JP4662000B2 - 膜形成用組成物、膜の形成方法および絶縁膜 - Google Patents

膜形成用組成物、膜の形成方法および絶縁膜 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオルガノシロキサン系の膜形成用組成物に関し、さらに詳しくは、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料として、低比誘電率、かつ高弾性率を有する膜が形成可能なポリオルガノシロキサン系の膜形成用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子などにおける層間絶縁膜として、CVD法などの真空プロセスで形成されたシリカ(SiO2 )膜が多用されている。そして、近年、より均一な層間絶縁膜を形成することを目的として、SOG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテトラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低比誘電率の層間絶縁膜が開発されている。
しかしながら、現在、知られている有機SOGの比誘電率は、3〜4程度であり、それより優れた低比誘電率を有し、かつ充分な機械的強度を有するものは知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するための膜形成用の組成物に関し、さらに詳しくは、例えば半導体素子などにおける層間絶縁膜として、低比誘電率で、かつ高弾性率の硬化膜を形成することが可能なポリオルガノシロキサン系の膜形成用組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)下記一般式(1)で表される化合物(以下「化合物(1)」ともいう)、下記一般式(2)で表される化合物(以下「化合物(2)」ともいう)および下記一般式(3)で表される化合物(以下「化合物(3)」ともいう)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物をアルカリ触媒の存在下に加水分解し、縮合した加水分解縮合物(以下「(A)加水分解縮合物」ともいう)、ならびに
(B)化合物(1)、化合物(2)および化合物(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を酸触媒の存在下に加水分解し、縮合した加水分解縮合物(以下「(B)加水分解縮合物」ともいう)
を含有することを特徴とする膜形成用組成物に関する。
a Si(OR1 4-a ・・・・・(1)
(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R1 は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR2 4 ・・・・・(2)
(式中、R2 は1価の有機基を示す。)
3 b (R4 O)3-b Si−(R7 d −Si(OR5 3-c 6 c
・・・・・(3)
〔式中、R3 〜R6 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R7 は酸素原子、フェニレン基または−(CH2 n −で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
ここで、(A)加水分解縮合物のGPC法による重量平均分子量は、5万〜1,000万であることが好ましい。
また、(B)成分の加水分解縮合物のGPC法による重量平均分子量は、500〜30万であることが好ましい。
さらに、上記(A)成分は、一般式(2)で表される化合物の加水分解縮合物(完全加水分解縮合物換算)を25〜75重量%含有することが好ましい。
さらに、上記(A)成分は、一般式(1)で表される化合物および一般式(2)で表される化合物からなるシラン化合物の加水分解縮合物であることが好ましい。
また、上記(A)成分と(B)成分の割合は、(A)成分(完全加水分解縮合物換算)100重量部に対し、(B)成分(完全加水分解縮合物換算)が1〜900重量部が好ましい。
さらに、本発明の膜形成用組成物のpHは、7以下であることが好ましい。
次に、本発明は、上記膜形成用組成物を基板に塗布し、加熱することを特徴とする膜の形成方法に関する。
ここで、上記膜の形成方法によって得られる膜の用途としては、絶縁膜が好ましい。
次に、本発明は、上記絶縁膜を有する半導体装置に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、膜を形成するベースポリマーとして、(A)成分〔化合物(1),(2)および(3)の群から選ばれた少なくとも1種を、アルカリ触媒の存在下に、加水分解、縮合してなる加水分解縮合物(加水分解物および/またはその縮合物)〕、ならびに(B)成分〔化合物(1),(2)および(3)の群から選ばれた少なくとも1種を、酸触媒の存在下に、加水分解、縮合してなる加水分解縮合物(加水分解物および/またはその縮合物)〕を用いた、ポリオルガノシロキサン系の膜形成用組成物である。この本発明の組成物を、浸漬またはスピンコート法などにより、シリコンウエハなどの基材に塗布し、加熱により、(A)〜(B)成分の熱重縮合を行なうと、(A)〜(B)成分がガラス質または巨大高分子の膜を形成し、得られる膜は、低比誘電率で、かつ高弾性率のため機械的強度に優れ、層間絶縁膜材料を形成することができる。
【0006】
ここで、本発明において、加水分解とは、上記(A)〜(B)成分を構成する化合物(1)〜(3)中のR1 O−,R2 O−基,R4 O−基およびR5 O−基が水と反応してシラノール基を生成することである。
