JP2014114910A - 油圧制御装置 - Google Patents

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Junichi Tokunaga
淳一 徳永
Toshiaki Hayashi
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Abstract

【課題】変速機の作動に必要な油圧を確保しつつ機械式ポンプおよび電動式ポンプの小型化を図る。
【解決手段】エンジン12の動力により駆動される機械式オイルポンプ27とは別に電動式オイルポンプ55を設け、切替バルブ56によって電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を高圧系(ライン圧油路L1)側か低圧系(セカンダリ圧油路L2,潤滑油路L3)側かのいずれかに切り替える。これにより、エンジン12の回転速度(インプット回転速度Nin)に拘わらず、必要なセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとを確保することができる。これにより、機械式オイルポンプ27の小型化を図ることができると共に、電動式オイルポンプ55を効率よく駆動して電動式オイルポンプ55の小型化を図ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、油圧制御装置に関する。
従来、この種の油圧制御装置としては、エンジンによって駆動されて自動変速機に作動油を供給する機械式オイルポンプと、機械式オイルポンプに並列接続された電動式オイルポンプとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、エンジンが運転中のときには電動式オイルポンプを停止しておき、エンジンが停止すると、次にエンジンが始動(完爆)されるまでの間に亘って電動式オイルポンプを作動させることにより、エンジン停止中に自動変速機の油路に作動油を充填する。これにより、エンジン始動時の自動変速機の油圧上昇を早めて、発進応答遅れを改善することができるとしている。
特開2001−99282号公報
ところで、油圧制御装置は、通常、変速機の変速制御に用いられる高圧系(ライン圧系)と、エンジンと変速機との間に介在するトルクコンバータ(発進装置)の作動に用いられる低圧系(セカンダリ圧系)とにより構成されており、低圧系にはレギュレータバルブによって高圧系に供給される油圧の余剰圧が供給される。このため、エンジンの始動時やアイドリング運転時など機械式オイルポンプからの油圧が不足する場面では、余剰圧が十分に得られず、低圧系に必要な油圧を供給することができない場合が生じる。上述した特許文献1記載の油圧制御装置では、電動式オイルポンプを機械式オイルポンプに並列接続して機械式オイルポンプでは不足する油圧を電動式オイルポンプで賄うようにすることから、電動式オイルポンプの圧送性能が不足すると低圧系に全く供給されない場合が生じ、電動式オイルポンプの圧送性能が過大となると電動式オイルポンプが大型化したり消費電力が過大となる。一方で、エンジンの始動時やアイドリング運転時であっても機械式オイルポンプから十分な油圧が供給されるよう機械式オイルポンプを設計することも考えられるが、この場合、機械式オイルポンプの体格が大きくならざるを得ず、装置全体が大型化してしまう。
本発明の油圧制御装置は、変速機の作動に必要な油圧を確保しつつ機械式ポンプおよび電動式ポンプの小型化を図ることを主目的とする。
本発明の油圧制御装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の油圧制御装置は、
間欠運転が可能な原動機と該原動機からの動力を変速する変速機とを備える車両に搭載され、前記変速機が備える高圧系と低圧系とに供給する油圧を制御する油圧制御装置であって、
前記原動機からの動力により作動して油圧を発生させる機械式ポンプと、
前記機械式ポンプからの油圧を調圧して前記高圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記低圧系に供給する第1の調圧バルブと、
電力により作動して油圧を発生させる電動式ポンプと、
前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系および前記低圧系のいずれか一方に選択的に供給する選択部と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の油圧制御装置では、原動機からの動力により作動して油圧を発生させる機械式ポンプと、機械式ポンプからの油圧を調圧して高圧系に供給すると共に調圧に伴って生じる余剰圧を低圧系に供給する第1の調圧バルブとを備え、変速機が備える高圧系と低圧系とに供給する油圧を制御するものにおいて、電力により作動して油圧を発生させる電動式ポンプを設け、選択部によって電動式ポンプからの油圧を高圧系および低圧系のいずれか一方に選択的に供給する。これにより、電動式ポンプからの油圧を高圧系と低圧系とに選択的に供給することができるから、電動式ポンプを機械式ポンプと並列接続するものに比して、電動式ポンプを効率よく駆動することができ、高圧系および低圧系に必要な油圧を確保しつつ機械式ポンプおよび電動式ポンプの小型化を図ることができる。
こうした本発明の油圧制御装置において、前記電動式ポンプは、少なくとも前記原動機が停止中の場合と該原動機が始動中の場合とに作動して油圧を発生させ、前記選択部は、前記原動機が停止中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系に供給し、前記原動機が始動中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記低圧系に供給するものとすることもできる。こうすれば、次に原動機が始動されたときの変速制御の応答性を向上させることができると共に、原動機の始動時において低圧系で必要な油圧を確保することができる。
