JP2851915B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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Description
かも膜形成時の収縮率が小さくヒビ割れがなく、絶縁
性、機械的強度、耐薬品性等に優れたシリカ系絶縁膜を
有する半導体装置に関する。
有している。たとえば、従来公知の半導体装置では、シ
リコン基板上にシリカ系絶縁膜が設けられており、多層
配線構造を有する半導体集積回路では配線層間を絶縁す
るために用いられたり、さらには素子表面の保護あるい
はPN接合の保護などのためにシリカ系絶縁膜が用いられ
ている。
マCVD法等の気相法で形成されている。
の有機ケイ素化合物がアルコールに溶解または分散され
た状態にある塗布液を所謂SOG法(Spin On Glass法)
などによって基板に塗布し、得られた塗膜を約800℃の
温度に加熱して硬化させることによってシリカ系絶縁膜
を形成することもできる。
って得られたシリカ系絶縁膜は、膜中に含まれている有
機ケイ素化合物の未分解有機残基が分解することに起因
してボイドやピンホールが発生し、このために膜の緻密
性が失われて比誘電率を小さくすることができないとい
う問題点がある。
のために、特に厚膜とした場合にシリカ系絶縁膜にヒビ
割れが発生し易くなるなどの問題点もある。
ものであって、ピンホールあるいはボイドなどが発生す
ることがなく、極めて緻密であって比誘電率およびエッ
チレートが小さく、しかも成膜時の収縮率が小さく、成
膜時にヒビ割れが生じることがなく、密着性、機械的強
度、耐薬品性、耐湿性、絶縁性などに優れたシリカ系絶
縁膜を有する半導体装置を提供することを目的としてい
る。
〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
し、nは0〜3の整数である)で示されるアルコキシシ
ランを加水分解重縮合したのち、加熱処理して得られる
シリカゾルと、 前記アルコキシシランの部分加水分解物とを100℃以
下の温度で反応させ、得られた反応物を含む絶縁膜形成
用塗布液から形成されたシリカ系絶縁膜を有することを
特徴としている。
る。
とえばシリコン基板上、多層配線構造を有する半導体集
積回路の配線層間、素子表面上あるいはPN接合部分上な
どに有している。
縁膜形成用塗布液から形成される。
アルキル基、アリール基またはビニル基)で示されるア
ルコキシシランを加水分解重縮合して得られるシリカゾ
ルと、 前記したアルコキシシランの部分加水分解物との反応
物を含む液が使用される。
は、たとえば下記方法によって調製することができる。
は2種以上のアルコキシシランを、水、有機溶媒および
アルカリ触媒の存在下に加水分解重縮合させることによ
り得られ、このようなシリカゾルの調製法としては、従
来より公知の方法を採用することができる。
1〜8のアルキル基、アリール基またはビニル基を表わ
している。
シラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシ
シラン、テトラブトキシシラン、テトラオクチルシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロ
ポキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリ
ブトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が
挙げられる。
ル類、エステル類等が挙げられ、より具体的には、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール
などのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなど
のグリコールエーテル類、エチレングリコール、プロピ
レングリコールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸
エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類等が
用いられる。
リ金属水酸化物、第4級アンモニウム化合物、アミン系
カップリング剤など、水溶液中でアルカリ性を示す化合
物が用いられ、反応混合物のpHが7〜12、好ましくは8
〜11となるような量で用いられる。
ば、水−アルコール混合溶媒を撹拌しながら、この混合
溶媒にアルコキシシランおよび、例えばアンモニア水の
ようなアルカリ触媒を添加し、反応させる。
1モル当り5〜50モル、好ましくは5〜25モルとなるよ
うな量で用いられ、アンモニアは、前記のpH範囲となる
量で、例えば0.01〜1.0モル/SiO2モル、好ましくは0.05
〜0.8モル/SiO2モルとなるような量で配合される。
以下の温度で、好ましくは沸点より5〜10℃程度低い温
