JP3320440B2 - 被膜形成用塗布液およびその製造方法 - Google Patents

被膜形成用塗布液およびその製造方法

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JP3320440B2
JP3320440B2 JP06005792A JP6005792A JP3320440B2 JP 3320440 B2 JP3320440 B2 JP 3320440B2 JP 06005792 A JP06005792 A JP 06005792A JP 6005792 A JP6005792 A JP 6005792A JP 3320440 B2 JP3320440 B2 JP 3320440B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、被膜形成用塗布液および
その製造方法に関し、さらに詳しくは、ボイド、ピンホ
ールなどのほとんどない緻密な被膜が得られるような被
膜形成用塗布液およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】半導体用絶縁膜などにおいては、
基材との密着性、機械的強度、耐薬品性、耐湿性、絶縁
性などに優れていることが必要とされているが、このた
めには被膜にボイド、ピンホールなどが少なければ少な
い程好ましく、このような優れた性質を有するシリカ系
被膜の形成が半導体装置などを製造する際に望まれてい
る。
【0003】このようなシリカ系被膜は、たとえば特開
平3−263476号公報に記載されているような塗布
液、すなわち一般式Rn Si(OR’)4-n (式中、
R、R’は炭素数1〜8のアルキル基、アリール基また
はビニル基を表わし、nは0〜3の整数である。)で示
されるアルコキシシランを加水分解重縮合して得られる
シリカゾル(A)と、前記アルコキシシランまたはその
部分加水分解物(B)との反応物を含有する被膜形成用
塗布液を用いて形成することができる。
【0004】本発明者らは、より一層ボイド、ピンホー
ルなどの少ない緻密なシリカ系被膜を得るべく鋭意検討
したところ、上記式で示されるアルコキシシランを加水
分解重縮合してシリカゾルを得る際に触媒として用いら
れるアルカリ、あるいは前記アルコキシシランを部分加
水分解する際に触媒として用いられる酸またはアルカリ
がイオンとして塗布液中に残存していると、このイオン
に起因して、塗布液から形成された被膜にボイド、ピン
ホールなどが生じたり、あるいは絶縁性などの被膜特性
が低下することが見出された。
【0005】本発明者らは、さらに検討を重ねた結果、
塗布液中に含まれているイオン濃度を低くして1.0ミ
リモル/リットル以下にすると、ボイド、ピンホールな
どがほとんどない緻密なシリカ系被膜が得られることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
するためになされたものであって、ボイド、ピンホール
などがほとんどなく、緻密であって、密着性、機械的強
度、耐薬品性、耐湿性、絶縁性などに優れ、さらに比誘
電率が低いシリカ系被膜を形成することができるような
被膜形成用塗布液、およびこのような優れた性質を有す
る被膜形成用塗布液を製造することができる被膜形成用
塗布液の製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る被膜形成用塗布液の製造方
法は、シリカゾルとアルコキシシラン部分加水分解物と
の反応物を含み、かつ塗布液中のイオン濃度が1.0ミリ
モル/リットル以下である被膜形成用塗布液の製造方法
であって、以下の(1)〜(4)の工程からなることを特徴と
している; (1)一般式RnSi(OR')4-n (式中、R、R'は炭素数
1〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
し、nは0〜3の整数である。)で示されるアルコキシ
シランを、水および有機溶媒の存在下で、アルカリ触媒
を用いて加水分解重縮合してシリカゾルを調製する工
程、 (2)一般式RnSi(OR')4-n(式中、R、R'は炭素数1
〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
し、nは0〜3の整数である)で示されるアルコキシシ
ランを、酸触媒またはアルカリ触媒を用いて加水分解し
てアルコキシシランの部分加水分解物を含む分散液を調
製する工程、 (3)前記工程(1)で得られたシリカゾルと、前記工程(2)
で得られたアルコキシシラン部分加水分解物の分散液と
を混合して、100℃以下の温度で0.5〜5時間、加
熱処理を行い、シリカゾル中のシリカ粒子とアルコキシ
シラン部分加水分解物とを反応させる工程、および (4)前記工程(3)で得られたシリカゾル中のシリカ粒子と
