JP5621943B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、車両の運転状態に応じて、エンジンからの動力伝達経路上に設けられたクラッチを開放して、車両の走行中にエンジンと駆動輪との間の動力伝達を遮断する構成が知られている(例えば特許文献1)。
米国特許第7597650号明細書
車両の走行中にクラッチを開放する場合において、クラッチを完全に開放してしまうとクラッチ再係合時の応答性やショックが悪化する虞がある。また、クラッチ開放中にクラッチの制御油圧を高くしすぎると引き摺りが大きくなり効率が悪化する虞がある。このように、車両走行中にクラッチを開放する場合におけるクラッチの油圧制御には改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両走行中のクラッチ開放時におけるクラッチの油圧制御を好適に行うことができる車両制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両制御装置は、エンジンと、供給油圧に応じて前記エンジンと駆動輪との動力伝達経路を断接するクラッチと、を備え、車両停止中に前記クラッチを半係合状態とするニュートラル制御圧に前記クラッチへの供給油圧を制御するニュートラル制御と、車両走行中に前記クラッチを開放して惰性走行を行う惰行制御と、を実施可能であり、前記惰行制御の実施時には、前記クラッチへの供給油圧を前記ニュートラル制御圧と同一に制御することを特徴とする。
また、上記の車両制御装置では、前記惰行制御は、車両走行中に前記クラッチの開放と、前記エンジンの停止とを行って惰性走行を行う制御であり、前記惰行制御からの復帰時には、前記エンジンの再始動から完爆までの間、前記クラッチへの供給油圧を前記ニュートラル制御圧に嵩上げ量を加えた油圧に制御し、前記エンジンの完爆後に前記クラッチを係合することが好ましい。
本発明に係る車両制御装置では、惰行制御の実施時には、クラッチへの供給油圧がニュートラル制御圧と同一に制御されるので、供給油圧が下がり過ぎることを回避でき、クラッチ制御の応答性を向上できる。また、供給油圧が上がり過ぎることも回避でき、引き摺り損失を低減できる。この結果、本発明に係る車両制御装置は、車両走行中のクラッチ開放時におけるクラッチの油圧制御を好適に行うことができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示す図である。 図2は、第一実施形態においてフリーラン制御または減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートである。 図3は、第一実施形態においてフリーラン制御または減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理のフローチャートである。 図4は、第一実施形態においてN惰行制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートである。 図5は、第一実施形態においてN惰行制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すフローチャートである。 図6は、第一実施形態の変形例を示すタイムチャートである。 図7は、第二実施形態においてフリーラン制御または減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートである。 図8は、第二実施形態においてフリーラン制御または減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理のフローチャートである。
以下に、本発明に係る車両制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[第一実施形態]
図1〜5を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。まず図1を参照して、第一実施形態に係る車両制御装置10の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、車両制御装置10は車両1に搭載される。この車両1は、エンジン2、トランスミッション13、駆動輪5を備える。エンジン2は、車両1の走行用駆動源である内燃機関であり、燃料噴射量に応じて駆動力が制御される。トランスミッション13は、エンジン2が発生した駆動力を駆動輪5側へ伝達する。駆動輪5は、トランスミッション13を介して伝達されるエンジン2の駆動力によって回転し、車両1を前進走行または後退走行することができる。
