JP2011208699A - 動力伝達機構の制御装置および動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達機構の制御装置および動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自動停止と自動始動とが可能な内燃機関の自動始動時のショックの発生を抑制する。
【解決手段】エンジンが自動停止している最中には、電磁ポンプ70からの吐出圧によりクラッチC1がストロークエンド圧付近の油圧で待機させ、次にエンジンが自動始動したときには、エンジンが完爆しその回転が安定するのを待って、ソレノイドSLC1からの出力圧によりクラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧させるアプライ制御を開始する。これにより、エンジンの初爆によるトルク変動が車輪側に伝達されるのを抑制することができ、トルクショックの発生を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動停止と自動始動とが可能な内燃機関を備える車両に搭載され、前記内燃機関からの動力により駆動する第1の流体圧式アクチュエータと該第1の流体圧式アクチュエータとは異なる流体圧源を有する第2の流体圧式アクチュエータのいずれかからの流体圧により作動する摩擦係合要素を介して前記内燃機関からの動力を車軸側に伝達する動力伝達機構を制御する動力伝達機構の制御装置および動力伝達機構とこの動力伝達機構を制御する制御装置とを備える動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置としては、油圧源としてエンジンの動力により作動する機械式オイルポンプと電力により作動する電動オイルポンプとを並列に設け、エンジンが停止しているときには、エンジンのアイドル運転時に発生するライン圧未満で且つクラッチがトルクの伝達を開始する油圧である係合開始圧以上の待機圧がクラッチに作用するよう制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−240110号公報
このように、エンジンが停止している最中のクラッチの待機圧の設定は、エンジンが始動した際にエンジンの動力を迅速に駆動車輪に伝達して車両の発進性能をより向上させる上で重要な課題として考えることができる。一方、エンジンの始動時に生じるトルク変動が駆動車輪に伝達されると、車両にショックが生じるおそれがあるため、これをできる限り抑制することが望ましい。
本発明の動力伝達機構の制御装置および動力伝達装置は、自動停止と自動始動とが可能な内燃機関の自動始動時のショックの発生を抑制することを主目的とする。
本発明の動力伝達機構の制御装置および動力伝達装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力伝達機構の制御装置は、
自動停止と自動始動とが可能な内燃機関を備える車両に搭載され、前記内燃機関からの動力により駆動する第1の流体圧式アクチュエータと該第1の流体圧式アクチュエータとは異なる流体圧源を有する第2の流体圧式アクチュエータのいずれかからの流体圧により作動する摩擦係合要素を介して前記内燃機関からの動力を車軸側に伝達する動力伝達機構を制御する動力伝達機構の制御装置であって、
自動停止している前記内燃機関が自動始動する場合、前記内燃機関の完爆前に前記摩擦係合要素がトルクを伝達する流体圧よりも低い低圧状態で待機するよう前記第2の流体圧式アクチュエータを制御し、前記内燃機関の完爆後の所定タイミングで前記摩擦係合要素がトルクを伝達するよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御する
ことを要旨とする。
この本発明の動力伝達機構の制御装置では、自動停止している内燃機関が自動始動する場合、内燃機関の完爆前に摩擦係合要素がトルクを伝達する流体圧よりも低い低圧状態で待機するよう第2の流体圧式アクチュエータを制御し、内燃機関の完爆後の所定タイミングで摩擦係合要素がトルクを伝達するよう第1の流体圧式アクチュエータを制御する。これにより、内燃機関が自動始動する際の初爆によるトルク変動が車軸側に伝達されるのを抑制することができ、内燃機関の始動直後の発進をよりスムーズに行なうことができる。
こうした本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記所定タイミングとして前記内燃機関の自動始動後に回転が安定したときに前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する流体圧の増圧が開始されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御するものとすることもできる。この場合、前記所定タイミングとして前記内燃機関が自動始動してから所定時間が経過したときに前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する流体圧の増圧が開始されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御するものとすることもできるし、前記所定タイミングとして前記内燃機関が自動始動してから該内燃機関の回転速度の時間変化量が所定範囲内に収束したときに前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する流体圧の増圧が開始されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御するものとすることもできる。
また、本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記第1の流体圧式アクチュエータは、前記内燃機関からの動力により作動して流体圧を発生させる第1のポンプと、該第1のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する調圧器と、を備えるアクチュエータであり、前記第2の流体圧式アクチュエータは、電力の供給を受けて作動することにより流体圧を発生させて前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する第2のポンプを備えるアクチュエータであるものとすることもできる。前記第1のポンプからの流体圧により作動して前記調圧器の出力口と前記摩擦係合要素の流体圧サーボとの接続と該接続の遮断とを切り替える切替器を備える態様の本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記内燃機関が自動停止している最中に前記摩擦係合要素が前記低圧状態で待機するよう前記第2の流体圧式アクチュエータを制御すると共に該第2の流体圧式アクチュエータの制御量と同一の制御量をもって前記調圧器を待機させ、前記内燃機関が自動始動したときには該内燃機関の完爆後の所定タイミングで前記摩擦係合要素の流体圧サーボに作用する油圧が増圧するよう前記調圧器を駆動制御するものとすることもできる。こうすれば、内燃機関が自動始動している最中に切替器により調圧器の出力口と摩擦係合要素の流体圧サーボとが接続されるものとしても、摩擦係合要素に作用する流体圧が急変するのを抑制することができる。これらの態様の本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記第2のポンプは、電磁力のオンオフを繰り返すことによりピストンを往復動させて流体圧を発生させる電磁ポンプであるものとすることもできる。
