JP2008177645A - Pll制御システム - Google Patents

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功 生田
Yutaka Igarashi
豊 五十嵐
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Abstract

【課題】VCOのバンド毎にチャージポンプ電流を設定しても、ループ帯域のばらつきを抑圧することができるPLL制御システムを提供する。
【解決手段】PLL制御システムにおいて、TCXO8と、分周器B8と、複数のバンドを有するVCO4と、分周器A5と、分周器A5と分周器B8の2つの分周信号を比較する位相比較器6と、VCO4への電圧を出力するループフィルタ2と、位相比較器6の比較信号に応じてループフィルタ2へ電流を供給するチャージポンプ回路3と、ループフィルタ2に対してプリチャージするプリチャージ回路1と、制御部9とを備え、制御部9は、プリチャージ回路1によるプリチャージを、複数のバンドに対応して予め設定された離散的な情報に基づいて離散的に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明はPLL制御システムに関し、特に、VCOの有するKv変化起因で生じるループ帯域のばらつきを抑圧することを可能とするPLL制御システムに関するものである。
PLLは欧州の携帯端末システムで広く使われるGSM/EDGE/W−CDMAのような無線通信における局発信号を供給する回路として広く利用されている。W−CDMAシステムはGSM/EDGEのような間欠送受信動作ではなく、連続動作が要求されるため、送信又は受信時においてその都度ロック周波数を変えることができず、温度変化に対してPLLがアンロックしないようにVCOゲイン(以降Kvと表記する)を高くする手法が用いられることが多い。
ループ帯域はKvとチャージ電流(以降Icpと表記する)および分周比Nによって、Kv×Icp/Nで定められる。
Kvが高い場合、同一周波数バンドにおいてチャージポンプ電流を設定しても、Kvばらつき起因でループ帯域がばらついてしまうため、補正手段が必要となる。
これに対して、別手法として、PLL動作を開始する前に一定電圧においてバンド毎にVCOの発振周波数を周波数情報としてメモリに記憶させ、そのデータを用いてVCOの同一バンド内における領域分割を行い、チャージポンプ電流の設定を行う方式がある。
しかしながら、従来のPLL制御システムでは、VCOが非線形なKvを持っていることからKvの変化が大きく、Kvが高い場合にはVCOのバンド毎にチャージポンプ電流を設定しても、Kv×Icp/N=一定とならず、ループ帯域が大きくばらついてしまうという課題があった。
また、前記別手法の方式では、PLL動作を開始する前にバンド毎での周波数情報をメモリに記録する際にmsオーダーの時間が必要となり、温度でVCOの特性が変化した場合にもその都度リキャリブレーションが必要となるという課題があった。
そこで、本発明の目的は、VCOのバンド毎にチャージポンプ電流を設定しても、ループ帯域のばらつきを抑圧することができるPLL制御システムを提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明によるPLL制御システムは、プリチャージ電圧を印加させるPLL制御システムにおいて、参照信号を生成する参照信号生成手段と、参照信号生成手段の出力信号を分周する第1の分周手段と、複数のバンドを有する局部発振手段と、局部発振手段の出力信号を分周する第2の分周手段と、第1の分周手段と第2の分周手段の2つの分周信号を比較する位相比較手段と、局部発振手段への電圧を出力するフィルタリング手段と、位相比較手段の比較信号に応じてフィルタリング手段へ電流を供給する電流供給手段と、フィルタリング手段に対してプリチャージするプリチャージ手段と、参照信号生成手段、第1の分周手段、第2の分周手段、位相比較手段、フィルタリング手段、電流供給手段、およびプリチャージ手段を制御し、PLL制御を行う制御手段とを備え、制御手段は、プリチャージ手段によるプリチャージを、複数のバンドに対応して予め設定された離散的な情報に基づいて離散的に制御するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明によれば、VCOの同一周波数バンド上において領域毎のチャージポンプ電流の設定を行うことにより、ループ帯域のばらつきを抑圧する効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態は、VCOの同一周波数バンド上におけるループ帯域のばらつきを抑圧するという目的を、従来のPLL制御システム構成を変えずに実現したものである。
