JP2012031446A - 低品位ニッケル酸化鉱石からのフェロニッケル製錬原料の製造方法 - Google Patents
低品位ニッケル酸化鉱石からのフェロニッケル製錬原料の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 ニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物を含む混合硫化物からフェロニッケル原料を形成するフェロニッケル原料の製造方法であって、下記工程を経て処理することを特徴とするものである。
(1)再溶解工程、(2)脱鉄工程、(3)溶媒抽出工程、(4)水酸化工程、(5)焙焼工程、(6)洗浄・假焼工程。
【選択図】図2
Description
特許文献1の方法は、ニッケル酸化鉱石からニッケルを回収する高温加圧浸出に基づく湿式製錬方法において、浸出工程と固液分離工程の簡素化、中和工程での中和剤消費量及び澱物量の削減、さらに効率的な水の繰り返し使用法等によってプロセス全体として簡素で、かつ高効率な製錬方法を提供するものである。
その得られた混合硫化物は、既存の湿式精錬所に運び、塩素ガスや硫酸等を用いて浸出され、溶媒抽出等の工程を通してコバルトとニッケルを分離し、電解採取などの方法により高純度なニッケルメタルやコバルトメタルとして回収される。
また、ニッケル酸化鉱石に含有されるニッケル以外のコバルトや鉄、アルミニウム、マンガン、亜鉛、クロム、マグネシウム、ケイ素等の多種類の不純物の多くは、硫酸によって鉱石からニッケルと共に浸出されるために効率的な手段により分離回収することが製錬プロセス上の重要課題であったが、中和工程や硫化工程によって、ニッケルと効果的に分離でき、不純物の少ないニッケル硫化物及びコバルト硫化物を得ることができる。例えばニッケル品位が1〜2質量%程度の低品位ニッケル酸化鉱石の製錬方法として有力な技術であると見られている。
このように、ニッケル硫化物からフェロニッケルを製錬することは容易でなかった。
得た水酸化ニッケルは、後工程でアルカリ液を用いて洗浄することで、含まれる硫黄と塩素を除去し、その後既存の焼成及び還元熔解工程を含んだプロセスによりフェロニッケルを製造するものである。
また、上述のように湿式反応により水酸化物を得る場合、一般に微細な粒子を形成する場合が多く、後段の還元熔融工程において、微細な粒子を炉内に直接装入すると、水酸化物粒子が飛散したり、炉壁に溶着したりして、操業のトラブルを生じたり、反応効率が向上しない懸念がある。さらに微細な水酸化ニッケルの粒子には、付着水や結晶水、さらには上述の中和前の硫酸酸性溶液の一部の巻き込みに由来する硫黄が含まれやすい。これらの含水した粒子が直接高温の電気炉内に投入されると、結晶水や付着水が原因となって水蒸気爆発を生じたり、硫黄分が腐食性のガスを生成し設備の劣化を促進するなどの恐れもある。
この方法は、具体的には硫酸を使用して、酸化鉱石から、ニッケルまたはコバルトを浸出し、ニッケルまたはコバルトを含む硫酸浸出溶液と浸出残渣とを得る浸出工程と、浸出残渣を含む硫酸浸出溶液とマグネシウムとを反応させてpH調整し、ニッケルまたはコバルトを含む反応液と、鉄を含む反応残渣とを得る反応工程と、前工程において得られた液を、中和剤を使用して中和し、ニッケルまたはコバルトを含む第二中和液と、鉄を含む第二中和残渣とを得る中和工程とを含み、浸出工程と中和工程との間に、酸化鉱石を用いて前工程で得られた液のpHを上昇させる予備中和工程をさらに含むものである。
(1)低品位なニッケル酸化鉱をフェロニッケル製造の原料に利用できる。
(2)フェロニッケル原料は電気炉に直接投入することができ、ロータリーキルンでの処理を省略できる。
(3)強度の高いブリケットを得ることができる。
(4)フェロニッケル製錬に要するコストとエネルギーを低減できる。
(5)既存のフェロニッケル製錬の設備がそのまま利用できる。
(6)コバルトを含有する混合硫化物をフェロニッケルの原料に利用できる。
(7)ニッケル酸化鉱石から得た硫化物を、異なる用途向けのニッケルあるいはコバルト中間原料として使い分けて供給できる。
