JP6578946B2 - 保護膜を有するガラス基板 - Google Patents

保護膜を有するガラス基板 Download PDF

Info

Publication number
JP6578946B2
JP6578946B2 JP2015542678A JP2015542678A JP6578946B2 JP 6578946 B2 JP6578946 B2 JP 6578946B2 JP 2015542678 A JP2015542678 A JP 2015542678A JP 2015542678 A JP2015542678 A JP 2015542678A JP 6578946 B2 JP6578946 B2 JP 6578946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
alkoxysilane
protective film
glass substrate
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015542678A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015056772A1 (ja
Inventor
政太郎 大田
政太郎 大田
賢一 元山
賢一 元山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Chemical Corp filed Critical Nissan Chemical Corp
Publication of JPWO2015056772A1 publication Critical patent/JPWO2015056772A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6578946B2 publication Critical patent/JP6578946B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material
    • C03C17/30Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material with silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/22Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
    • C08G77/26Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen nitrogen-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • C09D183/08Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen, and oxygen
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/133302Rigid substrates, e.g. inorganic substrates

Description

本発明は、ポリシロキサンを含有する保護膜形成剤を用いて形成された保護膜を有するガラス基板に関する。特に液晶表示素子に用いられるガラス基板に関する。
近年、モバイル機器、タッチパネル等のディスプレイ装置に対しては、ディスプレイ保護のためのカバーガラスが多く用いられている。このようなディスプレイ装置に対しては、軽量・薄型化が要求されている。よって、ディスプレイ保護用に使用されるカバーガラスの薄型化も要求されている。しかし、カバーガラスの厚さを薄くしていくと強度が低下し、使用中の落下等によりカバーガラス自身が割れてしまいディスプレイ装置を保護するという本来の役割を果たすことができなくなるという問題があった。
ガラスの強度を増加させる手法としては、軟化点付近まで加熱したガラス板表面を風冷などにより急速に冷却する風冷強化法(物理強化法)と、ガラス転移点以下の温度でイオン交換によりガラス板表面のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(典型的にはLiイオン、Naイオン)をイオン半径のより大きいアルカリイオン(典型的にはKイオン)に交換する化学強化法が代表的である。しかし、風冷強化法は、高温の処理が必要であり、製造効率上の問題がある。また、化学強化法は温度上昇に伴うイオン移動による強度減少や、製造コストの面で課題を抱えている。
一方、ガラス表面に特定の無機質被膜を形成することにより、ガラス表面に存在する極めて小さな傷(以下、マイクロクラックとも称する)の応力による拡大を軽減し、傷の先端への応力集中を緩和することによりガラス基板の破壊強度を増加する方法も知られている(特許文献1参照)
特開平2−302340号公報
従来、無機質被膜によりガラス基板の破壊強度を増すためには、マイクロメートルオーダーの厚い膜が必要であった。被膜の厚膜化による透過率の減少は、視認性が要求されるモバイル機器、タッチパネル等のディスプレイ装置の大きな問題であった。
本発明の目的は、透過率に影響を与えない厚さでガラスの強度を増加することの出来る保護膜を形成したガラス基板を提供することである。
本発明者らは、上記の状況に鑑み鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
1.式(1):
{Si(OR (1)
(式中、Rは、ウレイド基で置換された炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、Rは、炭素原子数1〜5のアルキル基であり、pは、1又は2の整数を表す)
で表されるアルコキシシラン;及び場合により、式(2):
(RSi(OR4−n (2)
(式中、Rは、水素原子、又はヘテロ原子、ハロゲン原子、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、イソシアネート基若しくはアクリロキシ基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、Rは、炭素原子数1〜5のアルキル基であり、nは、0〜3の整数を表す)
で表されるアルコキシシランから選択される少なくとも1種の化合物;
を含むアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンを含有する保護膜形成剤を用いて形成された保護膜を有するガラス基板。
2.前記式(2)におけるnが0である、上記1に記載のガラス基板。
3.全アルコキシシラン中、前記式(1)で表されるアルコキシシランが、0.5〜60モル%含まれ、かつ前記式(2)で表されるアルコキシシランが、40〜99.5モル%含まれる、上記1又は2のいずれかに記載のガラス基板。
4.前記式(1)で表されるアルコキシシランが、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン及びγ−ウレイドプロピルトリプロポキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1〜3のいずれかに記載のガラス基板。
5.前記保護膜の膜厚が、30nm〜300nmの範囲であることを特徴とする、上記1〜4のいずれかに記載のガラス基板。
6.上記1〜5のいずれかに記載のガラス基板を有する電子デバイス。
本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、300℃よりも低い硬化条件かつ、ナノメートルオーダーの厚さで十分な硬度や破壊強度を有するため、製造効率も良く、電子デバイスの光学特性に影響も与えることなく充分な強度のガラス基板を提供することが出来る。また、液晶表示素子に用いる場合には、形成した電極保護膜の上にはじきやピンホールを抑制した液晶配向膜を形成することができる。そのためプラスチック基板等の耐熱性の低い基板でも表示特性に優れた液晶表示素子の製造に有用である。