アルコキシシラン部分加水分解物との反応物を含む液
を、陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂により脱
イオン処理を行う工程。
【0008】 本発明に係る被膜形成用塗布液は、前記記
載の製造方法によって得られ、ボイド、ピンホールなど
のほとんどない緻密な被膜を形成するための塗布液であ
る。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る被膜形成用塗
布液およびその製造方法について具体的に説明する。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】 被膜形成用塗布液の製造方法 本発明に係る被膜形成用塗布液の製造方法は、シリカゾ
ルとアルコキシシラン部分加水分解物との反応物を含
み、かつ塗布液中のイオン濃度が1.0ミリモル/リット
ル以下である被膜形成用塗布液の製造方法であって、以
下の(1)〜(4)の工程からなることを特徴としている; (1)一般式RnSi(OR')4-n (式中、R、R'は炭素数
1〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
し、nは0〜3の整数である。)で示されるアルコキシ
シランを、水および有機溶媒の存在下で、アルカリ触媒
を用いて加水分解重縮合してシリカゾルを調製する工
程、 (2)一般式RnSi(OR')4-n(式中、R、R'は炭素数1
〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
し、nは0〜3の整数である)で示されるアルコキシシ
ランを、酸触媒またはアルカリ触媒を用いて加水分解し
てアルコキシシランの部分加水分解物を含む分散液を調
製する工程、 (3)前記工程(1)で得られたシリカゾルと、前記工程(2)
で得られたアルコキシシラン部分加水分解物の分散液と
を混合して、100℃以下の温度で0.5〜5時間、加
熱処理を行い、シリカゾル中のシリカ粒子とアルコキシ
シラン部分加水分解物とを反応させる工程、および (4)前記工程(3)で得られたシリカゾル中のシリカ粒子と
アルコキシシラン部分加水分解物との反応物を含む液
を、陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂により脱
イオン処理を行う工程。
【0019】上述した陽イオン交換樹脂による処理と陰
イオン交換樹脂による処理とを行なう際には、陽イオン
交換樹脂と陰イオン交換樹脂とで交互に処理してもよ
く、また陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂との混合
樹脂で処理してもよい。
【0020】また、被膜形成用塗布液の原料として用い
られるシリカゾル(A)は、次のような方法で得ること
ができる。すなわちシリカゾル(A)は、下記一般式で
示されるアルコキシシランを、水、有機溶媒およびアル
カリ触媒の存在下に加水分解重縮合させることにより得
られ、このようなシリカゾルの調製法としては、従来よ
り公知の方法を採用することができる。
【0021】Rn Si(OR’)4-n 式中、nは0〜3の整数を表わし、R、R’は炭素数1
〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わし
ている。
【0022】このようなアルコキシシランの具体例とし
ては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、
テトラオクチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、
メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシ
シラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリメチ
ルモノメトキシシラン、トリエチルモノエトキシシラン
などが挙げられる。
【0023】本発明においては、これらのアルコキシシ
ランを単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用い
てもよい。有機溶媒としては、アルコール類、ケトン
類、エーテル類、エステル類などが挙げられ、より具体
的には、たとえばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノールなどのアルコール類、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブなどのエチレングリコールエーテ
ル類、エチレングリコール、プロピレングリコールなど
のグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル
などのエルテル類などが用いられる。
【0024】アルカリ触媒としては、アンモニア、アミ
ン、第4級アンモニウム化合物など、水溶液中でアルカ
リ性を示す化合物が用いられ、反応混合物のpHが7〜
12、好ましくは8〜11となるような量で用いられ
る。
【0025】シリカゾル(A)の調製法をさらに詳細に
説明すると、たとえば、水−アルコール混合溶媒を攪拌
しながら、この混合溶媒にアルコキシシランおよび、た
とえばアンモニア水などのようなアルカリ触媒を添加し
てアルコキシシランを反応させる。
【0026】この際、水は、アルコキシシランに含まれ
るSi−OR基1モル当り5〜50モル、好ましくは5
〜25モルとなるような量で用いられ、アルカリ触媒
は、前記のpHとなる量で、たとえば0.01〜1.0
モル/SiO2 モル、好ましくは0.05〜0.8モル
/SiO2 モルとなるような量で配合される。
【0027】アルコキシシランの加水分解重縮合反応
は、通常、常圧下で用いられている溶媒の沸点以下の温
度で、好ましくはこの沸点より5〜10℃低い温度で行
なわれるが、オートクレーブなどの耐熱耐圧容器中で加
圧しながら行なうこともでき、この場合には、溶媒が常
圧下で示す沸点よりも高い温度で行なわれる。
【0028】このような条件下でアルコキシシランを加
水分解すると、アルコキシシランの重縮合が三次元的に
進行し、シリカ粒子が生成し、生成したシリカ粒子が成
長する。
【0029】また、このようにしてシリカ粒子を生成・
成長させた後、用いられている溶媒の沸点以上の温度で
一定時間加熱処理を行なってもよい。このような加熱処
理を行なうと、アルコキシシランの重縮合がより一層促
進され、密度の大きなシリカ粒子が分散したシリカゾル
が得られる。
【0030】このようにしてシリカゾルが得られるが、
本発明で用いられるシリカゾル(A)としては、平均粒
径が約50〜500オングストローム、特に100〜5
00オングストロームである均一なシリカ粒子が溶媒中
に分散したシリカゾルが好ましい。この粒径が50オン
グストローム未満の場合、このようなシリカ粒子を含む
シリカゾルを原料として得られる被膜形成用塗布液を用
いて被膜を形成すると、形成された膜面にクラックが発
生する場合があり、また、シリカゾル中に含まれている
シリカ粒子の平均粒径が500オングストロームを超え
ると被膜中のボイドが多発し、緻密な被膜が得られない
場合がある。
【0031】本発明では、シリカ粒子が、SiO2 換算
で約50重量%以下、好ましくは40重量%以下となる
量でシリカゾル中に含まれていることが望ましい。この
シリカゾル中に含まれているシリカ粒子の含量が50重
量%を超えるとゲル化し易い傾向がある。
【0032】本発明においては、上記方法で得られた未
精製のシリカゾルをそのまま用いることもできるが、後
述するようなシリカゾル(A)とアルコキシシランまた
はその部分加水分解物(B)との反応を行なう前に、予
めシリカゾルから限外ろ過などの手段により、溶媒を水
と有機溶媒との混合溶媒から水に置換させておくことが
好ましい。
【0033】このような溶媒置換操作は、上述したシリ
カゾルの加熱処理前に行なってもよい。本発明では、上
記のようにして得られたシリカゾルに対して、陽イオン
交換樹脂および陰イオン交換樹脂による脱イオン処理を
行なってもよい。
【0034】本発明の被膜形成用塗布液には、このよう
にして得られたシリカゾル(A)を、アルコキシシラン
またはその部分加水分解物(B)と反応して得られた反
応物が用いられる。
【0035】上記シリカゾル(A)との反応に用いられ
るアルコキシシランは、シリカゾル(A)の原料として
用いたアルコキシシランと同様に一般式Rn Si(O
R’) 4-n (式中、R、R’は炭素数1〜8のアルキル
基、アリール基またはビニル基を表わし、nは0〜3の
整数である。)で示されるアルコキシシランの中から選
択されるが、必ずしもシリカゾル(A)の原料として用
いたアルコキシシランと同一である必要はない。
【0036】シリカゾル(A)とアルコキシシランまた
はその部分加水分解物(B)と反応の反応過程では、シ
リカゾル中でシリカ粒子の成長あるいは新たなシリカ粒
子の生成は起こらず、シリカゾル(A)中に含まれてい
るシリカ粒子の表面で、このシリカ粒子と新たなアルコ
キシシランまたはその部分加水分解物(B)との結合反
応が起こり、その結果、本発明の目的にかなった塗布液
が得られる。
【0037】上記のように本発明の被膜形成用塗布液に
は、シリカゾル(A)とアルコキシシランとの反応物を
用いることができるが、シリカゾル(A)とアルコキシ
シランの部分加水分解物との反応物を用いることが好ま
しい。このようにシリカゾル(A)とアルコキシシラン
の部分加水分解物とを混合して反応させると、ゾルの凝
集によるゲル化が起こり難くなる傾向がある。
【0038】アルコキシシランの部分加水分解を行なう
