JP2014088825A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても、運転者に違和感を与え難くする。
【解決手段】ニュートラル惰性走行ができない場合でも、車両状態によっては気筒休止惰性走行を行うことができる。車両条件が満たされていたならばニュートラル惰性走行を行うような走行時に気筒休止惰性走行を行うことで、一律に惰性走行を禁止する場合と比べて、燃費の向上と滑空感という運転者が期待する走行状態に近づけることが可能となり、運転者に与える違和感を減少させられる。よって、人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても、運転者に違和感を与え難くすることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンと車輪とを切り離した状態で惰性走行することができる車両の走行制御装置に係り、特に、その惰性走行を開始する条件が満たされない場合に如何なる惰行走行を実行するかの技術に関するものである。
エンジンと車輪とを切り離す断接装置(例えばクラッチ)を備える車両において、走行中にエンジンと車輪とを切り離して惰性走行(ニュートラル惰性走行と称す)することで、エンジンブレーキ力を略作用させず、燃費を向上させることが考えられている。例えば、特許文献1には、走行中に、アクセル戻し操作のような人為的操作と車速や変速機のギヤ段等の車両状態とに関する条件が満たされた場合に、クラッチを解放することでニュートラル惰性走行する車両の制御装置が提案されている。
特開2002−227885号公報
ところで、人為的操作に関する人為的条件と車両状態に関する車両条件とがニュートラル惰性走行を開始する開始条件に設定されていると、例えばその人為的条件が満たされていても、車両条件が満たされていない場合も考えられる。その為、運転者(ユーザ)は、人為的条件が満たされるようなユーザ操作を行ったことでニュートラル惰性走行が実行されることを期待するにも関わらず、車両状態によってはニュートラル惰性走行が実行されない可能性がある。そうすると、エンジンブレーキ力が略作用しないことによる燃費の向上や滑空感が得られずに、運転者に違和感を与える可能性がある。つまり、運転者にとっては、同じユーザ操作を行っているのに、ニュートラル惰性走行が実行されたり実行されなかったりして、違和感を受ける可能性が有る。これに対して、人為的条件だけが満足されればニュートラル惰性走行を実行するようにして、上記違和感を防止することが考えられる。しかしながら、車両条件を満たすことなくニュートラル惰性走行を実行することで、そのニュートラル惰性走行による効果が得られ難くなったり、運転者に別の違和感を与えてしまう可能性がある。尚、上述したような課題は未公知であり、ユーザ操作に関する条件とは別の開始条件が満たされないことでニュートラル惰性走行を実行できない場合に、ニュートラル惰性走行の特性にできるだけ近い別の惰性走行を実行することについて未だ提案されていない。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても、運転者に違和感を与え難くすることができる車両の走行制御装置を提供することにある。
前記目的を達成する為の第1の発明の要旨とするところは、(a) 複数の気筒を有するエンジンと、そのエンジンと車輪とを切り離す断接装置とを備え、そのエンジンとその車輪とを連結して走行する通常走行中に人為的操作に関する人為的条件と車両状態に関する車両条件とを含む予め定められた開始条件が満たされた場合に、そのエンジンとその車輪とを切り離した状態で惰性走行するニュートラル惰性走行を行う車両の走行制御装置において、(b) 走行中に前記人為的条件が満たされ、前記車両条件が満たされない場合に、前記エンジンと前記車輪とを連結した状態でそのエンジンの少なくとも一部の気筒における動作を停止して惰性走行する気筒休止惰性走行を行うことにある。
このようにすれば、ニュートラル惰性走行ができない場合でも、車両状態によっては気筒休止惰性走行を行うことができる。運転者は、人為的条件が満たされるようなユーザ操作を行ったことでニュートラル惰性走行による燃費の向上と滑空感とを期待している。このような場合に、車両条件が満たされない為にニュートラル惰性走行ができないからといって、例えば通常走行のままとしてエンジンブレーキを効かせて走行する通常減速走行(エンジンブレーキ走行と称す)を行うと(見方を換えればエンジンブレーキ走行よりもエンジンブレーキ力を低下させた状態で走行する惰性走行を一律に禁止すると)、運転者の期待に添えず運転者に違和感を与える可能性がある。車両条件が満たされていたならばニュートラル惰性走行を行うような走行時に気筒休止惰性走行を行うことで、一律に惰性走行を禁止する場合と比べて、燃費の向上と滑空感という運転者が期待する走行状態に近づけることが可能となり、運転者に与える違和感を減少させられる。よって、人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても、運転者に違和感を与え難くすることができる。
