JP5459229B2 - インクジェット塗布用液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 - Google Patents

インクジェット塗布用液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、アルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンを主として含有し、インクジェット塗布により均一な膜を成膜できる液晶配向剤、前記液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及びその液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、透明電極上に液晶配向膜が設けられている2枚の基板を対向配置し、その間隙内に液晶物質を充填させた構造であることが一般に知られている。
最近では、ビジネス用途及びホームシアター用の液晶プロジェクター(第3の薄型テレビと言われるリアプロTV)用の光源として、照射強度の強いメタルハライドランプが用いられている。そのため、液晶配向膜の特性として、高耐熱性だけでなく高耐光性も求められている。
一般的に用いられている液晶配向膜材料は、ポリアミック酸やポリイミドを主成分とするものであるが、無機系の液晶配向膜も提案されている。例えば、蒸着により液晶配向膜を形成するものである(例えば、特許文献1参照。)。
また、塗布型の無機系の液晶配向膜として、テトラアルコキシシランと、トリアルコキシシランと、アルコールと、蓚酸と、の反応生成物を含有する配向剤組成物が提案され、液晶表示素子の電極基板上で垂直配向性、耐熱性及び均一性に優れる液晶配向膜を形成することが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン及び水の反応生成物と、グリコールエーテル系溶媒と、を含有する液晶配向剤組成物が提案され、表示不良を防止し、長時間駆動後も残像特性の良好な、液晶を配向させる能力を低下させることなく、且つ光及び熱に対する電圧保持率の低下が少ない液晶配向膜を形成することが報告されている(例えば、特許文献3参照。)。
一般に、液晶配向膜の成膜法としては、スピンコート、ディップコート、フレキソ印刷などが挙げられるが、実際にはフレキソ印刷が用いられていることが多い。しかしながら、フレキソ印刷では、液晶配向膜を形成するための基板の大きさに応じて印刷版を交換しなければならないこと、成膜工程を安定させるために仮成膜をしなければならないことなどが問題となっている。
そのため、印刷版を用いない新たな塗布方法としてインクジェット塗布法が注目されている。インクジェット塗布法は、基板に微細な液滴を滴下し、液の濡れ広がりにより成膜する方法であり、印刷版を用いないだけではなく、自由に印刷のパターンを設定できるため、液晶表示素子の製造工程が簡素化できる。また、仮成膜が不要となることで塗布液の無駄が少ないという利点がある。そのため、液晶パネルのコストダウン、生産効率の向上が期待されている。
このような状況において、耐熱性及び耐光性に優れる無機系の液晶配向膜への要望と共にインクジェット塗布により液晶配向膜を形成するプロセスの導入が望まれており、このような要求に対応可能な無機系液晶配向剤が求められている。
特開2003−50397号公報 特開平09−281502号公報 特開2005−250244号公報
本発明の目的は、インクジェット塗布法を用いて成膜できるケイ素系の液晶配向剤を提供すること、及びインクジェット塗布により、膜の面内均一性及び、膜端部のエッジ直進性に優れた液晶配向膜を提供することである。
すなわち、本発明は以下の要旨を有する。
(1)フッ素原子が置換された又は未置換の、炭素数が8〜30の炭化水素基からなる側鎖を有するポリシロキサン(A)、下記のグリコール溶媒(B)及び下記の溶媒(C)を含有することを特徴とするインクジェット塗布用液晶配向剤。
グリコール溶媒(B):2−メチル−2,4−ペンタンジオール。
溶媒(C):式(T1)、式(T2)及び式(T3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、炭素数3〜6のケトン、及び炭素数5〜12のアルキルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒。
Figure 0005459229
〔式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、X及びXは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは炭素数1〜4のアルキル基であり、Pは炭素数1〜3のアルキル基であり、m、n、j、kは、それぞれ独立に1〜3の整数である。hは、2又は3の整数である。〕
(2)溶媒(C)が、式(T1)、式(T2)若しくは式(T3)の化合物、炭素数3〜6のケトン、及び炭素数5〜12のアルキルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒である上記(1)に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
(3)ポリシロキサン(A)が、式(1)で表されるアルコキシシランを含有するアルコキシ
シランを重縮合して得られるポリシロキサンである上記(1)又は(2)に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
Si(OR) (1)
(Rはフッ素原子で置換されてもよい、炭素数8〜30の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜5の炭化水素基を表す。)
(4)ポリシロキサン(A)が、式(1)で表されるアルコキシシランと下記式(2)で表されるアルコキシシランとを含有するアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンである、上記(3)に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
(R)Si(OR)4−n (2)
(Rは水素原子又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜5の炭化水素基であり、nは0〜3の整数を表す。)