また、本発明の油圧制御装置において、前記電動式ポンプは、少なくとも前記原動機が停止中の場合と該原動機がアイドリング運転中の場合とに作動して油圧を発生させ、前記選択部は、前記原動機が停止中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系に供給し、前記原動機がアイドリング運転中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記低圧系に供給するものとすることもできる。こうすれば、次に原動機が始動されたときの変速制御の応答性を向上させることができると共に、原動機のアイドリング運転時において低圧系で必要な油圧を確保することができる。
さらに、前記電動式ポンプは、少なくとも車両が停車中の場合と該車両が走行中の場合とに作動して油圧を発生させ、前記選択部は、前記車両が停車中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系に供給し、前記車両が走行中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記低圧系に供給するものとすることもできる。こうすれば、車両の発進時における変速制御の応答性を向上させることができると共に、車両の走行時において低圧系で必要な油圧を確保することができる。ここで、「走行中」には、発進中やコースト(惰性走行)中等の特定走行中を挙げることができる。
また、前記原動機と前記変速機との間に発進装置が介在する態様の本発明の油圧制御装置において、
前記低圧系は、前記発進装置を作動させるための発進装置作動回路を形成する第1の低圧系と、前記変速機の構成部材を潤滑するための潤滑回路を形成する第2の低圧系と、を有し、前記第1の調圧バルブから排出された油圧を調圧して前記第1の低圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記第2の低圧系に供給する第2の調圧バルブと、前記選択部を介して前記低圧系側に供給される前記電動式ポンプからの油圧を、オリフィスによって所定の分配比で前記第1の低圧系と前記第2の低圧系とに分配する分配部と、を備えるものとすることもできるし、
前記低圧系は、前記発進装置を作動させるための発進装置作動回路を形成する第1の低圧系と、前記変速機の構成部材を潤滑するための潤滑回路を形成する第2の低圧系と、を有し、前記第1の調圧バルブから排出された油圧を調圧して前記第1の低圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記第2の低圧系に供給する第2の調圧バルブと、前記高圧系の油圧をオリフィスと逆止弁とを介して前記第1の低圧系に供給する供給部と、を備え、前記選択部は、前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系および前記第2の低圧系のいずれか一方に選択的に供給するものとすることもできるし、
前記低圧系は、前記発進装置を作動させるための発進装置作動回路を形成する第1の低圧系と、前記変速機の構成部材を潤滑するための潤滑回路を形成する第2の低圧系と、を有し、前記第1の調圧バルブから排出された油圧を調圧して前記第1の低圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記第2の低圧系に供給する第2の調圧バルブと、前記高圧系の油圧をオリフィスを介して前記第2の低圧系に供給する供給部と、を備え、前記選択部は、前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系および前記第1の低圧系のいずれか一方に選択的に供給するものとすることもできる。
また、本発明の油圧制御装置において、前記変速機は、無段変速機であり、前記高圧系の油圧を用いて前記無段変速機の変速制御を行なうものとすることもできる。
本発明の一実施例に係る動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の構成の概略を示す構成図である。 実施例の動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。 実施例の動力伝達装置用の油圧制御装置50の構成の概略を示す構成図である。 電動式オイルポンプ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例におけるインプット回転速度Ninとライン圧PLとセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとの関係を示す説明図である。 変形例の油圧制御装置50Bの構成の概略を示す構成図である。 変形例におけるインプット回転速度Ninとライン圧PLとセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとの関係を示す説明図である。 変形例の油圧制御装置50Cの構成の概略を示す構成図である。 変形例におけるインプット回転速度Ninとライン圧PLとセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとの関係を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の構成の概略を示す構成図であり、図2は、実施例の動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図であり、図3は、実施例の動力伝達装置用の油圧制御装置50の構成の概略を示す構成図である。
実施例の自動車10は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料と空気との混合気の爆発燃焼により動力を出力する内燃機関であるエンジン12と、エンジン12をモータリングするスタータモータ13と、エンジン12を運転制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)14と、図示しない電子制御式油圧ブレーキユニットを制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)16と、トルクコンバータ22やベルト式無段変速機(以下、「CVT」という)40、これらを制御する変速用電子制御ユニット(以下、「変速用ECU」という)20aを有し、エンジン12のクランクシャフトに接続されると共にエンジン12からの動力を左右の駆動輪DWに伝達する動力伝達装置20とを備える。実施例の自動車10では、エンジン12の間欠運転が可能なアイドリングストップ機能を有しており、車速が所定車速未満でアクセルオフおよびブレーキオン等の所定の停止条件が成立すると、燃料供給を停止してエンジン12を自動停止し、アクセルオンおよびブレーキオフ等の所定の始動条件が成立すると、スタータモータ13によってエンジン12をモータリングして燃料供給を再開することによりエンジン12を自動始動する。
