JP2011504019A - 調整可能デューティサイクル回路 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】回路によって生成される信号のデューティサイクルを調整及びプログラミングする技術が開示される。実施形態では、並行トランジスタはNANDゲートと電源電圧との間に結合される。前記並行トランジスタを選択的にイネーブルにすることはNANDゲートのスイッチングポイントを調整し、それにより出力信号のパルス幅の制御を可能にする。別の実施形態では、NANDゲートのPMOS対NMOSトランジスタのサイズは同じ効果を達成するために選択的に変えられる。更に測定二次相互変調結果及び/又は残差側波帯を最小化するために受信機を調整する技術のアプリケーションが開示されている。
【選択図】図3

Description

本開示は電子回路、特に、調整可能デューティサイクルを有する信号を生成する回路に関する。
電子回路設計の分野では、ある出願は制御されるパルス幅又はデューティサイクルを有するデジタル周期的信号のアベイラビリティと呼ぶ。例えば、ある通信受信機は25%のデューティサイクルを有する局部発振器(LO)信号を採用する。そのような受信機は本発明の譲渡人に譲渡され、2006年9月13日付で出願された「Systems, methods, and apparatus for frequency conversion,」と名称付けられた、米国特許出願番号11・531,314に開示されている、その内容は全体としてここに参照により援用される。
種々回路設計は所定の公称デューティサイクルを持つ信号を生成するために採用されてもよい処理変化及び/又は他の要素により、信号の実際のデューティサイクルは特定の公称デューティサイクルとは異なるかもしれない。実際のデューティサイクルにおける不正確さはいかなるアプリケーションの性能を低下するかもしれない。そのような不正確さを補償するために信号の測定デューティサイクルを調整及び/又は測定するための効率的な技術を提供することが有利である。
この出願は2007年11月8日付けで出願され、「ADJUSTABLE DUTY CYCLE」と名称付けられた米国仮出願番号60・986,397の利益を請求し、この出願の全開示はこの出願の開示の部分と見なされる。
本開示の態様は調整可能デューティサイクルを持つ信号を生成するための回路を提供する。この回路は第1デューティサイクルを有する第1信号を生成するための第1ステージと、各設定可能トランジスタが対応する設定可能トランジスタをオン又はオフするために設定可能電圧によって制御される、ステージを電源に接続する複数の設定可能トランジスタとで構成され、第1デューティサイクルは設定可能電圧の設定によって調整できる。
本開示の他の態様は調整可能デューティサイクルを持つ信号を生成するための回路を提供する。この回路は第1デューティサイクルを持つ第1信号を生成するための第1ステージで構成され、この第1ステージは並列に接続される少なくとも一セットのトランジスタで構成され、このセットのトランジスタの各トランジスタは入力電圧又はターンオフ電圧のいずれかから選択できるゲート電圧を有する。
本開示のさらにもう1つの態様は調整可能デューティサイクルを持つ局部発振信号を生成するための方法を提供する。この方法は同相分周信号及び直交分周信号を生成するため発振器の出力の周波数を分周すること、第1局部発振信号を生成するため第1ターンオンレベル及び第1ターンオフレベルによって定義される、同相分周信号と直交分周信号との間の第1重複間隔を決定すること、第1ターンオンレベル又は第2ターンオフレベルを調整することによって第1局部発振信号のデューティサイクルを調整することを含む。
本開示のもう1つの態様は調整可能デューティサイクルを持つ局部発振信号を発生するための装置を提供する。装置は同相分周信号及び直交分周信号を生成するため発振器の出力の周波数を分周する手段と、第1局部発振信号を生成するため第1ターンオンレベルと第1ターンオフレベルによって定義される、同相分周信号と直交分周信号との間の第1重複間隔を決定する手段と、第1ターンオンレベル又は第2ターンオフレベルを調整することによって第1局部発振信号のデューティサイクルを調整する手段とで構成される。