図1〜図8により、本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムの構成および動作について説明する。図1は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムの構成を示す構成図、図2は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのVCOのバンド構成および選択システムを説明するための説明図、図3は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのループフィルタ回路を示す回路図、図4および図5は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのキャリブレーション電圧印加のタイミングチャート図、図6は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのプリチャージ回路の構成を示す構成図、図7は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムの出力電圧選択回路の回路図、図8は本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのオペアンプ回路の回路図である。
図1において、PLL制御システムは、プリチャージ手段であるプリチャージ回路1、フィルタリング手段であるループフィルタ2、電流供給手段であるチャージポンプ回路3、局部発振手段であるVCO4、局部発振手段の出力信号を分周する第2の分周手段である分周器A5、第1の分周手段と第2の分周手段の2つの分周信号を比較する位相比較手段である位相比較器6、参照信号を生成する参照信号生成手段であるTCXO(Temperature Compensated Xtal Oscillator)7、参照信号生成手段の出力信号を分周する第1の分周手段である分周器B8、制御手段である制御部9から構成されている。
また、制御部9内には、バンド情報とV−tune電圧との関係を示す情報が予め格納されている。この情報により、制御部9は、プリチャージ回路1によるプリチャージを離散的に制御するようになっている。
本実施の形態は、PLL動作を行う前にVCO4の周波数バンド選択動作を行い、その後にPLL動作が引き続き行われる。
以下、VCO4の周波数選択動作について詳細を説明し、その後PLL動作手順についても簡潔に説明する。
図2は、VCO4へのV−tune電圧と発振周波数Foscの関係を示している。VCO4は複数の周波数バンドを有するがFosc=1/{2×π×(LC)^1/2}で表されるため、周波数バンド間隔は均一にはならず、周波数バンドが高い程、周波数間隔は大きくなる。ここでLはインダクタ、Cはキャパシタを表す。
Foscは、図2の破線で示したように各周波数バンドがその上下の周波数バンドと同じ周波数で重なるV−tune電圧範囲で使用され、これが全周波数バンドに渡ることにより、VCO4は連続的に周波数を発振することが可能になる。
以降、前記上下の周波数バンドと重なるV−tune電圧差をオーバーラップ電圧と表記する。
次に、周波数バンド選択動作について詳細を説明する。
まず、制御部9によりTCXO7、分周器B8、VCO4、分周器A5のみをオンさせ、ループフィルタ2、チャージポンプ回路3、位相比較器6の3つはオフとし、PLL動作自体は行わない。周波数バンド選択動作はプリチャージ回路1からループフィルタ2にキャリブレーション電圧として1.5V印加した後、PLL動作と途中までは同じような動作をする。TCXO7からのリファレンス信号Frefは分周器A5でR分周されるが、分周されたFrは位相比較器6ではなく制御部9に入力させる。
一方、VCO4の発振周波数Foscは同様に分周器A5でN分周されるが、分周されたFnはFrと同じく制御部9に入力する。FnとFrは制御部9において位相比較を行う。この比較結果を基に制御部9はVCO4の周波数選択を行い、例えば、FnがFrより位相が早ければ、所望の周波数バンドは下、FnがFrより位相が遅ければ、所望の周波数バンドは上というように判定して、発振周波数がVCO4の何番目の周波数バンドに存在するかを検索する。
一例として2分探索法を用いてVCO4のバンド数が16バンド有り、PLL動作させたい所望の発振周波数が13バンド目にある場合について、図2を用いて説明する。
