JP5297165B2 - クレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置 - Google Patents

クレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置 Download PDF

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Description

本発明は、クレーンのブームを荷台側に向けた姿勢で格納するクレーン付き車両運搬車において、クレーンのブームと荷台の鳥居との干渉を防止する荷台干渉防止装置に関する。
この種のクレーン付き車両運搬車においては、車両を積載するために、自車両の後方にスライド移動可能な荷台を有するとともに、車両を積載するために、荷台と運転席との間に車両搭載型のクレーンを架装している。
特開2001−163111号公報 特開2000−272877号公報 特開2001−233587号公報
しかしながら、この種のクレーン付き車両運搬車において、クレーンのブームを荷台側に向けた姿勢(以下、「格納姿勢」という)に位置させている場合に、その格納姿勢の状態のままで荷台を自車両の後方にスライド移動させたときは、荷台の前方に設けられた鳥居の上面が格納姿勢時のブームの下面と干渉するという問題がある。これは、通常、この種のクレーン付き車両運搬車では、荷台を後方にスライド移動させる場合、その荷台の動作が、荷台の鳥居側を持ち上げて荷台を後傾させつつ、斜め後方にスライド移動させるようになっているためである(例えば特許文献1参照)。
そのため、作業者は、荷台のスライド操作をする前に、ブームを干渉しない位置まで起立させたり、または自車両の前方にブームを旋回させたりして、鳥居との干渉を回避させなければならない。ここで、クレーンの作動操作は、例えばブームを起立させる場合であれば、単にブームの起立操作だけではなく、フックの巻き下げ操作も同時に行って、ブームとフックとの当接についても回避させなければならないため、作業者にとっては面倒な操作である。
また、通常、作業者は、荷台のスライド移動時には、荷台後方側での安全を目視によって常に確認しながら操作を行う。そのため、自車両の後方への荷台のスライド時に、上述のようなブームの回避操作をうっかり忘れて荷台をスライド操作してしまうと、荷台前方の鳥居側への注意が不十分となり、上記のような干渉問題が生じてしまうことになりかねない。
ここで、例えば特許文献2ないし3には、車両搭載型のクレーンと荷台の鳥居との干渉問題を課題とする技術が開示される。しかし、特許文献2に記載の技術は、クレーンの架装時におけるクレーンと鳥居との干渉問題を解決するものであり、また、特許文献3に記載の技術は、クレーン作業中におけるクレーンと荷台の鳥居との干渉問題を解決する技術である。そして、いずれの技術もクレーン付き車両運搬車に係るものでもないため、クレーン付き車両運搬車において、荷台を後方にスライド移動させた際の、クレーンと荷台の鳥居との干渉問題を解決することはできない。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、車両搭載型クレーンのブームを荷台側に向けた格納姿勢で格納するクレーン付き車両運搬車において、荷台を自車両の後方にスライド移動させる際に、ブームと鳥居との干渉問題を未然に防ぐとともに、面倒なクレーンとの干渉防止のための回避作業を不要とし得るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車両を積載するために自車両の後方にスライド移動可能な荷台と、該荷台と運転席との間に架装される車両搭載型のクレーンとを有し、該クレーンのブームを前記荷台側に向けた姿勢で格納するクレーン付き車両運搬車に用いられ、前記荷台を後方にスライド移動させるときに、前記荷台の前方に設けられた鳥居が、前記クレーンの格納姿勢時のブームに干渉することを防止する荷台干渉防止装置であって、前記鳥居が前記ブームに干渉する範囲を検出するブーム角度検出部と、該ブーム角度検出部の検出信号に基づいて、前記荷台のスライド移動用、ブーム起立作動用およびフック巻き下げ作動用の切換制御弁を有するコントロールバルブを制御するコントローラとを備え、前記ブーム角度検出部は、前記ブームが前記鳥居との干渉を生じる範囲内にあるときに、前記検出信号を出力するようになっており、前記コントローラは、前記荷台の後方へのスライド操作が行なわれたときに、前記検出信号を受けているときは、前記コントロールバルブを制御し、前記ブームと前記鳥居との干渉を避けるように、前記荷台の後方へのスライド移動若しくはその禁止、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行うことを特徴としている。