または、本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記第1の流体圧式アクチュエータは、前記内燃機関からの動力により作動して流体圧を発生させる第1のポンプと、該第1のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する調圧器と、を備えるアクチュエータであり、前記第2の流体圧式アクチュエータは、前記第1のポンプと並列に接続され電力の供給を受けて作動する第3のポンプと、該第3のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する前記第1の流体圧式アクチュエータと共用の前記調圧器と、を備えるアクチュエータであるものとすることもできる。
或いは、本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記第1の流体圧式アクチュエータは、前記内燃機関からの動力により作動して流体圧を発生させる第1のポンプと、該第1のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する調圧器と、を備えるアクチュエータであり、前記第2の流体圧式アクチュエータは、電磁弁と、前記調圧器と前記第1のポンプとの間の流路に前記電磁弁を介して接続された蓄圧器と、を備えるアクチュエータであるものとすることもできる。
さらに、本発明の動力伝達機構の制御装置において、前記内燃機関が運転している最中のニュートラル制御時には前記動力伝達機構の動力伝達状態に基づいて前記摩擦係合要素を完全係合圧よりも低圧のニュートラル状態で待機するための制御量であるニュートラル制御量を設定して前記第1の流体圧式アクチュエータを制御すると共に前記ニュートラル制御量を学習し、前記内燃機関が自動停止している最中には前記摩擦係合要素が前記低圧状態で待機するよう前記学習したニュートラル制御量を用いて前記第2の流体圧式アクチュエータを制御するものとすることができる。このように、ニュートラル制御時に摩擦係合要素をニュートラル状態で待機するためのニュートラル制御量を学習しておき、原動機が自動停止している最中にはこの学習結果を用いて摩擦係合要素を低圧状態で待機するから、原動機が自動停止している最中の摩擦係合要素の状態を次回の迅速な係合に適したものとすることができ、自動始動した後の原動機からの動力の伝達をスムーズに行なうことができる。また、経年変化に拘わらず摩擦係合要素の状態をより適切なものとすることができる。ここで、「ニュートラル状態」には、摩擦係合要素にストロークエンド圧未満の流体圧が作用し摩擦係合要素が入力側と出力側とが切り離されている状態の他、摩擦係合要素がストロークエンド圧以上の流体圧が作用し入力側と出力側とが滑りを伴って若干の動力を伝達している状態も含まれる。この態様の本発明の動力伝達機構の制御装置において、自動停止している前記内燃機関が自動始動する場合、前記内燃機関の完爆後の所定タイミングまでの間、前記第2の流体圧式アクチュエータにより制御された待機圧が保持されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御するものとすることもできる。
本発明の動力伝達装置は、
自動停止と自動始動とが可能な内燃機関を備える車両に搭載され、前記内燃機関からの動力により駆動する第1の流体圧式アクチュエータと該第1の流体圧式アクチュエータとは異なる流体圧源を有する第2の流体圧式アクチュエータのいずれかからの流体圧により作動する摩擦係合要素を介して前記内燃機関からの動力を車軸側に伝達する動力伝達機構と、
前記動力伝達機構を制御する上述した各態様のいずれかの本発明の動力伝達機構の制御装置と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力伝達装置では、上述した各態様のいずれかの本発明の動力伝達機構の制御装置を備えるから、本発明の動力伝達機構の制御装置が奏する効果、例えば、内燃機関が自動始動する際の初爆によるトルク変動が車軸側に伝達されるのを抑制することができる効果や内燃機関の自動停止時の摩擦係合要素の係合状態をより適切に管理することができる効果、経年変化に拘わらず摩擦係合要素の係合状態をより適切な状態とすることができる効果などを奏することができる。
本発明の一実施例としての動力伝達装置20が組み込まれた自動車10の構成の概略を示す構成図である。 実施例の動力伝達装置20が備えるオートマチックトランスミッション30の構成の概略を示す構成図である。 オートマチックトランスミッション30の作動表を示す説明図である。 油圧回路40の構成の概略を示す部分構成図である。 ニュートラル制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 自動停止時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 周波数設定用マップの一例を示す説明図である。 デューティ比設定用マップの一例を示す説明図である。 実施例のエンジン回転数Neとアクセル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとリニアソレノイドSLC1の電流指令と電磁ポンプの電流指令とクラッチC1の油圧(C1圧)の時間変化の様子を示す説明図である。 変形例の油圧回路40Bの構成の概略を示す構成図である。 変形例の自動停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。 変形例のエンジン回転数Neとアクセル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとリニアソレノイドSLC1の電流指令と電動ポンプの駆動指令とクラッチC1の油圧(C1圧)の時間変化の様子を示す説明図である。 変形例の油圧回路40Cの構成の概略を示す構成図である。 変形例の自動停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。 変形例のエンジン回転数Neとアクセル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとリニアソレノイドSLC1の電流指令とACC用オンオフソレノイドSAの駆動指令とクラッチC1の油圧(C1圧)の時間変化の様子を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例としての動力伝達装置20が組み込まれた自動車10の構成の概略を示す構成図であり、図2は実施例の動力伝達装置20が備えるオートマチックトランスミッション30の構成の概略を示す構成図であり、図3はオートマチックトランスミッション30の作動表を示す説明図である。
実施例の自動車10は、図1に示すように、ガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料の爆発燃焼により動力を出力する内燃機関としてのエンジン12と、エンジン12のクランクシャフト14に接続されると共に左右の車輪96a,96bにデファレンシャルギヤ94を介して連結された駆動軸92に接続されてエンジン12からの動力を駆動軸92に伝達する実施例の動力伝達装置20と、を備える。