それぞれ5%デューティサイクルを有する同相(A)及び直角位相(B)信号から25パーセントデューティサイクルを持つ信号を生成するための回路を示す。 信号A,B及びZ間の関係を示す。 図1及び2に示す信号Zのデューティサイクルを調整するための本開示の実施形態を示す。 トランジスタP0がゲート電圧b0によってターンオンされ、残りのトランジスタP1〜Pnはゲート電圧b1〜bnによってターンオフされる「ケース1」とラベル付けされる第1シナリオを示す。 全てのトランジスタP0〜Pnがゲート電圧b0〜bnによってターンオンされる「ケース2」とラベル付けされる第2シナリオを示す。 可変抵抗ブロック500の実施形態を示す。 可変抵抗ブロック510の実施形態を示す。 トランジスタPA及びPBの有効幅が出力信号Zのパルス幅を制御するように連続的に調整されてもよい、本開示の代替実施形態を示す。 中間周波数(IF)信号を生成するために受信無線周波数(RF)を局部発振器(LO)信号と合成するためのミキサーで構成される通信受信機の実施形態を示す。 信号I_50%, Ib_50%, Q_50%, Qb_50%の互いの関係を示す。 信号I_50%, Q_50%, Ib_50%, Qb_50%が信号I_25%, Q_25%, Ib_25%, Qb_25%を生成するためのどのように結合されてもよいかを示す。 信号I_50%, Q_50%, Ib_50%, Qb_50%が信号I_25%, Q_25%, Ib_25%, Qb_25%を生成するためのどのように結合されてもよいかを示す。 信号I_50%, Q_50%, Ib_50%, Qb_50%が信号I_25%, Q_25%, Ib_25%, Qb_25%を生成するためのどのように結合されてもよいかを示す。 信号I_50%, Q_50%, Ib_50%, Qb_50%が信号I_25%, Q_25%, Ib_25%, Qb_25%を生成するためのどのように結合されてもよいかを示す。 ミキサー760のIF出力信号760はゼロ−IFベースバンド信号である、即ち、受信機が直接変換受信機である、図7の通信受信機を示す。 図9の25%でユーティサイクル回路に対して設定するデューティサイクルを調整するためのアルゴリズムの実施形態を示す。
本開示によると、回路によって生成される信号のパルス幅及び/又はデューティサイクルを調整するための技術が開示されている。
図1は同相(A)及び直角位相(B)信号から25パーセントデューティサイクルを持つ信号を発生する回路を示す。信号A及びBはそれぞれ5パーセントデューティサイクルを有する。図1では、PMOSトランジスタPA,PB及びNMOSトランジスタNA,NBは標準2入力NANDゲート110として構成される。信号A及びBはNANDゲートに入力され、NANDゲートの出力は出力信号Zを生成するためにインバータ120に結合される。信号Zは「AND」動作を信号A及びBに適用する出力に対応する。
図2は信号A,B及びZ間の関係を示す。図2では、信号A及びBはそれぞれ5パーセントデューティサイクルを有し、かつ互いに直角位相関係を有する。信号A及びBに「AND」動作を適用することによって生成される信号Zは図示のように25%のデューティサイクルを有する。
この開示で参照される25パーセントデューティサイクルを生成するための回路が任意のデューティサイクルを持つ信号を生成するように容易に変形されてもよいことを留意する。例えば、信号A、B間の位相関係は所望デューティサイクルを持つ発生信号を適合するように変更されてもよい。或いは、回路は2以上の入力に適合するように変形されてもよい。或いは、NORゲート又はXORゲートのような、NANDゲート以外の論理ゲートが採用されてもよい。当業者はここに開示されている技術がそのような回路に容易に適用され、そのような実施形態は本開示の範囲内にあることを意図していることは認識するであろう。
図3は図1及び2に示される信号Zのデューティサイクルを調整するための本開示の実施形態を示す。図3では、PMOSトランジスタP1〜Pn130はNANDゲート110と電源電圧VDDとの間に設けられる。トランジスタP1〜Pnはゲート電圧b0〜bnによってそれぞれ制御される。ゲート電圧は各トランジスタがターンオン又はオフするか否かを制御する。ゲート電圧b0〜bnを用いてトランジスタP1〜Pnのサブセットを選択的にターンオフすることによって、NANDゲートの入力切換電圧が変調でき、更に以下に説明するように信号Zのデューティサイクルが調整可能となる。
この明細書において及び請求項において、電圧レベルVturn_onはPMOSトランジスタPA及びPBがターンオフされる電圧レベルを参照し、それによってNANDゲートの出力がNMOSトランジスタによって低く引き寄せられることを可能になる。(この電圧レベルは出力信号Zを説明するときに便宜上ターンオフ電圧よりもむしろターンオン電圧であると指定されることに留意する。当業者は指定が任意であり、代替指定と容易に置換されてもよいことを認識するであろう。逆に、電圧レベルVturn_offはPMOSトランジスタPA又はPBがターンオンする電圧レベルを参照し、これによりNANDゲートの出力がターンオンされるPMOSトランジスタによって高く引き寄せられることを可能になる。