本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置によれば、ブーム角度検出部、およびコントローラを備えており、ブーム角度検出部は、ブームが鳥居との干渉を生じる範囲内にあるときは、検出信号を出力し、コントローラは、荷台の後方へのスライド操作が行なわれたときに、検出信号を受けているときは、コントロールバルブを制御し、ブームが鳥居との干渉を避けるように、荷台の後方へのスライド移動若しくはその禁止、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行うので、荷台を後方にスライド移動させる際のブームと鳥居との干渉問題を防止するとともに、面倒なクレーンとの干渉防止のための回避作業を不要とすることができる。
ここで、特に荷台の後方へのスライド移動時においては、鳥居が上昇する範囲は所定の範囲内に定まっているため、クレーンのブームの起立動作については、鳥居との干渉を避けるためのブーム角度としては、常に同じ角度の範囲を監視し、この角度の範囲だけを避けてブームを起立させておけば、確実に鳥居との干渉を回避することができる。
すなわち、本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置において、例えば、前記ブーム角度検出部は、コラムに設けられたリミットスイッチと、該リミットスイッチのアクチュエータに対向して前記ブーム側に配置されたドックとを有し、前記リミットスイッチは、前記ブームの角度が前記鳥居との干渉を生じる範囲内にあるときに限って、前記アクチュエータが前記ドックに押されて前記検出信号を出力すると、好ましい。このような構成であれば、ブームが鳥居と干渉を生じる範囲(角度)内として、鳥居の上昇可能な一定の範囲(角度)に対応させてブーム角度検出部を設けることが容易である。そして、この一定の範囲においてリミットスイッチのアクチュエータがドックに押されて検出信号を出力するように設けているので、コントローラによってブームが鳥居との干渉を避けるようにする制御を容易に構成する上で好適である。
さらに、本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置において、例えば、前記コントローラは、前記検出信号を受けているときは、前記荷台のスライド移動と同時に、前記ブームが前記鳥居との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動も行うようにコントロールバルブを制御すると、好ましい。このような構成であれば、荷台の後方へのスライド操作に連動してブームの起立作動およびフックの巻き下げ作動がなされるため、一連の荷台干渉防止のための動作を効率良く円滑に行う上で好適である。
また、本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置において、例えば、前記コントローラは、前記検出信号を受けているときは、前記荷台の後方へのスライド移動を禁止するとともに、前記ブームが前記鳥居との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行うようにコントロールバルブを制御し、その後に、前記検出信号を受けていないときは、前記荷台の後方へのスライド移動を許容するように構成してもよい。このような構成であれば、干渉防止のための、ブームの起立作動およびフックの巻き下げ作動がなされてから、荷台の後方へのスライド移動が順次に行われるので、作業者が、荷台干渉防止に係る動作を確実に確認する上で好適である。
上述のように、本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置によれば、荷台を後方にスライド移動させる際の、ブームと鳥居との干渉問題を防止するとともに、面倒なクレーンとの干渉防止のための回避作業を不要とすることができる。
以下、本発明の第一の実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。図1は、本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置を備えるクレーン付き車両運搬車の一実施形態を説明する側面図である。
図1に示すように、このクレーン付き車両運搬車1は、車両を積載するために、自車両の後方にスライド移動可能な荷台2を有している。この荷台2は、不図示の荷台スライド移動用の油圧シリンダによってスライド駆動がなされる。また、この荷台2の前端部には、荷台2に積載した車両や貨物等の運転室4側の部材への接触を防止するための鳥居3が取り付けられている。そして、この荷台2の前端と運転席4との間に車両搭載型のクレーン10が架装されている。なお、このクレーン付き車両運搬車1は、同図に示すように、クレーン10のブーム14が、荷台2側に向けた格納姿勢で格納される仕様である。