ここで、第2の発明は、前記第1の発明に記載の車両の走行制御装置において、前記断接装置は、クラッチであり、前記車両条件は、前記クラッチを作動させる作動油の温度が予め定められた油温よりも高いという条件、及び外気温が予め定められた気温よりも高いという条件のうちの少なくとも一方を含むことにある。このようにすれば、実行する際や解除する際にクラッチの解放や係合を伴わない気筒休止惰性走行であれば作動油の温度(作動油温)が低い場合に実行してもクラッチの係合ショックは発生しない。つまり、作動油温が低い場合は、作動油が高粘性となりクラッチの制御性が悪化し易い。また、外気温が低い場合は、作動油温が低下し易い。ニュートラル惰性走行は、実行する際や解除する(通常走行へ復帰する)際にクラッチの解放や係合を伴う為、復帰時にクラッチの制御性が悪くなると係合ショックが発生し易くなる。その為、作動油温或いは外気温を車両条件に含み、作動油温が低い場合や外気温が低い場合は、ニュートラル惰性走行を実行しないようにしている。これに対して、クラッチが係合されたままの気筒休止惰性走行であれば係合ショックを考慮する必要はないので、油温が低い場合や外気温が低い場合には気筒休止惰性走行を選択することができる。
また、第3の発明は、前記第1の発明又は第2の発明に記載の車両の走行制御装置において、前記気筒休止惰性走行は、前記エンジンと前記車輪とを連結した状態でそのエンジンに対する燃料供給を停止すると共に、そのエンジンの少なくとも一部の気筒のピストン及び吸排気弁のうちの少なくとも一方の動作を停止する惰性走行である。このようにすれば、エンジンブレーキ走行よりもエンジンブレーキ力を低下させた状態で気筒休止惰性走行が適切に実行される。
また、第4の発明は、前記第1の発明乃至第3の発明の何れか1つに記載の車両の走行制御装置において、前記ニュートラル惰性走行は、前記エンジンと前記車輪とを切り離した状態で、そのエンジンに対する燃料供給を停止して回転停止させる惰性走行或いはそのエンジンに燃料を供給して作動させる惰性走行である。このようにすれば、エンジンに対する燃料供給の有無に拘わらず、エンジンブレーキ力を略効かせない状態でニュートラル惰性走行が適切に実行される。
本発明が適用される車両に備えられた駆動装置の概略構成を説明する図であると共に、車両における制御系統の要部を説明する図である。 図1の車両にて実行される2つの走行モードを説明する図である。 電子制御装置の制御作動の要部すなわち人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても運転者に違和感を与え難くする為の制御作動を説明するフローチャートである。 図3のフローチャートにおけるS30のステップにて実行される車両条件成立判定の為の制御作動の一部乃至全部を説明するフローチャートである。 図3のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートである。
本発明において、好適には、前記車両は、前記エンジンの動力を前記車輪側へ伝達する変速機を備えている。この変速機は、自動変速機単体、或いは流体式伝動装置を有する自動変速機などにより構成される。例えば、この自動変速機は、公知の遊星歯車式自動変速機、公知の同期噛合型平行2軸式変速機ではあるが油圧アクチュエータによりギヤ段が自動的に切換られる同期噛合型平行2軸式自動変速機、同期噛合型平行2軸式自動変速機であるが入力軸を2系統備える型式の所謂DCT(Dual Clutch Transmission)、或いは公知のベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機などにより構成される。
また、好適には、前記断接装置は、前記クラッチが用いられるが、電気的に反力を制御して動力伝達を接続遮断することもできるなど、種々の断接装置を採用できる。前記変速機を備える車両では、ニュートラルが可能な自動変速機を利用することもできる。前記クラッチは、前記エンジンと前記車輪とを切り離すことができる係合装置であれば良く、広義にはブレーキも含まれる。前記ニュートラルが可能な自動変速機の一部を構成する油圧式摩擦係合装置を前記クラッチとして用いることもできる。
また、好適には、前記エンジンは、例えば燃料の燃焼によって動力を発生するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。また、前記車両は、駆動力源として少なくとも前記エンジンを備えていれば良いが、このエンジンの他に、電動モータ等の他の駆動力源を備えていても良い。
