JP2011181939A - ポリシロキサン縮合反応物を用いたトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体素子に形成されたトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法であって、特定構造のシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物と、シリカ粒子とを含有する縮合成分から得られる縮合反応物、及び溶媒を含み、該シラン化合物が4官能シラン化合物及び3官能シラン化合物を含有する縮合反応物溶液を、基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含むトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
【選択図】なし
Description
しかしながら、特許文献3で酸化シリコン粒子と定義されるシリカ粒子とシリコン原子バインダーと定義されるポリシロキサン化合物とは混合されているだけであるため、溶液のポットライフ(室温での保存安定性)が悪いという問題があり、また開口幅30nm以下であり、かつアスペクト比が15以上のトレンチへの埋め込み性が悪く、ボイドが発生するといった問題があった。
(I)(i)下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表されるシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、(ii)シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させて得られる縮合反応物、及び
(II)溶媒
を含み、
該一般式(1)で表されるシラン化合物が、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である、縮合反応物溶液を、基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、
該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程と、
を含む、トレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
[2] 該縮合成分が、該ポリシロキサン化合物の縮合換算量50質量%以上90質量%以下と該シリカ粒子10質量%以上50質量%以下とを含有し、
該ポリシロキサン化合物中の、下記一般式(2):
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合が5mol%以上40mol%以下である、上記[1]に記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
[3] 該ポリシロキサン化合物中の、下記一般式(3):
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合が60mol%以上95mol%以下である、上記[1]又は[2]に記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
[4] 29SiNMR分析における、該縮合反応物中の全4官能シロキサン成分のピーク強度(A)と、該縮合反応物中のシロキサン結合数4つに相当する成分のピーク強度(B)とが
{(B)/(A)}≧0.50
の関係を満たす、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
[5] 該縮合反応物の重量平均分子量が、1,000以上20,000以下である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
[6] 半導体素子に形成されたトレンチ埋め込み用絶縁膜を形成するための縮合反応物溶液であって、
(I)(i)下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表されるシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、(ii)シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させて得られる縮合反応物、及び
(II)溶媒
を含み、
該一般式(1)で表されるシラン化合物が、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である、トレンチ埋め込み用絶縁膜形成用縮合反応物溶液。
本発明は、(i)下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}で表されるシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、(ii)シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させて得られる縮合反応物、及び(II)溶媒を含み、該一般式(1)で表されるシラン化合物が、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である、縮合反応物溶液を提供する。なお本明細書で記載する縮合成分中の含有量は、縮合成分における全成分合計質量(但し、ポリシロキサン化合物及び任意のシラン化合物の量については縮合換算量に置き換える)を100質量%としたときの量である。
縮合反応物は、上記一般式(1)で表され、4官能シラン化合物及び3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物と、シリカ粒子と、を所定の組成で含有する縮合成分を縮合反応させて得られる。