図4Aは「ケース1」と呼ばれる第1シナリオを示し、このシナリオではトランジスタP0がゲート電圧b0によってターンオンされ、残りのトランジスタP1〜Pnがゲート電圧b1〜bnによってターンオフされる。これはゲート電圧b0を低い電圧に設定することによって、及び他のゲート電圧b1〜bnを高い電圧に設定することによって行われてもよい。図4Aにおいて、信号A及びBがノンゼロ増減時間を持つように示される。
時間tONのとき、信号Aは高であり、これに対して信号Bは丁度低から高への変移中に電圧レベルVturn_on1を通す。これは両PMOSトランジスタがオフにされ、これに対して、両トランジスタNMOSトランジスタがオンにされるので、図3のNANDゲートの出力を高から低へ変移させる。故に、信号Zは図示するように時間tON後に短く低から高に変移する。
時間tOFFで、信号Bは高であり、これに対して信号Aは丁度高から低への変移中に電圧レベルVturn_off1を通す。これはトランジスタPAがオンであり、トランジスタNAがオフであるので、NANDゲートの出力を低から高へ変移させる。故に、信号Zは図示のように、時間tOFF後に短く高から低に変移する。
信号Zがパルス幅Δt1を有することが図4Aから分かる。但し、Δt1は電圧レベルVturn_on1及びVturn_off1に依存する。周期信号対して、これはΔt1/Tのデューティサイクルに変わる。但し、Tは信号の周期である。
一般に、電圧レベルVturn_on及びVturn_offはオン又はオフに切換えられるトランジスタP0〜Pnの数に依存する。図4Aに示される「ケース1」については、トランジスタP0だけがオンされる。これは全てのトランジスタP0〜Pnがオンされれば、より低いレベルのVturn_on及びVturn_offに対応することになる。後者のシナリオは「ケース2」と呼び図4Bに示され、ここに更に説明される。
特に、ケース2では、全てのトランジスタP0〜Pnはゲート電圧b0〜bnによってオンされる。このシナリオでは、図4BにVturn_on2及びVturn_off2に指定されたVturn_on及びVturn_offのレベルは図4Aに示すように、Vturn_on1及びVturn_off1の値よりそれぞれ高くなる。これは次に図4Bに示されるパルス幅Δt2を図4Aに示される対応するパルス幅Δt1より短くする。故に、ケース2でのZのデューティサイクルはケース1におけるより短い。
トランジスタP0〜Pnのある任意のサブセットがターンオンされ、ブロック130の残りのトランジスタがオフされる中間的ケースについては、Vturn_on及びVturn_offのレベルがターンオンされるトランジスタP0〜Pnの集合サイズに依存して変わる。
先の説明から、ゲート電圧b0〜bnが出力信号Zのパルス幅の選択的調整を可能になることは当然のことである。信号A及びBが周期的であると仮定すると、出力信号Zのデューティサイクルも調整可能である。前の特徴はその公称値から信号のデューティサイクルを調整するために使用されてもよい。例えば、図3に示す実施形態において、トランジスタP0〜Pnは25%のその公称値から出力信号Zのデューティサイクルを細かく調整するために使用されてもよい。
当業者はゲート電圧b0〜bnを有するPMOSP0〜Pnの任意の数が図3の回路に設けられてもよいこと、そしてトランジスタ及びゲート電圧が多くなるほど、信号Zのデューティサイクルを調整するときに達成可能な解像度が大きくなることを認識するであろう。トランジスタP0〜Pnの任意のサブセットは所望のパルス幅又はデューティサイクルを達成するため適正なゲート電圧によってターンオン又はオフされてもよい。
実施形態では、所望のパルス幅の選択を容易にするため、トランジスタP0〜Pnのサイズは二値重み付けであってもよく、即ち、P0は幅W1を持ち、P1は幅2*W1を持ち、P2は幅4*W1、などであってもよい。別の実施形態では、PMOSトランジスタP0〜Pnは等しく寸法付けされてもよい。
図3を参照すると、パワーダウントランジスタPDNは必要なときに回路をターンオフするように設けられることを留意する。これはPMOSトランジスタPDNのゲート電圧bpdnをVDDに設定することによって達成し得る。通常の動作では、bpdnは接地に接続されてもよい。
実施形態では、設定可能抵抗を持つ任意の回路接続形態(circuit topology)は図3に示される並列PMOSトランジスタ130の代わりに使用されてもよい。例えば、図5Aは可変抵抗ブロック500を示す。図5Aでは、複数の直列抵抗R0〜Rnが示され、それらの各々は対応するスイッチS0〜Snによってそれぞれバイパスできる。スイッチS0〜Snの作用を介して、ノードX,Y間の合計抵抗が調整できる。可変抵抗ブロック500はソース電圧VDDと図1のトランジスタPA及びPBのソースとの間に結合されてもよい。出力信号Zのパルス幅、及び故にデューティサイクルがスイッチS0〜Snの作用によって設定されてもよい。実施形態では、スイッチS0〜SnはMOSスイッチであってもよく、抵抗R0〜RnはMOS抵抗であってもよい。
