JP3519332B2 - 無機系被膜形成用塗布液 - Google Patents

無機系被膜形成用塗布液

Info

Publication number
JP3519332B2
JP3519332B2 JP2000022728A JP2000022728A JP3519332B2 JP 3519332 B2 JP3519332 B2 JP 3519332B2 JP 2000022728 A JP2000022728 A JP 2000022728A JP 2000022728 A JP2000022728 A JP 2000022728A JP 3519332 B2 JP3519332 B2 JP 3519332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
oxide fine
fine particles
average particle
coating liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000022728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001214093A (ja
Inventor
寛隆 水野
宏明 林
康之 大原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsuchiya KK
Original Assignee
Tsuchiya KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsuchiya KK filed Critical Tsuchiya KK
Priority to JP2000022728A priority Critical patent/JP3519332B2/ja
Publication of JP2001214093A publication Critical patent/JP2001214093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3519332B2 publication Critical patent/JP3519332B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、セラミッ
クス、各種半導体、金属等に塗布・乾燥・焼成によって
無機系被膜を形成するための塗布液およびその製造に関
するものである。さらに詳しくは、パターン形成された
導電性セラミックスや半導体上に絶縁膜を形成するため
に使用したり、ICのワイヤーボンディング部に塗布す
ることで、ワイヤー間に導電性異物が付着することによ
り起こる短絡からワイヤーを絶縁保護する場合など、基
体が複雑形状で膜厚の厚い絶縁膜が必要で、形成した絶
縁膜を400℃以上の高温雰囲気に曝す場合などに有用
な無機系被膜形成用塗布液およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、複
雑形状部分をコーティングする材料としては、TA(テ
ーブルオートメイティッドボンディング)などの電子部
品のIL(インナーリード)およびOL(アウターリー
ド)の配線パターンを保護するための絶縁材料である特
開平11−110754記載の微細無機フィラー含有ポ
リイミドシロキサンがある。一方、コーティング後高温
焼成して無機絶縁膜を形成する材料としては、パターン
形成した半導体の絶縁膜である特開平9−183948
に記載の化学式R1 nSi(OR24-n(式中R1は水
素、炭素数1〜4のアルキル基、アリール基であり、R
2は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは0〜2の整
数である)で表されるアルコキシシランの少なくとも1
種類を有機溶媒中、酸触媒の存在下で加水分解して得ら
れる反応生成物とシリコーン系界面活性剤を含有してな
る、シリカ系被膜形成用塗布液がある。
【0003】特開平11−110754記載の微細無機
フィラー含有ポリイミドシロキサンは、数十μmの絶縁
膜を形成することや複雑形状の基体上に絶縁膜を形成す
ることは可能である。しかし、絶縁膜を形成した後40
0℃以上の高温になる製造工程を経る場合には、膜中に
存在する有機成分が分解し、膜にクラックや剥がれが生
じたり、形成した絶縁膜を加熱雰囲気や真空雰囲気に曝
した場合にはガスが発生することがあり安定的に使用で
きない。一方、特開平9−183948に記載のシリカ
系被膜形成用塗布液は、絶縁膜を形成した後400℃以
上の高温になる製造工程を経る場合にも絶縁膜にクラッ
クが発生することはない。しかし、この塗布液から形成
できる絶縁膜の膜厚は数μmが限界であるため、数十μ
mの絶縁膜を形成したい場合や複雑形状の基体上に絶縁
膜を形成したい場合、膜にクラックや剥がれが生じるた
めに絶縁膜として使用できない。したがって、これらの
塗布液には絶縁膜を形成した後400℃以上の高温にな
る製造工程を経る場合に、基体上に膜厚10μm以上の
絶縁膜を形成したり、複雑形状の基体上に絶縁膜を形成
することが不可能であるという課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述のような課題を解決