本発明に係る保護膜形成剤を塗布・硬化して得られる保護膜を具備したガラス基板のAFM画像である。 本発明に係る保護膜形成剤を塗布していないガラス基板のAFM画像である。
本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、ウレイド基を持つポリシロキサンを含有することを最大の特徴とするものである。そのため300℃よりも低い温度での硬化によっても十分な硬度を有する保護膜、特に電極保護膜を形成可能である。
以下に本発明について詳細に説明する。
[ポリシロキサン]
本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、下記式(1)で表されるアルコキシシランを含むアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンを含有する。
{Si(OR (1)
式(1)中、Rはウレイド基で置換された炭素原子数1〜12の炭化水素基であるが、詳述すると、炭素原子数1〜12の炭化水素基の任意の水素原子がウレイド基で置換された基を意味する。好ましくはウレイド基で置換された炭素原子数1〜7の炭化水素基である。より好ましくは、ウレイド基で置換された炭素原子数1〜7のアルキル基であり、特に好ましくは、ウレイド基で置換された炭素原子数1〜4のアルキル基である。Rは炭素原子数1〜5のアルキル基であり、好ましくは炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。pは1又は2の整数を表す。
式(1)で表されるアルコキシシランにおいて、pが1の場合は式(1−1)で表されるアルコキシシランである。
Si(OR (1−1)
また、pが2の場合は式(1−2)で表されるアルコキシシランである。
(RO)Si−R−Si(OR (1−2)
式(1−1)で表されるアルコキシシランの具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。例えば、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリプロポキシシラン、(R)−N−1−フェニルエチル−N’−トリエトキシシリルプロピルウレア、(R)−N−1−フェニルエチル−N’−トリメトキシシリルプロピルウレア等が挙げられる。
なかでも、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン又はγ−ウレイドプロピルトリメトキシシランは、市販品として入手が容易であるため特に好ましい。
式(1−2)で表されるアルコキシシランの具体例を挙げるが、これらに限定されるものではでない。例えば、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ウレア、ビス[3−(トリエトキシシリル)エチル]ウレア、ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ウレア、ビス[3−(トリプロポキシシリル)プロピル]ウレア等が挙げられる。なかでも、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ウレアは、市販品として入手が容易であるため特に好ましい。
式(1)で表されるアルコキシシランは、保護膜形成剤を得るために用いる全アルコキシシラン中において、0.5モル%以上であるのが、良好な液晶配向膜の印刷性の点から好ましい。より好ましくは1.0モル%以上である。更に好ましくは2.0モル%以上である。また、式(1)で表されるアルコキシシランが、全アルコキシシラン中において、60モル%以下であるのが、形成される保護膜の十分な硬化の点から好ましい。より好ましくは50モル%以下である。更に好ましくは40モル%以下である。
また、本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、式(1)で表されるアルコキシシランとともに、下記式(2)で表されるアルコキシシランの少なくとも1種を含むアルコキシシランを重縮合して得ることができる。
(RSi(OR4−n (2)
(式中、Rは、水素原子、又はヘテロ原子、ハロゲン原子、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、イソシアネート基若しくはアクリロキシ基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、Rは、炭素原子数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基であり、nは、0〜3、好ましくは0〜2の整数を表す。)
式(2)で表されるアルコキシシランのRは、水素原子、又はヘテロ原子、ハロゲン原子、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、イソシアネート基若しくはアクリロキシ基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜8の炭化水素基である。Rは上述したRと同義であり、好ましい範囲も同様である。Rの例としては、炭素原子数が1〜8の有機基、例えば、脂肪族炭化水素(炭素原子数が1〜8のアルキル基など);又は脂肪族環、芳香族環若しくはヘテロ環のような環構造(炭素原子数が3〜8のシクロアルキル基若しくはベンゼンなど)が挙げられ、これらは、不飽和結合;酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子等を含んでいてもよく、分岐構造を有していてもよい。加えて、Rはハロゲン原子、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、イソシアネート基、アクリロキシ基などで置換されていてもよい。
以下にこのような式(2)で表されるアルコキシシランの具体例を挙げるが、これに限定されるものではない。
式(2)のアルコキシシランにおいて、Rが水素原子である場合のアルコキシシランの具体例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン等が挙げられる。
又、その他の式(2)のアルコキシシランの具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオ)エチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、クロロプロピルトリエトキシシラン、ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3―アミノプロピルジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン等が挙げられる。
本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、基板との密着性、膜の硬度、透過率等の、本発明の効果を損なわない限りにおいて、このような特定の有機基を一種又は複数種有していてもよい。
式(2)で表されるアルコキシシランにおいて、nが0であるアルコキシシランは、テトラアルコキシシランである。テトラアルコキシシランは、式(1)で表されるアルコキシシランと縮合し易いので、本発明のポリシロキサンを得るために好ましい。
このような式(2)においてnが0であるアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン又はテトラブトキシシランがより好ましく、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランが特に好ましい。
