JP6157724B2 - 油圧供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンからの駆動力を伝達するための油圧式の第1駆動力伝達機構及び第2駆動力伝達機構に油圧を供給する油圧供給装置に関する。
従来、この種の油圧供給装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この油圧供給装置は、車両のベルト式の無段変速機やクラッチなどの駆動力伝達機構に、作動用の油圧を供給するものである。また、油圧供給装置は、エンジンを動力源とし、メインラインを介して駆動力伝達機構に接続されたオイルポンプと、サブラインを介してメインラインに接続された第1アキュムレータと、サブラインに設けられた遮断弁と、第1アキュムレータに接続された第2アキュムレータを備えている。
以上の構成の油圧供給装置では、エンジンの運転中、遮断弁は開弁状態に保持され、オイルポンプからの油圧は、メインラインを介して駆動力伝達機構に供給されるとともに、その一部が、メインライン及びサブラインを介して、第1アキュムレータに供給され、蓄積される。また、エンジンの停止中、遮断弁が閉弁状態に保持されることによって、第1アキュムレータにそれまでに蓄積された油圧が保持されるとともに、蓄積された油圧の一部が第2アキュムレータに逃がされ、蓄積される。そして、エンジンが再始動されると、遮断弁が開弁されることによって、第1及び第2アキュムレータに蓄積された油圧が、サブライン及びメインラインを介して、駆動力伝達機構に供給される。以上により、この従来の油圧供給装置では、エンジンの再始動時に、駆動力伝達機構に油圧を十分に供給するようにしている。
特願2012−185639号
上述した従来の油圧供給装置では、第1アキュムレータに蓄積された油圧は、駆動力伝達機構に、エンジンの再始動時にのみ供給でき、エンジンの運転中には、オイルポンプからの油圧が不足するような場合であっても、供給することができない。また、従来の油圧供給装置に第2アキュムレータが設けられているのは、次の理由による。すなわち、エンジンの運転中、駆動力伝達機構の作動状態によっては、駆動力伝達機構側の油圧が大きくなることによって、第1アキュムレータに蓄積される油圧が非常に大きくなる場合がある。この場合に、第1アキュムレータに蓄積された非常に大きな油圧を保持するには、大型の遮断弁を用いなければならず、それにより装置の製造コストが増大するので、これを防止すべく、第2アキュムレータを減圧用のアキュムレータとして機能させ、第1アキュムレータに蓄積された油圧の余剰分を第2アキュムレータに逃がすためである。このように、従来の油圧供給装置では、減圧用の第2アキュムレータが必須の構成要素となっており、その分、装置全体の大型化を招いてしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、従来の減圧用のアキュムレータを省略できるとともに、より多くの機能を少ない部品で実現でき、ひいては、装置全体を小型化することができる油圧供給装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、エンジン3からの駆動力を伝達するための油圧式の第1駆動力伝達機構(実施形態における(以下、本項において同じ)減速用シンクロ機構35、増速用シンクロ機構36)及び第2駆動力伝達機構(第1クラッチ15、第2クラッチ16)に油圧を供給する油圧供給装置であって、エンジン3を動力源とし、第1及び第2駆動力伝達機構に、第1及び第2メインライン(シンクロ油路SL、メイン油路ML)をそれぞれ介して油圧を供給するためのオイルポンプ41と、第1及び第2メインラインに、第1及び第2サブライン(第1サブ油路OL1、第2サブ油路OL2、サブ油路OL)をそれぞれ介して接続された、油圧を蓄積可能なアキュムレータ62、62と、常閉弁で構成され、第1サブラインを開閉するとともに、第2メインラインに接続され、第2メインラインを介して供給される油圧を第1信号圧として開弁される第1開閉弁63と、弁体82を有する常閉弁で構成され、第2サブラインを開閉し、弁体82がアキュムレータ62、62側からの油圧により開弁方向に押圧されるように設けられるとともに、アキュムレータ62、62に第3サブライン(第3サブ油路OL3、サブ油路OL)を介して接続され、第3サブラインを介して供給される油圧を第2信号圧として開弁される第2開閉弁64と、第3サブラインを開閉するための第3開閉弁65と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、エンジンを動力源とするオイルポンプからの油圧が、第1及び第2メインラインを介して、第1及び第2駆動力伝達機構にそれぞれ供給される。また、アキュムレータが、第1及び第2サブラインをそれぞれ介して、第1及び第2メインラインに接続されており、第1サブラインを開閉する第1開閉弁が、常閉弁で構成されるとともに、第2メインラインを介して供給される油圧を第1信号圧として開弁される。さらに、第2サブラインを開閉する第2開閉弁が、常閉弁で構成されるとともに、アキュムレータに第3サブラインを介して接続されており、第3サブラインを介して供給される油圧を第2信号圧として開弁される。また、第3開閉弁によって、第3サブラインが開閉される。
以上の構成により、エンジンの運転中、オイルポンプからの油圧が上述したように第1及び第2駆動力伝達機構に供給されるのに伴い、第1開閉弁が、第2メインラインを介して供給される油圧を第1信号圧として、開弁される。これにより、エンジンの運転中、アキュムレータが、第1サブライン及び第1メインラインを介してオイルポンプに連通することによって、オイルポンプからの油圧の一部が、第1メインライン及び第1サブラインを介して、アキュムレータに供給され、蓄積される。この場合、アキュムレータがオイルポンプに加え、第1駆動力伝達機構にも連通するので、油圧が第1駆動力伝達機構で消費されるのに伴って、アキュムレータに蓄積された油圧を第1駆動力伝達機構に供給することができる。
また、エンジンが停止されると、エンジンを動力源とするオイルポンプも停止されることによって、オイルポンプからの第2メインラインを介した第1信号圧の供給も停止されるので、常閉弁で構成された第1開閉弁が閉弁する。さらに、アキュムレータに接続された第2サブラインを開閉する第2開閉弁は、常閉弁で構成されており、第3開閉弁の開弁により第2信号圧が供給されない限り、閉弁状態に保持される。また、アキュムレータに接続された第3サブラインが第3開閉弁で開閉される。以上から、例えば、エンジンの停止中に、第1〜第3サブラインを第1〜第3開閉弁によりそれぞれ閉鎖することによって、アキュムレータにそれまでに蓄積された油圧が保持される。この場合、エンジンの停止に伴って第1開閉弁が自動的に閉弁するので、アキュムレータに蓄積された油圧を保持するための第1開閉弁の特別な制御は不要である。
さらに、例えば、エンジン停止後の再始動時に、第3開閉弁を開弁することで、アキュムレータに蓄積された油圧の一部を第2信号圧として第2開閉弁に供給し、それにより、第2開閉弁を開弁することによって、アキュムレータに蓄積された油圧の残りを、第2サブライン及び第2メインラインを介して、第2駆動力伝達機構に供給することができる。
また、前述した構成から明らかなように、第2開閉弁は、第2サブライン、アキュムレータ、第1サブライン及び第1メインラインを介して、第1駆動力伝達機構に接続されており、第2開閉弁の弁体は、アキュムレータ側からの油圧により開弁方向に押圧される。さらに、エンジンの運転中には、上述したように第1サブラインを開閉する第1開閉弁が開弁状態に保持される。以上から、エンジンの運転中、第1駆動力伝達機構側の油圧が比較的大きくなったときに、当該油圧を、第1メインラインなどを介して第2開閉弁の弁体に作用させ、それにより第2開閉弁を開弁することができる。
これにより、第1及び第2駆動力伝達機構が、第1メインライン、第1サブライン、アキュムレータ、第2サブライン及び第2メインラインを介して互いに連通するので、第1駆動力伝達機構側の油圧を、第2駆動力伝達機構側に逃がすことができる。したがって、エンジンの運転中、第1駆動力伝達機構側の油圧が過大になるのを防止できるため、過大な油圧がアキュムレータに蓄積されることがないので、前述した従来の減圧用のアキュムレータを省略することができる。また、この場合、第1駆動力伝達機構側の油圧が比較的大きくなるのに伴って第2開閉弁が自動的に開弁するので、第1駆動力伝達機構側の油圧を逃がすための第2開閉弁の特別な制御は不要である。
また、これまでに述べたように、本発明による油圧供給装置は、エンジンの運転中にアキュムレータに油圧を蓄積する機能と、エンジンの運転中にアキュムレータから第1駆動力伝達機構に油圧を供給する機能と、アキュムレータに蓄積される油圧の過大化を防止する機能と、エンジンの運転中にアキュムレータに蓄積された油圧をエンジンの停止中に保持する機能と、アキュムレータに蓄積された油圧をエンジンの再始動時に第2駆動力伝達機構に供給する機能を有しており、従来の油圧供給装置よりも多くの機能を有している。さらに、アキュムレータは、第1及び第2駆動力伝達機構への油圧の供給用のアキュムレータとして兼用されており、第2開閉弁は、アキュムレータの油圧の蓄積/放出を制御するための制御弁、及び、第1駆動力伝達機構側の油圧を逃がすためのリリーフ弁として兼用されているので、より多くの機能を少ない部品で実現することができる。
以上のように、本発明による油圧供給装置によれば、従来の減圧用のアキュムレータを省略できるとともに、より多くの機能を少ない部品で実現でき、ひいては、装置全体を小型化することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の油圧供給装置において、第2駆動力伝達機構に供給する油圧は、第1駆動力伝達機構に供給する油圧よりも高く設定されており、エンジン3の運転中、所定条件が成立しているときに、第2開閉弁64を開弁するために、第3開閉弁65が開弁されることにより第2信号圧が第2開閉弁64に供給される(図18)ことを特徴とする。
この構成によれば、エンジンの運転中、所定条件が成立しているときに、第2開閉弁が開弁される。これにより、請求項1に係る発明の説明で述べたように、第1及び第2駆動力伝達機構が、第1メインライン、第1サブライン、アキュムレータ、第2サブライン及び第2メインラインを介して、互いに連通する。この場合、第2駆動力伝達機構に供給する油圧が、第1駆動力伝達機構に供給する油圧よりも高く設定されているので、第2駆動力伝達機構側のより高い油圧を、第2メインラインなどを介して、第1駆動力伝達機構に供給することができる。
また、この第2開閉弁の開弁を所定条件が成立しているときに行うので、例えば、エンジンの運転中に第1駆動力伝達機構を迅速に作動させるという要求がなされていることを、この所定条件として設定することにより、当該要求時に、より高い油圧を第1駆動力伝達機構に供給でき、それにより、第1駆動力伝達機構を迅速に作動させることができる。
