JP2013129116A - 両面金属張積層板およびその製造方法 - Google Patents

両面金属張積層板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属層とポリイミド樹脂層との間に生じるマイクロボイドを抑制し、かつ、金属層とポリイミド樹脂層との接着信頼性を向上させることで酸洗浄液の浸透による回路剥がれを抑制した、高耐熱性の両面金属張積層板を提供する。
【解決手段】線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下である第1のポリイミド樹脂層と、ガラス転移点温度が300℃以上かつ前記第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度より低い、第2のポリイミド樹脂層とを有する積層構造が形成された両面金属張積層板であって、好ましくは両面の金属層がいずれも塗工法によりポリイミド樹脂層と接着されている両面金属張積層板とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、両面金属張積層板に関し、特には、絶縁層がポリイミド樹脂からなる可撓性を有する両面金属張積層板に関するものである。
近年、携帯電話やデジタルカメラ、デジタルビデオ、PDA、カーナビゲーター、ハードディスク、その他の各種電子機器の高機能化、小型化および軽量化に伴い、これらの電気配線用基板材料として、配線の自由度が高く、薄型化が容易なフレキシブル基板が採用されている。そして、より高度化していくこれらの電子機器に用いられる可撓性のあるフレキシブルプリント基板に関しては、さらなる小型高密度化、多層化、ファイン化および高耐熱性化等の要求が高まってきている。
このような要求に応えるため、特許文献1に回路配線となる導体上に直接ポリイミド樹脂層を塗工によって形成し(以後、塗工法と略称する)、かつ熱膨張係数の異なる複数のポリイミド樹脂層を多層化して形成する方法が提案されている。この方法によれば、温度変化に対する寸法の安定性、接着力、さらにはエッチング後の平面性等で信頼性に優れたフレキシブルプリント基板を提供することが可能である。なお、ここで塗工法とは、ポリイミド樹脂層となるポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を金属層に塗布後、乾燥のみ、または乾燥およびイミド化のための加熱処理によって金属層とポリイミド樹脂層を接着させる方法をいうものとする。
また、導体層と樹脂基板を加熱圧着により貼り合わせてフレキシブルプリント基板を形成する方法においても、導体層である銅箔表面を銅−コバルト−ニッケルからなるめっきによる粗化処理を施して接着性を向上させる方法、すなわち、銅箔表面の粗化による改質が提案されている(特許文献2)。以後、導体層と樹脂基板を加熱圧着により貼り合わせる方法を「加熱圧着法」と略称する場合がある。
ところで、小型高密度化要求への対応として、ポリイミド樹脂層の両表面に導体である金属層が形成されている、いわゆる両面金属張積層板に対するニーズが高まっている。当該両面金属張積層板のうち塗工法によって製造される両面金属張積層板においては、一方の金属層とポリイミド樹脂層とは塗工法により形成され、すでにポリイミド樹脂層はイミド化により硬化されているため、他方の金属層は加熱圧着法により接着されるものであった。すなわち、塗工法においても両面金属張積層板を製造するには、少なくとも片方の金属層は加熱圧着法によりポリイミド樹脂層に接着せざるを得ない状況であった。
一方で、鉛フリー化に伴い鉛はんだより溶融温度の高いはんだ材料を用いるため、はんだ接合温度の上昇に対応すべく、金属層に接するポリイミド樹脂層が高耐熱性化している。したがって、加熱圧着法で金属層とポリイミド樹脂層とを貼り合わせるとき、加熱圧着時に金属層とポリイミド樹脂層との間にマイクロボイドが生成し易くなるという問題がある。このマイクロボイドの形成により、フレキシブルプリント基板に回路を形成する時に酸洗浄液の浸透による配線剥れが発生する等の、金属層とポリイミド樹脂層との接着信頼性が低下するという問題があった。
この問題に対して、例えば特許文献3は、金属層である銅箔粗化処理面のめっき層を制御して、粗化処理高さ、すなわち粗化処理度合いを抑制する方法を開示する。しかしながら、この方法では銅箔−ポリイミド樹脂層間のピール強度が低下してしまうという問題がある。このように、両面金属張積層板における接着信頼性とピール強度の両立という課題が残されていた。
特公平6−93537号公報 特開平8−335775号公報 WO2010/010892 A1
本発明は、粗化処理された金属層と接するポリイミド樹脂層が高い耐熱性を有するにもかかわらず、金属層とポリイミド樹脂層との間に生じるマイクロボイドの発生を抑制し、かつ、金属層とポリイミド樹脂層との接着信頼性を向上させることで酸洗浄液の浸透による回路剥がれを抑制した両面金属張積層板を提供することを目的とする。すなわち、本発明の課題は両面金属張積層板における接着信頼性とピール強度の両立を図ることである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、塗工法により形成した二つの片面金属張積層板を用い、片面金属張積層板の各々の最外層のポリイミド樹脂層同士を加熱圧着して両面金属張積層板とすることで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、以下本明細書中では特に断わりのない限り、「片面金属張積層板」とは、複数のポリイミド樹脂層を有する積層体の片面に金属層が接着されたものをいう。また、「両面金属張積層板」とは、複数のポリイミド樹脂層を有する積層体の両面に金属層が接着されたものをいう。なお、以後、ポリイミド樹脂層同士を加熱圧着する場合も加熱圧着法と称することとする。
すなわち、本発明の両面金属張積層板は、第1の積層体と第2の積層体とを一体化した両面に金属層を有する金属張積層体であって、前記第1の積層体および第2の積層体は、それぞれ金属層と、少なくとも第1のポリイミド樹脂層および第2のポリイミド樹脂層を含む複数のポリイミド樹脂層とを有し、前記第1のポリイミド樹脂層は、線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下であり、前記第2のポリイミド樹脂層は、ガラス転移点温度が300℃以上かつ前記第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度より低い、ことを特徴とする。