まず、(1)の手順として、制御部9においてVCO4のバンド数を最初に8バンド目に設定する。この時の発振周波数が分周器A5によりN分周されたFn、一方TCXO7のリファレンス信号Frefが分周器B8によりR分周されたFrを制御部9において比較する。所望の発振周波数は13バンド目であるため、FnはFrよりも位相が早く、所望の発振周波数は8バンド目よりも上にあると判断し、1回目の比較が終了する。
次に、(2)の手順として、制御部9においてVCO4のバンド数を12バンド目に設定する。1回目の逐次比較と同様に、VCO4の発振周波数が分周器A5によりN分周されたFn、一方TCXO7のリファレンス信号Frefは分周器B8によりR分周されたFrを制御部9において比較する。所望の発振周波数は13バンド目の間であるため、FnはFrよりも位相が早く、所望の発振周波数は12バンド目よりも上にあると判断し、2回目の比較が終了する。
次に、(3)の手順として、制御部9においてVCO4のバンド数を14バンド目に設定する。2回目の逐次比較と同様に、VCO4の発振周波数が分周器A5によりN分周されたFn、一方TCXO7のリファレンス信号Frefは分周器B8によりR分周されたFrを制御部9において比較する。所望の発振周波数は13バンド目であるため、FnはFrよりも位相が早く、12バンドよりも下にあると判断し、3回目の比較が終了する。
次に、(4)の手順として制御部9においてVCO4のバンド数を13バンド目に設定する。3回目の逐次比較と同様に、VCO4の発振周波数が分周器A5によりN分周されたFn、一方TCXO7のリファレンス信号Frefは分周器B8によりR分周されたFrを制御部9において比較する。所望の発振周波数は13バンド目であるため、同じ周波数バンド上ではあるがFnはFrよりも位相が早く13バンド目にあると判断し、4回目の比較が終了する。
これら4回の比較動作によりVCO4の所望の発振周波数がオーバーラップ電圧間における条件で存在するバンドを選択可能となる。ここでは16バンドについて説明したが、本発明は16バンドのVCOに限定はされずに適用することができる。通常2分探索法の場合VCO4のバンド数が2^n有る場合において逐次比較はn回行われる。
周波数バンド選択が完了後にVCO4の周波数バンド内でのキャリブレーション電圧領域選択を行う。
以降、キャリブレーション電圧領域選択動作について説明する。
図2に示す中点電圧はキャリブレーション電圧とオーバーラップ電圧との中間の電圧であり、この中点電圧より右側が領域A、左側が領域Bとする。これを全ての周波数バンドに対して適用し領域分割を行うこととする。
VCO4はKv特性を持っており、これは非線形特性であり且つPLLのループ帯域を決めるファクタである。基本的にPLLのループ帯域はKv*Icp/N=一定であればループ帯域も一定とすることができる。
ここで、Icpはチャージポンプ電流である。例えば、ダイレクトコンバージョン方式を用いたW−CDMA用VCOの場合、周波数は3000MHz〜4400MHz帯であり、同一周波数バンド内ではオーバーラップ電圧範囲での周波数は概ね数MHz程度である。
仮にFosc=4000MHzと4010MHzとし、リファレンス周波数Frefを200kHzとすれば、Nはそれぞれ20000と20050となり影響は無視できる。Kvが高いVCOの場合、領域A、領域Bのように領域分割して、異なるIcpを割り当てることで適度なループ帯域を一定にすることが可能になる。
このキャリブレーション電圧領域選択方法を以下に説明する。
周波数バンド選択後に、図3に示すようなループフィルタ2のMOSスイッチであるNMOS13とPMOS14を、制御部9からの制御信号Aと制御信号Bによりそれぞれ1μs間オンさせる。容量11と容量12と抵抗10はループフィルタ2を構成している。プリチャージ回路1により印加されていたキャリブレーション電圧値はこのMOSスイッチをオンさせてループフィルタ2を一時的に接地してループフィルタ2の電圧を降下させる。ここでは1μsとしたが、MOSスイッチのオン期間は1μsとは限らず別の数値でも良く、またMOSスイッチの構成もループフィルタの電圧を降下させる構成であれば別の構成でも構わない。
図4はVCOの周波数バンド選択において周波数バンドが2に選択された場合と周波数バンドが14に選択された場合で所望の周波数が領域Bにある場合のタイミングチャートを示している。
図4のタイミングチャートに示すように再度、制御部9によりプリチャージ回路を1μs期間の電圧降下後に、中点電圧で出力するように5μsの期間オンさせる。所望の発信周波数がバンド2にある場合、VCO4の下側に位置するためにオーバーラップ電圧が小さく、中点電圧もキャリブレーション電圧1.5Vに近い1.4Vとなる。