(5)ポリシロキサン(A)が、式(1)で表されるアルコキシシランと下記式(3)で表されるアルコキシシランとを含有するアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンである、上記(3)又は(4)に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
Si(OR) (3)
(Rは炭素数1〜5の炭化水素基を表す。)
)前記式(T1)におけるXが、水素原子である上記(1)〜()のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
)ポリシロキサン(A)が有するケイ素原子をSiOに換算した値の合計量の100質量部に対して、グリコール溶媒(B)が20〜18,000質量部、溶媒(C)が20〜18,000質量部である上記(1)〜()のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
)ポリシロキサン(A)が有するケイ素原子をSiOに換算した値の合計量の100質量部に対して、グリコール溶媒(B)が120〜17,000質量部、溶媒(C)が120〜17,000質量部である上記(1)〜()のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
)前記液晶配向剤の粘度が1.8〜18mPa・sである上記(1)〜()のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
10)前記液晶配向剤の表面張力が20〜40mN/mである上記(1)〜()のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
11)上記(1)〜(10)のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤を、インクジェット装置を用いて基板に塗布し、焼成して得られる液晶配向膜。
12)上記(1)〜(10)のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤を、インクジェット装置を用いて基板に塗布し、焼成して得られる液晶配向膜の形成方法。
13)上記(11)に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
本発明の液晶配向剤は、インクジェット塗布により、膜の面内均一性及び、膜端部のエッジ直進性に優れた液晶配向膜を形成できる。
以下に本発明について詳細に説明する。
<ポリシロキサンA>
本発明で用いるポリシロキサン(A)は、フッ素原子が置換された又は未置換の、炭素数が8〜30、好ましくは8〜22の炭化水素基からなる側鎖(以下、特定有機基ともいう。)を有する。
上記特定有機基は、液晶を一方向に配向させる効果を有するが、この効果を有するものであれば特に限定されない。それらの例としては、アルキル基、フルオロアルキル基、アルケニル基、フェネチル基、フルオロフェニルアルキル基、スチリルアルキル基、ナフチル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキル基は入手が容易であるので好ましい。
本発明に用いるポリシロキサン(A)は、特定有機基を複数種有していてもよい。
本発明に用いるポリシロキサン(A)は、基板との密着性や液晶分子との親和性改善等を目的として、本発明の効果を損なわない限りにおいて、特定有機基とは異なる側鎖(以下、第二の有機基ともいう。)を有していてもよい。
上記第二の有機基は、炭素数が好ましくは1〜7、より好ましくは1〜5の有機基である。第二の有機基は、脂肪族炭化水素;脂肪族環、芳香族環、ヘテロ環のような環構造;不飽和結合;酸素原子、窒素原子や硫黄原子等のヘテロ原子;分岐構造を有していてもよい。第二の有機基は、ビニル基又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、該炭化水素基の任意の水素原子は、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアナート基、アミノ基若しくはウレイド基で置換されていてもよく、また、ヘテロ原子を有していてもよい。本発明に用いるポリシロキサン(A)は、第二の有機基を一種又は複数種有していてもよい。
上述した本発明で使用するポリシロキサン(A)は特に限定されないが、一般的には、アルコキシシランを重縮合して得られる。
すなわち、下記式(1)で表されるアルコキシシランを必須成分とするアルコキシシランを重縮合することでポリシロキサン(A)を得ることができる。
Si(OR (1)
式(1)中、Rは特定有機基であり、Rは炭素数1〜5の炭化水素基、好ましくは炭素数が1〜3の炭化水素基を表す。
の例は、上記の特定有機基として記載したと同じであり、中でも、Rがアルキル基であるアルコキシシランは、比較的安価で市販品として入手し易いため好ましい。また、Rは、炭化水素基としては、炭素数1〜4が好ましい。
上記式(1)で表されるアルコキシシランの具体例を挙げるが、これに限定されるものではない。
例えば、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ノナデシルトリメトキシシラン、ノナデシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリメトキシシラン、21−ドコセニルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、イソオクチルトリエトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、m−ビニルフェニルエチルトリメトキシシラン、p−ビニルフェニルエチルトリメトキシシラン、(1−ナフチル)トリエトキシシラン、(1−ナフチル)トリメトキシシラン、アリロキシウンデシルトリエトキシシラン、ベンゾイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(4−メトキシフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、1−[(2−トリエトキシシリル)エチル]シクロヘキサン−3,4−エポキシド、2−(ジフェニルフォスフィノ)エチルトリエトキシシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン、ジメトキシメチルオクタデシルシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン、ジメトキシドデシルメチルシラン、ジエトキシデシルメチルシラン、ジメトキシデシルメチルシラン、ジエトキシオクチルメチルシラン、ジメトキシオクチルメチルシラン、エトキシジメチルオクタデシルシラン、メトキシジメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