度で行なわれるが、オートクレーブ等の耐熱耐圧容器を
用いる場合には、この温度よりもさらに高い温度で行な
うこともできる。
ンの重縮合が三次元的に進行し、シリカ粒子が生成、成
長する。
混合溶媒に、アルコキシシランとアンモニアとを添加
し、水−アルコール混合溶媒の沸点以下の温度、すなわ
ち約100℃以下の温度で反応を進行させて、シリカ粒子
を生成・成長させ、その後、加圧下で上記温度を溶媒の
沸点以上の温度、すなわち約100℃以上の温度に昇温
し、一定時間保持する加熱処理を行なっても良い。
重縮合が一層促進され、密度の大きいシリカ粒子が分散
したシリカゾルが得られる。
ようなシリカゾルは、その平均粒径が約50〜500Å、好
ましくは100〜300Åの範囲内の均一なシリカ粒子である
ことが好ましい。この粒径が50Å未満では、得られる絶
縁膜形成用塗布液を用いた膜成形時に、膜面にクラック
が発生する傾向があり、一方、500Åを越えると膜にボ
イドが多発し、緻密な膜が得られない傾向がある。
%以下、好ましくは40重量%以下となるような量で含ま
れていることが望ましい。シリカ含量が50重量%を越え
るとゲル化し易い傾向がある。
には、上記のようにして得られたシリカゾルとアルコキ
シシランまたはその部分加水分解物とを反応させるが、
その際に、前述の方法で得られた未精製のシリカゾルを
そのまま用いてもよいが、このように両者を反応させる
に先立ち、予めシリカゾルから、限外濾過等の手段によ
り分散媒の水−有機溶媒系を水系に溶媒置換させておく
ことが好ましい。
に行なっても良い。
うにして、まずシリカゾルを調製したのち、さらにこの
シリカゾルと新たなアルコキシシランまたはその部分加
水分解物とを反応させることによって得られる。シリカ
ゾルと反応させるアルコキシシランは、シリカゾルの調
製に用いられたものと同一のものでも良く、また必ずし
も同一のものでなくても良い。この反応においては、シ
リカゾル中のシリカ粒子の成長あるいは新たなシリカ粒
子の生成はほとんど起らず、シリカ粒子の表面で、この
シリカ粒子と新たなアルコキシシランとの結合反応が起
り、その結果、優れた特性を有するシリカ系絶縁膜を与
える塗布液が得られる。
ルコキシシランは、予め部分加水分解させずに用いても
良いが、常法に従って予め部分加水分解させて得られる
部分加水分解物として用いることが好ましく、このよう
にすると、ゾルの凝集、ゲル化が起こり難くなる傾向が
ある。
際には、通常、水、有機溶媒、酸またはアルカリ触媒が
用いられる。有機溶媒およびアルカリ触媒としては、前
述したものが挙げられる。酸触媒としては、具体的に
は、塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸、酢酸、シュウ酸な
どの有機酸または金属石ケンなど水溶液中で酸性を示す
化合物が用いられる。
り、通常、0.1〜2モル、好ましくは0.5〜2モルの量で
用いられる。酸触媒が用いられる場合には、反応液のpH
が、通常、0〜6、好ましくは1〜3となるような量
で、また、アルカリ触媒が用いられる場合には、反応液
のpHが、通常、7〜10、好ましくは7〜8となるような
量で用いられる。
水分解物の分子量は、約100〜10,000、好ましくは500〜
5000(ポリスチレン換算分子量)であることが望まし
い。
が得られるが、さらに、先に出願した特願平1−189,04
6号あるいは特願平1−253,580号記載の方法により得ら
れる塗布液を本発明に係る絶縁膜形成用塗布液における
部分加水分解物として用いることもできる。すなわち、
特願平1−189,046号に記載されているように、 一般式R1 nSi(OR2)4-n (式中、R1は炭化水素基であ
り、R2は炭化数1〜4のアルキル基であり、nは0〜3
である)で示されるアルコキシシランの1種または2種
以上を、有機溶媒、水およびアルカリ触媒の存在下で部
分加水分解し、 次いで得られた部分加水分解液を、水および酸触媒の
存在下でさらに部分加水分解してなる、アルコキシシラ
ン部分加水分解物の縮重合物を含むシリカ系被膜形成用
塗布液を、絶縁膜形成用塗布液における部分加水分解物
として用いることができる。あるいは、特願平1−253,
580号に記載されているように、一般式 R1 nSi(OR2)4-n(式中、R1は炭化水素基であり、R2は
炭化数1〜4のアルキル基であり、nは0〜3である)
で示されるアルコキシシランの1種または2種以上を、
有機溶媒、水および酸の存在下で部分加水分解し、 次いで得られた部分加水分解液をアルカリと接触さ
せ、得られた塗布液にさらに必要に応じて酸を加えて酸
性にしてなる、アルコキシシラン部分加水分解物の縮重
合物を含むシリカ系被膜形成用塗布液を、絶縁膜形成用
塗布液における部分加水分解物として用いることもでき
る。
には、シリカゾルと、アルコキシシランあるいはその部
分加水分解物とを、 シリカゾル中のSiO2(A)の重量/アルコキシシラン
あるいはその部分加水分解物中のSiO2(B)の重量=0.