また、前記金属層に、前記第1または第2のポリイミド樹脂層となるポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を塗布後、乾燥および必要に応じて行われるイミド化のための加熱処理によって、両面の前記金属層と前記第1または第2のポリイミド樹脂層とが接着されていることが好ましく、前記金属層は、金属箔を用いて形成することが好ましい。
また、本発明の両面金属張積層板の製造方法は、金属層となる金属箔上に、線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下である第1のポリイミド樹脂層、またはガラス転移点温度が300℃以上かつ前記第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度より低い第2のポリイミド樹脂層を形成し、当該第1または第2のポリイミド樹脂層上に、前記第1のポリイミド樹脂層、前記第2のポリイミド樹脂層、または前記第1および第2のポリイミド樹脂層を、前記第2のポリイミド樹脂層が最外層となるように少なくとも1層積層して第1の積層体を形成する工程と、ポリイミド樹脂層の積層構造が同じまたは異なる第2の積層体を、前記第1の積層体と同様に前記第2のポリイミド樹脂層が最外層となるように形成する工程と、前記第1の積層体と前記第2の積層体の最外層の前記第2のポリイミド樹脂層同士を加熱圧着する工程と、を有し、前記金属箔上に前記第1または第2のポリイミド樹脂層を形成する工程は、前記第1または第2のポリイミド樹脂層となるポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を塗布後、乾燥および必要に応じて行なわれるイミド化のための加熱処理を行う工程であることを特徴とする。
本発明の両面金属張積層板は、絶縁層を構成するポリイミド樹脂が高い耐熱性を有し、優れた寸法安定性を示すだけでなく、金属層とそれと接するポリイミド樹脂層間のマイクロボイドの発生を金属層の表面形状によらず抑制することができる。また、本発明の両面金属張積層板は、耐薬品性にも優れることから、高精細の加工が求められる種々の用途に適しており、その有用性は非常に高いものである。
第1の実施の形態の両面金属張積層板の断面図である。 第2の実施の形態の両面金属張積層板の断面図である。 他の形態の両面金属張積層板の断面図である。 第1の実施の形態の両面金属張積層板を製造するための中間体である片面金属張積層板の断面図である。 第1の実施の形態の両面金属張積層板の製造方法を示すフロー図である。 第2の実施の形態の両面金属張積層板の製造方法を示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の実施の形態について図1を用いて説明する。第1の実施の形態の両面金属張積層板10は、図1に示すように、第1のポリイミド樹脂層2,2および第2のポリイミド樹脂層3,3からなる積層構造の複数のポリイミド樹脂層の両面に、金属層1,1を備えた構造をしている。金属層1,1に接着している第1のポリイミド樹脂層2,2は塗工法により形成されている。第2のポリイミド樹脂層3,3は、後述するが、貼り合わされて第2のポリイミド樹脂貼り合わせ層3aを形成している。図1の破線は、その部分で貼り合わされていることを示す(図2および3も同じ)。
本発明の第2の実施の形態の両面金属張積層板11は、金属層1,1に接着している第2のポリイミド樹脂層3,3は塗工法により形成されている。さらに、図2に示すように、第1のポリイミド樹脂層2,2および第2のポリイミド樹脂層3,3が積層され、最内層の第2のポリイミド樹脂層3,3が貼り合わされて第2のポリイミド樹脂貼り合わせ層3aを形成している。
第1および第2の実施の形態では、金属層1,1に塗工法で形成されるポリイミド樹脂層は、第1または第2の同種のポリイミド樹脂層であるが、別の形態でもよい。すなわち、図3に示す両面金属張積層板12のように、一方の金属層1には第1のポリイミド樹脂層、他方の金属層1には第2のポリイミド樹脂層が塗工法により接着されているものを挙げることができる。さらには、図1−図3のポリイミド樹脂層は3層、4層および5層(貼り合わせた層は1層と数える)構造であるが、本発明の複数のポリイミド樹脂層はこれに限らず、その他の多層構造をとることができる。
第1の実施の形態の両面金属張積層板10の製造方法は、図5に示すように、まず、金属箔等の金属層1に、第1のポリイミド樹脂層2となる、ポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を塗布する(S1)。ここで、ポリイミド前駆体樹脂溶液およびポリイミド樹脂溶液を総称してプレポリイミド樹脂層と称することとする。つづいて、さらに第2のポリイミド樹脂層3に対応するプレポリイミド樹脂層を塗布して積層する(S2)。図5において、プレ第1ポリイミド樹脂層、プレ第2ポリイミド樹脂層は、各々第1のポリイミド樹脂層2、第2のポリイミド樹脂層3のプレポリイミド樹脂層を意味する。
次に、乾燥[溶媒の加熱除去](S3)、およびイミド化[加熱硬化処理](S4)によって、金属層1と第1のポリイミド樹脂層2とを接着させると共に、第2のポリイミド樹脂層3も形成させる。ここで、ポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布した場合は乾燥およびイミド化を実施し、ポリイミド樹脂溶液を塗布した場合は乾燥のみを実施する。以上のようにして、複数のポリイミド樹脂層を有する片面金属張積層板20を形成する。
次に、2つの片面金属張積層板20(20aおよび20b)の第2のポリイミド樹脂層3同士を加熱圧着して、両面金属張積層板10を形成する(S5)。
第2の実施の形態の両面金属張積層板11の製造方法は、基本的に第1の実施の形態の両面金属張積層板10と同じである。異なる点は、図6に示すように金属箔等の金属層1に、第2のポリイミド樹脂層3となる、プレ第2ポリイミド樹脂層を塗布する(S11)点である。ステップ11(S11)の後は、プレ第1ポリイミド樹脂層の塗布(S12)、プレ第2ポリイミド層の塗布(S13)、乾燥[溶媒の加熱除去](S14)、およびイミド化[加熱硬化処理](S15)を順次行う。なお、本実施の形態においても、ポリイミド樹脂溶液を塗布した場合は乾燥のみを実施し、イミド化のステップ(S15)は無い。
最後に、第1の実施の形態と同様に、形成した2つの片面金属張積層板の第2のポリイミド樹脂層3同士を加熱圧着して、両面金属張積層板11を形成する(S16)。なお、S13〜S16は、第1の実施の形態のS2〜S5に対応する。
なお、図3の両面金属張積層板12のような形態とするため、2つの片面金属張積層板20a,20bのポリイミド樹脂層の積層構造は、異なっていてもよい。ただし、加熱圧着する最外層のポリイミド樹脂層は、ガラス転移点温度が300℃以上である第2のポリイミド樹脂層3である。