そして、この5μs期間で電圧領域の比較を行う。比較方法は周波数バンド選択と同じでプリチャージ出力電圧時の発振周波数Foscが分周器A5によりN分周されたFnとTCXO7からのリファレンス信号Frefが分周器A5でR分周されたFrとを比較して、FrefがFnよりも位相が遅い場合は、所望の周波数が領域Bに位置するため、プリチャージ回路は中点電圧を維持してウェイト期間10μsを待ってから、PLL動作を引き継ぐ。
また、図5はVCOの周波数バンド選択において周波数バンドが2および14に選択された場合で所望の周波数が領域Aにある場合のタイミングチャートを示している。
FrefがFnよりも位相が早い場合には、所望の周波数が領域Aに位置するため、図5に示すように、VCOバンドが2であっても14であってもプリチャージ回路は再度キャリブレーション電圧1.5Vに戻し、PLL動作に引き継ぐ。
次に、PLL動作について簡潔に説明する。制御部9によりPLLを構成するプリチャージ回路1〜分周器B8までの全てのブロックをオンさせる。TCXO7より出力されるリファレンス信号Frefは分周器B8においてR分周されて位相比較器6に入力する。
一方、VCOの発振周波数Foscは分周器A5においてN分周されて、位相比較器6へ入力する。この時、リファレンス信号FrefがR分周された信号FrとFoscがN分周された信号Fnは位相比較器6において周波数・位相比較を行い、この周波数・位相差分の時間だけチャージポンプ回路3が動作し、FnとFrを比較してFrに対して周波数・位相が早い場合はチャージポンプ電流の引き込みを行って、ループフィルタから放電を行い、ループフィルタの電位を下げる。
VCO4に印加される電圧が下がるため、VCO4の発振周波数Foscは下がる。またFnとFrを比較して周波数・位相が遅い場合はチャージポンプ電流の掃きだしを行って、ループフィルタへ充電を行い、ループフィルタの電位を上げる。VCO4に印加される電圧が上がるため、VCO4の発振周波数Foscは上がる。このようにして、ループフィルタに対して充放電を行い、VCO4への印加電圧を上下させて、発振周波数Foscの調整を行う。
最終的にリファレンス信号FrefとVCO4の発振周波数Foscは位相比較器6においてFosc/N=FreFrとなるまで動作が続き、この等式が成り立つ時にPLLはロック状態となる。
次に、図6のプリチャージ回路1の回路構成により、以降プリチャージ回路1の回路動作について説明する。
プリチャージ回路は出力電圧選択回路15とオペアンプ回路16から構成される。ここではキャリブレーション電圧領域選択について、キャリブレーション電圧→中点電圧→キャリブレーション電圧と遷移する場合で制御部9より制御信号Cによりキャリブレーション電圧の設定、制御信号Dにより中点電圧の設定をするとして説明する。
図7に示すように、出力電圧選択回路は、PMOS17〜19、抵抗20〜24、制御変換部35、NMOS25〜29、PMOS30〜34から構成されている。
制御電圧CによりPMOS17がオフすることでPMOS18、PMOS19のゲート電圧が下がってオンとなり、それぞれ電流が流れる。ここで、PMOS18とPMOS19のサイズは同じとし、抵抗21〜24までの抵抗和と抵抗20の抵抗値を同じくすることにより同じ電流が流れる。
PMOS19に流れる電流により抵抗21〜24の端子において、それぞれ電圧降下が生じ、その電圧はPMOS30〜34とNMOS25〜29により構成されるMOSスイッチがオンした場合に出力電圧として出力される。ここでは抵抗21の上端の電圧降下がキャリブレーション電圧、抵抗22の上端で中点電圧を持つとする。
VCOの周波数バンド選択を行う際には、制御信号Cにより制御変換部35において、それぞれHIGHとLOWを出力してNMOS25とPMOS30をオンさせ、キャリブレーション電圧を出力端に出力する。
また、キャリブレーション電圧領域選択を行う際には、制御信号Cから制御信号Dに切り替え、制御変換部35において、それぞれHIGHとLOWを出力してNMOS25とPMOS30をオフして、NMOS26とPMOS31をオンさせて、出力端へ中点電圧を出力する。
中点電圧は周波数選択するバンドに応じて変化させ、制御部9からの制御信号により可変させる。他の中点電圧及びキャリブレーション電圧を可変させる方法は同じであり、周波数バンドに応じて制御信号を制御変換部において、NMOS25とPMOS30、NMOS26とPMOS31、NMOS27とPMOS32、NMOS28とPMOS33、NMOS29とPMOS34を、それぞれオンさせて、中点電圧として出力端へ出力する。