また、好適には、前記通常走行は、前記エンジンと前記車輪とを連結したままそのエンジンの動力によって走行する通常加速走行と、前記エンジンと前記車輪とを連結したままそのエンジンの被駆動回転によりエンジンブレーキを効かせて走行する通常減速走行(エンジンブレーキ走行)とを含んでいる。前記エンジンブレーキ走行は、前記エンジンの被駆動回転によるポンピングロスやフリクショントルク等の回転抵抗でエンジンブレーキ力を発生させるものであり、前記エンジンは燃料供給が停止されるフューエルカット(F/C)状態であっても良いし、アイドリング状態等と同様に所定量の燃料が供給される作動状態であっても良い。燃料が供給される場合でも、車速等に応じた回転速度で被駆動回転させられることにより、エンジンブレーキ力が発生する。
また、好適には、前記気筒休止惰性走行におけるピストンや吸排気弁の停止は、例えばクランク軸との間に配設されたクラッチ機構を遮断することにより機械的に行うことができる。吸排気弁については、例えばクランク軸の回転と独立に開閉制御できる電磁式等の吸排気弁が用いられる場合、その作動を停止させれば良い。吸排気弁の停止位置は、例えば何れも閉弁状態となる圧縮行程が適当であるが、何れも開弁状態となる位置で停止させるなど、適宜定められる。上記気筒休止惰性走行にて一部の気筒における動作を停止する場合、残りの気筒はクランク軸の回転に同期してピストン及び吸排気弁が作動させられる。例えば8気筒エンジンの場合、半分の4気筒だけ休止して残りの4気筒を作動させたり、6気筒だけ休止して残りの2気筒を作動させたりするように構成される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10に備えられた駆動装置12の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御系統の要部を説明する図である。図1において、駆動装置12は、複数の気筒を有するエンジン14と自動変速機16とを備えており、駆動力源としてのエンジン14の動力は自動変速機16から差動歯車装置18を介して左右の車輪20に伝達される。エンジン14と自動変速機16との間には、例えばダンパ装置やトルクコンバータ等の動力伝達装置が設けられているが、駆動力源として機能するモータジェネレータを配設することもできる。
エンジン14は、電子スロットル弁や燃料噴射装置や点火装置などのエンジン14の出力制御に必要な種々の機器や気筒休止装置等を有するエンジン制御装置30を備えている。電子スロットル弁は吸入空気量を、燃料噴射装置は燃料の供給量を、点火装置は点火時期を、それぞれ制御するものであり、基本的には運転者による車両10に対する駆動要求量に対応するアクセルペダルの操作量(アクセル操作量)θacc に応じて制御される。燃料噴射装置は、車両走行中であってもアクセル操作量θacc が零と判定されるアクセルオフ時等に燃料供給を停止(フューエルカットF/C)することができる。気筒休止装置は、例えば8気筒等の複数の気筒の一部又は全部の吸排気弁を、クラッチ機構等によりクランク軸から機械的に切り離して停止させることかできるもので、例えば給排気弁が何れも閉弁状態となる圧縮行程で停止させる。これにより、フューエルカットF/C時にエンジン14が被駆動回転させられる際のポンピングロスが低減され、エンジンブレーキ力が低下して走行距離を延ばすことができる。尚、気筒休止装置による気筒休止では、例えば給排気弁が何れも開弁状態で停止させる形態を採用しても良いし、吸排気弁を停止させる形態に替えて或いは加えてピストンをクランク軸から切り離して停止させる形態を採用しても良い。
自動変速機16は、複数の油圧式摩擦係合装置(クラッチやブレーキ)の係合解放状態によって変速比eが異なる複数のギヤ段が成立させられる遊星歯車式等の有段の自動変速機である。自動変速機16では、油圧制御装置32に設けられた電磁式の油圧制御弁や切換弁等によって油圧式摩擦係合装置が各々係合解放制御されることにより、運転者のアクセル操作や車速V等に応じて所定のギヤ段が成立させられる。クラッチC1は自動変速機20の入力クラッチとして機能するもので、同じく油圧制御装置32によって係合解放制御される油圧式摩擦係合装置である。このクラッチC1は、エンジン14と車輪20との間を接続したり遮断したりする断接装置(クラッチ)に相当する。自動変速機16として、有段変速機の代わりにベルト式等の無段変速機を用いることもできる。