2つの片面金属張積層板の接着に際し、第2のポリイミド樹脂層3同士を加熱圧着する理由は、第1のポリイミド樹脂層2よりガラス転移点温度が低いため、加熱圧着時の温度を極力低く抑えることができ、高温加熱圧着による金属張積層板の劣化等の不具合を抑制することができるからである。
図4は、上記のようにして形成される片面金属張積層板20の断面図の一例を示したものであり、図4のように2つの片面金属張積層板20a,20bの第2のポリイミド樹脂層3,3が加熱圧着されるように準備する。図4は、図1の両面金属張積層板10を形成する場合の例示であるが、上記したように本発明は当該実施の形態に限られるものではない。
以上の工程において、上記では、一括して複数のポリイミド樹脂層2、3を形成する方法を例示したが、逐次的に、プレポリイミド樹脂層の塗布、乾燥およびイミド化(加熱硬化)処理して1層ずつポリイミド樹脂層2、3を形成してもよい。あるいは、乾燥を逐次的に行い、イミド化(加熱硬化)処理は同時に行ってもよい。複数のポリイミド樹脂層を形成するに当たって、これらの各処理は任意に組み合わせることができる。なお、詳細な製造方法については後述する。
本発明の金属層1は接着性の観点からは金属箔を用いることが好ましく、当該金属箔の金属として、銅、アルミニウム、ステンレス、鉄、銀、パラジウム、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、金、コバルト、チタン、タンタル、亜鉛、鉛、錫、シリコン、ビスマス、インジウム又はこれらの合金などから選択される金属を挙げることができる。導電性の点で特に好ましいものは銅箔である。なお、本発明の両面金属張積層板の製造方法は、5〜30μmの膜厚の金属箔に適用することが好ましく、7〜20μmの膜厚がより好適である。金属箔の膜厚が5μmに満たないと、生産工程でシワ等の原因になりやすく、30μmを超えると近年の微細配線パターンへの対応に不利となる。
また、これらの金属層1については、ポリイミド樹脂との接着力などの向上を目的として、その表面にサイジング、クロムメッキ、ニッケルメッキ、クロム−ニッケルメッキ、銅−亜鉛合金メッキ、酸化銅析出またはアルミニウムアルコラート、アルミニウムキレート、シランカップリング剤、トリアジンチオール類、ベンゾトリアゾール類、アセチレンアルコール類、アセチルアセトン類、カテコール類、o−ベンゾキノン類、タンニン類、キノリノール類などによって化学的あるいは表層粗化処理などの機械的な表面処理を施してもよい。
ここにおいて、金属層1のポリイミド樹脂層(2または3)と接する面の表面粗さは、Rzで0.5〜3μmであることが好ましい。この範囲であれば、ポリイミド樹脂層との接着力(接着強度)がより良好となるためである。1〜2.5μmであれば、好適な接着力と微細配線パターン形成時の良好なエッチング性との両立を図ることができるため、より好ましい。ここで、Rzは、JIS B 0601(1994)に規定される十点平均粗さを示す。
本発明のポリイミド樹脂とは、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリシロキサンイミド、ポリベンズイミダゾールイミドなどの構造中にイミド基を有するポリマーからなる樹脂を意味する。
本発明の第1のポリイミド樹脂層2を構成するポリイミド樹脂は、その線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下という特徴を有する。加熱圧着時等の湿度変化による片面および両面金属張積層板のカールを極力抑制することができるからである。また、製品としての両面金属張積層板の湿度環境変化による寸法安定性を維持することができるからである。カール抑制および寸法安定性の点で、好ましくは15×10−6/%RH以下である。
ここで、線湿度膨張係数は、25℃において、1.5cm×3mmの大きさの樹脂フィルムを、相対湿度(RH)25%および80%における長軸方向の長さ(L25およびL80)を測定し、得られた測定値の差L(cm)=L80−L25から、次の式により求める。
L(cm)×1/1.5(cm)×1/(80−25)(%RH)
具体的な測定条件は、サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツル株式会社製)にサーモメカニカルアナライザー用調湿装置(セイコーインスツル株式会社製)を組み合わせて用い、25℃の測定温度制御下、試料の樹脂フィルムの相対湿度25%および80%における長軸方向の寸法変化を測定し、1cm当たり、1%RH当たりの寸法変化率を線湿度膨張係数として求める。ここで、試料が導体上に形成された樹脂層である場合には、エッチングなどで導体層を除去して単層の樹脂フィルムとしたものを用いることができる。
また、第1のポリイミド樹脂層2を構成するポリイミド樹脂は、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル(m−TB)を50モル%以上含有するジアミノ化合物をテトラカルボン酸化合物と反応させて得られたものが好ましい。望ましい線湿度膨張係数を達成することができるからである。m−TBを70モル%以上含有するジアミノ化合物を用いることがより好ましい。m−TBは100モル%でもよいが、80〜98モル%がさらに好ましい。
さらに、第1のポリイミド樹脂層2を構成するポリイミド樹脂としては、下記一般式(1)および(2)で示される構成単位のいずれか一方または両者を50モル%以上含有することがより好ましい。なお、両者を含むときは、その合計量が上記含有量の範囲である。
Figure 2013129116
ジアミノ化合物のうちm−TB以外のものとしては、NH−Ar−NHで表される芳香族ジアミノ化合物が好適なものとして挙げられる。ここで、Arは下記式(3)で表される基から選択されるものであり、アミノ基の置換位置は任意であるが、p,p’−位好ましい。Arは置換基を有することもできるが、好ましくは有しないか、炭素数1〜6の低級アルキルまたは低級アルコキシ基である。これらの芳香族ジアミノ化合物は1種以上を使用してもよい。
Figure 2013129116
ジアミノ化合物と反応させるテトラカルボン酸化合物としては、芳香族テトラカルボン酸およびその酸無水物、エステル化物、ハロゲン化物などが挙げられるが、芳香族テトラカルボン酸化合物が好適であり、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸(ポリアミック酸)の合成の容易さの点で、その酸無水物が好ましい。なお、芳香族テトラカルボン酸化合物としては、O(CO)Ar(CO)Oで表される化合物が好適なものとして挙げられる。