本発明において使用されるポリシロキサン化合物は、上記一般式(1)で表されるシラン化合物に由来する。より具体的には、該ポリシロキサン化合物は、上記一般式(1)で表されるシラン化合物の重縮合物である。更に、本発明で用いる、一般式(1)で表されるシラン化合物は、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である。
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合は、5mol%以上40mol%以下であることが好ましい。なお上記一般式(2)中のX2の構造は上記一般式(1)中のX1の構造に対応しており、一般式(2)の構造は一般式(1)の構造の一部を表している。ポリシロキサン化合物中の、一般式(2)で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合が5mol%以上である場合、成膜性及び基板への密着性が良好であるため好ましく、該割合はより好ましくは10mol%以上である。一方、該割合が40mol%以下である場合、HF耐性が良好であるため好ましく、該割合はより好ましくは35mol%以下、更に好ましくは30mol%以下である。
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合は、60mol%以上95mol%以下であることが好ましい。なお上記一般式(3)中のX3の構造は上記一般式(1)中のX1に対応しており、上記一般式(3)中のR2の構造は上記一般式(1)中のR1の一部の態様を表している。すなわち一般式(3)の構造は一般式(1)の構造の一部を表している。ポリシロキサン化合物中の、一般式(3)で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合が60mol%以上である場合、HF耐性及びクラック耐性が良好であるとともに埋め込み性が良好であるため好ましく、該割合はより好ましくは65mol%以上、更に好ましくは70mol%以上である。一方、該割合が95mol%以下である場合、成膜性及び基板への密着性が良好であるため好ましく、該割合はより好ましくは90mol%以下である。
ポリシロキサン化合物は、例えば上記したシラン化合物を水の存在下で重縮合させる方法により製造できる。このとき、酸性雰囲気下、上記一般式(1)で表されるシラン化合物に含有されるX1の数に対して、好ましくは0.1当量以上10当量以下、より好ましくは0.4当量以上8当量以下の範囲で水を存在させて重縮合を行う。水の存在量が上記の範囲内である場合、縮合反応物溶液のポットライフを長くし、成膜後のクラック耐性を向上させることができるため好ましい。
本発明において使用されるシリカ粒子としては、例えばヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。
本発明において用いる縮合反応物の製造の際に用いる縮合成分は、上記のポリシロキサン化合物及びシリカ粒子からなることもできるし、他の成分を含むこともできる。他の成分としては、例えば上記一般式(1)で表されるシラン化合物を使用できる。この場合、例えば以下の2段階の縮合反応を採用できる。すなわち、シリカ粒子を溶媒中に分散させた分散体にポリシロキサン化合物溶液を加えて縮合反応させる方法等によって、ポリシロキサン化合物とシリカ粒子とをまず縮合反応させる(第1段階)。次いで、得られた反応液に、上記一般式(1)で表されるシラン化合物を更に反応させる(第2段階)。縮合成分として使用される上記一般式(1)で表されるシラン化合物は1種類でもよいし複数種でもよい。複数種のシラン化合物を使用する場合には、例えば上記の第2段階において、1種類ずつ順次反応系中に加えてもよいし、複数種のシラン化合物を混合させてから反応系中に加えてもよい。
シリカ粒子、及び上記一般式(1)で表されるシラン化合物のうちn=0の(すなわち上記一般式(2)で表される)4官能シラン化合物に由来する4官能シロキサン成分をQ成分とすると、溶液又は固体の29SiNMR分析より、シロキサン結合数が0〜4にそれぞれ相当するQ0〜Q4成分量を求めることができる。本発明においては、29SiNMR分析における、縮合反応物中の全4官能シロキサン成分(すなわち、シロキサン結合数が0に相当する成分(Q0成分)、シロキサン結合数が1つに相当する成分(Q1成分)、シロキサン結合数が2つに相当する成分(Q2成分)、シロキサン結合数が3つに相当する成分(Q3成分)、及びシロキサン結合数が4つに相当する成分(Q4成分)の合計)のピーク強度(A)と、該縮合反応物中のシロキサン結合数4つに相当する成分(すなわちQ4成分)のピーク強度(B)との比が、{(B)/(A)}≧0.50の関係を満たすことが好ましい。上記比は、より好ましくは{(B)/(A)}≧0.6であり、更に好ましくは{(B)/(A)}≧0.7である。上記比が上記範囲内である場合、縮合反応物中の、シラノール基、アルコキシ基等の末端基が少ないため、硬化収縮率が小さく、トレンチ埋め込み性が良好で、縮合反応物溶液のポットライフが長く好ましい。なお、各Q成分のピーク強度はピーク面積から算出する。
本発明の縮合反応物溶液は溶媒を含有する。溶媒としては、例えば、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、及び炭化水素系溶媒から選ばれる少なくとも1種類の溶媒が挙げられ、エステル、エーテル、及び炭化水素系溶媒がより好ましい。また、これらの溶媒の沸点は100℃以上200℃以下であることが好ましい。本発明の縮合反応物溶液中の溶媒の含有量は、縮合反応物100質量部に対して、好ましくは100質量部以上1900質量部以下、より好ましくは150質量部以上900質量部以下である。溶媒の上記含有量が100質量部以上である場合、縮合反応物溶液のポットライフが長く、1900質量部以下である場合、トレンチ埋め込み性が良好であるため好ましい。
上述した本発明の縮合反応物溶液の好ましい製造方法について以下に説明する。
