JPH06138463A - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JPH06138463A
JPH06138463A JP28910292A JP28910292A JPH06138463A JP H06138463 A JPH06138463 A JP H06138463A JP 28910292 A JP28910292 A JP 28910292A JP 28910292 A JP28910292 A JP 28910292A JP H06138463 A JPH06138463 A JP H06138463A
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dianhydride
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Michinori Nishikawa
通則 西川
Takeshi Miyamoto
宮本  剛
Yusuke Tsuda
祐輔 津田
Nobuo Bessho
信夫 別所
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリアミック酸および/または可溶性ポリイ
ミドの溶媒として、γ−ブチロラクトンおよびN−メチ
ル−2−ピロリドンを含有することを特徴とする液晶配
向剤。 【効果】 印刷時の膜厚ムラの少ない液晶配向剤を得る
ことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶配向剤に関する。さ
らに詳しくは印刷時の塗布性が良好な液晶配向剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、正の誘電異方性を有するネマチッ
ク型液晶を、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を有す
る透明電極付き基板でサンドイッチ構造にし、液晶分子
の長軸が基板間で90〜270度連続的に捻れるように
してなるTN、STN型液晶セルを有する液晶表示素子
(TN、STN型表示素子)が知られている。このT
N、STN型液晶表示素子における液晶の配向は、ラビ
ング処理が施された液晶配向膜により形成されている。
この液晶配向膜は印刷法を用いて塗布されるが、印刷時
の膜厚ムラが大きいと、具体的には膜厚として±50Å
以上のバラツキがあると、表示特性、電気特性に影響を
及ぼすという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は新規組
成の液晶配向剤を提供することにある。本発明の他の目
的は、前記従来の問題点を解決して、印刷時の膜厚ムラ
の小さい液晶配向剤を提供することにある。本発明のさ
らの他の目的および利点は以下の説明から明らかとなろ
う。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、(A)ポリアミック酸および
可溶性ポリイミドから選ばれる少なくとも1種のポリマ
ー、および(B)γ−ブチロラクトンとN−メチル−2
−ピロリドンを含有し且つN−メチル−2−ピロリドン
の含有率が0.1〜50重量%の範囲にある混合溶媒、
からなることを特徴とする液晶配向剤によって達成され
る。
【0005】本発明の液晶配向剤は特定のポリマー
(A)と特定の混合溶媒(B)とからなる。ポリマー
(A)のポリアミック酸はテトラカルボン酸二無水物と
ジアミンを溶媒中で反応させることにより得られる。か
かるテトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカ
ルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,
5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,
2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオ
キソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘ
キセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,
2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物などの脂肪族および脂環族テトラカルボ
ン酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフ
ェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフ
ェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフ
ェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフル
オロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス
(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、
p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水
物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二
無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジ
フェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル
酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物などの芳香
族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
【0006】これらのうちではブタンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル
酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフ
ラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−5−テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フ
ラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ンが好ましい。
【0007】また、ジアミン化合物としては、例えばp
−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノ
ナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフ
ェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、9,9−
ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メ
チレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、
2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジ
メトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−
ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミン;ジアミノテ
トラフェニルチオフェンなどのヘテロ原子を有する芳香
族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−
プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロ
ンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジ
アミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジ
メチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウ
ンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス
(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族または脂環族ジ
アミン;下記式(1)
【0008】
【化1】
【0009】(式中、Rはメチル基、エチル基、プロピ
ル基などの鎖状アルキル基、シクロヘキシル基などのシ
クロアルキル基またはフェニル基などのアリール基のよ
うな炭素数1〜12の炭化水素基を示し、pは1〜3、
qは1〜20のそれぞれ整数を示す)
【0010】などで表わされるジアミノオルガノシロキ
サンが挙げられる。これらのうち、p−フェニレンジア
ミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビ
ス(4−アミノフェニル)フルオレン 、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパンが好ましい。これらは単独でまた
は2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらジ
アミンは市販品をそのまま使用しても、再還元して使用
してもよい。
【0011】反応に用いられる上記有機溶媒としては、
反応で生成するポリアミック酸を溶解しうるものであれ
ば特に制限はない。例えばγ−ブチロラクトン、N−メ
チル−2−ピロリドンが好ましく用いられる。有機溶媒
の使用量は、テトラカルボン酸二無水物および全ジアミ
ン化合物の総量が、反応溶液の全量に対して0.1〜3
0重量%になるようにするのが好ましい。また、この際
の反応温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましく
は0〜100℃の反応温度で行われる。
【0012】テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合
物の使用割合は、ジアミン化合物中のアミノ基1当量に
対してテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を0.2
〜2当量とするのが好ましく、より好ましくは0.3〜
1.2当量である。
【0013】本発明に用いられる可溶性ポリイミドは、
上記したポリアミック酸を、加熱して、または脱水剤お
よびイミド化触媒の存在下でイミド化することにより得
られる。加熱によりイミド化する場合の反応温度は、好
ましくは60〜200℃、より好ましくは100〜17
0℃である。反応温度が60℃未満では反応の進行が遅
れ易く、また200℃を越えると可溶性ポリイミドの分
子量が大きく低下することがある。また、脱水剤および
イミド化触媒の存在下でイミド化する場合の反応は、前
記した有機溶媒中で行うことができる。反応温度は、好
ましくは常0〜180℃、より好ましくは60〜150
℃である。脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン
酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いること
ができる。また、イミド化触媒としては、例えばピリジ
ン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級
アミンを用いることができるが、これらに限定されるも
のではない。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り
返し単位1モルに対して1.6〜20モルとするのが好
ましい。また、イミド化触媒の使用量は使用する脱水剤
1モルに対し、0.5〜10モルとするのが好ましい。
【0014】このようにして得られるポリアミック酸、
可溶性ポリイミドの固有粘度[ηin h=(ln ηrel
/C、C=0.5g/dl、30℃、N−メチル−2−
ピロリドン中、以下同条件にて固有粘度を測定]は、好
ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.0
5〜5dl/gである。
【0015】なお、反応媒体としての前記有機溶媒に
は、貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル
類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類を
生成する重合体が析出しない程度に併用することができ
る。かかる貧溶媒としては、例えばメチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘ
キサノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジ
エチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチ
レングリコール−i−プロピルエーテル、ブチルセロソ
ルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレン
グリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロ
ロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブ
タン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロ
ルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
【0016】本発明の液晶配向剤は、γ−ブチロラクト
ンとN−メチル−2−ピロリドンを含有し且つN−メチ
ル−2−ピロリドンの含有率が0.1〜50重量%、好
ましくは1〜40重量%の範囲にある混合溶媒(B)を
含有する。N−メチル−2−ピロリドンの含有率が0.
1重量%未満では、膜厚のバラツキが±50Åを超えて
しまい、また、N−メチル−2−ピロリドンの含有率が
50重量%を超えると膜白化による膜厚ムラが逆に大き
くなってしまう。
【0017】本発明における混合溶媒(B)は、γ−ブ
チロラクトンとN−メチル−2−ピロリドンの他に、必
要に応じ、他の溶媒を含有することができる。かかる他
の溶媒の含有率は混合溶媒(B)全体の約80重量%以
下とするのが好ましい。
【0018】かかる他の溶媒としては、例えばN,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサ
メチルホスホルアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m
−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化
フェノールなどのフェノール系溶媒;前述のアルコール
類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭
化水素類、炭化水素類を挙げることができる。
【0019】また、本発明の液晶配向剤は、ポリアミッ
ク酸および/または可溶性ポリイミドと基板との接着性
を改善する目的で、官能性シラン含有化合物を含有する
ことができる。
【0020】官能性シラン含有化合物としては、例えば
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプ
ロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリ
エトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエ
トキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−ト
リメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、1
0−トリメトキシイシリル−1,4,7−トリアザデカ
ン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデ
カン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニル
アセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザ
ノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレ
ン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビ
ス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキ
シシランなどが挙げられる。
【0021】本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶
表示素子は、例えば次の方法によって製造することがで
きる。まず、透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜
側に、本発明の液晶配向剤を印刷により塗布し、好まし
くは80〜200℃、より好ましくは120〜200℃
の温度で加熱して塗膜を形成させる。この塗膜は、通
常、0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.5
μmである。
【0022】上記の様に形成された塗膜は、ナイロンな
どの合成繊維からなる布を巻き付けたロールでラビング
処理を行うことにより、液晶配向膜とされる。上記基板
としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどの
ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネー
トなどのプラスチックフィルムなどからなる透明基板を
用いることができる。
【0023】上記透明導電膜としては、SnO2からな