トランスミッション13は、クラッチ3、自動変速機構4を含んで構成される。エンジン2のエンジン出力トルク(動力)は、エンジン出力軸からトルクコンバータ(図示せず)及びクラッチ3を介して自動変速機構4に入力され、自動変速機構4から図示しない減速機構やデファレンシャルギヤ等を介して駆動輪5に伝達される。このようにエンジン2から駆動輪5との間に動力伝達経路が構成されている。
クラッチ3は、エンジン2と駆動輪5との動力伝達経路を断接する機能を有する。クラッチ3は、エンジン2側に連結されたエンジン側係合要素と、駆動輪5側に連結された駆動輪側係合要素とを有している。クラッチ3は、エンジン側係合要素と駆動輪側係合要素とが係合することでエンジン2と駆動輪5との動力伝達経路を接続することができる。一方、クラッチ3は、エンジン側係合要素と駆動輪側係合要素との係合を開放することにより、エンジン2と駆動輪5との動力伝達経路を遮断することができる。言い換えると、クラッチ3は、エンジン2と駆動輪5との動力の伝達経路において動力の伝達が可能な状態と動力の伝達が不能な状態とを切替える切替え装置として機能する。
自動変速機構4は、車両1の走行状態に応じて自動で変速比(変速段、ギヤ段)を変更する自動変速機であり、例えば遊星歯車式や平行平歯車式などの有段式のオートマチックトランスミッション(AT)や、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)などのセミオートマチックトランスミッション、マルチモードマニュアルトランスミッション(MMT)、シーケンシャルマニュアルトランスミッション(SMT)、ベルト式またはトロイダル式などの無段変速機(CVT)等、種々の自動変速機を適用できる。
油圧制御装置6は、クラッチ3、自動変速機構4に対して油圧を供給する機能を有する。油圧制御装置6は、ECU7から入力される変速比変更指令に応じて、自動変速機構4への供給油圧を調整することによって、自動変速機構4の変速比を制御することができる。
また、油圧制御装置6は、ECU7から入力されるクラッチ制御指令に応じて、クラッチ3への供給油圧を調整することによって、クラッチ3の開放/係合を制御することができる。油圧制御装置6は、クラッチ3の開放状態と係合状態とを切り替えることができ、また、クラッチ3の係合度合いを制御することもできる。
油圧制御装置6は、2つの油圧源としてメカポンプ8(第一油圧源)と電動ポンプ9(第二油圧源)とを備える。メカポンプ8は、エンジン2に連結され、エンジン2と連動して駆動することができる。メカポンプ8は、エンジン2の駆動力を利用してオイルを吐出し油圧を生成することができる。
電動ポンプ9は、図示しないモータにより駆動することができる。モータはECU7からの制御指令に応じて作動する。すなわち、電動ポンプ9は、エンジン2の作動状態に依存せずECU7の制御によってオイルを吐出し油圧を生成することができる。
メカポンプ8及び電動ポンプ9は油圧回路11に接続されている。メカポンプ8及び電動ポンプ9により生成された油圧は、油圧回路11を介してクラッチ3、自動変速機構4、およびその他車両1内の各部へと供給される。油圧回路11には、図示しない調圧バルブが複数配設されており、これらの調圧バルブをECU7からの制御指令に応じて制御することにより、各部への供給油圧を制御することができる。
車両1には、エンジン2、クラッチ3、自動変速機構4、油圧制御装置6等を制御するECU7(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が設けられている。ECU7は、エンジン2、クラッチ3及び自動変速機構4(油圧制御装置6)の総合的な制御を行う機能を有する。本実施形態の車両制御装置10は、エンジン2、クラッチ3、油圧制御装置6及びECU7を備える。
ECU7は、車両1内の各種センサ類の情報に基づいて、車両1の各部の制御を行う。ECU7は、エンジン回転数、吸入空気量、スロットル開度などのエンジン2の運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定し、インジェクタや点火プラグなどを制御する。また、ECU7は、変速マップを有しており、スロットル開度、車速などに基づいて、自動変速機構4の変速比を決定し、この決定された変速比を成立させるよう油圧制御装置6を制御する。