車両10には、例えばクラッチC1の係合解放制御などに関連する車両10の走行制御装置を含む電子制御装置70が備えられている。電子制御装置70は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置70は、エンジン14の出力制御、自動変速機16の変速制御、クラッチC1のトルク容量制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や油圧制御用等に分けて構成される。電子制御装置70には、各種センサ(例えばエンジン回転速度センサ50、タービン回転速度センサ52、入力回転速度センサ54、出力回転速度センサ56、アクセル操作量センサ58、作動油温センサ60、外気温センサ62など)による検出値に基づく各種信号(例えばエンジン14の回転速度であるエンジン回転速度Ne、トルクコンバータのタービン軸の回転速度であるタービン回転速度Nt、自動変速機16の入力回転速度である変速機入力回転速度Nin、車速Vに対応する自動変速機16の出力回転速度である変速機出力回転速度Nout、アクセル操作量θacc、クラッチC1を作動させる作動油すなわち自動変速機16の作動や駆動装置12各部の潤滑及び冷却等に用いられる作動油(例えば公知のATF(オートマチックトランスミッションフルード))の温度である作動油温THoil、外気温THairなど)が、それぞれ供給される。電子制御装置70からは、例えばエンジン14の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号Se、クラッチC1の係合制御や自動変速機16の変速制御の為の油圧指令信号Spなどが、エンジン制御装置30や油圧制御装置32などへそれぞれ出力される。
電子制御装置70は、エンジン出力制御手段すなわちエンジン出力制御部72、変速制御手段すなわち変速制御部74、ニュートラル惰性走行手段すなわちニュートラル惰性走行部76、気筒休止惰性走行手段すなわち気筒休止惰性走行部78、走行モード判断手段すなわち走行モード判断部80を機能的に備えている。
エンジン出力制御部72は、例えば要求されたエンジントルクTe(以下、要求エンジントルクTedem)が得られるように、電子スロットル弁を開閉制御したり、燃料噴射装置による燃料噴射量を制御したり、点火装置による点火時期を制御するエンジン出力制御指令信号Seをエンジン制御装置30へ出力する。エンジン出力制御部72は、例えばアクセル操作量θaccをパラメータとして車速Vと要求駆動力Fdemとの予め記憶された不図示の関係(駆動力マップ)から実際のアクセル操作量θacc及び車速Vに基づいて駆動要求量としての要求駆動力Fdemを算出し、現在の自動変速機16のギヤ段における変速比eなどに基づいて、その要求駆動力Fdemが得られる要求エンジントルクTedemを算出する。前記駆動要求量としては、車輪20における要求駆動力Fdem[N]の他に、車輪20における要求駆動トルクTouttgt[Nm]、車輪20における要求駆動パワー[W]、自動変速機16における要求変速機出力トルク、及び自動変速機16における要求変速機入力トルク、要求エンジントルクTedem等を用いることもできる。また、駆動要求量として、単にアクセル操作量θacc[%]やスロットル弁開度[%]やエンジン14の吸入空気量[g/sec]等を用いることもできる。
変速制御部74は、自動変速機16の変速制御を実行する。具体的には、変速制御部74は、車速V及び駆動要求量を変数として予め定められて記憶された公知の関係(変速マップ、変速線図)から実際の車速V及び駆動要求量で示される車両状態に基づいて変速判断を行う。そして、変速制御部74は、自動変速機16の変速を実行すべきと判断した場合には、その判断したギヤ段が達成されるように、自動変速機16の変速に関与する油圧式摩擦係合装置を係合及び/又は解放させる油圧指令信号Spを油圧制御装置32へ出力する。
エンジン出力制御部72、変速制御部74、ニュートラル惰性走行部76、気筒休止惰性走行部78は、それぞれ図2に示す、通常走行と惰性走行との2種類の走行モードを実行する。通常走行は、エンジン14と車輪20とを連結した状態で(すなわちクラッチC1を係合した状態で)走行する走行モードであって、車両10が駆動状態となる通常加速走行と、車両10が被駆動状態となる通常減速走行(エンジンブレーキ走行)とを含んでいる。惰性走行は、エンジンブレーキ走行よりもエンジンブレーキ力を低下させた状態で走行する走行モードであって、ニュートラル惰性走行(N惰行ともいう)と気筒休止惰性走行(気筒休止惰行ともいう)とを含んでいる。
エンジン出力制御部72及び変速制御部74は、エンジン14と車輪20とを連結したままエンジン14の動力によって走行する通常加速走行を行う。具体的には、エンジン出力制御部72は、上述した通り、駆動要求量が得られるようにエンジン14の出力制御を実行すると共に、変速制御部74は、上記変速マップから実際の車速V及び駆動要求量で示される車両状態に基づいてクラッチC1の係合を含む自動変速機16の変速制御を実行する。