また、オイルポンプは、作動油を吸入して吐出するという構成上、オイルポンプから吐出される作動油にエアが混入することは、避けられない。混入したエアが油圧とともにアキュムレータに蓄積されると、その分、アキュムレータから第1及び第2駆動力伝達機構に供給される油圧が低下する。上述した構成によれば、エンジンの運転中、第2駆動力伝達機構側の油圧を、第2メインライン、第2サブライン、アキュムレータ、第1サブライン及び第1メインラインを介して、第1駆動力伝達機構に供給できるので、それに伴ってエアを排出でき、ひいては、アキュムレータから第1及び第2駆動力伝達機構に油圧を十分に供給することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の油圧供給装置において、エンジン3の停止中、第2開閉弁64を閉弁状態に保持するために、第3開閉弁65が閉弁状態に保持されることにより、第2開閉弁64への第2信号圧の供給が停止され(図19)、停止状態のエンジン3が始動されるときに、第2開閉弁64を開弁するために、第3開閉弁65が開弁されることにより、第2信号圧が第2開閉弁64に供給される(図20)ことを特徴とする。
この構成によれば、エンジンの停止中には、第2開閉弁を閉弁状態に保持するとともに、停止状態のエンジンが始動されるときに、第2開閉弁を開弁するので、請求項1に係る発明による効果、すなわち、エンジンの再始動時に、アキュムレータから第2駆動力伝達機構に油圧を供給できるという効果を、適切に得ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の油圧供給装置において、第1サブラインに接続され、第1開閉弁63をバイパスするバイパスライン(第1バイパス油路BL1)と、バイパスラインに設けられ、第1メインライン側からバイパスラインを介してアキュムレータ62、62側に作動油が流入するのを許容するとともに、アキュムレータ62、62側からバイパスラインを介して第1メインライン側に作動油が流入するのを阻止する一方向弁(第1一方向弁91)と、をさらに備えることを特徴とする。
オイルポンプはエンジンを動力源とするため、エンジンの始動時には、オイルポンプの油圧が十分に立ち上がっていないので、オイルポンプから第2メインラインを介して第1開閉弁に供給される第1信号圧は比較的小さく、それにより、常閉弁である第1開閉弁が開弁しない可能性がある。
上述した構成によれば、バイパスラインが、第1サブラインに、第1開閉弁をバイパスするように接続されており、バイパスラインには、一方向弁が設けられている。また、この一方向弁によって、第1メインライン側からバイパスラインを介したアキュムレータ側への作動油の流入が許容される。以上により、エンジンの始動時、オイルポンプの油圧が十分に立ち上がっていないことで第1開閉弁が開弁しないような場合でも、オイルポンプからの油圧の一部を、第1メインライン、第1サブライン及びバイパスラインを介して、アキュムレータに供給し、蓄積できるので、アキュムレータへの油圧の蓄積を迅速に行うことができる。また、一方向弁によって、アキュムレータ側からバイパスラインを介した第1メインライン側への作動油の流入が阻止されるので、アキュムレータに蓄積された油圧がエンジンの停止中にバイパスラインを介して第1メインライン側に逃げることはない。
本発明の実施形態による油圧供給装置が適用された車両の駆動系を、駆動輪とともに示すスケルトン図である。 油圧供給装置などを示す油圧回路図である。 油圧供給装置のシンクロ油圧ラインなどを示す油圧回路図である。 蓄圧装置を、一部の部品を破断して示す図である。 閉弁状態にある第1開閉弁を拡大して示す断面図である。 開弁状態にある第1開閉弁を拡大して示す断面図である。 閉弁状態にある第2開閉弁を拡大して示す断面図である。 開弁状態にある第2開閉弁を拡大して示す断面図である。 油圧供給装置のECUなどを示すブロック図である。 LOWモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。 HIモードにおける駆動系の動作を説明するための図である。 LOWモードにおけるシンクロ油圧ラインの動作を説明するための図である。 HIモードにおけるシンクロ油圧ラインの動作を説明するための図である。 エンジンの手動始動時における蓄圧装置の動作を説明するための図である。 通常モードにおける蓄圧装置の動作を説明するための図である。 図15とは異なる通常モードにおける蓄圧装置の動作を説明するための図である。 リリーフモードにおける蓄圧装置の動作を説明するための図である。 迅速作動モードにおける蓄圧装置の動作を説明するための図である。 エンジンの自動停止中における蓄圧装置の動作を説明するための図である。 エンジンの自動再始動時における蓄圧装置の動作を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態による油圧供給装置が適用された車両の駆動系は、車両の動力源としての内燃機関(以下「エンジン」という)3と、エンジン3の駆動力を車両の左右の駆動輪DW(右駆動輪のみ図示)に伝達するためのトルクコンバータ4、無段変速機5、入力軸6、第1出力軸7、第2出力軸8、副軸9、及びアイドラ軸10を備えている。エンジン3は、ガソリンエンジンであり、駆動力を出力するためのクランク軸3aを有している。これらの入力軸6、第1出力軸7、第2出力軸8、副軸9及びアイドラ軸10は、互いに平行に配置されており、入力軸6は、クランク軸3aと同軸状に配置されている。
トルクコンバータ4は、ポンプインペラ4a、タービンランナ4b及びロックアップクラッチ(以下「LUクラッチ」という)4cを有している。ポンプインペラ4aはクランク軸3aに、タービンランナ4bは入力軸6に、それぞれ連結されており、両者4a、4bの間には、作動油が充填されている。エンジン3の駆動力は、基本的には、ポンプインペラ4a、作動油及びタービンランナ4bを介して、入力軸6に伝達される。
LUクラッチ4cは油圧式のものであり、LUクラッチ4cには、第1LU油室4d及び第2LU油室4eが設けられている(図2参照)。LUクラッチ4cは、油圧が第1LU油室4dに供給されるとともに、第2LU油室4eから油圧(作動油)が排出されることによって、係合状態になり、これとは逆に、油圧が第2LU油室4eに供給されるとともに、第1LU油室4dから作動油が排出されることによって、その係合が解除される。LUクラッチ4cが係合することによって、エンジン3のクランク軸3aと入力軸6の間が直結状態になる。また、LUクラッチ4cの係合度合は、第1又は第2LU油室4d、4eに供給される油圧(作動油の量)に応じて、変化する。
また、ポンプインペラ4aには、ギヤ4fが一体に設けられており、このギヤ4fは、後述するオイルポンプ41の入力軸に一体に設けられたギヤ41aに噛み合っている。なお、図1では便宜上、ギヤ41aが、ギヤ4fから離れた位置に描かれており、両者41a、4fが互いに噛み合っていることを破線で示している。
前記無段変速機5は、ベルト式のものであり、第1プーリ11、第2プーリ12及び伝達ベルト13を有している。第1プーリ11は、互いに対向する可動部11a及び固定部11bなどで構成されている。可動部11aは、第2出力軸8に、その軸線方向に移動可能でかつ相対的に回転不能に取り付けられており、固定部11bは、第2出力軸8に固定されている。両者11a、11bの間には、伝達ベルト13を巻き掛けるためのV字状のベルト溝が形成されている。また、可動部11aには、プーリ油室11cが設けられており(図2参照)、このプーリ油室11cに油圧が供給されることにより、可動部11aが軸線方向に移動することによって、第1プーリ11のプーリ幅が変更され、その有効径が変化する。
第2プーリ12は、上記第1プーリ11と同様に構成されており、その可動部12aが、副軸9に、その軸線方向に移動可能にかつ回転不能に取り付けられており、固定部12bが、副軸9に固定されている。両者12a、12bの間には、V字状のベルト溝が形成されている。また、可動部12aには、プーリ油室12c(図2参照)が設けられている。このプーリ油室12cに油圧が供給されることにより、可動部12aが軸線方向に移動することによって、第2プーリ12のプーリ幅が変更され、その有効径が変化する。伝達ベルト13は、両プーリ11、12のベルト溝に嵌った状態で両プーリ11、12に巻き掛けられている。
以上のように、無段変速機5では、第1及び第2プーリ11、12のプーリ油室11c、12cへの油圧の供給によって、両プーリ11、12の有効径が無段階に変更され、それにより、その変速比(第1及び第2プーリ11、12の間の回転数の比)が無段階に制御される。
また、入力軸6には、エンジン3と反対側の端部及びエンジン3側の部分に、第1クラッチ15及び第2クラッチ16がそれぞれ設けられている。第1クラッチ15は、入力軸6と、入力軸6に回転自在に設けられた第1リダクションギヤ21との間を接続/遮断するものであり、油圧式の摩擦クラッチで構成されており、クラッチ油室15a(図2参照)を有している。第1クラッチ15は、そのクラッチ油室15aに油圧が供給されることによって、係合状態になり、それにより、入力軸6と第1リダクションギヤ21の間が接続される。これにより、第1リダクションギヤ21は、入力軸6と一体に回転自在になる。
また、第1クラッチ15は、クラッチ油室15aへの油圧の供給が停止されることによって、その係合が解除された状態になり、それにより、入力軸6と第1リダクションギヤ21の間が遮断される。これにより、第1リダクションギヤ21は、入力軸6に対して回転自在になる。第1クラッチ15の係合度合は、クラッチ油室15aに供給される油圧が高いほど、より大きくなる。また、第1リダクションギヤ21は、第2出力軸8に一体に設けられた第2リダクションギヤ22に噛み合っている。
上記の第2クラッチ16は、入力軸6と、入力軸6に回転自在に設けられた第1インダクションギヤ23との間を接続/遮断するものであり、第1クラッチ15と同様の油圧式の摩擦クラッチで構成されており、クラッチ油室16a(図2参照)を有している。第2クラッチ16は、そのクラッチ油室16aに油圧が供給されることによって、係合状態になり、それにより、入力軸6と第1インダクションギヤ23の間が接続される。これにより、第1インダクションギヤ23は、入力軸6と一体に回転自在になる。
また、第2クラッチ16は、クラッチ油室16aへの油圧の供給が停止されることによって、その係合が解除された状態になり、それにより、入力軸6と第1インダクションギヤ23の間が遮断される。これにより、第1インダクションギヤ23は、入力軸6に対して回転自在になる。第2クラッチ16の係合度合は、第1クラッチ15と同様、クラッチ油室16aに供給される油圧が高いほど、より大きくなる。また、第1インダクションギヤ23は、副軸9に一体に設けられた第2インダクションギヤ24に噛み合っている。
前記第1出力軸7には、フォワードギヤ25及びリバースギヤ26が回転自在に設けられるとともに、第1ファイナルドライブギヤ27が一体に設けられている。また、第1出力軸7には、油圧式の減速用シンクロ機構35が設けられており、減速用シンクロ機構35によって、フォワードギヤ25及びリバースギヤ26が、第1出力軸7に選択的に連結される。
図3に示すように、減速用シンクロ機構35は、シリンダ35aと、シリンダ35a内に摺動自在に設けられたピストン35bと、ピストン35bに一体に設けられたシフトフォーク35cと、シフトフォーク35cに係合するスリーブ35dを有している。以下、図3の左側を「左」、右側を「右」として説明する。シリンダ35a内は、ピストン35bによって、左側の第1シンクロ油室35eと右側の第2シンクロ油室35fに区画されており、油圧が第1及び第2シンクロ油室35e、35fの双方に同時に供給されたり、第1又は第2シンクロ油室35e、35fに供給されたりする。
減速用シンクロ機構35では、油圧が第1及び第2シンクロ油室35e、35fの双方に供給されているときには、ピストン35bが、シフトフォーク35cとともに中立位置に保持され(後述する図13参照)、それに応じて、第1出力軸7に対するフォワードギヤ25及びリバースギヤ26の連結が解除される(後述する図11参照)。これにより、フォワードギヤ25及びリバースギヤ26は、第1出力軸7に対して回転自在になる。また、油圧が第1シンクロ油室35eにのみ供給されているときには、ピストン35bが、シフトフォーク35cとともにシリンダ35aに対して右側に移動し(後述する図12参照)、それに応じて、フォワードギヤ25が第1出力軸7に連結される(後述する図10参照)。これにより、フォワードギヤ25は、第1出力軸7と一体に回転自在になり、リバースギヤ26は、第1出力軸7に対して回転自在になる。
さらに、油圧が第2シンクロ油室35fにのみ供給されているときには、ピストン35bが、シフトフォーク35cとともにシリンダ35aに対して左側に移動し、それに応じて、リバースギヤ26が第1出力軸7に連結される。これにより、リバースギヤ26は、第1出力軸7と一体に回転自在になり、フォワードギヤ25は、第1出力軸7に対して回転自在になる。
また、フォワードギヤ25は、前述した第1インダクションギヤ23に噛み合っており、リバースギヤ26は、アイドラ軸10に一体に設けられた第1ギヤ28に噛み合っている。アイドラ軸10には、第1ギヤ28に加え、第2ギヤ29が一体に設けられており、第2ギヤ29は、第1インダクションギヤ23に噛み合っている。なお、図1では便宜上、フォワードギヤ25及び第2ギヤ29が、第1インダクションギヤ23から離れた位置に描かれており、両者25、29が第1インダクションギヤ23に噛み合っていることを、破線で示している。
また、前記第1ファイナルドライブギヤ27は、ディファレンシャルギヤDFに一体に設けられたファイナルドリブンギヤ30に噛み合っている。ディファレンシャルギヤDFには、左右の駆動軸AL、ARが取り付けられており、前者AL及び後者ARは、左右の駆動輪DWにそれぞれ連結されている。
さらに、第2出力軸8には、第2ファイナルドライブギヤ31が回転自在に設けられるとともに、油圧式の増速用シンクロ機構36が設けられている。増速用シンクロ機構36は、第2ファイナルドライブギヤ31を第2出力軸8に連結するものであり、その基本的な構成は減速用シンクロ機構35と同様である。具体的には、図3に示すように、増速用シンクロ機構36は、シリンダ36aと、シリンダ36a内に摺動自在に設けられたピストン36bと、ピストン36bに一体に設けられたシフトフォーク36cと、シフトフォーク36cに係合するスリーブ36dを有している。シリンダ36a内は、ピストン36bによって、左側の第1シンクロ油室36eと右側の第2シンクロ油室36fに区画されており、油圧が第1及び第2シンクロ油室36e、36fに選択的に供給される。
増速用シンクロ機構36では、油圧が第1シンクロ油室36eに供給されているときには、ピストン36bが、シフトフォーク36cとともにシリンダ36aに対して右側に移動し(後述する図13参照)、それに応じて、第2ファイナルドライブギヤ31が第2出力軸8に連結される(後述する図11参照)。これにより、第2ファイナルドライブギヤ31は、第2出力軸8と一体に回転自在になる。さらに、油圧が第2シンクロ油室36fに供給されているときには、ピストン36bが、シフトフォーク36cとともにシリンダ36aに対して左側に移動し(後述する図12参照)、それに応じて、第2出力軸8への第2ファイナルドライブギヤ31の連結が解除される(後述する図10参照)。これにより、第2ファイナルドライブギヤ31は、第2出力軸8に対して回転自在になる。また、第2ファイナルドライブギヤ31は、前述したファイナルドリブンギヤ30に噛み合っている。
以上の構成の駆動系は、その動作モードとして、エンジン3の駆動力を低速側の変速比で無段階に変速した状態で駆動輪DWに伝達するLOWモードや、高速側の変速比で無段階に変速した状態で駆動輪DWに伝達するHIモードを有している。以下、これらのLOWモード及びHIモード中の動作について、図10及び図11をそれぞれ参照しながら、順に説明する。
[LOWモード]
LOWモード中には、第1クラッチ15を係合させるとともに、第2クラッチ16の係合を解除する。また、減速用シンクロ機構35によって、フォワードギヤ25を第1出力軸7に連結するとともに、増速用シンクロ機構36によって、第2出力軸8と第2ファイナルドライブギヤ31の間の連結を解除する。
以上により、図10にハッチングを施した矢印付きの太い線で示すように、エンジン3からトルクコンバータ4を介して入力軸6に伝達された駆動力は、第1クラッチ15、第1リダクションギヤ21、第2リダクションギヤ22、第2出力軸8、第1プーリ11、伝達ベルト13、第2プーリ12、副軸9、第2インダクションギヤ24、第1インダクションギヤ23、フォワードギヤ25、減速用シンクロ機構35、第1出力軸7、第1ファイナルドライブギヤ27、ファイナルドリブンギヤ30、ディファレンシャルギヤDF、及び左右の駆動軸AL、ARを介して、左右の駆動輪DWに伝達される。また、LOWモード中、無段変速機5の変速比を変更することによって、エンジン3の駆動力は、低速側の変速比で無段階に変速された状態で駆動輪DWに伝達される。なお、図10では、第1クラッチ15が係合状態にあることを示すために、第1クラッチ15にハッチングを付している。
[HIモード]
HIモード中には、第2クラッチ16を係合させるとともに、第1クラッチ15の係合を解除する。また、増速用シンクロ機構36によって、第2ファイナルドライブギヤ31を第2出力軸8に連結するとともに、減速用シンクロ機構35によって、フォワードギヤ25及びリバースギヤ26の双方と第1出力軸7との間の連結を解除する。
以上により、図11にハッチングを施した矢印付きの太い線で示すように、エンジン3から入力軸6に伝達された駆動力は、第2クラッチ16、第1インダクションギヤ23、第2インダクションギヤ24、副軸9、第2プーリ12、伝達ベルト13、第1プーリ11、第2出力軸8、増速用シンクロ機構36、第2ファイナルドライブギヤ31、ファイナルドリブンギヤ30、ディファレンシャルギヤDF、及び左右の駆動軸AL、ARを介して、左右の駆動輪DWに伝達される。また、HIモード中、無段変速機5の変速比を変更することによって、エンジン3の駆動力は、高速側の変速比で無段階に変速された状態で駆動輪DWに伝達される。なお、図11では、第2クラッチ16が係合状態にあることを示すために、第2クラッチ16にハッチングを付している。
次に、図2〜図9を参照しながら、本実施形態による油圧供給装置について説明する。油圧供給装置は、前述したトルクコンバータ4、無段変速機5、第1及び第2クラッチ15、16、減速用シンクロ機構35、ならびに増速用シンクロ機構36に油圧を供給するものであり、図2に示すオイルポンプ41、メイン油路ML、クラッチ油圧ラインCLL、LU油圧ラインLUL、プーリ油圧ラインPUL及びシンクロ油圧ラインSYLを備えている。以下の説明では、第1及び第2クラッチ15、16を総称して、適宜「クラッチ機構」というとともに、減速用シンクロ機構35及び増速用シンクロ機構36を総称して、適宜「シンクロ機構」という。
オイルポンプ41は、エンジン3を動力源とするギヤポンプであり、メイン油路MLの一端部に接続されている。エンジン3の運転中、オイルポンプ41は、前述したトルクコンバータ4、ギヤ4f及びギヤ41aを介してエンジン3の駆動力が伝達されることで駆動されることにより、リザーバRに貯留された作動油を吸入するとともに、昇圧した状態でメイン油路MLに吐出する。メイン油路MLには、オイルポンプ41側から順に、スプール弁で構成されたPH制御弁42及び第1減圧弁43が設けられている。オイルポンプ41の運転中、オイルポンプ41からの作動油の油圧は、PH制御弁42によって調圧された状態で、第1減圧弁43、LU油圧ラインLUL及びプーリ油圧ラインPULに供給される。第1減圧弁43に供給された油圧は、第1減圧弁43で減圧された状態で、さらにクラッチ油圧ラインCLLやシンクロ油圧ラインSYLに供給される。
クラッチ油圧ラインCLLは、第1減圧弁43からの油圧をクラッチ機構(第1及び第2クラッチ15、16)のクラッチ油室15b、16bに導くためのものであり、第1及び第2クラッチ油路CL1、CL2、ならびに第1及び第2電磁弁SV1、SV2を有している。第1及び第2クラッチ油路CL1、CL2の一端部は、メイン油路MLの他端部に接続されており、両油路CL1、CL2の他端部は、クラッチ油室15a、16aにそれぞれ接続されている。また、第1及び第2電磁弁SV1、SV2は、第1及び第2クラッチ油路CL1、CL2の途中にそれぞれ設けられており、後述するECU2に接続されている(図9参照)。
オイルポンプ41の運転中、第1減圧弁43からの油圧は、メイン油路ML、第1及び第2クラッチ油路CL1、CL2をそれぞれ介して、クラッチ油室15a、16aに供給される。クラッチ油室15a、16aに供給される油圧(作動油の量)は、後述するECU2により第1及び第2電磁弁SV1、SV2の開度が変更されることによって、それぞれ制御され、それにより第1及び第2クラッチ15、16の係合度合がそれぞれ変更される。
LU油圧ラインLULは、PH制御弁42からの油圧をLUクラッチ4cの第1及び第2LU油室4d、4eに導くためのものであり、PH制御弁42に油路を介して接続されたTC調圧弁44と、TC調圧弁44に油路を介して接続されたLC制御弁45と、LC制御弁45、第1及び第2LU油室4d、4eに油路を介して接続されたLC切換弁46などで構成されている。これらのTC調圧弁44、LC制御弁45及びLC切換弁46は、スプール弁で構成されている。オイルポンプ41の運転中、PH制御弁42からの油圧は、TC調圧弁44、LC制御弁45及びLC切換弁46などを介して、LUクラッチ4cの第1又は第2LU油室4d、4eに供給される。
また、LC制御弁45には、前述した第1減圧弁43からの油圧が、第3電磁弁SV3により調圧した状態で供給される。これにより、LC制御弁45が駆動されることによって、第1又は第2LU油室4d、4eに供給される油圧(作動油の量)が変化し、ひいては、LUクラッチ4cの係合度合が変更される。このように、第3電磁弁SV3の開度を変化させることによって、LUクラッチ4cの係合度合が変更される。第3電磁弁SV3の開度は、ECU2により制御される(図9参照)。
また、LC切換弁46には、ソレノイドSOが接続されている。ソレノイドSOの励磁/非励磁によってLC切換弁46が駆動され、それにより、LC制御45からの油圧の供給先が、第1又は第2LU油室4d、4eに切り換えられる。これにより、前述したように油圧が第1LU油室4dに供給されるとともに、第2LU油室4eから作動油が排出されることによって、係合状態になり、これとは逆に、油圧が第2LU油室4eに供給されるとともに、第1LU油室4dから作動油が排出されることによって、係合が解除された状態になる。ソレノイドSOの励磁/非励磁は、ECU2により制御される(図9参照)。
前記プーリ油圧ラインPULは、PH制御弁42からの油圧を第1及び第2プーリ11、12のプーリ油室11c、12cに導くためのものであり、油路を介してプーリ油室11cに接続された第1調圧弁47と、油路を介してプーリ油室12cに接続された第2調圧弁48などで構成されている。第1及び第2調圧弁47、48はいずれも、スプール弁で構成されており、油路を介して、メイン油路MLのPH制御弁42と第1減圧弁43の間の部分に接続されている。オイルポンプ41の運転中、PH制御弁42からの油圧は、油路、第1及び第2調圧弁47、48をそれぞれ介して、第1及び第2油室11c、12cに供給される。
また、第1調圧弁47には、第1減圧弁43からの油圧が、第4電磁弁SV4により調圧した状態で供給される。これにより、第1調圧弁47が駆動されることによって、プーリ油室11cに供給される油圧(作動油の量)が変化し、ひいては、第1プーリ11の有効径が変更される。このように、第4電磁弁SV4の開度を変化させることによって、第1プーリ11の有効径が変更される。第4電磁弁SV4の開度は、ECU2により制御される(図9参照)。
さらに、第2調圧弁48には、第1減圧弁43からの油圧が、第5電磁弁SV5により調圧した状態で供給される。これにより、第2調圧弁48が駆動されることによって、プーリ油室12cに供給される油圧(作動油の量)が変化し、ひいては、第2プーリ12の有効径が変更される。このように、第5電磁弁SV5の開度を変化させることによって、第2プーリ12の有効径が変更される。第5電磁弁SV5の開度は、ECU2により制御される(図9参照)。
前記シンクロ油圧ラインSYLは、第1減圧弁43からの油圧をシンクロ機構(減速用シンクロ機構35及び増速用シンクロ機構36)の第1及び第2シンクロ油室35e、36e、35f、36fに導くためのものであり、図3に示すシンクロ油路SL、第1切換弁51、第2切換弁52、及び第3切換弁53などで構成されている。図2に示すように、シンクロ油路SLの一端部は、メイン油路MLの第1減圧弁43よりも下流側の部分に接続されており、シンクロ油路SLの途中には、メイン油路ML側から順に、第2減圧弁54、第1絞りRE1及び一方向弁55が設けられている。
第1減圧弁43からの油圧は、第2減圧弁54でさらに減圧された状態で、第1及び第2シンクロ油室35e、36e、35f、36fに供給される。第1及び第2シンクロ油室35e、36e、35f、36fに供給する油圧(目標値)は、クラッチ油室15a、16aに供給する油圧(目標値)よりも低く設定されている。これは、第1及び第2クラッチ15、16は、前述したように油圧式の摩擦クラッチであり、その伝達トルクが供給される油圧に応じて変化するものであるため、より大きな油圧を必要とする。これに対し、減速用シンクロ機構35及び増速用シンクロ機構36は、それらのシフトフォーク35c、36cを作動させることによりギヤを軸に連結するものであるため、それほど大きな油圧を必要としないからである。
上記の第1絞りRE1は、オリフィス絞りであり、第1絞りRE1によって、シンクロ油路SLを流れる作動油の流量が制限される。なお、第1絞りRE1は、チョーク絞りでもよい。一方向弁55は、第2減圧弁54側から第1及び第2シンクロ油室35e、36e、35f、36f側への作動油の流入を許容するとともに、第1及び第2シンクロ油室35e、36e、35f、36f側から第2減圧弁54側への作動油の流入を阻止する。
また、図3に示すように、シンクロ油路SLの一方向弁55よりもシンクロ機構側の部分は、第1〜第4シンクロ油路SL1〜SL4に分岐している。第1〜第3シンクロ油路SL1〜SL3の端部は、第1〜第3切換弁51〜53にそれぞれ接続されており、第4シンクロ油路SL4の端部は、後述する上流側第1サブ油路OL1aの一端部に接続されている。
第1切換弁51は、4つのポートを有するスプール弁で構成されており、4つのポートの1つに、第1シンクロ油路SL1の端部が接続されており、残りの3つには、第1〜第3油路L1〜L3の一端部がそれぞれ接続されている。第1油路L1の他端部は、前記リザーバRに接続されており、第2及び第3油路L2、L3の他端部は、増速用シンクロ機構36のシリンダ36aに接続されている。また、第2及び第3油路L2、L3は、第1及び第2油室36e、36fにそれぞれ連通している。
第2切換弁52は、3つのポートを有するスプール弁で構成され、3つのポートの1つに、第2シンクロ油路SL2の端部が接続されており、残りの2つには、第4及び第5油路L4、L5の一端部がそれぞれ接続されている。第4油路L4の他端部は、減速用シンクロ機構35のシリンダ35aに接続されており、第4油路L4は、第1油室35eに連通している。第5油路L5の他端部は、第2油路L2に接続されている。また、第3切換弁53は、第2切換弁52と同様、3つのポートを有するスプール弁で構成され、3つのポートの1つに、第3シンクロ油路SL3の端部が接続されており、残りの2つには、第6及び第7油路L6、L7の一端部がそれぞれ接続されている。第6油路L6の他端部は、減速用シンクロ機構35のシリンダ35aに接続されており、第6油路L6は、第2油室35fに連通している。また、第7油路L7の他端部は、リザーバRに接続されている。
また、第1〜第3切換弁51〜53には、第1〜第3ソレノイドSO1〜SO3がそれぞれ接続されている。第1〜第3ソレノイドSO1〜SO3の励磁/非励磁によって第1〜第3切換弁51〜53が作動状態/初期状態に駆動され、それにより、シンクロ油圧ラインSYLにおける作動油の流路が切り換えられる。第1〜第3ソレノイドSO1〜SO3の励磁/非励磁は、ECU2により制御される(図9参照)。以下、図12及び図13を参照しながら、前述したLOWモード及びHIモードにおける第1〜第3切換弁51〜53による流路の切換について説明する。
[LOWモード]
LOWモード中、第1ソレノイドSO1を非励磁状態に制御し、それにより、第1切換弁51を初期状態に駆動することによって、図12に示すように、第1シンクロ油路SL1を第3油路L3に連通させるとともに、第2油路L2を第1油路L1に連通させる。これにより、第2減圧弁54からシンクロ油路SLに供給された油圧の一部が、第1シンクロ油路SL1及び第3油路L3を介して増速用シンクロ機構36の第2油室36fに供給される。それにより、図12に中抜きの矢印で示すように、ピストン36bがシフトフォーク36cとともに左側に移動するとともに、第1油室36e内の作動油が、第2及び第1油路L2、L1を介してリザーバRに排出される。
また、上述したようにシフトフォーク36cが左側に移動するのに応じて、前述した増速用シンクロ機構36による第2出力軸8と第2ファイナルドライブギヤ31の間の連結が解除される。なお、図12では、作動油を点描で示すとともに、作動油の流れの方向(油圧の作用方向)を、各種の油路に沿って付した矢印によって示している。このことは、他の後述する図面についても同様に当てはまる。
また、LOWモード中、第2ソレノイドSO2を非励磁状態に制御し、それにより、第2切換弁52を初期状態に駆動することによって、第2シンクロ油路SL2を第4油路L4に連通させるとともに、第5油路L5に接続されたポートを閉鎖する。また、第3ソレノイドSO3を励磁状態に制御し、それにより、第3切換弁53を作動状態に駆動することによって、第6油路L6を第7油路L7に連通させるとともに、第3シンクロ油路SL3が接続されたポートを閉鎖する。
以上のように第2及び第3切換弁52、53が駆動されることによって、第2減圧弁54からシンクロ油路SLに供給された油圧の残りが、第2シンクロ油路SL2及び第4油路L4を介して、減速用シンクロ機構35の第1油室35eに供給される。これにより、図12に中抜きの矢印で示すように、ピストン35bがシフトフォーク35cとともに右側に移動するとともに、第2油室35f内の作動油が、第6及び第7油路L6、L7を介してリザーバRに排出される。また、上述したようにシフトフォーク35cが右側に移動するのに応じて、前述した減速用シンクロ機構35による第1出力軸7へのフォワードギヤ25の連結が行われる。
[HIモード]
HIモード中、第1ソレノイドSO1を励磁状態に制御し、それにより、第1切換弁51を作動状態に駆動することによって、図13に示すように、第1シンクロ油路SL1を第2油路L2に連通させるとともに、第3油路L3を第1油路L1に連通させる。これにより、第2減圧弁54からシンクロ油路SLに供給された油圧の一部が、第1シンクロ油路SL1及び第2油路L2を介して、増速用シンクロ機構36の第1油室36eに供給される。それにより、図13に中抜きの矢印で示すように、ピストン36bがシフトフォーク36cとともに右側に移動するとともに、第2油室36f内の作動油が、第3及び第1油路L3、L1を介してリザーバRに排出される。また、上述したようにシフトフォーク36cが右側に移動するのに応じて、前述した増速用シンクロ機構36による第2出力軸8と第2ファイナルドライブギヤ31の間の連結が行われる。
また、HIモード中、LOWモードの場合と同様、第2ソレノイドSO2を非励磁状態に制御し、それにより、第2切換弁52を初期状態に駆動することによって、第2シンクロ油路SL2を第4油路L4に連通させるとともに、第5油路L5が接続されたポートを閉鎖する。これにより、第2減圧弁54からシンクロ油路SLに供給された油圧の一部が、減速用シンクロ機構35の第1油室35eに供給される。
さらに、第3ソレノイドSO3を非励磁状態に制御し、それにより、第3切換弁53を初期状態に駆動することによって、第3シンクロ油路SL3を第6油路L6に連通させるとともに、第7油路L7が接続されたポートを閉鎖する。これにより、第2減圧弁54からシンクロ油路SLに供給された油圧の残りが、第3シンクロ油路SL3及び第6油路L6を介して、減速用シンクロ機構35の第2油室35fに供給される。以上により、第2減圧弁54からの油圧が第1及び第2油室35e、35fに同時に供給されることで、ピストン35bがシフトフォーク35cとともに中立位置に位置し、それに応じて、前述した減速用シンクロ機構35による第1出力軸7へのフォワードギヤ25及びリバースギヤ26の連結が、解除される。
また、油圧供給装置は、蓄圧装置61をさらに備えている。図4に示すように、蓄圧装置61は、2つのアキュムレータ62、62と、第1〜第3サブ油路OL1〜OL3と、第1〜第3サブ油路OL1〜OL3をそれぞれ開閉するための第1〜第3開閉弁63〜65を有している。各アキュムレータ62は、油圧を蓄積可能なピストン型のものであり、シリンダ62aと、シリンダ62a内に摺動自在に設けられたピストン62bと、圧縮コイルばねで構成されたスプリング62cなどで構成されている。シリンダ62aとピストン63bの間には、蓄圧室62dが画成されており、ピストン62bは、スプリング62cによって蓄圧室62d側に付勢されている。以下、2つのアキュムレータ62、62を総称するときには、その符号を1つのみ記載するものとする。このことは、蓄圧室62dについても同様である。
第1サブ油路OL1は、アキュムレータ62の蓄圧室62dを前述したシンクロ油路SLに連通させるためのものであり、シンクロ油路SL側に設けられた上流側第1サブ油路OL1aと、アキュムレータ62側に設けられた下流側第1サブ油路OL1bで構成されている。上流側第1サブ油路OL1aの一端部は、図3及び図4に示すように、シンクロ油路SLのうちの第4シンクロ油路SL4に接続されており、上流側第1サブ油路OL1aの他端部は、第1開閉弁63の後述する第1ポート71aに接続されている。
また、下流側第1サブ油路OL1bの一端部は、第1開閉弁63の後述する第2ポート71dに接続されており、他端部は、サブ油路OLの一端部に接続されている。サブ油路OLは、その他端部が二股に分岐するとともに、アキュムレータ62に接続されている。以上により、下流側第1サブ油路OL1bは、サブ油路OLを介して、アキュムレータ62に接続されるとともに、蓄圧室62dに連通している。
また、上流側及び下流側第1サブ油路OL1a、OL1bには、第1開閉弁63をバイパスする第1バイパス油路BL1が接続されており、第1バイパス油路BL1の途中には、第1一方向弁91が設けられている。第1一方向弁91によって、作動油がシンクロ油路SL側から第1バイパス油路BL1を介してアキュムレータ62側に流入するのが許容されるとともに、アキュムレータ62側から第1バイパス油路BL1を介してシンクロ油路SL側に流入するのが阻止される。
前記第2サブ油路OL2は、アキュムレータ62の蓄圧室62dを前述したメイン油路MLに連通させるためのものであり、メイン油路ML側に設けられた上流側第2サブ油路OL2aと、アキュムレータ62側に設けられた下流側第2サブ油路OL2bで構成されている。図2及び図4に示すように、上流側第2サブ油路OL2aの一端部は、メイン油路MLに接続されており、他端部は、第2開閉弁64の後述する第1ポート81aに接続されている。
また、上流側第2サブ油路OL2aには、作動油の流量を制限する第2絞りRE2が設けられている。第2絞りRE2は、第1絞りRE1と同様のオリフィス絞りであるが、チョーク絞りでもよい。さらに、上流側第2サブ油路OL2aには、第2絞りRE2をバイパスする第2バイパス油路BL2が接続されており、第2バイパス油路BL2には、第2一方向弁92が設けられている。第2一方向弁92によって、作動油が第2開閉弁64側から第2バイパス油路BL2を介してメイン油路ML側に流入するのが許容されるとともに、メイン油路ML側から第2バイパス油路BL2を介して第2開閉弁64側に流入するのが阻止される。
さらに、上流側第2サブ油路OL2aの第2絞りRE2よりもメイン油路ML側の部分には、第4サブ油路OL4の一端部が接続されている。第4サブ油路OL4は、メイン油路ML側の油圧を、第1開閉弁63を開弁するための後述する第1信号圧として第1開閉弁63に導くためのものであり、第4サブ油路OL4の他端部は、第1開閉弁63の後述する第3ポート71hに接続されている。
また、下流側第2サブ流路OL2bの一端部は、第2開閉弁64の後述する第2ポート81dに接続されており、他端部は、前述したサブ油路OLの一端部に接続されている。これにより、下流側第2サブ油路OL2bは、下流側第1サブ油路OL1bと同様、サブ油路OLを介して、アキュムレータ62に接続されるとともに、蓄圧室62dに連通している。
前記第3サブ油路OL3は、アキュムレータ62側の油圧を、第2開閉弁64を開弁するための後述する第2信号圧として第2開閉弁64に導くためのものであり、アキュムレータ62側に設けられた上流側第3サブ油路OL3aと、第2開閉弁64側に設けられた下流側第3サブ油路OL3bで構成されている。上流側第3サブ油路OL3aの一端部は、サブ油路OLに接続されており、他端部は、第3開閉弁65に接続されている。下流側第3サブ油路OL3bの一端部は、第3開閉弁65に接続されており、他端部は、第2開閉弁64の後述する第3ポート81hに接続されている。第3開閉弁65は、常閉式の電磁弁で構成されており、ECU2に接続されている(図9参照)。ECU2から第3開閉弁65への駆動信号の入力/入力停止により、第3開閉弁65が開閉されることによって、第3サブ油路OL3が開閉される。
次に、図4〜図6を参照しながら、第1開閉弁63について説明する。なお、図4では、便宜上、第1開閉弁63の主要な構成要素のみに符号を付しており、一部の構成要素の符号を省略している。第1開閉弁63は、供給される油圧を第1信号圧として開弁される常閉弁で構成されており、本体部71と、本体部71に収容された弁体72、駆動部73及び復帰ばね74を有している。以下、図5の左側及び右側をそれぞれ「左」及び「右」とする。
本体部71の右部の外周部には、前述した第1ポート71aが設けられており、第1ポート71aは、リング状に形成されるとともに、上流側第1サブ油路OL1aの他端部に接続されている。また、本体部の右部の内部には、左側から順に、弁室71b及び弁座75が設けられている。弁室71bの外周には、外方へ放射状に延びる2つの連通孔71c、71cが設けられている。弁室71bは、これらの連通孔71c、71cを介して第1ポート71aに連通しており、さらに上流側第1サブ油路OL1aに連通している。
上記の弁座75は、円筒状に形成されており、互いに連通する第1連通孔75a及び第2連通孔75bを有している。第1連通孔75aは、左右方向(軸線方向)に延びており、その左端部が、弁体72に合致するように拡径している。第2連通孔75bは、2つの孔で構成され、弁座75の右端部に配置されるとともに、第1連通孔75aから外方に放射状に延びている。弁座75の右端は壁部によって閉鎖されている。また、本体部71の右端部の外周部には、前述した第2ポート71dが設けられており、第2ポート71dは、リング状に形成されるとともに、下流側第1サブ油路OL1bの一端部に接続されている。第1連通孔75aは、第2連通孔75bを介して第2ポート71dに連通しており、さらに下流側第1サブ油路OL1bに連通している。
前記弁体72は、ボール状に形成され、弁室71bに収容されており、図5に示す閉鎖位置と図6に示す開放位置の間で、左右方向に移動自在である。図5に示すように、弁体72は、閉鎖位置に位置しているときには、その右部が弁座75の左端部に当接し、弁座75の第1連通孔75aを閉鎖しており、弁体72の右端部が第1連通孔75aに収容され、弁体72の左半部が連通孔71c、71cに臨んでいる。また、図6に示すように、弁体72は、開放位置に位置しているときには、その左端部が弁室71bの左側の壁部に当接するとともに、右端部が弁座75から離れており、それにより第1連通孔75aが開放されていて、弁体72の右半部が連通孔71c、71cに臨んでいる。さらに、第1連通孔75aが開放されることによって、弁室71bが第1連通孔75aと連通する。
また、本体部71には、その左部に、収容部71eが形成されるとともに、中央部から右部にわたって、左右方向に延びる案内孔71fが形成されている。収容部71e及び案内孔71fは、互いに連通しており、案内孔71fは、弁室71bに連通している。前記駆動部73は、基部73aと、基部73aから右方に延びる棒状の押圧部73bで構成されており、図5に示す初期位置と図6に示す作動位置の間で、左右方向に移動自在である。基部73aは収容部71eに収容されており、基部73aの外周面は、収容部71eの内周面に接触している。また、基部73aの左右方向に直行する断面の面積は、弁体72の断面積よりも大きい。押圧部73bは、案内孔71fに挿入されており、その右端部が、先細りのテーパ状に形成されている。駆動部73が初期位置に位置しているときには、押圧部73bの右端部は、弁体72の左端部に当接している。
また、基部73aには、左方に開口する凹部が形成されており、この凹部には、前記復帰ばね74が設けられている。復帰ばね74は、圧縮コイルばねで構成されており、駆動部73を介して弁体72を右方に付勢している。第1開閉弁63が閉弁状態にあるときには、弁体72及び駆動部73は、復帰ばね74による付勢によって、前述した閉鎖位置及び初期位置にそれぞれ保持されている。復帰ばね74のばね定数は、後述する蓄圧装置61の動作を実現可能な所定値に設定されている。また、本体部71の収容部71e及び基部73aの右側面によって画成された空間は、前記第1信号圧が供給される油室71gになっている。案内孔71fの左端部(収容部71e側の端部)には、シール(図示せず)が設けられており、このシールによって、油室71g側から案内孔71fへの作動油の流入が阻止される。
また、本体部71の左部の外周部には、前述した第3ポート71hが設けられている。第3ポート71hは、第1ポート71aと同様にリング状に形成されており、第4サブ油路OL4の他端部に接続されている。さらに、本体部71の左部には、2つの連通孔71i、71iが形成されている。各連通孔71iは、上記の油室71gから外方に放射状に延びており、油室71g及び第3ポート71hに連通している。油室71gは、連通孔71i、71i及び第3ポート71hを介して、第4サブ油路OL4に連通している。
さらに、本体部71には、第1ポート71aと第3ポート71hの間に、リング状の第4ポート71jが設けられている。第4ポート71jは、第4ポート71jから内側に放射状に延びる2つの連通孔71k、71kを介して、前記案内孔71fに連通している。また、第4ポート71jには、ドレン油路DLの一端部が接続されており、ドレン油路DLの他端部は、リザーバRに接続されている。
次に、図5及び図6を参照しながら、第1開閉弁63の動作について説明する。図5に示すように、第1信号圧(作動油)が油室71gに供給されておらず、第1開閉弁63が閉弁状態にあるときには、弁体72及び駆動部73が、復帰ばね74による付勢によって閉鎖位置及び初期位置にそれぞれ保持されており、弁座75の第1連通孔75aが、弁体72によって閉鎖されている。これにより、第1開閉弁63を介した上流側及び下流側第1サブ油路OL1a、OL1bの間での作動油の流れが遮断される。
また、図6に示すように、第1開閉弁63を開弁するために、第1信号圧が油室71gに供給されると、駆動部73は、供給された第1信号圧で左方に押圧されることにより、同図に中抜きの矢印で示すように、復帰ばね74の付勢力に抗して左方に移動し、作動位置に位置する。これにより、弁体72は、復帰ばね74による付勢から解放されることによって、弁室71bの左側の壁部に当接する開放位置に移動自在になる。また、駆動部73が作動位置に位置するのに伴い、駆動部73の押圧部73bの先細の右端部が、連通孔71k、71kに臨むことによって、弁室71bが、案内孔71f、連通孔71k、71k及び第4ポート71jを介して、ドレン油路DLに連通する。
この場合において、作動油が上流側第1サブ油路OL1aなどを介して弁室71bに流入しているときには、弁室71bに流入した作動油が、案内孔71f、連通孔71k、71k及び第4ポート71jを介してドレン油路DLに排出されるのに伴い、弁体72が開放位置に移動する。これにより、前述したように弁室71bが第1連通孔75aと連通することによって、上流側第1サブ油路OL1aなどを介して弁室71bに流入した作動油は、第1及び第2連通孔75a、75bならびに第2ポート71dを介して、下流側第1サブ油路OL1bに流入する。また、弁体72が開放位置に移動するのに伴い、案内孔71fが弁体72で閉鎖されるので、上述したドレン油路DLへの作動油の排出が停止される。
また、上述したように第1信号圧が油室71gに供給されている場合において、作動油が下流側第1サブ油路OL1bなどを介して第1連通孔75aに流入しているときには、第1連通孔75aに流入した作動油により弁体72が押圧されることによって、弁体72が開放位置に位置する。その結果、下流側第1サブ油路OL1bなどを介して第1連通孔75aに流入した作動油は、弁室71b、連通孔71c、71c及び第1ポート71aを介して、上流側第1サブ油路OL1aに流入する。また、弁体72は、これまでに述べたように開放位置に位置すると、その後、第1信号圧の供給が停止されない限り、第1連通孔75aに流入する作動油の油圧によって開放位置に保持される。
第2開閉弁64は、供給される油圧を第2信号圧として開弁される常閉弁で構成されており、第1開閉弁63と同様に構成されている。このため、以下、図4、図7及び図8を参照しながら、第2開閉弁64の構成及び動作について簡単に説明する。なお、以下の説明では、図7の左側及び右側をそれぞれ「左」及び「右」とし、図4では、便宜上、第2開閉弁64の主要な構成要素のみに符号を付している。図4、図7及び図8に示すように、第2開閉弁64は、本体部81、弁体82、駆動部83及び復帰ばね84を有している。
本体部81には、前述した第1及び第2ポート81a、81dと、弁室81bならびに弁座85が設けられている。これらの第1及び第2ポート81a、81d、弁室81bならびに弁座85の構成や配置は、第1開閉弁63の第1及び第2ポート71a、71d、弁室71bならびに弁座75のそれとそれぞれ同様である。弁室81bは、2つの連通孔81c、81cと第1ポート81aを介して、上流側第2サブ油路OL2aに連通している。また、弁座85の第1連通孔85aは、第2連通孔85b及び第2ポート81dを介して、下流側第2サブ油路OL2bに連通している。
弁体82は、ボール状に形成され、弁室81bに収容されており、図7に示す閉鎖位置と図8に示す開放位置との間で、左右方向に移動自在である。図7に示すように、第2開閉弁64が閉弁状態にあるときには、弁体82は、閉鎖位置に位置し、その右部が弁座85の左端部に当接するとともに、弁座85の第1連通孔85aを閉鎖しており、弁体82の右端部が第1連通孔85aに収容され、弁体82の左半部が連通孔81c、81cに臨んでいる。また、図8に示すように、第2開閉弁64が開弁状態にあるときには、弁体82は、開放位置に位置し、その左端部が弁室81bの左側の壁部に当接するとともに、右端部が弁座85から離れており、それにより第1連通孔85aが開放されていて、弁体82の右半部が連通孔81c、81cに臨んでいる。さらに、第1連通孔85aが開放されることによって、弁室81bが第1連通孔85aと連通する。
また、本体部81には、収容部81e及び案内孔81fが形成されており、両者81e、81fの構成や配置は、第1開閉弁63の収容部71e及び案内孔71fのそれとそれぞれ同様である。駆動部83は、第1開閉弁63の駆動部73と同様に構成されており、図7に示す初期位置と図8に示す作動位置の間で、左右方向に移動自在である。駆動部83の基部83aは、収容部81eに収容されており、その外周面が収容部81eの内周面に接触している。また、基部83aの左右方向に直行する断面の面積は、弁体82の断面積よりも大きい。さらに、駆動部83の押圧部83bは、案内孔81fに挿入されており、駆動部83が初期位置に位置しているときには、押圧部83bの先細の右端部が、弁体82の左端部に当接している。
復帰ばね84は、圧縮コイルばねで構成されており、駆動部83を介して弁体82を右方に付勢している。第2開閉弁64が閉弁状態にあるときには、弁体82及び駆動部83は、復帰ばね84による付勢によって、前述した閉鎖位置及び初期位置にそれぞれ保持されている。復帰ばね84のばね定数は、後述する蓄圧装置61の動作を実現可能な所定値に設定されている。また、本体部81の収容部81e及び基部83aの右側面によって画成された空間は、前記第2信号圧が供給される油室81gになっている。案内孔81fの左端部(収容部81e側の端部)には、シール(図示せず)が設けられており、このシールによって、油室81g側から案内孔81fへの作動油の流入が阻止される。
また、本体部81には、前述した第3ポート81hが設けられており、第3ポート81hの構成や配置は、第1開閉弁63の第3ポート71hのそれと同様である。油室81gは、2つの連通孔81i、81iと第3ポート81hを介して、下流側第3サブ油路OL3bに連通している。本体部81にはさらに、第4ポート81jが設けられている。第4ポート81jの構成や配置は、第1開閉弁63の第4ポート71jのそれと同様であり、第4ポート81jは、2つの連通孔81k、81kを介して、案内孔81fに連通している。また、第4ポート81jには、ドレン油路DLの一端部が接続されており、ドレン油路DLの他端部は、リザーバRに接続されている。以上のように構成された第2開閉弁64は、第1開閉弁63と同様の動作を行い、その油室81gへの第2信号圧の供給によって開弁され、当該第2信号圧の供給の停止によって閉弁される。
また、図9に示すように、ECU2には、エンジン回転数センサ101から、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを表す検出信号が入力され、アクセル開度センサ102から、車両のアクセルペダル(図示せず)の操作量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が入力される。また、ECU2には、車速センサ103から、車両の車速VPを表す検出信号が入力される。
さらに、ECU2には、車両のイグニッションスイッチ(以下「IG・SW」という)104及びブレーキスイッチ(以下「BR・SW」という)105が接続されている。IG・SW104は、運転者によるイグニッションキー(図示せず)の操作によってオン/オフされ、そのON/OFF信号をECU2に入力する。また、BR・SW105は、車両のブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれているときにはON信号を、踏み込まれていないときにはOFF信号を、ECU2に入力する。
ECU2は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェースなどから成るマイクロコンピュータ(いずれも図示せず)で構成されている。ECU2は、上述した各種のセンサ101〜103からの検出信号、ならびにIG・SW104及びBR・SW105からのON/OFF信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムに従って、エンジン3や油圧供給装置の動作を制御する。
具体的には、ECU2は、エンジン3の停止中にIG・SW104がオンされたときに、スタータ(図示せず)を作動させることなどによって、エンジン3を始動(手動始動)する。また、エンジン3の運転中にIG・SW104がオフされたときに、エンジン3の燃料噴射を停止することなどによって、エンジン3を停止(手動停止)する。また、エンジン3の運転中、例えば次の所定の条件A〜Dを含む所定の複数の停止条件がいずれも成立しているときに、エンジン3の燃料噴射を停止することなどによって、エンジン3を停止(自動停止)する。
A:IG・SW104からON信号が出力されていること
B:検出された車速VPが所定値VPREF以下であること
C:検出されたアクセル開度APが所定値APREF以下であること
D:BR・SW105からON信号が出力されていること
また、ECU2は、エンジン3の自動停止中、例えば次の所定の条件E及びFを含む所定の複数の再始動条件の少なくとも1つが成立したときには、エンジン3を自動的に再始動(自動再始動)する。エンジン3の自動再始動は、スタータやエンジン3の燃料噴射を制御することなどによって、実行される。
E:アクセルペダルの踏み込みによって、アクセル開度APが所定値APREFを超えたこと
F:ブレーキペダルの踏み込みの解除によって、BR・SW105からOFF信号が出力されたこと
また、ECU2は、アクセル開度APや車速VPに応じ、第1及び第2電磁弁SV1、SV2ならびに第1〜第3ソレノイドSO1〜SO3を制御することによって、駆動系の動作モードを前述したLOWモード及びHIモードに選択的に設定する。例えば、アクセル開度APが急増したときには、アクセルペダルの急激な踏み込みに応じて駆動輪DWに伝達されるトルクを急増させるために、動作モードがLOWモードに設定される。
さらに、ECU2は蓄圧装置61の動作を制御する。以下、図14〜図20を参照しながら、ECU2により制御される蓄圧装置61の動作について説明する。まず、図14を参照しながら、IG・SW104のオンに伴うエンジン3の手動始動が開始されてから、エンジン3が完爆するまでの間(手動始動時)における蓄圧装置61の動作について説明する。
図14に示すように、エンジン3の手動始動時には、第3開閉弁65を閉弁状態に制御することによって、第2開閉弁64が閉弁状態に保持される。また、エンジン3の手動始動が実行されるのに伴い、オイルポンプ41がエンジン3とともにスタータで駆動されることによって、オイルポンプ41から作動油が吐出される。オイルポンプ41からの作動油の油圧は、メイン油路ML及びシンクロ油路SL(第4シンクロ油路SL4)を介して上流側第1サブ油路OL1aに供給されるとともに、メイン油路MLを介して上流側第2サブ油路OL2aに供給される。
また、上流側第1サブ油路OL1aに供給された油圧の一部は、第1開閉弁63の弁室71bに供給され、上流側第2サブ油路OL2aに供給された油圧の一部は、第2開閉弁64の弁室81bに供給されるとともに、残りは第4サブ油路OL4などを介して、第1開閉弁63の油室71gに供給される。このように、オイルポンプ41からの油圧が第1信号圧として油室71gに供給されるものの、この時点では、オイルポンプ41の油圧が十分に立ち上がっていないので、第1開閉弁63の弁体72及び駆動部73は、復帰ばね74の付勢力によって閉鎖位置及び作動位置にそれぞれ保持される。すなわち、第1開閉弁63が閉弁状態に保持される。
また、上流側第1サブ油路OL1aに供給された油圧の残りは、第1バイパス油路BL1に供給される。前述したように、第1バイパス油路BL1に設けられた第1一方向弁91は、シンクロ油路SL側からアキュムレータ62側への作動油の流入を許容するので、第1バイパス油路BL1に供給された油圧は、さらに下流側第1サブ油路OL1b及びサブ油路OLを介して、アキュムレータ62の蓄圧室62dに供給される。以上のように、エンジン3の手動始動時には、オイルポンプ41からの油圧が、上流側第1サブ油路OL1aや第1バイパス油路BL1、下流側第1サブ油路OL1b、サブ油路OLを介して、アキュムレータ62に供給され、蓄積される。
次に、図15〜図18を参照しながら、エンジン3の運転中における蓄圧装置61の動作について説明する。蓄圧装置61は、エンジン3の運転中における動作モードとして、通常モード、リリーフモード及び迅速作動モードを有している。通常モードは、エンジン3の運転中に通常、適用される動作モードである。
図15に示すように、通常モード中、第3開閉弁65を閉弁状態に制御することによって、第2開閉弁64が閉弁状態に保持される。また、前述したエンジン3の手動始動時の場合と同様、オイルポンプ41からの油圧が、上流側第2サブ油路OL2aや第4サブ油路OL4を介して、第1信号圧として第1開閉弁63の油室71gに供給される。この場合、エンジン3の手動始動時の場合と異なり、オイルポンプ41の油圧が十分に立ち上がっているので、油室71gへの第1信号圧の供給により、駆動部73が復帰ばね74の付勢力に抗して作動位置に移動し、それに伴い、弁体72が開放位置に位置する結果、第1開閉弁63が開弁状態に保持される。
また、通常モード中、上述したように第1開閉弁63が開弁状態に保持されることによって、オイルポンプ41からの油圧は、上流側第1サブ油路OL1aや第1開閉弁63、第1バイパス油路BL1、下流側第1サブ油路OL1b、サブ油路OLを介して、アキュムレータ62に供給され、蓄積される。
さらに、通常モード中、駆動系の動作モードの切換に伴って、オイルポンプ41からの油圧が、シンクロ機構(減速用シンクロ機構35、増速用シンクロ機構36)で消費されると、それによりシンクロ油路SL側の油圧が、アキュムレータ62側の油圧よりも低くなる。また、前述したように、シンクロ油路SLの上流側第1サブ油路OL1aとの接続部よりもメイン油路ML側の部分には、第1絞りRE1が設けられており、それにより、第1絞りRE1よりもシンクロ機構側の油圧の変化がメイン油路ML側に与える影響は、比較的小さい。以上より、図16に示すように、アキュムレータ62に蓄積された油圧は、シンクロ機構による油圧の消費に伴い、サブ油路OLや下流側第1サブ油路OL1b、第1開閉弁63、上流側第1サブ油路OL1aを介して、シンクロ油路SLに供給され、さらにシンクロ機構に供給される。この場合、前述した一方向弁55によって、シンクロ機構側からシンクロ油路SLを介した第2減圧弁54側への作動油の流入が阻止されるので、アキュムレータ62に蓄積された油圧は、一方向弁55よりもメイン油路ML側には供給されない。
次に、図17を参照しながら、リリーフモードにおける蓄圧装置61の動作について説明する。オイルポンプ41からの油圧がシンクロ機構に供給されてはいるものの、例えば、連結の対象となるギヤ及び軸の回転数が互いに合致していないことによりギヤが軸に連結されていないときには、ギヤ側から前述したシンクロ機構のピストン35b、36bを押し戻すような反力が作用することによって、シンクロ機構側の油圧が増大し、過大になる場合がある。リリーフモードは、エンジン3の運転中に、上述した理由によりシンクロ機構側の油圧が過大になるのを防止するために、シンクロ機構側の油圧をクラッチ機構(第1及び第2クラッチ15、16)側に逃がす動作モードである。
リリーフモード中、通常モードの場合と同様、第3開閉弁65を閉弁状態に制御する。また、図17に示すように、リリーフモード中には、通常モードの場合と同様に第1開閉弁63及び第1一方向弁91が開弁状態に保持される。このため、シンクロ機構側の油圧が上述した理由により比較的大きくなるのに伴い、シンクロ機構側の油圧が、上流側第1サブ油路OL1aや第1開閉弁63、第1バイパス油路BL1、下流側第1サブ油路OL1b、下流側第2サブ油路OL2bを介して、第2開閉弁64の第1連通孔85aに供給される。
前述した第2開閉弁64の構成から明らかなように、第1連通孔85aに供給される油圧は、弁体82を開放位置側に押圧するように作用する。これに対して、シンクロ機構側の油圧が比較的大きく、それによりシンクロ機構側から第1連通孔85aに供給される油圧が比較的大きいので、当該油圧の作用によって、弁体82が、復帰ばね84の付勢力に抗して開放位置に移動し、第2開閉弁64が開弁状態になる。それに伴い、第1連通孔85aに供給された油圧は、弁室81bなどを介して、上流側第2サブ油路OL2aに供給される。
上流側第2サブ油路OL2aに供給された油圧の一部は、第4サブ油路OL4などを介して第1開閉弁63の油室71gに供給される。また、前述したように、上流側第2サブ油路OL2aの第2絞りRE2をバイパスする第2バイパス油路BL2に設けられた第2一方向弁92によって、第2開閉弁64側から第2バイパス油路BL2を介したメイン油路ML側への作動油の流入が許容される。このため、上流側第2サブ油路OL2aに供給された油圧の残りの大部分は、第2バイパス油路BL2に供給され、さらに、上流側第2サブ油路OL2aやメイン油路MLを介して、クラッチ機構側に供給される。
以上のように、リリーフモード中、第2開閉弁64はリリーフ弁として機能し、シンクロ機構側の油圧が、上流側第1サブ油路OL1aや第1開閉弁63、第1バイパス油路BL1、下流側第1サブ油路OL1b、下流側第2サブ油路OL2b、第2開閉弁64、上流側第2サブ油路OL2a、第2バイパス油路BL2、メイン油路MLを介して、クラッチ機構側に逃がされる。なお、リリーフモードによる動作は、シンクロ機構側の油圧が比較的大きくなるのに伴って、自動的に行われる。換言すれば、エンジン3の運転中、リリーフモードへの動作モードの切換は、シンクロ機構側の油圧に従って自動的に行われる。
次に、図18を参照しながら、前記迅速作動モードにおける蓄圧装置61の動作について説明する。迅速作動モードは、エンジン3の運転中、シンクロ機構を迅速に作動させるという要求がなされているときに、より高圧のクラッチ機構側の油圧をシンクロ機構に供給する動作モードである。当該要求は、例えば次のようなときになされる。
すなわち、HIモード中において、アクセル開度APの増加量が所定値よりも大きくなったとき(アクセルペダルが急に踏み込まれたとき)に、それに応じて駆動輪DWに伝達されるトルクを急増すべく、動作モードをLOWモードに迅速に切り換えるために、シンクロ機構を迅速に作動させるという要求がなされる。あるいは、HIモード中で、かつ、車速VPが所定値よりも高い場合において、BR・SW105がオフからオンに切り換わったとき(ブレーキペダルが踏み込まれたとき)に、より大きなエンジンブレーキを駆動輪DWに作用させるべく、動作モードをLOWモードに迅速に切り換えるために、シンクロ機構を迅速に作動させるという要求がなされる。
迅速作動モード中、第2開閉弁64を開弁するために、第3開閉弁65を開弁状態に制御する。これにより、図18に示すように、アキュムレータ62側の油圧が、上流側第3サブ油路OL3aや第3開閉弁65、下流側第3サブ油路OL3bを介して、第2開閉弁64の油室81gに第2信号圧として供給される。これにより、前述したように、駆動部83が作動位置に移動するのに伴って、弁体82が開放位置に移動し、第2開閉弁64が開弁される。また、通常モードの場合と同様、第1開閉弁63は、その油室71gへの第1信号圧の供給によって開弁状態に保持される。
前述したように、クラッチ機構に供給する油圧は、シンクロ機構に供給する油圧よりも高い。このため、迅速作動モード中、上述したように第1及び第2開閉弁63、64が開弁されるのに伴い、メイン油路ML側のより高い油圧が、上流側第2サブ油路OL2aや第2開閉弁64、下流側第2サブ油路OL2b、下流側第1サブ油路OL1b、第1開閉弁63、上流側第1サブ油路OL1a、シンクロ油路SLを介して、シンクロ機構に供給される。
次に、図19を参照しながら、エンジン3の自動停止中における蓄圧装置61の動作について説明する。図19に示すように、エンジン3の自動停止中、第3開閉弁65を閉弁状態に制御し、それにより、第2開閉弁64が閉弁状態に保持される。また、エンジン3の自動停止に伴い、オイルポンプ41からの作動油の吐出も停止するので、第1信号圧が第1開閉弁63に供給されなくなり、それにより、第1開閉弁63も閉弁状態に保持される。さらに、第1一方向弁91によって、アキュムレータ62側から第1バイパス油路BL1を介したシンクロ油路SL側への作動油の流入が阻止される。以上のように、エンジン3の自動停止中、第1〜第3サブ油路OL1〜OL3が第1〜第3開閉弁63〜65でそれぞれ閉鎖されるとともに、第1バイパス油路BL1が第1一方向弁91で閉鎖されることによって、エンジン3の運転中にアキュムレータ62に蓄積された油圧が保持される。
なお、エンジン3の自動停止中及び手動停止中、蓄圧装置61以外の要素、すなわち、第1及び第2LU油室4d、4eや、プーリ油室11c、12c、クラッチ油室15a、16a、第1及び第2シンクロ油室35e、36e、35f、36f、メイン油路ML、クラッチ油圧ラインCLL、LU油圧ラインLUL、プーリ油圧ラインPUL、シンクロ油圧ラインSYL内の作動油は、ドレン油路(図示せず)を介して、リザーバRに排出される。
次に、図20を参照しながら、エンジン3の自動再始動時における蓄圧装置61の動作について説明する。エンジン3の自動再始動時、第2開閉弁64を開弁するために、第3開閉弁65を開弁状態に制御する。これにより、図20に示すように、アキュムレータ62に蓄積された油圧の一部が、サブ油路OLや上流側第3サブ油路OL3a、第3開閉弁65、下流側第3サブ油路OL3bを介して、第2開閉弁64の油室81gに第2信号圧として供給されることによって、第2開閉弁64が開弁される。
また、エンジン3の自動再始動時、オイルポンプ41の油圧が十分に立ち上がっておらず、アキュムレータ62側の油圧のほうが高いため、アキュムレータ62に蓄積された油圧の残りは、上述した第2開閉弁64の開弁に伴い、サブ油路OLや下流側第2サブ油路OL2b、第2開閉弁64を介して、上流側第2サブ油路OL2aに供給される。上流側第2サブ油路OL2aに供給された油圧の一部は、第4サブ油路OL4などを介して、第1開閉弁63の油室71gに第1信号圧として供給され、上流側第2サブ油路OL2aに供給された油圧の残りは、メイン油路MLなどを介して、クラッチ機構に供給される。この場合にも、リリーフモードの場合と同様、上流側第2サブ油路OL2aに供給された油圧の残りの大部分は、第2バイパス油路BL2などを介して、メイン油路ML側に供給される。
また、上述したように、アキュムレータ62に蓄積された油圧の一部が第2信号圧として第2開閉弁64に供給され、それにより第2開閉弁64が開弁することによって、アキュムレータ62に蓄積された油圧の残りが、第1開閉弁63の油室71gやクラッチ機構に供給される。以上から、アキュムレータ62側からの第1信号圧による押圧力は、復帰ばね74の付勢力よりも小さくなるので、弁体72及び駆動部73は、復帰ばね74による付勢によって閉鎖位置及び初期位置にそれぞれ保持され、第1開閉弁63が閉弁状態に保持される。
また、エンジン3の手動停止時には、アキュムレータ62に蓄積された油圧を排出すべく、第2開閉弁64を開弁するために、第3開閉弁65を一時的に開弁状態に制御する。これにより、エンジン3の自動再始動時の場合と同様の動作が行われることによって、アキュムレータ62に蓄積された油圧が、クラッチ機構側に排出される。その後のエンジン3の手動停止中には、第3開閉弁65が閉弁される。
なお、エンジン3の手動停止中に、上述した第3開閉弁65の開弁制御を行わずに、エンジン3の自動停止中(図19)の場合と同様の動作を行うことによって、アキュムレータ62に蓄積された油圧を保持するとともに、エンジン3の手動始動時に、エンジン3の自動再始動時(図20)の場合と同様の動作を行うことによって、アキュムレータ62に蓄積された油圧をクラッチ機構に供給してもよい。
また、本実施形態における各種の要素と、本発明における各種の要素との対応関係は、次のとおりである。すなわち、本実施形態における第1及び第2クラッチ15、16が、本発明における第2駆動力伝達機構に相当するとともに、本実施形態における減速用シンクロ機構35及び増速用シンクロ機構36が、本発明における第1駆動力伝達機構に相当する。また、本実施形態におけるシンクロ油路SLが、本発明における第1メインラインに相当するとともに、本実施形態におけるメイン油路MLが、本発明における第2メインラインに相当する。
さらに、本実施形態における第1〜第3サブ油路OL1〜OL3が、本発明における第1〜第3サブラインにそれぞれ相当するとともに、本実施形態におけるサブ油路OLが、本発明における第1〜第3サブラインに相当する。また、本実施形態における第1バイパス油路BL1が、本発明におけるバイパスラインに相当するとともに、本実施形態における第1一方向弁91が、本発明における一方向弁に相当する。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン3を動力源とするオイルポンプ41からの油圧が、シンクロ油路SLなどを介してシンクロ機構(減速用シンクロ機構35、増速用シンクロ機構36)に供給されるとともに、メイン油路MLなどを介してクラッチ機構(第1及び第2クラッチ15、16)に供給される。また、アキュムレータ62が、第1及び第2サブ油路OL1、OL2(上流側及び下流側第1サブ油路OL1a、OL1b、上流側及び下流側第2サブ油路OL2a、OL2b)をそれぞれ介して、シンクロ油路SL(第4シンクロ油路SL4)及びメイン油路MLに接続されている。
さらに、第1サブ油路OL1を開閉する第1開閉弁63が、常閉弁で構成されるとともに、メイン油路MLを介して供給される油圧を第1信号圧として開弁される。さらに、第2サブ油路OL2を開閉する第2開閉弁64が、常閉弁で構成されるとともに、アキュムレータ62に第3サブ油路OL3(上流側及び下流側第3サブ油路OL3a、OL3b)を介して接続されており、第3サブ油路OL3を介して供給される油圧を第2信号圧として開弁される。また、第3開閉弁65によって、第3サブ油路OL3が開閉される。
以上により、図15を参照して説明したように、エンジン3の運転中、オイルポンプ41からの油圧がシンクロ機構及びクラッチ機構に供給されるのに伴い、第1開閉弁63が、メイン油路MLを介して供給される油圧を第1信号圧として、開弁される。これにより、エンジン3の運転中、オイルポンプ41からの油圧の一部が、シンクロ油路SLや第1サブ油路OL1を介して、アキュムレータ62に供給され、蓄積される。この場合、図16を参照して説明したように、アキュムレータ62がオイルポンプ41に加え、シンクロ機構にも連通するので、油圧がシンクロ機構で消費されるのに伴って、アキュムレータ62に蓄積された油圧をシンクロ機構に供給することができる。
また、図19を参照して説明したように、エンジン3の自動停止中、エンジン3を動力源とするオイルポンプ41も停止されることによって、オイルポンプ41からの第1信号圧の供給も停止されるので、常閉弁で構成された第1開閉弁63が閉弁する。また、第3開閉弁65が閉弁状態に制御されることによって、第2開閉弁64が閉弁状態に保持される。以上により、エンジン3の自動停止中、第1〜第3サブ油路OL1〜OL3が第1〜第3開閉弁63〜65によりそれぞれ閉鎖されることによって、アキュムレータ62にそれまでに蓄積された油圧が保持される。この場合、エンジン3の自動停止に伴って第1開閉弁63が自動的に閉弁するので、アキュムレータ62に蓄積された油圧を保持するための第1開閉弁63の特別な制御は不要である。
さらに、図20を参照して説明したように、エンジン3の自動再始動時に、第3開閉弁65が開弁状態に制御される。これにより、アキュムレータ62に蓄積された油圧の一部を第2信号圧として第2開閉弁64に供給することによって、第2開閉弁64を開弁するので、アキュムレータ62に蓄積された油圧の残りを、第2サブ油路OL2やメイン油路MLを介して、クラッチ機構に供給することができる。
また、図17を参照して説明したように、エンジン3の運転中、シンクロ機構側の油圧が比較的大きくなったときに、当該油圧を第2開閉弁64の弁体82に作用させ、それにより、第2開閉弁64を開弁でき、ひいては、シンクロ機構側の油圧をクラッチ機構側に逃がすことができる。したがって、エンジン3の運転中、シンクロ機構側の油圧が過大になるのを防止できるため、過大な油圧がアキュムレータ62に蓄積されることがないので、前述した従来の減圧用のアキュムレータを省略することができる。また、この場合、シンクロ機構側の油圧が比較的大きくなるのに伴って第2開閉弁64が自動的に開弁するので、シンクロ機構側の油圧を逃がすための第2開閉弁64の特別な制御は不要である。
また、これまでに述べたように、本実施形態による油圧供給装置は、エンジン3の運転中にアキュムレータ62に油圧を蓄積する機能と、エンジン3の運転中にアキュムレータ62からシンクロ機構に油圧を供給する機能と、アキュムレータ62に蓄積される油圧の過大化を防止する機能と、エンジン3の運転中にアキュムレータ62に蓄積された油圧をエンジン3の自動停止中に保持する機能と、アキュムレータ62に蓄積された油圧をエンジン3の自動再始動時にクラッチ機構に供給する機能を有しており、従来の油圧供給装置よりも多くの機能を有している。さらに、アキュムレータ62は、シンクロ機構及びクラッチ機構への油圧の供給用のアキュムレータとして兼用されており、第2開閉弁64は、アキュムレータ62の油圧の蓄積/放出を制御するための制御弁、及び、シンクロ機構側の油圧を逃がすためのリリーフ弁として兼用されているので、より多くの機能を少ない部品で実現することができる。
以上のように、本実施形態による油圧供給装置によれば、従来の減圧用のアキュムレータを省略できるとともに、より多くの機能を少ない部品で実現でき、ひいては、装置全体を小型化することができる。
また、クラッチ機構に供給する油圧がシンクロ機構に供給する油圧よりも高く設定されており、図18を参照して説明したように、エンジン3の運転中、シンクロ機構を迅速に作動させるという要求がなされているときに、第2開閉弁64が開弁される。これにより、クラッチ機構側のより高い油圧をシンクロ機構に供給できるので、当該要求に応じて、シンクロ機構を迅速に作動させることができる。さらに、当該油圧の供給に伴って、作動油に含まれるエアを排出できるので、アキュムレータ62からシンクロ機構及びクラッチ機構に油圧を十分に供給することができる。
また、第1開閉弁63をバイパスする第1バイパス油路BL1が、第1サブ油路OL1に接続されており、第1バイパス油路BL1には、第1一方向弁91が設けられている。また、この第1一方向弁91によって、シンクロ油路SL側から第1バイパス油路BL1を介したアキュムレータ62側への作動油の流入が許容される。以上により、エンジンの手動始動時、図14を参照して説明したように、オイルポンプ41の油圧が十分に立ち上がっていないことで第1開閉弁63が開弁しないような場合でも、オイルポンプ41からの油圧を、第1バイパス油路BL1などを介して、アキュムレータ62に供給し、蓄積できるので、アキュムレータ62への油圧の蓄積を迅速に行うことができる。また、第1一方向弁91によって、アキュムレータ62側から第1バイパス油路BL1を介したシンクロ油路SL側への作動油の流入が阻止されるので、アキュムレータ62に蓄積された油圧がエンジン3の自動停止中に第1バイパス油路BL1を介してシンクロ油路SL側に逃げることはない。

なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、オイルポンプ41は、ギヤポンプであるが、エンジンを動力源とする他の適当なポンプ、例えばベーンポンプやトロコイドポンプでもよい。また、実施形態では、アキュムレータ62、62の数は2つであるが、任意である。さらに、実施形態では、アキュムレータ62は、ピストン型のものであるが、油圧を蓄積可能であればよく、例えばブラダ型のものでもよい。また、実施形態では、復帰ばね74により、駆動部73を介して弁体72を付勢しているが、弁体を直接、付勢してもよい。この場合、弁体は、駆動部を介して第1信号圧で押圧されることにより、開放位置に位置する。以上の弁体72、駆動部73及び復帰ばね74のバリエーションは、第2開閉弁64の弁体82、駆動部83及び復帰ばね84についても、同様に当てはまる。
さらに、実施形態では、第1〜第3サブ油路OL1〜OL3をアキュムレータ62に、サブ油路OLを介して接続しているが、サブ油路OLを省略するとともに、互いに並列かつ直接的に接続してもよい。また、実施形態では、クラッチ機構に供給する油圧がシンクロ機構に供給する油圧よりも高く設定されているが、これとは逆に、シンクロ機構に供給する油圧がクラッチ機構に供給する油圧よりも高く設定されていてもよく、あるいは、互いに同じ高さに設定されていてもよい。さらに、実施形態では、第1開閉弁63をバイパスする第1バイパス油路BL1を、第1サブ油路OL1に接続しているが、省略してもよい。
また、実施形態では、本発明における第1及び第2駆動力伝達装置はそれぞれ、シンクロ機構及びクラッチ機構であるが、エンジンからの駆動力を伝達するための他の適当な機構、例えばトルクコンバータ4や無段変速機5でもよい。さらに、実施形態では、オイルポンプ41の動力源として、ガソリンエンジンであるエンジン3を用いているが、ディーゼルエンジンやLPGエンジンを用いてもよい。また、実施形態では、本発明による油圧供給装置を、車両の駆動系に適用した例であるが、他の適当な機構、例えば船舶の駆動系などに適用してもよい。以上の実施形態に関するバリエーションは、適宜、組み合わせて適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
3 エンジン
15 第1クラッチ(第2駆動力伝達機構)
16 第2クラッチ(第2駆動力伝達機構)
35 減速用シンクロ機構(第1駆動力伝達機構)
36 増速用シンクロ機構(第1駆動力伝達機構)
41 オイルポンプ
ML メイン油路(第2メインライン)
SL シンクロ油路(第1メインライン)
62 アキュムレータ
63 第1開閉弁
64 第2開閉弁
65 第3開閉弁
OL1 第1サブ油路(第1サブライン)
OL2 第2サブ油路(第2サブライン)
OL3 第3サブ油路(第3サブライン)
OL サブ油路(第1サブライン、第2サブライン、第3サブライン)
82 弁体
BL1 第1バイパス油路(バイパスライン)
91 第1一方向弁(一方向弁)

Claims (4)

  1. エンジンからの駆動力を伝達するための油圧式の第1駆動力伝達機構及び第2駆動力伝達機構に油圧を供給する油圧供給装置であって、
    前記エンジンを動力源とし、前記第1及び第2駆動力伝達機構に、第1及び第2メインラインをそれぞれ介して油圧を供給するためのオイルポンプと、
    前記第1及び第2メインラインに、第1及び第2サブラインをそれぞれ介して接続された、油圧を蓄積可能なアキュムレータと、
    常閉弁で構成され、前記第1サブラインを開閉するとともに、前記第2メインラインに接続され、当該第2メインラインを介して供給される油圧を第1信号圧として開弁される第1開閉弁と、
    弁体を有する常閉弁で構成され、前記第2サブラインを開閉し、前記弁体が前記アキュムレータ側からの油圧により開弁方向に押圧されるように設けられるとともに、前記アキュムレータに第3サブラインを介して接続され、当該第3サブラインを介して供給される油圧を第2信号圧として開弁される第2開閉弁と、
    前記第3サブラインを開閉するための第3開閉弁と、
    を備えることを特徴とする油圧供給装置。
  2. 前記第2駆動力伝達機構に供給する油圧は、前記第1駆動力伝達機構に供給する油圧よりも高く設定されており、
    前記エンジンの運転中、所定条件が成立しているときに、前記第2開閉弁を開弁するために、前記第3開閉弁が開弁されることにより前記第2信号圧が前記第2開閉弁に供給されることを特徴とする、請求項1に記載の油圧供給装置。
  3. 前記エンジンの停止中、前記第2開閉弁を閉弁状態に保持するために、前記第3開閉弁が閉弁状態に保持されることにより、前記第2開閉弁への前記第2信号圧の供給が停止され、
    停止状態の前記エンジンが始動されるときに、前記第2開閉弁を開弁するために、前記第3開閉弁が開弁されることにより、前記第2信号圧が前記第2開閉弁に供給されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の油圧供給装置。
  4. 前記第1サブラインに接続され、前記第1開閉弁をバイパスするバイパスラインと、
    当該バイパスラインに設けられ、前記第1メインライン側から前記バイパスラインを介して前記アキュムレータ側に作動油が流入するのを許容するとともに、前記アキュムレータ側から前記バイパスラインを介して前記第1メインライン側に作動油が流入するのを阻止する一方向弁と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の油圧供給装置。
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