(8)コバルトのロスを防止できる。
(9)硫黄分が多い水酸化ニッケルからフェロニッケルを生産できる。
なお、その他にもニッケル酸化物を、電気炉などを用いて硫化焙焼して得たニッケルマットなどを用いることもできる。
以下、添付図面を用いて各工程を説明する。
ニッケル硫化物等には、回収目的であるニッケルのほかにも、有価物であるコバルトやアルミ、マグネシウム、マンガン、鉄、クロムなど様々な不純物成分が含まれているのが普通である。
そのスラリー濃度は、再溶解で得られる濃縮液が過飽和とならないように選定することが望ましい。具体的には、工業的な浸出反応容器内や送液配管内での硫酸ニッケルの結晶析出によるスケーリングや閉塞トラブルの発生を考慮すると、スラリー濃度を10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%の範囲に抑えることが望ましい。
また、反応槽の液温は60℃以上とし、酸化剤に高濃度酸素、過酸化水素水やオゾンを用いると酸化が促進され、それだけコンパクトな設備規模で操業できる。さらにオートクレーブなど密閉容器を用い加圧して反応させることも反応促進には効果的である。
再溶解後は、フィルタープレス等の手段を用いて、浸出残渣と濃縮液とに固液分離する。この分離された浸出残渣は、再溶解前のスラリーに戻され、繰り返し再度再溶解工程を経る。
再溶解工程で得られたニッケルやコバルトを含有する濃縮液にアルカリを加えて濃縮液を中和、固液分離して、中和澱物と中和後液を生成した。濃縮液中の鉄分は中和澱物に分配されている。
脱鉄工程で得られたニッケルやコバルトを含有する中和後液を溶媒抽出してニッケルとコバルトを分離する。
具体的には、その中和後液を水相とし、これに燐酸エステル系酸性抽出剤を含む有機溶媒からなる有機相を混合し、さらにアルカリを添加してpHを調整して有機相にコバルトを抽出する。その後水相と有機相を分離し、得られた有機相には希酸を加え、前段で抽出されているニッケルを水相中に逆抽出し、その後両相を分離する洗浄段、有機相に抽出されたコバルトを希酸添加により水相側へ逆抽出し、その後両相を分離する逆抽出段から構成される。ここで、ニッケルの大部分は、抽残液中に留まる。
ここで、水相の平衡pHは、約5に保持されることが望ましい。なお、有機相と水相との体積比率及び抽出段数を適切に設定することにより、濃厚液に含有されたコバルトの98%以上を抽出することができる。また、逆抽出段において、有機相中に抽出されたコバルトは、硫酸塩として逆抽出され、硫酸コバルトや酸化コバルト、水酸化コバルトなどの原料としてそのまま利用できる。
溶媒抽出工程で得られた抽残液に、アルカリを添加してpHを調整し、水酸化ニッケルの沈澱を得る。抽残液中のニッケルは水酸化ニッケルを生成するので濾過して固液分離して回収する。得られる水酸化ニッケル中のニッケル品位は35〜45重量%のものが得られる。
この水酸化工程では、抽残液のpHを6.5〜8.0の範囲に調整することが好ましく、pHが6.5未満であると、ニッケル水酸化物の一部が再溶解してロスになるなど効率が低下する。一方、8.0を越えても得られる水酸化ニッケルの収率は向上せずアルカリの消費が増加するだけで効率が低下する。
しかし、例えば、消石灰を用いると、石膏が生成析出して沈殿物に混じりニッケル品位を低下させてしまうことがあるので好ましいとはいえず、水酸化マグネシウムや水酸化ナトリウムを用いることが適している。
濾過にはフィルタープレス、ヌッチェ、デンバー濾過機、遠心分離機など既存の種類のものを利用することができる。
[焙焼工程]
水酸化工程で得られた水酸化ニッケルは、焙焼工程で酸化ニッケルに形成される。
その焙焼条件は、230℃以上870℃以下、好ましくは600℃以上750℃以下の温度範囲において、不活性あるいは還元雰囲気下で行われる。
焙焼する温度は、結晶水が分解する温度よりも高い温度で焙焼することが効果的で、水酸化ニッケルの場合は具体的には230℃程度以上の温度とすることが有効である。