エンジン出力制御部72及び変速制御部74は、エンジン14と車輪20とを連結したままエンジン14の被駆動回転によりエンジンブレーキを効かせて走行するエンジンブレーキ走行を行う。このエンジンブレーキ走行は、例えばアクセルオフ時にエンジン14と車輪20との連結状態を維持したまま走行するもので、エンジン14の被駆動回転によりポンピングロスやフリクショントルクなどでエンジンブレーキが発生する。エンジン14は、アクセルオフ時のアイドリング状態と同様に最少量の燃料が供給される状態でも良いが、エンジン14に対する燃料供給を停止したフューエルカット状態に制御されても良い。また、自動変速機16は、車速V等に応じて所定のギヤ段が成立させられ、クラッチC1は係合状態に保持される。これにより、エンジン14は車速V及び変速比eに応じて定まる所定の回転速度で被駆動回転させられ、その回転速度に応じた大きさのエンジンブレーキ力が発生させられる。
ニュートラル惰性走行部76は、エンジン14と車輪20とを切り離した状態で(すなわちクラッチC1を解放した状態で)惰性走行するニュートラル惰性走行を行う。このニュートラル惰性走行では、エンジン14に対する燃料供給を停止して回転停止させても良いし、或いはエンジン14に燃料を供給して作動させても良い。つまり、エンジン14は、フューエルカットF/Cを行って回転を停止させた状態としても良いし、自立運転するアイドリング状態としても良い。このニュートラル惰性走行では、クラッチC1が解放されることからエンジンブレーキ力は略0になる為、走行抵抗が小さくなって惰性走行による走行距離が長くなり、燃費を向上させることができる。また、エンジンブレーキ力は略0になる為、運転者は滑空感を得ることができる。尚、エンジン14がアイドリング状態で作動させられる場合には燃料が消費されるが、エンジンブレーキ走行に比較して惰性走行の距離が長くなる為、再加速の頻度が少なくなり、全体として燃費が向上する。
気筒休止惰性走行部78は、エンジン14と車輪20とを連結した状態でエンジン14の少なくとも一部の気筒における動作を停止して惰性走行する気筒休止惰性走行を行う。この気筒休止惰性走行は、クラッチC1の係合状態を維持してエンジン14と車輪20とを連結した状態で、エンジン14に対する燃料供給を停止(フューエルカットF/C)すると共に、エンジン制御装置30の気筒休止装置によりエンジン14の少なくとも一部の気筒の吸排気弁の動作が何れも閉弁状態となる位置で停止させられる。この場合、クランク軸が車速Vや自動変速機16のギヤ段に応じて被駆動回転させられるが、吸排気弁が閉弁状態で停止させられる為、クランク軸に同期して開閉させられる場合に比較してポンピング作用によるロスが小さくなり、エンジンブレーキ走行よりもエンジンブレーキ力が低減される。これにより惰性走行による走行距離が長くなり、燃費が向上する。また、気筒休止惰性走行は、ニュートラル惰性走行と比較してエンジンブレーキ力が大きく、惰性走行による走行距離は比較的短くなるが、エンジン14はフューエルカットされて被駆動回転させられるだけである為、燃費としては、エンジン14がアイドリング状態で作動させられる場合のニュートラル惰性走行と同程度或いは同等以上の効率が得られる。
走行モード判断部80は、上記通常走行及び惰性走行の2種類の走行モードの何れのモードで車両走行するかを判断して、その判断した走行モードへ切り換える。具体的には、走行モード判断部80は、通常走行中に、人為的操作に関する人為的条件と車両状態に関する車両条件とを含む予め定められた開始条件が満たされた場合には、惰性走行の実行を判断する。本実施例では、惰性走行の実行は、ニュートラル惰性走行の実行が基本とされる。このニュートラル惰性走行においては、基本的には燃費向上効果が高いフューエルカットF/Cを実行するように予め定められていても良いが、エンジン14の暖機が必要な場合、エンジン14の動力によるバッテリーの充電が必要な場合、エンジン14の動力による機械的オイルポンプの駆動が必要な場合などにはエンジン14をアイドリング状態とするように予め定められていても良い。
前記人為的条件はユーザ操作が関わるドライバ条件であり、前記車両条件はユーザ操作が直接的に関与しない走行中の車両10の状態や走行環境等に関わる条件である。人為的条件は、例えば連続してアクセルオフされた時間が所定時間以上、及びブレーキ操作力が所定ブレーキ操作力よりも小さいなどである。車両条件は、例えば作動油温THoilが所定油温よりも高い、外気温THairが所定気温よりも高い、走行路が平坦路或いは所定勾配以下の下り坂、及び前車無し或いは前車との車間距離が所定車間距離以上などである。上記各所定値は、ニュートラル惰性走行を実行しても良い条件として予め定められたN惰行許可閾値である。
ここで、作動油温THoilが低い場合は、作動油が高粘性となりクラッチC1の制御性が悪化し易い。また、クラッチC1が解放されていると、自動変速機16内の負荷がなく(自動変速機16内の機構が連れ回されず)、特に外気温THairが低い場合は、作動油温THoilが低下し易い(上昇し難い)。ニュートラル惰性走行は、実行する際や解除する(通常走行へ復帰する)際にクラッチC1の解放や係合を伴う為、復帰時にクラッチC1の制御性が悪くなると係合ショックが発生し易くなる。その為、作動油温THoil及び外気温THairの各条件を車両条件に含み、作動油温THoilが低い場合や外気温THairが低い場合は、ニュートラル惰性走行を実行しないようにしている。よって、前記所定油温は、クラッチC1の制御性が悪化し易い低い作動油温THoilであることを判定する為の予め定められた低油温判定閾値である。また、前記所定気温は、作動油温THoilを低下させ易い低い外気温THairであることを判定する為の予め定められた低外気温判定閾値である。
