JP3946550B2 - 自走可能な作業機の盗難防止装置 - Google Patents

自走可能な作業機の盗難防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3946550B2
JP3946550B2 JP2002063731A JP2002063731A JP3946550B2 JP 3946550 B2 JP3946550 B2 JP 3946550B2 JP 2002063731 A JP2002063731 A JP 2002063731A JP 2002063731 A JP2002063731 A JP 2002063731A JP 3946550 B2 JP3946550 B2 JP 3946550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
hydraulic
theft
engine
unloading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002063731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003261006A (ja
Inventor
二郎 金澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Co Ltd filed Critical Furukawa Co Ltd
Priority to JP2002063731A priority Critical patent/JP3946550B2/ja
Publication of JP2003261006A publication Critical patent/JP2003261006A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3946550B2 publication Critical patent/JP3946550B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Jib Cranes (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷役機械、建設機械、土木機械等の自走可能な作業機の盗難防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、クレーン車、高所作業車、ホイールローダ、パワーショベル等の自走可能な作業機の盗難が増加している。このため、盗難防止対策として、作業機に盗難防止装置が設けられるようになってきている。
作業機の盗難防止装置としては、従来、作業機の車両の走行時に発する振動をセンサ等で検知して警報を出す警報式や、GPSを利用して車両の移動可能範囲を監視するものが主である。
【0003】
また、作業機のエンジン用セルモータ、燃料ポンプ、油圧制御用の電磁弁の各電気回路に通じるメインリレーを設け、且つ運転室内にキーボードを設置し、予め暗証番号を設定して、キーボードから入力した番号が暗証番号と一致したとき、メインリレーを励磁して上記電気回路に通電させることにより作業機を作動可能とし、正しい暗証番号が入力されないときにはメインリレーを非励磁として上記電気回路に通電せず、作業機を作動不能とするように構成した盗難防止装置も提案されている(特許第3003073号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような盗難防止装置では、装置自体が高価である上、作業機側の電気回路も複雑化し、GPSを利用する場合には、GPSを利用するためのシステム構築も必要になる。
本発明は、作業機の盗難防止装置における上記問題を解決するものであって、複雑な電気回路を必要とせず、且つ安価な作業機の盗難防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の自走可能な作業機の盗難防止装置は、エンジンと、エンジンによって作動する油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出される圧油によって作動するアウトリガを含む作業装置の油圧アクチュエーターと、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油の流れを制御する切換制御弁とを備えた自走可能な作業機において、作業装置の油圧回路に、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油をアンロード可能なアンロード弁と、アンロード弁をアンロード作動させる電磁弁とを設けると共に、電磁弁を制御する電気回路に盗難防止用の回路開閉手段を設け、作業機の保管時には、エンジンが始動しても、盗難防止用の回路開閉手段がアンロード弁をアンロード状態としアウトリガの接地状態が保持されるようにしたことにより上記課題を解決している。