ここでは、MOSスイッチを5個構成としたが、MOSスイッチの個数はVCOの周波数バンドに合わせて増やしても減らしても良い。出力端は次段のオペアンプへ入力する。
図8に示すように、オペアンプ回路はPMOS37〜39、容量40、NPN41〜42、電流源36、NMOS46〜49、NPN43、45、抵抗44、PMOS51、NMOS50、インバータ52から構成されている。以下オペアンプ回路動作を説明する。
制御電圧FによりPMOS37がオフすることによりPMOS38〜39のゲート電圧が下がるため、PMOS38〜39がオンする。一方、外部電流源36から供給される一定電流はカレントミラーを構成しているNMOS46〜49により、NPN41、NPN42、NPN43、NPN45で構成されるオペアンプの電流源として供給される。
NPN45については電流源36により流れる電流とNMOS49のサイズで決まり、抵抗44はキャリブレーション電圧出力が強制的に0Vになった時に流れる過電流防止機能を持つ。NPN41のベースにベース−エミッタ間電圧以上が印加されることでオンし、PMOS38、39が能動負荷のカレントミラーを構成しているために、PMOS38とPMOS39、NPN41とNPN42には、それぞれ同じ電流が流れる。
この電流値自体はNMOS46とNMOS47のサイズ比で決まる。ここで容量40は発振防止用の位相補償要領として機能する。
常にNPN42に流れる電流によりNPN43のベース電流は一定に与えられる。一方NPN43のベース電圧からベース−エミッタ電圧分下がった電圧と電流が常にNPN42のベース電圧およびベース電流として与えられるため、NPN41〜43に流れる電流は其々出力電圧変動を吸収し、NPN41とNPN42のベース電圧を一定にすることができる。
NPN45のエミッタ電圧はNPN42からNPN43でベース−エミッタ電圧分上がり、NPN45でベース−エミッタ電圧分下がるため、出力電圧とも常に等しくなる。制御信号GとインバータによりPMOS51とNMOS50がオンすることで、出力電圧はキャリブレーション電圧として出力される。以上の動作により温度によってプリチャージ電圧又は中点電圧を出力することができ、ループフィルタ2へ供給される。
以上、本実施の形態のPLL制御システムは、Kvが高いVCOの周波数バンド選択後に、中点電圧をVCOのバンド毎にプリチャージ回路から適切に設定して、同一バンド内でVCO4の分周周波数とTCXO7の分周周波数を比較して、所望の周波数の位置を判定して領域分割を行っている。
この領域に対してチャージポンプ電流を設定することで同一バンド上においてKv*Icp/N=一定とすることができループ帯域のばらつきを抑圧することが可能になる。
なお、本実施の形態では領域分割を2つとしたが、より小さく領域分割を行っても良い。
(実施の形態2)
実施の形態2は、W−CDMA送受信チップによるシステム構成に、実施の形態1のPLL制御システムを適用したものである。
図9により、本発明の実施の形態2に係るPLL制御システムを適用したW−CDMA送受信チップのシステム構成について説明する。図9は本発明の実施の形態2に係るPLL制御システムを適用したW−CDMA送受信チップのシステム構成を示す構成図である。
図9において、W−CDMA送受信チップによるシステム構成は、ダイレクトコンバージョン送受信機であり、送受信共有の部品は信号を送受信するアンテナ53と、受信信号の送信系への漏れこみおよび送信信号の受信系への漏れこみを抑えるDPX54と、受信信号のアナログ−デジタル変換およびデジタル−アナログ変換して出力するBaseband66と、Baseband66からの制御を受け、各回路へ制御信号を出力するState65からなる。
受信系は低雑音増幅するLNA55,56と受信信号を周波数変換するMIX57,58と局発信号を発生するVCO63と、これを制御するPLL64と局発信号を分周・90度位相シフトするDivider60と局発信号を一定レベルまで増幅するBuffer59と、受信信号と局発信号を掛け算し、MIX57,58で周波数変換した受信信号の利得調整と妨害波の除去を行うPGA61,62から構成される。
送信系はBaseband66からの送信信号を利得調整するVariable AMP76,77と妨害波を除去するフィルタ74,75と局発信号を発生するVCO79と、これを制御するPLL78と局発信号を分周・90度位相シフトするDivider80と局発信号を一定レベルまで増幅するBuffer81と局発信号と送信信号を変調し高周波信号に周波数変換するMOD73と、周波数変換された送信信号を利得調整するVariable AMP69〜72とこの送信信号以外の信号を除去するフィルタ68と送信信号を一定レベルまで増幅するPA67から構成される。
