)発明者 ジヨン・アール・ドツド アメリカ合衆国デラウエア州19808.ウイ ルミントン.ウインターベリーレイン103 (72)発明者 カール・ウイリアム・レインボウルド アメリカ合衆国デラウエア州19804.ウイ ルミントン.エルムハースト.マセスアベ ニユー309 1/2

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程: (a)(i) その最低の酸化状態で存在する遊離金属の
    金属イオン、前記遊離金属は基板表面の金属とは異な
    る; (ii) 錯生成剤;および (iii) 酸 からなるめっき水溶液の貯蔵槽を用意し、 (b) めっき水溶液を基板金属表面上に塗布し、それ
    により(i)の金属イオンの一部がより高い酸化状態のイ
    オンに酸化され、そして(i)の金属イオンの他の部分が
    遊離金属に還元され、その還元遊離金属が表面基板金属
    と置換し、それはイオンに酸化され、錯生成剤と錯体化
    して基板金属の表面において反応した置換めっき水溶液
    に溶解した基板イオン錯体を生成し、そして (c) めっき液を貯蔵槽に戻すことからなり、めっき
    水溶液の貯蔵槽がその最低の酸化状態で存在する金属イ
    オンの遊離金属(i)である遊離金属(iv)を含有し、それ
    によりそのより高い酸化状態で存在する金属イオンの少
    なくとも一部が遊離金属(i)と反応してその最低の酸化
    状態で存在する金属イオンを生成してめっき水溶液を補
    充することを特徴とする、基板金属表面を他の金属で置
    換めっきする方法。
  2. 【請求項2】 次の工程: (a)(i) その最低の酸化状態で存在する遊離金属の
    金属イオン、前記遊離金属は基板表面の金属とは異な
    る; (ii) 錯生成剤;および (iii) 酸 からなるめっき水溶液の貯蔵槽を用意し、 (b) めっき水溶液を基板金属表面上に塗布し、それ
    により(i)の金属イオンの一部がより高い酸化状態のイ
    オンに酸化され、そして(i)の金属イオンの他の部分が
    遊離金属に還元され、その還元遊離金属が表面基板金属
    と置換し、それはイオンに酸化され、錯生成剤と錯体化
    して基板金属の表面において反応した置換めっき水溶液
    に溶解した基板金属イオン錯体を生成し、そして (c) めっき液を貯蔵槽に戻し、 (d) 一連の基板金属表面について工程(b)および
    (c)を繰り返し、それによりめっき液中の基板金属イ
    オン錯体濃度はイオン錯体沈殿物が生成する濃度以下の
    高いレベルに達することからなり、めっき液中の基板金
    属イオン錯体濃度が高いレベルに達した場合に (e) めっき水溶液の一部を貯蔵槽から取り出し、 (f) 取り出したものを基板イオン錯体が不溶で錯生
    成剤が可溶であり、そのため基板イオン錯体が溶液から
    沈殿するような温度まで冷却し、 (g) 基板金属イオン錯体沈殿物を溶液から除去し、 (h) その溶液を貯蔵槽に戻し、そして (j) めっき液中の基板金属イオン錯体濃度が所定の
    低いレベルに低下するまで工程(e)〜(h)を十分な
    回数繰り返すことを特徴とする、基板金属表面を他の金
    属で置換めっきする方法。
  3. 【請求項3】 工程(b)においてめっき水溶液が基板
    金属表面上にめっき水溶液の流れを直接塗布することに
    より適用される請求項1および2記載の方法。
  4. 【請求項4】 めっき水溶液の貯蔵槽がその最低の酸化
    状態で存在する金属イオンの遊離金属(i)である遊離金
    属(iv)を含有し、それによりそのより高い酸化状態で存
    在する金属イオンの少なくとも一部が遊離金属(i)と反
    応してその最低の酸化状態で存在する金属イオンを生成
    してめっき水溶液を補充する請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 基板金属イオン錯体の高いレベルの濃度
    がめっき水溶液中の基板金属イオン錯体の飽和濃度の約
    80%〜95%であり、そして基板金属イオン錯体の所
    定の低いレベルの濃度がめっき水溶液中の基板金属イオ
    ン錯体の飽和濃度の約80%またはそれ以下である請求
    項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 次の工程: (k) 除去した基板イオン錯体沈殿物を酸水溶液に溶
    解して再溶解基板イオン錯体溶液を生成し; (l) 陰極および陽極を有する電解槽中に含まれる再