【0006】
本発明の自走可能な作業機の盗難防止装置では、作業機を保管しておくとき、作業装置であるアウトリガを作業機が走行不能な状態としての接地状態にした後、盗難防止用の回路開閉手段で電磁弁を操作し、アンロード弁をアンロード作動させる。
もし、作業機のエンジンキースイッチを破壊したり、不正な合鍵等を用いてエンジンを始動させ、作業機を自走させようとしても、アウトリガの油圧回路がアンロード弁でアンロードされるので、アウトリガの油圧アクチュエータは作動不能であり、アウトリガが作業機の走行不能な状態に保持される。従って、作業機を自走させて盗むことは不可能である。
【0007】
この盗難防止装置は、作業機にアンロード弁と、電磁弁と、盗難防止用の回路開閉手段を設けるだけでよく、複雑な電気回路を必要とせず、安価に製造することができる。
盗難防止装置は、回路開閉手段の閉操作による電磁弁の通電時にアンロード弁をアンロード作動させるようにるように構成すれば、作業機が電磁弁の通電時にアンロード作動するアンロード弁を備えたものである場合、回路開閉手段を付加するだけでよい。
【0008】
また、盗難防止装置は、回路開閉手段の開操作による電磁弁の非通電時にアンロード弁をアンロード作動させるように構成すれば、作業機が電磁弁の非通電時にアンロード作動するアンロード弁を備えたものである場合には、回路開閉手段を付加するだけでよい。
なお、自走可能な作業機の盗難防止装置は、作業装置の油圧回路に、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油をアンロード可能な電磁比例切換手段と、電磁比例切換手段をアンロード作動させる電磁弁とを設けると共に、電磁弁を制御する電気回路に盗難防止用の回路開閉手段を設け、作業機の保管時には、エンジンが始動しても、盗難防止用の回路開閉手段が電磁比例切換手段をアンロード状態としアウトリガの接地状態が保持されるように構成することもできる。
【0009】
この場合、作業機が圧油をアンロード可能な電磁比例切換手段と、電磁比例切換手段をアンロード作動させる電磁弁とを備えていれば、回路開閉手段を設けるだけでよい。
このように、作業機がアンロード手段を備えている場合、そのアンロード手段に合わせて回路開閉手段を設けることで、極めて安価に盗難防止装置を構成することが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態である盗難防止装置を備えた車両搭載型のクレーンの油圧回路図、図2は盗難防止装置の電気回路図、図3はクレーンのアウトリガを接地させた状態の側面図、図4は巻過検出装置の構成の説明図である。
図3に示すように、車両搭載型のクレーンCは、車両1の荷台2と運転室3の間のシャーシフレーム4上にベース5が連結固定されており、ベース5上にコラム6が旋回自在に設けられ、このコラム6の上端部にブーム7が起伏自在に枢支されている。
【0011】
ベース5の左右両側には、図1に示すアウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを備えたアウトリガ8が設けられている。このアウトリガ8は、車両1の走行時にはアウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを縮小して格納し、クレーン作業時にはアウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを伸長して接地し、車両1の安定を確保するようになっている。
【0012】
コラム6は旋回用油圧モータ12で左右に旋回される。ブーム7は多段伸縮ブームであって、ブーム伸縮用油圧シリンダ13によって伸縮され、ブーム起伏用油圧シリンダ14によって起伏される。
また、コラム6にはウインチ(図示略)が設けられており、このウインチからワイヤロープ10をブーム7の先端部に導いて、ブーム7の先端部の滑車(図示略)を介してフック11に掛回すことにより、フック11をブーム7の先端部から吊下している。フック11は、ウインチ用油圧モータ15で巻上巻下作動される。
【0013】
このクレーンCでは、図1に示すように、旋回用油圧モータ12が旋回用切換弁22、ブーム伸縮用油圧シリンダ13がブーム伸縮用切換弁23、ブーム起伏用油圧シリンダ14がブーム起伏用切換弁24、ウインチ用油圧モータ15がウインチ用切換弁25、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rがアウトリガ用切換弁26L、26Rを介して、油圧ポンプ21から圧油が供給される主管路27と、タンク28への戻り管路29とに接続されている。