エンジン12は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)18により運転制御されている。エンジンECU18は、詳細に図示しないが、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備える。このエンジンECU18には、クランクシャフト14に取り付けられた回転数センサ16などのエンジン12を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されており、エンジンECU18からは、スロットル開度を調節するスロットルモータへの駆動信号や燃料噴射弁への制御信号,点火プラグへの点火信号,エンジン12をクランキングするスタータモータ13への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。エンジンECU18は、車両全体をコントロールするメイン電子制御ユニット(以下、メインECUという)80と通信しており、メインECU80からの制御信号によってエンジン12を制御したり、必要に応じてエンジン12の運転状態に関するデータをメインECU80に出力する。
実施例の動力伝達装置20は、エンジン12からの動力を駆動軸92に伝達するトランスアクスル装置として構成されており、エンジン12のクランクシャフト14に接続された入力側のポンプインペラ22aと出力側のタービンランナ22bとからなるロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ22と、トルクコンバータ22の後段に配置されエンジン12からの動力により作動油を圧送する機械式オイルポンプ42と、トルクコンバータ22のタービンランナ22b側に接続された入力軸36と駆動軸92に接続された出力軸38とを有し入力軸36に入力された動力を変速して出力軸38に出力する油圧駆動の有段のオートマチックトランスミッション30と、このオートマチックトランスミッション30を駆動するアクチュエータとしての油圧回路40と、オートマチックトランスミッション30(油圧回路40)を制御するオートマチックトランスミッション用電子制御ユニット(以下、ATECUという)26と、を備える。
オートマチックトランスミッション30は、図2に示すように、ダブルピニオン式の遊星歯車機構30aとシングルピニオン式の二つの遊星歯車機構30b,30cと三つのクラッチC1,C2,C3と四つのブレーキB1,B2,B3,B4と三つのワンウェイクラッチF1,F2,F3とを備える。ダブルピニオン式の遊星歯車機構30aは、外歯歯車としてのサンギヤ31aと、このサンギヤ31aと同心円上に配置された内歯歯車としてのリングギヤ32aと、サンギヤ31aに噛合する複数の第1ピニオンギヤ33aと、この第1ピニオンギヤ33aに噛合すると共にリングギヤ32aに噛合する複数の第2ピニオンギヤ34aと、複数の第1ピニオンギヤ33aおよび複数の第2ピニオンギヤ34aとを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア35aとを備え、サンギヤ31aはクラッチC3を介して入力軸36に接続されると共にワンウェイクラッチF2を介して接続されたブレーキB3のオンオフによりその回転を自由にまたは一方向に規制できるようになっており、リングギヤ32aはブレーキB2のオンオフによりその回転を自由にまたは固定できるようになっており、キャリア35aはワンウェイクラッチF1によりその回転を一方向に規制されると共にブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは固定できるようになっている。シングルピニオン式の遊星歯車機構30bは、外歯歯車のサンギヤ31bと、このサンギヤ31bと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32bと、サンギヤ31bに噛合すると共にリングギヤ32bに噛合する複数のピニオンギヤ33bと、複数のピニオンギヤ33bを自転かつ公転自在に保持するキャリア35bとを備え、サンギヤ31bはクラッチC1を介して入力軸36に接続されており、リングギヤ32bはダブルピニオン式の遊星歯車機構30aのリングギヤ32aに接続されると共にブレーキB2のオンオフによりその回転を自由にまたは固定できるようになっており、キャリア35bはクラッチC2を介して入力軸36に接続されると共にワンウェイクラッチF3によりその回転を一方向に規制できるようになっている。また、シングルピニオン式の遊星歯車機構30cは、外歯歯車のサンギヤ31cと、このサンギヤ31cと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32cと、サンギヤ31cに噛合すると共にリングギヤ32cに噛合する複数のピニオンギヤ33cと、複数のピニオンギヤ33cを自転かつ公転自在に保持するキャリア35cとを備え、サンギヤ31cはシングルピニオン式の遊星歯車機構30bのサンギヤ31bに接続されており、リングギヤ32cはシングルピニオン式の遊星歯車機構30bのキャリア35bに接続されると共にブレーキB4のオンオフによりその回転を自由にまたは固定できるようになっており、キャリア35cは出力軸38に接続されている。
オートマチックトランスミッション30は、図3に示すように、クラッチC1〜C3のオンオフとブレーキB1〜B4のオンオフにより前進1速〜5速と後進とニュートラルとを切り替えることができるようになっている。前進1速の状態、即ち入力軸36の回転を最も大きな減速比で減速して出力軸38に伝達する状態は、クラッチC1をオンとすると共にクラッチC2,C3とブレーキB1〜B4とをオフとすることにより形成することができる。この前進1速の状態では、エンジンブレーキ時には、ブレーキB4をオンとすることにより、ワンウェイクラッチF3に代えてリングギヤ32cの回転が固定される。前進2速の状態は、クラッチC1とブレーキB3とをオンとすると共にクラッチC2,C3とブレーキB1,B2,B4とをオフとすることにより形成することができる。この前進2速の状態では、エンジンブレーキ時には、ブレーキB2をオンとすることにより、ワンウェイクラッチF1およびワンウェイクラッチF2に代えてリングギヤ32aおよびリングギヤ32bの回転が固定される。前進3速の状態は、クラッチC1,C3とブレーキB3とをオンとすると共にクラッチC2とブレーキB1,B2,B4とをオフとすることにより形成することができる。前進4速の状態は、クラッチC1〜C3とブレーキB3とをオンとすると共にブレーキB1,B2,B4をオフとすることにより形成することができる。前進5速の状態、即ち入力軸36の回転を最も小さな減速比で減速(増速)して出力軸38に伝達する状態は、クラッチC2,C3とブレーキB1,B3とをオンとすると共にクラッチC1とブレーキB2,B4とをオフとすることにより形成することができる。また、オートマチックトランスミッション30では、ニュートラルの状態、即ち入力軸36と出力軸38との切り離しは、すべてのクラッチC1〜C3とブレーキB1〜B4とをオフとすることにより行なうことができる。また、後進の状態は、クラッチC3とブレーキB4とをオンとすると共にクラッチC1,C2とブレーキB1〜B3をオフとすることにより形成することができる。
