JP2011081359A - 偏光板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光フィルムに透明保護フィルムを積層し、接着させた直後であっても、両者の接着不良を抑制し、スループットを向上させることが可能な偏光板の製造方法、およびその方法により得られる偏光板を提供する。
【解決手段】透明保護フィルムにおいて、少なくとも偏光フィルムとの貼り合わせ面に易接着処理を施し、水と、少なくとも前記易接着処理を施した面と、を接触させ、水と接触させた易接着処理を施した面側が貼り合わせ面となる様に、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明保護フィルムを備える偏光板の製造方法、およびその方法により得られる偏光板に関する。また、本発明は、該偏光板を備える光学フィルム、および該偏光板または光学フィルムを備える画像表示装置に関する。
液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、プラズマディスプレイ(PD)または電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)などの画像表示装置に使用される偏光板としては、偏光フィルムの両面に保護フィルムが貼り合わされたものが一般的である。
上記偏光フィルムとしては、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素や二色性染料などの二色性材料を吸着させ、更に延伸配向させたものが挙げられる。また、保護フィルムとしては、ポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸加工品、シクロオレフィン系樹脂フィルムの延伸加工品、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの延伸加工品、ポリイミド系樹脂フィルムの延伸加工品、トリアセチルセルロースフィルムなどが挙げられる。
透明保護フィルムの偏光フィルムへの積層には、例えば、ポリビニルアルコール系接着剤などが使用される。この積層の際、透明保護フィルムの偏光フィルムとの貼り合わせ面に易接着処理がなされる。下記特許文献1には、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの一方の面に、コロナ処理が施されたシクロオレフィン系樹脂フィルムが接着剤層を介して積層され、他方の面には、ケン化処理が施されたセルロース系樹脂フィルムが接着剤層を介して積層された偏光板が開示されている。しかし、シクロオレフィン系樹脂フィルムにコロナ処理を施すと、シクロオレフィン系樹脂由来の白色の微粉末状物質が発生し、工程内汚染や偏光板の外観不良が生じるという問題がある。
この様な問題に対し、下記特許文献2では、シクロオレフィン系樹脂フィルムに対するコロナ処理を800W以下の出力強度で行う製造方法が開示されている。当該製造方法によれば、シクロオレフィン系樹脂由来の白色の微粉末状物質の発生を抑制することができ、その結果、工程内汚染や外観不良を抑制した偏光板の製造が可能とされている。
しかし、シクロオレフィン系樹脂フィルムに対しコロナ処理を施して偏光フィルムに貼り合わせた場合、貼り合わせ直後では十分な接着性が発揮されず、その結果、その後の製造過程でシクロオレフィン系樹脂フィルムと偏光フィルムが剥がれたり、フィルム浮きが生じるという問題がある。
特開2006−195320号公報 特開2007−279621号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層し、接着させた直後であっても、両者の接着不良を抑制し、スループットを向上させることが可能な偏光板の製造方法、およびその方法により得られる偏光板を提供することを目的とする。また、該偏光板を備えた光学フィルム、および該偏光板または光学フィルムを備えた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、偏光板の製造方法、およびその方法により得られる偏光板などについて検討した結果、下記構成を採用することより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成させた。
即ち、本発明に係る偏光板の製造方法は、上記の課題を解決する為に、偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、前記透明保護フィルムにおいて、少なくとも前記偏光フィルムとの貼り合わせ面に易接着処理を施す工程と、水と、少なくとも前記易接着処理を施した面と、を接触させる工程と、前記水と接触させた前記易接着処理を施した面側が貼り合わせ面となる様に、前記偏光フィルムに前記透明保護フィルムを積層する工程と、を有することを特徴とする。かかる偏光板の製造方法においては、必要に応じて、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層する工程の後、乾燥工程を追加してもよい。
上記方法によれば、透明保護フィルムにおける偏光フィルムとの貼り合わせ面に易接着処理を施すことにより、当該貼り合わせ面における接着性の向上が図れる。更に、少なくとも易接着処理が施された面に対し水を接触させることにより、偏光フィルムとの貼り合わせた後、積層した直後からその接着性を発現させることができる。また、水との接触により透明保護フィルム上の異物も除去することができる。即ち、上記方法であると、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層した直後であっても、両者の接着性は良好であるため、その後の製造過程において、透明保護フィルムと偏光フィルムとが剥がれたり、フィルム浮きが発生するのを防止することができる。また、異物欠点が少なく、良好な外観の偏光板を製造することができる。
上記の構成においては、前記透明保護フィルムが、シクロオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィルム、または(メタ)アクリル樹脂であることが好ましい。
上記の構成においては、前記易接着処理がコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、イトロ処理、グロー処理、オゾン処理、プライマー塗布処理、およびケン化処理の少なくとも1種であることが好ましい。本発明においては、上記易接着処理の中でも、生産性の観点からコロナ処理および/またはプラズマ処理が好ましい。
上記の構成において、前記透明保護フィルムの前記偏光フィルムへの積層が、接着剤層を介して行うことが好ましい。当該接着剤層には、感圧型接着剤層(粘着剤層)も含まれる。