また、本発明において、縮合とは、(A)〜(B)成分を構成する化合物(1)〜(3)の加水分解物のシラノール基が縮合してSi−O−Si結合を形成したものであるが、本発明では、シラノール基がすべて縮合している必要はなく、僅かな一部のシラノール基が縮合したもの、縮合の程度が異なっているものの混合物などをも生成することを包含した概念である。
【0007】
(A)加水分解縮合物
(A)加水分解縮合物は、上記化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物をアルカリ触媒の存在下に、加水分解・縮合して得られる。以下、化合物(1)〜(3)、アルカリ触媒について説明する。
化合物(1);
上記一般式(1)において、RおよびR1 の1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。また、一般式(1)において、Rは1価の有機基、特にアルキル基またはフェニル基であることが好ましい。
ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。
一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
【0008】
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−iso−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、トリ−tert−ブトキシシラン、トリフェノキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−iso−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリ−tert−ブトキシシラン、フルオロトリフェノキシシランなど;
【0009】
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシランなど;
【0010】
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルトリメトキシシランなど;
を挙げることができる。
【0011】
好ましくは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランである。
これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
【0012】
化合物(2);
上記一般式(2)において、1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。
【0013】
化合物(3);
上記一般式(3)において、1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
一般式(3)のうち、R7 が酸素原子の化合物としては、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサンなどを挙げることができる。
【0014】
これらのうち、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサンなどを、好ましい例として挙げることができる。
【0015】
また、一般式(3)において、dが0の化合物としては、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェノキシジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシランなどを挙げることができる。
【0016】
これらのうち、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシランなどを、好ましい例として挙げることができる。
【0017】
さらに、一般式(3)において、R7 が−(CH2 n −で表される基の化合物としては、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ-t- ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼンなど挙げることができる。
【0018】
これらのうち、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼンなどを好ましい例として挙げることができる。
【0019】
本発明において、(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)としては、上記化合物(1),(2)および(3)の1種もしくは2種以上を用いることができる。
【0020】
なお、上記(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、R1 O−基,R2 O−基,R4 O−基およびR5 O−基の総量1モル当たり、5〜50モルの水を用いることが好ましく、7〜30モルの水を加えることが特に好ましい。添加する水の量が5モルより少ない場合は、十分な比誘電率と弾性率が得られない場合があり、一方、50モルより多い場合は、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。
【0021】
アルカリ触媒;
本発明の(A)加水分解縮合物を製造するに際しては、上記化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、アルカリ触媒を用いる。アルカリ触媒としては、無機塩基のほか、有機塩基などが挙げられる。
ここで、無機塩基としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどを挙げることができる。