ECU7は、車両1の減速時等の走行中にクラッチ3を開放することでエンジン2と駆動輪5との動力伝達経路を遮断して車両1を惰性走行させる惰行制御を実行することができる。惰行制御は、たとえばアクセル開度が0の全閉時やアクセル開度が予め定められた所定開度以下のときに実行される。本実施形態における惰行制御とは、フリーラン制御、減速エコラン制御、N惰行制御の少なくとも1つを含むものである。
減速エコラン制御は、クラッチ3を開放し、かつエンジン2を停止したままで車両1を走行させる制御である。減速エコラン制御では、エンジン2における燃料消費が停止することで、燃費の向上を図ることができる。減速エコラン制御は、主として運転者のブレーキ操作(制動操作)に伴った車両1の減速走行時にエンジン2の作動を停止してアイドリングストップを実行する。
フリーラン制御は、減速エコラン制御と同様に、クラッチ3を開放し、かつエンジン2を停止したままで車両1を走行させる制御である。フリーラン制御は、運転者のブレーキ操作(制動操作)に伴った車両1の減速走行時や停車時に限らず、定速走行時などにも積極的にエンジン2の作動を停止してアイドリングストップを実行する。
N惰行制御は、エンジン2をアイドル状態で運転したままでクラッチ3を開放して車両1を走行させるものである。N惰行制御では、自動変速機構4をニュートラルとして車両1を走行させることに相当する。N惰行制御では、エンジンブレーキが作用しなくなることから、走行負荷を低減して燃費の向上を図ることができる。また、エンジン2が回転したままであることから、N惰行制御からの復帰時における加速応答性に優れる。
なお、惰行制御は、減速時に限らず、クラッチ3が係合した状態で車両1が定速走行できるときに実行されてもよい。言い換えると、惰行制御は、車両1が加速しないときに実行されるようにしてもよい。本実施形態の惰行制御は、エンジン2が駆動輪5によって駆動される被駆動状態となるアクセル開度や、エンジン2が駆動輪5を駆動する駆動状態とはならないアクセル開度において惰性走行を実行することができる。
ECU7は、惰行制御の惰性走行中にアクセルが踏み込まれると、クラッチ3を係合して車両1を惰性走行状態から復帰させる。これにより、エンジン2の動力による加速が可能な状態となる。
さらに、ECU7は、車両1の停止中にクラッチ3を開放するニュートラル制御を実行することができる。ニュートラル制御の実行時には、エンジン2をアイドル状態で運転したままクラッチ3が開放されるので、ニュートラル状態(Nレンジ)に相当する。ニュートラル制御では、ニュートラル状態にしてエンジン負荷を減らしアイドリング時の燃費向上を図ることができる。
より詳細には、ECU7は、ニュートラル制御中には、クラッチ3を完全には開放させず、動力を伝達しない範囲で半係合状態に制御することで、ニュートラル制御からの復帰時にクラッチ3の応答性を向上することができるよう構成されている。ECU7は、このような半係合状態を実現するために必要なクラッチ3への供給油圧を、学習処理により算出することができる。この学習処理では、たとえば、動力伝達経路上のクラッチ3の上下流の差回転を目標値(クラッチ3を所望の半係合状態とすることができる差回転)とするようにクラッチ3への供給油圧が制御される。この学習処理の結果算出されたクラッチ3への供給油圧の値を、本実施形態ではN制御学習値(ニュートラル制御値)と記載する。
特に本実施形態では、ECU7は、上記の惰行制御の実施中にクラッチ3を開放する際には、クラッチ3への供給油圧を、上記のニュートラル制御において算出されたN制御学習値(ニュートラル制御圧)と同一に制御することができる。
またエンジン2にはスタータ12が接続されている。スタータ12は、ECU7からの制御指令に応じて作動する、エンジン2を始動させるためのモータなどの駆動源である。
次に、図2〜4を参照して本実施形態に係る車両制御装置10の動作について説明する。
本実施形態の車両制御装置10は、惰行制御の実行時に、クラッチ3への供給油圧(以下「クラッチ油圧」とも記載する)をN制御学習値(ニュートラル制御圧)に制御するよう油圧制御処理を行うものであるが、惰行制御のうちフリーラン制御と減速エコラン制御の場合と、N惰行制御の場合とでその処理内容は一部相違する。言い換えると、惰行制御の実行中のエンジン停止有無によって油圧制御処理の内容が一部相違する。