式(2)で表されるアルコキシシランを併用する場合、全アルコキシシラン中において、式(2)で表されるアルコキシシランが40〜99.5モル%であることが好ましい。より好ましくは、50〜99.5モル%である。更に好ましくは60〜99.5モル%である。
本発明では、保護膜形成剤は式(1)で表されるアルコキシシランと、式(2)で表されるアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種の化合物とを重縮合して得られるポリシロキサンであることが好ましい。
本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、膜の硬度、透過率、破壊強度等の、本発明の効果を損なわない限りにおいて、このような一種又は複数種のアルコキシシランを併用していてもよい。
[ポリシロキサンの製造方法]
本発明に用いるポリシロキサンを得る方法は特に限定されないが、本発明においては、上記した式(1)のアルコキシシランを必須成分とするアルコキシシランを有機溶媒中で縮合させて得られる。通常、ポリシロキサンは、このようなアルコキシシランを重縮合して、有機溶媒に均一に溶解した溶液として得られる。
重縮合の方法としては、例えば、上記アルコキシシランをアルコール又はグリコールなどの溶媒中で加水分解・縮合する方法が挙げられる。その際、加水分解・縮合反応は、部分加水分解及び完全加水分解のいずれであってもよい。完全加水分解の場合は、理論上、アルコキシシラン中の全アルコキシド基の0.5倍モルの水を加えればよいが、通常は0.5倍モルより過剰量の水を加えるのが好ましい。
本発明においては、上記反応に用いる水の量は、所望により適宜選択することができるが、通常、アルコキシシラン中の全アルコキシ基の0.5〜2.5倍モルであるのが好ましい。
また、通常、加水分解・縮合反応を促進する目的で、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、蓚酸、マレイン酸、フマル酸などの酸;アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、トリエチルアミンなどのアルカリ;塩酸、硫酸、硝酸などの金属塩などの触媒が用いられる。加えて、アルコキシシランが溶解した溶液を加熱することで、更に、加水分解・縮合反応を促進させることも一般的である。その際、加熱温度及び加熱時間は所望により適宜選択できる。例えば、50℃で24時間加熱・撹拌、還流下で1時間加熱・撹拌するなどの方法が挙げられる。
また、別法として、アルコキシシラン、溶媒および蟻酸、蓚酸、マレイン酸、フマル酸等の有機酸の混合物を加熱して重縮合させる方法が挙げられる。例えば、アルコキシシラン、溶媒及び蓚酸の混合物を加熱して重縮合する方法が挙げられる。具体的には、予めアルコールに蓚酸を加えて蓚酸のアルコール溶液とした後、該溶液を加熱した状態で、アルコキシシランを混合する方法である。その際、用いる蓚酸の量は、アルコキシシランが有する全アルコキシ基の1モルに対して0.2〜2モルとすることが好ましい。この方法における加熱は、液温50〜180℃で行うことができる。好ましくは、液の蒸発、揮散などが起こらないように、還流下で数十分〜十数時間加熱する方法である。
ポリシロキサンを得る際に、アルコキシシランを複数種用いる場合は、アルコキシシランをあらかじめ混合した混合物として混合してもよいし、複数種のアルコキシシランを順次混合してもよい。
アルコキシシランを重縮合する際に用いられる溶媒(以下、重合溶媒ともいう)は、アルコキシシランを溶解するものであれば特に限定されない。また、アルコキシシランが溶解しない場合でも、アルコキシシランの重縮合反応の進行とともに溶解するものであればよい。一般的には、アルコキシシランの重縮合反応によりアルコールが生成するため、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、又はアルコール類と相溶性の良好な有機溶媒が用いられる。
このような重合溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール,ジアセトンアルコール等のアルコール類:エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のグリコール類:エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のグリコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミド、m−クレゾール等が挙げられる。
本発明においては、上記の重合溶媒を複数種混合して用いてもよい。
上記の方法で得られたポリシロキサンの重合溶液(以下、重合溶液ともいう。)は、原料として仕込んだ全アルコキシシランのケイ素原子をSiOに換算した濃度(以下、SiO換算濃度と称す。)を20質量%以下とすることが一般的である。この濃度範囲において任意の濃度を選択することにより、ゲルの生成を抑え、均質な溶液を得ることができる。
本発明においては、上記の方法で得られたポリシロキサンの重合溶液をそのまま保護膜形成剤としてもよいし、必要に応じて、上記の方法で得られた溶液を、濃縮したり、溶媒を加えて希釈したり又は他の溶媒に置換して、保護膜形成剤としてもよい。
その際、用いる溶媒(以下、添加溶媒ともいう)は、重合溶媒と同じでもよいし、別の溶媒でもよい。この添加溶媒は、ポリシロキサンが均一に溶解している限りにおいて特に限定されず、一種でも複数種でも任意に選択して用いることができる。
かかる添加溶媒の具体例としては、上記の重合溶媒の例として挙げた溶媒のほかに、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類等が挙げられる。
これらの溶媒は、保護膜形成剤の粘度の調節をすることができ、スピンコート、フレキソ印刷、インクジェット、スリットコート等で保護膜形成剤をガラス基板上に塗布する際の塗布性を向上できる。
[その他の成分]
本発明においては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記ポリシロキサン以外のその他の成分、例えば、無機微粒子、メタロキサンオリゴマー、メタロキサンポリマー、レベリング剤、更に界面活性剤等の成分が含まれていてもよい。
無機微粒子としては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、又はフッ化マグネシウム微粒子等の微粒子が好ましく、特にコロイド溶液の状態にあるものが好ましい。このコロイド溶液は、無機微粒子を分散媒に分散したものでもよいし、市販品のコロイド溶液であってもよい。本発明においては、無機微粒子を含有させることにより、形成される硬化被膜の表面形状及び屈折率の調節、その他の機能を付与することが可能となる。無機微粒子としては、その平均粒子径が0.001〜0.1μmであることが好ましく、更に好ましくは0.001〜0.1μmである。無機微粒子の平均粒子径が0.2μmを超える場合には、調製される塗布液を用いて形成される硬化被膜の透明性が低下する場合がある。
無機微粒子の分散媒としては、水及び有機溶剤を挙げることができる。コロイド溶液としては、保護膜形成剤の安定性の観点から、pH又はpKaが1〜10に調節されていることが好ましい。より好ましくは2〜7である。
コロイド溶液の分散媒に用いる有機溶剤としては、メタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエ−テル類を挙げることができる。これらの中で、アルコール類及びケトン類が好ましい。これら有機溶剤は、単独で又は2種以上を混合して分散媒として使用することができる。
メタロキサンオリゴマー、メタロキサンポリマーとしては、ケイ素、チタン、アルミニウム、タンタル、アンチモン、ビスマス、錫、インジウム、亜鉛等の単独又は複合酸化物前駆体が用いられる。メタロキサンオリゴマー、メタロキサンポリマーとしては、市販品であっても、金属アルコキシド、硝酸塩、塩酸塩、カルボン酸塩等のモノマーから、加水分解等の常法により得られたものであってもよい。
市販品のメタロキサンオリゴマー、メタロキサンポリマーの具体例としては、コルコート社製メチルシリケート51、メチルシリケート53A、エチルシリケート40、エチルシリケート48、EMS−485、SS−101等のシロキサンオリゴマー又はシロキサンポリマー、関東化学社製チタニウム−n−ブトキシドテトラマー等のチタノキサンオリゴマーが挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して使用してもよい。
また、レベリング剤及び界面活性剤等は、公知のものを用いることができ、特に市販品は入手が容易なので好ましい。
また、ポリシロキサンに、上記したその他の成分を混合する方法は、ポリシロキサンと同時でも、後であってもよく、特に限定されない。
[保護膜]
本発明の保護膜形成剤を、ガラス基板に塗布し、熱硬化することで所望の保護膜を得ることができる。保護膜形成剤の塗布方法は、公知又は周知の方法を採用できる。例えば、ディップ法、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、フレキソ印刷法、インクジェット法、スリットコート法等を採用できる。これらに中でもフレキソ印刷法、スリットコート法、インクジェット法、スプレーコート法、グラビアコート法において良好な塗膜を形成することができる。
その際、用いる基材は、;ガラス;ATO、FTO(fluorine−doped tin oxide)、ITO、IZO等の透明電極付ガラス;強化ガラス等の基材を挙げることができる。強化ガラスとしては、風冷強化法にて強化されたガラス、化学強化ガラス、アルミノケイ酸ガラス等が挙げられる。
保護膜形成剤は、塗布前に、フィルター等を用いて濾過することが一般的である。
基材に形成された塗膜は、室温〜120℃の温度で乾燥させた後、温度100〜3000℃、好ましくは温度150〜300℃で熱硬化する。その際、乾燥に要する時間は、30秒間以上であればよいが、10分間以下で充分である。
熱硬化に要する時間は、適宜選択することができるが、5分間以上であればよい。低い硬化温度を選択する場合は、硬化時間を長くすることで充分な硬さを有する保護膜を得られやすい。
なお、本発明のガラス基板に用いられる保護膜形成剤は、温度180℃を超える硬化温度であっても充分な硬さを有する硬化被膜を得ることができる。
保護膜の厚さは、30nm〜300nmの範囲が好ましく、より好ましくは30nm〜200nmであり、50nm〜110nmがさらに好ましい。
また、熱硬化に先立ち、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ等を用いてエネルギー線(紫外線等)を照射することも有効である。乾燥した塗膜にエネルギー線を照射することで、更に硬化温度を低下できたり、被膜の硬さを高めたりすることができる。エネルギー線の照射量は必要に応じて適宜選択することができるが、通常、数百〜数千mJ/cmが適当である。
従って、本発明の保護膜形成剤は、上記した如き特性を有する保護膜を形成できるため、該保護膜を具備するガラス基板の破壊強度増加及び、電子デバイスの視認特性向上に非常に有用である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
本実施例における略語の説明は以下のとおりである。
本実施例における略語の説明
TEOS:テトラエトキシシラン
UPS:3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン
MeOH:メタノール
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
HG:ヘキシレングリコール
BCS:エチレングリコールモノブチルエーテル
PB:プロピレングリコールモノブチルエーテル
強化ガラス:圧縮応力層の深さが15−18μm、基板幅60mm、基板の厚み0.55mmの基板を面取りし、露光、ケミカルエッチングの処理をおこなった武蔵野ファインガラス(株)製強化ガラス
下記合成例における測定法を以下に示す。
[残存アルコキシシランモノマー測定法]
ポリシロキサン溶液中の残存アルコキシシランモノマーは、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと称す。)で測定した。GC測定は、株式会社島津製作所のShimadzu GC−14Bを用い、下記の条件で測定した。
カラム:キャピラリーカラム CBP1−W25−100(長さ25mm、直径0.53mm、肉厚1μm)
カラム温度:開始温度50℃から15℃/分で昇温して到達温度290℃(保持時間3分)とした。
サンプル注入量:1μL、インジェクション温度:240℃、検出器温度:290℃、キャリヤーガス:窒素(流量30mL/分)、検出方法:FID法。
[鉛筆硬度測定]
株式会社安田精機製作所のNo.553−M、三菱鉛筆株式会社のハイユニを用い、JIS K5400に準じ測定した。
[透過率測定]
ガラス基板上の塗膜を株式会社島津製作所の紫外可視分光光度計UV−3600を用い透過率を380nmから750nmまでの波長の測定を行い、JIS R 3106:1998に準じ測定し、可視光平均を平均透過率とした。
[合成例1]
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコに溶媒としてMeOH(27.25g)、アルコキシシランとしてTEOS(32.98g)を投入し、攪拌した。次いで溶媒としてMeOH(11.23g)、酸として6%硝酸溶液(8.75g)、水(15.0g)の混合物を滴下し、30分攪拌した。攪拌後、2時間還流し、アルコキシシランとして92%UPS(2.39g)、MeOH(2.39g)を加え、さらに30分還流し、室温まで放冷した。放冷後、溶媒としてMeOH(70.67g)投入し、ポリシロキサンの溶液(A)を調製した。このポリシロキサンの溶液をGCで測定したところ、アルコキシシランモノマーは検出されなかった。
[比較合成例1]
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコに溶媒としてMeOH(27.69g)、アルコキシシランとしてTEOS(34.72g)を投入し、攪拌した。次いで溶媒としてMeOH(13.84g)、酸として6%硝酸溶液(8.75g)、水(15.0g)の混合物を滴下し、30分攪拌した。攪拌後、2時間30分還流し、室温まで放冷した。放冷後、溶媒としてMeOH(70.67g)投入し、ポリシロキサンの溶液(B)を調製した。このポリシロキサンの溶液をGCで測定したところ、アルコキシシランモノマーは検出されなかった。
[実施例1]
合成例1で合成したポリシロキサン溶液(A)(50g)をPGME(30g)、HG(10g)、BCS(5g)、PB(5g)で希釈し、被膜形成用塗布液(A1)とした。この被膜形成用塗布液(A1)をスピンコーターでソーダライムガラス上(ガラス厚0.7mm)に塗布し、塗膜を形成した。その後ホットプレート上、80℃3分間乾燥させた後、クリーンオーブン中、150℃、30分間硬化させ、100nmの被膜を得た。このガラス基板に対し、鉛筆硬度測定及び透過率測定を行った。その結果を表1に示す。
[比較例1]
比較合成例1で合成したポリシロキサン溶液(B)(50g)をPGME(30g)、HG(10g)、BCS(5g)、PB(5g)で希釈し、被膜形成用塗布液(B1)とした。この被膜形成用塗布液(B1)をスピンコーターでソーダライムガラス上(ガラス厚0.7mm)に塗布し、塗膜を形成した。その後ホットプレート上、80℃3分間乾燥させた後、クリーンオーブン中、150℃、30分間硬化させ、100nmの被膜を得た。このガラス基板に対し、鉛筆硬度測定及び透過率測定を行った。その結果を表1に示す。

表1に示されるように、実施例1では、鉛筆硬度8H、平均透過率93.2%となった。
一方、比較例1では鉛筆硬度2H、平均透過率93.0%、比較例2では平均透過率91.4%と透過率と鉛筆硬度の両立ができていないことが分かる。
<AFM測定>
実施例1、比較例1で得られたガラス基板に対し、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社の3800N、カンチレバーSI−DF40(背面AL有)を用い、10μm×10μmの範囲を観察した。その結果を図1、図2にそれぞれ示す。
図2に示されるように、比較例1のガラス基板ではマイクロクラックが観測された。これに対し、図1に示されるように、塗布液A1を用いて形成された保護膜を有する実施例1のガラス基板ではマイクロクラックが観測されなかった。
[四点曲げ測定]
曲げ強度は、4点曲げ試験により室温で測定した。2つの支持点の間隔は40mm、2つの荷重点の間隔は20mmとし、ガラスが割れたときの強度を破壊強度として測定をした。弱い基板の存在を確認するため、破壊強度としては、65個の試験片の破壊確率10%のときの値を採った。
[実施例2]
被膜形成用塗布液(A1)をスピンコーターで強化ガラス上に塗布し、塗膜を形成した。その後ホットプレート上、80℃3分間乾燥させた後、クリーンオーブン中、300℃、30分間硬化させ、100nmの被膜を得た。このガラス基板に対し、四点曲げ試験を行った。その結果を表2に示す。
比較例3よりも実施例2の破壊確率10%時のガラス破壊強度が高いことが分かる。
本発明のガラス基板は無機質被膜を形成することにより、破壊強度を増加させることができる。この無機質被膜は高硬度であるため、再度マイクロクラックが発生することを抑制でき、透過率も上昇させることができる。

Claims (5)

  1. 式(1):
    {Si(OR (1)
    (式中、Rは、ウレイド基で置換された炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、Rは、炭素原子数1〜5のアルキル基であり、pは、1又は2の整数を表す)
    で表されるアルコキシシラン;及び、式(2):
    Si(OR (2)
    (式中、R は、炭素原子数1〜5のアルキル基を表す)
    で表されるアルコキシシランから選択される少なくとも1種の化合物;
    、全アルコキシシラン中、前記式(1)で表されるアルコキシシランを0.5〜40モル%、前記式(2)で表されるアルコキシシランを60〜99.5モル%で含むアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンを含有する保護膜形成剤を用いて形成された保護膜を有するガラス基板。
  2. 前記式(1)で表されるアルコキシシランが、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン及びγ−ウレイドプロピルトリプロポキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のガラス基板。
  3. 前記式(2)で表されるアルコキシシランが、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン及びテトラブトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のガラス基板。
  4. 前記保護膜の膜厚が、30nm〜300nmの範囲であることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載のガラス基板。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のガラス基板を有する電子デバイス。
JP2015542678A 2013-10-18 2014-10-17 保護膜を有するガラス基板 Active JP6578946B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217699 2013-10-18
JP2013217699 2013-10-18
PCT/JP2014/077656 WO2015056772A1 (ja) 2013-10-18 2014-10-17 保護膜を有するガラス基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015056772A1 JPWO2015056772A1 (ja) 2017-03-09
JP6578946B2 true JP6578946B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=52828210

