JP2011184139A - 車両搭載型クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ駆動装置の起動を容易に行えるようにして、ポンプ駆動装置が不必要に駆動した状態での作業を排除することができる車両搭載型クレーンを提供する。
【解決手段】エンジンの駆動により作動油を吐出する油圧ポンプと、この油圧ポンプに接続された油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータへの作動油の給排を制御するコントロールバルブと、を備える。コントロールバルブには操作レバーが機械的に連結されており、操作レバーの操作によって切り換え可能である。また、コントロールバルブを電気的に制御する制御手段が設けられ、この制御手段に通信可能な遠隔操作装置の操作によっても切り換え可能である。コントロールバルブを切り換えるための操作を検出するセンサが設けられ、このセンサによって操作が検出されたとき、エンジンを起動して油圧ポンプを作動する。
【選択図】図5

Description

本発明は、操作レバーと遠隔操作装置との双方で操作可能な車両搭載型クレーンに関する。
従来、特許文献1に示すように、アクチュエータへの作動油の給排を制御するコントロールバルブを、当該コントロールバルブに機械的に連結された操作レバーと、遠隔操作装置との双方で切り換え可能な車両搭載型クレーンが知られている。このように、オペレータが、作業状況に応じて操作レバーおよび遠隔操作装置のいずれかを選択して操作することができるようにして、操作性および作業効率の向上を図るようにしている。
特願平11−29289号公報
上記のような車両搭載型クレーンを用いた作業には、例えば植木を植栽する作業や機械を据え付ける作業のように、吊り荷を所定時間にわたって保持する場合がある。このように、作業中に所定時間にわたって吊り荷を保持する場合には、油圧ポンプを作動する必要がないため、エンジンや電動モータ等のポンプ駆動装置を停止させることが省エネの観点からは望ましい。
しかしながら、ポンプ駆動装置を一度停止させてしまうと、再びポンプ駆動装置を起動するにあたって、例えばキャブ等、ポンプ駆動装置の起動操作を受け付ける場所まで移動する必要がある。そのため、ポンプ駆動装置の起動や停止を頻繁に繰り返すとなると、かえって作業効率が低下してしまうこととなり、実際には不必要にポンプ駆動装置を駆動したままの状態で各種の作業が行われているという問題があった。
本発明は、エンジンや電動モータ等のポンプ駆動装置の起動を容易に行えるようにして、ポンプ駆動装置が不必要に駆動した状態での作業を排除することができる車両搭載型クレーンの提供を目的とする。
本発明は、ポンプ駆動装置の駆動により作動油を吐出する油圧ポンプと、該油圧ポンプに接続された油圧アクチュエータと、該油圧アクチュエータへの作動油の給排を制御するコントロールバルブと、を備え、前記コントロールバルブは、当該コントロールバルブに機械的に連結した連結操作装置と、当該コントロールバルブを電気的に制御する制御手段に通信可能な遠隔操作装置とで切り換え可能である車両搭載型クレーンを前提とする。
そして、請求項1に記載の発明は、前記コントロールバルブを少なくとも中立位置から切り換えるための操作を検出する切り換え操作検出手段を備え、前記制御手段は、前記切り換え操作検出手段によって前記操作が検出されたとき、前記ポンプ駆動装置を起動して前記油圧ポンプを作動することを特徴とする。
請求項1に記載の発明において、切り換え操作検出手段は、遠隔操作装置の操作のみを検出するものであってもよいし、連結操作装置の操作のみを検出するものであってもよい。また、遠隔操作装置と連結操作装置との双方の操作を検出するようにしてもよい。
また、請求項2に記載の発明は、前記コントロールバルブには、中立位置から、前記油圧アクチュエータに前記油圧ポンプが連通する連通位置に切り換わるまでの間に遊びが設けられ、前記切り換え操作検出手段は、前記コントロールバルブが前記遊びの範囲で移動したことを検出することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記連結操作装置において前記コントロールバルブを少なくとも中立位置から切り換える操作がなされたことを検出するセンサによって構成されることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記遠隔操作装置と前記制御手段とが通信可能な状態または通信不可能な状態を切り換えるスイッチ手段を備え、前記制御手段は、当該制御手段と前記遠隔操作装置とが通信可能な状態において、前記連結操作装置による切り換え操作を無効化させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間にはアンロードバルブが設けられ、前記制御手段は、当該制御手段と前記遠隔操作装置とが通信可能な状態において、前記連結操作装置によって前記油圧アクチュエータに前記油圧ポンプを連通させる切り換え操作が行われたとき、前記アンロードバルブを切り換えて作動油をアンロードすることを特徴とする。