図1に示すように、エンジンECU14には、アクセルペダル91の踏み込み量(操作量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ92からのアクセル開度Accや車速センサ99からの車速V、クランクシャフトの回転数を検出する図示しない回転数センサといった各種センサ等からの信号、ブレーキECU16や変速用ECU20aからの信号等が入力され、エンジンECU14は、これらの信号に基づいてスタータモータ13を駆動制御したり何れも図示しない電子制御式スロットルバルブや燃料噴射弁、点火プラグ等を制御したりする。ブレーキECU16には、ブレーキペダル93が踏み込まれたときにマスタシリンダ圧センサ94により検出されるマスタシリンダ圧や車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14や変速用ECU20aからの信号等が入力され、ブレーキECU16は、これらの信号に基づいて図示しないブレーキアクチュエータ(油圧アクチュエータ)等を制御する。
動力伝達装置20の変速用ECU20aは、トランスミッションケースの内部または外部に収容される。変速用ECU20aには、複数のシフトレンジの中から所望のシフトレンジの選択を許容するシフトユニットに含まれるシフトレバー95の操作位置を検出するシフトレンジセンサ96からのシフトレンジSRや車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14やブレーキECU16からの信号等が入力され、変速用ECU20aは、これらの信号に基づいてトルクコンバータ22やCVT40等を制御する。ここで、実施例の自動車10では、シフトレバー95のシフトレンジとして、駐車時に選択される駐車レンジ(Pレンジ)、後進走行用のリバースレンジ(Rレンジ)、中立のニュートラルレンジ(Nレンジ)、通常の前進走行用のドライブレンジ(Dレンジ)に加えて、運転者に予め定められた複数の変速段の中から任意の変速段の選択を許容するスポーツレンジ(Sレンジ)、アップシフト指示ポジションおよびダウンシフト指示ポジションが用意されている。
なお、エンジンECU14、ブレーキECU16および変速用ECU20aは、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート(何れも図示せず)等を備える。そして、エンジンECU14、ブレーキECU16および変速用ECU20aは、バスライン等を介して相互に接続されており、これらのECU間では制御に必要なデータのやり取りが随時実行される。
実施例の動力伝達装置20は、クランクシャフトが駆動輪DWに接続された左右の車軸84と略平行をなすように横置きに配置されたエンジン12に接続されるトランスアクスルとして構成されており、一体に結合されるコンバータハウジング21a、トランスアクスルケース21bおよびリヤカバー21cからなるケース21や、当該ケース21の内部に収容されるトルクコンバータ(発進装置)22、機械式オイルポンプ27、前後進切替機構30、CVT40、ギヤ機構80、差動機構(デファレンシャルギヤ)82等を備える。
トルクコンバータ22は、ロックアップクラッチ機能を有する流体伝動装置であり、図3に示すように、フロントカバー18を介してエンジン12のクランクシャフトに接続された入力側流体伝動要素としてのポンプインペラ23aと、タービンハブを介してCVT40のインプットシャフト41に接続された出力側流体伝動要素としてのタービンランナ23bと、ポンプインペラ23aおよびタービンランナ23bの内側に配置されてタービンランナ23bからポンプインペラ23aへの作動油の流れを整流するステータ24と、ステータ24の回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ25と、ロックアップクラッチ26と、を備える。このトルクコンバータ22は、ポンプインペラ23aとタービンランナ23bとの回転速度の差が大きいときにはステータ24の作用によってトルク増幅機として機能し、ポンプインペラ23aとタービンランナ23bとの回転速度の差が小さいときには流体継手として機能する。また、ロックアップクラッチ26は、ポンプインペラ23a(フロントカバー18)とタービンランナ23b(タービンハブ)とを連結するロックアップとロックアップの解除とを実行可能なものであり、自動車10の発進後にロックアップオン条件が成立すると、ロックアップクラッチ26によってポンプインペラ23aとタービンランナ23bとがロックアップされてエンジン12からの動力がインプットシャフト41に機械的かつ直接的に伝達されるようになる。
ロックアップクラッチ26は、ポンプインペラ23aやタービンランナ23bが配置される流体伝動室(ロックアップオン室とも呼ぶ)22a内の油圧と、ロックアップピストン26pを介して対向するロックアップオフ室22b内の油圧との差圧によって、ロックアップおよびロックアップの解除を実行するように構成されている。即ち、ロックアップオフ室22b内の油圧が流体伝動室22a内の油圧よりも高いときや流体伝動室22a内の油圧とロックアップオフ室22b内の油圧とが等圧であるときには、ロックアップピストン26pは係合側には移動せず、ロックアップは実行されない(解除される)。一方、ロックアップオフ室22b内の油圧が低下してロックアップオフ室22b内の油圧が流体伝動室22a内の油圧よりも低くなると、ロックアップピストン26pがフロントカバー18側に移動して摩擦材をフロントカバー18の内面に圧着させ、それによりロックアップが実行される。
機械式オイルポンプ27は、図2に示すように、ポンプボディ28aとポンプカバー28bとからなるポンプアッセンブリ28と、ハブを介してトルクコンバータ22のポンプインペラ23aに接続された外歯ギヤ29とを備えるギヤポンプとして構成されており、エンジン12からの動力により外歯ギヤ29を回転させることにより、ストレーナを介してオイルパン(何れも図示せず)に貯留されている作動油(ATF)を吸引して吐出し、トルクコンバータ22やCVT40,前後進切替機構30により要求される油圧を発生したり、各種軸受などの潤滑部分LUBEに作動油を供給したりする。
前後進切替機構30は、ダブルピニオン式の遊星歯車機構31と、油圧式クラッチであるブレーキ(後進用クラッチ)B1およびクラッチ(前進用クラッチ)C1とを含む。遊星歯車機構31は、CVT40のインプットシャフト41に固定されるサンギヤと、リングギヤと、サンギヤと噛合するピニオンギヤおよびリングギヤと噛合するピニオンギヤを支持すると共にCVT40のプライマリシャフト42に連結されるキャリヤとを有する。ブレーキB1は、遊星歯車機構31のリングギヤをトランスアクスルケース21bに対して固定すると共に回転自在に解放することができるものである。クラッチC1は、遊星歯車機構31のキャリヤをインプットシャフト41(サンギヤ)に対して固定すると共に回転自在に解放することができるものである。これにより、ブレーキB1の係合を解除すると共にクラッチC1を係合させることによりエンジン12からトルクコンバータ22を介してインプットシャフト41に伝達された動力をそのままCVT40のプライマリシャフト42に伝達して車両を前進させることが可能となる。また、ブレーキB1を係合させると共にクラッチC1の係合を解除することにより回転方向を逆に変換しながらインプットシャフト41からCVT40のプライマリシャフト42に動力を伝達し、車両を後進させることが可能となる。更に、ブレーキB1とクラッチC1との双方の係合を解除することによりインプットシャフト41(エンジン12)とプライマリシャフト42(CVT40)との接続を解除することも可能となる。
CVT40は、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト42に設けられたプライマリプーリ43と、プライマリシャフト42と平行に配置された従動側回転軸としてのセカンダリシャフト44に設けられたセカンダリプーリ45と、プライマリプーリ43の溝とセカンダリプーリ45の溝とに掛け渡されたベルト46と、プライマリプーリ43の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータとしてのプライマリシリンダ(第1の流体圧シリンダ)47と、セカンダリプーリ45の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータとしてのセカンダリシリンダ(第2の流体圧シリンダ)48とを備える。プライマリプーリ43は、プライマリシャフト42と一体に形成された固定シーブ43aと、プライマリシャフト42にボールスプラインを介して軸方向に摺動自在に支持される可動シーブ43bとにより構成されており、セカンダリプーリ45は、セカンダリシャフト44と一体に形成された固定シーブ45aと、セカンダリシャフト44にボールスプラインを介して軸方向に摺動自在に支持されると共に圧縮ばねであるリターンスプリング49により軸方向に付勢される可動シーブ45bとにより構成されている。また、プライマリシリンダ47は、プライマリプーリ43の可動シーブ43bの背後に形成されており、セカンダリシリンダ48は、セカンダリプーリ45の可動シーブ45bの背後に形成されている。プライマリシリンダ47とセカンダリシリンダ48とには、プライマリプーリ43とセカンダリプーリ45との溝幅を変化させるべく図3に例示する油圧制御装置50から作動油が供給され、それにより、エンジン12からトルクコンバータ22および前後進切替機構30を介してプライマリシャフト42に入力された動力を無段階に変速してセカンダリシャフト44に出力することができる。そして、セカンダリシャフト44に出力された動力は、ギヤ機構80および差動機構82を介して左右の駆動輪DWに伝達されることになる。
実施例の油圧制御装置50は、図3に示すように、主に、エンジン12からの動力により駆動されてオイルパンから作動油を吸引して吐出する前述の機械式オイルポンプ27と、機械式オイルポンプ27からの作動油の圧力を調整してプライマリシリンダ47やセカンダリシリンダ48,クラッチC1,ブレーキB1等に供給される作動油の元圧であるライン圧PLを生成しライン圧油路L1(高圧系)に供給するプライマリレギュレータバルブ51と、ライン圧PLの生成に伴って生じる余剰圧を調整してセカンダリ圧Psecを生成しセカンダリ圧油路L2(低圧系)に供給すると共にセカンダリ圧Psecの生成に伴って生じる余剰圧を潤滑油路L3(低圧系)に供給するセカンダリレギュレータバルブ52と、信号圧Psltによりプライマリレギュレータバルブ51を駆動するリニアソレノイドバルブSLTと、セカンダリ圧Psecを調整してロックアップコントロール圧Plcを生成するロックアップコントロールバルブ53と、セカンダリ圧Psecとロックアップコントロール圧Plcとを用いてロックアップとロックアップ解除とを行なうロックアップリレーバルブ54と、信号圧Psluによりロックアップコントロールバルブ53とロックアップリレーバルブ54とを駆動するリニアソレノイドバルブSLUと、電力の供給を受けて作動しオイルパンから作動油を吸引して吐出する電動式オイルポンプ55と、電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を高圧系(ライン圧油路L1)側か低圧系(セカンダリ圧油路L2,潤滑油路L3)側かのいずれかに切り替える切替バルブ56と、切替バルブ56を駆動するオンオフソレノイドバルブS1と、を備える。
ロックアップリレーバルブ54は、リニアソレノイドバルブSLUからの信号圧Psluにより駆動されるスプールバルブとして構成されている。このロックアップリレーバルブ55は、信号圧Psluが入力されないときには、セカンダリ圧Psecをロックアップオフ室22bに供給すると共にロックアップオフ室22bから流体伝動室22aへ流れた作動油がドレンさせてロックアップクラッチ26が解放し、信号圧Psluが入力されているときには、セカンダリ圧Psecをロックアップオン圧PL−upONとして流体伝動室22aに供給すると共にロックアップコントロール圧Plcをロックアップオフ圧PL−upOFFとしてロックアップオフ室22bに供給してロックアップクラッチ26を係合する。前述したように、ロックアップクラッチ26は、流体伝動室22a内の油圧とロックアップオフ室22b内の油圧との差圧によって係合することから、ロックアップオフ室22bに比較的高い油圧が供給され、その後、ロックアップオフ室22b内の油圧が徐々に減少するようロックアップコントロール圧Plcを調整することにより、ロックアップクラッチ26をスムーズに係合させることができる。
電動式オイルポンプ55は、例えば内接ギヤポンプを電気モータで回転駆動することにより、オイルパンに貯留されている作動油をストレーナを介して吸引して吐出するギヤポンプとして構成されている。
切替バルブ56は、オンオフソレノイドバルブS1からの信号圧Ps1に基づいて各種ポートのうち対応するポート間の連通と遮断とを切り替えるスプールバルブとして構成されている。この切替バルブ55は、各種ポートとして、電動式オイルポンプ54からの作動油を入力する入力ポート55aと、ライン圧油路L1に接続された出力ポート55bと、連絡油路L4に接続された出力ポート55cとが形成されており、オンオフソレノイドS1からの信号圧Ps1が入力されていないときには、電動式オイルポンプ55からの作動油を入力する入力ポート55aをライン圧油路L1が接続された出力ポート55bに連通させ、信号圧Ps1が入力されると、電動式オイルポンプ55からの作動油を入力する入力ポート55aを連絡油路L4が接続された出力ポート55cに連通させる。
連絡油路L4は、セカンダリ圧油路L2と潤滑油路L3とにそれぞれ接続された2つの分岐路L5,L6に分岐するようになっている。連絡油路L4には作動油の流量を規制するオリフィス57が設けられ、セカンダリ圧油路L2側へ分岐する分岐路L5には作動油の流れを一方向のみ許可する逆止弁58が設けられ、潤滑油路L3側へ分岐する分岐路L6にはオリフィス59が設けられている。したがって、電動式オイルポンプ54から切替バルブ55を介して連絡油路L4に導入された作動油は、2つのオリフィス56,58で規制される作動油の流量に応じた分配比をもってセカンダリ圧油路L2と潤滑油路L3とに分配されることになる。なお、セカンダリ圧油路L2の作動油は、逆止弁58によって潤滑油路L3への流出が阻止される。
次に、こうして構成された実施例の油圧制御装置50の動作について説明する。図4は、変速用ECU20aのCPUにより実行される電動式オイルポンプ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
電動式オイルポンプ制御ルーチンが実行されると、変速用ECU20aのCPUは、まず、エンジンECU14から通信を介して入力されるエンジン12の運転状態に基づいてエンジン12が運転中であるか否かを判定する(ステップS100)。エンジン12が運転中であると判定すると、エンジン12の停止指令がなされているか否かを判定する(ステップS110)。なお、ステップS110の判定は、前述したエンジン12の停止条件が成立しているか否かを判定することにより行なうことができる。エンジン12の停止指令がなされていないと判定すると、そのまま本ルーチンを終了する。一方、エンジン12の停止指令がなされていると判定すると、燃料供給の停止を指示する燃料停止指示信号をエンジンECU14に送信し(ステップS120)、オンオフソレノイドバルブS1を制御して電動式オイルポンプ55の作動油の出力先が高圧系(ライン圧油路L1側)となるよう切替バルブ56を駆動し(ステップS130)、電動式オイルポンプ55の駆動を開始して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。
ステップS100でエンジン12が運転中でない、即ち停止中と判定すると、エンジン12の始動指令がなされているか否かを判定する(S150)。なお、ステップS150の判定は、前述したエンジン12の始動条件が成立しているか否かを判定することにより行なうことができる。エンジン12の始動指令がなされていないと判定すると、電動式オイルポンプ55の駆動を維持したまま本ルーチンを終了する。一方、始動指令がなされていると判定すると、エンジン12がモータリングされるようスタータモータ13を駆動制御し(S160)、燃料供給の開始を指示する燃料供給指示信号をエンジンECU14に送信してエンジン12への燃料供給を開始させる。そして、エンジン12が完爆したか否かを判定する(S170)。エンジン12が完爆していないと判定すると、電動式オイルポンプ55の駆動を維持したまま本ルーチンを終了し、エンジン12が完爆したと判定すると、オンオフソレノイドバルブS1を制御して電動式オイルポンプ55の作動油の出力先が低圧系(セカンダリ圧油路L2および潤滑油路L3側)となるよう切替バルブ56を駆動すると共に(S180)、電動式オイルポンプ55の駆動を停止して(S190)、本ルーチンを終了する。即ち、エンジン12が停止してから次に始動されるまでの間に亘って電動式オイルポンプ55を駆動するものとし、エンジン12が停止中のときには電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先がライン圧油路L1となるよう切替バルブ56を駆動し、エンジン12が始動中のときには電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先がセカンダリ圧油路L2および潤滑油路L3となるよう切替バルブ56を駆動するのである。
図5は、実施例におけるインプット回転速度Ninとライン圧PLとセカンダリ圧Psec(ロックアップ圧PL−up)と潤滑圧PLUBEとの関係を示す説明図である。ここで、前述したように、機械式オイルポンプ27はインプットシャフト41の回転速度(インプット回転速度)Ninが大きいほど吐出圧が大きくなり、プライマリレギュレータバルブ51は機械式オイルポンプ27の吐出圧を調整してライン圧PLを生成しライン圧油路L1に供給すると共にこれに伴って発生する余剰圧をセカンダリ油路L2へ供給する。インプット回転速度Ninが低いエンジン始動時には、ライン圧PLが要求油圧PL*(例えば、要求されるベルト狭圧力に応じた油圧)よりも低い状態となり、この状態では、機械式オイルポンプ27の吐出圧のすべてがライン圧PLに用いられ、余剰圧は発生しないから、セカンダリ圧Psecやその余剰圧を用いて生成される潤滑圧PLUBEは発生しない。これに対して、本実施例では、インプット回転速度Ninが低いエンジン始動時に、電動オイルポンプ55を駆動してその吐出先を連絡油路L4とし、連絡油路L4から所定の分配比をもってセカンダリ油路L2と潤滑油路L3とに分配するから、インプット回転速度Ninに拘わらず、それぞれ必要な一定圧のセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとを確保することができる。これにより、ロックアップクラッチ26の係合(ロックアップ)をより低い回転速度域で実行することが可能となると共に、潤滑部分LUBEに供給する作動油(潤滑油)を確保することができる。また、エンジン12が停止中のときには、電動式オイルポンプ55を駆動してその吐出先をライン圧油路L1となるよう切替バルブ56を駆動するから、エンジン12の停止に伴って機械式オイルポンプ27が停止しているときでも、シフトレンジがRレンジのときにはブレーキ(後進用クラッチ)B1に、シフトレンジがDレンジのときにはクラッチ(前進用クラッチ)C1にそれぞれ待機圧(例えば、ストロークエンド圧)を供給することが可能となる。これにより、次にエンジン12が始動したときに素早く必要なブレーキB1やクラッチC1を係合させることができるから、車両の発進性能をより向上させることができる。
以上説明した実施例の油圧制御装置50によれば、エンジン12の動力により駆動される機械式オイルポンプ27とは別に電動式オイルポンプ55を設け、切替バルブ56によって電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を高圧系(ライン圧油路L1)側か低圧系(セカンダリ圧油路L2,潤滑油路L3)側かのいずれかに切り替えるから、エンジン12の回転速度(インプット回転速度Nin)に拘わらず、必要なセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとを確保することができる。これにより、機械式オイルポンプ27を小型化しつつ、ロックアップクラッチ26の係合(ロックアップ)をより低い回転速度域で実行することが可能となると共に、潤滑部分LUBEに供給する作動油(潤滑油)を確保することができる。また、切替バルブ56により電動式オイルポンプ55からの作動油を高圧系と低圧系とに選択的に供給することにより、電動式オイルポンプ55を効率よく駆動することができるから、電動式オイルポンプ55の小型化を図ることができる。また、エンジン12が停止中のときには、電動式オイルポンプ55を駆動してその吐出先をライン圧油路L1となるよう切替バルブ56を駆動するから、エンジン12の停止に伴って機械式オイルポンプ27が停止しているときでも、CVT40の制御に必要な油圧を供給することが可能となる。これにより、次にエンジン12が始動したときに素早くCVT40の変速制御を開始させることができるから、車両の発進性能をより向上させることができる。
実施例の油圧制御装置50では、電動式オイルポンプ55から切替バルブ56を介して連絡油路L3に導入された作動油を、所定の分配比でセカンダリ圧油路L2と潤滑油路L3とに分配するものとしたが、潤滑油路L3だけに供給するものとしてもよいし、セカンダリ圧油路L2だけに供給するものとしてもよい。前者の場合における変形例の油圧制御装置50Bの概略構成図を図6に示し、後者の場合における変形例の油圧制御装置50Cの概略構成図を図8に示す。なお、変形例の油圧制御装置50B,50Cの各構成のうち実施例の油圧制御装置50と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は重複するから省略する。
変形例の油圧制御装置50Bでは、図6に示すように、切替バルブ56の出力ポート56cには、連絡油路L7を介して潤滑油路L3が接続されている。この連絡油路L7には、オリフィス59Bが設けられており、電動式オイルポンプ55から切替バルブ56を介して導入された作動油をオリフィス59Bを介して潤滑油路L3に供給することができるようになっている。また、ライン圧油路L1には、連絡油路L8を介してセカンダリ圧油路L2が接続されている。この連絡油路L8には、オリフィス57Bおよび逆止弁58Bが設けられており、ライン圧油路L1内の作動油の一部をオリフィス57Bおよび逆止弁58Bを介してセカンダリ油路L2に供給することができるようになっている。
図7は、変形例の油圧制御装置50Bにおけるインプット回転速度Ninとライン圧PLとセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとの関係を示す説明図である。図示するように、インプット回転速度Ninが低いエンジン始動時に、電動オイルポンプ55を駆動してその吐出先を連絡油路L7としてオリフィス59Bを介して潤滑油路L3に供給するから、必要な一定圧の潤滑圧PLUBEを確保することができる。また、ライン圧油路L1のライン圧PLの一部は連絡油路L8からオリフィス57Bおよび逆止弁58Bを介してセカンダリ油路L2に供給されるから、インプット回転速度Ninに比例する大きさのセカンダリ圧Psecも確保することができる。これにより、ロックアップクラッチ26の係合(ロックアップ)をより低い回転速度域で実行することが可能となると共に、潤滑部分LUBEに供給する作動油(潤滑油)を確保することができる。もとより、エンジン12が停止中のときには、電動式オイルポンプ55を駆動してその吐出先をライン圧油路L1となるよう切替バルブ56を駆動するから、エンジン12の停止に伴って機械式オイルポンプ27が停止しているときでも、ライン圧PLを供給することができる。
変形例の油圧制御装置50Cは、図8に示すように、切替バルブ56の出力ポート56cには、連絡油路L9を介してセカンダリ圧油路L2が接続されている。この連絡油路L9には、オリフィス57Cおよび逆止弁58Cが設けられており、電動式オイルポンプ55から切替バルブ56を介して導入された作動油をオリフィス57Cおよび逆止弁58Cを介してセカンダリ圧油路L2に供給することができるようになっている。また、ライン圧油路L1には、連絡油路L10を介して潤滑油路L3が接続されている。この連絡油路L10には、オリフィス59Cが設けられており、ライン圧油路L1内の作動油の一部をオリフィス59Cを介してセカンダリ油路L2に供給することができるようになっている。
図9は、変形例の油圧制御装置50Cにおけるインプット回転速度Ninとライン圧PLとセカンダリ圧Psecと潤滑圧PLUBEとの関係を示す説明図である。図示するように、インプット回転速度Ninが低いエンジン始動時に、電動オイルポンプ55を駆動してその吐出先を連絡油路L9としてオリフィス57Cおよび逆止弁58Cを介してセカンダリ圧油路L2に供給するから、必要な一定圧のセカンダリ圧Psecを確保することができる。また、ライン圧油路L1のライン圧PLの一部は連絡油路L10からオリフィス59Cを介して潤滑油路L3に供給されるから、インプット回転速度Ninに比例する大きさの潤滑圧PLUBEも確保することができる。もとより、エンジン12が停止中のときには、電動式オイルポンプ55を駆動してその吐出先をライン圧油路L1となるよう切替バルブ56を駆動するから、エンジン12の停止に伴って機械式オイルポンプ27が停止しているときでも、ライン圧PLを供給することができる。
実施例の油圧制御装置50では、エンジン12が停止してから次に始動されて完爆が判定されるまでの間に亘って電動式オイルポンプ55を駆動するものとし、エンジン12が停止中のときには電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を高圧系(ライン圧油路L1側)としエンジン12が始動中のときには電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を低圧系(セカンダリ圧油路L2,潤滑油路L3側)とするものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、エンジン12がアイドリング運転中のときにも電動式オイルポンプ55を駆動するものとし、この場合に電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を低圧系とするものとしてもよい。また、車両が停止中のときと発進中やコースト(惰性走行)中などの特定走行中のときとに電動式オイルポンプ55を駆動するものとし、車両が停止中のときには電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を高圧系とし車両が特定走行中のときには電動式オイルポンプ55からの作動油の出力先を低圧系とするものとしてもよい。なお、車両が停止中か発進中かの判定は、車速や車両加速度等を用いて行なうものとすればよい。
実施例では、本発明をエンジン12と無段変速機(CVT)40を搭載する自動車に適用するものとしたが、これに限定されるものではなく、エンジン12と有段変速機とを搭載する自動車に適用するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン12が「原動機」に相当し、無段変速機(CVT)40が「変速機」に相当し、機械式オイルポンプ27が「機械式ポンプ」に相当し、プライマリレギュレータバルブ51が「第1の調圧バルブ」に相当し、電動式オイルポンプ55が「電動式ポンプ」に相当し、切替バルブ56が「選択部」に相当し、ライン圧油路L1が「高圧系」に相当し、セカンダリ圧油路L2や潤滑油路L3が「低圧系」に相当する。また、セカンダリ圧油路L2が「第1の低圧系」に相当し、潤滑油路L3が「第2の低圧系」に相当し、セカンダリレギュレータバルブ52が「第2の調圧バルブ」に相当し、連絡油路L4と分岐路L5,L6とオリフィス57,59と逆止弁58とが「分配部」に相当する。また、連絡油路L8とオリフィス57Bと逆止弁58Bとが「供給部」に相当する。また、連絡油路L10とオリフィス59Cも「供給部」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、油圧制御装置の製造産業に利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、13 スタータモータ、14 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、16 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、20 動力伝達装置、20a 変速用電子制御ユニット(変速用ECU)、21 ケース、21a コンバータハウジング、21b トランスアクスルケース、21c リヤカバー、22 トルクコンバータ、23a ポンプインペラ、23b タービンランナ、24 ステータ、25 ワンウェイクラッチ、26 ロックアップクラッチ、26p ロックアップピストン、27 機械式オイルポンプ、28 ポンプアッセンブリ、28a ポンプボディ、28b ポンプカバー、29 外歯ギヤ、30 前後進切替機構、31 遊星歯車機構、40 無段変速機(CVT)、41 インプットシャフト、42 プライマリシャフト、43 プライマリプーリ、43a 固定シーブ、43b 可動シーブ、44 セカンダリシャフト、45 セカンダリプーリ、45a 固定シーブ、45b 可動シーブ、46 ベルト、47 プライマリシリンダ、48 セカンダリシリンダ、49 リターンスプリング、50,50B,50C 油圧制御装置、51 プライマリレギュレータバルブ、52 セカンダリレギュレータバルブ、53 ロックアップコントロールバルブ、54 ロックアップリレーバルブ、55 電動式オイルポンプ、56 切替バルブ、56a 入力ポート、56b,56c 出力ポート、57,57B,57C,59,59B,59C オリフィス、58,50B,58C 逆止弁、80 ギヤ機構、82 差動機構、84 車軸、91 アクセルペダル、92 アクセルペダルポジションセンサ、93 ブレーキペダル、94 マスタシリンダ圧センサ、95 シフトレバー、96 シフトレンジセンサ、99 車速センサ、L1 ライン圧油路、L2 セカンダリ圧油路、L3 潤滑油路、L4,L7,L8,L9,L10 連絡油路、L5,L6 分岐路。

Claims (8)

  1. 間欠運転が可能な原動機と該原動機からの動力を変速する変速機とを備える車両に搭載され、前記変速機が備える高圧系と低圧系とに供給する油圧を制御する油圧制御装置であって、
    前記原動機からの動力により作動して油圧を発生させる機械式ポンプと、
    前記機械式ポンプからの油圧を調圧して前記高圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記低圧系に供給する第1の調圧バルブと、
    電力により作動して油圧を発生させる電動式ポンプと、
    前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系および前記低圧系のいずれか一方に選択的に供給する選択部と、
    を備えることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 請求項1記載の油圧制御装置であって、
    前記電動式ポンプは、少なくとも前記原動機が停止中の場合と該原動機が始動中の場合とに作動して油圧を発生させ、
    前記選択部は、前記原動機が停止中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系に供給し、前記原動機が始動中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記低圧系に供給する
    ことを特徴とする油圧制御装置。
  3. 請求項1または2記載の油圧制御装置であって、
    前記電動式ポンプは、少なくとも前記原動機が停止中の場合と該原動機がアイドリング運転中の場合とに作動して油圧を発生させ、
    前記選択部は、前記原動機が停止中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系に供給し、前記原動機がアイドリング運転中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記低圧系に供給する
    ことを特徴とする油圧制御装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の油圧制御装置であって、
    前記電動式ポンプは、少なくとも車両が停車中の場合と該車両が走行中の場合とに作動して油圧を発生させ、
    前記選択部は、前記車両が停車中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系に供給し、前記車両が走行中の場合には前記電動式ポンプからの油圧を前記低圧系に供給する
    ことを特徴とする油圧制御装置。
  5. 前記原動機と前記変速機との間に発進装置が介在してなる請求項1ないし4いずれか1項に記載の油圧制御装置であって、
    前記低圧系は、前記発進装置を作動させるための発進装置作動回路を形成する第1の低圧系と、前記変速機の構成部材を潤滑するための潤滑回路を形成する第2の低圧系と、を有し、
    前記第1の調圧バルブから排出された油圧を調圧して前記第1の低圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記第2の低圧系に供給する第2の調圧バルブと、
    前記選択部を介して前記低圧系側に供給される前記電動式ポンプからの油圧を、オリフィスによって所定の分配比で前記第1の低圧系と前記第2の低圧系とに分配する分配部と、
    を備えることを特徴とする油圧制御装置。
  6. 前記原動機と前記変速機との間に発進装置が介在してなる請求項1ないし4いずれか1項に記載の油圧制御装置であって、
    前記低圧系は、前記発進装置を作動させるための発進装置作動回路を形成する第1の低圧系と、前記変速機の構成部材を潤滑するための潤滑回路を形成する第2の低圧系と、を有し、
    前記第1の調圧バルブから排出された油圧を調圧して前記第1の低圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記第2の低圧系に供給する第2の調圧バルブと、
    前記高圧系の油圧をオリフィスと逆止弁とを介して前記第1の低圧系に供給する供給部と、
    を備え、
    前記選択部は、前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系および前記第2の低圧系のいずれか一方に選択的に供給する
    ことを特徴とする油圧制御装置。
  7. 前記原動機と前記変速機との間に発進装置が介在してなる請求項1ないし4いずれか1項に記載の油圧制御装置であって、
    前記低圧系は、前記発進装置を作動させるための発進装置作動回路を形成する第1の低圧系と、前記変速機の構成部材を潤滑するための潤滑回路を形成する第2の低圧系と、を有し、
    前記第1の調圧バルブから排出された油圧を調圧して前記第1の低圧系に供給すると共に該調圧に伴って生じる余剰圧を前記第2の低圧系に供給する第2の調圧バルブと、
    前記高圧系の油圧をオリフィスを介して前記第2の低圧系に供給する供給部と、
    を備え、
    前記選択部は、前記電動式ポンプからの油圧を前記高圧系および前記第1の低圧系のいずれか一方に選択的に供給する
    ことを特徴とする油圧制御装置。
  8. 請求項1ないし7いずれか1項に記載の油圧制御装置であって、
    前記変速機は、無段変速機であり、
    前記高圧系の油圧を用いて前記無段変速機の変速制御を行なう
    ことを特徴とする油圧制御装置。
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