ここで、Arは、下記式(4)で表される4価の芳香族基であることがよく、酸無水物基[(CO)O]の置換位置は任意であるが、対称の位置が好ましい。Arは、置換基を有することもできるが、好ましくは有しないか、炭素数1〜6の低級アルキル基である。好ましい芳香族テトラカルボン酸化合物は、ビフェニルテトラカルボン酸無水物(BPDA)、4,4’−オキシジフタル酸無水物(ODPA)、ピロメリット酸無水物(PMDA)又はこれらの組合せである。さらに好ましい芳香族テトラカルボン酸化合物は、BPDA、PMDAまたは両者であり、BPDAとPMDAを0:10〜8:2のモル比で使用することが諸性能のバランス調整に好都合である。
Figure 2013129116
第1のポリイミド樹脂層2を構成するポリイミド樹脂は、例えば、上記したm−TBを50モル%以上含有するジアミノ化合物と、ほぼ等モルの上記テトラカルボン酸化合物とを溶媒中で反応させ、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸(ポリアミック酸)の合成と、イミド化反応の2段階で製造することができる。
ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸の合成までは、金属層1への塗布前に、反応容器等の中で行われる。あるいは、イミド化までを行い、ポリイミド樹脂溶液としてもよい。そして、前駆体であるポリアミド酸溶液またはポリイミド樹脂溶液を金属層に塗布してプレポリイミド樹脂層とする。当然、すでに塗布されているプレポリイミド樹脂層あるいはポリイミド樹脂層上にも塗布される。
次に、本発明の第2のポリイミド樹脂層3を構成するポリイミド樹脂は、ガラス転移点温度が300℃以上かつ第1のポリイミド樹脂層2を構成するポリイミド樹脂のガラス転移点温度より低いという特徴を有する。好ましくは300〜330℃の範囲である。このようにすることで、絶縁層全体の耐熱性を維持すると共に、金属層との接着性のバランスを図ることができる。また、同様の理由により、第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度は、第2のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度より50℃以上高いことが好ましく、50〜120℃高いことがより好ましい。
また、第2のポリイミド樹脂層3を構成するポリイミド樹脂は、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)を50モル%以上含有するジアミノ化合物とテトラカルボン酸化合物と反応させて得られたものが好ましい。望ましいガラス転移点温度を達成することができるからである。BAPPを70モル%以上含有するジアミノ化合物を用いることがより好ましい。BAPPの構造を下記一般式(5)に示す。
Figure 2013129116
ジアミノ化合物のうちBAPP以外のものとしては、第1のポリイミド樹脂層2を構成するポリイミド樹脂の場合と同様、上記NH−Ar−NHで表される芳香族ジアミノ化合物が好適なものとして挙げられる。また、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(1,3−BAB)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(1,4−BAB)も好適に使用し得る。
ジアミノ化合物と反応させるテトラカルボン酸化合物としては、上記した第1のポリイミド樹脂層を構成するポリイミド樹脂の場合と同様の化合物を使用することが好ましい。また、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、および3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)も使用することができる。
第1のポリイミド樹脂層2および第2のポリイミド樹脂層3を構成するポリイミド樹脂は、例えば次のような方法により製造することができる。すなわち、溶媒中で、上記のジアミノ化合物およびテトラカルボン酸二無水物をほぼ等モルの割合で混合し、反応温度0〜200℃の範囲で、好ましくは0〜100℃の範囲で反応させて、ポリイミド前駆体樹脂溶液を得て、さらに、これをイミド化することによりポリイミド樹脂を得る方法がある。
溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルフォキサイド(DMSO)、硫酸ジメチル、スルフォラン、ブチロラクトン、クレゾール、フェノール、ハロゲン化フェノール、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライムなどが挙げられる。
上記したように、イミド化はポリイミド前駆体(ポリアミド酸)樹脂溶液を金属層1に塗布した後に行なってもよい。
金属層1に塗布するプレポリイミド樹脂層は、このポリイミド前駆体樹脂溶液またはイミド化を終了させたポリイミド樹脂溶液のいずれでもよいが、ポリイミドが溶剤可溶性でない場合には粘度調整の観点から、ポリイミド前駆体樹脂溶液が好ましい。
次に、本発明の両面金属張積層板の製造方法について、図5または6を参照して詳細に説明する。本発明の両面金属張積層板を製造するには、まず、金属層1にプレポリイミド樹脂層を塗布する(S1,S11)。ポリイミド樹脂層が3層以上の積層構造である両面金属張積層板を製造する場合には、少なくとも一方の片面金属張積層板は、複数層のポリイミド樹脂層を形成するために、さらに別のプレポリイミド樹脂層を塗布して積層体とするS2,S12)。このとき、図5または図6に示すように、金属層に塗布するプレポリイミド樹脂層は、第1のポリイミド樹脂層2となるもの、第2のポリイミド樹脂層3になるもの、いずれであってもよい。また、複数層のポリイミド樹脂層を形成するための塗工方法は任意の方法を選択できるが、好ましくは塗工精度の点により以下の3方法が望ましい。
1)多層ダイにより2種以上のプレポリイミド樹脂層を同時に導体上に塗布する。
2)任意の方法でプレポリイミド樹脂層を塗布後、その未乾燥塗布面上にナイフコート方式やダイ方式等によりさらに別のプレポリイミド樹脂層を塗布する。
3)任意の方法でプレポリイミド樹脂層を塗布、乾燥後、さらにその乾燥塗工面に任意の方法で別のプレポリイミド樹脂層を塗布する。
ここで言うナイフコート方式とは、バー、スキージ、ナイフなどにより樹脂溶液をならして塗布する方法である。