なかでも、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ノナデシルトリメトキシシラン、ノナデシルトリエトキシシラン、ウンデシルトリエトキシシラン、又はウンデシルトリメトキシシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン、ジエトキシドデシルメチルシランが好ましい。
本発明においては、式(1)で表されるアルコキシシランを複数種併用することもできる。
式(1)で表されるアルコキシシランの使用比率は、ポリシロキサン(A)を得るために用いる全アルコキシシラン中において、0.1モル%未満の場合には、良好な液晶配向性が得られない場合があるため、0.1モル%以上が好ましい。より好ましくは0.5モル%以上である。また、30モル%を超える場合は、形成される液晶配向膜が充分に硬化しない場合があるため、30モル%以下が好ましい。より好ましくは22モル%以下である。更に好ましくは15モル%以下である。
本発明において、ポリシロキサン(A)は、式(1)で表されるアルコキシシランと、下記式(2)で表されるアルコキシシランとを含有するアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンであるのが好ましい。
(R)Si(OR)4−n (2)
式(2)中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ビニル基又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、好ましくは水素原子又は炭素数1〜7の炭化水素基である。前記炭化水素基の任意の水素原子は、グリシドキシ基、メルカプト基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアナート基、アミノ基若しくはウレイド基で置換されていてもよく、また、ヘテロ原子を有していてもよい。Rは炭素数1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の炭化水素基であり、nは0〜3、好ましくは0〜2の整数を表す。
また、式(2)のRがビニル基又は炭化水素基である場合、上述した第二の有機基を表す。従って、この場合、Rの例は、上記の第二の有機基として記載したと同じである。
式(2)で表されるアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、クロロプロピルトリエトキシシラン、ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
式(2)のアルコキシシランにおいて、Rが水素原子である場合のアルコキシシランの具体例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン等が挙げられる。
式(2)のアルコキシシランにおいて、nが0であるアルコキシシランは、式(3)のテトラアルコキシシランを表す。
Si(OR) (3)
式(3)中、Rは、nは上記に記載したとおりである。
式(3)で表されるテトラアルコキシシランは、式(1)で表されるアルコキシシランと縮合し易いので、ポリシロキサン(A)を得るためには好ましい。
式(3)のテトラアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。
上記した式(2)又は式(3)で表されるアルコキシシランを用いる場合、1種でも複数種でも適宜必要に応じて用いることができる。
式(2)又は式(3)で表されるアルコキシシランを併用する場合、ポリシロキサン(A)を得るために用いる全アルコキシシラン中において、式(2)又は式(3)で表されるアルコキシシランの合計使用量が、70〜99.7モル%であることが好ましい。より好ましくは、78〜99.7モル%である。更に好ましくは、式(2)又は式(3)で表されるアルコキシシランが85〜99.7モル%である。
本発明に用いるポリシロキサン(A)は、上記した式(1)で表されるアルコキシシランを必須成分として含有するアルコキシシランを、有機溶媒中で縮合させて得られる。その際、式(1)、式(2)及び式(3)で表されるアルコキシシランを含有するアルコキシシランが好ましい。通常、ポリシロキサン(A)は、このようなアルコキシシランを重縮合して、有機溶媒に均一に溶解した溶液として得られる。
本発明に用いるポリシロキサン(A)を縮合する方法は特に限定されないが、例えば、アルコキシシランをアルコールやグリコール溶媒中で加水分解・縮合する方法が挙げられる。その際、加水分解・縮合反応は、部分加水分解及び完全加水分解のいずれであってもよい。完全加水分解の場合は、理論上、アルコキシシラン中の全アルコキシ基の0.5倍モルの水を加えればよいが、通常は0.5倍モルより過剰量の水を加える。
本発明においては、上記反応に用いる水の量は、所望により適宜選択することができるが、通常、アルコキシシラン中の全アルコキシ基の0.5〜2.5倍モルが好ましい。
また、通常、加水分解・縮合反応を促進する目的で、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、蓚酸、マレイン酸、フマル酸などの酸、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、トリエチルアミンなどのアルカリ及び塩酸、硫酸、硝酸などの金属塩などの触媒が用いられる。さらに、アルコキシシランが溶解した溶液を加熱することで、更に、加水分解・縮合反応を促進させることも一般的である。その際、加熱温度及び加熱時間は所望により適宜選択でき、例えば、50℃で24時間加熱・撹拌したり、還流下で1時間加熱・撹拌するなどの方法が挙げられる。
また、別法として、例えば、アルコキシシラン、溶媒及び蓚酸の混合物を加熱して重縮合する方法が挙げられる。具体的には、あらかじめアルコールに蓚酸を加えて蓚酸のアルコール溶液とした後、当該溶液を加熱した状態で、アルコキシシランを混合する方法である。その際、用いる蓚酸の量は、アルコキシシランが有する全アルコキシ基の1モルに対して0.2〜2モルが好ましい。この方法における加熱は、液温が50〜180℃で行うことができ、好ましくは、液の蒸発、揮散などが起こらないように、例えば、還流管を備え付けた容器中の還流下で数十分から十数時間行われる。