    溶解基板イオン錯体溶液から陰極上に基板金属を電気め
    っきして酸水溶液中で錯生成剤を再生成するが、前記電
    解槽は再生成した錯生成剤が陽極から分離するように構
    成されている;そして (m) 再生成した錯生成剤を含む酸水溶液で工程
    (a)のめっき水溶液を補充する が加えられる請求項2記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(k)の酸水溶液中の酸が酸(iii)
    である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 次の工程: (k) 除去した基板イオン錯体沈殿物を酸水溶液中に
    溶解して再溶解基板イオン錯体溶液を生成し; (n) 陰極および陽極を有する電解槽の陰極上にその
    中に含まれる再溶解基板イオン錯体溶液から基板金属を
    電気めっきして錯生成剤を再生成し、それにより再生成
    した錯生成剤が陽極で酸化されて錯生成剤の酸化した成
    分の酸溶液を生成する;そして (o) 錯生成剤の酸化した成分の酸溶液を廃棄する が加えられる請求項2記載の方法。
  9. 【請求項9】 遊離金属(iv)の表面積とめっき水溶液の
    容量との比は少なくとも4インチ2/ガロン(6.8cm2
    /リットル)である請求項1および4記載の方法。
  10. 【請求項10】 その最低の酸化状態で存在する生成し
    た金属イオンの量が遊離金属(iv)と反応した、そのより
    高い酸化状態で存在する金属イオンの量の2倍である請
    求項1および4記載の方法。
  11. 【請求項11】 基板金属表面が銅または銅合金である
    請求項1および2記載の方法。
  12. 【請求項12】 その最低の酸化状態で存在する金属イ
    オン(i)が元素周期表のIIIA、IVA、IB、IIB、V
    B、VIB、VIIBおよびVIII族の遊離金属およびそれら
    の混合物をベースとする塩からなる水溶性金属塩である
    請求項1および2記載の方法。
  13. 【請求項13】 遊離金属がスズ、鉛、水銀、ニッケ
    ル、金、銀、インジウム、ゲルマニウム、パラジウムお
    よびその混合物からなる群より選択される請求項12記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 その最低の酸化状態で存在する金属イ
    オン(i)はスズ(II)である請求項1および2記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 めっき水溶液がゲルマニウム、鉛、水
    銀、銀、インジウム、金およびパラジウムからなる群よ
    り選択される金属塩の金属を含有するが、ここで金属塩
    の金属イオンは何れかの酸化状態で存在する、請求項1
    4記載の方法。
  16. 【請求項16】 金属塩の金属が鉛である請求項15記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 錯生成剤(ii)がチオ尿素または置換チ
    オ尿素である請求項1および2記載の方法。
  18. 【請求項18】 酸(iii)はイオウ、リン、ハロゲンま
    たはそれらの混合物をベースとする無機酸である請求項
    1および2記載の方法。
  19. 【請求項19】 酸(iii)が約6個までの炭素原子を有
    する有機モノカルボン酸またはジカルボン酸である請求
    項1および2記載の方法。
  20. 【請求項20】 めっき水溶液が尿素化合物、還元剤、
    キレート化剤、界面活性剤およびそれらの混合物からな
    る群より選択される添加剤を含有する請求項1および2
    記載の方法。
  21. 【請求項21】 基板金属表面が少なくとも4ミクロン
    の厚みを有する回路で誘電層支持体の少なくとも1つの
    表面に接着された導電性銅回路の表面であり、その最低
    の酸化状態で存在する金属イオン(i)がスズ(II)イオン
    であり、錯生成剤(ii)がチオ尿素であり、酸(iii)が硫
    酸であり、そのより高い酸化状態で存在する金属イオン
    がスズ(IV)イオンであり、錯化基板金属イオンが銅(I)
    チオ尿素錯体であり、そしてめっき水溶液の貯蔵槽が遊
    離金属(iv)のスズを含有する請求項1および4記載の方
    法。
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