JP3163611B2 - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JP3163611B2 JP06787595A JP6787595A JP3163611B2 JP 3163611 B2 JP3163611 B2 JP 3163611B2 JP 06787595 A JP06787595 A JP 06787595A JP 6787595 A JP6787595 A JP 6787595A JP 3163611 B2 JP3163611 B2 JP 3163611B2
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    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶配向剤に関する。さ
らに詳しくは、液晶配向膜としたとき、液晶の配向性が
良好で、かつ、ラビングムラなどに影響されずに大きな
プレチルト角を発現する液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、正の誘電異方性を有するネマチッ
ク型液晶を、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を有す
る透明電極付き基板でサンドイッチ構造にし、液晶分子
の長軸が基板間で90度連続的に捻れるようにしてなる
TN(Twisted Nematic)型液晶セルを有する液晶表示
素子が知られている。このTN型液晶セルにおける液晶
の配向は、ラビング処理が施された液晶配向膜により形
成されている。
【0003】また最近では、コントラストおよび視角依
存性に優れた液晶表示素子を形成するSTN(Super Tw
isted Nematic)型液晶セルおよびSH(Super Homeotr
opic)型液晶セルが開発されている。STN液晶セル
は、液晶としてネマチック型液晶に光学活性物質である
カイラル剤を添加したものを用い、液晶分子の長軸を基
板間で180度以上連続的に捻ることにより生じる複屈
折効果を利用するものである。またSH型液晶セルは、
液晶分子長軸方向の誘電異方性が負の液晶を垂直配向さ
せて、電圧印加により液晶分子を倒して単純マトリック
ス駆動で作動させるものである。
【0004】従来、液晶セルの液晶配向膜として、ポリ
イミドが用いられているが高いプレチルト角を発現する
ためにポリイミド末端部、側鎖部に長鎖アルキル基の導
入が一般的に行われてきた。しかし、この長鎖アルキル
基で修飾したポリイミドを用いた液晶配向膜は、プレチ
ルト角の工程安定性に欠けるといった短所があった。そ
のため、特に、STN型液晶セルはその原理上、液晶配
向膜の膜厚ムラ、ラビングムラなどから生じるプレチル
ト角のバラツキが表示ムラとなって現れるために、安定
なプレチルト角を発現させるための工程マージンの広い
液晶配向剤が必要である。また、TN型液晶セルにおい
ても、液晶セル駆動時のリバースチルト現象による表示
不良を抑制するために、高いプレチルト角を有する液晶
配向膜が望まれるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液晶
配向膜としたとき、液晶の配向性が良好で、プレチルト
角が大きく、かつ膜厚、ラビング条件などの液晶セルの
製造工程条件に対するプレチルト角の依存性が小さいT
N、STNまたはSH型液晶セル用として好適に用いる
ことができる液晶配向剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記式
(1)
【0007】
【化3】
【0008】[式(1)中、R1は下記式(2)〜
(7)
【0009】
【化4】
【0010】(式(2)〜(7)中、R2aおよびR
2bは、各々独立に、メチル基または水素原子であり、R
3は炭素数1〜20のアルキル基である)で示される二
価の有機基を示し、R4はこの二価の有機基を示す]で
示される単位を構造単位として有するポリアミック酸
(以下、「特定重合体(I)」ともいう)および該ポリ
アミック酸を脱水閉環して得られる重合体(以下「特定
重合体(II)」ともいう)から選ばれる少なくとも1
種を含有することを特徴とする液晶配向剤が提供され
て、本発明の目的および利点が達成される。
【0011】以下、本発明を詳述するが、それにより本
発明の目的、構成、利点および効果が自ずと明らかにな
ろう。
【0012】本発明の特定重合体(I)であるポリアミ
ック酸を構成する単位(以下、「単位(1)」ともい
う)を示す前記式(1)のR1は前記式(2)〜(7)
で示される二価の有機基である。前記式(2)〜(7)
のR2a、R2bおよびR3は下記のとおりである。
【0013】(i)R2aおよびR2b:メチル基または水
素原子であり、R2aとR2bは同一であっても、異なって
もよい。好ましくは、メチル基である。 (ii)R3:炭素数1〜20、好ましくは炭素数4〜
8のアルキル基である。具体的にはn−ブチル基、イソ
ブチル基、n−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル
基、2−メチル−2−ブチル基、2−メチル−3−ブチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、1,5−ジメ
チルヘプチル基、n−オクチル基などを挙げることがで
き、なかでも1,5−ジメチルヘキシル基およびn−ブ
チル基が好ましい。
【0014】R2a、R2bおよびR3の特に好ましい組合
せとして、下記の組合せ(A)〜(B)を挙げることが
できる。 (A) (B) R2a:メチル基 メチル基 R2b:メチル基 メチル基 R3 :1,5−ジメチル n−ブチル基 ヘキシル基 そして、単位(1)として、R1が式(2)で示され、
かつR2a、R2bおよびR3が上記の組合せを有するもの
が極めて好ましい。
【0015】単位(1)は、特定重合体(I)の全単位
の0.1〜100モル%を占めることが好ましい。さら
に、特定重合体(I)あるいはそれを脱水閉環して得ら
れる特定重合体(II)を含有する液晶配向剤が、
(イ)TN型液晶セル用の場合は、単位(1)が特定重
合体(I)の全単位の1〜5モル%占めること、(ロ)
STN型液晶セル用の場合は、単位(1)が特定重合体
(I)の全単位の5〜20モル%占めること、(ハ)S
H型液晶セル用の場合は、単位(1)が特定重合体
(I)の全単位の550〜100モル%占めること、が
より好ましい。このような特定重合体(I)は、下記式
(1')
【0016】
【化5】
【0017】(式(1')中、R1は式(1)の場合と同
意であり、R1を示す式(2)〜(7)のR2a、R2b
よびR3について記載したことは好ましい態様を含めて
そのまま適用することができる)で示されるテトラカル
ボン酸二無水物(以下、「化合物(1)」ともいう)
と、場合によっては、該テトラカルボン酸二無水物以外
のテトラカルボン酸二無水物を併用して、下記式(8) H2N−R4−NH2 ・・・・(8) (式(8)中、R4は二価の有機基である)で示される
ジアミン化合物(以下、「化合物(8)」ともいう)と
を反応させることにより得ることができる。
【0018】化合物(1)は、無水トリメリット酸クロ
リドと2個の水酸基を有するステロイド化合物とを反応
させることによって得ることができる。上記2個の水酸
基を有するステロイド化合物としては、例えばコレスタ
ン−3,6−ジオール、コレスタン−3,7−ジオール、
コレスタン−3,8−ジオール、コレスタン−3,11−
ジオール、コレスタン−3,12−ジオール、コレスタ
ン−3,15−ジオール、コレスタン−3,16−ジオー
ル、コレスタン−6,11−ジオール、コレスタン−6,
12−ジオール、コレスタン−6,15−ジオール、コ
レスタン−6,16−ジオール、コレスタン−11,15
−ジオール、コレスタン−11,16−ジオール等を挙
げることができる。これらの内では、コレスタン−3,
6−ジオール、コレスタン−3,7−ジオール、コレス