【0014】
これらの切換弁22、23、24、25、26L、26Rは、3位置の手動操作切換弁であり、オペレータが手動操作することにより、旋回用油圧モータ12と、ブーム伸縮用油圧シリンダ13と、ブーム起伏用油圧シリンダ14と、ウインチ用油圧モータ15と、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rとを作動させることができる。中立位置では主管路27を戻り管路29と連通させる。
【0015】
吐出管路27と戻り管路29との間には、主リリーフ弁30が設けられている。また、主管路27と戻り管路29との間には、主リリーフ弁30と並列に、フック11が巻過状態になったときアンロード弁作動用電磁弁31で作動されて主管路27の圧油をタンク28に逃がすアンロード弁32が設けられている。
このクレーンCは、ブーム7の先端部下部とフック11の上部との間の距離が所定長以下の巻過状態になったら、ブーム7の先端部下部とフック11の上部とが接近する巻過方向へのクレーンCの作動、即ち、ウインチによるフック11の巻上、ブーム7の伸長、ブーム7の起立の各作動を停止してブーム7とフック11との衝突を防止するため、図4のような巻過検出装置9を備えている。
【0016】
この巻過検出装置9は、巻過検出器Sl から巻過ワイヤロープ17で巻過ウエイト18を吊下し、ブーム7の先端部下部とフック11の上部との間の距離が所定長以下の巻過状態になったら、巻過ウエイト18がフック11で持ち上げられて、巻過検出器Sl がonとなるように構成されている。
また、ブーム伸縮用切換弁23、ブーム起伏用切換弁24、ウインチ用切換弁25には、ブーム伸長側、ブーム起立側、ウインチ巻上側に操作したときonとなるブーム伸長スイッチS3 、ブーム起立スイッチS4 、ウインチ巻上スイッチS5 がそれぞれ設けられていて、図2に示すように、このブーム伸長スイッチS3 、ブーム起立スイッチS4 、ウインチ巻上スイッチS5 は、巻過検出器Sl とアンロード弁作動用電磁弁31とを車両1のエンジンキースイッチS2 と接続する電磁弁制御ライン40に互いに並列に接続されている。
【0017】
エンジンキースイッチS2 を入れてクレーン作業を行っているとき、ウインチ用切換弁25でウインチの巻上操作を行ってフック11が巻過状態になったとすると、ウインチ巻上スイッチS5 と巻過検出スイッチSl とがonとなるので、アンロード用電磁弁31が励磁されて切換わり、アンロード弁32が作動してウインチ用モータ15の巻上管路に供給されていた圧油をタンク28側へ逃がし、フック11の巻上作動は自動停止する。
【0018】
ブーム伸縮用切換弁23又はブーム起伏用切換弁24でブーム7の伸長操作又はブーム7の起立操作を行った場合も、フック11が巻過状態になれば、ブーム伸長スイッチS3 又はブーム起立スイッチS4 と巻過検出器Sl とがonとなるので、同様にアンロード用電磁弁31が励磁され、ブーム7の伸長又はブーム7の起立作動は自動停止する。
【0019】
なお、巻過状態であっても、巻過方向以外へのクレーンの作動、即ち、ウインチによるフック11の巻下、ブーム7の縮小、ブーム7の倒伏の各作動は自由に行うことができ、これにより巻過状態を解除することができる。
盗難防止装置は、この既存のアンロード弁32とアンロード弁作動用電磁弁31とを利用し、図2に示すように、ブーム伸長スイッチS3 、ブーム起立スイッチS4 、ウインチ巻上スイッチS5 、及び巻過検出器Sl を含むクレーン制御用電気回路部41と並列に盗難防止用スイッチS6 を付加することにより構成されている。
【0020】
盗難防止用スイッチS6 は、キーを挿入して操作することにより開となり、キーを抜き出すことで閉となるb接点を2つ備えたノーマルクローズ型のキースイッチである。
この盗難防止装置では、クレーンCを搭載した車両1を保管しておくとき、クレーンCを車両1が走行不能な状態とする。例えば、アウトリガ用切換弁26L、26Rを操作して、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを伸長し、図3のように、アウトリガ8を接地させる。
【0021】
それから、車両1のエンジンキースイッチS2 を切り、運転室3を施錠し、盗難防止用スイッチS6 を閉操作してキーを抜き出す。この操作により、エンジンキースイッチS2 を入れると、アンロード弁作動用電磁弁31に通電される状態となる。
この状態で、車両1のエンジンキースイッチS2 を破壊したり、不正な合鍵等を用いてエンジンを始動させ、車両1を自走させようとすると、アンロード弁作動用電磁弁31が励磁され、油圧ポンプ21から吐出される圧油はアンロード弁32でアンロードされてタンク28に戻る。
【0022】
