JP2851871B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2851871B2 JP18904789A JP18904789A JP2851871B2 JP 2851871 B2 JP2851871 B2 JP 2851871B2 JP 18904789 A JP18904789 A JP 18904789A JP 18904789 A JP18904789 A JP 18904789A JP 2851871 B2 JP2851871 B2 JP 2851871B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、さ
らに詳しくは、特定の比誘電率を有するシリカ系絶縁膜
が設けられた半導体装置およびその製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 半導体集積回路の集積度を高めるため、たとえば第1
図に示すような、多層配線が用いられている。このよう
な多層配線の製造工程について説明すると、シリコンな
どの基板11上に、絶縁膜としての熱酸化膜12を形成した
後、アルミニウム膜などからなる第1配線層13を形成す
る。次いでこの上にCVD法あるいはプラズマCVD法などに
よって、シリカ膜、窒化ケイ素膜などの層間絶縁膜14を
被着させ、この層間絶縁膜14上に、この絶縁膜14を平坦
化するためのシリカ絶縁膜15を形成し、このシリカ絶縁
膜15上に必要に応じてさらに第2層間絶縁膜16を被着さ
せた後、第2配線層(図示せず)を形成している。
上記のようなシリカ系絶縁膜15は、従来、シラノール
などの有機ケイ素化合物をアルコールに溶解あるいは分
散してなる塗布液を、スピンコーティング法などによる
いわゆるSOG法(Spin on Glass法)によって塗布し、得
られた塗膜を加熱して硬化させることによって形成され
ていた(SOG膜)。
ところで上記のようにして配線層が形成された基板上
に設けられたシリカ系絶縁膜は、ピンホールあるいはボ
イドなどが発生することがあり、絶縁性、機械的強度、
耐薬品性、耐湿性などの点で必ずしも充分には満足でき
なかった。
また、上記のようにして形成されたシリカ系絶縁膜15
は、多孔質であって緻密性に劣り、スルーホールの開口
時にエッチング液が膜中に浸透し、必要以外の部分をエ
ッチングしてしまうという問題点があった。
さらに上記のような多層配線を有する半導体装置で
は、特にスルーホールを開口し、第2配線層を形成する
際のスパッタリング時に、配線層中のアルミニウムなど
の配線が酸化されて酸化アルミニウムなどとなり、抵抗
値が増大して導電不良を生じてしまうことがあった。
このような配線層における導電不良は、シリカ系絶縁
膜中には再吸着した水分が含有されており、この水分が
配線部を酸化して絶縁性のAl2O3が生成するために生じ
ていると推定される。
さらに上記のような塗布法によって形成されたシリカ
系絶縁膜は、CVD法によって形成されたシリカ系絶縁膜
と比較して誘電率が高く、そのバラツキも大きいという
問題点もあった。
すなわち1メガ以上の半導体装置においては、スルー
ホールの孔径が1μmとなり、近接する絶縁膜の誘導率
が高くなると、静電誘導によりAl電極のインピーダンス
が増大し、応答速度の遅れ、消費電力の増大を招くとい
う欠点がある。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたも
のであって、比誘電率が低く、ピンホールあるいはボイ
ドなどが発生することがなくエッチング速度が小さく緻
密であって、絶縁性に優れるとともに機械的強度、耐薬
品性、耐湿性などに優れているようなシリカ絶縁膜が設
けられた半導体装置およびその製造方法を提供すること
を目的としている。
発明の概要 本発明に係る半導体装置は、(比誘電率が3.0〜4.5で
あり、かつ一般式 R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは0〜3である)で示されるアルコ
キシシランの1種または2種以上を、有機溶媒、水およ
びアルカリ触媒の存在下で部分加水分解したのち、得ら
れた部分加水分解液を、水および酸触媒の存在下でさら
に部分加水分解して得られるアルコキシシラン部分加水
分解物の縮重合物が含まれたシリカ系被膜形成用塗布液
を用いて形成されたシリカ系絶縁膜が、半導体上に設け
られていることを特徴としている。
また本発明に係る半導体装置の製造方法は、 一般式 R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは0〜3である)で示されるアルコ
キシシランを、有機溶媒、水およびアルカリ触媒の存在
下で部分加水分解し、 次いで得られた部分加水分解液を、水および酸触媒の
存在下でさらに部分加水分解して得られるアルコキシシ
ラン部分加水分解物の縮重合物が含まれたシリカ系被膜
形成用塗布液を、半導体基板上に塗布した後加熱して、
シリカ系絶縁膜を半導体基板上に設ける工程を含むこと
を特徴としている。
発明の具体的説明 以下本発明に係る半導体装置およびその製造方法につ
いて具体的に説明する。
本発明に係る半導体装置では、たとえば第1図に示す
ように、シリコンなどの基板11上に熱酸化膜などの第1