ポリシロキサン(A)を得る際に、アルコキシシランを複数種用いる場合は、アルコキシシランをあらかじめ混合物として混合してもよいし、複数種のアルコキシシランを順次混合してもよい。
アルコキシシランを重縮合する際に用いられる溶媒(以下、重合溶媒ともいう)は、アルコキシシランを溶解するものであれば特に限定されない。また、アルコキシシランが溶解しない場合でも、アルコキシシランの重縮合反応の進行とともに溶解するものであればよい。一般的には、アルコキシシランの重縮合反応によりアルコールが生成するため、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類やアルコール類と相溶性の良好な有機溶媒が用いられる。
このような重合溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミド、m−クレゾール等が挙げられる。
本発明においては、上記の重合溶媒を複数種混合して用いてもよい。
このような方法の後に得られる溶液は、原料として仕込んだ全アルコキシシランのケイ素原子をSiOに換算した濃度(以下、SiO換算濃度と称す。)を20質量%以下とすることが一般的であり、好ましくは15質量%以下である。この濃度範囲において任意の濃度を選択することにより、ゲルの生成を抑え、均質な溶液を得ることができる。
<ポリシロキサン(A)の溶液>
本発明においては、上記した方法で得られた溶液をそのままポリシロキサン(A)の溶液としてもよいし、必要に応じて、上記した方法で得られた溶液を、濃縮したり、溶媒を加えて希釈したり又は他の溶媒に置換して、ポリシロキサン(A)の溶液としてもよい。
その際、用いる溶媒(以下、添加溶媒ともいう)は、重縮合に用いたのと同じ溶媒でもよいし、別の溶媒でもよい。この溶媒は、ポリシロキサン(A)が均一に溶解している限りにおいて特に限定されず、一種でも複数種でも任意に選択して用いることができる。
このような添加溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等のグリコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、乳酸エチルエステル等のエステル類;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミド、m−クレゾール等が挙げられる。
本発明においては、上記のようにして得られるポリシロキサン(A)の溶液を、1種用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
<グリコール溶媒(B)>
本発明で用いるグリコール溶媒(B)は2−メチル−2,4−ペンタンジオールである。
このようなグリコール化合物(B)は、通常、液状であるため、溶媒としても用いることが可能である。そのため、ポリシロキサン(A)を重縮合する際の重合溶媒や添加溶媒の全部又は一部として使用してもよく、他の溶媒で合成したポリシロキサン(A)に後から添加してもよい。
本発明で使用されるグリコール溶媒(B)の含有量は、液晶配向剤中で、ポリシロキサン(A)が有するケイ素原子をSiOに換算した値の合計量の100質量部に対して、グリコール溶媒(B)が20〜18,000質量部、好ましくは120〜17,000質量部、より好ましくは150〜16,000質量部である。20質量部より少ない場合は良好な塗布性が得られないことがある。
本発明に用いるグリコール溶媒(B)は、特面内均一性に優れた液晶配向膜を得ることができる。
<溶媒(C)>
本発明で用いられる溶媒(C)は、下記の式(T1)、式(T2)及び式(T3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、炭素数3〜6のケトン、及び炭素数5〜12のアルキルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒である。
Figure 0005459229
式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、X及びXは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは炭素数1〜4のアルキル基であり、Pは炭素数1〜3のアルキル基であり、m、n、j、kは、それぞれ独立に1〜3の整数である。hは、2又は3の整数である。
本発明で用いられる溶媒(C)は、前記の式(T1)、式(T2)若しくは式(T3)の化合物、炭素数3〜6のケトン、及び炭素数5〜12のアルキルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒であるのが好ましい。
本発明で用いられる溶媒(C)は、例えば、前記の式(T1)で表される化合物、又は炭素数3〜6のケトンの単独溶媒であってもよく、式(T1)で表される化合物と式(T2)で表される化合物との混合溶媒であってもよく、式(T1)で表される化合物と式(T3)で表される化合物との混合溶媒であってもよく、さらには、式(T1)で表される化合物と炭素数5〜12のアルキルアルコールとの混合溶媒であってもよい。
また、前記式(T1)及び式(T3)におけるX及びXが、水素原子であるのが好ましい。
式(T1)で表される化合物の具体例として、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、1−エトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノエチルエーテル)、1−プロポキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノプロピルエーテル)、1−ブトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノブチルエーテル)、1,2−ジメトキシプロパン(プロピレングリコールジメチルエーテル)、1,2−ジエトキシプロパン(プロピレングリコールジエチルエーテル)、1,2−ジプロポキシプロパン(プロピレングリコールジプロピルエーテル)、1,2−ジブトキシプロパン(プロピレングリコールジブチルエーテル)等が挙げられる。なかでも、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、又は1−ブトキシ−2−プロパノールが好ましい。