クレーン10は、シャーシフレーム5上に横架して取り付けられた基台部11と、その基台部11の左右に張り出し自在に取り付けられた一対のアウトリガ12と、基台部11に旋回自在に立設されたコラム13と、自身基端部がコラム13の上端部に起伏および伸縮自在に取り付けられたブーム14とを備えている。また、コラム13の下端部とブーム14基端部との間には、ブーム14を起伏駆動するためのブーム起伏用の油圧シリンダ15が配置されている。さらに、ブーム14は、その先端部にフック16が吊下され、このフック16は、コラム13に配設されたウインチ8により巻き上げ巻き下げがなされ、ウインチ8はウインチ用の油圧モータ17によって駆動されるようになっている。なお、不図示の荷台スライド移動用の油圧シリンダ、油圧シリンダ15及び油圧モータ17は、何れも車両のエンジンで駆動される不図示の油圧ポンプからコントロールバルブ18を介して圧油を給排することにより作動する。
ここで、このクレーン付き車両運搬車1は、荷台2を後方にスライド移動させるときに、荷台2の前方に設けられた鳥居3が、図1に示す格納姿勢時のブーム14に干渉することを防止する荷台干渉防止装置20を備えている。以下、この荷台干渉防止装置20について詳しく説明する。
この荷台干渉防止装置20は、図1に示すように、ブーム角度検出部21およびコントローラ30を有して構成されている。そして、コントローラ30は、ブーム角度検出部21の検出信号に基づいて、荷台2の後方へのスライド移動用のバルブ(後述の切換制御弁18c、18b、18a)を含むコントロールバルブ18を制御するようになっている。このコントロールバルブ18は、クレーン10の各アクチュエータをそれぞれ制御するための切換制御弁を連結して構成した多連結弁装置であり、図1に示す操作レバー19による機側操作及び遠隔操作器(図示略)による遠隔操作が可能であり、さらに、コントローラ30からの制御信号に応じて制御されるようになっている。
詳しくは、ブーム角度検出部21は、本実施形態の例では、図2(b)に拡大図示するように、リミットスイッチ22、およびドック24から構成されており、リミットスイッチ22からの検出信号がコントローラ30に送られるようになっている。このリミットスイッチ22は、コラム13の上部に設けられている。一方、ドック24は、リミットスイッチ22のアクチュエータ22aに対向してブーム14側に配置されている。そして、このリミットスイッチ22およびドック24の設置位置は、ブーム14の角度が鳥居3との干渉を生じる範囲(図6(a)に示す角度θであって例えば20°)内にあるときに限って、リミットスイッチ22のアクチュエータ22aがドック24に押された状態にあるように設置されている。また、リミットスイッチ22は、ブーム14が鳥居3との干渉を生じる範囲(角度θ)内にないときは、ドック24からアクチュエータ22aが離間し、検出信号が出力されないようになっている。
コントロールバルブ18は、図3に示すように、上記荷台スライド移動用の油圧シリンダ、ブーム起伏用の油圧シリンダ15、及びウインチ用の油圧モータ17をそれぞれ制御するための荷台スライド移動用の切換制御弁18c、ブーム起伏用の切換制御弁18b、ウインチ用の切換制御弁18aを有して構成されている。
この荷台スライド移動用の切換制御弁18c、ブーム起伏用の切換制御弁18b及びウインチ用の切換制御弁18aには、通常は中立位置に保持されるメインスプール(不図示)が内蔵され、また、それぞれメインスプールの制御を行うためのパイロット弁(不図示)が設けられている。そして、各切換制御弁18c、18b、18aは、その左右のソレノイド(図3の符号a,b)に、コントローラ30からの制御信号が入力されると、その制御信号に応じてパイロット弁のパイロットスプールが摺動し、入力電流値によってポートの開口量が制御されてパイロット圧油が供給され、これに応じてメインスプールが左又は右に移動し、各切換制御弁18c、18b、18aから圧油が給排されて、上記荷台スライド移動用の油圧シリンダ、油圧シリンダ15、及び油圧モータ17をそれぞれ作動させるようになっている。
コントローラ30は、リミットスイッチ22からの検出信号を受けているときは、コントロールバルブ18の各切換制御弁18c、18b、18aを制御し、ブーム14が鳥居3との干渉を避けるように、荷台2のスライド移動、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行う。一方、検出信号を受けていないときは、荷台2の後方へのスライド移動を許可するようにコントロールバルブ18を制御する。
詳しくは、コントローラ30は、以下不図示の、所定の制御プログラムに基づいて演算およびクレーン10のシステム全体を制御するCPUと、所定領域にあらかじめCPUの制御プログラム等を格納しているROMと、このROMから読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、上記操作レバー19およびブーム角度検出部21を含む外部装置に対してデータの入出力を媒介するインターフェースとを有して構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバスで相互にかつデータ授受可能に接続されている。