また、W−CDMA送受信チップの外部には、図示しないTCXOが構成され、TCXOからPLL64、78にリファレンス信号Frefが供給されている。
まず、受信信号の流れを説明する。アンテナ53で受信した受信信号はDPX54で受信信号をシングル−差動変換し、LNA55,56で低雑音増幅した後、MIX57,58に入力する。一方、PLL64で制御されるVCO63で局発信号を出力した後、Divider60で2分周・90度位相シフト動作を行いBuffer59において一定出力レベルでMIX57,58に出力する。
受信信号と局発信号はMIX57,58において掛け算して周波数変換される。周波数変換された所望の信号はPGA61、62に入力し、State65によって出力される制御信号に応じた利得制御とアンテナで受信した妨害波を除去した後、Baseband66に入力する。
次に、送信信号の流れを説明する。Baseband66からの送信信号をVariable AMP76,77で増幅し、フィルタ74,75で妨害波を除去する。除去された送信信号はMOD73に入力する。
一方、受信と同様にPLL78で制御されるVCO79で局発信号を出力した後、Divider80で2分周・90度位相シフト動作を行いBuffer81において一定出力レベルでMOD73に出力する。MOD73において局発信号と変調を行い、高周波信号に周波数変換する。周波数変換された送信信号はVariable AMP69〜72で増幅され、フィルタ68で妨害波を除去し、PA67で一定レベルまで増幅してからDPX54を解してアンテナ53から送信される。
このようなW−CDMA送受信チップによるシステムにおいて実施の形態1のPLL制御システムを組み込むことでKvが高いVCOの周波数バンド選択後に、中点電圧はVCOのバンド毎にプリチャージ回路から適切に設定して、同一バンド内でVCOの分周周波数とリファレンスの分周周波数を比較して、チャージポンプ電流を使用する領域を適切に分割して設定することでループ帯域のばらつきを抑圧することが可能になる。PLL制御システムの動作自体は実施の形態1と同じであるのでここでは省略する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明はPLL制御システムに関し、VCOの有するKv変化起因で生じるループ帯域のばらつきが発生してしまうPLL制御システムに適用可能である。
本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムの構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのVCOのバンド構成および選択システムを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのループフィルタ回路を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのキャリブレーション電圧印加のタイミングチャート図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのキャリブレーション電圧印加のタイミングチャート図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのプリチャージ回路の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムの出力電圧選択回路の回路図である。 本発明の実施の形態1に係るPLL制御システムのオペアンプ回路の回路図である。 本発明の実施の形態2に係るPLL制御システムを適用したW−CDMA送受信チップのシステム構成を示す構成図である。
符号の説明