際には、通常、水、有機溶媒、酸またはアルカリ触媒が
用いられる。有機溶媒およびアルカリ触媒としては、前
述したものが挙げられる。また、酸触媒としては、具体
的には、塩酸、硝酸、硫酸などのような水溶液中で酸性
を示す化合物が用いられる。
【0039】アルコキシシランの部分加水分解に用いら
れる水の量は、通常、アルコキシシランに含まれるSi
−OR基1モル当り0.1〜2モル、好ましくは0.5
〜2モルである。アルコキシシランの部分加水分解を行
なう際に酸触媒を用いる場合には、反応液のpHが、通
常、0〜6、好ましくは1〜3となるような量で、また
アルカリ触媒を用いる場合には、反応液のpHが、通
常、7〜10、好ましくは7〜8となるような量で用い
られる。
【0040】上記のような条件で得られるアルコキシシ
ラン部分加水分解物の分子量は、ポリスチレン換算分子
量で約100〜10,000、好ましくは500〜5,
000であることが望ましい。
【0041】本発明では、このような方法でアルコキシ
シランの部分加水分解物が得られるが、次のような方法
によっても得ることができる。 1)一般式R1 n Si(OR2 4-n (式中、R1 は炭
素数1〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を
表わし、R2 は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基
またはビニル基を表わし、nは0〜3の整数である。)
で示されるアルコキシシランの1種または2種以上を、
有機溶媒、水およびアルカリ触媒の存在下で部分加水分
解し、次いで得られた部分加水分解物を、水および酸触
媒の存在下でさらに部分加水分解する方法(特開平3−
54279号)。
【0042】2)一般式R1 n Si(OR2 4-n (式
中、R1 は炭素数1〜8のアルキル基、アリール基また
はビニル基を表わし、R2 は炭素数1〜4のアルキル
基、アリール基またはビニル基を表わし、nは0〜3の
整数である。)で示されるアルコキシシランの1種また
は2種以上を、有機溶媒、水および酸触媒の存在下で部
分加水分解し、次いで得られた部分加水分解物をアルカ
リと接触させ、こうして得られた液を必要に応じて酸を
加えて酸性にする方法(特開平3−115379号)。
【0043】上記方法において用いられる有機溶媒、酸
触媒およびアルカリ触媒としては、前述したものが挙げ
られる。本発明では、上記のようにして得られたアルコ
キシシランの部分加水分解物を含む液に対して、陽イオ
ン交換樹脂および陰イオン交換樹脂による脱イオン処理
を行なってもよい。
【0044】本発明に係る被膜形成用塗布液を製造する
際には、上記のようなシリカゾル(A)と、アルコキシ
シランまたはその部分加水分解物(B)とを、シリカゾ
ル(A)中に含まれているシリカ粒子のSiO2 換算重
量(WA )/アルコキシシランまたはその部分加水分解
物(B)のSiO2 換算算重量(WB)が0.1〜1
0.0、好ましくは0.25〜4.0となるような重量
比で混合させることが好ましい。
【0045】重量比(WA /WB )が10.0を超える
と、このようなシリカゾル(A)と、アルコキシシラン
またはその部分加水分解物(B)との反応物を含む被膜
形成用塗布液から形成された被膜は、耐熱性および耐湿
性に優れるものの、膜厚が厚くなるとクラックが発生し
易くなる傾向があり、他方、重量比(WA /WB )が
0.1未満では、同被膜の耐熱性および耐湿性が劣悪に
なる傾向がある。
【0046】シリカ系被膜の形成に用いられる被膜形成
用塗布液は、上記のようなシリカゾル(A)と、アルコ
キシシランまたはその部分加水分解物(B)とを混合し
た後、約100℃以下、好ましくは80℃以下の温度
で、通常、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間の加
熱処理を行なうことによって得られる。なお、この加熱
処理の下限は特に限定されないが、低温になる程反応時
間が長くなり、生産性が低下する傾向がある。他方、1
00℃を超えると、アルコキシシランの加水分解反応が
進行し過ぎるため好ましくない。
【0047】次いで、このようにして得られた被膜形成
用塗布液に陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂に
よる脱イオン処理を行ない、塗布液中のイオン濃度が規
定値以下にされる。なお、上記のようにシリカゾル
(A)およびアルコキシシランの部分加水分解物(B)
を含む液に陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂に
よる脱イオン処理が予め行なわれていて、これらを用い
て得られた被膜形成用塗布液のイオン濃度が規定値以下
であれば、改めて被膜形成用塗布液に上記のような脱イ