本発明によれば、コントロールバルブの切り換え操作によってポンプ駆動装置が起動するので、作業状況に応じてポンプ駆動装置の駆動を停止しても、何ら面倒を生じることなく当該ポンプ駆動装置を再度起動することができる。したがって、操作性や作業効率が低下することなく無駄なエネルギー消費を防ぐことができる。
また、特に請求項2に記載の発明によれば、コントロールバルブの切り換え操作を、当該コントロールバルブの移動によって検出するようにしたので、連結操作装置と遠隔操作装置とのいずれの操作装置によって切り換え操作がなされたかに拘わらず、同一の検出手段によって切り換え操作を検出することができる。つまり、連結操作装置および遠隔操作装置の双方の操作を1つの検出手段によって検出することができるので、ポンプ駆動装置の起動のための制御系統を単純化することができる。
また、特に請求項4および5に記載の発明によれば、遠隔操作装置を操作可能な状態では、連結操作装置の操作が無効となるので、複数の操作装置からの操作入力による誤作動を防止することができる。
クレーンを搭載した車両の説明図である。 車両搭載型クレーンの正面図である。 第1実施形態の車両搭載型クレーンにおける制御ブロック図である。 遠隔操作装置の説明図である。 第1実施形態における遠隔操作装置の操作に基づく制御を説明する図である。 第1実施形態における連結操作装置の操作に基づく制御を説明する図である。 第2実施形態に基づく制御を説明する図である。 第3実施形態の車両搭載型クレーンにおける制御ブロック図である。 第3実施形態における連結操作装置の操作に基づく制御を説明する図である。
図1〜図6を用いて、第1実施形態の車両搭載型クレーンについて説明する。
図1に示す車両100は、車台にキャブ101と荷台102とを備えており、これらキャブ101と荷台102との間にクレーン装置1を搭載している。
このクレーン装置1は、図2に示すように、車両100の幅方向にジャッキ2,2を出没させる基台3を備えており、この基台3を車両100の車台上に固定することにより車両100に搭載される。
基台3の上面には、上方に向かって旋回ポスト4を立設した旋回台5が回転自在に設けられており、後述する油圧モータM1の作動により、旋回台5と旋回ポスト4とが一体となって回転するようにしている。
また、旋回ポスト4の上端には、ブーム6がブーム基端部7において起伏自在に軸支されている。このブーム6は、旋回ポスト4の基端とブーム基端部7とを連結する起伏シリンダ8を伸縮することにより起伏する。そして、このブーム6は、ベースブーム6a内に中間ブーム6b、6cおよびトップブーム6dを入れ子式に格納しており、ブーム6内に設けられた後述する伸縮シリンダ9を作動することによって伸縮することとなる。
そして、旋回ポスト4内には、後述する油圧モータM2の作動により回転するとともに、この回転にともなってワイヤロープ10を巻込みまたは繰り出しするウインチ11が収容されている。このワイヤロープ10は、その先端にフックブロック12を備えており、ウインチ11からブーム6の長手方向に沿って延伸した後、トップブーム6dの先端からフックブロック12を垂下させている。したがって、ウインチ11を一方に回転させると、ワイヤロープ10がウインチ11に巻込まれてフックブロック12を巻上げ、ウインチ11を他方に回転させると、ワイヤロープ10がウインチ11から繰り出されてフックブロック12を巻下げることとなる。
上記のように、ブーム6の伸縮、起伏、旋回およびワイヤロープ10の巻込みまたは繰り出しは、基台3に設けられた本発明の連結操作装置である操作レバー21〜24の操作、または、後述する遠隔操作装置50の操作によって実行される。以下に、クレーン装置1の制御について説明する。
図3は、クレーン装置1の制御ブロック図である。この図に示すように、ポンプ油路31には、本発明の油圧ポンプであって、エンジンEの駆動によって作動油を吐出するメインポンプP1および電動モータMの駆動によって作動油を吐出するサブポンプP2が接続されている。
ポンプ油路31には、本発明の油圧アクチュエータ(油圧モータM1、起伏シリンダ8、伸縮シリンダ9、油圧モータM2)に対する作動油の給排を制御するコントロールバルブCV1〜CV4が接続されている。コントロールバルブCV1は、旋回台5を回転させる油圧モータM1に対する作動油の給排を制御し、コントロールバルブCV2は、起伏シリンダ8に対する作動油の給排を制御し、コントロールバルブCV3は、伸縮シリンダ9に対する作動油の給排を制御し、コントロールバルブCV4は、ウインチ11を回転させる油圧モータM2に対する作動油の給排を制御する。