従って、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rは作動不能で、アウトリガ8が接地状態に保持されたままとなるので、車両1を自走させることは不可能であり、盗難を防止することができる。
【0023】
クレーンCには、アンロード弁作動用電磁弁31の非通電時にアンロード弁32をアンロード作動させるように構成しているものもある。
この場合には、図5に示すように、盗難防止用スイッチS7 を、キーを挿入して操作することにより閉となり、キーを抜き出すことで開となるa接点を2つ備えたノーマルオープン型のキースイッチとし、アンロード弁作動用電磁弁31とクレーン制御用電気回路部41との間に直列に付加する。
【0024】
このように構成した盗難防止を用いる場合にも、クレーンCを搭載した車両1を保管しておくとき、クレーンCを車両1が走行不能な状態とする。例えば、アウトリガ用切換弁26L、26Rを操作して、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを伸長して、図3のように、アウトリガ8を接地させる。
それから、車両1のエンジンキースイッチS2 を切り、運転室3を施錠し、盗難防止用スイッチS6 を開操作してキーを抜き出す。この操作により、エンジンキースイッチS2 を入れても、アンロード弁作動用電磁弁31に通電されない状態となる。
【0025】
この状態で、車両1のエンジンキースイッチS2 を破壊したり、不正な合鍵等を用いてエンジンを始動させ、車両1を自走させようとすると、アンロード弁作動用電磁弁31は励磁されず、油圧ポンプ21から吐出される圧油はアンロード弁32でアンロードされてタンク28に戻る。
従って、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rは作動不能で、アウトリガ8が接地状態に保持されたままとなるので、車両1を自走させることは不可能であり、盗難を防止することができる。
【0026】
図6は本発明の他の実施の形態である盗難防止装置を備えた車両搭載型のクレーンの油圧回路図、図7は盗難防止装置の電気回路図、図8、図9は電磁比例切換弁の作動の説明図である。
図6の油圧回路は、クレーンCの手動操作と遠隔操作が行えるように構成されている。
【0027】
即ち、図1と同様に旋回用油圧モータ12が旋回用切換弁22、ブーム伸縮用油圧シリンダ13がブーム伸縮用切換弁23、ブーム起伏用油圧シリンダ14がブーム起伏用切換弁24、ウインチ用油圧モータ15がウインチ用切換弁25、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rがアウトリガ切換弁26L、26Rを介して、油圧ポンプ21から圧油が供給される主管路27と、タンク28への戻り管路29とに接続されており、これに加えて、旋回用切換弁22、ブーム伸縮用切換弁23、ブーム起伏用切換弁24、ウインチ用切換弁25とそれぞれ並列に、遠隔制御される電磁比例切換弁62及び電磁切換弁63、64、65が設けられている。
【0028】
さらに、これらの切換弁22、23、24、25、26L、26R、62、63、64、65と、油圧ポンプ21、タンク28との間には、手動操作したときの主管路27の圧油のアンロード作動と、遠隔操作したときの主管路27の圧油のアンロード作動とを行うための電磁比例切換弁61が設けられている。
この電磁比例切換弁61は、6ポート3位置で、スプールを移動させるためのON−OFF電磁弁Aと、比例電磁弁Bとを備えている。ON−OFF電磁弁Aと、比例電磁弁Bとには、主管路27から減圧弁68を介して圧油が供給される。
【0029】
ON−OFF電磁弁Aと、比例電磁弁Bとは、図7に示すように、それぞれON−OFF電磁弁制御ライン72と、比例電磁弁制御ライン73とでクレーン制御用電気回路部41内の電磁比例切換弁制御回路部71に接続されている。
電磁比例切換弁61は、図6に示す左位置が中立位置である。
ON−OFF電磁弁Aが励磁されると、スプールは図8に示す中央位置に移動し、さらに、比例電磁弁Bが励磁されると、スプールは図9に示す右位置に移動する。
【0030】
手動操作を行う場合には、ON−OFF電磁弁A、比例電磁弁Bのいずれも励磁せず、左位置で主管路27を連通させる。アンロード時には、電磁比例切換弁制御回路部71がON−OFF電磁弁Aを励磁する。すると、スプールが中央位置に移動し、主管路27の連通が遮断されて、油圧ポンプ21からの圧油が背圧弁66、圧力補償弁67を通ってタンク28に戻る。
【0031】
遠隔操作を行う場合には、まず ON−OFF電磁弁Aを励磁して、スプールは図8に示す中央位置に移動させ、遠隔操作待機状態とする。このとき、油圧ポンプ21からの圧油はアンロードされている。
油圧アクチュエータ12、13、14、15を作動させるときには、さらに、比例電磁弁Bを励磁して、スプールを図9に示す右位置に移動させ、各切換弁62、63、64、65に主管路27を連通させる。