オートマチックトランスミッション30におけるクラッチC1〜C3のオンオフとブレーキB1〜B4のオンオフは、油圧回路40により行なわれる。図4は、油圧回路40におけるクラッチC1の駆動系の構成の概略を示す部分構成図である。油圧回路40は、図4に示すように、エンジン12からの動力を用いてストレーナ41から作動油を吸引して圧送する機械式オイルポンプ42と、機械式オイルポンプ42から圧送された作動油の圧力(ライン圧PL)を調節するレギュレータバルブ43と、ライン圧PLから図示しないモジュレータバルブを介して生成されるモジュレータ圧PMODを調圧して信号圧として出力することによりレギュレータバルブ43を駆動するリニアソレノイド44と、ライン圧PLを入力する入力ポート45aとD(ドライブ)ポジション用出力ポート45bとR(リバース)ポジション用出力ポート45cなどが形成されシフトレバー92の操作に連動して各ポートの連通と遮断とを行なうマニュアルバルブ45と、マニュアルバルブ45のDポジション用ポート45bからの作動油を入力ポート62から入力し調圧して出力ポート64から出力するリニアソレノイドSLC1と、電磁部72の電磁力のオンオフによってシリンダ76内のピストン74を往復動させることにより吸入ポート76aから吸入用逆止弁78を介して作動油を吸入すると共に吸入した作動油を吐出用逆止弁79を介して吐出ポート76bから吐出する電磁ポンプ70と、リニアソレノイドSLC1からの作動油と電磁ポンプ70からの作動油を選択的に入力してクラッチC1の油圧サーボに出力する切替バルブ50と、クラッチC1の油圧サーボに接続された油路48に取り付けられたアキュムレータ49などにより構成されている。電磁ポンプ70は、吸入ポート76aがストレーナ41と機械式オイルポンプ42との間の油路46に接続されており、この油路46から作動油を吸入して吐出ポート76bから吐出する。なお、図4では、クラッチC1以外の他のクラッチC2,C3やブレーキB1〜B4の油圧系については本発明の中核をなさないから省略しているが、これらの油圧系については周知のリニアソレノイドなどを用いて構成することができる。
切替バルブ50は、図4に示すように、ライン圧PLを信号圧として入力する信号圧用入力ポート52aとリニアソレノイドSLC1の出力ポート64に接続された入力ポート52bと電磁ポンプ70の吐出ポート76bに接続された入力ポート52cとクラッチC1の油路48に接続された出力ポート52dの各種ポートが形成されたスリーブ52と、スリーブ52内を軸方向に摺動するスプール54と、スプール54を軸方向に付勢するスプリング56とにより構成されている。この切替バルブ50は、ライン圧PLが信号圧用入力ポート52aに作用しているときには、このライン圧PLがスプリング56の付勢力に打ち勝ってスプール52を押し込むことにより、入力ポート52bと出力ポート52dとを連通すると共に入力ポート52cと出力ポート52dとの連通を遮断する。一方、ライン圧PLが信号圧用入力ポート52aに作用していないときには、スプリング56の付勢力がスプール52を押し出することにより、入力ポート52bと出力ポート52dとの連通を遮断すると共に入力ポート52cと出力ポート52dとを連通する。
ATECU26は、詳細には図示しないが、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備える。ATECU26には、入力軸36に取り付けられた回転数センサ24からのタービン回転数Ntや出力軸38に取り付けられた回転数センサからの出力軸回転数Noutなどが入力ポートを介して入力されており、ATECU26からは、リニアソレノイド44やリニアソレノイドSLC1などの各種ソレノイドへの駆動信号や電磁ポンプ70への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ATECU26は、メインECU80と通信しており、メインECU80からの制御信号によってオートマチックトランスミッション30(油圧回路40)を制御したり、必要に応じてオートマチックトランスミッション30の状態に関するデータをメインECU80に出力する。
メインECU80は、詳細には図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備える。メインECU80には、イグニッションスイッチ81からのイグニッション信号,シフトレバー82の操作位置を検出するシフトポジションセンサ83からのシフトポジションSP,アクセルペダル84の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ85からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル86の踏み込みを検出するブレーキスイッチ87からのブレーキスイッチ信号BSW,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。メインECU80は、エンジンECU18やATECU26と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU18やATECU26と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された自動車10では、シフトレバー82がD(ドライブ)の走行ポジションとされているときに、車速Vが値0,アクセルオフ,ブレーキスイッチ信号BSWがオン,エンジン12が運転中など予め設定されたニュートラル制御開始条件の全てが成立したときに、上述した条件のいずれかが不成立となるまで前進1速用のクラッチC1をストロークエンド圧付近で保持するニュートラル制御(インニュートラル制御)を実行する。
また、シフトレバー82がD(ドライブ)の走行ポジションとされているときに、車速Vが値0,アクセルオフ,ブレーキスイッチ信号BSWがオン、エンジン12が所定時間に亘ってアイドル運転がなされたときなど予め設定された自動停止条件の全てが成立したときにエンジン12を自動停止する。エンジン12が自動停止されると、その後、ブレーキスイッチ信号BSWがオフなど予め設定された自動始動条件が成立したときに自動停止したエンジン12を自動始動する。
次に、こうして構成された自動車20が搭載する実施例の動力伝達装置20の動作、特に、ニュートラル制御時の動作とエンジン12の自動停止時の動作について説明する。まず、ニュートラル制御時の動作について説明し、その後、エンジン12の自動停止時の動作について説明する。図5は、ATECU26により実行されるニュートラル制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
ニュートラル制御ルーチンが実行されると、ATECU26のCPUは、まず、前述したニュートラル制御開始条件が成立するのを待ち(ステップS100)、ニュートラル制御開始条件が成立すると、クラッチC1の係合圧を徐々に減圧するリリース制御を実行する(ステップS110)。続いて、エンジン回転速度Neやタービン回転速度Ntを入力し(ステップS120)、入力したエンジン回転速度Neとタービン回転速度Ntとの偏差により回転速度差ΔN(Ne−Nt)を計算し(ステップS130)、計算した回転速度差ΔNと目標回転速度差ΔN*との偏差(ΔN−ΔN*)と閾値ΔNrefとを比較する(ステップS140)。そして、偏差(ΔN−ΔN*)が閾値ΔNref未満のときには、前回の油圧指令から所定圧Pset1だけ増圧した新たな油圧指令Pc(電流指令)を設定し(ステップS150)、偏差(ΔN−ΔN*)が閾値ΔNref以上のときには、前回の油圧指令から所定圧Pset2だけ減圧した新たな油圧指令Pcを設定し(ステップS160)、設定した新たな油圧指令Pcに基づいてリニアソレノイドSLC1を駆動制御するニュートラル制御を実行する(ステップS170)。ここで、目標回転速度差ΔN*は、クラッチC1にストロークエンド圧付近の油圧が作用している状態のエンジン回転速度とタービン回転速度の速度差として予め定められたものである。したがって、偏差(ΔN−ΔN*)が閾値ΔNrefの範囲内となるように油圧指令Pcの増減を行なうことにより、クラッチC1をストロークエンド圧付近で待機させることができる。そして、前述したニュートラル制御解除が成立するまで(ステップS180)、ステップS120に戻ってステップS120〜S170のニュートラル制御を繰り返し実行し、ニュートラル制御解除条件が成立したときに、最後にステップS150,S160のいずれかで設定した油圧指令Pc(電流指令)を油圧学習値LpとしてRAMに保存すると共に(ステップS190)、クラッチC1を係合させるために油圧サーボに供給する油圧を増圧するアプライ制御を実行して(ステップS195)、本ルーチンを終了する。なお、油圧学習値Lpを保存する理由については後述する。以上、ニュートラル制御ルーチンについて説明した。