通常、各コントロールバルブCV1〜CV4は図示の中立位置にあり、このとき、メインポンプP1またはサブポンプP2から吐出された作動油は、ポンプ油路31、コントロールバルブCV1〜CV4およびタンク油路32を介してタンクTに還流される。
この状態からコントロールバルブCV1を図中右側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第1アクチュエータ油路33aとが連通するとともに、タンク油路32と第2アクチュエータ油路33bとが連通する。一方、コントロールバルブCV1を図中左側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第2アクチュエータ油路33bとが連通するとともに、タンク油路32と第1アクチュエータ油路33aとが連通する。このように、コントロールバルブCV1を切り換えることにより、油圧モータM1が回転駆動して旋回台5が所望の方向に回転することとなる。
また、上記と同様に、コントロールバルブCV2を図示の中立位置から図中右側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第1アクチュエータ油路34aとが連通するとともに、タンク油路32と第2アクチュエータ油路34bとが連通する。一方、コントロールバルブCV2を図示の中立位置から図中左側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第2アクチュエータ油路34bとが連通するとともに、タンク油路32と第1アクチュエータ油路34aと、が連通する。したがって、コントロールバルブCV2を、図中右側の連通位置に切り換えると起伏シリンダ8が伸長するとともに、図中左側の連通位置に切り換えると起伏シリンダ8が縮小する。このように、コントロールバルブCV2を切り換えることにより、起伏シリンダ8が伸長してブーム6が起仰したり、あるいは起伏シリンダ8を縮小してブーム6が倒伏したりすることとなる。
そして、コントロールバルブCV3を図示の中立位置から図中右側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第1アクチュエータ油路35aとが連通するとともに、タンク油路32と第2アクチュエータ油路35bとが連通する。一方、コントロールバルブCV3を図示の中立位置から図中左側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第2アクチュエータ油路35bとが連通するとともに、タンク油路32と第1アクチュエータ油路35aとが連通する。したがって、コントロールバルブCV3を、図中右側の連通位置に切り換えると伸縮シリンダ9が伸長するとともに、図中左側の連通位置に切り換えると伸縮シリンダ9が縮小する。このように、コントロールバルブCV3を切り換えることにより、伸縮シリンダ9と一体的にブーム6が伸長したり、あるいは伸縮シリンダ9と一体的にブーム6が縮小したりすることとなる。
さらに、コントロールバルブCV4を図示の中立位置から図中右側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第1アクチュエータ油路36aとが連通するとともに、タンク油路32と第2アクチュエータ油路36bとが連通する。一方、コントロールバルブCV4を図中左側の連通位置に切り換えると、ポンプ油路31と第2アクチュエータ油路36bとが連通するとともに、タンク油路32と第1アクチュエータ油路36aとが連通する。このように、コントロールバルブCV4を切り換えることにより、油圧モータM2が回転駆動してウインチ11が所望の方向に回転することとなる。
なお、コントロールバルブCV4を図中右側の連通位置に切り換えると、ワイヤロープ10を繰り出す方向にウインチ11が回転し、コントロールバルブCV4を図中左側の連通位置に切り換えると、ワイヤロープ10を巻込む方向にウインチ11が回転する。
上記のように、各油圧アクチュエータを駆動するコントロールバルブCV1〜CV4には、それぞれ操作レバー21〜24が機械的に連結されており、これら操作レバー21〜24を操作することにより、コントロールバルブCV1〜CV4を切り換えることができる。
また、コントロールバルブCV1〜CV4は、制御手段40による電気的な制御によっても切り換え可能に構成されている。例えば、各コントロールバルブCV1〜CV4に電磁ソレノイド等からなる切り換え手段41を設け、制御手段40が切り換え手段41に対して通電等の制御を行うことによって、各コントロールバルブCV1〜CV4が切り換え制御される。また、制御手段40は、メインポンプP1を作動するエンジンEや、サブポンプP2を作動する電動モータMを起動したり、あるいはその駆動を停止したりすることも可能である。