タン−3,11−ジオールおよびコレスタン−3,15−
ジオールが好ましい。
【0019】化合物(1)の好ましい具体例としては、
下記化合物No.(1)〜(3)で示される化合物を挙
げることができる。
【0020】
【化6】
【0021】また、前記のように、テトラカルボン酸二
無水物として化合物(1)以外のテトラカルボン酸二無
水物を併用することができる。併用することのできる化
合物(1)以外のテトラカルボン酸二無水物としては、
例えばブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,
4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,
5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水
物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン
酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メ
チル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無
水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テト
ラカルボン酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメ
チルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無
水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,
4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水
物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイ
ド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタ
ル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニル
フタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−
4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフ
ェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水
物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げること
ができる。これらの化合物(1)以外のテトラカルボン
酸二無水物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて
用いることができる。
【0022】これらの内では1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−
ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フ
ラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒ
ドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オ
クト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無
水物およびピロメリット酸二無水物が好ましく、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物お
よびピロメリット酸二無水物が特に好ましい。
【0023】また、特定重合体(I)を製造するに当っ
て、使用される化合物(8)としては、p−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエ
タン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチ
ル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ
ベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テ
ル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−
4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−
(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルイン
ダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−
1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジ
フェニルエ−テル、3,3’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)
−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオ
レン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレ
ン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリ
ン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジア
ミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミ
ノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメト
キシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−
(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、
4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスア
ニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリ
フルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフ
ルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタ
フルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
【0024】ジアミノテトラフェニルチオフェンなどの
ヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシ
リレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメ
チレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレ
ンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノ
ヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキ
サン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペン
タジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノ
インダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.