1〜20.0、好ましくは0.25〜10.0となるような重量比で
混合させることが望ましい。
は、耐熱性、耐湿性には優れるが、厚い膜厚を有するシ
リカ系被膜を形成するとクラックが発生しやすくなる傾
向が生じ、一方成分(B)の量が多くなると、得られる
シリカ系被膜は耐熱性、耐湿性に劣る傾向が生ずる。
部分加水分解物とを混合した後、約100℃以下、好まし
くは80℃以下の温度で、また温度条件等により変動する
が、通常、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間加熱処
理を行なう。このような処理を行なうと、本発明に係る
絶縁膜形成用塗布液が得られる。なお、処理温度の下限
には特に制限はないが、低温になる程反応時間が長くな
り、生産性に劣る。一方、100℃を越えると、アルコキ
シシランの加水分解反応が進行し過ぎるため好ましくな
い。
成するには、上記のようにして得られた被膜形成用塗布
液をシリコン基板上、多層配線構造を有する半導体集積
回路の配線層間、素子表面あるいはPN接合部分上などの
半導体装置上に塗布し、次いで加熱すればよい。なお、
このような塗布液の塗布方法としては、スプレー法、ス
ピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、ス
クリーン印刷法、転写印刷法など通常の方法を採用する
ことができる。
0〜800℃程度である。
シリカ系絶縁膜を形成する場所によって異なり、たとえ
ば、シリコン基板上の場合は通常1000〜2500Å程度であ
り、多層配線構造を有する半導体集積回路の配線層間の
場合は約5000Å以上とする必要がある場合がある。
生することがなく、極めて緻密であって比誘電率および
エッチレートが小さく、しかも成膜時の収縮率が小さ
く、成膜時にヒビ割れが生じることがなく、密着性、機
械的強度、耐薬品性、耐湿性、絶縁性などに優れたシリ
カ系絶縁膜を有する半導体装置を得ることができる。
が、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものでは
ない。
ルシリケート−28(多摩化学工業製)110.4gを加えたの
ち、65℃に加熱し、この温度を保持しながら5%アンモ
ニア水89.5gを3時間かけて添加した。添加終了後、さ
らにこの温度で1時間熟成した。熟成後、この反応液を
限外濾過で未反応エチルシリケート、メタノール、アン
モニアを除去すると同時に純水を加えた。その結果SiO2
濃度5重量%、平均粒径約100ÅのSiO2粒子が分散した
シリカゾル(A)を得た。
ルシリケート−51(多摩化学工業製)121.6gを加えたの
ち、45℃に加熱し、この温度を保持しながら5%アンモ
ニア水150gを5時間かけて添加した。添加終了後、さら
にこの温度で1時間熟成した。その後、未反応メチルシ
リケート、メタノール、アンモニアを除去すると同時に
純水を加え、SiO2濃度5重量%、平均粒径約110ÅのSiO
2粒子が分散したシリカゾル(B)を得た。
に保持し、これに、エチルシリケート−28の水−メタノ
ール溶液(重量比2/8の水/メタノール混合液2450gにエ
チルシリケート−28を532.5g加えたもの)2982.5gおよ
び0.25%アンモニア水596.4gを同時に52時間かけて添加
した。添加終了後、さらにこの温度で3時間熟成した。
その後、限外濾過法で同様の操作を行ない、SiO2濃度10
重量%、平均粒径約250ÅのSiO2粒子が分散したシリカ
ゾル(C)を得た。
ト−40(多摩化学工業製)を372.8g用いた以外は、シリ
カゾル(C)と同様の条件で水分散ゾルを得た。この水
分散ゾルをオートクレーブで150℃、12時間処理し、SiO
2濃度10重量%、平均粒径約270ÅのSiO2粒子が分散した
シリカゾル(D)を得た。
トキシシラン169.4gとエチルシリケート−48 266.3gの
混合液を用いた以外は、シリカゾル(D)と同様の条件
で調製し、SiO2濃度10重量%、平均粒径約250ÅのSiO2
粒子が分散したシリカゾル(E)を得た。
時間処理して、シリカゾル(F)を得た。(SiO2濃度、
粒子の平均粒径はシリカゾル(A)と同じ。) 2.(アルコキシシラン部分加水分解物の調製) (1)エチルシリケート−28(多摩化学工業製)357.1