また、図中符号42は、コントロールバルブCV1〜CV4の位置を検出する本発明の切り換え操作検出手段である位置検出センサであり、各位置検出センサ42によって各コントロールバルブCV1〜CV4の位置が制御手段40によって把握されるようにしている。
なお、本実施形態においては、位置検出センサ42が各コントロールバルブCV1〜CV4の位置を常時検出可能なように構成しているが、位置検出センサ42は、コントロールバルブCV1〜CV4の移動を検出することができればよく、必ずしもその位置まで検出する必要はない。
例えば、各コントロールバルブCV1〜CV4が中立位置から連通位置に切り換わるまでの間に遊びを設けるとともに、この遊びの範囲内でコントロールバルブCV1〜CV4が移動したことを検出するようにしてもよい。
また、第1実施形態においては、各コントロールバルブCV1〜CV4の実際の移動を検出することとしたが、本発明の切り換え操作検出手段は、各コントロールバルブCV1〜CV4を切り換えるための操作がなされたことを検出できればよく、その具体的な構成や検出方法等は特に限定されない。
例えば、制御手段40が切り換え手段41を制御して各コントロールバルブCV1〜CV4を切り換える際には、所定の制御信号が出力される。したがって、切り換え手段41に対する制御信号の出力に基づいて、各コントロールバルブCV1〜CV4を切り換えるための操作がなされたことを検出するようにしても構わない。
また、上記した第1アクチュエータ油路33a〜36aおよび第2アクチュエータ油路33b〜36bにはアンロードバルブ43がそれぞれ接続されており、制御手段40が各アンロードバルブ43を切り換え制御するようにしている。詳しくは後述するが、アンロードバルブ43は、通常、図示の連通位置において第1アクチュエータ油路33a〜36aおよび第2アクチュエータ油路33b〜36bを連通させており、コントロールバルブCV1〜CV4と各油圧アクチュエータとを接続している。したがって、アンロードバルブ43が図示の連通位置にあれば、コントロールバルブCV1〜CV4の切り換え制御によって、各油圧アクチュエータを駆動することができる。
一方で、制御手段40によってアンロードバルブ43が図中上方のアンロード位置に切り換えられると、コントロールバルブCV1〜CV4と各油圧アクチュエータとが遮断される。そして、アンロードバルブ43がアンロード位置にある状態でコントロールバルブCV1〜CV4が切り換えられると、第1アクチュエータ油路33a〜36aおよび第2アクチュエータ油路33b〜36bを介してポンプ油路31とタンク油路32とが連通して作動油がアンロードされ、各油圧アクチュエータを駆動することができなくなる。
そして、制御手段40には無線通信部40aが設けられており、この無線通信部40aと、遠隔操作装置50に設けられた遠隔制御部51の無線通信部51aとの間で通信が可能となっている。なお、制御手段40は、遠隔制御部51との間で通信状態の確認作業を行っており、遠隔操作装置50と通信可能な状態であるか、すなわち遠隔操作装置50の電源がONになっているかを常時把握している。
図4に示すように、遠隔操作装置50は、把持部52と、この把持部52に固定された操作盤53とを備えており、操作盤53内に上記の遠隔制御部51が設けられている。操作盤53には、本発明のスイッチ手段である電源スイッチ54が設けられており、この電源スイッチ54を押圧操作することによって、遠隔操作装置50の電源をON/OFFすることができるようになっている。遠隔操作装置50の電源がONされた状態では、遠隔操作装置50は制御手段40に対して通信可能な状態となり、遠隔操作装置50の電源がOFFされた状態では、遠隔操作装置50は制御手段40に対して通信不可能な状態となる。
また、操作盤53には、旋回スイッチ55、起伏スイッチ56、伸縮スイッチ57およびウインチスイッチ58の4つのバルブ選択スイッチが設けられている。これら各スイッチ55〜58は、対応するコントロールバルブをいずれの方向に切り換えるかを選択するものである。
さらに、把持部52の背面側には、トリガースイッチ59が設けられている。このトリガースイッチ59は、上記各スイッチ55〜58と共に操作するものであり、各スイッチ55〜58のいずれかが傾倒操作された状態でトリガースイッチ59を操作することにより、対応するコントロールバルブCV1〜CV4を切り換えると共にその切り換え量を制御するものである。
なお、操作盤53には画像表示部60が設けられており、クレーン装置1や遠隔操作装置50に関する種々の情報が遠隔制御部51によって表示制御されている。
以下に、上記各スイッチ55〜59および各操作レバー21〜24を操作した場合の制御手段40の制御について図5および図6を用いて詳細に説明する。