次に、エンジン12の自動停止時の制御について説明する。図6は、ATECU26により実行される自動停止時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。自動停止時制御ルーチンが実行されると、ATECU26のCPUは、まず、前述した自動停止条件が成立するのを待って(ステップS200)、エンジン12の運転を停止させるためのエンジン停止指令をメインECU80を介してエンジンECU16に出力する(ステップS210)。続いて、保存した油圧学習値Lp(電流指令)を読み込み(ステップS220)、読み込んだ油圧学習値Lpで待機するようリニアソレノイドSLC1を駆動制御し(ステップS230)、読み込んだ油圧学習値Lpに基づいて周波数Fとデューティ比Dとを設定すると共に(ステップS240)、設定した周波数Fとデューティ比Dをもって電磁ポンプ70の駆動を開始する(ステップS250)。ここで、電磁ポンプ70の周波数Fの設定は、本実施例では、吐出圧と周波数Fとの関係を予め求めて周波数設定用マップとしてROMに記憶しておき、油圧学習値Lpが与えられると、油圧学習値Lpを吐出圧に換算し、換算した吐出圧に基づいてマップから対応する周波数Fを導出することにより行なうものとした。図7に、周波数設定用マップの一例を示す。また、デューティ比Dの設定は、本実施例では、吐出圧とデューティ比Dとの関係を予め求めてデューティ比設定用マップとしてROMに記憶しておき、油圧学習値Lpが与えられると、油圧学習値Lpを吐出圧に換算し、換算した吐出圧に基づいてマップから対応するデューティ比Dを導出することにより行なうものとした。図8に、デューティ比設定用マップの一例を示す。そして、次に、前述した自動始動条件が成立するのを待って(ステップS260)、エンジン12を始動させるためのエンジン始動指令をメインECU80を介してエンジンECU16に出力し(ステップS270)、エンジン12が完爆してその回転が安定するのを待って(ステップS280)、クラッチC1の油圧サーボに作用させる油圧を徐々に増圧してクラッチC1が完全に係合するようリニアソレノイドSLC1を駆動制御するアプライ制御を実行すると共に(ステップS290)、電磁ポンプ70を駆動停止して(ステップS295)、本ルーチンを終了する。このように、エンジン12が自動停止している最中に電磁ポンプ70を駆動してクラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させておくことにより、エンジン12が自動始動した直後にクラッチC1を迅速に係合させることができるから、発進をスムーズに行なうことができる。このとき、エンジン12は自動停止しているから、クラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させるための制御として、ニュートラル制御時の手法を用いることができないが、ニュートラル制御時に用いた油圧指令Pc(油圧学習値Lp)で電磁ポンプ70を制御することにより、電磁ポンプ70からの吐出圧によりクラッチC1をより正確にストロークエンド圧付近の油圧で待機させることができる。
ステップS280のエンジン12の回転が安定したかの判定は、エンジン12の自動始動を開始してから回転が安定するまでに要する時間を予め実験的に求めておきこの時間が経過したか否かを判定したり、エンジン回転速度Neを微分して速度変化率を求めこの速度変化率が値0を中心とした所定範囲内に収束したか否かを判定することにより行なうことができる。エンジン12の回転が安定するのを待ってリニアソレノイドSLC1のアプライ制御を開始するのは、エンジン12の初爆によるトルク変動が駆動軸92(車輪96a,96b)に伝達されるのを抑制するためである。
図9は、実施例のエンジン回転数Neとアクセル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとリニアソレノイドSLC1の電流指令と電磁ポンプ70の電流指令とクラッチC1の油圧(C1圧)の時間変化の様子を示す説明図である。図示するように、時刻t11にニュートラル制御開始条件が成立すると、時刻t12にリリース制御を実行し、リリース制御が完了する時刻t13にエンジン回転速度Neとタービン回転速度Ntとの回転速度差ΔNに基づいてフィードバック制御により油圧指令Pc(電流指令)を設定してリニアソレノイドSLC1を駆動制御することによりクラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させる(ニュートラル制御)。そして、時刻t14にニュートラル制御解除条件が成立すると、クラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するアプライ制御を実行する。このとき、ニュートラル制御で最後に設定された油圧指令Pcを油圧学習値Lpとして保存しておく。時刻t15に、エンジン12の自動停止条件が成立すると、電磁ポンプ70の駆動を開始する。このとき、保存した油圧学習値Lpを吐出圧に換算し換算した吐出圧が得られる周波数Fとデューティ比Dとを設定して電磁ポンプ70を駆動するから、クラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させることができる。また、リニアソレノイドSLC1は、油圧学習値Lp(電流指令)に基づいて駆動制御される。そして、時刻t16にエンジン12の自動始動条件が成立すると、スタータモータ13の駆動によりエンジン12のクランキングが開始される。切替バルブ50は、エンジン12の回転に伴ってライン圧PLが発生すると、電磁ポンプ70の吐出ポート76bとクラッチC1の油路48との接続がリニアソレノイドSLC1の出力ポート64とクラッチC1の油路48との接続に切り替えられ、リニアソレノイドSLC1から出力される油圧がクラッチC1に作用することになるが、リニアソレノイドSLC1は油圧学習値Lpで駆動されているから、クラッチC1に作用する油圧に急変は生じない。エンジン12が完爆し(時刻t17)その回転が安定すると(時刻t18)、クラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するアプライ制御を実行してクラッチC1を完全に係合させる。アプライ制御はエンジン12の回転が安定するのを待って行なわれるから、エンジン12の初爆によるトルク変動は駆動軸92(車輪96a,96b)に伝達されない。