オン処理を行なう必要はない。
【0048】本発明では、このようにしてイオン濃度が
1.0ミリモル/リットル以下である本発明に係る被膜
形成用塗布液が得られる。被膜形成用塗布液 本発明に係る被膜形成用塗布液には、一般式R n Si(O
R') 4-n (式中、R、R'は炭素数1〜8のアルキル
基、アリール基またはビニル基を表わし、nは0〜3の
整数である。)で示されるアルコキシシランを加水分解
重縮合して得られるシリカゾル(A)と、前記アルコキ
シシランまたはその部分加水分解物(B)との反応物が
含まれている。 また、本発明に係る被膜形成用塗布液で
は、塗布液中のイオン濃度が1.0ミリモル/リットル
以下、好ましくは0.6ミリモル/リットル以下であ
る。このイオン濃度は、塗布液中の陽イオンおよび陰イ
オンの合計イオン濃度を意味し、本発明では陽イオン濃
度および陰イオン濃度は、次のようにして測定される。
被膜形成用塗布液10mlを90mlの精製純水と混合し、
室温で1時間攪拌した後、この混合液を濾過し、さらに
濾過後の濾材に100mlの精製純水を通して濾液を回収
する。 この回収濾液に含まれている金属イオン濃度を原
子吸光法で測定し、アンモニウムイオン濃度および陰イ
オン濃度をイオンクロマトグラフィー法で測定する。本
発明においては、被膜形成用塗布液中のイオン濃度を
1.0ミリモル/リットル以下と極めて低くすることに
より、従来の被膜にくらべてボイド、ピンホールなどが
ほとんどなく、緻密であって、密着性、機械的強度、耐
薬品性、耐湿性、絶縁性などに優れ、さらに比誘電率が
低いシリカ系被膜を形成することができる。 すなわち、
前記シリカゾル(A)とアルコキシシランまたはその部
分加水分解物(B)との反応物を含む被膜形成用塗布液
は、アルコキシシランの加水分解の際に触媒として用い
た酸またはアルカリを含んでおり、被膜形成用塗布液中
でイオンとして存在している。 これらの酸またはアルカ
リは、塗布液中に含まれているアルコキシシランの重縮
合がさらに進行して被膜が形成される時の重縮合用触媒
として作用する。この ため、被膜形成時に、塗布液中に
含まれているアルコキシシランの重縮合速度が速くな
り、塗布液中の酸またはアルカリ、あるいは有機溶媒の
一部が取り込まれた状態のままで成膜化が進むことがあ
る。これらの酸またはアルカリ、あるいは有機溶媒の一
部は基材上に形成された被膜を加熱して硬化させる際に
ガス化して除去されるが、その跡がボイドやピンホール
になる場合があり、このため被膜の緻密性が低下する。
さらに被膜を加熱して硬化した後も、上記のような酸ま
たはアルカリの一部、あるいは金属イオンが被膜中に残
留していると、これらが不純物として作用し、たとえば
絶縁性などの被膜の特性が低下する場合がある。 本発明
においては、上記のような塗布液中に残存する酸イオン
またはアルカリイオン、さらに触媒として用いたり不純
物として残存する微量の金属イオンなどのような塗布液
中に含まれているイオンを除去することにより、被膜形
成時のボイド、ピンホールなどが発生する原因が取り除
かれると同時に絶縁性が向上し、比誘電率の低い被膜を
得ることができる。 本発明に係る被膜形成用塗布液を用
いて基材上に被膜を形成する際には、ガラス、プラスチ
ック、セラミックなどの基材の表面に、スプレー法、ス
ピンコート法、ディッピング法、ロールコート法、スク
リーン印刷法、転写印刷法などの各種方法で上記のよう
にして得られた被膜形成用塗布液を塗布し、次いで得ら
れた塗膜を乾燥・焼成することによってシリカ系被膜が
形成された基材が得られる。
【0049】上記の焼成温度は、通常、150℃〜80
0℃、好ましくは200℃〜800℃程度である。さら
に、上記の塗布工程、または乾燥工程の後に、あるいは
乾燥工程中に、未硬化の被膜に、可視光線より波長の短
い電磁波、たとえば紫外線、電子線、X線などを照射す
るか、あるいは被膜の硬化を促進するガス雰囲気、たと
えばアンモニア、オゾンなどのガス雰囲気中で加熱する
ことにより被膜の硬化を促進することができる。
【0050】このようにして形成される被膜の膜厚は、
通常0.05〜2μm、好ましくは0.1〜1μm程度
である。上記のようにして本発明に係る被膜形成用塗布
液から得られた被膜は、さらにボイド、ピンホールなど
の欠陥がほとんどなく、密着性に優れ、耐薬品性、耐湿
性などに優れ、また比誘電率が極めて小さく、さらにク
ラックの発生もない。このため、本発明に係る被膜形成
用塗布液は、各種保護膜、半導体用絶縁膜などの形成用
として好適である。
【0051】なお、ガラス基板にITO膜などの電極膜
が形成されているような液晶表示素子などの素子におい
て、ガラス基板と電極膜との間に、本発明に係る被膜形
成用塗布液を用いて被膜を形成すると、アルカリアッタ
ック、すなわちガラス基板中に含まれているNaなどの
アルカリ成分が電極膜中に侵入することを防止すること