2.1.02,7]ウンデシレンジメチルジアミン、4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂
肪族、脂環式ジアミン;下記式(9)
【0025】
【化7】
【0026】[式(9)中、R5はメチル基、エチル
基、プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基な
どのシクロアルキル基;フェニル基などのアリール基で
例示される炭素数1〜12の炭化水素基を示し、pは1
〜3、qは1〜20、rは1〜3のそれぞれ整数を示
す]などで表されるジアミノオルガノシロキサンが挙げ
られる。これらの化合物(8)は、単独でまたは2種以
上組み合わせて使用できる。
【0027】これらの中でp−フェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノ
ナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4’−(p−フェニレ
ンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ
−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビ
ス(トリフルオロメチル)ビフェニルおよび4,4’−
ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノ
キシ]オクタフルオロビフェニルが好ましい。特に、p
−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニル
メタンがとりわけ好ましい。
【0028】本発明に用いられる特定重合体(I)は、
化合物(1)または化合物(1)を含有するテトラカル
ボン酸二無水物混合物と式(8)で表されるジアミン化
合物とを反応させて得られる。かかる反応は有機溶媒中
で、通常0〜200℃、好ましくは0〜100℃の反応
温度で行われる。テトラカルボン酸二無水物とジアミン
化合物の使用割合は、ジアミン化合物中のアミノ基1当
量に対してテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を
0.2〜2当量とするのが好ましく、より好ましくは0.
3〜1.2当量である。
【0029】上記有機溶媒としては、反応で生成する特
定重合体(I)を溶解しうるものを好ましく用いること
ができる。例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テト
ラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミドなどの非
プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、
フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系
溶媒を挙げることができる。有機溶媒の使用量は、通
常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の
総量が、反応溶液の全量に対して0.1〜30重量%に
なるようにするのが好ましい。
【0030】本発明の液晶配向剤に用いられる特定重合
体(II)は、上記した特定重合体(I)を、加熱し
て、または脱水剤および脱水閉環触媒の存在下で脱水閉
環することにより得られるイミド系重合体であり、ポリ
イミドのほかにポリイソイミドも含む。加熱により脱水
閉環する場合の反応温度は、通常60〜250℃、好ま
しくは100〜200℃である。また、脱水剤および脱
水閉環触媒の存在下で脱水閉環する場合の反応は、前記
した有機溶媒中で行うことができる。このときの反応温
度は、通常0〜200℃、好ましくは60〜150℃で
ある。脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、
無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることがで
きる。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、
コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミ
ンを用いることができるが、これらに限定されるもので
はない。脱水剤の使用量は、相当する特定重合体(I)
の繰り返し単位1モルに対して1.6〜20モルとする
のが好ましい。また、脱水閉環触媒の使用量は使用する
脱水剤1モルに対し、0.5〜10モルとするのが好ま
しい。
【0031】なお、前記有機溶媒には、貧溶媒であるア
ルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロ
ゲン化炭化水素類、炭化水素類などを生成する重合体が
析出しない程度に併用することができる。かかる貧溶媒
としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、トリエチレングリコール、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュ
ウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、
エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコー
ルエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピル
エーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテ
ル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジク
ロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−
ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができ
る。
【0032】このようにして得られる特定重合体(I)