るNESA膜、In23−SnO2からなるITO膜な
どを用いることができ、これらの透明導電膜のパターニ
ングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用いる
方法などが用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、
基板および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好に
するために、基板および透明導電膜上に、予め官能性シ
ラン含有化合物、チタネートなどを塗布することもでき
る。
【0024】液晶配向膜が形成された基板は、その2枚
を液晶配向膜をラビング方向が直交または逆平行となる
よう対向させ、基板の間の周辺部をシール剤でシール
し、液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルとし、そ
の両面に偏光方向がそれぞれ基板の液晶配向膜のラビン
グ方向と一致または直交するように張り合わせることに
より液晶表示素子とされる。
【0025】上記シール剤としては、例えば硬化剤およ
びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエ
ポキシ樹脂などを用いることができる。上記液晶として
は、ネマティック型液晶、スメクティック型液晶、その
中でもネマティック型液晶を形成させるものが好まし
く、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフ
ェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステ
ル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキ
サン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビ
シクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられ
る。また、これらの液晶に、例えばコレステリルクロラ
イド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネ
ートなどのコレステリック液晶や商品名C−15、CB
−15(Merck Ltd.)として販売されている
ようなカイラル剤などを添加して使用することもでき
る。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ
−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も
使用することができる。
【0026】液晶セルの外側に使用される偏光板として
は、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ
素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース
保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏
光板などを挙げることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。なお、液晶配向膜の膜厚は、触針式の膜厚
計(アルファステップ)を用いて測定し、液晶配向膜塗
布面での膜厚とそのバラツキを評価した。
【0028】合成例1 2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
44.8gおよびp−フェニレンジアミン21.6gをγ
−ブチロラクトン/N−メチル−2−ピロリドン=50
/50(重量比)988gに溶解させ、室温で6時間反
応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに
注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで
洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、固有粘度
1.44dl/gのポリアミック酸Ia60.2gを得
た。
【0029】合成例2 合成例1で得られたポリアミック酸Ia30.0gを5
70gのγ−ブチロラクトンに溶解し、21.6gのピ
リジンと16.74gの無水酢酸を添加し、120℃で
3時間イミド化反応をさせた。次いで、反応生成液を合
成例1と同様に沈澱させ、固有粘度1.35dl/gの
ポリイミドIIa24.0gを得た。
【0030】合成例3 合成例1において、ジアミンを4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン39.6gとした以外は、合成例1と同様
にしてポリアミック酸Ibを得、さらにこのポリアミッ
ク酸Ibを用いて合成例2と同様にしてイミド化反応を
行い、固有粘度1.16dl/gのポリイミドIIb2
2.2gを得た。
【0031】合成例4 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物をシクロ
ブタンテトラカルボン酸二無水物39.22gとした以
外は合成例1と同様にして、固有粘度1.26dl/g
ポリアミック酸Ic50.5gを得た。
【0032】合成例5 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物を1,3,
3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]フラン−1,3−ジオン60.0gとした以外は合成
例1と同様にしてポリアミック酸Idを得、さらにこの
ポリアミック酸Idを用いて合成例2と同様にしてイミ
ド化反応を行い、固有粘度1.16dl/gのポリイミ
ドIId22.2gを得た。
【0033】合成例6 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物をピロメ
リット酸二無水物43.6gとした以外は合成例1と同
様にして、固有粘度1.66dl/gポリアミック酸I
e60.5gを得た。
【0034】実施例1 合成例1で得られた重合体Iaをγ−ブチロラクトン/
N−メチル−2−ピロリドン(=95/5、重量比)に
溶解させて、固形分濃度5重量%の溶液とし、この溶液
を孔径1μmのフィルターで濾過し、液晶配向剤溶液を
調製した。この溶液を、液晶配向膜塗布用印刷機を用い
て、ITO膜からなる透明電極付きガラス基板の上に透
明電極面に塗布し、180℃で1時間乾燥した。触針式
膜厚計を用いて、面内の膜厚を測定したところ、平均値
は600Å、バラツキは±25Åと均一な膜厚が得られ
た。
【0035】実施例2〜8 実施例1において、合成例2〜6で得られたポリアミッ
ク酸および可溶性ポリイミドを用い、表1に示す溶剤組
成の液晶配向剤を調製した以外は、実施例1と同様にし
て印刷を行った。面内の膜厚を測定し、結果を表1に示
した。
【0036】
【表1】
【0037】比較例1 合成例2で得られた可溶性ポリイミドIIaを用い、溶
媒をγ−ブチロラクトンとした以外は、実施例1と同様
にして印刷を行ったところ、面内の膜厚の平均値は61
0Å、バラツキは±80Åと大きいものであった。
【0038】比較例2 合成例2で得られた可溶性ポリイミドIIaを用い、溶
媒をN−メチル−2−ピロリドンとした以外は、実施例
1と同様にして印刷を行ったところ、面内の膜厚の平均
値は600Å、バラツキは±120Åと大きいものであ
った。
【0039】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤によれば、印刷時の
膜厚ムラの少ない、特にTN、STN型液晶表示素子用
として好適な液晶配向膜が得られる。また、本発明の液
晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有する液晶表示
素子は、使用する液晶を選択することにより、SH(Su
per Homeotropic)、強誘電性、反強誘電性液晶表示素
子にも好適に使用することができる。さらに、本発明の
液晶配向剤を用いて形成した配向膜を有する液晶表示素
子は、液晶の配向性および信頼性に優れ、種々の装置に
有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、
係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュー
ター、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 別所 信夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミック酸および可溶性ポリ
    イミドから選ばれる少なくとも1種のポリマー、および
    (B)γ−ブチロラクトンとN−メチル−2−ピロリド
    ンを含有し且つN−メチル−2−ピロリドンの含有率が
    0.1〜50重量%の範囲にある混合溶媒、からなるこ
    とを特徴とする液晶配向剤。
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