式(T2)で表される化合物の具体例として、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。なかでも、エチレングリコールジメチルエーテル、又はエチレングリコールジブチルエーテルが好ましい。
式(T3)で表される化合物の具体例として、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。なかでも、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、又はジエチレングリコールジブチルエーテルが好ましい。
溶媒(C)の炭素数3〜6のケトン類の具体例として、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
溶媒(C)の炭素数5〜12のアルキルアルコール類の具体例として、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール等が挙げられる。なかでも、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、又はデカノールが好ましい。
本発明で使用される溶媒(C)は、ポリシロキサン(A)を重縮合する際の重合溶媒や添加溶媒の全部又は一部として使用してもよく、他の溶媒で合成したポリシロキサン(A)に後から添加してもよい。
溶媒(C)の含有量は、ポリシロキサン(A)が有するケイ素原子をSiOに換算した値の合計量の100質量部に対して、溶媒(C)が20〜18,000質量部、好ましくは120〜17,000質量部、より好ましくは150〜16,000質量部である。20質量部より少ない場合は良好な塗布性が得られないことがある。
これらの溶媒(C)は、特エッジ直進性の優れた液晶配向膜を得ることができる。
<その他の溶媒>
本発明において、本発明の効果を損なわない限りグリコール化合物(B)及び溶媒(C)以外の溶媒を用いても良い。その他の溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、乳酸エチルエステル等のエステル類;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミド、m−クレゾール等が挙げられる。
<その他の成分>
本発明においては、本発明の効果を損なわない限りにおいて、ポリシロキサン(A)、グリコール化合物(B)及び溶媒(C)以外のその他の成分、例えば、無機微粒子、メタロキサンオリゴマー、メタロキサンポリマー、レベリング剤、界面活性剤等の成分が含まれていてもよい。
無機微粒子としては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、フッ化マグネシウム微粒子等の微粒子が好ましく、これらの無機微粒子のコロイド溶液が特に好ましい。このコロイド溶液は、無機微粒子粉を分散媒に分散したものでもよいし、市販品のコロイド溶液であってもよい。
本発明においては、無機微粒子を含有させることにより、形成される硬化被膜の表面形状やその他の機能を付与することが可能となる。無機微粒子としては、その平均粒子径が0.001〜0.2μmであることが好ましく、更に好ましくは0.001〜0.1μmである。無機微粒子の平均粒子径が0.2μmを超える場合には、調製される塗布液を用いて形成される硬化被膜の透明性が低下する場合がある。
無機微粒子の分散媒としては、水及び有機溶剤を挙げることができる。コロイド溶液としては、被膜形成用塗布液の安定性の観点から、pH又はpKaが1〜10に調整されていることが好ましい。より好ましくは2〜7である。
コロイド溶液の分散媒に用いる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエ−テル類を挙げることができる。これらの中で、アルコール類又はケトン類が好ましい。これら有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して分散媒として使用することができる。
メタロキサンオリゴマー、あるいはメタロキサンポリマーとしては、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、タンタル、アンチモン、ビスマス、錫、インジウム、亜鉛等の単独又は複合酸化物前駆体が用いられる。メタロキサンオリゴマー、あるいはメタロキサンポリマーとしては、市販品であっても、金属アルコキシド、硝酸塩、塩酸塩、カルボン酸塩等のモノマーから、加水分解等の常法により得られたものであってもよい。
本発明において、メタロキサンオリゴマー、あるいはメタロキサンポリマーを含有することにより、硬化皮膜の屈折率を向上させたり、感光性を付与することが可能である。メタロキサンオリゴマー、あるいはメタロキサンポリマーを使用する際は、ポリシロキサン(A)を合成する際に同時に用いても、ポリシロキサン(A)に、後から添加してもよい。
市販品のメタロキサンオリゴマー、あるいはメタロキサンポリマーの具体例としては、コルコート社製のメチルシリケート51、メチルシリケート53A、エチルシリケート40、エチルシリケート48、EMS−485、SS−101等のシロキサンオリゴマー又はシロキサンポリマー;関東化学社製のチタニウム−n−ブトキシドテトラマー等のチタノキサンオリゴマーが挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用してもよい。
また、レベリング剤及び界面活性剤等は、公知のものを用いることができ、特に市販品は入手が容易なので好ましい。
また、ポリシロキサン(A)に、上記したその他の成分を混合する方法は、ポリシロキサン(A)の溶液及びグリコール化合物(B)と同時でも、それらの混合後であってもよく、特に限定されない。
<液晶配向剤の調製>
本発明の液晶配向剤を調製する方法は特に限定されない。ポリシロキサン(A)及びグリコール化合物(B)溶媒(C)やその他の成分が均一に混合した状態であればよい。
通常、ポリシロキサン(A)は、溶媒中で重縮合されるので、溶液の状態で得られる。
そのため、上記で述べたポリシロキサン(A)の重合溶液をそのまま用いる方法が簡便である。ポリシロキサン(A)の重合溶媒が、グリコール化合物(B)もしくは溶媒(C)である場合は、グリコール化合物(B)もしくは溶媒(C)を後で加えなくてもよい。また、ポリシロキサン(A)の溶液が、グリコール化合物(B)もしくは溶媒(C)を含まない場合は、液晶配向剤を調製する際に、グリコール化合物(B)もしくは溶媒(C)を加えて使用することができる。
液晶配向剤を調製する際は、液晶配向剤中のSiO換算濃度は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜6質量%がより好ましい。このようなSiO換算濃度の範囲であれば、一回の塗布で所望の膜厚を得易く、充分な溶液のポットライフが得られ易い。
なお、その際、SiO換算濃度の調整に用いる溶媒は、ポリシロキサン(A)の重合溶媒、添加溶媒及びグリコール化合物(B)からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒を用いることができる。
本発明においては液晶配向剤の粘度がE型粘度計(例えば、東機産業社製 粘度計TV−20)にて1.8〜18mPa・sであること、或いは表面張力が懸滴法(例えば、協和界面科学社製 AUTO DISPENCER AD―3)にて、20〜40mN/mであることがインクジェット塗布で良好な塗膜を形成し易いため好ましい。より好ましくは前記粘度と前記表面張力を併せ持つ液晶配向剤である。
本発明では、上記液晶配向剤を用いることで、インクジェット塗布により、液晶配向膜の面内均一性及び、膜端部のエッジ直進性に優れた液晶配向膜を形成できる。
<液晶配向膜及びその形成方法>
液晶配向膜を形成するための液晶配向剤の塗布方法としては、スピンコート法、印刷法、インクジェット塗布法、スプレー法、ロールコート法などが挙げられるが、より生産性の向上が期待されるインクジェット塗布法が注目されている。
インクジェット塗布法は、基板に微細な液滴を滴下し、液の濡れ広がりにより成膜する方法である。
本発明の液晶配向剤は、良好な塗布性を有し、インクジェット塗布法を用いた場合、安定に塗布可能であり、該塗布法により液晶配向膜を得ることができる。また、塗布後に焼成を行うことで、硬化膜とすることができる。
インクジェット塗布法を用いて、より均一に成膜するためには、インクジェットのノズルから安定に液を吐出する必要がある。安定に液を吐出する要因の一つに液の粘度の関与がある。液晶配向剤の好ましい液の粘度は、使用するインクジェット塗布装置によって異なるが、E型粘度計(例えば、東機産業社製 粘度計TV−20)にて1.8〜18mPa・s(測定温度25℃)の範囲が好ましい。より好ましくは3〜15mPa・sである。
また、滴下した液滴の広がりの要因の一つとして、液の表面張力も大きく影響する。液晶配向剤の液の表面張力は、使用する材料の種類によっても異なるが、懸滴法(例えば、協和界面科学社製 AUTO DISPENCER AD−3)にて、20〜40mN/m(測定温度25℃)の範囲が好ましい。
本発明の液晶配向剤は、粘度が1.8〜18mPa・s(測定温度25℃)かつ表面張力が20〜40mN/m(測定温度25℃)であるのが特に好ましい。
液晶配向剤を塗布した後の乾燥の工程は、必ずしも必要とされないが、塗布後から焼成までの時間が基板ごとに一定していない場合や、塗布後ただちに焼成されない場合には、乾燥工程を含める方が好ましい。この乾燥は、基板の搬送等により塗膜形状が変形しない程度に溶媒が除去されていればよく、その乾燥手段については特に限定されない。例えば、温度40〜150℃、好ましくは60〜100℃のホットプレート上で、0.5〜30分、好ましくは1〜5分乾燥させる方法が挙げられる。
上記の方法で液晶配向剤を塗布して形成される塗膜は、焼成して硬化膜とすることができる。その際、焼成温度は、100〜350℃の任意の温度で行うことができるが、好ましくは140〜300℃であり、より好ましくは150〜230℃、更に好ましくは160〜220℃である。
液晶配向膜中のポリシロキサン(A)は、焼成工程において、重縮合が進行する。しかし、本発明においては、本発明の効果を損なわない限り、完全に重縮合させる必要はない。但し、液晶セル製造行程で必要とされる、シール剤硬化などの熱処理温度より、10℃以上高い温度で焼成することが好ましい。
この硬化膜の厚みは必要に応じて選択することができる。硬化膜の厚みが5nm以上の場合、液晶表示素子の信頼性が得られやすいので好ましい。より好ましくは10nm以上である。また、300nm以下の場合は、液晶表示素子の消費電力が極端に大きくならないので好ましい。より好ましくは150nm以下である。
このような硬化膜は、そのまま液晶配向膜として用いることもできるが、この硬化膜をラビングしたり、偏光や特定の波長の光等を照射したり、イオンビーム等の処理等を行って、液晶配向膜とすることも可能である。
上記の方法で形成された本発明の液晶配向膜は、高い撥水性を示すので、良好な液晶垂直配向性を得ることができる。
<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、上記した方法により、基板に液晶配向膜を形成した後、公知の方法で液晶セルを作製して得ることができる。液晶セル作製の一例を挙げると、液晶配向膜が形成された1対の基板を、スペーサーを挟んで、シール剤で固定し、液晶を注入して封止する方法が一般的である。その際、用いるスペーサーの大きさは1〜30μmであるが、好ましくは2〜10μmである。液晶を注入する方法は特に制限されず、作製した液晶セル内を減圧にした後、液晶を注入する真空法や、液晶を滴下した後に封止を行う滴下法などが例示できる。
液晶表示素子に用いる基板としては、透明性の高い基板であれば特に限定されないが、通常は、基板上に液晶を駆動するための透明電極が形成された基板である。
具体例としては、ガラス板;ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、トリメチルペンテン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、(メタ)アクリロニトリル、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセテートブチレートセルロースなどのプラスチック板などに透明電極が形成された基板を挙げることができる。
また、TFT型の液晶表示素子のような高機能素子においては、液晶駆動のための電極と基板の間にトランジスタの如き素子が形成されたものが用いられる。透過型の液晶表示素子の場合は、上記の如き基板を用いることが一般的であるが、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならばシリコンウエハー等の不透明な基板も用いることが可能である。その際、基板に形成された電極には、光を反射するアルミニウムの如き材料を用いることもできる。
以下本発明の実施例によりさらに具体的に説明するが、これらに限定して解釈されるものではない
本実施例で用いた化合物における略語は以下のとおりである。
TEOS:テトラエトキシシラン
C18:オクタデシルトリエトキシシラン
UPS:3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン
HG:2−メチル−2,4−ペンタンジオール
BCS:2−ブトキシエタノール
PB:1−ブトキシ−2−プロパノール
1,3−BDO:1,3−ブタンジオール
MIBK:メチルイソブチルケトン
DEDE:ジエチレングリコールジエチルエーテル
EDM:エチレングリコールジメチルエーテル
C8OH:1−オクタノール
<合成例1>
温度計、還流管を備え付けた1リットル(L)四つ口反応フラスコにHG30.2g、TEOS39.6g及びC18を4.2g投入し、撹拌して、アルコキシシランモノマーの溶液を調製した。この溶液に、あらかじめHG15.1g、水10.8g及び触媒として蓚酸0.2gを混合した蓚酸溶液を、室温下で30分かけて滴下し、滴下終了後30分室温下で撹拌した。その後、還流下で1時間加熱後、放冷してSiO換算固形分濃度が12質量%のポリシロキサン溶液(K1)を得た。
<合成例2>
温度計、還流管を備え付けた1L四つ口反応フラスコにBCS30.2g、TEOS39.6g及びC18を4.2g投入し、撹拌して、アルコキシシランモノマーの溶液を調製した。この溶液に、あらかじめBCS15.1g、水10.8g及び触媒として蓚酸0.2gを混合した蓚酸溶液を、室温下で30分かけて滴下し、滴下終了後30分室温下で撹拌した。その後、還流下で1時間加熱後、放冷してSiO換算固形分濃度が12質量%のポリシロキサン溶液(K2)を得た。
<合成例3>
温度計、還流管を備え付けた1L四つ口反応フラスコにHG22.6g、BCS7.5g、TEOS39.6g及びC18を4.2g投入し、撹拌して、アルコキシシランモノマーの溶液を調製した。この溶液に、あらかじめHG11.3g、BCS3.8g、水10.8g及び触媒として蓚酸0.2gを混合した蓚酸溶液を、室温下で30分かけて滴下し、滴下終了後30分室温下で撹拌した。その後、還流下で1時間加熱後、放冷してSiO換算固形分濃度が12質量%のポリシロキサン溶液(K3)を得た。
<合成例4>
温度計、還流管を備え付けた1L四つ口反応フラスコにHG29.9g、TEOS39.2g及びC18を4.2g投入し、撹拌して、アルコキシシランモノマーの溶液を調製した。この溶液に、あらかじめHG14.9g、水10.8g及び触媒として蓚酸0.2gを混合した蓚酸溶液を、室温下で30分かけて滴下し、滴下終了後30分室温下で撹拌した。その後、還流下で30分加熱後、UPSの92質量%メタノール溶液0.57g、HG0.32gの混合溶液を投入して、さらに還流下で30分過熱後、放冷してSiO換算固形分濃度が12質量%のポリシロキサン溶液(K4)を得た。
各合成例で用いたアルコキシシラン及び溶媒をまとめて表1に示した。
Figure 0005459229
<実施例1〜5、比較例1>
合成例1で得られたポリシロキサン溶液(K1)50gと各溶剤とを、表2に示す溶剤組成となるように混合し、SiO換算固形分濃度が3質量%の液晶配向剤(KL1〜KL5、KM1)を得た。
<実施例6>
合成例4で得られたポリシロキサン溶液(K4)50gと各溶剤とを、表2に示す溶剤組成となるように混合し、表2に示す溶剤組成となるようにし、SiO換算固形分濃度が3質量%の液晶配向剤(KL6)を得た。
<比較例2>
合成例2で得られたポリシロキサン溶液(K2)50gとBCS150gを混合して撹拌し、SiO換算固形分濃度が3質量%の液晶配向剤(KM2)を得た。
<比較例3>
合成例3で得られたポリシロキサン溶液(K2)50gとHG34.8g、BCS115.2gを混合して撹拌し、溶媒組成が質量比で、HG:BCS=30:70となるように調整し、SiO換算固形分濃度が3質量%の液晶配向剤(KM3)を得た。
表2には、実施例1〜6及び比較例1〜3の液晶配向剤について、その内容を表2にまとめて示した。
Figure 0005459229
実施例1〜6、比較例1〜3で得られた液晶配向剤の溶液粘度及び表面張力を表3に示した。なお、液晶配向剤の溶液粘度及び表面張力は、以下の方法で測定した。
〔溶液粘度〕
E型粘度計(東機産業社製、TV−20)を用い、温度25℃で測定した。
〔表面張力〕
協和界面化学社製のAUTO DISPENCER AD−3を用いて測定した。
Figure 0005459229
[インクジェット塗布]
下記のインクジェット装置と塗布条件を使用し、上記の液晶配向剤を基板に塗布し、次いで乾燥して液晶配向膜を作製した。
装置名:微細パターン塗布装置HIS200-1H(日立プラントテクノロジー社製)
塗布基板:100×100mmITO基板
塗布面積:30×40mm
塗布条件:分解能25μm、ステージ速度50mm/sec、周波数1000Hz、パルス幅9.6μsec、液適量42pl、ピッチ幅70.5μm、ピッチ長125μm、印加電圧14V〜19V(膜厚100nmになるように調整)、ノズルギャップ0.5mm、レベリング時間30sec、乾燥温度60℃、乾燥時間2min(ホットプレート)
[塗布性評価]
上記で得られた液晶配向膜を目視及び顕微鏡で観察し、塗布性を確認した。その結果を表4に示す。
成膜可否:欠陥なく膜にできたものを○、そうでないものを×とした。
面内均一性:膜の面内が均一なものを○、ユズ肌ムラや線状ムラが発生したものを×とした。
エッジ直進性:直進性が非常に良好なものを○、直進性に乏しいものを×とした。
Figure 0005459229
表4より、比較例1では成膜が不能であり、また、実施例1〜6は、比較例2、3と比較して、液晶配向膜の面内均一性及びエッジ直進性が良好であり、塗布性が向上することがわかった。
[液晶セルの作製]
液晶配向膜を形成した透明電極付きガラス板を2枚ずつ用意し、片方の基板の液晶配向膜面に粒子径6μmのスペーサーを散布した後、基板の外縁部にスクリーン印刷法によりエポキシ系接着剤を塗布した後、液晶配向膜が向き合うように張り合わせて圧着後に硬化させて空のセルを作製した。この空のセルにメルク社製MLC−6608(商品名)を真空注入法により注入後、注入孔をUV硬化樹脂により封止して液晶セル(素子)を作製した。
実施例においては、上記〔インクジェット塗布〕に記載した方法で塗膜を形成し、温度80℃のホットプレート上で5分間乾燥した後、温度200℃の熱風循環式クリーンオーブンで60分間焼成して得られた、膜厚80nmの液晶配向膜を用いた。また、比較例においては、インクジェット塗布に代えてスピンコート法を用いた以外は実施例と同様の方法で得られた、膜厚80nmの液晶配向膜を用いた。
[液晶配向性]
前述の[液晶セルの作製]方法により作製した液晶セルを、偏光顕微鏡で観察し、液晶の配向状態を確認した。液晶セル全体で欠陥の無い均一な配向状態を示している場合には○、液晶セルの一部に配向欠陥が見られる場合及び垂直配向しない場合は×とした。その結果を表5に示す。
〔接触角〕
液晶配向膜に、純水3μLを滴下し、自動接触角計(協和界面化学社製、CA−Z型)を使用して接触角を測定した。その結果を表5に示す。
実施例においては、上記〔インクジェット塗布〕に記載した方法で塗膜を形成し、温度80℃のホットプレート上で5分間乾燥した後、温度200℃の熱風循環式クリーンオーブンで60分間焼成して得られた、膜厚80nmの液晶配向膜を用いた。また、参考例においては、インクジェット塗布に代えてスピンコート法を用いた以外は実施例と同様の方法で得られた、膜厚80nmの液晶配向膜を用いた。
Figure 0005459229
表5より、インクジェット塗布法により得られた液晶配向膜であっても、他の塗布方法により得られた液晶配向膜と同等の垂直配向性を示すことがわかった。
本発明のインクジェット塗布用の液晶配向剤により得られた液晶配向膜は、膜の面内均一性及び、膜端部のエッジ直進性に優れているので、これを使用した液晶表示素子は、信頼性の高い液晶表示デバイスとして好適に用いられる。
なお、2008年12月26日に出願された日本特許出願2008−334176号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (13)

  1. フッ素原子が置換された又は未置換の、炭素数が8〜30の炭化水素基からなる側鎖を有するポリシロキサン(A)、下記のグリコール溶媒(B)及び下記の溶媒(C)を含有することを特徴とするインクジェット塗布用液晶配向剤。
    グリコール溶媒(B):2−メチル−2,4−ペンタンジオール。
    溶媒(C):式(T1)、式(T2)及び式(T3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、炭素数3〜6のケトン、及び炭素数5〜12のアルキルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒。
    Figure 0005459229
    〔式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、X及びXは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは炭素数1〜4のアルキル基であり、Pは炭素数1〜3のアルキル基であり、m、n、j、kは、それぞれ独立に1〜3の整数である。hは、2又は3の整数である。〕
  2. 溶媒(C)が、式(T1)、式(T2)若しくは式(T3)の化合物、炭素数3〜6のケトン、及び炭素数5〜12のアルキルアルコールからなる群から選ばれる1種以上の溶媒である請求項1に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
  3. ポリシロキサン(A)が、式(1)で表されるアルコキシシランを含有するアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンである請求項1又は2に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
    Si(OR) (1)
    (Rはフッ素原子で置換されてもよい、炭素数8〜30の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜5の炭化水素基を表す。)
  4. ポリシロキサン(A)が、式(1)で表されるアルコキシシランと下記式(2)で表されるアルコキシシランとを含有するアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンである、請求項3に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
    (R)Si(OR)4−n (2)
    (Rは水素原子又は炭素数1〜7の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜5の炭化水素基であり、nは0〜3の整数を表す。)
  5. ポリシロキサン(A)が、式(1)で表されるアルコキシシランと下記式(3)で表されるアルコキシシランとを含有するアルコキシシランを重縮合して得られるポリシロキサンである、請求項3又は請求項4に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
    Si(OR) (3)
    (Rは炭素数1〜5の炭化水素基を表す。)
  6. 前記式(T1)におけるXが、水素原子である請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
  7. ポリシロキサン(A)が有するケイ素原子をSiOに換算した値の合計量の100質量部に対して、グリコール溶媒(B)が20〜18,000質量部、溶媒(C)が20〜18,000質量部である請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
  8. ポリシロキサン(A)が有するケイ素原子をSiOに換算した値の合計量の100質量部に対して、グリコール溶媒(B)が120〜17,000質量部、溶媒(C)が120〜17,000質量部である請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
  9. 前記液晶配向剤の粘度が1.8〜18mPa・sである請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
  10. 前記液晶配向剤の表面張力が20〜40mN/mである請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤を、インクジェット装置を用いて基板に塗布し、焼成して得られる液晶配向膜。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクジェット塗布用液晶配向剤を、インクジェット装置を用いて基板に塗布し、焼成して得られる液晶配向膜の形成方法。
  13. 請求項11に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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