まず図2,3を参照して、フリーラン制御または減速エコラン制御の実行時における油圧制御処理について説明する。図2は、本実施形態の車両制御装置10によりフリーラン制御または減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートであり、図3は、この油圧制御処理のフローチャートである。
図2を参照して、惰行制御の実施開始時における車両制御装置10の動作について説明する。図2のタイムチャートには、車速、クラッチ油圧、回転数(エンジン回転数、クラッチ前後回転数)、メカポンプ8の発生油圧、電動ポンプ9の発生油圧の時間遷移がそれぞれ示されている。
図2のタイムチャートは、車両減速中に惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)が実施される状態を示すものであり、車速は一様に減速している状態である。このタイムチャートの当初には、クラッチ3は係合しているため、動力伝達経路上のクラッチ3の上流側及び下流側の回転数であるクラッチ前回転数とクラッチ後回転数は同一回転数となっている。
時刻t1において、惰性走行(フリーラン制御または減速エコラン制御)の実施条件が成立し、クラッチ3の開放制御が開始される。クラッチ油圧は、t1後は所定の減少勾配で減少してゆく。
時刻t1より後のクラッチ3の開放制御の実行中には、電動ポンプ9の駆動が開始され、電動ポンプ9の発生油圧が増加しはじめる。電動ポンプ9発生油圧は、所定油圧まで到達すると一定に維持される。
時刻t2において、クラッチ3の開放が完了すると、クラッチ前後の回転数に差回転が生じはじめる。また、時刻t2のクラッチ開放の後にエンジン2の停止制御が行われ、エンジン回転数が0まで減少する。さらにエンジン停止に伴い、メカポンプ8の駆動が停止し、メカポンプ8の発生油圧も0まで減少する。
そして、クラッチ3の開放後、クラッチ油圧は、N制御学習値と同一の値に制御され、惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の継続中はこの値に維持される。
次に、図3を参照して、クラッチ3の油圧制御処理について説明する。このフローチャートの処理は、ECU7によりたとえば所定周期ごとに実施される。
まず、ニュートラル制御の学習処理が完了したか否かが確認される(S101)。ニュートラル制御の学習処理は、上述のように、車両停止中にクラッチ3が半係合状態となるようクラッチ油圧を学習する処理である。この学習処理の完了判定は、たとえばクラッチ3の上流側回転数および下流側回転数の差回転が、所望のクラッチ半係合状態を実現可能な所定の目標値に収束することを条件とすることができる。学習処理完了時のクラッチ油圧がN制御学習値として保持される。ステップS101にてニュートラル制御の学習処理が完了していないと判定された場合には処理を終了する。
一方、ステップS101にてニュートラル制御の学習が完了していると判定された場合には、次に惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の許可条件が成立しているか否かが確認される(S102)。惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の許可条件とは、車速、エンジン2、アクセル、ブレーキ、シフトポジション、バッテリ、車両状態などの各種情報について設定されている。ステップS102にて惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の許可条件が成立していると判定された場合にはステップS103に移行し、許可条件が成立していない場合には処理を終了する。
以上のステップS101およびS102の条件を満たす場合、すなわち、ニュートラル制御の学習が完了してN制御学習値が算出されており、かつ、惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の許可条件が成立している場合に、ステップS103以降の惰行制御が実施可能となる。図2のタイムチャートでは、時刻t1において、ステップS101、S102の条件が成立し、惰行制御が開始されている。
惰行制御では、まずクラッチ3の開放制御が開始され(S103)、次いで電動ポンプ9が起動される(S104)。図2のタイムチャートでは時刻t1においてクラッチ3の開放が開始されてクラッチ油圧が減少され始め、その後に電動ポンプ9が起動されて電動ポンプ発生油圧が増加されている。