するための無機系被膜形成用塗布液を製造する方法の開
発およびそれに適した材料開発をするために鋭意研究を
行った結果、シラン化合物の加水分解物及び加水分解・
縮重合物の混合物(以下、簡単のため、シラン化合物の
加水分解/縮重合物と記す)と酸化物微粒子と雲母粒子
を含有する塗布液が、被膜を形成した後400℃以上の
高温になる製造工程を経る場合にも、基体上に膜厚10
μm以上の絶縁膜を形成したり、複雑形状の基体上に絶
縁膜を形成することが可能であることを見出し、上記の
課題を解決することができた。
【0005】具体的には、本発明の塗布液が含有するシ
ラン化合物の加水分解/縮重合物と酸化物微粒子と雲母
粒子には、それぞれ下記に示す効果があることを見出し
た。シラン化合物の加水分解/縮重合物には、酸化物微
粒子と反応して酸化物微粒子を塗布液中に均一に分散さ
せる効果とさらには酸化物微粒子と雲母粒子と基板とを
強く密着させ、無機系の強固な被膜を形成する効果があ
ることを見出した。また、酸化物微粒子には、雲母粒子
間に酸化物微粒子を入れることにより、塗布液を塗布・
乾燥・焼成する際に、雲母粒子間に発生するクラックを
抑制する効果があることを見出した。雲母粒子には、ア
スペクト比が大きく鱗片状である雲母粒子が塗布液中に
存在することにより、塗布液を塗布・乾燥する際に、雲
母粒子が基板表面と平行な状態で固定されるため、焼成
する際に、基板表面と平行方向における膜の収縮率を減
少させることができ、焼成した無機系被膜にクラックが
発生することを抑制する効果があることを見出した。こ
れらの効果により、本発明の無機系被膜形成用塗布液
は、被膜を形成した後400℃以上の高温になる製造工
程を経る場合にも、基体上に膜厚10μm以上の絶縁膜
を形成したり、複雑形状の基体上に絶縁膜を形成するこ
とが可能であり、容易にその目的を達成することを見出
し、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明は、塗布・乾燥・焼成によっ
て無機系被膜を形成するための塗布液であって、パター
ン形成された導電性セラミックスや半導体上に絶縁膜を
形成するために使用したり、ICのワイヤーボンディン
グ部に塗布することで、ワイヤー間に導電性異物が付着
することにより起こる短絡からワイヤーを絶縁保護する
場合など、基体が複雑形状で膜厚の厚い絶縁膜が必要
で、形成した絶縁膜を400℃以上の高温雰囲気に曝す
場合などに有用な無機系被膜形成用塗布液およびその製
造方法に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の塗布液の製造方法は、シ
ラン化合物と水と必要に応じて有機溶剤を混合、撹拌し
てシラン化合物の加水分解/縮重合物を得る工程(1)
と、工程(1)で得られた反応溶液に酸化物微粒子を添
加し、ボールミルにて分散させる酸化物微粒子分散工程
(2)と、工程(2)で得られた分散溶液に雲母粒子と
必要に応じて有機高分子化合物を添加、撹拌して塗布液
とする雲母粒子分散工程(3)を必須の工程としてい
る。この製造方法により、無機系被膜形成用塗布液を得
ることができる。
【0008】先ず、シラン化合物と水と必要に応じて有
機溶剤を混合、撹拌してシラン化合物の加水分解/縮重
合物を得る工程(1)を説明する。この工程(1)で重
要なことは、シラン化合物の加水分解物及び加水分解・
縮重合物の混合物を得ることである。これは、例えば、
シラン化合物を加水分解し、得られる加水分解物の一部
を更に縮重合することにより、実施することができる。
このような混合物によれば、シラン化合物と酸化物微粒
子を結合させることができるため酸化物微粒子が分散し
やすくなる効果がある。さらに、雲母粒子や基板への濡
れ性が向上するため酸化物微粒子と雲母粒子と基板とを
強く密着させ、無機系の強固な被膜を形成できるように
なる。
【0009】シラン化合物と水は本発明の塗布液を製造
する為には必要不可欠な原料である。シラン化合物また
は水のどちらか一方を添加しないで塗布液を調製した場
合は、塗布液中にシラン化合物の加水分解/縮重合物が
存在しないため、酸化物微粒子の分散が不十分となり、
塗布液を保存する時に酸化物微粒子が沈降してしまった
り、酸化物微粒子と雲母粒子と基板とを強く密着させる
ことができず脆い膜しか得られない。従って、シラン化
合物および水はシラン化合物の加水分解/縮重合物を形
成することにより、酸化物微粒子を分散させ、さらに酸
化物微粒子と雲母粒子と基板とを強く密着させる役割を
果たす。有機溶剤は塗布液中のシラン化合物や酸化物微
粒子、雲母粒子の濃度を調整することで塗布液中の固形
分濃度を調整するためのものである。
【0010】添加する化学式R1 nSi(OR24-n(式
中R1はビニル、アミノ、イミノ、エポキシ、アクリロ
イルオキシ、メタクリロイルオキシ、フェニル、メルカ
プト及びアルキル基から選ばれる少なくとも一種類を含
む有機基、R2は炭素数1〜5の炭化水素基、アルコキ
シアルキル基、またはアシル基、nは0〜2の整数を表
す)で表されるシラン化合物としては、例えば、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピル
トリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブト
キシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラ
ンなどが挙げられる。これらのシラン化合物のうち一種
類だけを用いてもよいが、二種類以上を混合してもかま
わない。
【0011】添加するシラン化合物の量は、塗布液の重
量に対してシリカ換算で0.01重量%よりも少ない
と、塗布液中にシラン化合物の加水分解/縮重合物が少
量しか存在しないため、酸化物微粒子の分散が不十分と
なり、塗布液を保存する時に酸化物微粒子が沈降してし
まったり、酸化物微粒子と雲母粒子と基板とを強く密着
させることができず脆い膜しか得られないことがあり好
ましくない。また、塗布液の重量に対してシリカ換算で
25重量%よりも多いと、塗布液中にシラン化合物の加
水分解/縮重合物の量が多くなるため、厚い無機系被膜
を形成する際にクラックが生じてしまうことがあり好ま
しくない。従って、シラン化合物の添加量は、塗布液の
重量に対してシリカ換算で0.01重量%から25重量
%が好ましい。
【0012】添加する水の量は、シラン化合物1モルに
対して0.1モル以下の場合、シラン化合物の加水分解
・縮重合反応が十分に進行しないため酸化物微粒子の分
散が不十分となり、塗布液を保存する時に酸化物微粒子
が沈降してしまったり、酸化物微粒子と雲母粒子と基板
とを強く密着させることができず脆い膜しか得られない
ことがあり好ましくない。従って、水の添加量はシラン
化合物1モルに対して0.1モル以上が好ましい。
【0013】シラン化合物を加水分解・縮重合する際に
は、既知の触媒などを添加して加水分解・縮重合を促進
しても良い。この場合、添加する触媒としては、酢酸、
プロピオン酸、酪酸などの有機酸や、硝酸、塩酸、リン
酸、硫酸などの無機酸を用いることができる。
【0014】添加する有機溶剤としては、例えば、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタ
ノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコー
ル、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、テルピネ
オールなどのアルコール類、例えば、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、フェニルセロソルブなどのセロソルブ
類、メチルカルビトール、エチルカルビトール、イソプ
ロピルカルビトール、ブチルカルビトール、フェニルカ
ルビトールなどのカルビトール類、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール
などのグリコール類が挙げられる。これらの有機溶剤の
うち一種類だけを用いても良いが、二種類以上を混合し
てもかまわない。
【0015】添加する有機溶剤の量としては、塗布液中
の固形分濃度が1重量%より少ない場合には、塗布・乾
燥・焼成後に厚い無機系被膜を得ることができないこと
があるため好ましくない。従って、添加する有機溶剤の
量としては塗布液中の固形分濃度が1重量%以上となる
量が好ましい。
【0016】次に工程(1)で得られた反応溶液に酸化
物微粒子を添加し、ボールミルにて分散させる酸化物微
粒子分散工程(2)を説明する。この工程で重要なこと
はシラン化合物と酸化物微粒子を結合させることにより
反応溶液中に分散させることである。酸化物微粒子を分
散させることにより雲母粒子間に酸化物微粒子を入れる
ことができ、塗布後を塗布・乾燥・焼成する際に、雲母
粒子間に発生するクラックを抑制することができる。従
って、工程(2)は酸化物微粒子を工程(1)で得られ
た反応溶液中に分散させることである。
【0017】酸化物微粒子は本発明の塗布液を製造する
ためには必要不可欠な原料である。酸化物微粒子を添加
しないで塗布液を調製した場合は、塗布液を塗布・乾燥
・焼成する際に、雲母粒子間に焼成時の収縮率が大きい
シラン化合物しか存在しないため、雲母粒子間にクラッ
クが発生してしまう。より詳細に説明すると、酸化物微
粒子を含有しない塗布液を焼成すると、膜厚方向への収
縮率が大きいため、このことがクラック発生の原因とな
る可能性がある。このとき、雲母粒子間に酸化物微粒子
を分散配合しておけば、膜厚方向への収縮を抑制するこ
とができるのである(図1参照)。また、クラックが発
生してしまった場合でも、クラックが雲母粒子間に進展
する際、酸化物微粒子の周囲を迂回して進展しなければ
ならないので、その応力が緩和され、クラックの進展を
酸化物微粒子の周りに発生するマイクロクラックまでで
止めることができるのである。従って、酸化物微粒子
は、雲母粒子間に分散配合されることにより、焼成の際
に発生する雲母粒子間のクラックを抑制する役割を果た
す。
【0018】添加する酸化物微粒子としては、例えば、
酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化
マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マンガン、酸化タ
ングステン、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化チタンなどの酸化物の微粒子が挙げ