本発明の別の態様は、上述した本発明の縮合反応物溶液を製造する方法であって、
下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表されるシラン化合物であって、該一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物、を加水分解重縮合して、ポリシロキサン化合物を得る第1の工程と、
該第1の工程で得たポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させる、第2の工程と、
を含む方法を提供する。
下記一般式(2):
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物5mol%以上40mol%以下と、下記一般式(3):
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物60mol%以上95mol%以下との組合せのシラン化合物を使用できる。
下記一般式(2):
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物5mol%以上40mol%以下と、下記一般式(3):
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物60mol%以上95mol%以下とからなるシラン化合物を、アルコール水溶液中、pH5以上7未満の弱酸性条件で加水分解重縮合して、ポリシロキサン化合物を得る第1の工程と、
該第1の工程で得たポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、からなる縮合成分を、炭素数1〜4のアルコール水溶液中、pH6〜8の条件下、50℃以上の温度で縮合反応させて、反応液を得る第2の工程と、
該第2の工程で得た反応液に、アルコール、ケトン、エステル、エーテル及び炭化水素系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去することによって、縮合反応物溶液を得る第3の工程と
を含む方法を提供する。
縮合反応物溶液を、開口幅が狭く高アスペクト比なトレンチ内に埋め込むためには、縮合反応物溶液の流動性が低いことが好ましい。本発明では、該流動性の低さを、縮合反応物溶液の固形分濃度50質量%における25℃での粘度で評価する。
本発明の別の態様は、上述した本発明の縮合反応物溶液を基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含む、絶縁膜の形成方法を提供する。前述したような方法により製造された縮合反応物溶液は、通常の方法で基板上に塗布することができる。塗布方法としては例えばスピンコート法、ディップコート法、ローラーブレード塗布法、スプレー塗布法等が挙げられる。中でも成膜時の塗布厚みが均一である点でスピンコート法が好ましい。
絶縁膜の表面を疎水化処理剤にさらす方法としては、疎水化処理剤を絶縁膜表面に液相で塗布する方法、疎水化処理剤を気相にして絶縁膜表面に接触させる方法等を適用することができる。
本発明はまた以下の態様を有する。
[1] (I)(i)下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表されるシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、(ii)シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させて得られる縮合反応物、及び
(II)溶媒
を含み、
該一般式(1)で表されるシラン化合物が、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である、縮合反応物溶液。
[2] 該縮合成分が、該ポリシロキサン化合物の縮合換算量50質量%以上90質量%以下と該シリカ粒子10質量%以上50質量%以下とを含有し、
該ポリシロキサン化合物中の、下記一般式(2):
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合が、5mol%以上40mol%以下である、上記[1]に記載の縮合反応物溶液。
[3] 該ポリシロキサン化合物中の、下記一般式(3):
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合が、60mol%以上95mol%以下である、上記[1]又は[2]に記載の縮合反応物溶液。
[4] 29SiNMR分析における、該縮合反応物中の全4官能シロキサン成分のピーク強度(A)と、該縮合反応物中のシロキサン結合数4つに相当する成分のピーク強度(B)とが
{(B)/(A)}≧0.50
の関係を満たす、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の縮合反応物溶液。
[5] 該縮合反応物の重量平均分子量が、1,000以上20,000以下である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の縮合反応物溶液。
[6] 半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に使用される、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の縮合反応物溶液。
[7] 上記[1]〜[6]のいずれかに記載の縮合反応物溶液を製造する方法であって:
下記一般式(2):
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物5mol%以上40mol%以下と、下記一般式(3):
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物60mol%以上95mol%以下とからなるシラン化合物を、アルコール水溶液中、pH5以上7未満の弱酸性条件で加水分解重縮合して、ポリシロキサン化合物を得る第1の工程と、