次に、エンジン2の停止制御が行われる(S105)。図2のタイムチャートでは、時刻t2においてクラッチ3の開放が完了した後に、エンジン2の停止制御が行われ、エンジン回転数が0まで減少されている。
なお、ステップS103〜S105のクラッチ開放、電動ポンプ起動、エンジン停止の各処理は、図2,3に示す例とは異なる順番で実施する構成としてもよい。
そして、開放されたクラッチ3への供給油圧であるクラッチ油圧が、ニュートラル制御の学習処理で算出されたN制御学習値に制御され(S106)、次いで惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の終了条件が成立しているか否かが確認される(S107)。惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の終了条件とは、たとえばアクセル操作が検出された場合などを設定することができる。惰行制御の終了条件が成立していない場合には、ステップS106に戻り、引き続きクラッチ油圧をN制御学習値に維持する制御が継続される。図2のタイムチャートでは、時刻t2においてクラッチ3の開放が完了してクラッチ油圧がN制御学習値まで減少した後では、ステップS106、S107のループが繰り返され、クラッチ油圧がN制御学習値に維持されている。
一方、ステップS107にて惰行制御の終了条件が成立していると判定された場合には、惰行制御から復帰し、クラッチ3が係合されて(S108)、処理を終了する。
次に図4,5を参照して、N惰行制御の実行時における油圧制御処理について説明する。図4は、本実施形態の車両制御装置10によりN惰行制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートであり、図5は、この油圧制御処理のフローチャートである。
図4のタイムチャート及び図5のフローチャートは、その大部分が図2のタイムチャート及び図3のフローチャートと共通するものである。図4,5に示される、車両制御装置10によりN惰行制御の実行時に実施される油圧制御処理は、N惰行制御の実行中にエンジン2を停止しない点、エンジン非停止に伴い電動ポンプ9を駆動しない点において、図2,3の油圧制御処理と異なるものである。
図4のタイムチャートでは、時刻t1において、惰性走行(N惰行制御)の実施条件が成立し、クラッチ3の開放制御が開始される。クラッチ油圧は、t1後は所定の減少勾配で減少してゆく。時刻t2において、クラッチ3の開放が完了すると、クラッチ前後の回転数に差回転が生じはじめる。そして、クラッチ3の開放後、クラッチ油圧は、N制御学習値と同一の値に制御され、惰行制御(N惰行制御)の継続中はこの値に維持される。
図5のフローチャートのうちステップS201、S203、S204、S206は、図3のフローチャートのステップS101、S103、S106、S108と同一である。
ステップS202は、惰行制御(N惰行制御)の許可条件が成立しているか否かを確認する点で、惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の許可条件を確認するステップS102と異なる。惰行制御(N惰行制御)の許可条件も、車速、エンジン2、アクセル、ブレーキ、シフトポジション、バッテリ、車両状態などの各種情報について設定されている。
同様に、ステップS205は、惰行制御(N惰行制御)の終了条件が成立しているか否かを確認する点で、惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の終了条件を確認するステップS102と異なる。惰行制御(N惰行制御)の終了条件も、たとえばアクセル操作が検出された場合などを設定することができる。
次に、本実施形態に係る車両制御装置10の効果について説明する。
本実施形態の車両制御装置10は、エンジン2と、供給油圧に応じて前記エンジン2と駆動輪5との動力伝達経路を断接するクラッチ3と、を備える。車両制御装置10は、車両停止中に前記クラッチ3を半係合状態とするN制御学習値に前記クラッチ3への供給油圧を制御するニュートラル制御と、車両走行中に前記クラッチ3を開放して惰性走行を行う惰行制御(フリーラン制御、減速エコラン制御、N惰行制御)と、を実施可能である。そして、車両制御装置10は、惰行制御の実施時には、クラッチ3への供給油圧をN制御学習値と同一に制御する。