一方で、走行モード判断部80は、前記人為的条件が満たされない場合には、通常走行の実行を判断する。例えば、走行モード判断部80は、アクセル操作量θacc が零と判定されないアクセルオンとされていることにより人為的条件が満たされない場合には、基本的に通常加速走行の実行を判断する。また、走行モード判断部80は、ブレーキ操作力が所定ブレーキ操作力以上とされていることにより人為的条件が満たされない場合には、基本的にエンジンブレーキ走行の実行を判断する。
ところで、前記人為的条件が満たされても、前記車両条件が満たされなければ、ニュートラル惰性走行を実行する為の前記開始条件は満たされない。従って、車両条件が満たされない場合にも、通常走行が実行されることになる。しかしながら、運転者は人為的条件が満たされるようなユーザ操作を行ったことでニュートラル惰性走行による燃費の向上や滑空感を期待していると思われ、車両条件が満たされない為にニュートラル惰性走行が実行されないと、運転者の期待に添えない可能性がある。つまり、ニュートラル惰性走行ができないからといって、惰性走行を一律に禁止してエンジンブレーキ走行を行うと、エンジンブレーキ力が作用しないことによる燃費の向上や滑空感が得られずに、運転者に違和感を与える可能性がある。本実施例の車両10では、惰性走行として、ニュートラル惰性走行の他に、気筒休止惰性走行が可能である。この気筒休止惰性走行は、エンジンブレーキ走行と比較して、エンジンブレーキ力が低下させられており、ニュートラル惰性走行の特性に近い惰性走行を実現することができる。
そこで、走行モード判断部80は、走行中に前記人為的条件が満たされ、前記車両条件が満たされない場合には、気筒休止惰性走行の実行を判断する。但し、前記人為的条件が満たされ、前記車両条件が満たされない場合に、常に、気筒休止惰性走行を実行するというものではない。つまり、ニュートラル惰性走行にとっては満足させなければいけない車両条件であっても、気筒休止惰性走行にとっては問題が生じ難い車両条件がある。例えば、前述したように、ニュートラル惰性走行にとっては、クラッチC1の制御性が問題となる為に作動油温THoil及び外気温THairの各条件を車両条件に含んでいる。これに対して、クラッチC1が係合されたままの気筒休止惰性走行であれば、クラッチC1の制御性は問題とならず、係合ショックを考慮する必要はないので、作動油温THoilが低い場合や外気温THairが低い場合には、気筒休止惰性走行を選択することができる。従って、走行モード判断部80は、走行中に前記人為的条件が満たされ、作動油温THoilが所定油温よりも高いという条件が満たされないか或いは外気温THairが所定気温よりも高いという条件が満たされない為に前記車両条件が満たされない場合には、気筒休止惰性走行の実行を判断する。
図3は、電子制御装置70の制御作動の要部すなわち人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても運転者に違和感を与え難くする為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。図4は、図3のフローチャートにおけるS30の判定ステップにて実行される車両条件成立判定の為の制御作動の一部乃至全部を説明するフローチャートである。図5は、図3のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートである。
図3において、先ず、走行モード判断部80に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、例えば人為的条件(すなわちニュートラル惰性走行を許可する為のドライバ条件)が成立しているか否かが判定される。このS10の判断が否定される場合は走行モード判断部80、エンジン出力制御部72、及び変速制御部74に対応するS20において、通常走行の実行が判断されて、その通常走行が実行される。例えば、アクセルオンとされていることにより上記S10の判断が否定される場合は、通常加速走行の実行が判断されて、その通常加速走行が実行される(図5のt1時点以前、t2時点乃至t3時点、t4時点以前、t5時点乃至t6時点)。また、アクセルオフ時であってもブレーキ操作力が所定ブレーキ操作力以上とされていることにより上記S10の判断が否定される場合は、エンジンブレーキ走行の実行が判断されて、そのエンジンブレーキ走行が実行される。