そして、このコントローラ30は、図3に示すように、ウインチ巻回選択部30a、ブーム起伏選択部30b、荷台昇降選択部30cを有し、CPUは、ROMの所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って上記コントロールバルブ18を制御するとともに、図4のフローチャートに示す荷台干渉防止処理を実行し、各選択部30a、30b、30cを適宜切り換えるとともに、切換制御弁18a、18b、18cの左右のソレノイド(図3の符号a,b)に制御信号を、増幅回路等を介して出力するようになっている。
すなわち、図4に示す荷台干渉防止処理は、操作レバー19によって荷台の後退操作により、荷台2の後方へのスライド操作の信号がコントローラ30に入力されると、コントローラ30のCPUで実行されて、まず、ステップS1に移行する。ステップS1では、リミットスイッチ22からの検出信号を受けているか否かを判定し、検出信号を受けていれば(ON)ステップS2に移行し、そうでなければ(OFF)ステップS3に移行する。ステップS2では、荷台2のスライド移動と同時に、ブーム14が鳥居3との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動も3連動作動するように、制御信号を出力し、コントロールバルブの切換制御弁18c、18b、18aを制御して処理をステップS1に戻す。
なお、コントローラ30のメモリには、各切換制御弁18a、18b、18cのメインスプールの所要の作動制限量を求めた制御データが予め記憶されており、この作動制限量の制御データに基づいた制御信号により、円滑且つ迅速にクレーン10のブーム14と鳥居3との干渉防止のための一連の回避作動がなされる。一方、ステップS3では、作業者からの操作レバー19による荷台の後退操作そのものを制御信号としてコントロールバルブ18を制御する。
次に、このクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置の動作、およびその作用・効果について説明する。
いま、クレーン10のブーム14を荷台2側に向けた格納姿勢(図1参照)で、作業者が、操作レバー19によって荷台の後退操作を行うと、荷台昇降スイッチ30cが後進側に切り換えられるとともに、コントローラ30において荷台干渉防止処理が実行される。このとき、ブーム14は格納姿勢の状態である。そのため、ブーム格納リミットスイッチ22がドック24を検出して検出信号が出力される。このとき、図3に示すリミットスイッチ22はNO側となる。さらに、コントローラ30は、検出信号を受信しているので、荷台後進スライド作動、ブーム起立作動、フック巻き下げ作動の3連動作動を実行する(ステップS2)。
すなわち、コントローラ30では、ウインチ巻回選択部30aで巻下げ側が選択され、ブーム起伏選択部30bで起き側が選択され、荷台昇降選択部30cで後進側が選択され、各選択部30a、30b、30cから制御信号が、増幅回路等を介して切換制御弁18a、18b、18cに出力される。したがって、荷台スライド移動用の切換制御弁18cは圧油の供給により荷台スライド移動用の油圧シリンダを伸長又は縮小して荷台2の後方へのスライド移動を行い、また、ブーム起伏切換制御弁18bも圧油の供給により油圧シリンダ15を伸長してブーム14の起立作動が連動して行われる。さらに、ウインチ用の切換制御弁18aも圧油の供給により油圧モータ17を巻下げ側に回転してフック16の巻下げ作動が連動して行われる。
これにより、荷台2の後方へのスライド作動とブーム14の起立作動とフック16の巻下げ作動とが、ブーム14と荷台2の鳥居3との干渉を防止しつつ所定配分で連動されるので、荷台2を自車両の後方にスライド移動させる際に、ブーム14と鳥居3との干渉問題を未然に防ぐことができる。また、作業者は、面倒な、ブーム14と鳥居3との干渉防止のためのクレーン10の回避作業が不要である。
そして、ブーム14が鳥居3に干渉する範囲外まで起立され、ドック24がリミットスイッチ22から外れると(図6参照)リミットスイッチ22は図3のNC側となり、また、リミットスイッチ22から検出信号が出力されず、これにより、コントローラ30での荷台干渉防止処理は、荷台2後進の単独作動を行うステップに移る(ステップS3)。したがって、作業者が、操作レバー19によって荷台2の後退操作を行うとそれに対応して荷台2がスライド移動される通常の操作が可能となる。
このように、このクレーン付き車両運搬車1は、荷台2を後方にスライド移動させるときに、荷台2の前方に設けられた鳥居3が、クレーン10の格納姿勢時のブーム14に干渉することを防止する荷台干渉防止装置20を備えているので、作業者のうっかりミス等による干渉(図5に示す符号Kの部分の干渉)の問題を未然に防ぎ、さらに、コントローラ30によってクレーン10の回避作動が自動的に行なわれるので、作業者は、面倒なクレーンとの干渉防止のための回避作業が不要であり、荷台2の後進動作を容易に行うことができる。