ができるので、いわゆるアルカリパッシベーション膜と
して好適である。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る製造方法で得られた被膜形
成用塗布液によれば、ボイド、ピンホールなどがほとん
どなく、緻密であって、密着性、機械的強度、耐薬品
性、耐湿性、絶縁性などに優れ、さらに比誘電率が低い
シリカ系被膜を基材上に形成することができる。
【0053】
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0055】
【実施例1】 −シリカゾルの調製− 純水101.5gとメタノール406.1gの混合溶液
にエチルシリケート−28(SiO2 濃度;28重量
%、多摩化学工業(株)社製)110.4gを加えた
後、この液を加熱して液の温度を65℃に保持しなが
ら、5%アンモニア水89.5gを3時間かけて添加
し、これにより液中にシリカ粒子を生成させた。添加終
了後の液をさらに同様の温度で1時間保持し、液中のシ
リカ粒子を熟成させた。次いでこのシリカ粒子を含む液
から、限外ろ過により液中に含まれている未反応のエチ
ルシリケート、メタノールおよびアンモニアを除去する
と同時に純水を加え、SiO2 濃度が5重量%であり、
平均粒径が100オングストロームのシリカ粒子が分散
したシリカゾルAを得た。
【0056】−アルコキシシラン部分加水分解物の調製
− 357.1gの前記エチルシリケート−28、エタノー
ル402.9gおよび純水240.0gの混合溶液に濃
硝酸を添加して、混合溶液のpHを1.5に調節した。
この混合溶液を50℃で1時間加熱することによりアル
コキシシラン部分加水分解物aを得た。
【0057】−塗布液の調製− 上記のようにして得られたシリカゾルAとアルコキシシ
ラン部分加水分解物aとを、固形分重量比で7/3の割
合で混合した後、50℃で1時間加熱してシリカゾルと
アルコキシシラン部分加水分解物との反応を行なっ
た。。次いで、この反応物を含む液を、陽イオン交換樹
脂と陰イオン交換樹脂との等量混合樹脂(AG501、
バイオ−レッド社製)を充填したカラムに通して脱イオ
ン処理を行なった。
【0058】次いでこの液に含まれている水およびアル
コールを、ロータリーエバポレータで留去した後、プロ
ピレングリコールモノプロピルエーテルで置換し、Si
2濃度が20重量%である塗布液を得た。
【0059】−被膜の評価− このようにして得られた塗布液のイオン濃度を測定する
とともに、この塗布液をガラス基板にスピナー法で塗布
して乾燥させて後、350℃で30分間焼成して膜厚が
約2.0μmの被膜を形成し、次の評価を行なった。
【0060】(1)クラックの有無; 目視観察により
判定。 (2)緻密性 ; 50%HFと60%HNO3
との混酸(HF/HNO3 =5/100重量比)に1分
間浸漬し、膜厚変化を測定。
【0061】(3)耐アルカリ性 ; 40℃の5重量
%NaOH水溶液に20分間浸漬し、膜厚変化を測定。 (4)絶縁性 ; 絶縁抵抗計で測定。
【0062】(5)アルカリパッシベーション性;上記
のようにして得られたシリカ系被膜付ガラス基板のシリ
カ系被膜の表面にNESA膜をCVD法で形成した後、
このシリカ系被膜付ガラス基板を450℃で加熱処理
し、加熱前後のシリカ系被膜の表面抵抗値の差異で評
価。
【0063】(6)比誘電率 ; 塗布液をシリコ
ンウェハの表面にスピナー法で塗布・乾燥し、次いで3
0分間窒素気流中で焼成して膜厚が約1μmの被膜を形
成し、さらにこの被膜の表面にアルミニウム膜をスパッ
タ法で形成し、比誘電率を測定。
【0064】塗布液のイオン濃度および上記評価結果を
表1に示す。なお、塗布液のイオン濃度は前記に示す
法で測定した。
【0065】
【実施例2】−シリカゾルの調製− 純水203.0gとメタノール812.2gの混合溶液
にメチルシリケート−51(SiO2 濃度;51重量
%、多摩化学工業(株)社製)121.6gを加えた
後、この液を加熱して液の温度を45℃に保持しなが
ら、5%アンモニア水150gを5時間かけて添加し、
これにより液中にシリカ粒子を生成させた。添加終了後
の液をさらに同様の温度で1時間保持し、液中のシリカ
粒子を熟成させた。次いでこのシリカ粒子を含む液から
限外ろ過により液中に含まれている未反応のエチルシリ
ケート、メタノールおよびアンモニアを除去すると同時
に純水を加え、SiO2 濃度が5重量%であり、平均粒
径が110オングストロームのシリカ粒子が分散したシ
リカゾルBを得た。
【0066】−アルコキシシラン部分加水分解物の調製
− 196.1gのメチルシリケート−51、エタノール6
83.9gおよび純水120.0gの混合溶液に1%ア
ンモニア水を添加して、混合溶液のpHを8.0に調節
した。この混合溶液を50℃で1時間加熱してメチルシ
リケートの加水分解を行なった後、濃硝酸でpHを2.