以上説明した実施例の動力伝達装置20によれば、エンジン12が自動停止している最中には、電磁ポンプ70からの吐出圧によりクラッチC1がストロークエンド圧付近の油圧で待機させ、次にエンジン12が自動始動したときには、エンジン12が完爆しその回転が安定するのを待って、ソレノイドSLC1からの出力圧によりクラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するアプライ制御を開始するから、エンジン12の初爆によるトルク変動が駆動軸92(車輪96a,96b)に伝達されるのを抑制することができ、トルクショックの発生を抑制することができる。しかも、エンジン12が自動停止している最中には、電磁ポンプ70からの吐出圧に相当する油圧を出力可能な状態でリニアソレノイドSLC1を待機させておくから、エンジン12を自動始動している最中に、切替バルブ50が電磁ポンプ70の吐出ポート76bとクラッチC1の油路48との接続をリニアソレノイドSLC1の出力ポート64とクラッチC1の油路48との接続に切り替えるものとしても、クラッチC1に作用する油圧に急変が生じるのを抑制することができる。
また、実施例の動力伝達装置20によれば、ニュートラル制御の最中にクラッチC1がストロークエンド圧付近の油圧で待機するようエンジン回転速度Neとタービン回転速度Ntとの回転速度差ΔNに基づいてフィードバック制御により設定される油圧指令を油圧学習値Lpとして保存しておき、エンジン12が自動停止したときには、保存した油圧指令(油圧学習値Lp)を用いて電磁ポンプ70を駆動し、エンジン12が自動始動したときには、クラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するようリニアソレノイドSLC1を駆動制御してクラッチC1を完全に係合させるから、エンジン12の自動停止時のクラッチC1をより確実にストロークエンド圧付近の油圧で待機させることができ、エンジン12が自動始動した直後にクラッチC1を迅速に係合させることができる。この結果、発進をスムーズに行なうことができる。しかも、ニュートラル制御の最中にフィードバック制御により設定される油圧指令を用いるから、経年変化に拘わらず、クラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧でより確実に待機させることができる。
実施例の動力伝達装置20では、電磁ポンプ70の吐出ポート76bを切替バルブ50を介してクラッチC1の油路48に接続するものとしたが、電磁ポンプ70の吐出ポート76bを直接にクラッチC1の油路48に接続するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、切替バルブ50をライン圧PLを用いて駆動するものとしたが、ライン圧PLを図示しないモジュレータバルブを介して降圧したモジュレータ圧PMODを用いて駆動するものとしてもよいし、ライン圧PLやモジュレータ圧がソレノイドバルブを介して切替バルブ50に供給されるようにしてこのソレノイドバルブを用いて駆動するものとしても構わない。
実施例の動力伝達装置20では、エンジン12が自動停止している最中に機械式オイルポンプ42に代えてクラッチC1に油圧を作用させるための電磁ポンプ70を設けるものとしたが、これに限られず、図10の変形例の油圧回路40Bに示すように、電磁ポンプ70に代えて電動オイルポンプ42Bを設けるものとしてもよい。変形例の油圧回路40Bでは、実施例の油圧回路40に対して、切替バルブ50と電磁ポンプ70とを省略してリニアソレノイドSLC1の出力ポート64をクラッチC1の油路48に直接に接続し、機械式オイルポンプ42に並列に電動オイルポンプ42Bを備えるものとして構成されている。こうして構成された変形例の油圧回路40Bでは、図6の実施例の自動停止時制御ルーチンに代えて図11の変形例の自動停止時制御ルーチンが実行される。この変形例の自動停止時制御ルーチンでは、エンジン12の自動停止条件が成立するのを待って(ステップS300)、エンジン停止指令を出力し(ステップS310)、電動オイルポンプ42Bの駆動を開始し(ステップS320)、油圧学習値Lp(電流指令)を読み込むと共に(ステップS330)、読み込んだ油圧学習値LpでリニアソレノイドSLC1を駆動制御する(ステップS340)。エンジン12の運転が停止すると、機械式オイルポンプ42も停止するため、電動オイルポンプ42Bを駆動することにより、電動オイルポンプ42から圧送された油圧はリニアソレノイドSLC1を介してクラッチC1に供給されることになる。このとき、リニアソレノイドSLC1は油圧学習値Lp(電流指令)に基づいて駆動制御されているから、クラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させることができる。そして、エンジン12の自動始動条件が成立するのを待って(ステップS350)、エンジン始動指令を出力し(ステップS360)、エンジン12が完爆しその回転が安定するのを待って(ステップS370)、起動した機械式オイルポンプ42からの油圧をリニアソレノイドSLC1により調圧してクラッチC1に供給する油圧を徐々に増圧するアプライ制御を実行すると共に(ステップS380)、電動オイルポンプ42Bの駆動を停止して(ステップS390)、本ルーチンを終了する。
図12は、変形例のエンジン回転数Neとアクセル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとリニアソレノイドSLC1の電流指令と電動ポンプの駆動指令とクラッチC1の油圧(C1圧)の時間変化の様子を示す説明図である。なお、時刻t21〜時刻24のニュートラル制御については図9の時刻t11〜時刻14のニュートラル制御と同一であるから、説明は省略する。時刻t25に、エンジン12の自動停止条件が成立すると、停止した機械式オイルポンプ42に代えて電動オイルポンプ42Bの駆動を開始し、油圧学習値Lpに基づいてリニアソレノイドSLC1を駆動制御することにより、クラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させる。そして、時刻t26にエンジン12の自動始動条件が成立すると、スタータモータ13の駆動によりエンジン12のクランキングが開始され、エンジン12が完爆し(時刻t27)その回転が安定すると(時刻t28)、起動した機械式オイルポンプ42からの油圧を用いてクラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するアプライ制御を実行してクラッチC1を完全に係合させ、電動オイルポンプ42Bの駆動を停止する。アプライ制御はエンジン12の回転が安定するのを待って行なわれるから、エンジン12の初爆によるトルク変動は駆動軸92(車輪96a,96b)に伝達されない。したがって、この変形例によっても、実施例と同様の効果を奏することができる。