または(II)の対数粘度ηlnの値は、N−メチル−2
−ピロリドンを溶媒として用い、ポリマーの濃度が、
0.5g/100ミリリットルである溶液について、3
0℃で粘度の測定を行い、下記数式1で表される式によ
り求めた。
【0033】
【数1】
【0034】各ポリマーのηlnは、通常、0.05〜1
0dl/g、好ましくは0.05〜5dl/gである。
【0035】また、特定重合体(I)の製造時に、重合
体の分子量調節、基板への塗布性改善などの目的で、酸
無水物またはモノアミン化合物を添加することも可能で
あり、こうして調整された末端修飾型の特定重合体
(I)、およびその脱水閉環重合体である特定重合体
(II)も本発明に有用である。
【0036】末端修飾用の酸無水物としては、無水マレ
イン酸、無水フタル酸、エンディック酸無水物などが挙
げられる。末端修飾用のモノアミンとしては、例えばア
ニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n
−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチル
アミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−
デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルア
ミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミ
ン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミ
ン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミ
ン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。
【0037】本発明の液晶配向剤は、特定重合体(I)
および/または特定重合体(II)を含み基板との接着
性のさらなる改善を目的として、以下に示す官能基含有
シラン化合物を含有することもできる。
【0038】官能基含有シラン化合物としては、例えば
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプ
ロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリ
エトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエ
トキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−ト
リメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、1
0−トリメトキシイシリル−1,4,7−トリアザデカ
ン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデ
カン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニル
アセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザ
ノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレ
ン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビ
ス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキ
シシランなどを挙げることができ、さらに特開昭63−
291922号公報記載のテトラカルボン酸二無水物と
アミノ基含有シラン化合物との反応物などを使用するこ
とができる。
【0039】また、本発明の液晶配向剤は、プレチルト
角の安定化および膜強度アップのために、種々の熱硬化
性樹脂を含有することもできる。熱硬化性樹脂として
は、ポリエポキシ化合物が有効であり、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族
エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グ
リシジルジアミン系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹
脂、エポキシ基含有アクリル樹脂などが使用できる。
【0040】かかるポリエポキシ化合物の市販品として
は、例えばエポライト400E、同3002(共栄社油
脂化学工業(株)製)、エピコート828、同152、
同180S65、同180S75(油化シェルエポキシ
(株)製)などを挙げることができる。さらに、前述の
ポリエポキシ化合物使用時には、架橋反応を効率良く起
こす目的で1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなど
の塩基触媒を添加してもよい。
【0041】さらに本発明の液晶配向剤は特定重合体
(I)および特定重合体(II)以外のポリアミック酸
および/またはその脱水閉環重合体を含むことができ
る。
【0042】このように本発明の液晶配向剤は、特定重
合体(I)および(II)以外のポリマーを含むことが
できるが、特定重合体(I)および特定重合体(II)
が全重合体に占める割合は、20重量%以上であること
が好ましく、50重量%以上が特に好ましい。この場
合、単位(1)は全重合体中の0.1〜100重量%で
あることが好ましい。またこの割合は、TN型表示素子
のときは1〜5重量%、STN型表示素子のときは5〜
20重量%、SH型表示素子のときは50〜100重量
%であることがより好ましい。
【0043】本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶
セルを有する液晶表示素子は、例えば次の方法によって
製造することができる。まず、透明導電膜が設けられた
基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤をロールコ
ーター法、スピンナー法、印刷法などで塗布し、80〜