1…プリチャージ回路、2…ループフィルタ、3…チャージポンプ回路、4…VCO、5…分周器A、6…位相比較器、7…TCXO、8…分周器B、9…制御部、10…フィルタ抵抗、11…フィルタ容量、12…フィルタ容量、13…NMOS、14…PMOS、15…出力電圧選択回路、16…オペアンプ回路、17…PMOS、18…PMOS、19…PMOS、20…抵抗、21…抵抗、22…抵抗、23…抵抗、24…抵抗、25…NMOS、26…NMOS、27…NMOS、28…NMOS、29…NMOS、30…PMOS、31…PMOS、32…PMOS、33…PMOS、34…PMOS…、35…制御変換部、36…電流源、37…PMOS、38…PMOS、39…PMOS、40…容量、41…NPN、42…NPN、43…NPN、44…抵抗、45…NPN、46…NMOS、47…NMOS、48…NMOS、49…NMOS、50…NMOS、51…PMOS、52…インバータ、53…アンテナ、54…DPX、55…LNA、56…LNA、57…MIX、58…MIX、59…Buffer、60…Divider、61…PGA、62…PGA、63…VCO、64…PLL、65…State、66…Baseband、67…PA、68…フィルタ、69…Variable…AMP、70…Variable…AMP、71…Variable AMP、72…Variable AMP、73…MOD、74…フィルタ、75…フィルタ、76…Variable AMP、77…Variable AMP、78…PLL、79…VCO、80…Divider、81…Buffer。

Claims (10)

  1. プリチャージ電圧を印加させるPLL制御システムであって、
    参照信号を生成する参照信号生成手段と、
    前記参照信号生成手段の出力信号を分周する第1の分周手段と、
    複数のバンドを有する局部発振手段と、
    前記局部発振手段の出力信号を分周する第2の分周手段と、
    前記第1の分周手段と前記第2の分周手段の2つの分周信号を比較する位相比較手段と、
    前記局部発振手段への電圧を出力するフィルタリング手段と、
    前記位相比較手段の比較信号に応じて前記フィルタリング手段へ電流を供給する電流供給手段と、
    前記フィルタリング手段に対してプリチャージするプリチャージ手段と、
    前記参照信号生成手段、前記第1の分周手段、前記第2の分周手段、前記位相比較手段、前記フィルタリング手段、前記電流供給手段、および前記プリチャージ手段を制御し、PLL制御を行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記プリチャージ手段によるプリチャージを、前記複数のバンドに対応して予め設定された離散的な情報に基づいて離散的に制御することを特徴とするPLL制御システム。
  2. 請求項1記載のPLL制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記プリチャージ手段を離散的に制御することで、前記局部発振手段による局部発振周波数が存在する領域を判定することを特徴とするPLL制御システム。
  3. 請求項1記載のPLL制御システムにおいて、
    前記電流供給手段は、チャージポンプ回路により構成されることを特徴とするPLL制御システム。
  4. 請求項3記載のPLL制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記局部発振周波数の存在する領域に応じて、前記チャージポンプ回路の設定電流値を変えることを特徴とするPLL制御システム。
  5. 請求項1記載のPLL制御システムにおいて、
    前記プリチャージ手段は、出力電圧選択回路およびオペアンプ回路から構成されることを特徴とするPLL制御システム。
  6. 請求項5記載のPLL制御システムにおいて、
    前記出力電圧選択回路は、複数のMOSスイッチから構成され、
    前記複数のMOSスイッチは、前記制御手段によって制御されることを特徴とするPLL制御システム。
  7. 請求項6記載のPLL制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記複数のバンドに応じて、前記出力電圧選択回路のMOSスイッチを制御することを特徴とするPLL制御システム。
  8. 請求項1記載のPLL制御システムにおいて、
    前記局部発振手段は、複数のバンドを有するVCOで構成されることを特徴とするPLL制御システム。
  9. 請求項1記載のPLL制御システムにおいて、
    前記フィルタリング手段は、MOSスイッチを有し、
    前記制御手段は、前記複数のバンドを変更する際、前記フィルタリング手段のMOSスイッチを制御し、一時的に、前記フィルタリング手段を接地することを特徴とするPLL制御システム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載のPLL制御システムにおいて、
    前記PLL制御システムは、集積回路チップ上に形成されていることを特徴とするPLL制御システム。
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