乾燥およびイミド化(加熱硬化)処理方法としては、任意の方法が活用可能であるが、プレポリイミド樹脂層を塗布したのちに、予備乾燥した未硬化のプレポリイミド樹脂層を含む積層体を、所定の温度に設定可能な熱風乾燥炉の中で、一定時間静置させるか、あるいは、乾燥炉エリア範囲内を連続移動させ所定の乾燥硬化時間を確保させることで高温での熱処理(200℃以上)を行う方法によって、複数層のポリイミド樹脂層を有する片面金属張積層板20を形成する。
また、作業の効率化、歩留まりなどを考慮して、プレポリイミド樹脂層を塗布したのちに、予備乾燥した未硬化積層体を、ロール状に巻き取り、さらに高温での乾燥および加熱硬化を行なうバッチ処理方式も可能である。このバッチ処理方式の際、導体である金属層1の酸化を防ぐことを目的として、高温(200℃以上)での熱処理を、減圧下、還元性気体雰囲気下あるいは還元性気体雰囲気減圧下にて行うことが好ましい。
なお、乾燥およびイミド化(加熱硬化)処理工程において、プレポリイミド樹脂層は熱処理によって溶媒が除去され、ポリイミド前駆体樹脂溶液を用いた場合には、さらにイミド閉環される。この際、急激に高温で熱処理すると樹脂表面にスキン層が生成して溶媒が蒸発しづらくなったり、発泡したりするので、低温から徐々に高温まで上昇させながら熱処理していくのが望ましい。なお、イミド化(硬化)されたポリイミド樹脂層とするための最終的な熱処理温度としては、300〜400℃が好ましい。
プレポリイミド樹脂層としてポリイミド前駆体樹脂溶液を使用する場合の樹脂溶液濃度は、ポリマーであるポリイミド前駆体の重合度にもよるが、通常5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%である。ポリマー濃度が5重量%より高ければ、一回の塗布で充分な膜厚が得られ、30重量%より低ければ、当該樹脂溶液の粘度が高くなりすぎず、均一性および平滑性の点で良好に塗布できるからである。
金属層1上に形成されるポリイミド樹脂層の膜厚は、第1のポリイミド樹脂層2は、絶縁層であるポリイミド層全体の耐熱性維持、線膨張係数や湿度膨張係数の制御による寸法安定性制御の観点から3〜30μmが好ましく、5〜25μmがより好ましい。また、第2のポリイミド樹脂層3は、基本的には熱圧着による接着性の機能が発現されればよいことから、それほど厚くする必要はなく0.5〜5μmが好ましく、1〜3μmの範囲がより好ましい。ここで、第2のポリイミド樹脂層3は、第1のポリイミド樹脂層2より薄い膜厚とすることが好ましい。なお、積層構造のポリイミド樹脂層全体の厚みは、7〜80μmが好ましく、10〜60μmがより好ましく、20〜30μmが最も好ましい。
以上のようにして形成される片面金属張積層板20は、第1のポリイミド樹脂層2および第2のポリイミド樹脂層3の積層構造は、第1のポリイミド樹脂層2同士および第2のポリイミド樹脂層3同士が積層される部分があってもよい。しかし、片面金属張積層板製造時でのカール制御の観点より、交互に積層されていたほうがよい。また、どちらか1層であってもよい。
以上の工程により、図4に例示する片面金属張積層板20を形成することができる。次に、2つの片面金属張積層板20a,20bの第2のポリイミド樹脂層3,3同士を加熱圧着して、図1、2に例示する両面金属張積層板(10または11)を形成する。このとき、2つの片面金属張積層板20のポリイミド樹脂層の積層構造は、異なっていてもよく、その例示が図3の両面金属張積層板12である。なお、加熱圧着するポリイミド樹脂層の一方が第1のポリイミド樹脂層2であってもよい。
したがって、貼り合わせる片面金属張積層板20のうち少なくとも一方は、その最外層のポリイミド樹脂層が、第2のポリイミド樹脂層3である必要がある。加熱圧着するポリイミド樹脂層同士の接着性において、十分な強度が得られる点で、最外層が第2のポリイミド樹脂層3である2つの片面金属張積層板20を貼り合わせることが好適である。
2つの片面金属張積層板20のポリイミド樹脂層同士を貼り合わせるときの加熱圧着は、例えば次のような方法をとることができる。すなわち、ハイドロプレス、真空タイプのハイドロプレス、オートクレーブ加圧式真空プレス、連続式熱ラミネータなどを使用することができる。このうち真空ハイドロプレスは、十分なプレス圧力が得られ、残留揮発分の除去も容易であり、また金属箔などの導体の酸化を防止できることから好ましい加熱圧着方法である。
この加熱圧着時の熱プレス温度については、特に限定されるものではないが、使用されるポリイミド樹脂のガラス転移点温度以上であることが望ましい。また、熱プレス圧力については、使用するプレス機器の種類にもよるが、0.1〜50MPa(1〜500kg/cm)が適当である。加熱圧着時のプレス温度が高くなりすぎると金属層およびポリイミド樹脂層の劣化等の不具合が発生する懸念があるため、この点においてもガラス転移点温度が低い方である第2のポリイミド樹脂層3同士を貼り合わせる方が好ましい。
以上説明したようにして製造された両面金属張積層板は、両面とも、金属層1と金属層1に接するポリイミド樹脂層との密着性および接着強度が非常に優れている。したがって、マイクロボイドが生成されず、酸洗浄液の浸透による回路剥がれの無い高耐酸性の両面金属張積層板である。また複数のポリイミド樹脂層はいずれもガラス転移点温度が300℃以上であり、高耐熱性との両立が図られている。さらに、線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下のポリイミド樹脂層を有しているため、湿度変化によるカールの発生および寸法変化を抑制することができる。
すなわち、本発明の両面金属張積層板は、金属層とポリイミド樹脂層との接着を塗工法で形成しているので、(1)両面とも密着性および接着強度が非常に良好で、耐酸性等に優れるという特徴を有する。また、線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下の第1のポリイミド樹脂層2を使用しているので、(2)両面金属張積層板としての寸法安定性が良好で、カールも抑制されるという特徴を有する。さらに、ガラス転移点温度が第1のポリイミド樹脂層2より低く、330℃以下で剛性が低下してガラス状態となる第2のポリイミド樹脂層3を使用しているので、(3)両面金属張積層板として、全ての積層部分の接着性が非常に良好であるという特徴を有する。まとめると、上記(1)〜(3)の優れた性質を同時に達成できるという顕著な効果を発揮する。
以下、実施例により、本発明の実施の形態についてより具体的に説明する。また、比較例を示すことにより、本実施の形態の優位性を明らかにする。
1.金属箔
金属層とする金属箔として、膜厚が12μmおよびポリイミド樹脂層と接する側の表面粗さ(Rz)が1.6μmの銅箔を使用した。
2.各種物性測定および性能試験方法
[線湿度膨張係数]
金属層である銅箔をエッチングしフィルム状態となったポリイミド樹脂をサーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツル株式会社製)にサーモメカニカルアナライザー用調湿装置(セイコーインスツル株式会社製)を組み合わせて用い、前記の方法により求めた。
[線熱膨張係数]
銅箔をエッチングしフィルム状態となったポリイミド樹脂を、サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツル株式会社製)を用い、255℃まで昇温し、さらにその温度で10分間保持した後、5℃/分の速度で冷却して240℃から100℃までの平均熱膨張率(線熱膨張係数)を求めた。
[ガラス転移温度の測定]
銅箔をエッチングしフィルム状態となったポリイミド樹脂を、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の動的粘弾性測定装置(RSA−III)を用い、引張りモードにて1.0Hzの温度分散測定したtanδのピークトップをガラス転移点温度とした。
[耐酸性の測定]
耐酸性の評価は、フレキシブル片面銅張積層板(片面金属張積層板)について、線幅1mmに回路加工を行い、塩酸18wt%の水溶液中に50℃、60分間浸漬したのちに絶縁層側(ポリイミド樹脂層側)から回路端部を200倍の光学顕微鏡を用いて塩酸の浸み込みによる変色部を測定し、染込み幅(μm)として耐酸性の指標とした。
[接着力の測定]
銅箔とポリイミド樹脂層との間の接着力は、フレキシブル片面銅張積層板について、線幅1mmに回路加工を行い、東洋精機株式会社製引張試験機(ストログラフ−M1)を用いて、銅箔を180°方向に引き剥がし、初期ピール強度を測定した。また前記耐酸性測定後のピール強度を測定し、(耐酸後ピール強度/初期ピール強度)×100をピール強度保持率(%)とした。
[吸湿ハンダ耐熱試験]
市販のフォトレジストフィルムを、導体/樹脂層/導体で構成された積層体にラミネートし、所定のパターン形成用マスクで露光(365nm、露光量500J/m程度)し、銅箔層が表裏一体で直径1mmの円形となるパターンにレジスト層を硬化形成した。
次に、硬化レジスト箇所を現像(現像液は1%NaOH水溶液)し、塩化第二鉄水溶液を用いて所定のパターン形成に不要な銅箔層をエッチング除去し、さらに、硬化レジスト層をアルカリ液にて剥離除去することにより、鉛フリーはんだに対応した耐熱性を評価するためのパターンが形成されたサンプル(導体/絶縁樹脂層/導体で構成された積層体の導体層に、表裏一体で直径1mmの円形パターンが形成された積層体)を得た。
サンプルを40℃の90%RH環境下に192時間放置した後、温度の異なる溶融ハンダ浴槽に10sec浸積して、銅箔層箇所における変形、膨れの有無を観察した。銅箔層箇所に変形や膨れが発生しない、ハンダ浴槽の最高温度をハンダ耐熱温度とした。
3.ポリイミド前駆体樹脂の合成
合成例1:第2のポリイミド樹脂層用前駆体
熱電対および攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、302gのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン30.99g(0.076モル)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、16.96g(0.078モル)のピロメリット酸二無水物を加えた。その後、3時間撹拌を続け、溶液粘度2,960mPa・sのポリアミド酸(ポリアミック酸)の樹脂溶液aを得た。なお、溶液粘度は、E型粘度計による25℃でのみかけ粘度の値である(以下、同様)。
このポリアミド酸から得られたポリイミド樹脂の線膨張係数は55×10−6(1/K)であり、線湿度膨張係数は7.0×10−6/%RHであった。
合成例2:第2のポリイミド樹脂層用前駆体
熱電対および攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、334gのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン29.24g(0.072モル)および3.81g(0.018モル)の4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニルを容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、20.00g(0.092モル)のピロメリット酸二無水物を加えた。その後、3時間撹拌を続け、ポリアミド酸の樹脂溶液bを得た。ポリアミド酸の樹脂溶液bの溶液粘度は3,140mPa・sであった。
このポリアミド酸から得られたポリイミド樹脂の線膨張係数は56×10−6(1/K)であった。
合成例3:対照用のポリイミド樹脂層用前駆体
熱電対および攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、630gのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に26.83g(0.134モル)の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、42.96g(0.133モル)の3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を加えた。その後、2時間撹拌を続け、溶液粘度2,850mPa・sのポリアミド酸の樹脂溶液cを得た。
このポリアミド酸から得られたポリイミドの線膨張係数は53×10−6(1/K)であった。
合成例4:対照用のポリイミド樹脂層用前駆体
熱電対および攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、255gのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に22.13g(0.076モル)の1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンを容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、16.71g(0.047モル)のジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及び6.78g(0.031モル)のピロメリット酸二無水物を加えた。その後、2時間撹拌を続け、溶液粘度2,640mPa・sのポリアミド酸の樹脂溶液dを得た。
このポリアミド酸から得られたポリイミドの線膨張係数は61×10−6(1/K)であった。
合成例5:第1のポリイミド樹脂層用前駆体
熱電対および攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、3.076kgのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル225.73g(1.063モル)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、61.96g(0.211モル)の3,3’−4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および183.73g(0.842モル)のピロメリット酸二無水物(PMDA)を加えた。その後、3時間撹拌を続け、溶液粘度20,000mPa・sのポリアミド酸の樹脂溶液eを得た。
このポリアミド酸から得られたポリイミド樹脂は7×10−6(1/K)と20×10−6(1/K)以下の低線膨張係数を示し、非熱可塑性の性質を有していた。線湿度膨張係数は9.0×10−6/%RHであった。
合成例6:対照用のポリイミド樹脂層用前駆体
熱電対および攪拌機を備えると共に窒素導入が可能な反応容器に、1.11kgのN,N−ジメチルアセトアミドを入れた。この反応容器に4,4’−ジアミノ−2’−メトキシベンズアニリド66.51g(0.259モル)および4,4’−ジアミノジフェニルエーテル34.51g(0.172モル)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、92.62g(0.425モル)のピロメリット酸二無水物を加えた。その後、3時間撹拌を続け、溶液粘度24,000mPa・sのポリアミド酸の樹脂溶液fを得た。
このポリアミド酸から得られたポリイミド樹脂は19×10−6(1/K)と20×10−6(1/K)以下の低線膨張係数を示し、非熱可塑性の性質を有していた。線湿度膨張係数は27.0×10−6/%RHであった。
各合成例の合成条件、および得られた各ポリイミド酸をイミド化してポリイミド樹脂としたときのそれぞれの樹脂物性をまとめて表1に示す。なお、表1の「役割」の項目において、「ベース」とは両面金属張積層板の寸法安定性制御の役割を担うことを、「TPI」とは熱圧着による接着性の役割を担うことを示す。したがって、「ベース」は第1のポリイミド樹脂層またはその相当層(比較例用)に用いるポリイミド樹脂であり、「TPI」は第2のポリイミド樹脂層またはその相当層(比較例用)に用いるポリイミド樹脂である。
Figure 2013129116
実施例1
表面粗さ(Rz)1.6μmを有する銅箔(古河電気工業株式会社製、膜厚12μm、電解品)に、合成例1で調製したポリアミド酸の樹脂溶液aと合成例5で調整したポリアミド酸の樹脂溶液eを順次塗布し、さらに、その上に樹脂溶液aを塗布して乾燥後、最終的に300℃以上約2分間の熱処理を行い、ポリイミド樹脂層の全膜厚が25μm(層構成:a/e/a=2.5μm/20μm/2.5μm)のフレキシブル片面銅張積層板(片面金属張積層板)を得た。なお、樹脂溶液aから得られた層は第2のポリイミド樹脂層であり、樹脂溶液eから得られた層は第1のポリイミド樹脂層である。
この片面銅張積層板2つを、そのポリイミド樹脂面同士で貼り合わせ、同時に一対の加熱ロール間に1m/分の速度で連続的に供給して熱圧着することでポリイミド樹脂層の全膜厚が50μmのフレキシブル両面銅張積層板(両面金属張積層板)を得た。このときロール表面温度は390℃であり、ロール間の線圧は134kN/mであった。なお、ポリイミド樹脂層のうち、ポリアミド酸の樹脂溶液eから得られた層とポリアミド酸の樹脂溶液aから得られた層の比率は4:1であった。
この両面銅張積層板の1mmピールは初期接着力が0.98kN/mであった。また、この回路の耐酸性試験による染込み幅は69μmであり、ピール強度の保持率は89%であった。結果を表2に示す。以下、実施例2、3および比較例1−3の結果も表2に示す。
実施例2
実施例1と同様にして片面銅張積層板のポリイミド樹脂面同士を貼り合わせることで50μmのフレキシブル両面銅張積層板を得た。
銅箔上に塗布した樹脂溶液は順に樹脂溶液b/樹脂溶液e/樹脂溶液b(層構成:b/e/b=2.5μm/20μm/2.5μm)であり、得られたポリイミド樹脂層のうち、ポリアミド酸の樹脂溶液eから得られた層とポリアミド酸の樹脂溶液bから得られた層の比率は4:1であった。なお、樹脂溶液bから得られた層は第2のポリイミド樹脂層である。
実施例3
実施例1と同様にして片面銅張積層板のポリイミド樹脂面同士を貼り合わせることで50μmのフレキシブル両面銅張積層板を得た。
銅箔上に塗布した樹脂溶液は順に樹脂溶液e/樹脂溶液a(層構成:e/a=22.5
/2.5μm)であり、得られたポリイミド樹脂層のうち、ポリアミド酸の樹脂溶液eから得られた層とポリアミド酸の樹脂溶液aから得られた層の比率は9:1であった。
比較例1
実施例1と同様にして銅箔上に順次、樹脂溶液a/樹脂溶液e/樹脂溶液aを塗布乾燥し、最終的に300℃以上約2分間の熱処理を行い、ポリイミド樹脂層の厚みが25μm(層構成:a/e/a=2.5μm/20μm/2.5μm)のフレキシブル片面銅張積層板を得た。得られたポリイミド樹脂層のうち、ポリアミド酸の樹脂溶液eから得られた層とポリアミド酸の樹脂溶液aから得られた層の比率は4:1であった。この片面銅張積層板のポリイミド樹脂面に表面粗さ(Rz)1.6μmを有する銅箔(古河電気工業株式会社製、膜厚12μm、電解品)を貼り合わせ、実施例1と同様に熱圧着することで25μmのフレキシブル両面銅張積層板を得た。
比較例2
実施例1と同様にして片面銅張積層板のポリイミド樹脂面同士を貼り合わせることで50μmのフレキシブル両面銅張積層板を得た。
銅箔上に塗布した樹脂溶液は順に樹脂溶液a/樹脂溶液e(層構成:a/e=2.5μm/22.5μm)であり、得られたポリイミド樹脂層のうち、ポリアミド酸の樹脂溶液eから得られた層とポリアミド酸の樹脂溶液aから得られた層の比率は9:1であった。
比較例3
実施例1と同様にして片面銅張積層板のポリイミド樹脂面同士を貼り合わせることで50μmのフレキシブル両面銅張積層板を得た。
銅箔上に塗布した樹脂溶液は順に樹脂溶液c/樹脂溶液f/樹脂溶液d(層構成:c/f/d=2μm/21μm/2μm)であり、得られたポリイミド樹脂層のうち、ポリアミド酸の樹脂溶液cから得られた層と樹脂溶液fから得られた層と樹脂溶液dから得られた層の比率は略1:10:1であった。なお、樹脂溶液cおよびdから得られた層は第2のポリイミド樹脂層であり、樹脂溶液fから得られた層は第1のポリイミド樹脂層である。
Figure 2013129116