られる。これらの酸化物微粒子のうち一種類だけを用い
ても良いが、二種類以上を混合してもかまわない。添加
する添加物微粒子の平均粒子径としては、平均粒子径が
0.001μm以下の酸化物微粒子を添加した場合、雲
母粒子間に発生するクラックに対する抑制効果が乏しく
なり焼成の際、雲母粒子間にクラックが発生してしまう
ことがあり好ましくない。また、平均粒子径10μm以
上の酸化物微粒子を用いた場合、焼成の際、酸化物微粒
子間に大きな間隙ができてしまうため、酸化物微粒子間
にクラックの発生した膜が得られることがあり好ましく
ない。従って、添加する酸化物微粒子の平均粒子径とし
ては0.001μmから10μmの範囲が好ましい。
【0019】添加する酸化物微粒子の量としては、塗布
液中の雲母粒子の重量に対して2重量%未満の場合、焼
成の際、雲母粒子間にクラックが発生してしまうことが
あり好ましくない。また、酸化物微粒子の添加物がシラ
ン化合物1重量部に対して1000重量部より多いと、
シラン化合物による十分な分散効果が得られないため、
酸化物微粒子が雲母粒子間に均一に入らず、焼成の際、
雲母粒子間にクラックが発生してしまうことがあり好ま
しくない。従って、酸化物微粒子の量としては、塗布液
中の雲母粒子の重量に対して2重量%以上で、シラン化
合物1重量に対して1000重量部以下が好ましい。
【0020】次に工程(2)で得られた分散溶液に雲母
粒子と必要に応じて有機高分子化合物を添加、攪拌して
塗布液とする雲母粒子分散工程(3)を説明する。この
工程で重要なことは、分散溶液に雲母粒子を分散させる
ことにより、雲母粒子間に酸化物微粒子を入れることで
ある。雲母粒子間に酸化物微粒子を入れることにより、
塗布液を塗布・乾燥・焼成する際に、雲母粒子間に発生
するクラックを抑制することが可能となる。その作用メ
カニズムは、上記段落番号0017に述べたとおりであ
る(図1参照)。また、必要に応じて有機高分子化合物
を添加することにより塗布液の粘度を調整し、塗工性を
改善することも重要である。有機高分子化合物を添加す
ることにより、スピンコートやディップコートに適した
低粘度からスクリーン印刷に適した高粘度まで自由に変
化させることができる。従って、工程(3)は工程
(2)で得られた分散溶液に雲母粒子を分散させ、必要
に応じて有機高分子化合物を添加することにより塗布液
の粘度を調整し、塗工性を改善することである。
【0021】雲母粒子は本発明の塗布液を製造するため
には必要不可欠な原料である。塗布液中にアスペクト比
が大きく鱗片状で、平均粒子径が1μm以上の雲母粒子
が存在することにより、塗布液を塗布・乾燥する際に、
雲母粒子が基板表面と平行な状態で固定されるため、焼
成する際に、基板表面と平行方向における膜の収縮率を
減少させることができ、焼成した無機系被膜にクラック
が発生することを抑制することが可能となる。従って、
雲母粒子は膜厚が10μm以上と厚くてもクラックの入
らない無機系被膜を形成する役割を果たす。また、有機
高分子化合物は塗布液の粘度を調整する役割があり、有
機高分子化合物を添加することにより塗布液の粘度をス
ピンコートやディップコートに適した低粘度からスクリ
ーン印刷に適した高粘度まで自由に変化させることがで
きる。従って、有機高分子化合物は塗布液の塗工性を改
善する役割を果たす。
【0022】添加する雲母粒子としては、例えば、天然
の白雲母、金雲母、黒雲母や合成雲母などが挙げられ
る。これらの雲母のうち一種類だけを用いても良いが、
二種類以上を混合してもかまわない。添加する雲母粒子
の平均粒子径としては、1μmより小さいと、塗布液を
塗布・乾燥・焼成する際に、基板表面と平行方向におけ
る膜の収縮率を減少させる効果が小さいため、焼成した
無機系被膜にクラックが発生することがあり好ましくな
い。また、平均粒子径が200μmより大きいと、得ら
れた塗布液を静置した場合に添加した雲母粒子の沈降が
早く塗布液として使用しにくくなることがあり好ましく
ない。従って、添加する雲母粒子の平均粒子径としては
1μmから200μmが好ましい。
【0023】添加する雲母粒子の量としては、塗布液の
重量に対して1重量%より少ないと、塗布液を塗布・乾
燥・焼成する際に、基板表面と平行方向における膜の収
縮率を減少させる効果が小さいため、焼成した無機系被
膜にクラックが発生することがあり好ましくない。ま
た、塗布液の重量に対して60重量%より多いと、膜の
密着性が弱く、脆い膜ができてしまうことがあり好まし
くない。従って、雲母粒子の添加量としては塗布液の重
量に対して1重量%から60重量%が好ましい。
【0024】添加する有機高分子化合物としては、水お
よび/または有機溶剤に溶解して粘度増加効果があり、
400℃以上の焼成により完全に燃焼する化合物であれ
ば良く、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセ
ルロース、アセチルセルロースなどのセルロース類や、
ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルブチラールなどのビニルポ
リマー類、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキ
シドなどのポリエーテル類などが挙げられる。これらの