絶縁膜12を介して配線層13が設けられており、この配線
層13上に層間絶縁膜14が設けられている。
この層間絶縁膜14上に、シリカ系絶縁膜15が設けられ
ており、このシリカ系絶縁膜15は、層間絶縁膜14の表面
を平坦にして、この上にさらに第2配線層(図示せず)
を形成するための膜である。
本発明の半導体装置に形成されたシリカ系絶縁膜は、
比誘電率が3.0〜4.5好ましくは3.0〜4.0である。このシ
リカ系絶縁膜の比誘電率が4.5を越えると、前述した如
き問題点が顕著になり、半導体装置の高速化が阻害され
る。また、3.0より低くすると、被膜の他の特性が害な
われるので好ましくない。このようなシリカ系絶縁膜
は、一般式 R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは0〜3である)で示されるアルコ
キシシランの1種または2種以上を、有機溶媒、水およ
びアルカリ触媒の存在下で部分加水分解したのち、得ら
れた部分加水分解液を、水および酸触媒の存在下でさら
に部分加水分解して得られるアルコキシシラン部分加水
分解物の縮重合物が含まれたシリカ系被膜形成用塗布液
を用いて形成される。
またこのシリカ系絶縁膜を、水1中にフッ化水素が
5cc溶解されたフッ化水素水溶液に5分間浸漬した後の
膜厚と、浸漬前の膜厚とから計算されるエッチング速度
(Å/分)は25Å/分以下好ましくは20Å/分以下であ
ることが望ましい。したがってこのシリカ系絶縁膜は緻
密である。
なお上記のような配線層13は、たとえばアルミニウム
などの金属によって形成されている。また層間絶縁膜14
は、具体的には、窒化ケイ素膜、シリカ膜などであっ
て、これらはCVD法あるいはプラズマCVD法などによって
形成することができる。
本発明に係る半導体装置では、第2図に示すようにシ
リカ系絶縁膜15上に直接第2配線層を形成することもで
きる。
また本発明に係る半導体装置では、第3図に示すよう
に基板11上に第1絶縁膜12を介して設けられた配線層13
上に、層間絶縁膜14を介することなく直接上記のような
シリカ系絶縁膜15を層間絶縁膜として形成してもよい。
この場合、第2層間絶縁膜16は省略することもできる。
また、本発明に係る半導体装置では、本発明の塗布液
により第1図の第1絶縁膜12を形成しても良い。
次に本発明に係る半導体装置の製造方法について説明
する。
本発明に係る半導体装置の製造方法では、下記に説明
するようにして調製されたシリカ系被膜形成用塗布液
を、配線層が形成される前、または配線層が形成された
基板上に塗布した後加熱して、シリカ系絶縁膜を、半導
体基板上に設けている。
このシリカ系被膜形成用塗布液は、 一般式R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは0〜3である)で示されるアルコ
キシシランを、有機溶媒、水およびアルカリ触媒の存在
下で部分加水分解し、 次いで得られた部分加水分解液を、水および酸触媒の
存在下でさらに部分加水分解することによって調製され
る。
本発明で用いられるアルコキシシランは、 一般式R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基であり、nは0〜3である)で示される。
R1の炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エ
チル基、ビニル基などが挙げられる。
このようなアルコキシシランとしては、具体的には、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、モノメ
チルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、モノエチルトリメトキシシラン、モノエチルトリ
エトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチル
ジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシランなどが用いられる。
これらのアルコキシシランは、単独でまたは混合して
用いられる。
上記のようなアルコキシシランを溶解するための有機
溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブなどのエチレングリコー
ルエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、乳
酸メチル等のエステル酸などが用いられる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは混合して用いられ
る。
アルカリ触媒としては、具体的には、アンモニア、ア
ミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム等の金属水酸化物など水溶液中でアルカリ性を示
す化合物が用いられる。
本発明では、まず、上記のようなアルコキシシラン
を、有機溶媒、水およびアルカリ触媒の存在下で部分加
水分解する。
この際アルコキシシランは、反応混合液中でSiO2とし
て3〜25重量%好ましくは5〜20重量%の量で用いられ
ることが望ましい。
水は、アルコキシシランのSi−OR基1モルに対して0.
1〜2モル好ましくは0.5〜1モルの量で用いられる。水
の量がアルコキシシランのSi−OR基1モルに対して0.1
モル未満であると、アルコキシシランの加水分解が不充
分となる傾向が生じ、一方2モルを超えるとアルコキシ
シランの加水分解速度が速くなりすぎて、アルコキシシ
ランの縮重合度をコントロールすることが困難となる傾
向が生ずる。
アルカリ触媒は、反応混合物のpHが6〜12好ましくは
7〜10となるような量で用いることが望ましい。反応混
合物のpHが高くなるほどアルコキシシランの加水分解速
度が速くなり、水の添加量を減少させることができ、ま
た部分加水分解速度を低くすることができる。
アルコキシシランの部分加水分解反応は、10〜100℃
好ましくは20〜60℃の温度で行なうことが望ましい。ま
た上記の反応時間は、反応温度によって大きく変化する
が、通常0.5〜5時間好ましくは1〜3時間程度であ
る。
上記のようにしてアルカリ触媒の存在下にアルコキシ
シランの部分加水分解反応を行なうと、アルコキシシラ
ンは部分加水分解され、アルコキシシラン部分加水分解
物の縮重合物が生成する。この縮重合物の分子量(ポリ
スチレン換算重量平均分子量)は100〜5,000好ましくは
500〜2,000であることが望ましい。
この際生成するアルコキシシラン部分加水分解物の縮
重合物の分子量が100未満であると、最終的に得られる
シリカ系被膜中に有機残基(たとえばOR基)が残存し、
緻密な被膜が形成されない傾向が生じ、一方5,000を超
えると最終的に得られるシリカ系被膜が多孔質となりや
すくなる傾向が生ずる。
次に、上記のようにしてアルコキシシランを有機溶
媒、水およびアルカリ触媒の存在下で部分加水分解して
得られた反応混合物に、酸触媒を添加して残存するアル
コキシシランの部分加水分解を行なう。
酸触媒としては、具体的には、塩酸、硝酸、硫酸など
の無機酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸が用いられる。
酸触媒は、反応混合物のpHが0〜6好ましくは1〜5
となるような量で用いられる。
アルコキシシランの部分加水分解反応は、pHが低くな
るほど速くなるため、反応系のpH、水の量、部分加水分
解温度を適宜コントロールすることが好ましい。
上記のようにして酸触媒の存在下にアルコキシシラン
を部分加水分解するに際して、反応混合液に必要に応じ
て水を添加してもよく、また新たなアルコキシシランを
添加してもよい。
酸触媒によるアルコキシシランの部分加水分解反応
は、10〜100℃好ましくは20〜60℃の温度で行なうこと
が望ましい。また上記の反応時間は、反応温度によって
大きく変化するが、通常0.5〜5時間好ましくは1〜3
時間程度である。
このようにしてアルカリ触媒の存在下にアルコキシシ
ランを部分加水分解し、次いで酸触媒の存在下にアルコ
キシシランを部分加水分解すると、アルコキシシラン部
分加水分解物の縮重合物を含むシリカ系被膜形成用塗布
液が得られるが、この塗布液を、半導体基板上に塗布
し、次いで乾燥、焼成すれば基板上に被膜が形成され
る。このアルコキシシラン部分加水分解物の縮重合物の
分子量は、通常100〜10,000であり、好ましくは500〜5,
000であることが望ましい。なお該塗布液を基板上に塗
布するには、スプレー法、スピンコート法、ディップコ
ート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、転写印刷
法など通常の方法を採用することができる。
上記の焼成温度は、通常300〜900℃好ましくは450〜8
00℃程度である。
上記のようなシリカ系被膜形成用塗布液を用いて形成
されるシリカ系被膜は、比誘電率が3.0〜4.5好ましくは
3.0〜4.0である。またこのシリカ系被膜のエッチング速
度は、25Å/分以下好ましくは20Å/分以下であること
が望ましい。そしてこのシリカ系被膜はピンホール、ク
ラックなどの欠陥がなく、緻密であって、機械的強度に
優れるとともに耐薬品性、耐湿性、絶縁性にも優れてい
る。本発明で上記のような緻密なシリカ系被膜が得られ
るのは、アルコキシシランをアルカリ触媒次いで酸触媒
の存在下で部分加水分解することによって、有機残基の
含量が少ない塗布膜が得られ、この塗布膜を焼成する際
に、これらの残基が分解して生ずるボイドの発生が抑制
されるためであろうと考えられる。
本発明で形成されるシリカ系被膜の膜厚は、例えば半
導体基板上に形成する絶縁膜12の場合は、通常1,000〜
2,000Å程度であるが、層間絶縁膜の場合は5000Å以上
の膜厚を有するシリカ系被膜が必要である場合が生ず
る。このような場合には、アルコキシシランとして、テ
トラアルコキシシランと、モノメチルトリメトキシシラ
ンなどのトリアルコキシシランあるいはジメチルジメト
キシシランなどのジアルコキシシランとの混合物を用い
ることが好ましい。なお膜厚が5000Å未満であるような
シリカ系被膜を得るには、アルコキシシランとして、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのテト
ラアルコキシシランを用いることが好ましい。
テトラアルコキシシランと、トリアルコキシシランあ
るいはジアルコキシシランとは、最初から混合して用い
てもよく、またたとえばアルカリ触媒による部分加水分
解工程はテトラアルコキシシランのみを用いて行ない、
酸触媒による部分加水分解工程に際して、トリアルコキ
シシランあるいはジアルコキシシランを添加してもよ
い。
テトラアルコキシシランと、トリアルコキシシランあ
るいはジアルコキシシランとの混合割合は、テトラアル
コキシシラン:トリアルコキシシラン:ジアルコキシシ
ランが0.5〜4.5:5〜9:0〜2(SiO2としての重量比)で
あることが望ましい。
テトラアルコキシシランの量が多くなると、得られる
シリカ系被膜は、耐熱性、耐湿性には優れるが、厚い膜
厚を有するシリカ系被膜を形成するとクラックが発生し
やすくなる傾向が生じ、一方トリアルコキシシランある
いはジアルコキシシランの量が多くなると、得られるシ
リカ系被膜は耐熱性、耐湿性に劣る傾向が生ずる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 テトラエトキシシラン(多摩化学工業製エチルシリケ
ート−28,SiO2換算テトラエトキシシラン濃度28重量
%)357gと、水120gと、IPA 523gとを混合・撹拌し、
次いで1%NH3水を添加してpH 8に調整した。得られ
た混合液を50℃に1時間保って、テトラエトキシシラン
の部分加水分解を行なった。部分加水分解後に得られる
アルコキシシラン部分加水分解物の縮重合物は、ポリス
チレン換算の分子量が800であった。
次いでこの反応混合液に濃硝酸を添加してpH2に調整
した後、30℃に12時間保って、テトラエトキシシランの
部分加水分解をさらに行なって、シリカ系被膜形成用塗
布液を調製した。この塗布液中のテトラエトキシシラン
部分加水分解物の縮重合物の分子量は、2,000であっ
た。
実施例2 テトラエトキシシラン(多摩化学工業製エチルシリケ
ート−40,SiO2換算テトラエトキシシラン濃度40重量
%)250gと、水60gと、エチルセロソルブ690gとを混合
・撹拌し、1%のモノエタノールアミンを添加してpH
9に調整した。得られた混合液を50℃に2時間保って、
テトラエトキシシランの部分加水分解を行なった。部分
加水分解後に得られるアルコキシシラン部分加水分解物
の縮重合物は、分子量が500であった。
次いでこの反応混合液に濃塩酸を添加してpH1に調整
した後、50℃に2時間保って、テトラエトキシシランの
部分加水分解をさらに行なって、シリカ系被膜形成用塗
布液を調製した。この塗布液中のテトラエトキシシラン
部分加水分解物の縮重合物の分子量は、2,500であっ
た。
実施例3 テトラメトキシシラン(多摩化学工業製メチルシリケ
ート−51,SiO2換算テトラメトキシシラン濃度51重量
%)98gと、水90gと、プロピレングリコールモノプロピ
ルエーテル812gとを混合・撹拌し、トリエタノールアミ
ンを添加してpH 7に調整した。得られた混合液を50℃
に30分間保って、テトラメトキシシランの部分加水分解
を行なった。部分加水分解後に得られるアルコキシシラ
ン部分加水分解物の縮重合物は、分子量が2000であっ
た。
次いでこの反応混合液にリン酸を添加してpH2に調整
した後、30℃に1時間保って、テトラメトキシシランの
部分加水分解をさらに行なって、シリカ系被膜形成用塗
布液を調製した。この塗布液中のテトラメトキシシラン
部分加水分解物の縮重合物の分子量は、3,200であっ
た。
実施例4 実施例3で用いたメチルシリケート−51 118gと、水
72gと、エチルセロソルブ556gとを混合・撹拌し、0.1%
NH3水を添加してpH 7に調整した。得られた混合液を5
0℃に1時間保って、テトラメトキシシランの部分加水
分解を行なった。部分加水分解後に得られるアルコキシ
シラン部分加水分解物の縮重合物は分子量が1200であっ
た。
次いでこの反応混合液に酢酸を添加してpH4に調整し
た後、ジメチルジメトキシシラン30gと、メチルトリメ
トキシシラン170gと、水54gとを撹拌しながら添加し、5
0℃に3時間保ってさらにアルコキシシランの部分加水
分解を行なって、シリカ系被膜形成用塗布液を調製し
た。この塗布液中のアルコキシシラン部分加水分解物の
縮重合物の分子量は、2,200であった。
実施例5 実施例3で用いたメチルシリケート−51 118gと、水
72gと、プロピレングリコールモノプロピルエーテル491
gとを混合・撹拌し、0.1%NH3水を添加してpH 7に調
整した。得られた混合液を50℃に1時間保って、テトラ
メトキシシランの部分加水分解を行なった。部分加水分
解後に得られるアルコキシシラン部分加水分解物の縮重
合物は、分子量が1000であった。
次いでこの反応混合液に酢酸を添加してpH5に調整し
た後、メチルトリメトキシシラン205gと、水54gとを撹
拌しながら添加し、50℃に1時間保って、さらにアルコ
キシシランの部分加水分解を行なって、シリカ系被膜形
成用塗布液を調製した。この塗布液中のアルコキシシラ
ン部分加水分解物の縮重合物の分子量は、2,800であっ
た。
比較例1 エチルシリケート−28 357gと、水240gと、エタノー
ル403gとを混合・撹拌しながら、濃硝酸を添加してpH
1に調整した。得られた混合液を50℃に1時間保ってテ
トラエトキシシランの部分加水分解を行なって、シリカ
系被膜形成用塗布液を調製した。この塗布液に含まれる
アルコキシシラン部分加水分解物の縮重合物は、分子量
が1500であった。
比較例2 ジメチルジメトキシシラン30gと、メチルトリメトキ
シシラン170gと、メチルシリケート51 118gと、水126g
とを混合・撹拌した後、酢酸を添加してpH 4に調整し
た後、50℃に10時間保って、アルコキシシランの部分加
水分解を行なって、シリカ系被膜形成用塗布液を調製し
た。この塗布液に含まれるアルコキシシラン部分加水分
解物の縮重合物は、分子量が2200であった。
以上の実施例および比較例で得られた塗布液を、シリ
コンウエハー上に4000rpmでスピナー塗布し、150℃で19
0分乾燥した後、窒素中で、800℃で30分焼成した。得ら
れたSiO2膜の膜厚は、表−1に示すように1100〜2500Å
であり、クラックは発生していなかった。これらの膜の
比誘電率およびエッチレートを表−1に示す。
エッチレート:HF水溶液(HF5cc/H2O1)中に5分間
浸漬後の膜厚と、浸漬前の膜厚の変化からエッチングの
速度を計算した。
表1からわかるとおり、本発明のシリカ系絶縁膜の比
誘電率は低い。また、エッチレートの値も小さい。即
ち、緻密な被膜が形成されている。
次に、実施例(4)(5)および比較例(2)で得ら
れた塗布液を、2μmのラインアンドスペースピッチの
Al配線が施されたシリコンウエハー上に、スピンコート
報で塗布し、150℃で15分間乾燥した。次いで窒素中で4
50℃で30分間焼成してシリカ系絶縁膜を形成した。この
シリカ系絶縁膜の膜厚は、、5000Åであった。さらにこ
の膜上に、CVD法により厚さ2000ÅのSiO2膜を塗布して
層間絶縁膜を形成した。この層間絶縁膜に、RIE法によ
るドライエッチングで0.8μm口のコンタクトホールを
設けた後、2層目のA1配線をスパッタリング法で形成
し、2層A1配線素子を作成した。このようにして得られ
た素子の上下A1配線間のコンタクト抵抗と層間絶縁膜の
比誘電率を測定した。次表−2に結果を示す。
表−2から、上記のようにして形成されたシリカ系絶
縁膜は、再吸着水分の脱離によるAl配線の酸化がないた
め、コンタクト抵抗が小さい。また誘電率も低い。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明に係るシリカ系絶縁膜が設け
られた半導体装置の断面図である。 11……基材、12……第1絶縁層 13……配線層、14……第1層間絶縁層 15……シリカ系絶縁膜、16……第2層間絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/312 H01L 21/316

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比誘電率が3.0〜4.5であり、 かつ一般式 R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
    ルキル基であり、nは0〜3である)で示されるアルコ
    キシシランの1種または2種以上を、有機溶媒、水およ
    びアルカリ触媒の存在下で部分加水分解したのち、得ら
    れた部分加水分解液を、水および酸触媒の存在下でさら
    に部分加水分解して得られるアルコキシシラン部分加水
    分解物の縮重合物が含まれたシリカ系被膜形成用塗布液
    を用いて 形成されたシリカ系絶縁膜が、半導体上に設けられてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】一般式 R1 nSi(OR24-n (式中、R1は炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4のア
    ルキル基であり、nは0〜3である)で示されるアルコ
    キシシランの1種または2種以上を、有機溶媒、水およ
    びアルカリ触媒の存在下で部分加水分解し、 次いで得られた部分加水分解液を、水および酸触媒の存
    在下でさらに部分加水分解して得られるアルコキシシラ
    ン部分加水分解物の縮重合物が含まれたシリカ系被膜形
    成用塗布液を、半導体基板上に塗布した後加熱して、シ
    リカ系絶縁膜を半導体基板上に設ける工程を含むことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
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