該第1の工程で得たポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、からなる縮合成分を、炭素数1〜4のアルコール水溶液中、pH6〜8の条件下、50℃以上の温度で縮合反応させて、反応液を得る第2の工程と、
該第2の工程で得た反応液に、アルコール、ケトン、エステル、エーテル及び炭化水素系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去することによって、縮合反応物溶液を得る第3の工程と
を含む、方法。
[8] 上記[1]〜[6]のいずれかに記載の縮合反応物溶液を基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、
該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程と
を含む、絶縁膜の形成方法。
[9] 該基板がトレンチ構造を有する、上記[8]に記載の絶縁膜の形成方法。
(1) 縮合反応物のNMR測定(Q4成分量測定)
サンプル調製:縮合反応物濃度(実験上は固形分濃度とした)25質量%の重アセトン溶液にクロミニウムアセチルアセトネートを0.9質量%添加し、サンプル調製を行った。
測定条件:日本電子製の核磁気共鳴(NMR)装置:ECA700、プローブSI10を使用し、待ち時間を120秒、積算回数を512回で積算を行った。
ピーク解析:各Q成分のピーク面積を用い、縮合反応物中の全4官能シロキサン成分のピーク強度(A)と、該縮合反応物中のシロキサン結合数4つに相当する成分(すなわちQ4成分)のピーク強度(B)から、以下の式:Q4量={(B)/(A)}×100(%)、に従ってQ4量を算出した。
東ソー製のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、HLC−8220、TSKgelGMHHR−Mカラムを使用した。アセトン溶媒中、縮合反応物を1質量%溶液にして測定し、示差屈折率計(RI)により標準ポリメチルメタクリレート換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
固形分濃度20質量%の縮合反応物溶液に等量(質量基準)の水を加え攪拌し、この混合溶液をpH試験紙につけてpHを測定した。
固形分濃度20質量%の縮合反応物溶液の水分含有量を、島津製作所社製のガスクロマトグラフ(GC−14B)を使用し、TCD検出器を用いて内部検量線法により求めた。
固形分濃度20質量%の縮合反応物溶液のアルコール含有量を、島津製作所社製のガスクロマトグラフ(GC−14B)を使用し、TCD検出器を用いて内部検量線法により求めた。
既知濃度の縮合反応物溶液を固形分濃度50質量%までエバポレーターで濃縮し、濃縮後の縮合反応物溶液の温度が25℃以下になってから5分以内に粘度測定を行った。固形分濃度50質量%のサンプルを粘度計(東機産業(株)製 E型粘度計(RE−85R型)、コーンローター:1°34′×R24)のサンプルカップに1.1ml入れ、適切な回転数でローターを回転させた。粘度の値が安定したとき(ばらつきが2%以下となったとき)の値を求めた。
縮合反応物溶液を室温で2週間放置した後目視でゲル化の有無を観察した。ゲル化が観察される場合をB、観察されない場合をAとした。
(8) 成膜性
Si基板に縮合反応物膜を成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、膜の表面を光学顕微鏡にて観察し、ストライエーション又はコメットが観察される場合をB、観察されない場合をAとした。
Si基板に縮合反応物膜を種々の厚みで成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後700℃、N2雰囲気下で焼成し、焼成後の膜の表面を光学顕微鏡にて観察した。光学顕微鏡にて、膜にクラックが入っているか否かを判定した。クラック限界膜厚が0.8μm未満の場合をB、0.8μm以上1.0μm未満の場合をA、1.0μm以上1.5μm未満の場合をAA、1.5μm以上の場合をAAAとした。
Si基板に縮合反応物膜を成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。このときの膜厚T1、及び、その後、700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成した焼成後の膜厚T2を、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM−2000U−Xeで測定した。焼成前後の膜厚から、以下の式:収縮率=(1−T2/T1)×100(%)、に従って収縮率を求めた。収縮率が15%以上の場合をB、12%以上15%未満の場合をA、8%以上12%未満の場合をAA、8%未満の場合をAAAとした。
上記(10)と同様の手順で700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下での焼成までを行った。焼成後の膜を、質量比がHF:水=1:299のHF水溶液に10分間浸し、HF試験前後の膜厚を分光エリプソメーターで測定した。Si基板上の膜が溶解するHFレートが50nm/min以上でかつHF浸漬後の屈折率変化が0.01以上であればB、上記HFレートが50nm/min未満でかつHF浸漬後の屈折率変化が0.01以上であればA、上記HFレートが10nm/min未満でかつHF浸漬後の屈折率変化が0.01未満であればAAとした。
上記(10)と同様の手順で700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下での焼成までを行った。焼成後の膜に、カッターで格子パターンの各方向に1mm間隔で6本切り込みを入れて、1mm×1mmの25個の格子パターンを形成し、そこへ透明感圧付着テープを密着させ、テープを剥がした。その後の格子パターンを観察し、25個全て剥がれていない場合をAA、1〜4個剥がれている場合をA、5個以上剥がれている場合をBとした。