例えば、遠隔操作装置50の電源がONしている状態で、旋回スイッチ55を下方から上方に向かって傾倒させるように操作したとする。すると、旋回スイッチ55から遠隔制御部51に操作信号が入力するとともに、遠隔制御部51から無線通信部51a,40aを介して制御手段40に操作信号が送信される。
(ステップS1)
制御手段40は、バルブ選択スイッチ(各スイッチ55〜58のいずれか)に係る操作信号の入力を待機している。
(ステップS2)
上記の待機状態において、旋回スイッチ55を下方から上方に向かって傾倒させる操作信号が入力すると、制御手段40は、本発明のポンプ駆動装置であるエンジンEおよび電動モータMのいずれかが駆動中であるかを判定する。その結果、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合にはステップS3に処理を移し、ポンプ駆動装置は駆動中であると判定した場合にはステップS4に処理を移す。
(ステップS3)
上記ステップS2において、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合には、制御手段40はポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)を起動する。このように、ポンプ駆動装置が駆動しておらず、メインポンプP1およびサブポンプP2のいずれからも作動油が吐出していない状態で旋回スイッチ55が操作された場合には、当該旋回スイッチ55の操作を契機にポンプ駆動装置が駆動するようにしている。
(ステップS4)
上記のように、旋回スイッチ55が操作されており、かつ、ポンプ駆動装置が駆動している状態になると、制御手段40は、トリガースイッチ59の操作が検出されるまで待機する。
(ステップS5)
そして、トリガースイッチ59に係る操作信号が入力した場合には、制御手段40は、上記ステップS1で入力した操作信号に基づいてコントロールバルブCV1を所定の方向に切り換える。このとき、制御手段40に入力する操作信号にはトリガースイッチ59の操作量が対応付けられているため、当該トリガースイッチ59の操作量に応じてコントロールバルブCV1の切り換え量も制御される。
次に、位置検出センサ42によってコントロールバルブCV1〜CV4のいずれかの移動が検出された場合の制御手段40の制御について説明する。なお、すでに説明しているとおり、コントロールバルブCV1〜CV4は、制御手段40による切り換え制御のみならず、操作レバー21〜24の操作によっても切り換え可能である。したがって、位置検出センサ42は、コントロールバルブCV1〜CV4が制御手段40によって切り換えられた場合と、操作レバー21〜24が操作された場合との双方の場合において、コントロールバルブCV1〜CV4の移動を検出することとなる。
(ステップS11)
制御手段40は、位置検出センサ42からコントロールバルブCV1〜CV4の移動検出信号が入力するのを待機している。
(ステップS12)
上記の待機状態において、位置検出センサ42から、例えば、コントロールバルブCV1の移動検出信号が入力すると、制御手段40は、遠隔操作装置50の電源がONしているか否かを判定する。コントロールバルブCV1の移動検出信号が入力する場合としては、上記ステップS5におけるバルブ切り換え制御が実行された場合と、操作レバー21が直接操作された場合とが考えられる。ここでは、遠隔操作装置50の電源がONしていない場合には、操作レバー21の操作によってコントロールバルブCV1が切り換わったと判断してステップS13に処理を移す。一方、遠隔操作装置50の電源がONしている場合にはそのまま当該処理を終了する。
(ステップS13)
上記ステップS12において、遠隔操作装置50の電源がONしていないと判定する場合というのは、コントロールバルブCV1が操作レバー21によって直接切り換え操作された場合である。この場合には、制御手段40は、ポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)が駆動中であるかを判定する。その結果、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合にはステップS14に処理を移し、ポンプ駆動装置は駆動中であると判定した場合にはそのまま当該処理を終了する。
(ステップS14)
上記ステップS13において、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合には、制御手段40はポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)を起動する。このように、ポンプ駆動装置が駆動しておらず、メインポンプP1およびサブポンプP2のいずれからも作動油が吐出していない状態で操作レバー21〜24が操作されてコントロールバルブCV1〜CV4が移動した場合には、コントロールバルブCV1〜CV4の移動を契機にポンプ駆動装置を起動するようにしている。