有機高分子化合物のうち一種類だけを用いても良いが、
二種類以上を混合してもかまわない。有機高分子化合物
を添加する際、分散溶液に直接添加してから溶解させて
も良いし、予め水および/または有機溶剤に溶解したも
のを添加してもかまわない。
【0025】以上のように、これらの製造工程で得られ
た塗布液中には化学式R1 nSi(OR24-n(式中R1
はビニル、アミノ、イミノ、エポキシ、アクリロイルオ
キシ、メタクリロイルオキシ、フェニル、メルカプト及
びアルキル基から選ばれる少なくとも一種類を含む有機
基、R2は炭素数1〜5の炭化水素基、アルコキシアル
キル基、またはアシル基、nは0〜2の整数を表す)で
表されるシラン化合物の加水分解/縮重合物と酸化物微
粒子と雲母粒子を含有する。この塗布液は、厚い無機系
被膜を形成するための塗布液としては最適なものであ
り、塗布・乾燥・焼成により厚くてもクラックのない無
機系被膜を形成でき、パターン形成された導電性セラミ
ックスや半導体上に絶縁膜を形成するために使用した
り、ICのワイヤーボンディング部に塗布することで、
ワイヤー間に導電性異物が付着することにより起こる短
絡からワイヤーを絶縁保護する場合など、基体が複雑形
状で膜厚の厚い絶縁膜が必要で、形成した絶縁膜を40
0℃以上の高温雰囲気に曝す場合などに有用な無機系被
膜を形成することが可能である。
【0026】上述の方法で調製された塗布液の塗布方法
としては、例えば、ディップコート、スピンコート、バ
ーコート、ロールコート、スプレーコート、ディスペン
サー塗布、スクリーン印刷、グラビア印刷などが使用可
能である。上記の方法でセラミックス基板や半導体基板
やワイヤーなどの表面に塗布膜を形成した後、水および
/または有機溶剤を除去するために例えば70℃〜20
0℃で10分〜1時間乾燥を行い、さらに、例えば40
0℃以上の温度で10分〜2時間焼成を行う。焼成雰囲
気に関しては大気中または酸素中で行う。この方法によ
り厚くてもクラックの無い無機系被膜が得られる。
【0027】以上のように本発明に係る塗布液は、塗布
・乾燥・焼成により厚くてもクラックのない無機系被膜
を形成でき、さらにはパターン形成された導電性セラミ
ックスや半導体上に絶縁膜を形成するために使用した
り、ICのワイヤーボンディング部に塗布することで、
ワイヤー間に導電性異物が付着することにより起こる短
絡からワイヤーを絶縁保護する場合など、基体が複雑形
状で膜厚の厚い絶縁膜が必要で、形成した絶縁膜を40
0℃以上の高温雰囲気に曝す場合などに有用な無機系被
膜を形成することが可能である。
【0028】
【実施例】実施例1 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gと水32.32gとイソプロ
ピルセロソルブ54.97gを取り室温で1時間攪拌し
た。この反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子
径0.3μm)61.0gをボールミルポットに入れ3
時間ボールミルにより分散させた。この分散溶液を攪拌
しながら雲母粒子(平均粒子径23μm)61.0gと
15wt%ヒドロキシプロピルセルロースのイソプロピ
ルセロソルブ溶液186.7gを添加して無機系被膜形
成用塗布液を得た。この塗布液をディスペンサーにより
スライドガラスに塗布し、100℃で30分間乾燥後5
00℃で1時間焼成して無機系被膜を得ることができ
た。
【0029】実施例2 実施例1において、15wt%ヒドロキシプロピルセル
ロースのイソプロピルセロソルブ溶液37.3gを添加
したことのみ異なる無機系被膜形成用塗布液を調製し
た。この塗布液をスピンコートによりスライドガラスに
塗布し、100℃で30分間乾燥後500℃で1時間焼
成して無機系被膜を得ることができた。
【0030】実施例3 実施例1において、ヒドロキシプロピルセルロースを添
加しない無機系被膜形成用塗布液を調製した。この塗布
液をディップコートによりスライドガラスに塗布し、1
00℃で30分間乾燥後500℃で1時間焼成して無機
系被膜を得ることができた。
【0031】実施例4 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gと水32.32gとイソプロ
ピルセロソルブ54.97gを取り室温で1時間攪拌し
た。この反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子
径0.3μm)61.0gをボールミルポットに入れ3
時間ボールミルにより分散させた。この分散溶液を攪拌
しながら雲母粒子(平均粒子径23μm)12.2gと
15wt%ヒドロキシプロピルセルロースのイソプロピ
ルセロソルブ溶液154.1gを添加して無機系被膜形
成用塗布液を得た。この塗布液をディスペンサーにより
スライドガラスに塗布し、200℃で1時間乾燥後40
0℃で2時間焼成して無機系被膜を得ることができた。
【0032】実施例5 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン35.36gと水16.20gとn−プロ
パノール27.49gを取り室温で1時間攪拌した。こ
の反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径0.