この構成により、惰行制御の実行時に、クラッチ3が開放された後のクラッチ油圧が、ニュートラル制御により算出されたN制御学習値に制御される。N制御学習値は、車両停止時にはクラッチ3を動力伝達が無い程度の半係合状態に維持可能なクラッチ油圧である。すなわち、惰行制御の実行中には、クラッチ3を、動力を伝達しない程度の半係合状態に維持することができる。
惰行制御の実行中のクラッチ油圧をこのN制御学習値に維持することで、クラッチ開放中のクラッチ油圧を下げ過ぎることを回避できる。これにより、クラッチ3を再係合する際には、トルク伝達が可能な油圧まで迅速に上昇させることができ、クラッチ制御の応答性を向上できる。
また、クラッチ3の再係合時に必要なクラッチ油圧の上昇量を抑制できるので、係合時のトルク変化や、駆動系のガタ詰まりによるショックを低減できる。また、クラッチ開放中のクラッチ油圧を大きくしすぎると、係合部の引き摺りが大きくなり、燃費の向上代が減少する問題が考えられるが、惰行制御の実行中のクラッチ油圧をN制御学習値に維持することによりクラッチ開放中のクラッチ油圧を上げ過ぎることも回避できるので、クラッチ開放中の引き摺り損失を低減できる。
さらに、クラッチ開放中のクラッチ油圧を上記のように最適な値に設定しようとすると、適合工数が増大する問題が考えられる。本実施形態では、既存のニュートラル制御で算出されたN制御学習値を流用することで、惰行制御のために新たに油圧の適合を行う必要がなくなるので、適合工数を大幅に減少できる。この結果、油圧の適合が容易となり、適切な油圧を簡易に設定することができる。
以上より、本実施形態の車両制御装置10によれば、車両走行中のクラッチ開放時におけるクラッチ3の油圧制御を好適に行うことができる。
[第一実施形態の変形例]
図6を参照して、本実施形態の変形例について説明する。図6は、本実施形態の変形例に係る車両制御装置10によりフリーラン制御または減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートである。
第一実施形態では、惰行制御の実行中にクラッチ3を開放した後に、クラッチ油圧をN制御学習値に制御する構成であったが、クラッチ開放後のクラッチ油圧をN制御学習値に嵩上げ量αを加算した値としてもよい。この場合、図6に示すように、クラッチ油圧は、クラッチ3の開放後には「N制御学習値+α」で維持される。
ニュートラル制御では、車両1は停車していることが前提であるが、惰行制御では車両1が走行中であることも含まれる。車両1の応答性において、停車からの応答と、走行中からの応答では、求められる応答性に違いがある。すなわち、走行中からの応答の方が、より速い応答が必要である。このため、図6に示す変形例では、クラッチ3の開放中のクラッチ油圧を「N制御学習値+α」と大きい値に設定することにより、惰行制御からの復帰時のクラッチ3の再係合時には、クラッチ3の制御応答性をより一層向上できる。
なお、図6のタイムチャートは、フリーラン制御及び減速エコラン制御の実行時に実施される油圧制御処理を例示したが、この変形例は、N惰行制御の実行時に実施される油圧制御処理にも適用可能である。
[第二実施形態]
図7、8を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。図7は、本発明の第二実施形態の車両制御装置10により惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の実行時に実施される油圧制御処理を示すタイムチャートであり、図8は、この油圧制御処理のフローチャートである。
図7,8に示すように、本実施形態では、惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)からの復帰時には、エンジン2の再始動から完爆までの間、クラッチ3の供給油圧をニュートラル制御圧に嵩上げ量βを加えた油圧に制御する点で、第一実施形態と異なるものである。なお、本実施形態は、上記の惰行制御のうち、制御実施中にエンジンを停止する構成であるフリーラン制御または減速エコラン制御に適用可能であり、N惰行制御は適用対象外である。
図8のフローチャートのうちステップS301〜S307は、図3のフローチャートのステップS101〜S107と同一である。