そのため、硫酸ニッケルの分解温度を超えた温度で焙焼し、複雑な塩を水溶性の単純な塩の形態に変えてから硫黄分を除くことが有効である。
したがって、実操業におけるハンドリング性や実際の酸化反応の速度や熱効率を考えると焙焼温度は600℃以上750℃以下の範囲とすることが好ましい。
焙焼の際に空気中などの酸素存在下で行うと、付着した硫黄が形成する硫酸塩は分解し、硫黄は硫黄酸化物(SOx)ガスとして揮発する。この揮発した硫黄酸化物は、回収し無害化処理するための排ガス処理設備が必要となるためにコストが増大する。したがって、焙焼は不活性や還元性など非酸化性の雰囲気の下で行い、硫黄酸化物の生成を防ぐと良い。
雰囲気に残存する酸素濃度は、硫黄酸化物(SOx)の分圧との関係もあるので一概に規定されるものではないが、一般には分圧に直して10−8atmより低い濃度とすることが好ましい。
焙焼工程で得られた酸化ニッケルを水洗浄し、次いで假焼して表面に残存する硫黄を分離する。また、この際に還元剤を加えると、酸化ニッケル表面に残存する水分を利用してペレットを形成できるので、還元時の反応性がさらに向上する。
具体的には酸化ニッケルを、まず50℃以上の温水で洗浄する。次に酸化ニッケルを假焼して水分を分離する。これら一連の工程を経る。
その場合の洗浄水の温度は、50℃以上100℃以下の範囲とすることが好ましい。
そこで本発明では、酸化ニッケルをペレット化して還元炉に入れる方法を用いた。ペレット化は、酸化ニッケルの粉末を混錬機や円盤状のペレタイザーに装入し、一定濃度の水分を付加しながら混錬することで行われ、粒状のペレットを得ることができる。
逆に水分が多すぎる際は、粉がスラリー化しペレットが成形できない。このような場合には、エアーブロウやデンバーを用いて脱水したり、さらには低い温度で假焼したりして水分率を調整できる。
還元剤と酸化ニッケル粉の粒度は同等であることが好ましい。また、強度のあるペレットを得るには、ペレット中に粘土質成分を含有していることが好ましいが、酸化ニッケルや加える還元剤には、粘土質成分はほとんど含有されておらず、そのために得られる強度に限界がある。そこで、ペレット化には強い結合力を発現させやすい圧縮混錬機を使用することが好ましい。
このバインダーの添加量は、バインダー種類により一概に規定されるものではなく、適宜添加量と得られる強度とを比較して決定できるが、例えばベントナイトを用いる場合には、酸化ニッケルの物量の0.1〜8重量%程度となる量を添加すれば十分な強度が得られる。
先ず、ニッケル酸化鉱から硫化物を製造する図1の製造工程に従って、Ni:1.1質量%、Co:0.1質量%、Fe:42.0質量%、Mn:0.8質量%、Al:2.7質量%の成分組成を有するラテライト鉱を、乾燥重量換算で500g採取して容積3リットルの耐熱容器に入れ、これに濃度64質量%の硫酸溶液150gと水を加えて、スラリー濃度が30質量%になるように調整した。
時間経過後、固液分離し硫化澱物、すなわちニッケル・コバルト混合硫化物と硫化後液とに分離した。
次に、得られたニッケル・コバルト混合硫化物200dry−g(組成:Ni57.0wt%,Co4.5wt%,Mn0.01wt%)を分取し、純水2リットルを添加して固形濃度(スラリー濃度)が9.1wt%になるように調整して混合硫化物スラリーを作製した。
所定の反応が終了後、オートクレーブから浸出スラリーを取り出し、ヌッチェで濾過し、浸出残渣とニッケル・コバルト濃縮液とに分離した。
得られたニッケル、コバルト濃縮液の組成は、Ni46g/L、Co3.1g/L、Mn0.01g/Lであった。また残渣の重量は65gであった。
得られた中和後液を水相とし、これに燐酸エステル系酸性抽出剤(Cyanex社製 Cyanex272:Cyanexは登録商標)を油水比が1となる割合で混合し、水酸化ナトリウムを添加してpHを4.7に調整後、ミキサーセトラーに入れて混合して静置した。
その後、両相を分離する3段の抽出段、得られた有機相と硫酸溶液を混合して有機相にコバルトを抽出させたままで有機相に抽出されたニッケルのみを水相側へ逆抽出させる1段の洗浄段、有機/水相比が5となる割合で混合して有機相に抽出されたコバルトを逆抽出する2段の逆抽出段、から構成される設備を用いて、溶媒抽出処理してニッケルを含有する抽出残液とコバルトを含有する逆抽出液を作製した。