3μm)30.5gをボールミルポットに入れ3時間ボ
ールミルにより分散させた。この分散溶液を攪拌しなが
ら雲母粒子(平均粒子径23μm)152.5gと15
wt%ヒドロキシプロピルセルロースのn−プロパノー
ル溶液40.3gを添加して無機系被膜形成用塗布液を
得た。この塗布液をスクリーン印刷によりスライドガラ
スに塗布し、70℃で1時間乾燥後550℃で30分間
焼成して無機系被膜を得ることができた。
【0033】実施例6 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gと水5.39gとエチルカル
ビトール81.90gを取り室温で1時間攪拌した。こ
の反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径0.
3μm)61.0gをボールミルポットに入れ3時間ボ
ールミルにより分散させた。この分散溶液を撹拌しなが
ら雲母粒子(平均粒子径23μm)61.0gと15w
t%ヒドロキシプロピルセルロースのエチルカルビトー
ル溶液186.7gを添加して絶縁用塗布液を得た。こ
の塗布液をスクリーン印刷によりスライドガラスに塗布
し、100℃で30分間乾燥後500℃で1時間焼成し
て無機系被膜を得ることができた。
【0034】実施例7 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gと水80.79gとエチレン
グリコール6.50gを取り室温で1時間撹拌した。こ
の反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径0.
3μm)61.0gをボールミルポットに入れ3時間ボ
ールミルにより分散させた。この分散溶液を撹拌しなが
ら雲母粒子(平均粒子径23μm)61.0gと15w
t%ポリビニルアルコール水溶液186.7gを添加し
て絶縁用塗布液を得た。この塗布液をディスペンサーに
よりスライドガラスに塗布し、100℃で30分間乾燥
後500℃で1時間焼成して無機系被膜を得ることがで
きた。
【0035】実施例8 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン122.56gと水56.01gとエチル
セロソルブ48.63gを取り室温で1時間撹拌した。
この反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径
0.3μm)26.4gをボールミルポットに入れ3時
間ボールミルにより分散させた。この分散溶液を撹拌し
ながら雲母粒子(平均粒子径23μm)26.4gと1
5wt%ポリビニルピロリドンのエチルセロソルブ溶液
186.7gを添加して無機系被膜形成用塗布液を得
た。この塗布液をスクリーン印刷によりスライドガラス
に塗布し、100℃で30分間乾燥後500℃で1時間
焼成して無機系被膜を得ることができた。
【0036】実施例9 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン100.28gと水45.83gとイソプ
ロピルセロソルブ47.29gを取り室温で1時間撹拌
した。この反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒
子径0.3μm)43.3gをボールミルポットに入れ
3時間ボールミルにより分散させた。この分散溶液を撹
拌しながら雲母粒子(平均粒子径23μm)43.3g
と15wt%エチルセルロースのイソプロピルセロソル
ブ溶液186.7gを添加して無機系被膜形成用塗布液
を得た。この塗布液をディスペンサーによりスライドガ
ラスに塗布し、80℃で30分間乾燥後500℃で1時
間焼成して無機系被膜を得ることができた。
【0037】実施例10 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン30.64gと水14.01gとエタノー
ル103.15gを取り室温で1時間撹拌した。この反
応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径0.3μ
m)66.1gをボールミルポットに入れ3時間ボール
ミルにより分散させた。この分散溶液を撹拌しながら雲
母粒子(平均粒子径23μm)66.1gと15wt%
ニトロセルロースのエタノール溶液86.7gを添加し
て無機系被膜形成用塗布液を得た。この塗布液をスピン
コートによりスライドガラスに塗布し、70℃で30分
間乾燥後500℃で1時間焼成して無機系被膜を得るこ
とができた。
【0038】実施例11 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン15.76gと水128.24gを取り室
温で1時間撹拌した。この反応溶液と酸化アルミニウム
微粒子(平均粒子径0.3μm)68.0gをボールミ
ルポットに入れ3時間ボールミルにより分散させた。こ
の分散溶液を撹拌しながら雲母粒子(平均粒子径23μ
m)68.0gと15wt%ポリエチレンオキシド水溶
液186.7gを添加して無機系被膜形成用塗布液を得
た。この塗布液をスピンコートによりスライドガラスに
塗布し、100℃で30分間乾燥後500℃で1時間焼
成して無機系被膜を得ることができた。
【0039】実施例12〜14 実施例1で添加した雲母粒子を平均粒子径1μm、平均
粒子径5μm、平均粒子径13μm、の雲母粒子に変え
た無機系被膜形成用塗布液を調製した。この塗布液をス
クリーン印刷によりスライドガラスに塗布し、100℃
で30分間乾燥後500℃で1時間焼成して無機系被膜
を得ることができた。
【0040】実施例15〜19 実施例8で添加した酸化アルミニウム微粒子をそれぞれ
平均粒子径0.01μmの酸化アルミニウム微粒子(実
施例15)、平均粒子径0.1μmの酸化アルミニウム
微粒子(実施例16)、酸化マグネシウム微粒子(平均
粒子径0.2μm、実施例17)、酸化珪素微粒子(平
均粒子径0.007μm、実施例18)、酸化チタン微
粒子(平均粒子径0.02μm、実施例19)に変えた
無機系被膜形成用塗布液を調製した。この塗布液をバー
コードによりスライドガラスに塗布し、100℃で30
分間乾燥後500℃で1時間焼成して絶縁性被膜を得る
ことができた。
【0041】実施例20 200mlビーカーにビニルトリエトキシシラン56.