g、エタノール402.9gおよび純水240.0gの混合溶液に濃
硝酸を添加し、pHを1.5に調整した。この溶液を50℃、
1時間反応させることによって部分加水分解物(A)を
得た。
g、エタノール683.9gおよび純水120.0gの混合溶液に1
%アンモニア水を添加し、pHを8.0に調整した。これを5
0℃、1時間加水分解させ、その後、濃硝酸でpHを2.5に
調整し、さらに50℃、30分間処理した(部分加水分解物
(B))。
5.5gおよび純水360.0gの混合溶液を濃硝酸でpH 1.0に
調整したのち、50℃、2時間加水分解させた。その後、
1%アンモニア水を添加し、pHを7.0に調整したのち、
さらに50℃で2時間処理した。(部分加水分解物
(C))。
ート−28 357.1g、エタノール175.0gおよび純水240.0g
の混合溶液を1%アンモニア水でpH 8.5に調整し、50
℃、2時間加水分解させた。次いで、95%酢酸水溶液で
pH 4に調整したのち、さらに50℃で5時間処理した。
(部分加水分解物(D))。
ート−51 156.9g、エタノール330.4gおよび純水240.0g
の混合溶液を濃硝酸でpH 2.0に調整し、50℃、1時間
加水分解させた。次いで、1%トリエタノールアミン水
溶液でpHを7.0に調整したのち、さらに50℃で2時間処
理した。(部分加水分解物(E))。
して得られたアルコキシシラン部分加水分解物を表1記
載の所定の割合で混合し、50℃で1時間加熱処理した。
次いで、ロータリーエバポレーターで、水、アルコール
を留去し、プロピレングリコールモノプロピルエーテル
または乳酸エチルと溶媒置換し、SiO2濃度が20重量%で
ある塗布液I〜VIを調製した。
に上記部分加水分解物AおよびBを、それぞれシリコン
ウェハー上にスピナーにより4000rpmで塗布し、150℃で
10分乾燥した後、窒素中で800℃で30分間加熱して表2
に示す膜厚のシリカ系絶縁膜を得た。
有無を目視で観察し、比誘電率およびエッチレートを測
定した。結果を表2に示す。
蒸着膜を形成し、これを測定用電極としてインピーダン
スアナライザーで測定した。また、エッチレートは純水
1にHF5ccを溶解したHF水溶液中にそれぞれのシリカ
系絶縁膜を5分間浸漬した前後の膜厚を測定し、この前
後の膜厚差から算出した。
のシリカ系絶縁膜と比較して比誘電率およびエッチレー
トがともに小さい緻密な膜であることが分かる。
D、Eを、2μmのライン アンド スペースピッチの
Al配線が施されたシリコンウェハー上にスピンコート法
で塗布し、150℃で5分間乾燥した。しかる後窒素中で4
00℃で30分間加熱してシリカ系絶縁膜を形成した。これ
らのシリカ系絶縁膜の膜厚はいずれも5000Å程度であっ
た。
ÅのSiO2膜を設け、層間絶縁膜を形成した。この層間絶
縁膜にRIEドライエッチング法で0.8μm□のコンタクト
ホールを設けた後、2層目のAl配線をスパッタリング法
により形成し、2層Al配線素子を作成した。
コンタクト抵抗、層間絶縁膜のクラック発生の有無およ
び比誘電率を測定した結果を表3に示す。
生が見られるのに対し、本発明に係る層間絶縁膜におい
てはクラックの発生はなく、また、本発明に係る層間絶
縁膜は比誘電率が小さく、かつコンタクト抵抗も小さ
く、本発明によれば優れた半導体装置が提供できること
が分かる。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 RnSi(OR′)4-n(式中、R、
R′は炭素数1〜8のアルキル基、アリール基またはビ
ニル基を表わし、nは0〜3の整数である)で示される
アルコキシシランを加水分解重縮合したのち、加熱処理
して得られるシリカゾルと、 アルコキシシランの部分加水分解物とを100℃以下の温
度で反応させ、得られた反応物を含む絶縁膜形成用塗布
液から形成されたシリカ系絶縁膜を有することを特徴と
する半導体装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11101890A JP2851915B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 半導体装置 |
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