図5Bは可変抵抗ブロック510の別の実施形態を示す。可変抵抗ブロック510には複数の並列抵抗が設けられ、各抵抗はこの抵抗を有効又は無効にするためのスイッチと直列に接続される。本開示のこれら又は他の実施形態は当業者には明らかであろうし、本開示の範囲内にあると考えられる。
当業者は並列NMOSトランジスタ(図示せず)が図1の回路のトランジスタNBのソースに接続されてもよいこと及び出力信号Zのデューティサイクルが説明した技術に従ってそのような並列NMOSトランジスタを選択的に有効にすることによって調整できるようになされてもよいことを認識するであろう。そのような実施形態は本発明の範囲内にあることを考慮される。
図6は本開示の別の実施形態を示している。この実施形態では、図1のトランジスタPA及びPBの有効幅は出力信号Zのパルス幅を制御するよう同時に調整されてもよい。図6では、図1からのトランジスタPAが複数の並列トランジスタPA0〜PAnとして実施される。トランジスタPa0〜PAnは電圧c0〜cnによってそれぞれターンオン又はオフされてもよい。これら電圧は入力信号A(トランジスタオン)又は電源電圧VDD(トランジスタオフ)のいずれかに各トランジスタのゲートを選択的に接続する。同様に、図1からのトランジスタPBは複数の並列トランジスタPB0〜PBnとして実施される。トランジスタPB0〜PBnの各々もトランジスタPA0〜PAnを制御するために使用される同じ電圧c0〜enによってターンオン又はオフされてもよい。
図6の実施形態によると、入力切換電圧レベルVturn_on及びVturn_offは電圧c0〜cnを用いてトランジスタPA0〜PAn及びPB0〜PBnを選択的にターンオン又はオフすることによって調整し得る。特に、全てのトランジスタPA0〜PAn及びPB0〜PBnがターンオンされれば(即ち、トランジスタPA及びPBに対する最大有効幅が設けられれば)、そのときには、電圧レベルVturn_on及びVturn_offはトランジスタのサブセットだけがターンオンされる(即ち、トランジスタPA及びPBの各々に対して最大有効幅未満が与えられる)場合より高くなる。図4A及び4Bを参照して見られるように、Vturn_on及びVturn_offのレベルが高くなるほど、出力信号Zのパルス幅が短くなる。故に、電圧c〜cnを用いてトランジスタPA及びPBの有効幅を選択することによって、出力信号のパルス幅が制御し得ることが分る。
当業者はPA及びPBの有効サイズは両方とも調整可能にする必要がないことを認識するであろう。実施形態では、PAだけ又はPBだけのいずれかの有効サイズは調整可能にされてもよい。或いは、1セットの制御電圧c0〜cnはPMOSトランジスタの1つに対して設けられてもよく、これに対して別の1セットの制御電圧d0〜dnは他のPMOSトランジスタに対して設けられてもよい。そのような実施形態は本開示の範囲内にある。
当業者は図1のNMOSトランジスタNA及びNBの有効幅が出力信号Zのパルス幅を調整するために構成できるかもしれないことを認識するであろう。そのような実施形態は本開示の範囲内にある。
図3及び6に示されたもの以外の信号A及びBから信号Zを発生する別の回路を採用する本開示の別の実施形態では、一般の「ターンオンレベル」及び「ターンオフレベル」は次のように図4A及び4Bに関して定義されてもよい。ターンオンレベルは出力信号Z(又はZの反転)が高から低に遷移させるA又はBのいずれかに対する入力レベルである。同様に、ターンオフレベルは出力信号Z(又はZの反転)が低から高へ遷移させるA又はBのいずれかに対する入力である。従って、一般の「ターンオンタイム」及び「ターンオフタイム」は入力信号A又はBがターンオンレベル又はターンオフレベルを横切る時間として定義されてもよく、出力信号Zを遷移させる。この明細書において及び請求項において、「ターンオンタイム」と「ターンオフタイム」との間の間隔は「重複間隔」として定義されてもよい。本開示の態様によると、信号ZのデユーティサイクルがA及びBからZを生成するための所定回路に対するターンオンレベル及びターンオフレベルを変えることによって調整され、それ故に重複間隔を変える。
例えば、図3に示される実施形態では、ターンオンレベルはPMOSトランジスタPA及びPBがターンオンする電圧レベルに対応し、これに対してターンオフレベルはPMOSトランジスタPA及びPBの一方がターンオンする電圧レベルに対応する。図6に示す実施形態では、ターンオンレベルはノードXが低にされるA又はBに対する電圧レベルに対応し、これに対してターンオフレベルはノードXが高にされるA又はBに対する電圧レベルに対応する。当業者は図3及び6の回路に対して説明されているものと同じ信号生成機能を行うためにここには記載されていない実施形態を導き出してもよい。ターンオンレベル、ターンオフレベル、ターンオンタイム、ターンオフタイム及び重複期間の指定がそのような実施形態にも適用されてもよいことは考えられる。
図7は通信受信機での発振器のデューティサイクルの較正に対する本技術の可能な適用を示す。特に、図7は中間周波数(IF)信号760を生成するため電圧制御発振信号700の処理バージョンと受信無線周波数(RF)信号750を合成するためのミキサを含む受信機を示す。この明細書では及び請求項では、用語「中間周波数」は直接変換受信機の場合にゼロ周波数(又は「ベースバンド」)を含む、任意の周波数を示す。
図7では、電圧制御発振器(VCO)700は差分信号700a、700bを分周器710に出力する。分周器710は周波数を係数、例えば、2又は4によって分周され、信号I_50%, Ib_50%, Q_50%, Qb_50%を生成する。当業者は分周器710が明確に記載されたもの以外の任意の係数によって周波数を分周してもよいことを理解するであろう。そのような実施形態は本開示の範囲内あることを意図されている。
それらの指定で注目されるように、4つの信号I_50%, Ib_50%, Q_50%, Qb_50%の各々は公称50%デユーティサイクルを有する。図8は4つの信号間の関係を示している。図8に示されているように、Ib_50%及びQb_50%はそれぞれI_50%及びQ_50%の反転(180位相がずれた)バージョンであり、これに対してI_50%及びQ_50%は互いに直交関係を有する。
図7に戻って、25%デユーティサイクル回路720は4つの信号I_50%, Ib_50%, Q_50%, Qb_50%を入力し、各々が公称25%デユーティサイクルを持つ4つの対応する信号I_25%, Ib_25%, Q_25%, Qb_25%を生成する。25%デユーティサイクルを持つLOを利用する受信機の更なる詳細及び動機付けはこの開示に先に参照している米国特許出願No.11・531,314にて知り得る。
各25%デューティサイクル信号は一対の50%デユーティサイクル信号から生成されてもよい。例えば、信号I_50%及びQ_50%は信号I_25%を生成するため図3の回路に信号A及びBとして入力されてもよい。25%デューティサイクル回路720は4つの25%デューティサイクル信号を生成するために図3に示される回路の4つの例を提供されてもよい。図8A〜8Dは信号I_50%, Q_50%, Ib_50%, Qb_50%が信号I_25%, Q_25%, Ib_25%, Qb_25%を生成するためにどのように合成されてもよいかを示している。当業者は「同相」又は「直交」としての信号のネーミングが開示の任意の特定の実施形態で異なってもよいことを理解するであろう。異なる用語を採用するそのような実施形態は本開示の範囲内にあることを意図し得る。
図3を参照して説明される技術に従って、較正信号750a, 750b, 750c, 750dは信号I_25%, Ib_25%, Q_25%, Qb_25%の各々の公称デューティサイクルを調整するために提供されてもよい。較正信号は25%の公称値から信号の実際デューティサイクルの任意のずれを補償するために設けられてもよい。
例えば、較正信号750aはI_25%出力信号のデューティサイクルを所望値に設定する複数の電圧b0〜bnで構成されてもよい。これらの電圧b0〜bnは図3に示されるゲート電圧に対応してもよい。
別の実施形態では、25%デューティサイクル回路720は4つの25%デューティ信号を生成するために図6に示される回路の4つの例を備えてもよい。較正信号750aは図6に示されるように、例えば、複数の電圧c0〜cnにより構成されてもよい。
一実施形態に注目すると、25%デューティサイクル回路720は図3又は6に示される調整可能デューティサイクル回路で構成する必要がない。信号のデューティサイクルの調整を可能にする任意の回路が利用されてもよいことが考えられる。
4つの信号I_25%, Ib_25%, Q_25%, Qb_25%は局部発振器バッファ730に格納されてもよい。格納された信号はミキサ740に提供されてもよい。このミキサはIF信号760を生成するためにLO信号を入力RF信号750と合成する。実施形態では、ミキサ740は2つのミキサを含み、その1つは差分RF信号750をI_25% and Ib_25%で構成される差分信号と合成するものであり、もう1つは差分RF信号750をQ_25% and Qb_25%で構成される差分信号と合成するものである。それ故に、2つのIF信号、即ち同窓IF信号及び直角位相IF信号が生成されてもよい。
本開示によると、回路によって生成される信号のパルス幅及び/又はデューティサイクルを調整するための技術が説明された。本開示の他の態様は図7に示される25%デューティサイクル回路によって生成される信号のデューティサイクルを最適に設定するために提供している。これは図9及び10を参照して図示され、説明されるように、較正セットアップ及び手順を介して達成されてもよい。
図9は図7の通信受信機を示しており、ミキサ760のIF出力信号760がゼロIFベースバンド信号であり、即ち、受信機は直接変換受信機である。IF信号760は更にベースバンドプロセッサ900に供給される。IF信号760に基づいて、ベースバンドプロセッサ900は較正信号750a, 750b, 750c, 750dを生成する。実施形態では、較正信号750a, 750b, 750c, 750dはIF信号760からベースバンドプロセッサ900によって測定されるように受信機の二次入力インターセプトポイント(IIP)を最適化するように設定されてもよい。他の実施形態では、較正信号はIF信号760からベースバンドプロセッサ900によって測定されるように受信機の測定残差側帯波(RSB)を最小にするように設定されてもよい。もう1つの他の実施形態では、較正信号が受信機のIIP2及びRSBを組み合わせて最適化されるように設定されてもよい。
図10は図9の25%デューティサイクル回路に設定するデューティサイクルを調整するためのアルゴリズムの実施形態を示す。図10では、較正段階1100は25%デューティサイクル回路によって生成される信号のデューティサイクル設定のため初期値を選択するステップ1000で始まる。実施形態では、デューティサイクルの初期値は較正信号750a, 750b, 750c, 750dを設定することによって達成できる最低デューティサイクルに対応してもよい。これら較正信号は図9に示されるように、ベースバンドプロセッサ900によって選択されてもよい。
ステップ1010で、選択デューティサイクルに対応するIF信号760のパラメータはベースバンドプロセッサ900によって測定され、記録されてもよい。実施形態では、関心パラメータはIF信号760に存在する二次相互変調結果(IM2)であってもよい。別の実施形態では、関心パラメータはIF信号760に存在する残差測波帯(RSB)であってもよい。
ステップ1020で、アルゴリズムは最終デューティサイクル設定が達したか否かを決定する。そうでなければ、そのときは、デューティサイクル設定は較正信号750a, 750b, 750c, 750dを適正な値に設定することによってステップ1030で次の候補デューティサイクル設定に進んでもよい。その後、アルゴリズムはステップ1010に戻る。ここでは、新デューティサイクルに対応する関心パラメータが測定されてもよい。最終デューティサイクル設定がステップ1020で達したら、アルゴリズムがステップ1040に進む。
このようにして、ステップ1010で測定される関心パラメータはデューティサイクル設定の適正な範囲にわたって「スイープ」されてもよい。全範囲がスイープされた後に、関心パラメータの適正値に対応するデューティサイクル設定はステップ1040で識別される。実施形態では、IF信号760の最低測定IM2に対応するデューティサイクル設定又は複数のデューティサイクル設定が識別されてもよい。実施形態では、IF信号760の最低測定RSBに対応するデューティサイクル設定又は複数のデューティサイクル設定が識別されてもよい。ステップ1050では、ステップ1040で識別された複数のデューティサイクル設定が選択され、受信機の操作段階1200中に25%デューティサイクル回路720に供給される。
最適デューティサイクル設定を決定するための特定のアルゴリズムがここに説明されているが、当業者は最適設定を決定するため較正設定をスイープするための他のアルゴリズムが適用されてもよいことは理解されるであろう。例えば、1つのアルゴリズムは2007年9月28日に提出され、本出願の譲渡人に譲渡され、“Offset correction for passive mixers,”と名称付けられた米国特許出願番号:11/864,310(その内容は参照によってそっくりそのまま引用される)に開示された較正アルゴリズムを採用してもよい。
ここに開示された較正技術は明確に記載されたもの以外の任意の他のパラメータを最適化するために適用されてもよい。そのような実施形態は本開示の範囲内にあることを意図している。局部発振器に対して25%デューティサイクルを利用する実施形態が説明されているが、本開示の較正方式及びデューティサイクル調整技術は任意のデューティサイクルを持つ信号を調整するために適用されてもよい。そのような実施形態は当業者には明らかであろうし、本開示の範囲内にあることを意図される。
ここに記載された教示に基づいて、ここに開示された態様は任意の他の態様から独立して行われてもよく、これら形態の2以上は種々方法で組み合わされてもよい。ここで説明された技術はハードウェア、ファームウェア、又はその任意の組合せで実行されてもよい。ハードウェアで実行されれば、本技術はデジタルハードウェア、アナログハードウェア又はその組合せを用いて実現されてもよい。ソフトウェアで実施されれば、本技術は1以上の命令又はコードが記憶されるコンピュータ読み取り可能媒体を含むコンピュータプログラム製品によって少なくとも一部を実行されてもよい。
一例として、限定されないが、そのようなコンピュータ読み取り可能媒体は同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)のようなRAM、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、ROM、電子消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、CD−ROM又は他の光学的ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶オス地、若しくは命令の形態で所望のコード又はデータ構造を配送又は記憶し、コンピュータによってアクセスできる任意の他の有形媒体で較正できる。
コンピュータプログラム製品のコンピュータ読み取り可能媒体と関連する命令又はコードはコンピュータによって、例えば、1以上のデジタル信号プロセッサ(DSPs)のような1以上のプロセッサ、汎用マイクロプロセッサ、ASICs,FPGAs,又は他の等価的集積又は離散ロジック回路によって実行されてもよい。
この明細書において及び請求項において、素子は他の素子に「接続」又は「結合」されるとして参照されるときには、それが他の素子に直接に接続又は結合し得ること又は介在素子が存在してもよいことは理解されるであろう。これに反して、素子が他の素子に「直接接続」又は「直接結合」されるとして参照されると、介在素子は存在しない。
複数の態様及び例が説明された。しかしながら、これら例に対する種々変形が可能であり、ここに存在する現地は他の態様にも適用されてもよい。これら及び他の態様は請求項の範囲内にある。

Claims (25)

  1. 調整可能デューティサイクルを有する信号を生成する回路であって、
    第1デューティサイクルを有する第1信号を発生する第1ステージと、
    前記第1ステージを電源電圧に結合する複数の設定可能トランジスタと、
    で構成され、前記複数の設定可能トランジスタの各々は対応する設定可能トランジスタをターンオン又はオフするため設定可能電圧によって制御され、前記第1デューティサイクルは前記設定可能電圧の設定によって調整できる、回路。
  2. 前記複数の設定可能トランジスタは互いに並列に配置される、請求項1の回路。
  3. 各設定可能電圧は前記対応設定可能トランジスタのゲートに結合される、請求項2の回路。
  4. 前記第1ステージは2入力NANDゲートで構成され、前記NANDゲートは2つの直列NMOSトランジスタに結合される2つの並列PMOSトランジスタにより構成され、前記第1信号は前記NANDゲートの出力である、請求項3の回路。
  5. 前記複数の設定可能トランジスタはサイズで二値に重み付けられたPMOSトランジスタである、請求項4の回路。
  6. 前記NANDゲートの前記2入力は50%デューティサイクルを有する第1入力信号及び50%デューティサイクルを有する第2入力信号に結合され、前記第1及び第2信号は直角位相差を有する、請求項4の回路。
  7. 前記NANDゲートの前記出力に結合されるインバータと、
    前記インバータを電源電圧に結合される低電力トランジスタと、
    を更に含む、請求項6の回路。
  8. 前記複数の設定可能トランジスタは直列に結合され、各設定可能電圧は前記設定可能トランジスタに直列に結合されるスイッチを開放又は閉成することによって対応する設定可能トランジスタをターンオン又はオフする、請求項1の回路。
  9. 前記複数の設定可能トランジスタは互いに並列であり、前記電源電圧は接地電圧である、請求項1の回路。
  10. 調整可能デューティサイクルを有する信号を発生する回路であって、
    第1デューティサイクルを有する第1信号を発生する第1ステージを具備し、前記第1ステージは並列に結合される少なくとも一組のトランジスタで構成され、前記一組のトランジスタの各トランジスタは入力電圧又はターンオフ電圧のいずれかから選択できるゲート電圧を有する、回路。
  11. 前記第1ステージはNANDゲートであり、前記第1ステージは並列に結合される2組のトランジスタで構成され、前記2組のトランジスタの第1組の各トランジスタは第1入力電圧又は固定ターンオフ電圧のいずれかから選択できるゲート電圧を有し、前記2組のトランジスタの第2組の各トランジスタは第2入力電圧又は固定ターンオフ電圧のいずれかから選択できるゲート電圧を有する、請求項10の回路。