250℃、好ましくは120〜200℃の温度で加熱し
て塗膜を形成させる。この塗膜は、通常、0.001〜
1μm、好ましくは0.005〜0.5μmである。形成
された塗膜は、ナイロン、レーヨン、コットンなどの繊
維からなる布を巻き付けたロールでラビング処理を行う
ことにより、液晶配向膜とされる。
【0044】上記基板としては、例えばフロートガラ
ス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルス
ルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルム
などからなる透明基板を用いることができる。上記透明
導電膜としては、SnO2からなるNESA膜(米国P
PG社登録商標)、In23−SnO2からなるITO
膜などを用いることができ、これらの透明導電膜のパタ
ーニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用
いる方法などが用いられる。
【0045】液晶配向剤の塗布に際しては、基板および
透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするため
に、基板および透明導電膜上に、予めシランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤などを塗布することもでき
る。液晶配向膜が形成された基板は、その2枚を液晶配
向膜をラビング方向が直交または逆平行となるよう対向
させ、基板の間の周辺部をシール剤でシールし、液晶を
充填し、充填孔を封止して液晶セルとし、その両面に偏
光方向がそれぞれ基板の液晶配向膜のラビング方向と一
致または直交するように張り合わせることにより液晶表
示素子とされる。上記シール剤としては、例えば硬化剤
およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有し
たエポキシ樹脂などを用いることができる。
【0046】上記液晶としては、ネマティック型液晶、
スメクティック型液晶、その中でもネマティック型液晶
を形成するものが好ましく、例えばシッフベース系液
晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシク
ロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液
晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液
晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュ
バン系液晶などが用いられる。また、これらの液晶に、
例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエー
ト、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液
晶や商品名「C−15」,「CB−15」(メルク社
製)として販売されているようなカイラル剤などを添加
して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベ
ンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメー
トなどの強誘電性液晶も使用することができる。
【0047】液晶セルの外側に使用される偏光板として
は、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ
素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース
保護膜で挟んだ偏光板、H膜そのものからなる偏光板な
どを挙げることができる。
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。なお、実施例中におけるプレチルト角の測
定は、[T.J. Schffer, et al., J.Appl. Phys., vol.1
9, 2013 (1980)]に記載の方法に準拠し、He−Neレ
ーザー光を用いる結晶回転法により行った。また、液晶
セルの配向性評価は、電圧をオン・オフさせた時の液晶
セル中の異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異
常ドメインのない場合を良好と判断した。配向膜の基板
に対する接着性は、ITO基板上に形成した配向膜をラ
ビングしたときの配向膜の剥がれの有無により評価し
た。
【0048】合成例1 テトラカルボン酸二無水物として、2,3,5−トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸二無水物32.87g(14
6.6mmol)および化合物No.(1)1.12g
(1.5mmol)を用い、ジアミン化合物としてp−
フェニレンジアミン16.02g(148.1mmol)
を用い、これらをN−メチル−2−ピロリドン450g
に溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応
混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱
させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で
15時間乾燥させて、対数粘度1.04dl/gの特定
重合体(Ia)40.25gを得た。
【0049】合成例2 合成例1で得られた特定重合体(Ia)25.00gを
475gのN−メチル−2−ピロリドン、11.72g
のピリジンと15.12gの無水酢酸を添加し、115
℃で4時間脱水閉環反応をさせた。次いで、反応生成液
を合成例1と同様に沈澱させ、対数粘度1.06dl/
gの特定重合体(IIa)16.55gを得た。
【0050】合成例3 合成例1において、2,3,5−トリカルボキシシクロペ
ンチル酢酸二無水物を29.67g(132.4mmo
l)、化合物No.(1)を5.26g(7.0mmo
l)およびp−フェニレンジアミンを15.07g(1
39.4mmol)とした以外は合成例1と同様にして