5に調整し、さらに50℃で30分間加熱することによ
りアルコキシシラン部分加水分解物bを得た。
【0067】−塗布液の調製− 上記のようにして得られたシリカゾルBとアルコキシシ
ラン部分加水分解物bとを固形分重量比で1/1の割合
で混合した以外は、実施例1と同様にしてシリカゾルと
アルコキシシラン部分加水分解物との反応、得られた反
応物を含む液の脱イオン処理および溶媒置換を順次行な
い、SiO2 濃度が20重量%である塗布液を得た。
【0068】−被膜の評価− 上記のようにして得られた塗布液のイオン濃度を実施例
1と同様に測定し、さらに実施例1と同様にして被膜の
評価を行なった。
【0069】結果を表1に示す。
【0070】
【実施例3】 −シリカゾルの調製− 実施例1で得られたシリカゾルAに実施例1の塗布液と
同様にして脱イオン処理を行ない、シリカゾルCを得
た。
【0071】−アルコキシシラン部分加水分解物の調製
− 実施例2で得られたアルコキシシラン部分加水分解物b
を含む液に実施例1の塗布液と同様にして脱イオン処理
を行ない、アルコキシシラン部分加水分解物cを得た。
【0072】−塗布液の調製− 上記のようにして得られたシリカゾルCとアルコキシシ
ラン部分加水分解物cとを固形分重量比で3/7の割合
で混合し、実施例1と同様の条件で反応させた。次い
で、この反応物を含む液に実施例1と同様の脱イオン処
理を行なった後、この液に含まれている水およびアルコ
ールを、ロータリーエバポレータで留去した後、乳酸エ
チルで置換し、SiO2 濃度が20重量%である塗布液
を得た。
【0073】−被膜の評価− 上記のようにして得られた塗布液のイオン濃度を実施例
1と同様に測定し、さらに実施例1と同様にして被膜の
評価を行なった。
【0074】結果を表1に示す。
【0075】
【実施例4】 −シリカゾルの調製− 純水139.1gとメタノール169.9gの混合溶液
を60℃に加熱保持しながら、この混合溶液に、前記エ
チルシリケート−28の水/メタノール混合溶液(エチ
ルシリケート;532.5g、水/メタノール混合溶
媒;2450g、水/メタノールの重量比;1/4)2
982.5gと0.25%アンモニア水596.4gと
を同時に52時間かけて添加し、これにより混合溶液中
にシリカ粒子を生成させた。添加終了後の液をさらに同
様の温度で3時間保持し、液中のシリカ粒子を熟成させ
た。次いでこのシリカ粒子を含む液から限外ろ過により
液中に含まれている未反応のエチルシリケート、メタノ
ールおよびアンモニアを除去すると同時に純水を加え、
SiO2 濃度が10重量%であり、平均粒径が250オ
ングストロームのシリカ粒子が分散したシリカゾルDを
得た。
【0076】−アルコキシシラン部分加水分解物の調製
− メチルトリメトキシシラン454.5g、エタノール1
85.5gおよび純水360.0gの混合溶液に濃硝酸
を添加して、混合溶液のpHを1.0に調節した。この
混合溶液を50℃で2時間加熱することによりアルコキ
シシランの部分加水分解を行ない、次いでこの液に1%
アンモニア水を添加してpHを7.0に調整した後、こ
の液を50℃で2時間加熱することによりアルコキシシ
ラン部分加水分解物dを得た。
【0077】−塗布液の調製− 上記のようにして得られたシリカゾルDとアルコキシシ
ラン部分加水分解物dとを固形分重量比で7/3の割合
で混合し、実施例3と同様にしてシリカゾルとアルコキ
シシラン部分加水分解物との反応、得られた反応物を含
む液の脱イオン処理および溶媒置換を順次行ない、Si
2 濃度が20重量%である塗布液を得た。
【0078】−被膜の評価− 上記のようにして得られた塗布液のイオン濃度を実施例
1と同様に測定し、さらに実施例1と同様にして被膜の
評価を行なった。
【0079】結果を表1に示す。
【0080】
【実施例5】−シリカゾルの調製− エチルシリケト−28に代えてメチルトリメトキシシ
ラン169.4gとエチルシリケト−28 266.