次に、図7を用いて、第2実施形態の車両搭載型クレーンについて説明する。なお、この第2実施形態においては、制御手段40が図5および図6の処理に換えて図7の処理を実行する点のみ上記第1実施形態と異なり、クレーン装置の構成は上記第1実施形態と同じである。したがって、ここでは第2実施形態における特徴的な制御について説明するとともに、上記第1実施形態と同じ点については説明を省略する。
なお、詳細な説明は省略するが、この第2実施形態においては、遠隔操作装置50からバルブ選択スイッチ(各スイッチ55〜58のいずれか)に係る操作信号およびトリガースイッチ59に係る操作信号の双方の操作信号が入力すると、制御手段40は、当該入力した操作信号に基づいて対応するコントロールバルブCV1〜CV4を切り換え制御する。
以下に、位置検出センサ42によってコントロールバルブCV1〜CV4のいずれかの移動が検出された場合の制御手段40の制御について図7を用いて説明する。
(ステップS21)
制御手段40は、位置検出センサ42からコントロールバルブCV1〜CV4の移動検出信号が入力するのを待機している。なお、コントロールバルブCV1〜CV4が移動して位置検出センサ42から移動検出信号が入力するのは、遠隔操作装置50が操作された場合と、操作レバー21〜24が操作された場合とがある。
(ステップS22)
上記の待機状態において、位置検出センサ42から、例えば、コントロールバルブCV1の移動検出信号が入力すると、制御手段40は、遠隔操作装置50の電源がONしているか否かを判定する。その結果、遠隔操作装置50の電源がONしていないと判定した場合にはステップS25に処理を移し、遠隔操作装置50の電源がONしていると判定した場合にはステップS23に処理を移す。
(ステップS23)
上記ステップS22において、遠隔操作装置50の電源がONしていると判定した場合には、制御手段40は、バルブ選択スイッチ(各スイッチ55〜58のいずれか)に係る操作信号が入力しているかを判定する。その結果、バルブ選択スイッチに係る操作信号が入力していると判定した場合にはステップS24に処理を移し、バルブ選択スイッチに係る操作信号が入力していないと判定した場合にはステップS27に処理を移す。
(ステップS24)
上記ステップS23において、バルブ選択スイッチ(各スイッチ55〜58のいずれか)に係る操作信号が入力していると判定した場合には、制御手段40は、トリガースイッチ59に係る操作信号が入力しているかを判定する。その結果、トリガースイッチに係る操作信号が入力していると判定した場合にはステップS25に処理を移し、トリガースイッチ59に係る操作信号が入力していないと判定した場合にはステップS27に処理を移す。
(ステップS25)
上記ステップS22において、遠隔操作装置50の電源がONしていないと判定して当該ステップS25の処理がなされる場合というのは、操作レバー21によってコントロールバルブCV1の切り換え操作がなされた場合である。また、上記ステップS22〜ステップS24の処理を経て当該ステップS25の処理がなされる場合、つまり、遠隔操作装置50の電源がONしており、バルブ選択スイッチおよびトリガースイッチ59の操作がなされている場合というのは、コントロールバルブCV1が、遠隔操作装置50の操作に基づいて移動した場合と考えられる。
したがって、この場合には、制御手段40は、ポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)が駆動中であるかを判定する。その結果、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合にはステップS26に処理を移し、ポンプ駆動装置は駆動中であると判定した場合にはそのまま当該処理を終了する。
(ステップS26)
上記ステップS25において、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合には、制御手段40はポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)を起動する。このように、ポンプ駆動装置が駆動しておらず、メインポンプP1およびサブポンプP2のいずれからも作動油が吐出していない状態でコントロールバルブCV1〜CV4が移動した場合には、コントロールバルブCV1〜CV4の移動を契機にポンプ駆動装置を起動するようにしている。
このように、第2実施形態においては、遠隔操作装置50を操作した場合にも、コントロールバルブCV1〜CV4の移動が検出されたことに基づいて、ポンプ駆動装置を起動するようにしている。
(ステップS27)