また、この荷台干渉防止装置20によれば、ブーム角度検出部21は、コラム13に設けられたリミットスイッチ22と、そのリミットスイッチ22のアクチュエータ22aに対向してブーム14側に配置されたドック24とを有し、リミットスイッチ22は、ブーム14の角度が鳥居3との干渉を生じる範囲(角度θ)内にあるときに限って、アクチュエータ22aがドック24に押されて検出信号を出力するので、ブーム14が鳥居3と干渉を生じる範囲内として、鳥居3の上昇可能な一定の範囲に対応させてブーム角度検出部21を設けることが容易である。そして、この一定の範囲においてリミットスイッチ22のアクチュエータ22aがドック24に押されて検出信号を出力するように設けているので、コントローラ30によってブーム14が鳥居3との干渉を避けるようにする制御を容易に構成することができる。
さらに、この荷台干渉防止装置20によれば、コントローラ30は、荷台2の後方へのスライド操作が行なわれたときに、検出信号を受けているときは、荷台2のスライド移動と同時に、ブーム14が鳥居3との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動も行うようにコントロールバルブ18を制御するので、荷台2の後方へのスライド操作に連動してブームの起立作動およびフックの巻き下げ作動がなされるため、一連の荷台干渉防止制御を効率良く円滑に行うことができる。
なお、本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、荷台干渉防止のための動作を、荷台2の後方へのスライド操作に連動して、ブーム14の起立作動およびフック16の巻き下げ作動もなされる例で説明したが、これに限定されず、荷台干渉防止のための動作は、荷台2の後方へのスライド移動、ブーム14の起立作動およびフック16の巻き下げ作動を、ブーム14と鳥居3との干渉を避けるように行うものであれば、種々の変形が可能である。
例えば、以下に変形例を示す。この変形例は、ブーム14の起立作動およびフック16の巻き下げ作動を先行して行い、その後に、荷台2の後方へのスライド移動を行う点が上記実施形態と異なっている。
図7に示すように、この変形例では、作業者が操作レバー19を操作して、荷台昇降スイッチ30cを後進側に操作したときに、ブーム14は格納状態(リミットスイッチ22はドック24を検出)のため、リミットスイッチはNO側である。このとき、コントローラ30は、検出信号を受けているときは、ウインチ8の巻下げ、ブーム14の起立のみを行うように、切換制御弁18b、18aにのみ制御信号を送出するようになっている。その後に、ブーム14が干渉しない位置まで起立し、ドック24がリミットスイッチ22のアクチュエータ24から外れると、ウインチ8、およびブーム14の切換制御弁18b、18aには制御信号が送出されず、切換制御弁18cのみが制御されて、荷台2の後進作動制御を単独で行うようになっている。
すなわち、この変形例での荷台干渉防止処理は、図8に示すように、操作レバー19で荷台2の後退操作がされて、荷台2の後方へのスライド操作の信号がコントローラ30に入力されると、コントローラ30のCPUで実行されて、まず、ステップS1に移行する。ステップS1では、リミットスイッチ22からの検出信号を受けているか否かを判定し、検出信号を受けていれば(ON)ステップS2に移行し、そうでなければ(OFF)ステップS3に移行する。ステップS2では、荷台2のスライド移動は行わず、ブーム14が鳥居3との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動のみを行うように、制御信号を出力し、コントロールバルブの切換制御弁18b、18aのみを制御して処理をステップS1に戻す。そして、ステップS3では、操作レバー19による荷台の後退操作そのものを制御信号としてコントロールバルブ18を制御する。
この変形例の荷台干渉防止装置では、ブーム14が格納姿勢のとき、図7に示すリミットスイッチ22はNO側である。したがって、ブーム起立作動、フック巻き下げ作動を2連動同時に行う(ステップS2)。このとき、荷台2の後進スライド作動はまだ作動しない。そして、ブーム14が鳥居3との干渉を生じる範囲(角度θ)を超えて起立し、ドック24がリミットスイッチ22のアクチュエータ22aから外れると(図6参照)、リミットスイッチ22はNC側となり、荷台2の後進作動が開始される(ステップS3)。