95gと水32.32gとイソプロピルセロソルブ6
8.73gを取り室温で1時間撹拌した。この反応溶液
と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径0.3μm)6
1.0gをボールミルポットに入れ3時間ボールミルに
より分散させた。この分散溶液を撹拌しながら雲母粒子
(平均粒子径23μm)61.0gと15wt%ヒドロ
キシプロピルセルロースのイソプロピルセロソルブ溶液
186.7gを添加して無機系被膜形成用塗布液を得
た。この塗布液をディスペンサーによりスライドガラス
に塗布し、100℃で30分間乾燥後500℃で1時間
焼成して無機系被膜を得ることができた。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】比較例1 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gとイソプロピルセロソルブ5
4.97gを取り室温で1時間撹拌した。この反応溶液
と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径0.3μm)6
1.0gをボールミルポットに入れ3時間ボールミルに
より分散させた。この分散溶液を撹拌しながら雲母粒子
(平均粒子径23μm)61.0gと15wt%ヒドロ
キシプロピルセルロースのイソプロピルセロソルブ溶液
186.7gを添加して塗布液を得た。この塗布液をデ
ィスペンサーによりスライドガラスに塗布し、100℃
で30分間乾燥後500℃で1時間焼成して形成した被
膜は非常に脆く基板から脱落した。
【0046】比較例2 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gと水32.32gとイソプロ
ピルセロソルブ54.97gを取り室温で1時間撹拌し
た。この反応溶液を撹拌しながら雲母粒子(平均粒子径
23μm)61.0gと15wt%ヒドロキシプロピル
セルロースのイソプロピルセロソルブ溶液146.0g
を添加して塗布液を得た。この塗布液をスクリーン印刷
によりスライドガラスに塗布し、100℃で30分間乾
燥後500℃で1時間焼成して形成した被膜にはクラッ
クが見られた。
【0047】比較例3 200mlビーカーにγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン70.71gと水32.32gとイソプロ
ピルセロソルブ54.97gを取り室温で1時間撹拌し
た。この反応溶液と酸化アルミニウム微粒子(平均粒子
径0.3μm)61.0gをボールミルポットに入れ3
時間ボールミルにより分散させた。この分散溶液を撹拌
しながら15wt%ヒドロキシプロピルセルロースのイ
ソプロピルセロソルブ溶液124.5gを添加して塗布
液を得た。この塗布液をディスペンサーによりスライド
ガラスに塗布し、100℃で30分間乾燥後500℃で
1時間焼成して形成した被膜にはクラックが見られた。
【0048】
【発明の効果】本発明の塗布液は、塗布・乾燥・焼成に
より厚くてもクラックのない無機系被膜を形成でき、さ
らにはパターン形成された導電性セラミックスや半導体
上に絶縁膜を形成するために使用したり、ICのワイヤ
ーボンディング部に塗布することで、ワイヤー間に導電
性異物が付着することにより起こる短絡からワイヤーを
絶縁保護する場合など、基体が複雑形状で膜厚の厚い絶
縁膜が必要で、形成した絶縁膜を400℃以上の高温雰
囲気に曝す場合などに有用な無機系被膜を形成すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による塗布膜において、焼成の際のクラ
ックが抑制される作用メカニズムを模式的に表わしたも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−032280(JP,A) 特開 昭51−82319(JP,A) 特開 平5−98212(JP,A) 特開 平5−17720(JP,A) 特開 昭61−113661(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10 H01L 21/31 - 21/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 化学式R1 nSi(OR24-n(式中
    1はビニル、エポキシ、アクリロイルオキシ及びメタ
    クリロイルオキシ基から選ばれる少なくとも一種類を含
    む有機基、R2は炭素数1〜5の炭化水素基、アルコキ
    シアルキル基またはアシル基、nは〜2の整数を表
    す)で表されるシラン化合物、 (b) 上記シラン化合物1モルに対して0.1モル以上の
    水および (c) 必要に応じて有機溶剤、を混合、撹拌してシラン化
    合物の加水分解物及び加水分解・縮重合物の混合物を得
    る工程(1)、 工程(1)で得られた反応溶液に (d) 平均粒子径が0.001μmから10μmの酸化物
    微粒子を添加してボールミルにより分散する酸化物微粒
    子分散工程(2)、並びに工程(2)で得られた分散溶
    液に (e) 平均粒子径が1μmから200μmの雲母粒子およ
    び (f) 必要に応じて有機高分子化合物、を添加、撹拌して
    塗布液とする雲母粒子分散工程(3)を含む、無機系被
    膜形成用塗布液の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法により製造され
    る、 (a) 化学式R1 nSi(OR24-n(式中R1はビニル、
    エポキシ、アクリロイルオキシ及びメタクリロイルオキ
    シ基から選ばれる少なくとも一種類を含む有機基、R2
    は炭素数1〜5の炭化水素基、アルコキシアルキル基ま
    たはアシル基、nは〜2の整数を表す)で表されるシ
    ラン化合物の加水分解物及び加水分解・縮重合物の混合
    物、 (b) 平均粒子径が0.001μmから10μmの酸化物
    微粒子、並びに (c) 平均粒子径が1μmから200μmの雲母粒子、を
    含有し、上記成分(a)が上記成分(b)と結合して上記成分