また、有機塩基としては、例えば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−プロピルプロパノールアミン、N−ブチルプロパノールアミン、N−メチルブタノールアミン、N−エチルブタノールアミン、N−プロピルブタノールアミン、N−ブチルブタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジエチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルプロパノールアミン、N,N−ジブチルプロパノールアミン、N,N−ジメチルブタノールアミン、N,N−ジエチルブタノールアミン、N,N−ジプロピルブタノールアミン、N,N−ジブチルブタノールアミン、N−メチルジメタノールアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジプロパノールアミン、N−プロピルジプロパノールアミン、N−ブチルジプロパノールアミン、N−メチルジブタノールアミン、N−エチルジブタノールアミン、N−プロピルジブタノールアミン、N−ブチルジブタノールアミン、N−(アミノメチル)メタノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−(アミノメチル)ブタノールアミン、N−(アミノエチル)メタノールアミン、N−(アミノエチル)エタノールアミン、N−(アミノエチル)プロパノールアミン、N−(アミノエチル)ブタノールアミン、N−(アミノプロピル)メタノールアミン、N−(アミノプロピル)エタノールアミン、N−(アミノプロピル)プロパノールアミン、N−(アミノプロピル)ブタノールアミン、N−(アミノブチル)メタノールアミン、N−(アミノブチル)エタノールアミン、N−(アミノブチル)プロパノールアミン、N−(アミノブチル)ブタノールアミン、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチルアミン、エトキシプロピルアミン、エトキシブチルアミン、プロポキシメチルアミン、プロポキシエチルアミン、プロポキシプロピルアミン、プロポキシブチルアミン、ブトキシメチルアミン、ブトキシエチルアミン、ブトキシプロピルアミン、ブトキシブチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミン、メチルアミノメチルアミン、メチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルアミノブチルアミン、エチルアミノメチルアミン、エチルアミノエチルアミン、エチルアミノプロピルアミン、エチルアミノブチルアミン、プロピルアミノメチルアミン、プロピルアミノエチルアミン、プロピルアミノプロピルアミン、プロピルアミノブチルアミン、ブチルアミノメチルアミン、ブチルアミノエチルアミン、ブチルアミノプロピルアミン、ブチルアミノブチルアミン、ピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、モルホリン、メチルモルホリン、ジアザビシクロオクラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウムなどを挙げることができる。
これらのアルカリ触媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
【0022】
上記アルカリ触媒の使用量は、化合物(1)〜(3)中のR1 O−基,R2 O−基,R4 O−基およびR5 O−基で表される基の総量1モルに対して、通常、0.00001〜0.5モル、好ましくは0.00005〜0.5モルである。アルカリ触媒の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
【0023】
このようにして得られる(A)加水分解縮合物の分子量は、GPC(屈折率,粘度,光散乱測定)法による重量平均分子量で、好ましくは5万〜1,000万、さらに好ましくは10万〜900万、特に好ましくは20万〜800万である。5万未満では、十分な比誘電率と弾性率が得られない場合があり、一方、1,000万より大きい場合は、塗膜の均一性が低下する場合がある。
また、このようにして得られる(A)加水分解縮合物は、粒子状の形態をとっていないことにより、基板状への塗布性が優れるという特徴を有している。粒子状の形態をとっていないことは、例えば透過型電子顕微鏡観察(TEM)により確認される。
【0024】
なお、(A)成分中、各成分を完全加水分解縮合物に換算したときに、化合物(2)は、化合物(1)〜(3)の総量中、5〜75重量%、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは15〜70重量%である。また、化合物(1)および/または(3)は、化合物(1)〜(3)の総量中、95〜25重量%、好ましくは90〜30重量%、さらに好ましくは85〜30重量%である。化合物(2)が、化合物(1)〜(3)の総量中、5〜75重量%であることが、得られる塗膜の弾性率が高く、かつ低誘電性に特に優れる。
ここで、本発明において、完全加水分解縮合物とは、化合物(1)〜(3)中のR1 O−基,R2 O−基,R4 O−基およびR5 O−基が100%加水分解してSiOH基となり、さらに完全に縮合してシロキサン構造となったものをいう。
また、(A)成分としては、得られる組成物の貯蔵安定性がより優れるので、化合物(1)および化合物(2)の加水分解縮合物であることが好ましい。
【0025】