実施例の動力伝達装置20では、エンジン12が自動停止している最中に機械式オイルポンプ42に代えてクラッチC1に油圧を作用させるための電磁ポンプ70を設けるものとしたが、図10の変形例の油圧回路40Cに示すように、電磁ポンプ70に代えてアキュムレータ47とオンオフソレノイドSAとを設けるものとしてもよい。変形例の油圧回路40Cは、実施例の油圧回路40に対して、切替バルブ50と電磁ポンプ70とを省略してリニアソレノイドSLC1の出力ポート64をクラッチC1の油路48に直接に接続し、マニュアルバルブ45のDポジション用出力ポート45bとリニアソレノイドSLC1の入力ポート62との間にDポジション用出力ポート45bが上流側で入力ポート62が下流側となるよう逆止弁46を介在させ、逆止弁46の下流側にオンオフソレノイドSAを介してアキュムレータ47を配置したものとして構成されている。こうして構成された変形例の油圧回路40Cでは、図6の実施例の自動停止時制御ルーチンに代えて図14の変形例の自動停止時制御ルーチンが実行される。この変形例の自動停止時制御ルーチンでは、エンジン12の自動停止条件が成立するのを待って(ステップS400)、エンジン停止指令を出力し(ステップS410)、次のエンジン12の自動始動条件が成立するのを待つ(ステップS420)。自動始動条件が成立すると、エンジン始動指令を出力し(ステップS430)、油圧学習値Lpを読み込み(ステップS440)、読み込んだ油圧学習値Lp(電流指令)に基づいてリニアソレノイドSLC1を駆動制御すると共に(ステップS450)、オンオフソレノイドSAを開弁する(ステップS440)。これにより、アキュムレータ47に蓄えられている油圧は、リニアソレノイドSLC1を介してクラッチC1に供給される。このとき、リニアソレノイドSLC1は油圧学習値Lp(電流指令)に基づいて駆動制御されているから、クラッチC1はストロークエンド圧付近の油圧で待機することになる。そして、エンジン12が完爆しその回転が安定するのを待って(ステップS470)、起動した機械式オイルポンプ42からの油圧をリニアソレノイドSLC1により調圧してクラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するアプライ制御を実行すると共に(ステップS480)、オンオフソレノイドSAを閉弁して(ステップS490)、本ルーチンを終了する。なお、エンジン12が始動されると、機械式オイルポンプ42から圧送される油圧がオンオフソレノイドSAを介してアキュムレータ47に蓄圧されるから、オンオフソレノイドSAを閉弁することにより、アキュムレータ47の蓄圧状態を保持することができる。
図15は、変形例のエンジン回転数Neとアクセル開度Accとブレーキスイッチ信号BSWとリニアソレノイドSLC1の電流指令と電動ポンプの駆動指令とクラッチC1の油圧(C1圧)の時間変化の様子を示す説明図である。なお、時刻t31〜時刻34のニュートラル制御については図9の時刻t11〜時刻14のニュートラル制御と同一であるから、説明は省略する。時刻t36に、エンジン12の自動始動条件が成立すると、アキュムレータ47に蓄えられた油圧をオンオフソレノイドSAを開弁することにより解放し、油圧学習値Lp(電流指令)に基づいてリニアソレノイドSLC1を駆動制御することにより、クラッチC1をストロークエンド圧付近の油圧で待機させる。そして、スタータモータ13の駆動によりエンジン12のクランキングが開始され、エンジン12が完爆し(時刻t37)その回転が安定すると(時刻t38)、起動した機械式オイルポンプ42からの油圧を用いてクラッチC1に作用させる油圧を徐々に増圧するアプライ制御を実行してクラッチC1を完全に係合させ、オンオフソレノイドSAを閉弁する。アプライ制御はエンジン12の回転が安定するのを待って行なわれるから、エンジン12の初爆によるトルク変動は駆動軸92(車輪96a,96b)に伝達されない。したがって、この変形例によっても、実施例と同様の効果を奏することができる。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、オートマチックトランスミッション30が「動力伝達機構」に相当し、油圧回路40の機械式オイルポンプ42とリニアソレノイドSLC1と切替バルブ50とからなる系が「第1の流体圧式アクチュエータ」に相当し、油圧回路40の電磁ポンプ70と切替バルブ50とからなる系が「第2の流体圧式アクチュエータ」に相当する。油圧回路40Bの電動オイルポンプ42BとリニアソレノイドSLC1とからなる系や油圧回路40Cの逆止弁46とアキュムレータ47とオンオフソレノイドSAとリニアソレノイドSLC1とからなる系も「第2の流体圧式アクチュエータ」に相当する。また、機械式オイルポンプ42が「第1のポンプ」に相当し、リニアソレノイドSLC1が「調圧器」に相当し、電磁ポンプ70が「第2のポンプ」に相当する。また、電動オイルポンプ42Bも「第2のポンプ」に相当する。ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど、如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「動力伝達機構」としては、前進1速〜5速の5段変速のオートマチックトランスミッション30に限定されるものではなく、4段変速や6段変速,8段変速など、如何なる段数の自動変速機であっても構わない。また、「動力伝達機構」としては、自動変速機に限定されるものでもなく、例えば、エンジン12のクランクシャフト14にクラッチを介して直接にデファレンシャルギヤ94を介して車輪96a,96bに接続されるなど、摩擦係合要素を介して内燃機関からの動力を車軸側に伝達できるものであれば如何なるものであっても構わない。「電磁ポンプ」としては、前進1速を形成するクラッチC1に作動流体を圧送するものに限定されるものではなく、例えば、運転者の指示や走行状態などにより発進時の変速段が前進1速以外の変速段(前進2速など)に設定されたときにその変速段を形成するクラッチやブレーキに作動油を圧送するものとするなどとしても構わない。「調圧器」としては、ライン圧PLから最適なクラッチ圧を生成してクラッチC1をダイレクトに制御するダイレクト制御用のリニアソレノイドバルブとして構成するものとしたが、リニアソレノイドをパイロット制御用のリニアソレノイドとして用いて別途コントロールバルブを駆動することによりこのコントロールバルブによりクラッチ圧を生成してクラッチC1を制御するものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業などに利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、13 スタータモータ、14 クランクシャフト、16 回転数センサ、18 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、20 動力伝達装置、22 トルクコンバータ、22a ポンプインペラ、22b タービンランナ、24 回転数センサ、26 オートマチックトランスミッション用電子制御ユニット(ATECU)、30 オートマチックトランスミッション、30a ダブルピニオン式の遊星歯車機構、30b,30c シングルピニオン式の遊星歯車機構、31a,31b,31c サンギヤ、32a,32b,32c リングギヤ、33a 第1ピニオンギヤ、33b,33c ピニオンギヤ、34a 第2ピニオンギヤ、35a,35b,35c キャリア,36 入力軸、38 出力軸、40 油圧回路、41 ストレーナ、42 機械式オイルポンプ、43 レギュレータバルブ、44 リニアソレノイド、45 マニュアルバルブ、45a 入力ポート、45b Dポジション用出力ポート、45c Rポジション用出力ポート、48 油路、49 アキュムレータ、50 切替バルブ、52 スリーブ、52a 信号圧用入力ポート、52b 入力ポート、52c 入力ポート、52d 出力ポート、54 スプール、56 スプリング、70 電磁ポンプ、72 電磁部、74 ピストン、76 シリンダ、76a 吸入ポート、76b 吐出ポート、78 吸入用逆止弁、79 吐出用逆止弁、80 メイン電子制御ユニット(メインECU)、81 イグニッションスイッチ、82 シフトレバー、83 シフトポジションセンサ、84 アクセルペダル、85 アクセルペダルポジションセンサ、86 ブレーキペダル、87 ブレーキスイッチ、88 車速センサ、92 駆動軸、94 デファレンシャルギヤ、96a,96b 車輪、C1〜C3 クラッチ、B1〜B4 ブレーキ、F1〜F3 ワンウェイクラッチ、SLC1 リニアソレノイド。