    (c)の間に分散している、無機系被膜形成用塗布液。
JP2000022728A 2000-01-31 2000-01-31 無機系被膜形成用塗布液 Expired - Fee Related JP3519332B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000022728A JP3519332B2 (ja) 2000-01-31 2000-01-31 無機系被膜形成用塗布液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000022728A JP3519332B2 (ja) 2000-01-31 2000-01-31 無機系被膜形成用塗布液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001214093A JP2001214093A (ja) 2001-08-07
JP3519332B2 true JP3519332B2 (ja) 2004-04-12

Family

ID=18548992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000022728A Expired - Fee Related JP3519332B2 (ja) 2000-01-31 2000-01-31 無機系被膜形成用塗布液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3519332B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7550777B2 (en) 2003-01-10 2009-06-23 Toyoda Gosei, Co., Ltd. Light emitting device including adhesion layer
JP6284399B2 (ja) * 2014-03-19 2018-02-28 大阪ガスケミカル株式会社 塗料組成物
JP7023035B2 (ja) * 2018-05-23 2022-02-21 博 小林 容器の底面に該底面の形状からなる絶縁膜を、絶縁性扁平紛の扁平面同士が重なり合った該扁平粉の集まりからなる絶縁膜として製造する絶縁膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001214093A (ja) 2001-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1026213B1 (en) Coating fluid for forming low-permittivity silica-based coating film and substrate with low-permittivity coating film
KR100249750B1 (ko) 방습성질화알루미늄분말의제조방법및이러한방법으로제조한분말
WO1997035939A1 (fr) Fluide pour realiser un revetement de silice a permittivite basse et substrat portant ce revetement a permittivite basse
JP4021131B2 (ja) 低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液および低誘電率シリカ系被膜付基板
JPH06191970A (ja) シリカ含有セラミックコーティングの形成方法
JPH1161043A (ja) 多孔質シリカ系被膜形成用塗布液、被膜付基材および短繊維状シリカ
JP3998979B2 (ja) 低誘電率シリカ系被膜の形成方法および低誘電率被膜付半導体基板
JP2851915B2 (ja) 半導体装置
JP3163579B2 (ja) 被膜形成用塗布液
JP2801660B2 (ja) シリカ系被膜形成用塗布液の製造方法
JP3519332B2 (ja) 無機系被膜形成用塗布液
JP3489269B2 (ja) ガス遮断性透明包装材およびその製造方法
JP2831398B2 (ja) 半導体装置の製造方法
WO2009099141A1 (ja) フラットパネルディスプレイ部材形成材料
JP2637793B2 (ja) コーティング用組成物
JP4149031B2 (ja) 低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液および低誘電率被膜付基材
JPH08283661A (ja) 被覆用組成物
JP4241879B2 (ja) 低誘電率シリカ系被膜形成用塗布液および低誘電率被膜付基材
JP2001262062A (ja) シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜、これを用いた半導体素子及び多層配線板
JPH04108881A (ja) シリカ系被膜形成用塗布液およびシリカ系被膜の製造法
JP2006045358A (ja) 高誘電率被膜形成用組成物、該高誘電率被膜形成用組成物の製造方法、高誘電率被膜、および該高誘電率被膜を備えた電子部品
JP2001302227A (ja) シリカ粒子の製造方法
JPH03190984A (ja) 酸化物被膜形成用塗布液及び酸化物被膜の製造法
WO2019082803A1 (ja) 樹脂組成物、その硬化膜、それを具備する半導体素子および半導体素子の製造方法
JPH05179202A (ja) シリカ被膜形成用塗布液

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040128

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100206

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110206

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110206

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees