JP6077761B2 - ポリシロキサン組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポシリロキサン組成物、等に関する。
近年、メモリセルの集積度を高めるために、メモリセルを3次元的に配置した半導体記憶装置が多数提案されている。このような半導体装置において、メモリセル及び回路素子等の問題にあたる箇所にトレンチを形成し、トレンチ内に絶縁材料を埋め込むことにより、メモリセル間及び回路素子間等の電気的分離を行う必要がある。このようなトレンチ埋め込みのための材料としては、高い絶縁性が求められるという理由でシリコン酸化物が広く好適に用いられている。
トレンチ内にシリコン酸化物を埋め込むための手段としては、CVD(化学気相成長)法や塗布法が知られている。塗布法は、液状の材料をトレンチ内に埋設し、酸化雰囲気下で焼成することによりシリコン酸化物を形成する方法であり、用いる液状材料としては、ポリシラザン材料(例えば特許文献1)、ポリシラン材料(例えば特許文献2)、及びシリコーン材料が知られている。
近年、半導体素子の微細化に伴い、トレンチは開口幅が狭くなり、アスペクト比は大きくなる傾向にあり、埋め込み用の材料にはより厳しい性能が求められている。しかし、従来の材料では、高アスペクト比のトレンチを埋め込む際に、トレンチ内部のボイド(未充填部分)又はシーム(継ぎ目状の未充填部分)、或いはシリコン酸化膜中のクラックが発生しやすいという問題があった。
特にシリコーン材料は、塗布膜形成時に脱水及び脱アルコール縮合反応を伴うため、得られたシリコン酸化物膜中にボイド及びクラックが発生しやすい。またシリコーン材料からシリコン酸化物膜に転換する際に大きな硬化収縮を伴うため、膜表面からトレンチの底部に向かって密度が不均一になるといった問題があった。
このようなボイド及びクラックの発生を回避する方法として、シリカ粒子とポリシロキサン化合物とを含む組成物が提案されている(例えば特許文献3)。また、層間絶縁膜用途のために設計された材料として、シリカ粒子とポリシロキサン化合物とを縮合反応させた材料について特許文献4〜7に記載されている。
特開2001−308090号公報 特開2003−31568号公報 特開2006−310448号公報 特開平5−263045号公報 特開平4−10418号公報 特開平3−263476号公報 特許第4746704号公報
本発明者らが、シリコーン材料で形成された半導体素子用の絶縁材料について検討を進めたところ、ポリシロキサン化合物からなる組成物の塗布膜を熱硬化させる過程において、塗布膜中から溶媒以外の揮発成分が発生する場合があるという問題が見いだされた。このような揮発成分は、硬化膜表面で再凝集することによってダスト発生要因となるおそれがある。このダストは、半導体素子の不良の原因となり、歩留まりの低下を引き起こす要因となりうる。そのため、このような揮発成分の発生は早急に解決すべき問題である。歩留まりとは、生産された製品に対する不良品でない製品の割合のことを言い、揮発成分が再凝集しダストが発生すると半導体素子の動作が不良になり歩留まりが低下する。
即ち、本発明は、熱硬化時の揮発成分の発生を低減可能なポリシロキサン組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記目的を達成する方法を開発すべく鋭意検討を行った結果、以下に示すポリシロキサン組成物が、熱硬化時に、揮発成分を発生しにくいことを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の通りである。
[1]
下記一般式(1)、
1Si(OR23 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解縮重合して得られるポリシロキサン化合物と、金属酸化物粒子とを含むポリシロキサン組成物であって、
該ポリシロキサン組成物からなる塗布膜の、昇温脱離スペクトル法によって検出される質量数18のガスの脱離プロファイルにおいて、50℃以上400℃以下の範囲の積分強度Xに対する、ピークフィットにより得たフィッティングカーブにおいて120℃以上170℃以下の範囲にピークトップを有するピークの該フィッティングカーブに基づく合計積分強度Yの占める割合が、13%以上である、ポリシロキサン組成物。
[2]
上記積分強度Xに対する上記積分強度Yの割合が13%以上45%以下である、上記[1]に記載の組成物。
[3]
上記金属酸化物粒子の含有率が、上記ポリシロキサン化合物及び上記金属酸化物粒子の合計100質量%に対して1質量%以上60質量%以下である、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]
上記金属酸化物粒子の少なくとも一部が上記ポリシロキサン化合物と縮合した状態で存在している、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]
上記金属酸化物粒子がシリカ粒子を主成分として含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]
上記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリシロキサン組成物を基板に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含む絶縁膜の製造方法。
[7]
該基板がトレンチ構造を有する、上記[6]に記載の絶縁膜の製造方法。
本発明により、熱硬化時の揮発成分の発生を低減可能なポリシロキサン組成物が提供される。
実施例1と比較例1の、昇温脱離スペクトル(TDS)のピーク分離結果を示す図である。 実施例1と比較例1の、熱分解ガスクロマトグフラフ質量分析(GC−MS)の測定結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態において、ポリシロキサン組成物は、下記一般式(1)、
1Si(OR23 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解縮重合して得られるポリシロキサン化合物と、金属酸化物粒子とを含む。
また、ポリシロキサン組成物からなる塗布膜の昇温脱離スペクトル法によって検出される質量数18のガスの脱離プロファイルにおいて、50℃以上400℃以下の範囲の積分強度X(これはピークフィットなしでの脱離プロファイルに基づく)に対する、ピークフィットにより得たフィッティングカーブにおいて120℃以上170℃以下の範囲にピークトップを有するピークの該フィッティングカーブに基づく合計積分強度Yの占める割合は、13%以上である。本実施の形態において、120℃以上170℃以下の範囲にピークトップを有するピークは、1つ又は2つ以上存在し、典型的には1つ存在する。
測定に用いる塗布膜は、常温、常湿及び常圧で作製すればよい。塗布膜は、より典型的には、限定はされないが、例えば、温度20℃以上25℃以下、相対湿度40%以上50%以下の条件下で、ポリシロキサン組成物の基材上への塗布及び続いて1日以内(例えば0.1時間以上24時間以下)の静置により作製される。更に典型的には、塗布膜は、後述の実施例において記載する条件で作製される。
本実施の形態では、ポリシロキサン組成物の熱硬化時における揮発成分の発生しやすさの指標として昇温脱離スペクトル法(以下TDSとする)による特定質量数(すなわち、水に対応する質量数18)の脱離ガスを用いている。TDSは、試料を一定の昇温速度で加熱しつつ、試料から脱離するガス成分の質量数を質量分析装置で分析するものである。TDSによれば、特定の質量数のガス成分が試料から脱離する温度を知ることが出来る。
本実施の形態では、質量数18のガスの脱離ピークのうち、ピークフィット(すなわちピーク分離)を行った場合に得られるフィッティングカーブにおいて120℃以上170℃以下の範囲にピークトップを有するピークが指標として用いられる。質量数18の脱離ガスは、塗布膜中から水が脱離することに伴って発生するものである。質量数18のガスの脱離ピークが観察されることは、該ガス発生温度で重縮合反応が進行したことを意味している。また、120℃以上170℃以下の範囲にピークトップが存在するピークの合計積分強度Yが、50℃以上400℃以下の範囲の積分強度Xに占める割合は、重縮合反応全体に対して、120℃以上170℃以下の範囲又はその近傍(ピーク半値幅に応じ)の温度で反応が進行する割合を示している。
本実施の形態において、ポリシロキサン組成物は、加熱硬化する前の状態では蒸気圧の高い低分子量成分を含んでいると考えられる。この低分子量成分が塗布膜を加熱硬化させる工程で膜中に残存している場合、蒸気圧が高いため、ある温度以上で揮発する恐れがある。逆に言えば、低分子量成分が揮発する温度に到達する前の温度、具体的には100℃から200℃の温度領域で低分子量成分が高分子量化すれば、揮発成分の低減が期待できる。本発明者らは、この高分子量化の程度の指標として、水の脱離量が有用であることを見出した。すなわち本発明者らは、一般にポリシロキサン組成物の高分子量化は、その化学構造や組成によらず、シラノール基の脱水縮合によるという共通点があるので、塗布膜を100℃から200℃の温度領域で加熱した際に、塗布膜から発生する水の量が一定以上であれば、低分子量成分の高分子量化が十分進行していると考えてよいことに着目した。そして本発明者らは、昇温脱離スペクトル法における、ピークトップが120℃以上170℃以下である脱離ピークの積分強度の、50℃以上400℃以下(これはポリシロキサン組成物の予備硬化時に脱水縮合が生じる温度の広範な想定に基づく)における積分強度に占める割合が、100℃から200℃の温度範囲での脱水縮合の程度を良好に反映することを見出した。本実施の形態では、上述の積分強度Xに対する積分強度Yの割合が所定値以上である。このようなポリシロキサン組成物を用いることによって揮発成分が低減されるのは、上記メカニズムによると推定される。揮発成分は、硬化膜表面で再凝集することによってダスト発生要因となるおそれがある。このダストは、半導体素子の不良の原因となり、歩留まりの低下を引き起こす要因となりうる。揮発成分の低減は、ダストの発生を抑制し、半導体素子の歩留まりを良好にする。
本実施の形態のポリシロキサン組成物において、上記した、ピークトップが120℃以上170℃以下の範囲に存在するピークの合計積分値が50℃以上400℃以下の積分値に占める割合は、揮発成分発生の低減という観点から、13%以上である。
上記条件を満たすポリシロキサン組成物を得る方法としては、例えば、ポリシロキサン組成物中の反応末端量を制御する方法や、窒素含有化合物(これは反応助触媒として機能すると推測される)を添加する方法、等が挙げられる。これらの手法は、それぞれ一手段であり、これらの手法が例えば以下に例示するような具体的な条件を満たすからといって必ずしも効果を発揮するとは限らない。本実施の形態では、例えばこれらの手法の1つ以上を用い、他の種々の製造条件を当業者の通常の実験に基づいて決定することにより、所望のポリシロキサン組成物を得る。
上述したように、ポリシロキサン組成物の高分子量化はシラノール基の脱水縮合反応によるため、反応末端基量の制御は本実施の形態のポリシロキサン組成物を得る有効な手段の一つであると考えられる。反応末端量は、具体的には、ポリシロキサン化合物、又はポリシロキサン化合物と金属酸化物粒子との縮合物(これらを「ポリシロキサン材料」と総称することもある)について、29Si−NMRから、下記式(2):
(A)=D*Σ{Dn*(2−n)}/2+T*Σ{Tm*(3−m)}/3+Q*Σ{Ql*(4−l)}/4×100(%) (2)
{式中、
D=Σdn/(Σdn+Σtm+Σql)
T=Σtm/(Σdn+Σtm+Σql)
Q=Σql/(Σdn+Σtm+Σql)
Dn=dn/Σdn
Tm=tm/Σtm
Ql=ql/Σql
dn=29Si−NMRから求まる、二官能シロキサン成分のうちシロキサン結合数がnに相当する成分の積分値
tm=29Si−NMRから求まる、三官能シロキサン成分のうちシロキサン結合数がmに相当する成分の積分値
ql=29Si−NMRから求まる、四官能シロキサン成分のうちシロキサン結合数がlに相当する成分の積分値
(但し、nは0,1又は2、mは0,1,2又は3、そしてlは0,1,2,3又は4である)
である}
により算出される値(A)が、15%≦(A)≦70%に制御することが好ましい。
上記式(2)により算出される値(A)は、ポリシロキサン材料中に含まれる、反応しうる末端量の割合を表す。値(A)が大きい程、ポリシロキサン材料における、反応うる末端量の割合が大きいことを示す。ポリシロキサン材料に含まれる、上記一般式(1)で表されるシラン化合物のうちn=0の4官能シラン化合物に由来する4官能シロキサン成分(Q成分)についての、溶液又は固体の29Si−NMRの各ピーク面積より、シロキサン結合数が0〜4にそれぞれ相当する後述のq0〜q4成分量を求めることができる。具体的には、29Si−NMRから求めた、ポリシロキサン材料中の全4官能シロキサン成分(すなわち、シロキサン結合数が0に相当する成分(q0成分)、シロキサン結合数が1つに相当する成分(q1成分)、シロキサン結合数が2つに相当する成分(q2成分)、シロキサン結合数が3つに相当する成分(q3成分)、及びシロキサン結合数が4に相当する成分(q4成分)の合計)のピーク強度に対する、該ポリシロキサン材料中のシロキサン結合数lに相当する成分(すなわちql成分)のピーク強度の比を、Qlと表す(上記各々のlは、0,1,2,3又は4を表す)。
同様に、ポリシロキサン材料中の、n=1の3官能シラン化合物に由来する3官能シロキサン成分(T成分)についても、溶液又は固体の29Si−NMRの各ピーク面積より、シロキサン結合数が0〜3にそれぞれ相当するt0〜t3成分量、及び全3官能シロキサン成分に対するシロキサン結合数mに相当する成分(すなわちtm成分)のピーク強度の比Tmを求めることができる(上記各々のmは、0,1,2又は3を表す)。
同様に、ポリシロキサン材料中の、n=2の2官能シラン化合物に由来する2官能シロキサン成分(D成分)についても、溶液又は固体の29Si−NMRの各ピーク面積より、シロキサン結合数が0〜2にそれぞれ相当するd0〜d2成分量、及び全2官能シロキサン成分に対するシロキサン結合数nに相当する成分(すなわちdn成分)のピーク強度の比Dnを求めることができる(上記各々のnは、0,1又は2を表す)。
上記のQl、Tm及びDnの値から、式(2)に従って、値(A)を求めることができる。
末端量の制御方法としては、ポリシロキサン化合物又はポリシロキサン組成物の製造時の反応温度や時間等の条件を変更する方法、或いは、例えば後述の3官能シランモノマーと4官能シランモノマーとの組合せのように、用いるシランモノマーの官能基数を変更する等の方法が挙げられる。製造したポリシロキサン組成物の末端構造は、29Si−NMRにより確認することができる。
窒素含有化合物は、炭素数が1以上20以下である、窒素原子を含有する一連の化合物群から選択することが可能である。例としては、アミン化合物、アミド化合物、イミド化合物、複素環化合物、その他の窒素含有化合物及びこれらのカチオン等が挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、isо−プロピルアミン、n−ブチルアミン、isо−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、3−ヒドロキシプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、3−(メチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等の一級アミン化合物、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−iso−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−iso−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジアリルアミン、3,3’−イミノビス(プロピルアミン)等の二級アミン化合物、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリエタノールアミン、トリアリルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、N−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)等の三級アミン化合物が挙げられる。
アミド化合物としては、例えば、ブタンアミド、ヘキサンアミド、エタンジアミド、ブタンジアミド、ヘキサンジアミド、シクロヘキサンカルボキサミド、ベンゼンスルホンアミド、メタンスルフィンアミド、N−メチルアセトアミド、N−フェニルベンズアミド、N−フェニルヘキサンアミド、N−フェニルベンゼンスルホンアミド、酢酸アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
イミド化合物としては、例えば、N−フェニルフタルイミド、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
複素環化合物としては、例えば、ピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロール、N−メチルピロール、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピリジン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾリン、ピラジン、モルホリン、チアジン、インドール、ベンゾイミダゾール、キノリン、キノキサリン、カルバゾール等が挙げられる。
その他の窒素含有化合物としては、例えば、イミン化合物、イソシアネート化合物、ヒドラジン化合物、アミノ酸化合物を挙げることができる。
窒素含有化合物は、1つ以上のプロトン又は正電荷を有する化合物が結合していることによってカチオンの形態をとっていてもよい。
窒素含有化合物は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよく、また、反応系中に直接添加しても、適切な溶媒で希釈した溶液で添加してもよい。窒素含有化合物の分子構造及び物理特性と、硬化時の揮発成分低減作用との直接的な因果関係については不明であるが、窒素含有化合物が助触媒のような役割を果たし、ポリシロキサン組成物の高分子量化を促進させていると考えられる。
揮発成分の低減効果は、例えば、目的のポリシロキサン組成物と対照試料との熱分解ガスクロマトグフラフ質量分析(GC−MS)を用いた比較により確認することができる。熱分解温度150℃から500℃までの揮発成分を採取し、GC分析において検出されるピークの信号強度を比較することで、揮発成分の低減効果を評価することが可能である。
(ポリシロキサン化合物)
ポリシロキサン組成物に含まれるポリシロキサン化合物は、下記一般式(1)
1Si(OR23 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解縮重合して得られる。
上記一般式(1)において、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、非環式及び環式の飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基、非環式及び環式の不飽和炭化水素基、並びにこれらの2つ以上の組合せの基(例えばアリールアルキル基)等が挙げられる。
この中でも、焼成時のシリコン酸化物への転化の際に重量減少が少なく、収縮率が小さいポリシロキサン化合物を与えることができるという観点から、R1はメチル基又はエチル基であることが好ましく、より好ましくはメチル基である。
上記一般式(1)において、R2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
この中でも、反応性制御の容易さという観点から、R2はメチル基又はエチル基であることが好ましい。
上記ポリシロキサン化合物は、上記シランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解縮重合して得られるものであればよく、数種類のシランモノマーを組み合わせて用いてもよい。用いるシランモノマーの組み合わせは、目的とするポリシロキサン化合物の物性に合わせて選択することが可能である。一般的に、官能基数が少ないシランモノマーを用いることにより、重合度が高く靱性に優れたポリシロキサン化合物が得られ、官能基数が多いシラン化合物を用いることにより、緻密で機械強度の高いポリシロキサン化合物が得られる。
このような観点から、半導体素子に用いる絶縁材料としては、上記一般式(1)で表されるシランモノマーに加え、4官能シランモノマーを適宜組み合わせて用いることがより好ましい。
シランモノマー成分において、3官能シランモノマーと4官能シランモノマーとの混合比は、耐クラック性の観点から、3官能シランモノマー/4官能シランモノマー(モル比)として、20/80〜90/10であることが好ましい。より好ましくは、上記モル比は30/70〜85/15であり、更に好ましくは50/50〜80/20である。上記3官能シランモノマーは、上記一般式(1)で表されるシランモノマー以外のモノマーを含んでも含まなくてもよいが、典型的には含まない。
ポリシロキサン化合物中での上記モル比は、例えば、1H−NMR及び29Si−NMRを用いて確認することができる。
上記ポリシロキサン化合物は、上記シランモノマー成分を従来公知の方法を用いて加水分解重縮合することによって製造できる。
ポリシロキサン組成物中のポリシロキサン化合物の含有量は、ポリシロキサン化合物含有量と金属酸化物粒子含有量の和を100質量%とすると、40質量%以上99質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、50質量%以上90質量%以下、更に好ましくは、55質量%以下以上85質量%以下である。含有量が40質量%以上である場合、成膜性及びトレンチへの埋め込み性が良好であり、99質量%以下である場合、例えば後述の金属酸化物粒子を良好な量用いて、低い収縮率及び良好な耐クラック性を得ることができる。
(金属酸化物粒子)
上記金属酸化物粒子を構成する金属は、金属性を有する元素であればよく、例えば半金属元素も含む。金属酸化物粒子としては、例えば、シリカ粒子、ジルコニア粒子、チタニア粒子、アルミナ粒子等が挙げられる。これらの中でも、粒子の形状、及び反応性を制御しやすいという観点からシリカ粒子を主成分として含む金属酸化物粒子であることが望ましい。なお、本実施の形態において「主成分」とは、特定成分の、当該特定成分を含むマトリクス成分中に占める割合が50質量%以上であることを意味する。金属酸化物粒子中のシリカ粒子の割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であることができ、100質量%であってもよい。
シリカ粒子の形状は、球状、棒状、板状若しくは繊維状又はこれらの2種類以上が合体した形状であることができるが、好ましくは球状である。
シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。上記ヒュームドシリカは、ケイ素原子を含む化合物を気相中で酸素及び水素と反応させることによって得ることができる。原料となるケイ素化合物としては、例えば、ハロゲン化ケイ素(例えば塩化ケイ素等)等が挙げられる。
上記コロイダルシリカは、原料化合物を加水分解・縮合するゾルゲル法により合成することができる。コロイダルシリカの原料としては、例えば、アルコキシケイ素(例えばテトラエトキシシラン等)、ハロゲン化シラン化合物(例えばジフェニルジクロロシラン等)等が挙げられる。これらの中でも、金属イオン、ハロゲン等の不純物の混入が少ないという観点から、アルコキシケイ素から得られるコロイダルシリカが好ましい。
金属酸化物粒子は、分散媒に分散した形で入手されるものでもよい。その場合、金属酸化物粒子の含有量は、正味の金属酸化物粒子の重量、すなわち、用いた分散液の重量に金属酸化物粒子の濃度を乗じた値を用いて算出することができる。
金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、1nm以上120nm以下であることが好ましく、より好ましくは、1nm以上40nm以下、更に好ましくは、1nm以上20nm以下、最も好ましくは、1nm以上15nm以下である。上記平均一次粒径が1nm以上である場合、耐クラック性が良好であり、120nm以下である場合、トレンチへの埋め込み性が良好である。
金属酸化物粒子の平均二次粒子径は、2nm以上250nm以下であることが好ましく、より好ましくは2nm以上80nm以下、更に好ましくは2nm以上40nm以下、最も好ましくは2nm以上30nm以下である。上記平均二次粒径が2nm以上である場合、耐クラック性が良好であり、250nm以下である場合トレンチへの埋め込み性が良好である。
上記平均一次粒子径は、窒素分子との圧力と吸着量とから算出される比表面積(BET法)等により求められる。また、上記平均二次粒子径は、動的光散乱光度計等により測定される。
ポリシロキサン組成物中の金属酸化物粒子の含有量は、ポリシロキサン化合物含有量と金属酸化物粒子含有量の和を100質量%とすると、1質量%以上60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、10質量%以上50質量%以下、更に好ましくは、15質量%以下以上45質量%以下である。含有量が1質量%以上である場合、収縮率が低く、耐クラック性が良好であり、含有量が60質量%以下である場合、成膜性及びトレンチへの埋め込み性が良好である。
ポリシロキサン組成物中の金属酸化物粒子は、ポリシロキサン化合物と単に混合された状態で存在してもよく、また、ポリシロキサン化合物と縮合した状態で存在(ポリシロキサン化合物と、金属酸化物粒子とが縮合した縮合成分を含有)していてもよい。該縮合成分の存在は29Si−NMR、TR,X線小角散乱によって確認される。上述した金属酸化物粒子の含有量は、上記両者の状態の合計量である。
ポリシロキサン化合物と金属酸化物粒子とが縮合したポリシロキサン組成物の製造方法としては、以下のような方法が挙げられる。
(i)上記一般式(1)で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解重縮合させてポリシロキサン化合物を製造した後に、金属酸化物粒子と得られたポリシロキサン化合物を更に縮合反応させる方法。
(ii)上記一般式(1)で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解重縮合反応させる際に、金属酸化物粒子を共存させておく方法。
(iii)上記一般式(1)で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解重縮合反応させる途中に、金属酸化物粒子を反応系に添加させる方法。
上記ポリシロキサン組成物は、ポリシロキサン化合物及び金属酸化物粒子以外の成分、例えば、上述した窒素含有化合物等の添加剤や溶媒等を含んでいても構わない。
ポリシロキサン組成物が添加剤を含有する場合、目的に合わせた添加剤を任意に添加することができる。添加量は添加剤が効果を発揮し、且つポリシロキサン組成物の他の物性、例えば、揮発成分量等に影響を与えない範囲が好ましい。添加剤は、直接添加しても、適切な溶媒で希釈した溶液で添加してもよい。
ポリシロキサン組成物が溶媒を含有する場合、溶媒としては、例えば、アルコール、ケトン、エステル、エーテル及び炭化水素溶媒から選ばれる1種類以上の溶媒が挙げられる。これらの溶媒の沸点は100℃以上200℃以下であることが好ましい。
(絶縁膜の製造方法)
本実施の形態はまた、ポリシロキサン組成物を基板に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含む絶縁膜の製造方法を提供する。
前述したポリシロキサン組成物は、通常の方法で基板上に塗布することができる。塗布方法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ローラーブレード塗布法、スプレー塗布法等が挙げられる。これらの中でも、成膜時の塗布膜厚みが均一であるという点から、スピンコート法が好ましい。
上記基板としては、例えば、シリコン基板が挙げられる。また基板はトレンチ構造を有するものを使用することができる。例えば、トレンチ構造を有するシリコン基板にスピンコート法によって材料を塗布する場合、1段階での回転数で塗布しても、複数段階の回転数を組み合わせて塗布しても構わないが、少なくとも1段階目の回転数を低速にし、2段階目以降を高速にすることが好ましい。1段階目に低速で回転させることによって材料をシリコン基板の全面に広げることができ、埋め込み性が良好になる。また、材料の塗布回数は1回でも複数回でも構わないが、成膜性が良好であるという観点及び製造コストが低減できるという観点から、1回で塗布することが好ましい。
上記塗布工程において、基板上に塗布する材料の固形分濃度については特に制限はなく、目的とする塗布膜の膜厚に合わせて任意の固形分濃度で実施できる。
上記塗布工程の温度及び時間については特に制限はないが、温度は、0℃以上100℃以下であることが好ましく、より好ましくは20℃以上80℃以下であり、時間は、0.1分以上30分以下であることが好ましく、より好ましくは0.2分以上10分以下である。
次いで、焼成工程において上記塗布基板を加熱する。なお、上記塗布工程において、材料を基板上に塗布した後、塗布膜中の残留溶媒を除くために50℃〜200℃の範囲で予備硬化(プリベーク)させることが好ましい。このとき、段階的に温度を上げても、連続的に温度を上げてもよい。予備硬化(プリベーク)時の雰囲気は、酸素、水蒸気等の酸化性ガスを含む酸化性雰囲気であっても、酸化性ガスを実質的に含まない非酸化性雰囲気であっても構わない。
次いで、任意に予備硬化(プリベーク)させて得られた膜を加熱焼成することによって硬化膜を得ることができる。加熱焼成の方法としては、例えば、ホットプレート、オーブン、ファーネス等の一般的な加熱手段を適用することができる。加熱焼成は非酸化性雰囲気で行うことが好ましい。加熱焼成温度は、200℃以上900℃以下であることが好ましく、より好ましくは300℃以上800℃以下、更に好ましくは350℃以上750℃以下である。加熱焼成温度が200℃以上であれば、得られる膜質が良好であり、900℃以下であれば、耐クラック性が良好である。
上記非酸化性雰囲気とは、例えば、真空下、又は窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン等の不活性雰囲気が挙げられる。これらの不活性雰囲気中に含まれる、酸素、水蒸気等の酸化性ガスの濃度は1000ppm以下であることが好ましく、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは10ppm以下である。非酸化性雰囲気の圧力については特に制限は無く、加圧、常圧、又は減圧のいずれでもよい。
上記焼成工程において、700℃以上900℃以下の高温領域では、水素を含む気体中で加熱焼成を行うことが好ましい。焼成工程で使用する水素を含む気体は、焼成工程の初期から、即ち、基板温度が700℃未満である時点から導入してもよいし、700℃に到達してから導入してもよい。更に、一旦700℃以上900℃以下の温度で水素を含まない気体で第1の加熱を行った後に、水素を含む気体を導入して第2の加熱を行うという2段階で加熱焼成を行ってもよい。いずれの方法でも、加熱焼成を終えた基板が400℃以下の温度、好ましくは室温程度に冷却されるまで、水素を含む気体を導入したままにしておくことが好ましい。
上述のように、焼成工程を、水素を含む気体中で行えば、シリコン原子と有機基との間の化学結合が700℃を超える高温で切断されても、発生するダングリングボンドを水素で終端することができるため、シラノール基の形成を防止し、半導体素子の絶縁材料として良好な膜物性を実現することが可能となる。
焼成工程における熱処理時間は、好ましくは1分以上24時間以下であり、より好ましくは30分以上12時間以下である。
焼成工程においては、酸化性雰囲気での加熱焼成と光処理とを併用しても構わない。加熱と光処理とを同時に行う場合の温度は、20℃以上600℃以下であることが好ましく、処理時間は、0.1分以上120分以下であることが好ましい。光処理には、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線等を使用できる。光処理の光源としては、例えば、低圧若しくは高圧の水銀ランプ、重水素ランプ、又はアルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガスの放電光、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、又はXeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF若しくはArCl等のエキシマレーザー等を使用することができる。これらの光源の出力は、10〜5,000Wであることが好ましい。
これらの光源の光の波長は、基板上に形成された膜中のポリシロキサン組成物によって少しでも吸収があればよく、170nm以上600nm以下であることが好ましい。光処理において、光の照射量は、0.1J/cm2以上1,000J/cm2以下であることが好ましく、より好ましくは1J/cm2以上100J/cm2以下である。また、光処理と同時にオゾンを発生させても構わない。上述した条件で光処理することによって、基板上に形成した膜中のポリシロキサン組成物の酸化反応が進行し、焼成後の膜質を向上させることができる。
上記焼成工程の後に、硬化膜の表面を疎水化処理剤にさらしても構わない。硬化膜を疎水化処理剤にさらすことで、該硬化膜中のシラノール基と疎水化処理剤とが反応し、硬化膜の表面を疎水化することができる。
上記ポリシロキサン組成物を用いることにより、半導体装置用として有用な絶縁膜を製造できる。
次に、実施例及び比較例によって本実施の形態をより詳細に説明する。本実施の形態はこれらに限定されるものではない。
(1)ポリシロキサン化合物の重量平均分子量(Mw)の測定
ポリシロキサン化合物のプロピレングリコールモノメチルエチルアセテート(PGMEA)溶液を、該化合物の濃度が1質量%になるようにテトラヒドロフラン(THF)で希釈して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。重量平均分子量(Mw)は、標準物質であるポリエチレングリコール(PEG)換算の値として求めた。
[GPC測定条件]
・GPCシステム:SCL−1APvp(島津製作所社製)
・カラム:Shodex KF−804L(昭和電工株式会社)2本直列
・溶離液:THF(流量:1mL/min)
・カラム使用温度:40℃
(2)ポリシロキサン組成物の重量平均分子量(Mw)の測定
ポリシロキサン組成物のPGMEA溶液を、該組成物の濃度が1質量%になるようにアセトンで希釈して、GPCを測定した。重量平均分子量(Mw)は、標準物質であるポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の値として求めた。
[GPC測定条件]
・GPCシステム:HLC−8220(東ソー株式会社製)
・カラム:TSKgel GMHHR−M(東ソー株式会社製)
・溶離液:アセトン(流量:1mL/min)
・カラム使用温度:40℃
(3)昇温脱離スペクトルの測定
ポリシロキサン組成物を20mm角に切り出したシリコン基板上に滴下し、下記に示すスピンコート法を用いて塗布基板を得た。塗布基板は、温度22℃、相対湿度45%の実験室内(クリーンルーム内)で作製した。得られた塗布基板を、中心付近を残すようにして10mm角に切り出し、昇温脱離スペクトル(TDS)を測定した。TDS測定は塗布膜作製後1日以内に、温度23℃、相対湿度50%の実験室内で行なった。得られたスペクトルのピーク分離を行い、120℃〜170℃の範囲にピークトップが検出されるピークの合計積分値が、50℃から400℃の範囲で積分した全体値に占める割合を算出した。上記割合が13%以上であるものを○とし、13%未満であるものを×と表記した。
[スピンコート条件]
・スピンコーター:MIKASA
・メイン回転数:1600rpm
(1600rpm×10秒+1600rpm×30秒+799rpm×10秒)
・メイン回転時間:40秒
・膜厚:400nm程度
[TDS測定条件]
・装置:EMD−WA1000S(電子科学株式会社製)
・加熱条件:50℃で5分ホールドした後、400℃まで毎分10℃で昇温
・コントロール温度:測定サンプル表面温度
・測定フラグメント:m/z=18
[TDS解析方法]
・解析ソフト:OriginPro8.1(株式会社ライトストーン製)
・ピーク分離条件:ピークフィットアナライザーからピークフィット(Pro)を選択
基線のモード:定数(定数は最小値に設定)
基線の処理:基線パラメーターは固定
ピーク検索:マニュアルでピークを追加
上に凸の部分をピークとして選択
ピークのフィット:Gaussian関数を選択しピークフィット(重みづけなし)
ピークフィットの制約:100〜200℃のピークの半値幅は50以下,200℃〜400℃のピークの半値幅は150以下,ピークトップ値はピーク選択時の値の20%以内
(4)揮発成分の評価
ポリシロキサン組成物1mLを6インチのシリコン基板上に滴下し、140℃のホットプレート上で5分間予備硬化して作製したサンプルについて、熱分解GC−MSを測定した。熱分解温度が100℃から500℃までの揮発成分を採取し、GC測定した際に検出される保持時間9分から13分までのピークの信号強度を記録した。検出されたピークの信号強度の絶対値が比較例1の信号強度の絶対値と比較して60%以下に減少しているものを○、していないものを×とした。
[熱分解条件]
・熱分解炉:Py−2020D(Frontier Lab社製)
・熱分解炉温度:100℃から500℃まで毎分20℃ずつ昇温
[GC−MS測定条件]
・GC−MS:Automass−SUN(日本電子株式会社製)
・GCカラム:DB−1(30m×250μm×0.25μmF)
・GCカラム温度:40℃で5分間ホールドした後、320℃まで毎分20℃ずつ昇温
・GCキャリアガス:He(流量1.0mL/min)
ポリシロキサン化合物の製造例
(実施例1〜4及び8は参考例である)
[実施例1]
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、メチルトリメトキシシラン(MTMS)22.2g、テトラエトキシシラン(TEOS)8.9g、及びエタノール40.0gを入れて室温で撹拌した。0.7質量%硝酸水溶液4.4gとイオン交換水17.8gとの混合物を滴下しながら加え、室温で30分間攪拌した後に23時間静置して、ポリシロキサン化合物A−1を得た。得られたポリシロキサン化合物A−1のMwは800であった。
更に、水分散シリカ粒子(BS−01、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径10nm)98.4g、及びエタノール160.0gを滴下しながら加え、内温100℃での加熱攪拌を4時間継続して反応混合物を得た。
上記反応混合物を1Lフラスコに移し、プロピレングリコールメチルエチルアセテート(PGMEA)300gを添加し、エバポレーターでエタノール及び水を除去し、ポリシロキサン組成物A−2を得た(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液)。得られたポリシロキサン組成物A−2のMwは3000であった。
得られたポリシロキサン組成物A−2に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは155℃に検出され、半値幅は37であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例2]
水分散シリカ粒子(BS−01、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径10nm)を164.0g用いるほかは実施例1と同様にしてポリシロキサン組成物A−3を得た(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液)。得られたポリシロキサン組成物A−3のMwは4000であった。得られたポリシロキサン組成物に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは150℃に検出され、半値幅は34であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例3]
水分散シリカ粒子(BS−01、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径10nm)を32.8g用いるほかは実施例1と同様にしてポリシロキサン組成物A−4を得た(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液)。得られたポリシロキサン組成物A−4のMwは2000であった。得られたポリシロキサン組成物に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは153℃に検出され、半値幅は35であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例4]
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、MTMS22.2、TEOS8.9g、及びエタノール160.0gを入れて撹拌し、内温が30℃となるようにオイルバスで加熱した。0.7質量%硝酸水溶液3.0gとイオン交換水19.2gとの混合物を滴下しながら加え、加熱攪拌を1時間継続し、ポリシロキサン化合物B−1を得た。得られたポリシロキサン化合物B−1のMwは300であった。
更に水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)95.2gを滴下しながら加え、内温80℃での加熱攪拌を5時間継続して反応混合物を得た。
上記反応混合物を1Lフラスコに移し、PGMEA450gを添加し、エバポレーターでアルコール、水及び硝酸を除去し、ポリシロキサン組成物B−2(固形分濃度20質量%のPGMEA溶液)を得た。得られたポリシロキサン組成物のMwは3000であった。
得られたポリシロキサン組成物B−2に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは147℃に検出され、半値幅は47であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例5]
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、MTMS22.2、TEOS8.9g、及びエタノール82.5を入れて撹拌し、内温が80℃となるようにオイルバスで加熱した。0.7質量%硝酸水溶液3.0gとイオン交換水19.2gとの混合物を滴下しながら加え、加熱攪拌を2時間継続し、ポリシロキサン化合物C−1を得た。得られたポリシロキサン化合物C−1のMw700であった。
更に水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)95.2gとエタノール77.5gを滴下しながら加え、内温80℃での加熱攪拌を4時間継続して反応混合物を得た。
上記反応混合物を1Lフラスコに移し、PGMEA500gを添加し、エバポレーターでアルコール、水及び硝酸を除去しポリシロキサン組成物C−2(固形分濃18質量%のPGMEA溶液)を得た。得られたポリシロキサン組成物C−2のMwは3000であった。
得られたポリシロキサン組成物C−2 10gに対して、ヘキシルアミンの10体積%PGMEA溶液50.0μLをマイクロピペットで添加し、均一になるまで攪拌することによりポリシロキサン組成物C−3を得た。
得られたポリシロキサン組成物C−3に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは127℃に検出され、半値幅は35であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例6]
水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)158.7g用いるほかは実施例5と同様にしてポリシロキサン組成物C−4を得た(固形分濃18質量%のPGMEA溶液)。得られたポリシロキサン組成物C−4のMwは4000であった。
得られたポリシロキサン組成物C−4 10gに対して、ヘキシルアミンの10体積%PGMEA溶液50.0μLをマイクロピペットで添加し、均一になるまで攪拌することによりポリシロキサン組成物C−5を得た。
得られたポリシロキサン組成物C−5に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは130℃に検出され、半値幅は37であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例7]
水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)31.7g用いるほかは実施例5と同様にしてポリシロキサン組成物C−6(固形分濃18質量%のPGMEA溶液)を得た。得られたポリシロキサン組成物C−6のMwは2000であった。
得られたポリシロキサン組成物C−6 10gに対して、ヘキシルアミンの10体積%PGMEA溶液50.0μLをマイクロピペットで添加し、均一になるまで攪拌することによりポリシロキサン組成物C−7を得た。
得られたポリシロキサン組成物C−7に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは125℃に検出され、半値幅は33であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[実施例8]
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、MTMS19.2、TEOS14.0g、及びエタノール82.5gを入れて撹拌し、内温が80℃となるようにオイルバスで加熱した。0.7質量%硝酸水溶液1.8gとイオン交換水21.4gとの混合物を滴下しながら加え、加熱攪拌を2時間継続し、ポリシロキサン化合物D−1を得た。得られたポリシロキサン化合物D−1のMwは700であった。
更に水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)53.6gとエタノール77.5gを滴下しながら加え、内温80℃での加熱攪拌を4時間継続して反応混合物を得た。
上記反応混合物を1Lフラスコに移し、PGMEA300gを添加し、エバポレーターでアルコール、水及び硝酸を除去し、ポリシロキサン組成物D−2(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液)を得た。得られたポリシロキサン組成物D−2のMwは2000であった。
得られたポリシロキサン組成物D−2に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは140℃に検出され、半値幅は31であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
[比較例1]
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、MTMS22.2、TEOS8.9g、及びエタノール82.5を入れて撹拌し、内温が80℃となるようにオイルバスで加熱した。0.7質量%硝酸水溶液3.0gとイオン交換水19.2gとの混合物を滴下しながら加え、加熱攪拌を2時間継続し、ポリシロキサン化合物E−1を得た。得られたポリシロキサン化合物E−1のMwは800であった。
更に水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)95.2gとエタノール77.5gを滴下しながら加え、内温80℃での加熱攪拌を4時間継続して反応混合物を得た。
上記反応混合物を1Lフラスコに移し、PGMEA300gを添加し、エバポレーターでアルコール、水及び硝酸を除去しポリシロキサン組成物E−2(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液)を得た。得られたポリシロキサン組成物E−2のMwは3000であった。
得られたポリシロキサン組成物E−2に関してTDS測定、ピーク分離を行った。目的のピークは162℃に検出され、半値幅は37であった。また、揮発成分量につき評価を行なった。
上記実施例1〜8、比較例1の結果を表1に示す。
Figure 0006077761
また、図1に実施例1と比較例1のTDSスペクトルのピーク分離結果を、図2に実施例1と比較例1の熱分解GC−MSの測定結果をそれぞれ示す。
本発明のポリシロキサン組成物から得られる絶縁膜は、液晶表示素子、集積回路素子、半導体記憶素子、及び、固体撮像素子等の半導体装置用の層間絶縁膜、素子分離膜、STI用絶縁膜、PMD(Pre Metal Dielectric)膜、平坦化膜、表面保護膜、及び封止膜等として好適に使用できる。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)、
    1Si(OR23 (1)
    (式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
    で表されるシランモノマーを1種類以上含むシランモノマー成分を加水分解縮重合して得られるポリシロキサン化合物と、金属酸化物粒子と、アミン化合物とを含むポリシロキサン組成物であって、
    該ポリシロキサン組成物からなる塗布膜の、昇温脱離スペクトル法によって検出される質量数18のガスの脱離プロファイルにおいて、50℃以上400℃以下の範囲の積分強度Xに対する、ピークフィットにより得たフィッティングカーブにおいて120℃以上170℃以下の範囲にピークトップを有するピークの該フィッティングカーブに基づく合計積分強度Yの占める割合が、13%以上である、ポリシロキサン組成物。
  2. 前記積分強度Xに対する前記積分強度Yの割合が13%以上45%以下である、請求項1に記載のポリシロキサン組成物。
  3. 前記金属酸化物粒子の含有率が、前記ポリシロキサン化合物及び前記金属酸化物粒子の合計100質量%に対して1質量%以上60質量%以下である、請求項1又は2に記載のポリシロキサン組成物。
  4. 前記金属酸化物粒子の少なくとも一部が前記ポリシロキサン化合物と縮合した状態で存在している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリシロキサン組成物。
  5. 前記金属酸化物粒子がシリカ粒子を主成分として含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリシロキサン組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリシロキサン組成物を基板に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含む、絶縁膜の製造方法。
  7. 前記基板がトレンチ構造を有する、請求項6に記載の絶縁膜の製造方法。
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