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015542678A Active JP6578946B2 (ja) 2013-10-18 2014-10-17 保護膜を有するガラス基板

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6578946B2 (ja)
TW (1) TWI642541B (ja)
WO (1) WO2015056772A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017022638A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 日産化学工業株式会社 モバイルディスプレイ機器のカバーガラス等に好適なガラス基板
WO2022059961A1 (ko) * 2020-09-21 2022-03-24 주식회사 쎄코 초박형 강도보강 코팅제용 화합물 이를 포함하는 강도보강 코팅제

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR950702877A (ko) * 1993-06-21 1995-08-23 엘리자베스 엘. 맥더모트 가교결합성 실란에 의해 강화된 취성 산화물 지지체(Brittle oxide substrates strengthened by cross-linkable silanes)
JP2772924B2 (ja) * 1994-09-30 1998-07-09 三ツ星ベルト株式会社 ガラス状膜製造用の前駆体組成物およびガラス状膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201527089A (zh) 2015-07-16
JPWO2015056772A1 (ja) 2017-03-09
TWI642541B (zh) 2018-12-01
WO2015056772A1 (ja) 2015-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101985547B1 (ko) 전극 보호막 형성제
JP5459229B2 (ja) インクジェット塗布用液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
KR102633247B1 (ko) 모바일 디스플레이 기기의 커버 유리 등에 바람직한 유리 기판
JP5605359B2 (ja) ケイ素系液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP4941302B2 (ja) 被膜形成用塗布液の製造方法
JP5578074B2 (ja) ケイ素系液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
KR101419962B1 (ko) 규소계 액정 배향제 및 액정 배향막
JPWO2007102513A1 (ja) 珪素系液晶配向剤、液晶配向膜並びにそれらの製造方法
WO2010074261A1 (ja) インクジェット塗布用液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP5262722B2 (ja) 低屈折率被膜形成用塗布液、その製造方法及び反射防止材
JP5716673B2 (ja) ケイ素系液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP6578946B2 (ja) 保護膜を有するガラス基板
KR20130040847A (ko) 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
JP6094308B2 (ja) シリカ多孔質膜
JP6383983B2 (ja) 金属酸化物膜形成用組成物及び金属酸化物膜
JP5999084B2 (ja) ケイ素系液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
JP5310549B2 (ja) 低屈折率被膜形成用塗布液、その製造方法及び反射防止材
JP5459228B2 (ja) インクジェット塗布用液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190812

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6578946

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151