さらに、(A)加水分解縮合物では、化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、アルカリ触媒の存在下に加水分解・縮合して、加水分解縮合物とし、好ましくはその重量平均分子量を5万〜1,000万となすが、その後、組成物のpHを7以下に調整することが好ましい。
pHを調整する方法としては、
(1)pH調整剤を添加する方法、
(2)常圧または減圧下で、組成物中よりアルカリ触媒を留去する方法、
(3)窒素、アルゴンなどのガスをバブリングすることにより、組成物中からアルカリ触媒を除去する方法、
(4)イオン交換樹脂により、組成物中からアルカリ触媒を除く方法、
などが挙げられる。これらの方法は、それぞれ、組み合わせて用いてもよい。
【0026】
ここで、上記pH調整剤としては、無機酸や有機酸が挙げられる。
無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸、シュウ酸などを挙げることができる。
また、有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸などを挙げることができる。
なお、上記の酸を触媒として合成された後述する(B)加水分解縮合物をブレンドすることもできる。
【0027】
上記pH調整剤による組成物のpHは、7以下、好ましくは1〜6に調整される。このように、加水分解縮合物の重量平均分子量を5万〜1,000万となしたのち、上記pH調整剤により上記範囲内にpHを調整することにより、得られる組成物の貯蔵安定性が向上するという効果が得られる。
pH調整剤の使用量は、組成物のpHが上記範囲内となる量であり、その使用量は、適宜選択される。
【0028】
(B)加水分解縮合物
(B)加水分解縮合物は、上記化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を酸触媒の存在下に、加水分解・縮合して得られる。
ここで、化合物(1)〜(3)の種類や加水分解・縮合に用いられる水の量は、(A)加水分解縮合物に用いられるシラン化合物や水の量と同様であるので、省略する。
なお、上記(B)成分を構成する化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、R1 O−基,R2 O−基,R4 O−基およびR5 O−基の総量1モルあたり、0.25〜5モルの水を用いることが好ましく、0.3〜3モルの水を加えることが特に好ましい。添加する水の量が0.25〜5モルの範囲内であれば、塗膜の均一性が低下する恐れがなく、また、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れも少ないためである。
【0029】
酸触媒;
本発明の(B)加水分解縮合物を製造するには、上記化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、酸触媒を用いる。
ここで、酸触媒の種類としては、上記(A)加水分解縮合物の調製の際に用いられることのあるpH調整剤である無機酸や有機酸と同様であるので、その説明は省略する。なお、酸触媒としては、有機酸が好ましい。
【0030】
上記酸触媒の使用量も、化合物(1)〜(3)中のR1 O−基,R2 O−基,R4 O−基およびR5 O−基で表される基の総量1モルに対して、通常、0.00001〜0.5モル、好ましくは0.00005〜0.1モルである。酸触媒の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
【0031】
このようにして得られる(B)加水分解縮合物の分子量は、GPC(屈折率,粘度,光散乱測定)法による重量平均分子量で、好ましくは500〜30万、さらに好ましくは700〜20万、特に好ましくは1,000〜10万である。500未満では、塗膜の均一性が低下する場合があり、一方、30万より大きい場合は、貯蔵安定性が得られない場合がある。
また、このようにして得られる(B)加水分解縮合物も、粒子状の形態をとっていないことにより、基板状への塗布性が優れるという特徴を有している。粒子状の形態をとっていないことは、例えば透過型電子顕微鏡観察(TEM)により確認される。
【0032】
(A)成分と(B)成分の割合
本発明の膜形成用組成物は、上記(A)〜(B)成分を含有するが、両者の割合は、(A)成分(完全加水分解縮合物換算)100重量部に対し、(B)(完全加水分解縮合物換算)が好ましくは1〜900重量部、さらに好ましくは3〜800重量部、特に好ましくは5〜800重量部である。(B)成分が1重量部未満では、得られる塗膜の機械的強度が充分でない場合があり、一方、900重量部を超えると、充分な低比誘電率が得られない場合がある。
【0033】
(C)溶媒
本発明の膜形成用組成物は、(A)加水分解縮合物と(B)加水分解縮合物とを、(C)溶媒に溶解または分散してなる。
この(C)溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒およびエステル系溶媒の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【0034】
ここで、アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコールなどのモノアルコール系溶媒;
【0035】
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコールなどの多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル系溶媒;
などを挙げることができる。
これらのアルコール系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
【0036】
これらアルコールのうち、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどが好ましい。
【0037】
ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、フェンチョンなどのほか、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ヘプタンジオンなどのβ−ジケトン類などが挙げられる。
これらのケトン系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
【0038】
アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、N−ホルミルモルホリン、N−ホルミルピペリジン、N−ホルミルピロリジン、N−アセチルモルホリン、N−アセチルピペリジン、N−アセチルピロリジンなどが挙げられる。
これらアミド系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
【0039】
エステル系溶媒としては、ジエチルカーボネート、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
これらエステル系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
以上の(C)溶媒は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0040】
本発明の膜形成用組成物は、上記の(C)溶媒を含有するが、(A)〜(B)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加水分解および/または縮合する際に、同様の溶媒を使用することができる。
【0041】
具体的には、水およびアルカリ触媒(あるいは酸触媒)を添加した上記(C)溶媒中に、化合物(1)〜(3)の少なくとも1種を一括または断続的あるいは連続的に添加したのち、さらに加水分解および縮合反応を行う。この際の反応温度としては、通常、0〜100℃、好ましくは15〜90℃である。
【0042】
その他の添加剤
本発明で得られる膜形成用組成物には、さらに界面活性剤などの成分を添加してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、さらには、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、含フッ素界面活性剤などを挙げることができる。
なお、本発明の組成物中には、塗膜を均一にするために、シリカ粒子が含まれていないことが望ましい。
【0043】
組成物の調製方法
本発明の組成物を調製するに際しては、例えば、水とアルカリ触媒(または酸触媒)を添加した(C)溶媒中に、化合物(1)〜(3)の少なくとも1種(以下「シラン化合物」ともいう)を一括または断続的もしくは連続的に添加して、通常、0〜100℃、好ましくは15〜90℃で1〜12時間撹拌し、加水分解および縮合反応を行う。調製の各段階において、濃縮または(C)溶媒添加による希釈を行うことで任意の濃度に調整できる。
【0044】
本発明の組成物の調製方法の具体例としては、下記(1)〜(12)の方法などにより、(A)成分あるいは(B)成分を調製し、次いで、得られた(A)〜(B)成分をブレンドすればよい。
(1)水、アルカリ触媒(または酸触媒)および(C)溶媒からなる混合物に、所定量のシラン化合物を加えて、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(2)水、アルカリ触媒(または酸触媒)および(C)溶媒からなる混合物に、所定量のシラン化合物を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解、縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(3)所定のシラン化合物および(C)溶媒からなる混合物に、水、アルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を加えて、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(4)所定のシラン化合物および(C)溶媒からなる混合物に、水、アルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
【0045】
(5)所定のシラン化合物、アルカリ触媒(または酸触媒)および(C)溶媒からなる混合物に、水および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を加えて、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(6)所定のシラン化合物、アルカリ触媒(または酸触媒)および(C)溶媒からなる混合物に、水および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(7)所定量の水および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物に、所定量のシラン化合物、アルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を加えて、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(8)所定量の水および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物に、所定量のシラン化合物、アルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を、連続的あるいは断続的に添加して、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
【0046】
(9)所定量の水、シラン化合物および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物に、所定量のアルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を加えて、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(10)所定量の水、シラン化合物および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物に、所定量のアルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を、連続的あるいは断続的に添加して、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(11)所定量のアルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物に、所定量の水、シラン化合物および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を加えて、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
(12)所定量のアルカリ触媒(または酸触媒)および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物に、所定量の水、シラン化合物および必要に応じて(C)溶媒からなる混合物を、連続的あるいは断続的に添加して、加水分解・縮合反応を行ない、(A)加水分解縮合物〔または(B)加水分解縮合物〕を得る。
なお、本発明において、シラン化合物を加水分解・縮合する際の反応液の固形分濃度は、通常、0.1〜50重量%である。
【0047】
このようにして得られる本発明の組成物の全固形分濃度は、好ましくは、2〜50重量%、好ましくは2〜30重量%であり、使用目的に応じて適宜調整される。組成物の全固形分濃度が2〜50重量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲となり、保存安定性もより優れるものである。
なお、この全固形分濃度の調整は、必要であれば、濃縮および上記(C)溶媒による希釈によって行われる。
【0048】
このようにして得られる本発明の組成物は、必要に応じて、フィルターでろ過したのち、使用することができる。
フィルターは、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロース、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリエーテルサルホン、四フッ化エチレン(PTFE)、ポリアミドなどの材質のものを使用することができる。好ましくは、孔径0.2μm以下のPTFE製フィルター、特に好ましくは、孔径0.05μm以下のPTFE製フィルターを用いることが、組成物中の異物を除去し、得られる塗膜の均一性が優れる点で好ましい。
上記のようなフィルターは、材質や孔径の異なるものを組み合わせて使用することができ、また、同一材質や孔径の異なるものを、複数個組み合わせて使用することもできる。
【0049】
本発明の組成物を用いて膜を形成するには、まず本発明の組成物を基板に塗布し、塗膜を形成する。
ここで、本発明の組成物を塗布することができる基板としては、半導体、ガラス、セラミックス、金属などが挙げられる。
また、塗布方法としては、スピンコート、ディッピング、ローラーブレードなどが挙げられる。
本発明の組成物は、特にシリコンウエハ、SiO2 ウエハ、SiNウエハなどの上に塗布され、絶縁膜とすることに適している。
【0050】
この際の加熱方法としては、ホットプレート、オーブン、ファーネスなどを使用することができ、加熱雰囲気としては、大気下、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空下、酸素濃度をコントロールした減圧下などで行なうことができる。
ここで、加熱処理条件は、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空下もしくは酸素濃度100ppm以下にコントロールした減圧下で、450℃以下の温度で処理することが好ましい。
また、上記の(A)成分の硬化速度を制御するため、必要に応じて、段階的に加熱したり、窒素、空気、酸素、減圧などの雰囲気を選択することができる。
【0051】
このようにして得られる本発明の膜の比誘電率は、低比誘電率であり、通常、2.7〜1.5、好ましくは2.6〜1.5、さらに好ましくは2.5〜1.5である。
【0052】
また、本発明の膜は、高弾性率を有し、ヤング率が、通常、3〜10GPa、好ましくは4〜10GPaである。
この弾性率は、本発明に記載の方法で調製した(A)〜(B)成分の加水分解縮合物を本発明記載の方法で焼成することにより得られる。
【0053】
さらに、本発明の膜は、膜密度が、通常、0.5〜1.4g/cm3 、好ましくは0.5〜1.3g/cm3 、さらに好ましくは0.5〜1.2g/cm3 である。膜密度が0.5g/cm3 未満では、塗膜の機械的強度が低下し、一方、1.4g/cm3 を超えると、低比誘電率が得られない。
【0054】
さらに、本発明の膜は、吸水性が低い点に特徴を有し、例えば、塗膜を127℃、2.5atm、100%RHの環境に1時間放置した場合、放置後の塗膜のIRスペクトル観察からは塗膜への水の吸着は認められない。
この低吸水性は、例えば、本発明における膜形成用組成物中の化合物(2)の含有量を本発明に記載の範囲とすることにより得ることができる。
【0055】
本発明の膜は、絶縁性に優れ、高弾性率であり、さらに塗布膜の均一性、比誘電率特性、塗膜の耐クラック性、塗膜の表面硬度に優れることから、LSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAMなどの半導体素子用層間絶縁膜、半導体素子の表面コート膜などの保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶表示素子用の保護膜や絶縁膜などの用途に有用である。
また、本発明の絶縁膜を有する半導体装置は、金属配線間に本発明の膜を絶縁膜として有するものである。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、以下の記載は、本発明の態様例を概括的に示すものであり、特に理由なく、かかる記載により本発明は限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の部および%は、特記しない限り、それぞれ重量部および重量%であることを示している。
また、各種の評価は、次のようにして行なった。
【0057】
重量平均分子量
下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(屈折率,粘度,光散乱測定)法により測定した。
試料溶液:シラン化合物の加水分解縮合物を、固形分濃度が0.25%となるように、10mMのLiBrを含むメタノールで希釈し、GPC(屈折率,粘度,光散乱測定)用試料溶液とした。
装置:東ソー(株)製、GPCシステム モデル GPC−8020
東ソー(株)製、カラム Alpha5000/3000
ビスコテック社製、粘度検出器および光散乱検出器
モデル T−60 デュアルメーター
キャリア溶液:10mMのLiBrを含むメタノール
キャリア送液速度:1ml/min
カラム温度:40℃
【0058】
貯蔵安定性
本発明の組成物80mlを容量100mlのガラス製ねじ口瓶に入れて密閉し、40℃オートクレーブ中で1ヶ月放置した。放置前後のサンプルを2,500rpm、31秒のスピンコート条件で塗布し、実施例の方法で焼成したときの膜厚を光学式膜厚計(Rudolph Technologies社製、Spectra Laser200)にて測定し、その変化率{〔(放置後のサンプルの膜厚−放置前のサンプルの膜厚)/放置前のサンプルの膜厚〕×100}を算出し、下記基準にて評価した。
◎:膜厚変化率< 5%
○:膜厚変化率<10%
×:膜厚変化率≧10%
【0059】
比誘電率
得られた膜に対して蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成させ比誘電率測定用サンプルを作成した。該サンプルを周波数100kHzの周波数で、横河・ヒューレットパッカード(株)製、HP16451B電極およびHP4284AプレシジョンLCRメータを用いてCV法により当該塗膜の比誘電率を測定した。
膜密度
密度は、膜の膜厚と膜の面積から求めた体積と、膜の重量から算出した。
弾性率(ヤング率
得られた膜を、ナノインデンターXP(MST社製)を用いて、連続剛性測定法により測定した。
【0060】
吸水性
得られた塗膜を127℃、2.5atm、100%RH、の環境に1時間放置し、放置後の塗膜のIRスペクトルを観察した。放置前の塗膜のIRスペクトルと比較して、3,500cm-1付近のH2 Oに起因する吸収の有無を観察し、吸水性を下記基準に従い評価した。
○:吸収無し
×:吸収有り
【0061】
参考例1〔(A−1)成分の調製〕
25%アンモニア水溶液5g、超純水320gおよびエタノール600gの混合溶液中にメチルトリメトキシシラン15g(完全加水分解縮合物換算7.4g)とテトラエトキシシラン20g(完全加水分解縮合物換算5.8g)を加え60℃で3時間反応をさせたのち、プロピレングリコールモノプロピルエーテル200gを加え、その後、減圧下で全溶液量200gとなるまで濃縮し、固形分含有量6.6%の(A−1)成分組成物溶液を得た。得られた(A−1)成分の重量平均分子量は、30万であった。
【0062】
参考例2〔(A−1)成分の調製〕
参考例1記載の(A−1)成分溶液200gをさらに全容液量140gとなるまで濃縮し、その後、酢酸の10%プロピレングリコールモノプロピルエーテル溶液10gを添加し、固形分含有量8.8%の組成物溶液を得た。得られた(A)成分の重量平均分子量は、30万であった。また、電導度滴定により求めた残留シラノールのカウント数は、酢酸添加前後で変化が認められなかった。
【0063】
参考例3〔(B)成分の調製〕
テトラメトキシシラン101.3g(完全加水分解縮合物換算;40.0g)、メチルトリメトキシシラン203.0g(完全加水分解縮合物換算;100.0g)、ジメチルジメトキシシラン97.3g(完全加水分解縮合物換算;60.0g)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル559.3g、メチル−n−ペンチルケトン239.7gの混合溶液に、マレイン酸1.0g(触媒/SiOR=0.001mol比)を水157.7g(H2 O/SiOR=1.0mol比)に溶かした水溶液を、室温で1時間かけて滴下した。混合物の滴下終了後、さらに60℃で2時間反応させたのち、減圧下で全溶液量1,000gになるまで濃縮し、固形分含有量20%の(B)成分を得た。得られた(B)成分の重量平均分子量は、3,000であった。
【0064】
参考例4〔(A−2)成分の調製〕
参考例1において、25%アンモニア水溶液5gの代わりに25%水酸化テトラメチルアンモニウム0.5gを使用したこと以外は、参考例1と同様にして、重量平均分子量100万の成分の得た。この成分を参考例2と同様に処理を行った。得られた(A−2)成分の重量平均分子量は、100万であった。また、電導度滴定により求めた残留シラノールのカウント数は、酢酸添加前後で変化が認められなかった。
【0065】
比較参考例1
超純水320gの代わりに超純水32g、エタノール600gの代わりにエタノール888gを用いた以外は、参考例1と同様の操作を行い、固形分含有量6.6%の組成物溶液を得た。得られた組成物のポリスチレン換算分子量は、4万であった。
【0066】
実施例1
参考例1記載の(A−1)成分溶液96.5gと、参考例3記載の(B)成分溶液3.5gを混合し、固形分含有量7.1%の組成物溶液を得た。得られた組成物を、8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さらに真空中で340℃、360℃、380℃の順で、それぞれ、30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間加熱し、無色透明の膜を形成した。得られた膜の評価結果を表1に示す。
【0067】
実施例2
参考例2記載の(A−1)成分溶液84.1gと、参考例3記載の(B)成分溶液15.9gを混合し、固形分含有量10.6%の組成物溶液を得た。得られた組成物を、8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さらに真空中で340℃、360℃、380℃の順で、それぞれ、30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間加熱し、無色透明の膜を形成した。得られた膜の評価結果を表1に示す。
【0068】
実施例3
参考例4記載の(A−2)成分溶液84.1gと、参考例3記載の(B)成分溶液15.9gを混合し、固形分含有量10.6%の組成物溶液を得た。得られた組成物を8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さらに真空下で340℃、360℃、380℃の順でそれぞれ30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間加熱し、無色透明の膜を形成した。得られた膜の評価結果を表1に示す。
【0069】
比較例1
比較参考例1記載の組成物溶液87.6gと、参考例3記載の(B)成分溶液12.4gを混合し、固形分含有量8.3%の組成物溶液を得た。得られた組成物を、8インチシリコンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さらに真空中で340℃、360℃、380℃の順で、それぞれ、30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間加熱し、無色透明の膜を形成した。得られた膜の評価結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
Figure 0004662000
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、得られる膜が低比誘電率かつ高弾性率であり、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料として有用なポリオルガノシロキサン系の膜形成用組成物を提供することができる。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物をアルカリ触媒の存在下に加水分解し、縮合してなり、GPC法による重量平均分子量が5万〜1,000万である加水分解縮合物、ならびに(B)下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を酸触媒の存在下に加水分解し、縮合してなり、GPC法による重量平均分子量が500〜30万である加水分解縮合物を含有し、かつ(A)成分(完全加水分解縮合物換算)100重量部に対し、(B)成分(完全加水分解縮合物換算)を1〜900重量部含有することを特徴とする膜形成用組成物。
    aSi(OR14-a・・・・・(1)
    (式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R1 は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
    Si(OR24・・・・・(2)
    (式中、R2は1価の有機基を示す。)
    3 b(R4O)3-bSi−(R7d−Si(OR53-c6 c・・・・・(3)
    〔式中、R3 〜R6 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
  2. (A)成分が一般式(2)で表される化合物の加水分解縮合物(完全加水分解縮合物換算)を5〜75重量%含有する請求項1に記載の膜形成用組成物。
  3. (A)成分が一般式(1)で表される化合物および一般式(2)で表される化合物からなるシラン化合物の加水分解縮合物である請求項1または2に記載の膜形成用組成物。
  4. pHが7以下である請求項1〜3いずれか1項に記載の膜形成用組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の膜形成用組成物を基板に塗布し、加熱することを特徴とする膜の形成方法。
  6. 請求項5に記載の膜の形成方法によって得られる絶縁膜。
  7. 請求項6に記載の絶縁膜を有する半導体装置。
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