表2において、「ピール強度」は初期ピール強度を示している。「ピール強度保持率」および「染込み幅」は上記説明した通りである。
表2から明らかなように、各実施例はいずれも、初期ピール強度、ピール強度保持率、染込み幅、およびハンダ耐熱温度の点で各比較例より優れた性能を発揮している。なお、比較例3において、貼り合わせ部の樹脂dは第2のポリイミド樹脂層に相当するが、ガラス転移点温度が300℃未満であるため、ハンダ耐熱温度の性能が不十分であった。
1 金属層(金属箔)、 2 第1のポリイミド樹脂層、 3,3a 第2のポリイミド樹脂層、 10,11,12 両面金属張積層板、 20,20a,20b 片面金属張積層板

Claims (14)

  1. 第1の積層体と第2の積層体とを一体化した両面に金属層を有する金属張積層体であって、
    前記第1の積層体および第2の積層体は、それぞれ金属層と、少なくとも第1のポリイミド樹脂層および第2のポリイミド樹脂層を含む複数のポリイミド樹脂層とを有し、
    前記第1のポリイミド樹脂層は、線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下であり、
    前記第2のポリイミド樹脂層は、ガラス転移点温度が300℃以上かつ前記第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度より低い、ことを特徴とする、
    両面金属張積層板。
  2. 前記第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度は、前記第2のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度よりも50〜120℃高いものである、
    請求項1記載の両面金属張積層板。
  3. 前記第1の積層体と第2の積層体は、いずれも前記第2のポリイミド樹脂層を最外層に有し、
    前記金属張積層体は、当該最外層の前記第2のポリイミド樹脂層同士を加熱圧着により貼り合わせたものである、
    請求項1または2いずれか1項に記載の両面金属張積層板。
  4. 前記金属張積層体は、前記第1または第2のポリイミド樹脂層のうち前記金属層と接するポリイミド樹脂層が、前記金属層に、前記第1または第2のポリイミド樹脂層となるポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を塗布後、乾燥および必要に応じて行なわれるイミド化のための加熱処理によって、前記金属層に接着されていることを特徴とする、
    請求項1〜3いずれか1項に記載の両面金属張積層板。
  5. 前記金属層の前記第1または第2のポリイミド樹脂層と接する面の表面粗さ(Rz)が0.5〜3μmの範囲にある、
    請求項1〜4いずれか1項に記載の両面金属張積層板。
  6. 前記第2のポリイミド樹脂層は、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを50モル%以上含有するジアミノ化合物と、テトラカルボン酸化合物とを反応させ、ポリイミド前駆体樹脂を経由して得られるものである、
    請求項1〜5いずれか1項に記載の両面金属張積層板。
  7. 前記第1のポリイミド樹脂層は、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニルを50モル%以上含有するジアミノ化合物と、テトラカルボン酸化合物とを反応させ、ポリイミド前駆体樹脂を経由して得られるものである、
    請求項1〜6いずれか1項に記載の両面金属張積層板。
  8. 金属層となる金属箔上に、線湿度膨張係数が20×10−6/%RH以下である第1のポリイミド樹脂層、またはガラス転移点温度が300℃以上かつ前記第1のポリイミド樹脂層のガラス転移点温度より低い第2のポリイミド樹脂層を形成し、当該第1または第2のポリイミド樹脂層上に、前記第1のポリイミド樹脂層、前記第2のポリイミド樹脂層、または前記第1および第2のポリイミド樹脂層を、前記第2のポリイミド樹脂層が最外層となるように少なくとも1層積層して第1の積層体を形成する工程と、
    ポリイミド樹脂層の積層構造が同じまたは異なる第2の積層体を、前記第1の積層体と同様に前記第2のポリイミド樹脂層が最外層となるように形成する工程と、
    前記第1の積層体と前記第2の積層体の最外層の前記第2のポリイミド樹脂層同士を加熱圧着する工程と、を有し、
    前記金属箔上に前記第1または第2のポリイミド樹脂層を形成する工程は、前記第1または第2のポリイミド樹脂層となるポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を塗布後、乾燥および必要に応じて行なわれるイミド化のための加熱処理を行う工程である、
    両面金属張積層板の製造方法。
  9. 前記第2の積層体は、ポリイミド樹脂層を積層構造とせず、前記金属箔上に前記第2のポリイミド樹脂層のみ1層を形成するものである、
    請求項8に記載の両面金属張積層板の製造方法。
  10. 前記第1の積層体と前記第2の積層体は、いずれも前記第1または第2のポリイミド樹脂層が交互に積層されて形成されるものである、
    請求項8に記載の両面金属張積層板の製造方法。
  11. 前記第1のポリイミド樹脂層として、前記第2のポリイミド樹脂層よりガラス転移点温度が50〜120℃高いものを形成する、
    請求項8〜10いずれか1項に記載の両面金属張積層板の製造方法。
  12. 前記金属箔として、前記第1または第2のポリイミド樹脂層と接する面の表面粗さ(Rz)が0.5〜3μmの範囲の金属箔を使用する、
    請求項8〜11いずれか1項に記載の両面金属張積層板の製造方法。
  13. 前記第2のポリイミド樹脂層は、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを50モル%以上含有するジアミノ化合物と、テトラカルボン酸化合物とを反応させ、ポリイミド前駆体樹脂を経由して形成するものである、
    請求項8〜12いずれか1項に記載の両面金属張積層板の製造方法。
  14. 前記第1のポリイミド樹脂層は、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニルを50モル%以上含有するジアミノ化合物と、テトラカルボン酸化合物とを反応させ、ポリイミド前駆体樹脂を経由して形成するものである、
    請求項8〜13いずれか1項に記載の両面金属張積層板の製造方法。
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