この得られた抽出残液に、水酸化マグネシウムのスラリーを添加し、pHを7.3に調整、中和してニッケルを水酸化物の形態として固液分離した。得られた水酸化ニッケルの組成は、Ni:36.9wt%、Co:0.26wt%、Fe:<0.01wt%、Mn:<0.01wt%であった。
その水酸化ニッケルを、1サンプルにつき15gとし、計5サンプルを採取して、それぞれをアルミナ製のルツボに入れた。ルツボは内容積5リットルの電気炉に入れ、窒素ガスをボンベから毎分0.5リットルの流量で炉内に流して完全に不活性雰囲気に置換した。それぞれのサンプルを250℃、450℃、650℃、750℃、の4温度に個々に昇温し、1時間保持して水酸化ニッケルを酸化ニッケルの形態に焙焼した。
図4に焙焼前、250℃および650℃焙焼後のサンプルの様子を示す。
図5に各温度で焙焼して得た焙焼物を50℃の温水で水洗浄した際の硫黄除去率を示すが、焙焼温度が高い焙焼物ほど、洗浄による硫黄除去率が高い傾向がある。なお、図5において、「○:白抜き丸印」はニッケル硫化物、「●:黒丸印」は混合硫化物における結果を示すものである。
次に、上記で得た焙焼後の酸化ニッケルを回収して純水を添加し、50℃に維持して1時間攪拌した後、5Cの濾紙を用いて濾過して濾液と洗浄後焙焼物(洗浄後酸化ニッケル)とを分離した。得られた酸化ニッケルの粒径は1mm以下であった。
その作製したペレットを、アルミナ製のトレイ内に入れ、200℃に昇温して維持し、12時間保持した。その後、そのペレット28gと実際のフェロニッケル製錬工程における還元キルンから生成した焼鉱300g、ならびに1mm以下の粒度に篩い分けたコークス10gとを混合して、アルミナるつぼ内に入れ、内容積5リットルの電気炉内に装入して窒素ガスを毎分1リットルの流量で流した不活性雰囲気の下で1500℃に昇温し、昇温後1時間保持した。時間経過後、不活性雰囲気に保ったまま室温にまで冷却し、ルツボ中のスラグと還元メタルとを回収した。その様子を図6に示す。
この始液の組成は、ニッケル濃度46〜118g/L、コバルト濃度4.1〜8.4g/Lであった。
表1に1段抽出時の各溶液のニッケルおよびコバルト濃度を示す。1段の抽出で、抽出後の水溶液(抽残液)のニッケル濃度は44〜110g/L、コバルト濃度は0.6〜0.9g/L、抽出後の有機溶媒中のニッケル濃度は2.0〜3.4g/L、コバルト濃度は6.3〜7.8g/Lとなり優れたニッケル、コバルト分離性を示した。
焙焼工程における雰囲気を、電気炉に空気を流して酸化雰囲気とした以外は実施例1と同様の方法を用いた。
焙焼温度は650℃とし、昇温後1時間保持した。焙焼中は硫黄酸化物ガスが発生した。焙焼後物中の硫黄品位も硫黄が揮発し減少していた。したがって空気を吹き込んだ酸化焙焼ではフェロニッケルの原料を得ることができないことがわかった。
Claims (13)
- ニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物を含む混合硫化物からフェロニッケル原料を形成するフェロニッケル原料の製造方法であって、下記工程を経て処理することを特徴とする。
(1)ニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物の混合硫化物を、スラリーとし、前記スラリーに酸化剤を添加して、前記ニッケル硫化物を溶解した場合にはニッケルを含有する濃縮液、あるいは前記混合硫化物を溶解した場合にはニッケルおよびコバルトを含有する濃縮液を得る再溶解工程。
(2)再溶解工程で得られた濃縮液にアルカリを添加し、中和澱物と中和後液とを得る脱鉄工程。
(3)脱鉄工程で得られた中和後液と有機抽出剤を混合して抽出有機と抽残液とに分離し、次いで抽出有機から逆抽出液と逆抽出後有機とを得る溶媒抽出工程。
(4)溶媒抽出工程で得られた抽残液にアルカリを添加、混合して水酸化ニッケルを形成する水酸化工程。
(5)水酸化工程で得られた水酸化ニッケルを230℃以上、870℃以下の温度範囲に加熱、焙焼して酸化ニッケルを形成する焙焼工程。
(6)焙焼工程で得られた酸化ニッケルを、水温50℃以上の水を用いて水洗浄し、次いで50℃以上の温度で假焼することによって、洗浄後酸化ニッケルを形成することを特徴とする洗浄・假焼工程。 - 前記再溶解工程における酸化剤と混合する前のニッケル硫化物あるいは混合硫化物の粒度が、体積平均径(MV)で表した値で15〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記再溶解工程における再溶解が、60℃以上、160℃以下の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記再溶解工程における前記酸化剤が、空気、酸素、過酸化水素溶液およびオゾンガスの内、いずれか1種類以上のものであることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記焙焼工程における焙焼が、不活性雰囲気もしくは反応容器内の酸素分圧を10−8atm以下の状態で行われることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記溶媒抽出工程によって得られた前記逆抽出液に、硫化剤を添加してコバルト硫化物を得ることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記溶媒抽出工程によって得られた前記逆抽出液に、ソーダ灰を加えて、炭酸コバルトを得ることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記溶媒抽出工程によって得られた逆抽出液に、アルカリを加えて、水酸化コバルトを得ることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記洗浄・假焼工程により得られた前記洗浄後酸化ニッケルに、還元剤およびバインダーを前記洗浄後酸化ニッケルの0.1〜8.0重量%となる量を加えて、混練し、次いで50℃以上の温度で假焼して酸化ニッケルペレットを得ることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記還元剤が、粉炭、微粉炭、粉コークスの少なくとも1種類以上のものであることを特徴とする請求項9記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記バインダーが、ベントナイト、低品位ニッケル酸化鉱のいずれか1種類以上のものであることを特徴とする請求項9記載のフェロニッケルの製造方法。
- 前記ニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物を含む混合硫化物が、
ニッケル酸化鉱石を硫酸によって高温加圧浸出した後、固液分離して得られた浸出液を中和して、不純物を含む澱物と濾液に分離し、さらに前記濾液に硫化剤を添加して亜鉛硫化澱物を分離し、前記亜鉛硫化物を分離した残濾液に硫化剤を吹き込むことで得られるニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物を含む混合硫化物であることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。 - 前記ニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物を含む混合硫化物が、スクラップや工程仕掛品として発生した水酸化ニッケル、酸化ニッケル、水酸化コバルト、酸化コバルトの少なくとも1種類以上を硫酸によって浸出した浸出液を生成し、前記浸出液に硫化剤を吹き込むことによって形成されたニッケル硫化物、あるいはニッケル硫化物とコバルト硫化物の混合硫化物であることを特徴とする請求項1記載のフェロニッケルの製造方法。
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