一方、上記ステップS23において、バルブ選択スイッチに係る操作信号が入力していないと判定した場合や、トリガースイッチ59に係る操作信号が入力していないと判定した場合というのは、遠隔操作装置50の電源がONしている状態で操作レバー21による切り換え操作がなされた場合である。このような場合には、制御手段40はアンロードバルブ43をアンロード位置に切り換える。
これにより、遠隔操作装置50の電源がONしている場合には、遠隔操作装置50の操作のみを受け付け、操作レバー21〜24の操作によっては油圧アクチュエータが駆動しないようにすることで誤操作を防止している。
次に、図8および図9を用いて、第3実施形態の車両搭載型クレーンについて説明する。なお、この第3実施形態においては、図8に示すように、本発明の切り換え操作検出手段として位置検出センサ42に換えて操作検出センサ44を設けた点、および、制御手段40が図6に示す処理に換えて図9の処理を実行する点のみ上記第1実施形態と異なる。したがって、ここでは上記第1実施形態と異なる点について説明するとともに、上記と同様の点については説明を省略する。
この第3実施形態においては、図8に示すように、操作レバー21〜24のそれぞれに操作検出センサ44が設けられている。この操作検出センサ44は、操作レバー21〜24が操作されたことを検出するものであるが、操作レバー21〜24の操作方向や操作量を検出するように構成してもよく、その検出方法は特に問わない。
以下に、第3実施形態において特徴的な制御手段40の制御について図9を用いて説明する。
(ステップS31)
制御手段40は、操作検出センサ44から操作レバー21〜24の操作検出信号が入力するのを待機しており、操作検出センサ44から操作検出信号が入力した場合にはステップS32に処理を移す。
(ステップS32)
上記の待機状態において、操作検出センサ44から、例えば、コントロールバルブCV1を移動させる操作検出信号が入力すると、制御手段40は、遠隔操作装置50の電源がONしているか否かを判定する。その結果、遠隔操作装置50の電源がONしていないと判定した場合にはステップS33に処理を移し、遠隔操作装置50の電源がONしていると判定した場合にはステップS35に処理を移す。
(ステップS33)
上記ステップS32において、遠隔操作装置50の電源がONしていないと判定した場合には、制御手段40は、ポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)が駆動中であるかを判定する。その結果、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合にはステップS34に処理を移し、ポンプ駆動装置は駆動中であると判定した場合にはそのまま当該処理を終了する。
(ステップS34)
上記ステップS33において、ポンプ駆動装置は駆動中ではないと判定した場合には、制御手段40はポンプ駆動装置(エンジンEおよび電動モータM)を起動する。このように、ポンプ駆動装置が駆動しておらず、メインポンプP1およびサブポンプP2のいずれからも作動油が吐出していない状態で操作レバー21〜24が操作された場合には、当該操作レバー21〜24の操作を契機にポンプ駆動装置を起動するようにしている。
(ステップS35)
一方、上記ステップS32において、遠隔操作装置50の電源がONしていると判定した場合には、制御手段40は、図8に示すアンロードバルブ43をアンロード位置に切り換える。
このように、第3実施形態においても、遠隔操作装置50の電源がONしている場合には、遠隔操作装置50の操作のみを受け付け、操作レバー21〜24の操作によっては油圧アクチュエータが駆動しないようにして誤操作を防止することができる。
なお、上記各実施形態においては、バルブ選択スイッチ(各スイッチ56〜58)の操作、トリガースイッチ59の操作、操作レバー21〜24の操作およびコントロールバルブCV1〜CV4の移動を検出したことによってポンプ駆動装置を起動するようにした。つまり、バルブ選択スイッチ(各スイッチ56〜58)、トリガースイッチ59、位置検出センサ41および操作検出センサ44が、本発明の切り換え操作検出手段を構成するが、オペレータによってコントロールバルブを切り換える操作がなされたことを検出可能であれば、その検出対象は上記各実施形態に限定されるものではない。
また、上記各実施形態においては、ポンプ駆動装置としてエンジンEおよび電動モータMを設けるとともに、ポンプ駆動装置を起動する際には、エンジンEおよび電動モータMの双方を起動することとした。ただし、例えば、ポンプ駆動装置としてエンジンEのみを設けることとしてもよいし、電動モータMのみを設けることとしても構わない。
また、ポンプ駆動装置としてエンジンEおよび電動モータMを設けるとともに、ポンプ駆動装置の起動の際に、エンジンEと電動モータMとのいずれか一方のみを起動するようにしても構わない。例えば、バルブ選択スイッチやトリガースイッチ59の操作量が小さい場合には電動モータMのみを起動し、バルブ選択スイッチやトリガースイッチ59の操作量が大きい場合には電動モータMおよびエンジンEの双方を起動するようにしてもよい。いずれにしても、起動するポンプ駆動装置の種類や数は上記各実施形態に限定されず、他のさまざまな条件に応じていずれのポンプ駆動装置を起動するかを決定すればよい。
また、上記各実施形態においては、遠隔操作装置50の電源がONになっている状態で操作レバー21〜24が操作された場合に、アンロードバルブ43をアンロード位置に切り換えることで、操作レバー21〜24の操作を無効化しているが、こうした制御は必須の構成ではない。
また、操作レバー21〜24の操作を無効化することとした場合には、上記に限らず他の方法によっても操作レバー21〜24の操作を無効化することができる。例えば、コントロールバルブCV1〜CV4の移動や操作レバー21〜24の操作を規制するロック機構を設け、遠隔操作装置50の電源がONになっている状態で操作レバー21〜24の微小操作が検出された場合に、制御手段40がロック機構を制御して、コントロールバルブCV1〜CV4の移動や操作レバー21〜24のそれ以上の操作を規制するようにしてもよい。
また、操作レバー21〜24の操作をアンロードバルブによって無効化することとした場合に、アンロードバルブを設ける位置は上記各実施形態に限らず、例えば、ポンプ油路31にアンロードバルブを設けるようにしても構わない。ただし、同一の油圧ポンプによって複数の油圧アクチュエータを作動する場合には、上記各実施形態のように各コントロールバルブと各油圧アクチュエータとの間にアンロードバルブを接続することが望ましい。なぜなら、例えば、遠隔操作装置50の操作によって油圧モータM1を回転駆動しているときに、操作レバー22の操作によってコントロールバルブCV2が切り換えられても、油圧モータM1の回転駆動に影響を及ぼすことなく、操作レバー22の操作のみを無効化することができるからである。
1 クレーン装置
8 起伏シリンダ
9 伸縮シリンダ
21〜24 操作レバー
40 制御手段
42 位置検出センサ
43 アンロードバルブ
44 操作検出センサ
50 遠隔操作装置
54 電源スイッチ
E エンジン
M 電動モータ
M1 油圧モータ
M2 油圧モータ
P1 メインポンプ
P2 サブポンプ
CV1〜CV4 コントロールバルブ

Claims (5)

  1. ポンプ駆動装置の駆動により作動油を吐出する油圧ポンプと、
    該油圧ポンプに接続された油圧アクチュエータと、
    該油圧アクチュエータへの作動油の給排を制御するコントロールバルブと、を備え、
    前記コントロールバルブは、当該コントロールバルブに機械的に連結した連結操作装置と、当該コントロールバルブを電気的に制御する制御手段に通信可能な遠隔操作装置とで切り換え可能である車両搭載型クレーンにおいて、
    前記コントロールバルブを少なくとも中立位置から切り換えるための操作を検出する切り換え操作検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記切り換え操作検出手段によって前記操作が検出されたとき、前記ポンプ駆動装置を起動して前記油圧ポンプを作動することを特徴とする車両搭載型クレーン。
  2. 前記コントロールバルブには、中立位置から、前記油圧アクチュエータに前記油圧ポンプが連通する連通位置に切り換わるまでの間に遊びが設けられ、
    前記切り換え操作検出手段は、前記コントロールバルブが前記遊びの範囲で移動したことを検出することを特徴とする請求項1記載の車両搭載型クレーン。
  3. 前記切り換え操作検出手段は、前記連結操作装置において前記コントロールバルブを少なくとも中立位置から切り換える操作がなされたことを検出するセンサによって構成されることを特徴とする請求項1記載の車両搭載型クレーン。
  4. 前記遠隔操作装置と前記制御手段とが通信可能な状態または通信不可能な状態を切り換えるスイッチ手段を備え、
    前記制御手段は、当該制御手段と前記遠隔操作装置とが通信可能な状態において、前記連結操作装置による切り換え操作を無効化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両搭載型クレーン。
  5. 前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間にはアンロードバルブが設けられ、
    前記制御手段は、当該制御手段と前記遠隔操作装置とが通信可能な状態において、前記連結操作装置によって前記油圧アクチュエータに前記油圧ポンプを連通させる切り換え操作が行われたとき、前記アンロードバルブを切り換えて作動油をアンロードすることを特徴とする請求項4記載の車両搭載型クレーン。
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