すなわち、この変形例の荷台干渉防止装置によれば、コントローラ30は、荷台2の後方へのスライド操作が行なわれたときに、検出信号を受けているときは、荷台2の後方へのスライド移動を禁止するとともに、ブーム14が鳥居3との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行うようにコントロールバルブ18を制御し、その後に、検出信号を受けていないときは、荷台2の後方へのスライド移動を許容するように構成したので、干渉防止のための、ブーム14の起立作動およびフック16の巻き下げ作動がなされてから、荷台2の後方へのスライド移動が順次に行われる。したがって、作業者が、荷台干渉防止に係る動作を確実に確認しつつ作業を行うことができる。
本発明に係るクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置を備えるクレーン付き車両運搬車の一実施形態を説明する側面図である。 荷台干渉防止装置のブーム角度検出部を説明する図であり、同図(a)は、図1の要部拡大図、同図(b)は同図(a)のA部拡大図である。 荷台干渉防止装置の構成を説明するためのブロック図である。 コントローラで実行される荷台干渉防止処理の一例のフローチャートである。 荷台干渉防止装置の動作を説明する図であり、同図はクレーン付き車両運搬車の側面図を示している。 荷台干渉防止装置のブーム角度検出部を説明する図であり、同図は図2に対応する図をそれぞれ示している。 荷台干渉防止装置の他の構成例を説明するためのブロック図である。 コントローラで実行される荷台干渉防止処理の他の例のフローチャートである。
符号の説明
1 クレーン付き車両運搬車
2 荷台
3 鳥居
4 運転席
5 シャーシフレーム
8 ウインチ
10 クレーン
11 基台部
12 アウトリガ
13 コラム
14 ブーム
15 (ブーム起伏用の)油圧シリンダ
16 フック
17 ウインチ用油圧モータ
18 コントロールバルブ
19 操作レバー
20 荷台干渉防止装置
21 ブーム角度検出部
22 リミットスイッチ
24 ドック
30 コントローラ

Claims (4)

  1. 車両を積載するために自車両の後方にスライド移動可能な荷台と、該荷台と運転席との間に架装される車両搭載型のクレーンとを有し、該クレーンのブームを前記荷台側に向けた姿勢で格納するクレーン付き車両運搬車に用いられ、前記荷台を後方にスライド移動させるときに、前記荷台の前方に設けられた鳥居が、前記クレーンの格納姿勢時のブームに干渉することを防止する荷台干渉防止装置であって、
    前記鳥居が前記ブームに干渉する範囲を検出するブーム角度検出部と、該ブーム角度検出部の検出信号に基づいて、前記荷台のスライド移動用、ブーム起立作動用およびフック巻き下げ作動用の切換制御弁を有するコントロールバルブを制御するコントローラとを備え、
    前記ブーム角度検出部は、前記ブームが前記鳥居との干渉を生じる範囲内にあるときに、前記検出信号を出力するようになっており、
    前記コントローラは、前記荷台の後方へのスライド操作が行なわれたときに、前記検出信号を受けているときは、前記コントロールバルブを制御し、前記ブームと前記鳥居との干渉を避けるように、前記荷台の後方へのスライド移動若しくはその禁止、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行うことを特徴とするクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置。
  2. 前記コントローラは、前記検出信号を受けているときは、前記荷台のスライド移動と同時に、前記ブームが前記鳥居との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動も行うようにコントロールバルブを制御することを特徴とする請求項1に記載のクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置。
  3. 前記コントローラは、前記検出信号を受けているときは、前記荷台の後方へのスライド移動を禁止するとともに、前記ブームが前記鳥居との干渉を避ける側への、ブーム起立作動およびフック巻き下げ作動を行うようにコントロールバルブを制御し、その後に、前記検出信号を受けていないときは、前記荷台の後方へのスライド移動を許容することを特徴とする請求項1に記載のクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置。
  4. 前記ブーム角度検出部は、コラムに設けられたリミットスイッチと、該リミットスイッチのアクチュエータに対向して前記ブーム側に配置されたドックとを有し、前記リミットスイッチは、前記ブームの角度が前記鳥居との干渉を生じる範囲内にあるときに限って、前記アクチュエータが前記ドックに押されて前記検出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のクレーン付き車両運搬車の荷台干渉防止装置。
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