開口幅20nm、深さ1μm(すなわちアスペクト比50)のトレンチを有するSi基板に縮合反応物を成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成した。焼成後、トレンチを有するSi基板を割断し、FIB加工をした後、日立製作所製、走査型電子顕微鏡(SEM)S4800を使用し、加速電圧1kVで観察した。1つの割断した基板中、1000箇所のトレンチ部分を観察した。全ての箇所でボイド又はシームが無くトレンチ内が埋まっていればAAA、10個以下のトレンチにボイド又はシームがある場合をAA、10個より多く100個以下のトレンチにボイド又はシームがある場合をA、100個より多いトレンチにボイド又はシームがある場合をBとした。
[製造例1]
ナスフラスコに、メチルトリメトキシシラン(MTMS)11.6g、テトラエトキシシラン(TEOS)4.4g、及びエタノール20gを入れて攪拌し、ここへ水11.5gとpH調整のための適切量の濃硝酸との混合水溶液を室温で滴下してpHを6〜7に調整した。滴下終了後、30分間攪拌し、24時間静置した。
表1記載の原料を用いた他は製造例1と同様にして合成を行った。
以下に、製造例1〜14で作製したポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを反応させて縮合反応物を得る例を示す。
各実施例及び各比較例においては、ポリシロキサン化合物の縮合換算量とシリカ粒子の仕込み量との比率を変化させることにより、様々な組成比の縮合反応物を得た。なお表2中のシリカ粒子量は、ポリシロキサン化合物の縮合換算量とシリカ粒子量との合計質量基準である。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)47.6g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例1で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。生成した縮合反応物溶液の、上記(1)〜(7)で示される物性評価を行い、評価結果を表3に示した。29SiNMRスペクトルを図1に示した。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)63.5g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例2で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)63.5g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例3で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−1(扶桑化学工業製の平均一次粒子径15nm、12質量%濃度の水分散シリカ粒子)33.3g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例4で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)23.8g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例5で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−1(扶桑化学工業製の平均一次粒子径15nm、12質量%濃度の水分散シリカ粒子)41.7g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例6で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)15.9g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例7で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)47.6g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例8で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔および滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)47.6g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例9で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)47.6g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例10で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)127g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例11で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