Claims (12)

  1. 自動停止と自動始動とが可能な内燃機関を備える車両に搭載され、前記内燃機関からの動力により駆動する第1の流体圧式アクチュエータと該第1の流体圧式アクチュエータとは異なる流体圧源を有する第2の流体圧式アクチュエータのいずれかからの流体圧により作動する摩擦係合要素を介して前記内燃機関からの動力を車軸側に伝達する動力伝達機構を制御する動力伝達機構の制御装置であって、
    自動停止している前記内燃機関が自動始動する場合、前記内燃機関の完爆前に前記摩擦係合要素がトルクを伝達する流体圧よりも低い低圧状態で待機するよう前記第2の流体圧式アクチュエータを制御し、前記内燃機関の完爆後の所定タイミングで前記摩擦係合要素がトルクを伝達するよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御する
    ことを特徴とする動力伝達機構の制御装置。
  2. 前記所定タイミングとして前記内燃機関の自動始動後に回転が安定したときに前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する流体圧の増圧が開始されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御する特徴とする請求項1記載の動力伝達機構の制御装置。
  3. 前記所定のタイミングとして前記内燃機関が自動始動してから所定時間が経過したときに前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する流体圧の増圧が開始されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御する特徴とする請求項2記載の動力伝達機構の制御装置。
  4. 前記所定タイミングとして前記内燃機関が自動始動してから該内燃機関の回転速度の時間変化量が所定範囲内に収束したときに前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する流体圧の増圧が開始されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御することを特徴とする請求項2記載の動力伝達機構の制御装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の動力伝達機構の制御装置であって、
    前記第1の流体圧式アクチュエータは、前記内燃機関からの動力により作動して流体圧を発生させる第1のポンプと、該第1のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する調圧器と、を備えるアクチュエータであり、
    前記第2の流体圧式アクチュエータは、電力の供給を受けて作動することにより流体圧を発生させて前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する第2のポンプを備えるアクチュエータである
    動力伝達機構の制御装置。
  6. 前記第1のポンプからの流体圧により作動して前記調圧器の出力口と前記摩擦係合要素の流体圧サーボとの接続と該接続の遮断とを切り替える切替器を備える請求項5記載の動力伝達機構の制御装置であって、
    前記内燃機関が自動停止している最中に前記摩擦係合要素が前記低圧状態で待機するよう前記第2の流体圧式アクチュエータを制御すると共に該第2の流体圧式アクチュエータの制御量と同一の制御量をもって前記調圧器を待機させ、前記内燃機関が自動始動したときには該内燃機関の完爆後の所定タイミングで前記摩擦係合要素の流体圧サーボに作用する油圧が増圧するよう前記調圧器を駆動制御することを特徴とする
    動力伝達機構の制御装置。
  7. 前記第2のポンプは、電磁力のオンオフを繰り返すことによりピストンを往復動させて流体圧を発生させる電磁ポンプである請求項5または6記載の動力伝達機構の制御装置。
  8. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の動力伝達機構の制御装置であって、
    前記第1の流体圧式アクチュエータは、前記内燃機関からの動力により作動して流体圧を発生させる第1のポンプと、該第1のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する調圧器と、を備えるアクチュエータであり、
    前記第2の流体圧式アクチュエータは、前記第1のポンプと並列に接続され電力の供給を受けて作動する第3のポンプと、該第3のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する前記第1の流体圧式アクチュエータと共用の前記調圧器と、を備えるアクチュエータである
    動力伝達機構の制御装置。
  9. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の動力伝達機構の制御装置であって、
    前記第1の流体圧式アクチュエータは、前記内燃機関からの動力により作動して流体圧を発生させる第1のポンプと、該第1のポンプからの流体圧を調圧して前記摩擦係合要素の流体圧サーボに供給する調圧器と、を備えるアクチュエータであり、
    前記第2の流体圧式アクチュエータは、電磁弁と、前記調圧器と前記第1のポンプとの間の流路に前記電磁弁を介して接続された蓄圧器と、を備えるアクチュエータである
    動力伝達機構の制御装置。
  10. 前記内燃機関が運転している最中のニュートラル制御時には前記動力伝達機構の動力伝達状態に基づいて前記摩擦係合要素を完全係合圧よりも低圧のニュートラル状態で待機するための制御量であるニュートラル制御量を設定して前記第1の流体圧式アクチュエータを制御すると共に前記ニュートラル制御量を学習し、前記内燃機関が自動停止している最中には前記摩擦係合要素が前記低圧状態で待機するよう前記学習したニュートラル制御量を用いて前記第2の流体圧式アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1ないし9いずれか1項に記載の動力伝達機構の制御装置。
  11. 自動停止している前記内燃機関が自動始動する場合、前記内燃機関の完爆後の所定タイミングまでの間、前記第2の流体圧式アクチュエータにより制御された待機圧が保持されるよう前記第1の流体圧式アクチュエータを制御することを特徴とする請求項10記載の動力伝達機構の制御装置。
  12. 自動停止と自動始動とが可能な内燃機関を備える車両に搭載され、前記内燃機関からの動力により駆動する第1の流体圧式アクチュエータと該第1の流体圧式アクチュエータとは異なる流体圧源を有する第2の流体圧式アクチュエータのいずれかからの流体圧により作動する摩擦係合要素を介して前記内燃機関からの動力を車軸側に伝達する動力伝達機構と、
    前記動力伝達機構を制御する請求項1ないし11いずれか1項に記載の制御装置と、
    を備える動力伝達装置。
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