上記S10の判断が肯定される場合は走行モード判断部80に対応するS30において、例えば車両条件(すなわちニュートラル惰性走行を許可する為の車両条件)が成立しているか否かが判定される。例えば、このS30では、車両条件が成立しているか否かを判定する制御作動の一部乃至全部として、図4に示すフローチャートが実行される。図4において、先ず、S301において、外気温THairが所定気温よりも高いか否かが判定される。このS301の判断が肯定される場合はS302において、作動油温THoilが所定油温よりも高いか否かが判定される。このS302の判断が肯定される場合はS303において、車両条件が成立していると判定される(図5のt3時点)。一方で、上記S301の判断が否定されるか或いはS302の判断が否定される場合はS304において、車両条件が成立していないと判定される(図5のt1時点、t4時点、t6時点)。上記S30の判断が肯定される場合は走行モード判断部80及びニュートラル惰性走行部76に対応するS40において、ニュートラル惰性走行の実行が判断されて、そのニュートラル惰性走行が実行される(図5のt3時点以降)。一方で、上記S30の判断が否定される場合は走行モード判断部80、エンジン出力制御部72、変速制御部74、及び気筒休止惰性走行部78に対応するS50において、気筒休止惰性走行の実行が判断されて、その気筒休止惰性走行が実行されるか、或いはその他制御が実行される。例えば、上記S304にて車両条件が成立していないと判定されたことのみによって上記S30の判断が否定される場合は、気筒休止惰性走行の実行が判断されて、その気筒休止惰性走行が実行される(図5のt1時点乃至t2時点、t4時点乃至t5時点、t6時点以降)。或いは、作動油温THoil及び外気温THairの各条件以外の車両条件が成立していないことによって上記S30の判断が否定される場合は、その他制御として、エンジンブレーキ走行の実行が判断されて、そのエンジンブレーキ走行が実行される。
図5において、通常走行中にアクセルオフされたときに外気温THairが所定気温より高くても作動油温THoilが所定油温以下であると、気筒休止惰性走行の実行が判断され(t1時点、t4時点)、その気筒休止惰性走行が実行される(t1時点乃至t2時点、t4時点乃至t5時点)。一方で、通常走行中にアクセルオフされたときに作動油温THoilが所定油温より高く且つ外気温THairが所定気温より高いと、ニュートラル惰性走行の実行が判断され(t3時点)、そのニュートラル惰性走行が実行される(t3時点以降)。他方で、通常走行中にアクセルオフされたときに作動油温THoilが所定油温より高くても外気温THairが所定気温以下であると、気筒休止惰性走行の実行が判断され(t6時点)、その気筒休止惰性走行が実行される(t6時点以降)。
上述のように、本実施例によれば、ニュートラル惰性走行ができない場合でも、車両状態によっては気筒休止惰性走行を行うことができる。車両条件が満たされていたならばニュートラル惰性走行を行うような走行時に気筒休止惰性走行を行うことで、一律に惰性走行を禁止する場合と比べて、燃費の向上と滑空感という運転者が期待する走行状態に近づけることが可能となり、運転者に与える違和感を減少させられる。よって、人為的条件を満たしたときにニュートラル惰性走行ができない場合であっても、運転者に違和感を与え難くすることができる。
また、本実施例によれば、ニュートラル惰性走行を実行する為の前記開始条件のうちの前記車両条件は、作動油温THoilが所定油温よりも高いという条件、及び外気温THairが所定気温よりも高いという条件を含むので、実行する際や解除する際にクラッチC1の解放や係合を伴わない気筒休止惰性走行であれば作動油温THoilが低い場合に実行してもクラッチC1の係合ショックは発生しない。
また、本実施例によれば、前記ニュートラル惰性走行は、エンジン14と車輪20とを切り離した状態で、エンジン14に対する燃料供給を停止して回転停止させる惰性走行或いはエンジン14に燃料を供給して作動させる惰性走行であるので、エンジン14に対する燃料供給の有無に拘わらず、エンジンブレーキ力を略効かせない状態でニュートラル惰性走行が適切に実行される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、作動油温THoilが所定油温よりも高いという条件、及び外気温THairが所定気温よりも高いという条件の2条件を共にニュートラル惰性走行を実行する為の車両条件に含めたが、これに限らない。例えば、上記2条件のうちの少なくとも一方の条件を車両条件に含むようにしても良い。このようにしても、ニュートラル惰性走行を実行する際のクラッチC1の係合ショックの発生を抑制するという一応の効果は得られる。但し、上記2条件を共に車両条件に含めることで、以下の効果が得られる。例えば、外気温THairの条件を含めない場合に、ニュートラル惰性走行中に作動油温THoilが所定油温以下となったところで気筒休止惰性走行へ切り替えると、運転者の意図と無関係にエンジンブレーキ力が切り替わり違和感が発生する可能性があることに対して、上記2条件を共に車両条件に含めることで、作動油温THoilが所定油温より高くても作動油温THoilが所定油温以下となっていればニュートラル惰性走行を元々実行しないので上記のような違和感の発生を回避できる。
また、前述の実施例では、図3のフローチャートでは、S30において作動油温THoil及び外気温THairの各条件のみが成立せず、その他の車両条件が成立した場合にS50にて気筒休止惰性走行を実行したが、これに限らない。例えば、その他の車両条件が成立しない場合でも、ニュートラル惰性走行の実行判定条件よりも緩和すればその他の車両条件が成立するのであれば、気筒休止惰性走行を実行しても良い。具体的には、走行路が所定勾配を超える下り坂であったり、前車との車間距離が所定車間距離よりも短いと、ニュートラル惰性走行に対する車両条件は成立しないが、所定勾配や所定車間距離の設定を条件成立が緩和される側に変更した閾値を用いて、気筒休止惰性走行に対する車両条件の成立を判定しても良い。このようにすれば、ニュートラル惰性走行が禁止される場合に、気筒休止惰性走行を実行できる機会が多くなる。一方で、気筒休止惰性走行を実行する態様としては、前記人為的条件が満たされ、前記車両条件が満たされない場合に、常に、気筒休止惰性走行を実行するというものではないとしたが、常に、気筒休止惰性走行を実行するというものとしても良い。また、前記人為的条件が満たされ、前記車両条件が満たされない場合に、実行すること以外に、前記人為的条件が満たされない場合にも気筒休止惰性走行を実行しても良い。例えば、ブレーキ操作力が所定ブレーキ操作力以上とされると人為的条件が満たされないが、このような場合にも気筒休止惰性走行を実行しても良い。
また、前述の実施例における開始条件(人為的操作、車両条件)にて用いたパラメータ(アクセル操作量θacc、作動油温THoil、路面勾配など)やそのパラメータに対する判定閾値(所定時間、所定油温、所定勾配などの所定値)は飽く迄も一例であって、これに限らない。
また、前述の実施例では、エンジン14と車輪20とを切り離す断接装置として、自動変速機16の一部を構成するクラッチC1を例示したが、これに限らない。例えば、クラッチC1は、自動変速機16とは独立して設けられていても良い。また、自動変速機16が例えばベルト式無段変速機である場合、クラッチC1はその無段変速機とは独立して設けられることになるが、ベルト式無段変速機と共に車両に備えられる公知の前後進切換装置或いはその前後進切換装置に含まれる係合装置を断接装置としても良い。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
14:エンジン
20:車輪
70:電子制御装置(走行制御装置)
C1:クラッチ(断接装置)

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有するエンジンと、該エンジンと車輪とを切り離す断接装置とを備え、該エンジンと該車輪とを連結して走行する通常走行中に人為的操作に関する人為的条件と車両状態に関する車両条件とを含む予め定められた開始条件が満たされた場合に、該エンジンと該車輪とを切り離した状態で惰性走行するニュートラル惰性走行を行う車両の走行制御装置において、
    走行中に前記人為的条件が満たされ、前記車両条件が満たされない場合に、前記エンジンと前記車輪とを連結した状態で該エンジンの少なくとも一部の気筒における動作を停止して惰性走行する気筒休止惰性走行を行うことを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 前記断接装置は、クラッチであり、
    前記車両条件は、前記クラッチを作動させる作動油の温度が予め定められた油温よりも高いという条件、及び外気温が予め定められた気温よりも高いという条件のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御装置。
  3. 前記気筒休止惰性走行は、前記エンジンと前記車輪とを連結した状態で該エンジンに対する燃料供給を停止すると共に、該エンジンの少なくとも一部の気筒のピストン及び吸排気弁のうちの少なくとも一方の動作を停止する惰性走行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の走行制御装置。
  4. 前記ニュートラル惰性走行は、前記エンジンと前記車輪とを切り離した状態で、該エンジンに対する燃料供給を停止して回転停止させる惰性走行或いは該エンジンに燃料を供給して作動させる惰性走行であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両の走行制御装置。
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