製造例12で合成したポリシロキサン化合物にプロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を50g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)47.6g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例13で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)127g及びエタノール80gを入れ、5分間攪拌し、ここへ製造例14で合成したポリシロキサン化合物を室温で滴下した。滴下終了後30分間攪拌した後、4時間還流した。還流後、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)を150g添加し、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりメタノール、エタノール、水、及び硝酸を留去し、縮合反応物のPGMEA溶液を得た。該縮合反応物のPGMEA溶液を濃縮し、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
500mLナスフラスコに、メチルトリメトキシシラン11.6g、テトラエトキシシラン4.4g、及びエタノール20gを入れ、5分間攪拌した後、PL−06L(扶桑化学工業製の平均一次粒子径6nm、6.3質量%濃度の水分散シリカ粒子)47.6gを添加した。1分間攪拌し、ここへ濃硝酸10μlを滴下し、30分間攪拌した。濃縮及びエタノール添加によって濃度を調整し、縮合反応物の固形分濃度20質量%のエタノール溶液を得た。
蒸留塔及び滴下ロートを有する4つ口の500mLフラスコに、メチルトリメトキシシラン11.6g、テトラエトキシシラン4.4g、及びPGMEA20gを入れ、5分間攪拌した後、溶液の温度を50℃に設定し、ここへ水11.5gと濃硝酸10μlとの混合水溶液を滴下した。次いで、50℃で3時間攪拌した後、PGMEAを50gを追加した。その後、オイルバスを昇温させて、蒸留ラインよりエタノール、水、及び硝酸を留去し、ポリシロキサン化合物のPGMEA溶液を得た。次いで、得られたポリシロキサン化合物のPGMEA溶液と、AD−1003(触媒化成工業製の平均一次粒子径7nm、20質量%濃度のイソプロパノール分散シリカ粒子)15gをPGMEAに置換したPGMEA分散シリカ粒子とを混合し、5分間攪拌して、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た。
Claims (6)
- 半導体素子に形成されたトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法であって、
(I)(i)下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表されるシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、(ii)シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させて得られる縮合反応物、及び
(II)溶媒
を含み、
該一般式(1)で表されるシラン化合物が、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である、縮合反応物溶液を、基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、
該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程と、
を含む、トレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。 - 該縮合成分が、該ポリシロキサン化合物の縮合換算量50質量%以上90質量%以下と該シリカ粒子10質量%以上50質量%以下とを含有し、
該ポリシロキサン化合物中の、下記一般式(2):
SiX2 4 (2)
{式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合が5mol%以上40mol%以下である、請求項1に記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。 - 該ポリシロキサン化合物中の、下記一般式(3):
R2SiX3 3 (3)
{式中、R2は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合が60mol%以上95mol%以下である、請求項1又は2に記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。 - 29SiNMR分析における、該縮合反応物中の全4官能シロキサン成分のピーク強度(A)と、該縮合反応物中のシロキサン結合数4つに相当する成分のピーク強度(B)とが
{(B)/(A)}≧0.50
の関係を満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。 - 該縮合反応物の重量平均分子量が、1,000以上20,000以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトレンチ埋め込み用絶縁膜の形成方法。
- 半導体素子に形成されたトレンチ埋め込み用絶縁膜を形成するための縮合反応物溶液であって、
(I)(i)下記一般式(1):
R1 nSiX1 4-n (1)
{式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である。}
で表されるシラン化合物に由来するポリシロキサン化合物の縮合換算量40質量%以上99質量%以下と、(ii)シリカ粒子1質量%以上60質量%以下と、を少なくとも含有する縮合成分を縮合反応させて得られる縮合反応物、及び
(II)溶媒
を含み、
該一般式(1)で表されるシラン化合物が、一般式(1)中のnが0である4官能シラン化合物及び一般式(1)中のnが1である3官能シラン化合物を少なくとも含有する2種類以上のシラン化合物である、トレンチ埋め込み用絶縁膜形成用縮合反応物溶液。
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