ステップS307において惰行制御(フリーラン制御または減速エコラン制御)の終了条件が成立していると判定された場合には、惰行制御から復帰すべくスタータ12によるモータリングが開始される(S308)。図7のタイムチャートでは、時刻t3において、惰行制御の終了条件が成立し、惰行制御から復帰すべくスタータ12によるモータリングが開始されている。これによりエンジン2の出力軸がスタータ12で駆動され、エンジン回転数が発生しはじめる。
次に、開放されているクラッチ3への供給油圧であるクラッチ油圧が、N制御学習値に嵩上げ量βを加算した値に制御される(S309)。図7のタイムチャートでは、時刻t3のモータリング開始に応じて、クラッチ油圧は、N制御学習値からN制御学習値+βに変更されている。なお、嵩上げ量βは、クラッチ3の個々の構成に応じて適宜設定することができ、例えば10kPaである。また、嵩上げ量βは、第一実施形態の変形例で用いたクラッチ開放中のクラッチ油圧の嵩上げ量αより大きく設定することができる。
次にエンジン2が完爆したか否かが確認される(S310)。エンジン2が完爆していないと判定された場合には、ステップS309に戻り、引き続きクラッチ油圧をN制御学習値+βに維持する制御が継続される。図7のタイムチャートでは、時刻t4においてエンジン2が完爆するまでステップS309,S310のループが繰り返され、クラッチ油圧がN制御学習値+βに維持されている。
一方ステップS310にてエンジン2が完爆したと判定された場合には、惰行制御から復帰し、クラッチ3が係合されて(S311)、処理を終了する。図7のタイムチャートでは、時刻t4において、エンジン2が完爆すると、クラッチ油圧が増加されてクラッチ3が係合されている。
このような構成により、スタータ12によるモータリングが開始されると、エンジンの再始動から完爆までの間、クラッチ油圧がN制御学習値からN制御学習値+βに嵩上げされるので、惰行制御からの復帰前に予めクラッチ3の係合度合いを進めておくことができる。このため、モータリングのためにスタータ12により発生したトルクの一部をクラッチ3の下流側にも伝達することができ、クラッチ3の上流側と下流側の再係合前の回転数差を減少させて、駆動系のガタ詰めが可能となる。この結果、再係合時のショックを和らげることができ、ドライバビリティを向上できる。
以上、本発明について好適な実施形態を示して説明したが、本発明はこれらの実施形態により限定されるものではない。本発明は、以上で説明した実施形態を複数組み合わせることで構成してもよいし、実施形態の各構成要素を、当業者が置換することが可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一なものに変更することが可能である。
例えば上記実施形態では、油圧制御装置6の2つの油圧源としてメカポンプ8と電動ポンプ9とを例示したが、他の油圧源と適宜置き換えることもできる。メカポンプ8は、エンジン2の駆動力を利用して油圧を発生できる第一油圧源の一例として示したものであり、メカポンプ8と同様にエンジン駆動力を利用して油圧を発生する油圧源と置き換えることができる。また、電動ポンプ9は、エンジン2の運転状態に依存せず油圧を発生できる第二油圧源の一例として示したものであり、たとえばアキュムレータなど他の油圧源と置き換えることができる。
1 車両
2 エンジン
3 クラッチ
6 油圧制御装置
7 ECU
10 車両制御装置

Claims (2)

  1. エンジンと、
    供給油圧に応じて前記エンジンと駆動輪との動力伝達経路を断接するクラッチと、
    を備え、
    車両停止中に前記クラッチを半係合状態とするニュートラル制御圧に前記クラッチへの供給油圧を制御するニュートラル制御と、
    車両走行中に前記クラッチを開放して惰性走行を行う惰行制御と、を実施可能であり、
    前記惰行制御の実施時には、前記クラッチへの供給油圧を前記ニュートラル制御圧と同一に制御することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記惰行制御は、車両走行中に前記クラッチの開放と、前記エンジンの停止とを行って惰性走行を行う制御であり、
    前記惰行制御からの復帰時には、前記エンジンの再始動から完爆までの間、前記クラッチへの供給油圧を前記ニュートラル制御圧に嵩上げ量を加えた油圧に制御し、前記エンジンの完爆後に前記クラッチを係合する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の車両制御装置。
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