  12. 前記第1及び第2入力電圧の各々は50%デューティサイクルを有し、前記第1及び第2入力電圧は更に互いに異なる直角位相差を有する、請求項11の回路。
  13. 調整可能デューティサイクルを有する局部発振信号を生成する方法であって、
    同相分周信号及び直交分周信号を生成するために発振器の出力の周波数を分周すること、
    第1ターンオンレベルと第2ターンオフレベルによって定義される、前記同相分周信号と前記直交分周信号との第1重複期間を決定して第1局部発振信号を生成すること、
    前記第1ターンオンレベル又は前記第2ターンオフレベルを調整することによって前記第1局部発振信号の前記デューティサイクルを調整すること、
    を含む、方法。
  14. 反転同相分周信号と反転直交分周信号を生成するために前記発振器の前記出力の前記周波数を分周すること、
    第2ターンオンレベと第2ターンオフレベルによって定義される、第2局部発振信号を生成するために前記同相分周信号と前記反転直交分周信号との間の第2重複期間を決定すること、
    前記ターンオンレベル又は前記ターンオフレベルを調整することによって前記第2局部発振信号の前記デューティサイクルを調整すること、
    を更に請求項13の方法。
  15. 第1中間周波数(IF)信号を生成するために無線周波数(RF)信号を前記第1及び第2局部発振信号からなる差分局部発振信号と合成すること、
    前記第1IF信号の特性を測定すること、
    前記第1IF信号の前記測定特性に応答して前記第1又は第2局部発振信号の前記デューティサイクルを調整すること、
    を更に含む、請求項14の方法。
  16. 前記第1IF信号の前記特性は二次相互変調結果(IM2)である、請求項15の方法。
  17. 前記第1又は第2局部発振信号の前記デューティサイクルを前記第1IF信号の前記測定特性に応答して調整することは前記測定IM2を最小化するために前記第1又は第2局部発振信号の前記デューティサイクルを調整することを含む、請求項16の方法。
  18. 前記第1IF信号の前記特性は残差側波帯(RSB)である、請求項15の方法。
  19. 前記第1又は第2局部発振信号の前記デューティサイクルを前記第1IF信号の前記測定特性に応答して調整することは前記測定RSBを最小化するために前記第1又は第2局部発振信号の前記デューティサイクルを調整することを含む、請求項16の方法。
  20. 調整可能デューティサイクルを有する局部発振信号を生成する装置であって、
    同相分周信号及び直交分周信号を生成するために発振器の出力の周波数を分周する手段と、
    第1ターンオンレベルと第2ターンオフレベルによって定義される、前記同相分周信号と前記直交分周信号との第1重複期間を決定して第1局部発振信号を生成する手段と、
    前記第1ターンオンレベル又は前記第2ターンオフレベルを調整することによって前記第1局部発振信号の前記デューティサイクルを調整する手段と、
    を含む、装置。
  21. 反転同相分周信号と反転直交分周信号を生成するために前記発振器の前記出力の前記周波数を分周する手段と、
    第2ターンオンレベと第2ターンオフレベルによって定義される、第2局部発振信号を生成するために前記同相分周信号と前記反転直交分周信号との間の第2重複期間を決定する手段と、
    前記ターンオンレベル又は前記ターンオフレベルを調整することによって前記第2局部発振信号の前記デューティサイクルを調整する手段と、
    を更に請求項20の装置。
  22. 第1中間周波数(IF)信号を生成するために無線周波数(RF)信号を前記第1及び第2局部発振信号からなる差分局部発振信号と合成する手段と、
    前記第1IF信号の特性を測定する手段と、
    前記第1IF信号の前記測定特性に応答して前記第1又は第2局部発振信号の前記デューティサイクルを調整する手段と、
    を更に含む、請求項21の装置。
  23. 前記第1IF信号の前記特性は二次相互変調結果(IM2)である、請求項22の装置。
  24. 局部発振(LO)信号を生成する方法であって、
    同相(I)局部発振信号を生成すること、
    直角位相(Q)局部発振信号を生成すること、
    前記I信号が前記Q信号に重なる期間を決定する回路に前記I信号及び前記Q信号を入力すること、
    を含み、前記I及びQ信号は第1デューティサイクルを有し、前記回路は前記第1デューティサイクル未満の第2デューティサイクルを持つ同相LO信号を生成する、方法。
  25. 前記回路は前記I信号と前記Q信号にAND動作を行うためのAND回路により構成される、請求項24の方法。
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