3gを用いた以外は実施例4と同様にしてシリカゾルを
調製し、SiO2 濃度が10重量%であり、平均粒径が
250オングストロームのシリカ粒子が分散したシリカ
ゾルEを得た。
【0081】−アルコキシシラン部分加水分解物の調製
− メチルトリメトキシシラン227.3g、エチルシリケ
ト−28 357.1g、エタノール175.0gお
よび純水240.0gの混合溶液に1%アンモニア水を
添加して、混合溶液のpHを8.5に調節した。この混
合溶液を50℃で2時間加熱することによりアルコキシ
シランの部分加水分解を行ない、次いでこの液に95%
酢酸水溶液を添加してpHを4に調整した後、この液を
50℃で5時間加熱することによりアルコキシシラン部
分加水分解物eを得た。
【0082】−塗布液の調製− 上記のようにして得られたシリカゾルEとアルコキシシ
ラン部分加水分解物eとを固形分重量比で4/1の割合
で混合した以外は実施例3と同様にしてシリカゾルとア
ルコキシシラン部分加水分解物との反応、得られた反応
物を含む液の脱イオン処理および溶媒置換を順次行な
い、SiO2 濃度が20重量%である塗布液を得た。
【0083】−被膜の評価− 上記のようにして得られた塗布液のイオン濃度を実施例
1と同様に測定し、さらに実施例1と同様にして被膜の
評価を行なった。
【0084】結果を表1に示す。
【0085】
【比較例1〜4】塗布液の脱イオン処理を行なわない以
外はそれぞれ実施例1、2、4、5と同様にして塗布液
を調製し、得られた塗布液のイオン濃度を実施例1と同
様に測定し、さらに実施例1と同様にして被膜の評価を
行なった。
【0086】結果を表2に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−263476(JP,A) 特開 平5−163464(JP,A) 特開 昭57−128752(JP,A) 特表 平5−507512(JP,A) 米国特許5035745(US,A) 国際公開91/16999(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 183/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカゾルとアルコキシシラン部分加水分
    解物との反応物を含み、かつ塗布液中のイオン濃度が1.
    0ミリモル/リットル以下である被膜形成用塗布液の製
    造方法であって、 以下の(1)〜(4)の工程からなることを特徴とする被膜形
    成用塗布液の製造方法; (1)一般式RnSi(OR')4-n (式中、R、R'は炭素数
    1〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
    し、nは0〜3の整数である。)で示されるアルコキシ
    シランを、水および有機溶媒の存在下で、アルカリ触媒
    を用いて加水分解重縮合してシリカゾルを調製する工
    程、 (2)一般式RnSi(OR')4-n(式中、R、R'は炭素数1
    〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
    し、nは0〜3の整数である)で示されるアルコキシシ
    ランを、酸触媒またはアルカリ触媒を用いて加水分解し
    てアルコキシシランの部分加水分解物を含む分散液を調
    製する工程、 (3)前記工程(1)で得られたシリカゾルと、前記工程(2)
    で得られたアルコキシシラン部分加水分解物の分散液と
    を混合して、100℃以下の温度で0.5〜5時間、加
    熱処理を行い、シリカゾル中のシリカ粒子とアルコキシ
    シラン部分加水分解物とを反応させる工程、および (4)前記工程(3)で得られたシリカゾル中のシリカ粒子と
    アルコキシシラン部分加水分解物との反応物を含む液
    を、陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂により脱
    イオン処理を行う工程。
  2. 【請求項2】前記工程(1)および(2)で用いられるアルカ
    リ触媒は、アンモニア、アミンまたは第4級アンモニウ
    ム化合物であることを特徴とする請求項1に記載の被膜
    形成用塗布液の製造方法。
  3. 【請求項3】前記工程(2)で用いられる酸触媒は、塩
    酸、硝酸または硫酸であることを特徴とする請求項1に
    記載の被膜形成用塗布液の製造方法。
  4. 【請求項4】前記工程(4)で脱イオン処理される陽イオ
    ンおよび陰イオンは、前記工程(1)および前記工程(2)で
    用いられるアルカリ触媒または酸触媒に起因するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の被膜形成用塗布
    液の製造方法。
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