特定重合体(Ib)を得、さらにこの特定重合体(I
b)を用いて合成例2と同様に操作して脱水閉環反応を
行い、対数粘度1.00dl/gの特定重合体(II
b)17.00gを得た。
【0051】合成例4 合成例1において、2,3,5−トリカルボキシシクロペ
ンチル酢酸二無水物を26.18g(116.8mmo
l)、化合物No.(1)を9.79g(13.0mmo
l)およびp−フェニレンジアミンを14.03g(1
29.7mmol)とした以外は合成例1と同様にして
特定重合体(Ic)を得、さらにこの特定重合体(I
c)を用いて合成例2と同様に操作して脱水閉環反応を
行い、対数粘度0.98dl/gの特定重合体(II
c)17.12gを得た。
【0052】合成例5 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として化
合物No.(1)のみを43.74g(57.9mmo
l)を用い、ジアミン化合物としてp−フェニレンジア
ミンを6.26g(57.9mmol)用いた以外は合成
例1と同様にして対数粘度0.77dl/gの特定重合
体(Id)40.52gを得た。
【0053】合成例6 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
を23.72g(105.8mmol)および化合物N
o.(1)を4.20g(5.6mmol)用い、ジアミ
ン化合物として4,4’−ジアミノジフェニルメタンを
22.08g(111.4mmol)用いた以外は合成例
1と同様にして特定重合体(Ie)を得、さらにこの特
定重合体(Ie)を用いて合成例2と同様に操作して脱
水閉環反応を行い、対数粘度0.80dl/gの特定重
合体(IIe)17.55gを得た。
【0054】合成例7 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として化
合物No.(1)のみを39.60g(52.5mmo
l)用い、ジアミン化合物として4,4’−ジフェニル
ジアミノメタンを10.40g(52.5mmol)用い
た以外は合成例1と同様にして対数粘度0.77dl/
gの特定重合体(If)40.22gを得た。
【0055】合成例8 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物としてピ
ロメリット酸二無水物29.34g(134.5mmo
l、)および化合物No.(1)5.35g(7.1mm
ol)を用い、ジアミン化合物としてp−フェニレンジ
アミン15.31g(141.6mmol)を用いた以外
は合成例1と同様にして対数粘度1.25dl/gの特
定重合体(Ig)39.52gを得た。
【0056】合成例9 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
32.87g(146.6mmol)および化合物No.
(2)1.12g(1.5mmol)を用い、ジアミン化
合物としてp−フェニレンジアミン16.02g(14
8.1mmol)を用いた以外は合成例1と同様にして
特定重合体(Ih)を得、さらにこの特定重合体(I
h)を用いて合成例2と同様に操作して脱水閉環反応を
行い、対数粘度0.89dl/gの特定重合体(II
h)16.55gを得た。
【0057】合成例10 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
32.87g(146.6mmol)および化合物No.
(3)1.12g(1.5mmol)を用い、ジアミン化
合物としてp−フェニレンジアミン11.02g(14
8.1mmol)を用いた以外は合成例1と同様にして
特定重合体(Ii)を得、さらにこの特定重合体(I
i)を用いて合成例2と同様に操作して脱水閉環反応を
行い、対数粘度0.90dl/gの特定重合体(II
i)17.00gを得た。
【0058】比較合成例1 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
のみを31.93g(142.4mmol)用い、ジアミ
ン化合物としてp−フェニレンジアミンを14.63g
(135.3mmol)、n−ヘキサデシルアミンを3.
44g(14.2mmol)用いた以外は合成例1と同
様にして特定重合体(Ix)を得、さらにこの特定重合
体(Ix)を用いて合成例2と同様に操作して脱水閉環
反応を行い、対数粘度0.68dl/gの特定重合体
(IIx)17.52gを得た。
【0059】比較合成例2 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物としてピ
ロメリット酸二無水物のみを31.61g(144.9m
mol)用い、ジアミン化合物としてp−フェニレンジ
アミンを14.89g(137.8mmol)、n−ヘキ
サデシルアミンを3.50g(14.5mmol)用いた
以外は合成例1と同様にして対数粘度0.71dl/g
の特定重合体(Iy)43.44gを得た。
【0060】実施例1 合成例2で得られた特定重合体(IIa)をγ−ブチロ
ラクトンに溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液と
し、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過し、液晶
配向剤溶液を調製した。この溶液を、ITO膜からなる
透明電極付きガラス基板の上に透明電極面に、膜厚が8
00オングストロームになるようにスピンナーを用いて
塗布し、180℃で1時間乾燥し塗膜を形成した。この
塗膜にナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビ
ングマシーンにより、毛足押し込み長さ0.6mm、ロ
ールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm
/秒で2回ラビング処理を行った。このとき、配向膜と
基板との接着性は良好であり、ラビングによる剥がれは
観察されなかった。
【0061】次に、一対のラビング処理された基板の液
晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径17μmの酸