【0032】
アンロード時には、電磁比例切換弁制御回路部71が比例電磁弁Bを非励磁とする。すると、スプールが中央位置に移動し、主管路27の連通が遮断されて、油圧ポンプ21からの圧油が背圧弁66、圧力補償弁67を通ってタンク28に戻る。なお、このときON−OFF電磁弁Aは励磁したままである。
盗難防止装置は、この既存の電磁比例切換弁61を利用し、図7に示す盗難防止用スイッチS8 を付加することにより構成されている。
【0033】
盗難防止用スイッチS8 は、キーを挿入して操作することにより開となり、キーを抜き出すことで閉となるb接点と、キーを挿入して操作することにより閉となり、キーを抜き出すことで開となるa接点とを備えたキースイッチであって、そのb接点が電磁比例切換弁制御回路部71と並列にON−OFF電磁弁制御ライン72に接続され、a接点が比例電磁弁制御ライン73中に直列に接続されている。
【0034】
この盗難防止装置では、クレーンCを搭載した車両1を保管しておくとき、クレーンCを車両1が走行不能な状態とする。例えば、アウトリガ用切換弁26L、26Rを操作して、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを伸長して、図3のように、アウトリガ8を接地させる。
それから、車両1のエンジンキースイッチS2 を切り、運転室3を施錠し、盗難防止用スイッチS8 を操作してキーを抜き出す。この操作により、盗難防止用スイッチS8 のb接点は閉、a接点は開となっているので、エンジンキースイッチS2 を入れると、ON−OFF電磁弁Aには通電され、比例電磁Bには通電されない状態となる。
【0035】
この状態で、車両1のエンジンキースイッチS2 を破壊したり、不正な合鍵等を用いてエンジンを始動させ、車両1を自走させようとすると、ON−OFF電磁弁Aは励磁され、比例電磁弁Bは非励磁のままとなるので、油圧ポンプ21から吐出される圧油は背圧弁66、圧力補償弁67を経てタンク28に戻る。
従って、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rは作動不能で、アウトリガ8が接地状態に保持されたままとなるので、車両1を自走させることは不可能であり、盗難を防止することができる。
【0036】
盗難防止装置は、この既存の電磁比例切換弁61を利用し、図10に示す盗難防止用スイッチS9 を付加することにより構成することもできる。
この盗難防止用スイッチS9 は、キーを挿入して操作することにより開となり、キーを抜き出すことで閉となるb接点を備えたキースイッチであって、エンジンキースイッチS2 と接続された盗難防止用スイッチS9 から電磁比例切換弁制御回路部71へアンロード作動入力ライン74が接続されている。電磁比例切換弁制御回路部71は、アンロード作動入力ライン74からの入力でON−OFF電磁弁Aを励磁し、比例電磁弁Bは非励磁とするように構成されている。
【0037】
この盗難防止装置では、クレーンCを搭載した車両1を保管しておくとき、クレーンCを車両1が走行不能な状態とする。
それから、車両1のエンジンキースイッチS2 を切り、運転室3を施錠し、盗難防止用スイッチS9 を閉側へ操作してキーを抜き出す。この操作により、盗難防止用スイッチS9 は閉となっているので、エンジンキースイッチS2 を入れると、盗難防止用スイッチS9 を経てアンロード作動入力ライン74に通電される状態となる。
【0038】
よって、図7に示すものと同様に、油圧ポンプ21から吐出される圧油はアンロードされ、車両1を自走させることは不可能で、盗難を防止することができる。
図11は本発明のさらに他の実施の形態である盗難防止装置の電気回路図、図12は電磁比例切換弁の説明図である。
【0039】
図11に示す盗難防止装置は、図10の電磁比例切換弁制御回路部71にCPU76を備えた電磁比例切換弁制御部75を用いたものである。ここで、電磁比例切換弁61には、図12に示すように、スプールを中央位置に移動させるためのON−OFF電磁弁Aに代えて比例電磁弁Dが設けられている。その他の油圧回路の構成は図6のものと同じであり、同様に作動する。
【0040】
この盗難防止用スイッチS9 は、キーを挿入して操作することにより開となり、キーを抜き出すことで閉となるb接点を備えたキースイッチであって、エンジンキースイッチS2 と接続された盗難防止用スイッチS9 から電磁比例切換弁制御部75へアンロード作動入力ライン74が接続されている。電磁比例切換弁制御部75は、アンロード作動入力ライン74からの入力で比例電磁弁Dを励磁し、比例電磁弁Bは非励磁とするようするように構成されている。
【0041】
この盗難防止装置では、クレーンCを搭載した車両1を保管しておくとき、クレーンCを車両1が走行不能な状態とする。
それから、車両1のエンジンキースイッチS2 を切り、運転室3を施錠し、盗難防止用スイッチS9 を閉側へ操作してキーを抜き出す。この操作により、盗難防止用スイッチS9 は閉となっているので、エンジンキースイッチS2 を入れると、盗難防止用スイッチS9 を経てアンロード作動入力ライン74に通電される状態となる。
【0042】
よって、図7に示すものと同様に、油圧ポンプ21から吐出される圧油はアンロードされ、車両1を自走させることは不可能で、盗難を防止することができる。
以上、アンロード弁と、アンロード弁をアンロード作動させる電磁弁とを備えている車両搭載型のクレーンの例について述べたが、アンロード弁と、アンロード弁をアンロード作動させる電磁弁とを備えていない作業機であれば、油圧回路にアンロード弁と電磁弁を設け、電気回路に盗難防止用スイッチを付加すればよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の自走可能な作業機の盗難防止装置は、複雑な電気回路を必要とせず、且つ安価に製造できる。
作業機がアンロード手段を備えている場合には、そのアンロード手段に合わせて回路開閉手段を設けることで、極めて安価に盗難防止装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である盗難防止装置を備えた車両搭載型のクレーンの油圧回路図である。
【図2】盗難防止装置の電気回路図である。
【図3】クレーンのアウトリガを接地させた状態の側面図である。
【図4】巻過検出装置の構成の説明図である。
【図5】盗難防止装置の電気回路図である。
【図6】本発明の他の実施の形態である盗難防止装置を備えた車両搭載型のクレーンの油圧回路図である。
【図7】盗難防止装置の電気回路図である。
【図8】電磁比例切換弁の作動の説明図である。
【図9】電磁比例切換弁の作動の説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態である盗難防止装置の電気回路図である。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態である盗難防止装置の電気回路図である。
【図12】電磁比例切換弁の説明図である。
【符号の説明】
1 車両
3 運転室
7 ブーム
8 アウトリガ
9 巻過検出装置
11 フック
12 旋回用油圧モータ
13 ブーム伸縮用油圧シリンダ
14 ブーム起伏用油圧シリンダ
15 ウインチ用油圧モータ
16L、16R アウトリガ用油圧シリンダ
21 油圧ポンプ
22 旋回用切換弁
23 ブーム伸縮用切換弁
24 ブーム起伏用切換弁
25 ウインチ用切換弁
26L、26R アウトリガ用切換弁
27 主管路
28 タンク
29 戻り管路
31 アンロード弁作動用電磁弁
32 アンロード弁
40 電磁弁制御ライン
41 クレーン制御用電気回路部
61 電磁比例切換弁
62 電磁比例切換弁
63、64、65 電磁切換弁
67 圧力補償弁
71 電磁比例切換弁制御回路部
72 ON−OFF電磁弁制御ライン
73 比例切換弁制御ライン
74 アンロード作動入力ライン
A ON−OFF電磁弁
B 比例電磁弁
C クレーン
D 比例電磁弁
l 巻過検出器
2 エンジンキースイッチ
3 ブーム伸長スイッチ
4 ブーム起立スイッチ
5 ウインチ巻上スイッチ
6 、S7 、S8 、S9 盗難防止用スイッチ

Claims (2)

  1. エンジンと、エンジンによって作動する油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出される圧油によって作動するアウトリガを含む作業装置の油圧アクチュエーターと、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油の流れを制御する切換制御弁とを備えた自走可能な作業機において、
    作業装置の油圧回路に、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油をアンロード可能なアンロード弁と、アンロード弁をアンロード作動させる電磁弁とを設けると共に、電磁弁を制御する電気回路に盗難防止用の回路開閉手段を設け、作業機の保管時には、エンジンが始動しても、盗難防止用の回路開閉手段がアンロード弁をアンロード状態としアウトリガの接地状態が保持されるようにしたことを特徴とする自走可能な作業機の盗難防止装置。
  2. エンジンと、エンジンによって作動する油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出される圧油によって作動するアウトリガを含む作業装置の油圧アクチュエーターと、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油の流れを制御する切換制御弁とを備えた自走可能な作業機において、
    作業装置の油圧回路に、油圧ポンプから油圧アクチュエーターに供給される圧油をアンロード可能な電磁比例切換手段と、電磁比例切換手段をアンロード作動させる電磁弁とを設けると共に、電磁弁を制御する電気回路に盗難防止用の回路開閉手段を設け、作業機の保管時には、エンジンが始動しても、盗難防止用の回路開閉手段が電磁比例切換手段をアンロード状態としアウトリガの接地状態が保持されるようにしたことを特徴とする自走可能な作業機の盗難防止装置。
JP2002063731A 2002-03-08 2002-03-08 自走可能な作業機の盗難防止装置 Expired - Lifetime JP3946550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002063731A JP3946550B2 (ja) 2002-03-08 2002-03-08 自走可能な作業機の盗難防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002063731A JP3946550B2 (ja) 2002-03-08 2002-03-08 自走可能な作業機の盗難防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003261006A JP2003261006A (ja) 2003-09-16
JP3946550B2 true JP3946550B2 (ja) 2007-07-18

Family

ID=28670897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002063731A Expired - Lifetime JP3946550B2 (ja) 2002-03-08 2002-03-08 自走可能な作業機の盗難防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3946550B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5260355B2 (ja) * 2009-03-04 2013-08-14 古河ユニック株式会社 盗難防止装置における設定忘れ防止装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003261006A (ja) 2003-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07125985A (ja) リーチタワークレーンの操作制御方法および装置
WO2004061313A1 (ja) 作業車両の油圧回路
JP2009154740A (ja) 作業用車両の制御装置
JP2008137454A (ja) 作業機の盗難防止装置
JP4355620B2 (ja) 作業車の盗難防止装置
JP3946550B2 (ja) 自走可能な作業機の盗難防止装置
JP2017024470A (ja) 軌陸作業車の盗難防止装置
JP6413348B2 (ja) 作業車両の盗難防止装置
JP5073543B2 (ja) 作業用車両の制御装置
JP6306293B2 (ja) 作業車両の盗難防止装置
JP2013043606A (ja) 作業用車両の盗難防止装置
JPH0230906B2 (ja)
JPH09110382A (ja) クレーンのフック格納装置
JP2555425Y2 (ja) 自走式クレーンのフック格納装置
JP2004017849A (ja) 作業車両の油圧回路
JP3095988B2 (ja) クレーンのフック格納装置
JP5260355B2 (ja) 盗難防止装置における設定忘れ防止装置
JP4354048B2 (ja) クレーンのフック操作装置
JP5856416B2 (ja) 作業車両の盗難防止装置
JPH09249386A (ja) クレーンの安全装置
JPH09286U (ja) 自走式クレーンのフック格納装置
JP2002348090A (ja) クレーンのブーム格納装置
JP2001354397A (ja) フォークリフトの荷重検出装置
JP6233681B2 (ja) 作業車両の盗難防止装置
JP4291443B2 (ja) クレーン用油圧装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3946550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140420

Year of fee payment: 7

EXPY Cancellation because of completion of term