化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン
印刷塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対する
ように、しかもラビング方向が逆平行になるように重ね
合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注
入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク
社製、MLC−2001)を充填した後、エポキシ系接
着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板
を、偏光板の偏光方向がそれぞれの基板の液晶配向膜の
ラビング方向と一致するように張り合わせ、液晶表示素
子を10組作製した。得られた液晶表示素子の配向性は
良好であり、10組の液晶表示素子のプレチルト角を測
定したところ、プレチルト角は3.0゜であり、そのバ
ラツキは±0.2゜であった。
【0062】実施例2〜27 実施例1において、合成例2〜10で得られた特定重合
体(IIa)、(IIb)、(IIc)、(Id)、
(IIe)、(If)、(Ig)、(IIh)、(II
i)を用い、膜厚を200〜1500オングストロー
ム、ラビング回数を1〜5回とした以外は、実施例1と
同様にして液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子の
配向性およびプレチルト角を測定し、結果を表1および
表2に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】比較例1〜10 実施例1において、比較合成例1、比較合成例2で得ら
れた特定重合体IIx、Iyを用い、膜厚を200〜1
500オングストローム、ラビング回数を1〜5回とし
た以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製
し、その液晶表示素子の配向性およびプレチルト角を測
定し、結果を表3に示した。
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜とし
たときに、液晶の配向性が良好で、膜厚、ラビング条件
などの工程条件にあまり影響されずに高いプレチルト角
を発現でき、TN型、STN型またはSH型液晶セル用
として好適な液晶配向膜を与える。さらに、本発明の液
晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有する液晶セル
を有する液晶表示素子は、液晶の配向性および信頼性に
優れ、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算
機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、
パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置
に用いることができる。
【0068】以上開示した本発明の液晶配向剤の態様お
よび以上の開示に記載される他の発明を下記する。 1.式(1)のR1が式(2)で示される二価の有機基で
ある特定重合体(I)および/または特定重合体(I
I)を含有する液晶配向剤。 2.式(1)で示される単位(単位(1))が、全単位
の0.1〜100モル%を占める特定重合体(I)また
はその脱水閉環重合体(特定重合体(II))を含有す
る液晶配向剤。 3.単位(1)が全単位の1〜5モル%を占める特定重
合体(I)または/およびその特定重合体(II)を含
有し、TN型液晶セルに用いられる上記1または2の液
晶配向剤。 4.単位(1)が全単位の5〜20モル%を占める特定
重合体(I)または/およびその特定重合体(II)を
含有し、STN型液晶セルに用いられる上記1または2
の液晶配向剤。 5.単位(1)が全単位の50〜100モル%を占める
特定重合体(I)または/およびその特定重合体(I
I)を含有し、SH型液晶セルに用いられる上記1また
は2の液晶配向剤。 6.特定重合体(I)を構成する単位(1)以外の単位
が1,2,3,4−シクブタンテトラカルボン酸二無水物
または/および2,3,5−トリカルボキンシクロペンチ
ル酢酸二無水物から誘導され得る上記1〜5いずれかの
液晶配向剤。 7.特定重合体(I)が式(1')で示されるテトラカル
ボン酸(化合物(1))二無水物および場合によっては
他のテトラカルボン酸二無水物と式(8)で示されるジ
アミン化合物とを反応させて得られる上記1〜6いずれ
かの液晶配向剤。 8.化合物(1)が化合物No.(1)、(2)または/
および(3)で示される化合物である上記7の液晶配向
剤。 9.ジアミン化合物がp−フェニレンジアミン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタンまたは/および4,4’−
(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリンであ
る上記6または7の液晶配向剤。 10.本発明の液晶配向剤から形成される液晶配向膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松木 安生 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−91627(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 [式(1)中、R1は下記式(2)〜(7) 【化2】 (式(2)〜(7)中、R2aおよびR2bは、各々独立
    に、メチル基または水素原子であり、R3は炭素数1〜
    20のアルキル基である)で示される二価の有機基を示
    し、R4は二価の有機基を示す]で示される単位を構造
    単位として有するポリアミック酸および該ポリアミック
    酸を脱水閉環した重合体から選ばれる少なくとも1種を
    含有することを特徴とする液晶配向剤。
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