上記の構成において、前記水の温度が10℃〜90℃の範囲内であることが好ましい。
上記の構成において、前記接着剤層が、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」ともいう)または変性ポリビニルアルコールを含有する接着剤により形成されていることが好ましい。
上記の構成において、前記接着剤層が、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化物層により形成されたものであることが好ましい。
本発明に係る偏光板は、上記の課題を解決する為に、前記に記載の偏光板の製造方法により製造された偏光板であることを特徴とする。かかる偏光板において、偏光フィルムと透明保護フィルムとの剥離力を1N/20mm以上にすることにより、透明保護フィルムと偏光フィルムの間での剥がれやフィルム浮きの発生を防止することができる。
また、本発明に係る光学フィルムは、前記に記載の偏光板が少なくとも1枚積層されたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像表示装置は、前記に記載の偏光板、または光学フィルムを備えたものであることを特徴とする。
本発明によれば、透明保護フィルムにおける偏光フィルムとの貼り合わせ面に易接着処理を施した後、更に易接着処理が施された面と水とを接触させることにより、偏光フィルムを積層した直後から透明保護フィルムとの良好な接着性を発現させることができる。その結果、その後の製造過程において、透明保護フィルムと偏光フィルムとが剥がれたり、フィルム浮きが発生するのを防止し、スループットの向上が図れる。また、水との接触により透明保護フィルムから異物の除去が可能になるので、異物欠点が少なく外観の良好な偏光板の製造が可能になる。なお、本発明において、偏光フィルムを積層した直後から透明保護フィルムとの良好な接着性が発現する理由は明らかではないが、以下の理由が推測される。
易接着処理、特にはコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、イトロ処理、グロー処理および/またはオゾン処理を施した場合、空気中の窒素が酸化されて、硝酸アンモニウムを主成分とする不純物が透明保護フィルムの表面に付着する。硝酸アンモニウムは、種々の接着剤、特にはポリビニルアルコール系接着剤の架橋反応を抑制し、接着剤、特にはポリビニルアルコール系接着剤の硬化遅延が発生する。かかる硬化遅延が、透明保護フィルムと偏光フィルムとの初期の接着不良を引き起こすものと推測される。また、接着剤の硬化遅延が発生しない場合であっても、硝酸アンモニウムなどの不純物が透明保護フィルムの表面に付着すると、この部分で接着剤の接着力が低下し、所謂「ハジキ」などの外観不良(接着不良)の発生が懸念される。しかしながら、本発明においては、易接着処理を施した面と水とを接触させることにより、硝酸アンモニウムなどの不純物による硬化遅延やハジキを防止することができ、結果として透明保護フィルムと偏光フィルムとの初期の接着不良が改善することができる。
なお、ポリビニルアルコール系接着剤のような水性の接着剤を使用する場合、透明保護フィルムと偏光フィルムとを貼り合わせた後に乾燥工程が一般に必要となる。しかしながら、接着剤層が、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化物層により形成されたものである場合、透明保護フィルムと偏光フィルムとを貼り合わせた後に要する乾燥時間を短縮化したり、乾燥工程を省略することができる。その結果、偏光板の生産性が特に高まる。
(偏光板の製造方法)
本実施の形態に係る偏光板の製造方法は、偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、透明保護フィルムに易接着処理を施す工程と、水と、少なくとも易接着処理を施した面と、を接触させる工程と、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層する工程と、を少なくとも行う。本発明においては、必要に応じて、積層された偏光フィルムと透明保護フィルムとを乾燥する工程を追加してもよい。
上記易接着処理は、透明保護フィルムにおいて偏光フィルムとの貼り合わせ面における親水性を向上させて、偏光フィルムに対する透明保護フィルムの接着性を向上させるために行う。易接着処理は、透明保護フィルムにおける上記偏光フィルムとの貼り合わせ面に対し行われるが、透明保護フィルムの両面に行ってもよい。易接着処理としては、具体的にはコロナ(放電)処理、プラズマ処理、フレーム処理、イトロ処理、グロー処理、オゾン処理、プライマー塗布処理、ケン化処理などが例示できる。これらの易接着処理のうち、生産性の観点からは、コロナ処理および/またはプラズマ処理が好ましい。
上記コロナ放電処理とは、誘電体と絶縁された電極間に高周波・高電圧をかけてコロナを発生させ、誘電体と電極との間に通す試料の表面を処理する方法である。電極の種類、電極間隔、電圧、湿度、処理される透明保護フィルムの種類にもよるが、一般にコロナ放電処理されたフィルム表面には接着性が付与される。電極の材質としては、例えば、セラミックス、アルミなどが好ましい。また、電極と誘電体との距離は1〜5mmが好ましく、1〜3mmがより好ましい。更に、ライン速度(移動速度)は3〜70m/分程度が好ましく、3〜50m/分程度がより好ましい。また、コロナ出力強度は0.2kW〜3kWに設定するのが好ましく、より好ましくは0.5kW〜1.5kWである。コロナ出力強度が0.2kW未満であると、コロナ放電が不安定になり、透明保護フィルム表面に安定した接着力を付与することが困難になる場合がある。また、コロナ出力強度が2.0kWより大きいと、透明保護フィルムに傷が入り易くなるなどの不具合を生じる場合がある。
上記プラズマ処理は、減圧下または大気圧下で発生させた不活性ガスや酸素ガスなどのガス雰囲気下でプラズマ放電をすることにより、透明保護フィルム表面を活性化させる処理である。ロールを用いた搬送下で効率よく生産するためには、大気圧下でのプラズマ処理が好ましい。
プラズマ処理は、上記ガスの種類を種々変更することにより被処理物表面を種々に改質することができるので、透明保護フィルム表面を活性化するにあたっても適宜任意に選択して行うことができる。使用するガスの種類としては、例えば、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム、アクリル酸、ヒドロキシアルキル、CF、CHF、Cなどのフッ素系化合物などが挙げられる。これらは一種単独で、または併用して用いることができる。プラズマ出力は0.2kW〜3kWに設定するのが好ましく、ライン速度(移動速度)は3〜70m/分程度が好ましく、3〜50m/分程度がより好ましい。周波数は3〜30kHが好ましく、5〜20kHがより好ましい。
易接着処理後の透明保護フィルムの表面は活性化され、水に対する濡れ性が増大している。易接着処理による活性化の程度、即ち、濡れ性の程度は、例えば接触角を基準にして表すことができる。接触角を目安にする場合、活性化度が高いほど水に対する濡れ性が大きくなるので、接触角は小さくなる。本発明において上記易接着処理を行った場合の濡れ性の程度としては、純水に対する接触角が80°未満であることが好ましく、50°以下であることがより好ましく、10°〜40°であることが特に好ましい。接触角が50°より大きいと、前述の通り、濡れ性が小さくなる結果、偏光フィルムとの接着性が低下するので好ましくない。尚、上記接触角の値は、例えば、協和界面科学社製のDropMaster(DM−701)により測定することができる。
透明保護フィルムと水とを接触させる工程は、上記易接着処理を行うことにより活性化させた透明保護フィルムの表面に対し、偏光フィルムとの初期の接着不良を改善する目的で行われる。この工程を行うことにより、易接着処理に起因して透明保護フィルムから生じ得る白色の微粉末状物質や表面に付着している異物、静電気によって表面に吸着された環境異物も同時に除去することができ、特に透明保護フィルムがシクロオレフィン系樹脂フィルムである場合において好適である。
透明保護フィルムに接触させる水には、種々のものが添加されていてもよい。例えば、エタノールなどの水溶性有機溶剤、水酸化ナトリウムや塩酸などの酸塩基、界面活性剤などの水溶性高分子、塩化ナトリウムなどの塩などが挙げられる。添加量は適宜必要に応じて設定され得る。尚、水にはアルミナやポリビニルアルコール、水性ウレタンなどの不揮発成分が含まれていないことが好ましい。当該不揮発成分が含まれている場合でも、その含有量は500mg/L以下が好ましい。不揮発成分の含有量が500mg/Lより多いと、透明保護フィルム表面が不揮発成分により汚染され、製造された偏光板に外観不良が発生する場合がある。水の温度は、好ましくは10℃〜90℃であり、より好ましくは20℃〜80℃である。透明保護フィルムと接触させる水の温度が10℃未満であると、初期の接着性を改善する効果が得られ難い。90℃以上では透明保護フィルムが吸水して膨潤し、偏光板にカールが発生し易いため好ましくない。
透明保護フィルムと水とを接触させる方法は特に限定されず、例えば、浴浸漬、スプレー塗工、コーター塗工などが例示できる。コーターの種類としては特に限定されず、例えば、ダイコーター、グラビアコーター、リバースコーオー、キャピラリーコーター、ブレードコーター、ロールコーターなどが挙げられる。これらの接触方法のうち、本発明においては浴浸漬などのように水に浸漬させる方法(例えば、水中に浸す、水面に接触させるなどの方法)が好ましい。この方法であると、透明保護フィルム全体に均一に水を接触させることが可能になる。透明保護フィルムの水との接触時間は1秒間〜1分間が好ましい。接触時間が1秒未満であると、透明保護フィルムの表面全面に対し水を接触させることが困難な場合がある。その一方、接触時間が1分間を超えると、透明保護フィルムの吸水により膨潤する場合がある。また、水との接触回数は特に限定されず、1回だけでもよいし、必要に応じて複数回行ってもよい。水との接触を複数回行う場合、それぞれの接触時に使用される水は、それらに含まれる添加剤の種類や濃度を適宜に調整されたものでもよい。
水と接触させた透明保護フィルムは必要に応じて洗浄することができる。洗浄する方法としては特に限定されず、例えば、浴浸漬などのように水に浸漬させる方法(例えば、水中に浸す、水面に接触させるなどの方法)、スプレー塗工、コーターによる塗工などが例示できる。洗浄液としては純水が好ましいが、透明保護フィルムの乾燥効率を上げるために、水と相溶性を有する有機溶媒(例えば、エタノールなど)を適宜添加してもよい。有機溶媒の添加量は適宜必要に応じて設定され得る。
水と接触させた後の透明保護フィルムに対しては、乾燥を行ってもよい。偏光フィルムに水が接触すると膨潤する場合があるが、当該乾燥を行うことでこれを防止することができる。乾燥時間としては5秒〜30分間が好ましく、5秒〜20分間がより好ましい。また、乾燥温度としては25〜150℃が好ましく、35〜90℃がより好ましい。
上記偏光フィルムに上記透明保護フィルムを積層させる工程では、水と接触させた易接着処理を施した面側が貼り合わせ面となる様に、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層する。また、本工程を行うまでの時間は、水との接触工程の後、数日間経過した後でもよいが、好ましくは48時間以内、さらに好ましくは24時間以内である。積層方法としては特に限定されず、例えば、ロールラミネーターによるドライラミネート法などが例示できる。ドライラミネート法は、接着強度が良好である点で好ましく、また、得られた偏光板内に溶剤分が残留したり、乾燥の際に残溶剤が保護フィルムに阻まれたりして、溶剤が偏光板内から抜けられず、偏光フィルムに悪影響を及ぼして色相変化および偏光特性の低下の原因となることを抑えることができる。
偏光フィルムと保護フィルムとの貼り合わせ温度は、15〜30℃の範囲内であることが好ましく、20〜25℃の範囲内であることがより好ましい。貼り合わせ温度が15℃未満であると、両者の接着性が不十分になる場合がある。その一方、30℃より大きいと、偏光フィルムや保護フィルムが収縮するという不都合がある。
また本工程は、接着剤層(感圧型接着剤層(粘着剤層)を含む)を介して偏光フィルムと透明保護フィルムとを積層してもよい。上記接着剤層の形成は、偏光フィルムまたは保護フィルムの何れか一方の貼り合わせ面に行ってもよく、あるいは双方の貼り合わせ面に行ってもよい。また、偏光フィルムまたは保護フィルムの両面または片面の何れに行ってもよい。上記接着剤層の形成方法としては特に限定されず、例えば、接着剤組成物の塗布や滴下などにより行うのが好ましい。塗布による場合、その方法は、接着剤組成物の粘度や目的とする接着剤層の厚みによって適宜に選択される。具体的には、例えば、リバースコーター、グラビアコーター(ダイレクト,リバースやオフセット)、バーリバースコーター、ロールコーター、ダイコーター、バーコーター、ロッドコーターなどが挙げられる。その他、塗工には、デイッピング方式などを適宜に使用することができる。また、接着剤組成物は、ドライラミネート法に適するように、無溶剤または低溶剤(溶剤含有率5重量%以下)の状態で用いることが好ましい。ドライラミネート法に際して、偏光フィルムと保護フィルムとの貼り合わせの際における、接着剤組成物の溶剤含有率は5重量%以下、さらには2重量%以下であるのが好ましい。
上記偏光フィルムと透明保護フィルムとの積層後は、乾燥工程を行うのが好ましい。これにより、偏光フィルムと透明保護フィルムの間に存在する水を乾燥させることができる。また、偏光フィルムと透明保護フィルムとの間に水性の熱硬化型接着剤組成物が塗布などされている場合は、接着剤層を形成することができる。より詳細には、接着剤組成物が水性、または溶剤型の場合、組成物中に含まれる水分または溶剤を蒸発させると共に、接着剤組成物を硬化させて接着剤層を形成することができる。また、接着剤組成物が無溶剤型の場合、接着剤組成物を硬化させて接着剤層を形成することができる。乾燥処理の方法としては特に限定されず、例えば、熱風の吹き付けや、所定時間毎に乾燥温度を段階的に変化させながら乾燥を行ってもよい。また、乾燥の為の熱処理手段としては特に限定されず、例えば、ホットプレート、オーブン、ベルト炉などの方法が適宜に採用される。乾燥温度としては、40〜100℃の範囲が好ましく、60〜90℃の範囲がより好ましい。乾燥温度が40℃未満であると、接着剤組成物中の水分または溶剤が十分に蒸発せず、偏光フィルムの色相変化および偏光特性の低下を招来する場合がある。その一方、乾燥温度が100℃を超えると、過乾燥により偏光フィルムが劣化する場合がある。また、乾燥時間は5〜1200秒の範囲が好ましい。乾燥時間が5秒未満であると、接着剤組成物中の水分または溶剤が十分に蒸発せず、これにより偏光フィルムの色相変化および偏光特性の低下を招来する場合がある。その一方、乾燥時間が1200秒を超えると、過乾燥により偏光フィルムが劣化する場合がある。乾燥直後の偏光板の水分率としては、1〜10重量%とすることが好ましく、2〜6重量%とすることがより好ましい。水分率が1重量%未満であると加湿での耐久性が低下する場合があり、10重量%を超えると加熱での耐久性が低下する場合がある。尚、乾燥直後とは、乾燥から6時間未満を意味する。また、偏光板の水分率は、乾燥前の偏光板の重量W、乾燥から6時間未満の偏光板の重量Wをそれぞれ測定し、下記式に基づき算出した値である。
偏光板の水分率(%)={(W−W)/W}×100
本発明においては、積層し、必要に応じて乾燥させた直後、具体的には、例えば6時間以内に透明保護フィルムと偏光フィルムとの間で十分な接着性を発現させることができる。従来の偏光板の製造方法では、易接着処理を施しても、少なくとも6時間程度経過しなければ十分な接着性を発現させることは困難であった。その為、従来の製造方法では、透明保護フィルムが偏光フィルムから剥がれたり、フィルム浮きが生じるのを防止する観点から、接着性が十分に発現されるまでの間、放置する必要があった。但し、本発明においても、上記積層工程後、必要に応じて乾燥工程を行い、かつ一定期間、偏光板を放置(養生)してもよい。この場合、放置時間としては、10時間以上が好ましく、数日間以上がより好ましい。また、放置期間中の温度としては、10〜50℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。これにより、透明保護フィルムと偏光フィルムの間の接着強度を一層向上させることができる。
以上の工程を行うことにより、透明保護フィルムおよび偏光フィルムの剥がれやフィルム浮きがなく、異物欠点の少ない偏光板を製造することが可能になる。
(偏光板)
次に、本実施の形態に係る偏光板の製造方法により得られた偏光板について説明する。本実施の形態に係る偏光板は、偏光フィルムの少なくとも一方の面に保護フィルムを貼り合わされた構造を有する。透明保護フィルムと偏光フィルムの間の剥離力は1N/20mm以上が好ましい。剥離力は、温度15〜40℃、相対湿度20〜80%Rh、剥離角度90度、剥離速度100〜3000mm/分の測定条件でのJIS K 6854−1のはく離接着強さ試験法に準ずる方法により測定した値である。また剥離力は、偏光フィルムに透明保護フィルムを積層した後、乾燥してから1時間後に行った値である。剥離力を1N/20mm以上にすることにより、透明保護フィルムと偏光フィルムの間での剥がれやフィルム浮きの発生を防止することができる。なお、透明保護フィルムと偏光フィルムとの剥離力の上限は、特に限定されるわけではないが、例えば4N/20mm程度が例示される。
<偏光フィルム>
上記偏光フィルムは特に限定されず、各種のものを使用できる。偏光フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、ポリエチレンテレフタレート系フィルム、セルロース系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムなどの親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物などポリエチレン系配向フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光フィルムが好適である。
偏光フィルムの厚さとしては特に限定されず、通常は5〜80μm程度である。
偏光フィルムの製造方法としては、目的、使用材料および条件などに応じて任意の適切な方法が採用される。例えば、上記ポリビニルアルコール系フィルムを、通常、膨潤、染色、架橋、延伸、水洗および乾燥工程を含む一連の製造工程に供する方式が採用される。乾燥工程を除く各処理工程においては、それぞれの工程に用いられる溶液を含む液中にポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより処理を行う。膨潤、染色、架橋、延伸、水洗および乾燥の各処理の順番、回数および実施の有無は、目的、使用材料および条件などに応じて適亘設定される。例えば、いくつかの処理を1つの工程で同時に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理を同時に行ってもよい。また例えば、架橋処理を延伸処理の前後に行う方法が、好適に採用され得る。また例えば、水洗処理は、全ての処理の後に行ってもよく、特定の処理の後のみに行ってもよい。
<透明保護フィルム>
透明保護フィルムを構成する材料としては、例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(シクロオレフィン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂の使用が本発明においては好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、フィルムまたはシートの形態で使用可能である。
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。
(メタ)アクリル樹脂としては、例えば特開2010−055062の[0017]〜[0043]に記載の(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば特開2010−132889の[0011]に記載の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体、およびポリプロピレン(ホモポリマー、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマー)などから選択される1種、または2種以上の混合物が挙げられる。
本発明においては、透明保護フィルムとして上記環状ポリオレフィン樹脂(シクロオレフィン系樹脂)を用いても、偏光フィルムとの接着性を好適なものにできる。シクロオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報などに記載されている樹脂が挙げられる。より詳細には、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンなどのα一オレフィンとその共重合体(代表的にはランダム共重合体)、および、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びに、それらの水素化物などが挙げられる。
シクロオレフィン系樹脂としては、ノルボルネン系樹脂などの種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン株式会社製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR株式会社製の商品名「アートン」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学株式会社製の商品名「APEL」、積水化学工業株式会社製の商品名「エスシーナ」などが挙げられる。
透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などが挙げられる。透明保護フィルム中の上記添加剤の含有量は、好ましくは0〜50重量%、より好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは2〜40重量%、特に好ましくは3〜30重量%である。透明保護フィルム中の上記添加剤の含有量が50重量%より大きい場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性などが十分に発現できないおそれがある。またこれらの透明保護フィルムは延伸されていてもよい。
透明保護フィルムの厚さは適宜に設定し得るが、一般には強度や取扱いなどの作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。透明保護フィルムは、5〜150μmの場合に特に好適である。
尚、偏光フィルムの両側に透明保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる透明保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料などからなる透明保護フィルムを用いてもよい。
上記透明保護フィルムの偏光フィルムを接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
上記透明保護フィルムは、通常、正面位相差が40nm未満であり、かつ、厚み方向位相差が80nm未満であるものが用いられる。正面位相差Reは、Re=(nx−ny)×d、で表わされる。厚み方向位相差Rthは、Rth=(nx−nz)×d、で表される。また、Nz係数は、Nz=(nx−nz)/(nx−ny)、で表される。[ただし、フィルムの遅相軸方向、進相軸方向および厚さ方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとし、d(nm)はフィルムの厚みとする。遅相軸方向は、フィルム面内の屈折率の最大となる方向とする。]。尚、透明保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、透明保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、更に好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
一方、上記透明保護フィルムとして、正面位相差が40nm以上および/または、厚み方向位相差が80nm以上の位相差を有する位相差板を用いることができる。正面位相差は、通常、40〜200nmの範囲に、厚み方向位相差は、通常、80〜300nmの範囲に制御される。透明保護フィルムとして位相差板を用いる場合には、当該位相差板が透明保護フィルムとしても機能するため、薄型化を図ることができる。
<接着剤層>
本実施の形態に係る偏光板は、接着剤層(感圧型接着剤層(粘着剤層)を含む。)を介して上記偏光フィルムと透明保護フィルムが積層された構造であってもよい。
上記接着剤層の構成材料である接着剤組成物としては、光に対し透明性を有し、かつ、光学的に等方性を有するものが好ましい。また、水性、溶剤型、エマルション系、または無溶剤型のものを限定されることなく用いることができる。水性の接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリウレタン、水系ポリエステルなどを例示できるが、好ましくは、ポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール系接着剤であり、さらに好ましくはアセトアセチル基を有するポリビニルアルコールを主成分とする接着剤である。この様な接着剤としては、具体的には、日本合成化学(株)製(商品名「ゴーセファイマーZ」)などが挙げられる。また、接着剤組成物の構成材料としては粘着剤を使用してもよい。粘着剤としては特に限定されるものではなく、従来公知の種々のものを採用することができる。尚、接着剤組成物の好ましい固形分濃度は0.1〜10重量%であり、より好ましくは1〜6重量%である。
上記水性の接着剤には、架橋剤を配合することができる。架橋剤の種類は、接着剤の種類に応じて適宜に選択することができる。例えば、ポリビニルアルコール系接着剤に用いられている架橋剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂と反応性を有する官能基を少なくとも2つ有する化合物を使用できる。例えば、アルキレンジアミン系化合物;イソシアネート系化合物;エポキシ系化合物;アルデヒド化合物;メチロール尿素、メチロールメラミン、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロール化メラミンなどのメチロール化合物;アセトグアナミン、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物などのアミノ−ホルムアルデヒド樹脂、二価金属または三価金属の塩およびその酸化物が挙げられる。
上記架橋剤の配合量は、ポリビニルアルコール系樹脂の種類等に応じて適宜設計できるが、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、通常、1〜50重量部程度、好ましくは5〜40重量部程度である。
なお、上記の水性の接着剤には、添加剤として、各種紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属化合物フィラー(金属化合物コロイド)、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤などの安定剤等を配合することもできる。
また、上記接着剤層は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化物層により形成されたものであってもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、硬化性成分として、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、ビニル基を有する化合物などを含有する。特に(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、下記一般式(1)で表されるN−置換アミド系モノマーを用いた場合、接着性が良好になるため好ましい。
CH=C(R)−CONH2−m−(X−O−R (1)
(Rは水素原子またはメチル基を示し、Xは−CH−基または−CHCH−基を示し、Rは−(CH−H基(ただし、nは0,1または2)を示し、mは1または2を示す。)なお、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を意味する。
上記N−置換アミド系モノマーの具体例としては、例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらN−置換アミド系モノマーは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
N−置換アミド系モノマーとしては、市販品も好適に使用可能である。具体的には例えば、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(商品名「HEAA」、興人社製)、N−メトキシメチルアクリルアミド(商品名「ワスマー2MA」、笠野興産社製)、N−エトキシメチルアクリルアミド(商品名「ワスマーEMA」、笠野興産社製)、N−メトキシメチルメタクリルアミド(商品名「ワスマー2MA」、笠野興産社製)などが挙げられる。
硬化性成分として一般式(1)で表されるN−置換アミド系モノマーに加えて、2個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマー、特に好ましくは多官能(メタ)アクリレート系モノマーを含有する場合、接着剤層の耐水性が向上するため好ましい。接着剤層の耐水性を考慮した場合、2個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマーは疎水性であることがより好ましい。疎水性の2個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマー、特に疎水性の多官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えばトリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ジビニルベンゼン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、EO変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、EO変性ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ビスフェノールA−EO付加物ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール(メタ)アクリル酸付加物、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス((メタ)アクロキシエチル)イソシアヌレート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと1,6−ジイソシアネートヘキサンとの重合物、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどが挙げられる。
硬化性成分として一般式(1)で表されるN−置換アミド系モノマーに加えて、2個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマーを含有する場合、その割合が、5〜50質量%であることが好ましく、9〜40質量%であることがより好ましい。この割合が5質量%未満である場合にでは、十分な耐水性を得られない場合があり、一方、50質量%を超える場合には、十分な接着性を得られない場合がある。
硬化性成分として、接着性、耐久性および耐水性を損なわない範囲内で、一般式(1)で表されるN−置換アミド系モノマー、2個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマー以外の他のモノマーを併用することができる。このようなモノマーとして、例えば、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、アミノメチル(メタ)アクリルアミド、アミノエチル(メタ)アクリルアミド、メルカアプトメチル(メタ)アクリルアミド、メルカプトエチル(メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジンなどの一般式(1)で表される以外のN−置換アミド系モノマーが挙げられる。
また、硬化性成分として、各種の芳香環およびヒドロキシ基を有する単官能の(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどを使用してもよい。
芳香環およびヒドロキシ基を有する単官能の(メタ)アクリレートは、芳香環およびヒドロキシ基を有する、各種の単官能の(メタ)アクリレートを用いることができる。ヒドロキシ基は、芳香環の置換基として存在してもよいが、本発明では、芳香環と(メタ)アクリレートとを結合する有機基(炭化水素基、特に、アルキレン基に結合したもの)として存在するものが好ましい。
上記芳香環およびヒドロキシ基を有する単官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、芳香環を有する単官能のエポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸との反応物が挙げられる。芳香環を有する単官能のエポキシ化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、t‐ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニルポリエチレングリコールグリシジルエーテルなどが挙げられる。芳香環およびヒドロキシ基を有する単官能の(メタ)アクリレートの、具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルポリエチレングリコールプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートと、ポリウレタンジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオールやポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールなどのジオール化合物の片末端のヒドロキシル基との反応物などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、上述した(メタ)アクリロイル基を有する化合物を硬化性成分として用いる組成物の他、エポキシ化合物と光酸発生剤とを主体とする光カチオン型硬化性組成物を使用することもできる。使用可能なエポキシ化合物としては、例えば特開2010−145537の[0031]−[0085]に記載の化合物が挙げられる。また、光酸発生剤としては、例えば特開2009−013316の[0080]−[0095]に記載の化合物が挙げられる。
また、上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、その他の任意成分として各種の添加剤を配合することができる。かかる添加剤としては、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、セルロース樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマーなどのポリマーあるいはオリゴマー;フェノチアジン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどの重合禁止剤;重合開始助剤;レベリング剤;濡れ性改良剤;界面活性剤;可塑剤;紫外線吸収剤;シランカップリング剤;無機充填剤;顔料;染料などを挙げることができる。
上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、電子線硬化型、紫外線硬化型の態様で用いることができる。
電子線硬化型において、電子線の照射条件は、上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。例えば、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5kV〜300kVであり、さらに好ましくは10kV〜250kVである。加速電圧が5kV未満の場合、電子線が接着剤まで届かず硬化不足となるおそれがあり、加速電圧が300kVを超えると、試料を通る浸透力が強すぎて電子線が跳ね返り、透明保護フィルムや偏光子にダメージを与えるおそれがある。照射線量としては、5〜100kGy、さらに好ましくは10〜75kGyである。照射線量が5kGy未満の場合は、接着剤が硬化不足となり、100kGyを超えると、透明保護フィルムや偏光子にダメージを与え、機械的強度の低下や黄変を生じ、所定の光学特性を得ることができない。
電子線照射は、通常、不活性ガス中で照射を行うが、必要であれば大気中や酸素を少し導入した条件で行ってもよい。透明保護フィルムの材料によるが、酸素を適宜導入することによって、最初に電子線があたる透明保護フィルム面にあえて酸素阻害を生じさせ、透明保護フィルムへのダメージを防ぐことができ、接着剤にのみ効率的に電子線を照射させることができる。
一方、紫外線硬化型において、紫外線吸収能を付与した保護フィルムを使用する場合、およそ380nmより短波長の光を吸収するため、380nmより短波長の光は活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に到達しないため、その重合反応に寄与しない。さらに、保護フィルムによって吸収された380nmより短波長の光は熱に変換され、保護フィルム自体が発熱し、偏光板のカール・シワなど不良の原因となる。そのため、本発明において紫外線硬化型を採用する場合、紫外線発生装置として380nmより短波長の光を発光しない装置を使用することが好ましく、より具体的には、波長範囲380〜440nmの積算照度と波長範囲250〜370nmの積算照度との比が100:0〜100:50であることが好ましく、100:0〜100:40であることがより好ましい。このような積算照度の関係を満たす紫外線としては、ガリウム封入メタルハライドランプ、波長範囲380〜440nmを発光するLED光源が好ましい。あるいは、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、白熱電球、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザーまたは太陽光を光源とし、バンドパスフィルターを用いて380nmより短波長の光を遮断して用いることもできる。
紫外線硬化型において、紫外線を照射する前に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を加温すること(照射前加温)が好ましく、その場合40℃以上に加温することが好ましく、50℃以上に加温することがより好ましい。また、紫外線を照射後に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を加温すること(照射後加温)も好ましく、その場合40℃以上に加温することが好ましく、50℃以上に加温することがより好ましい。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を電子線硬化型で用いる場合、組成物中に光重合開始剤を含有させることは特に必要ではないが、紫外線硬化型で用いる場合には、光ラジカル発生剤を用いることが好ましい。光ラジカル発生剤としては、水素引き抜き型光ラジカル発生剤と開裂型光ラジカル発生剤とが挙げられる。
水素引き抜き型光ラジカル発生剤としては、例えば1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、1−フルオロナフタレン、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、1−ブロモナフタレン、2−ブロモナフタレン、1−ヨードナフタレン、2−ヨードナフタレン、1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレン、1,4−ジシアノナフタレンなどのナフタレン誘導体、アントラセン、1,2−ベンズアントラセン、9,10−ジクロロアントラセン、9,10−ジブロモアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9−シアノアントラセン、9,10−ジシアノアントラセン、2,6,9,10−テトラシアノアントラセンなどのアントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール、9−メチルカルバゾール、9−フェニルカルバゾール、9−プロペ−2−イニル−9H−カルバゾール、9−プロピル−9H−カルバゾール、9−ビニルカルバゾール、9H−カルバゾール−9−エタノール、9−メチル−3−ニトロ−9H−カルバゾール、9−メチル−3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、9−オクタノイルカルバゾール、9−カルバゾールメタノール、9−カルバゾールプロピオン酸、9−カルバゾールプロピオニトリル、9−エチル−3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、9−エチル−3−ニトロカルバゾール、9−エチルカルバゾール、9−イソプロピルカルバゾール、9−(エトキシカルボニルメチル)カルバゾール、9−(モルホリノメチル)カルバゾール、9−アセチルカルバゾール、9−アリルカルバゾール、9−ベンジル−9H−カルバゾール、9−カルバゾール酢酸、9−(2−ニトロフェニル)カルバゾール、9−(4−メトキシフェニル)カルバゾール、9−(1−エトキシ−2−メチル−プロピル)−9H−カルバゾール、3−ニトロカルバゾール、4−ヒドロキシカルバゾール、3,6−ジニトロ−9H−カルバゾール、3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール、2−ヒドロキシカルバゾール、3,6−ジアセチル−9−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメトキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、芳香族カルボニル化合物、[4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル]−フェニルメタノン、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどのチオキサントン誘導体やクマリン誘導体などが挙げられる。
開裂型光ラジカル発生剤は、活性エネルギー線を照射することにより当該化合物が開裂してラジカルを発生するタイプの光ラジカル発生剤であり、その具体例として、ベンゾインエーテル誘導体、アセトフェノン誘導体などのアリールアルキルケトン類、オキシムケトン類、アシルホスフィンオキシド類、チオ安息香酸S−フェニル類、チタノセン類、およびそれらを高分子量化した誘導体が挙げられるがこれに限定されるものではない。市販されている開裂型光ラジカル発生剤としては、1−(4−ドデシルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−(4−イソプロピルベンゾイル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−ベンゾイル−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(アクリロイルオキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、ジフェニルケトン、フェニル−1−ヒドロキシ−シクロヘキシルケトン、ベンジルジメチルケタール、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリル−フェニル)チタン、(η6−イソプロピルベンゼン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシドまたはビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
本発明で使用される光ラジカル発生剤、すなわち水素引き抜き型または開裂型光ラジカル発生剤は、いずれもそれぞれ単独で用いることができる他、複数を組み合わせて用いても良いが、光ラジカル発生剤単体の安定性や、本発明における組成物の硬化性の面でより好ましいものは開裂型光ラジカル発生剤の1種以上の組み合わせである。開裂型光ラジカル発生剤の中でもアシルホスフィンオキシド類が好ましく、より具体的には、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(商品名「DAROCURE TPO」;チバ・ジャパン社製)、ビス(2,6−ジメトキシ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)−ホスフィンオキシド(商品名「CGI 403」;チバ・ジャパン社製)、またはビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジペントキシフェニルホスフィンオキシド(商品名「IRGACURE819」;チバ・ジャパン社製)が好ましい。
光ラジカル発生剤を使用する場合、その使用量は活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の合計量に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましく、0.1〜3質量部であることが特に好ましい。
また、本発明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成物では、上記光ラジカル発生剤に加えて、カルボニル化合物などで代表される電子線による硬化速度や感度を上がる増感剤を添加してもよい。
増感剤としては、例えば、アントラセン、フェノチアゼン、ぺリレン、チオキサントン、ベンゾフェノンチオキサントンなどが挙げられる。更に、増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム塩系色素などが例示される。
具体的なアントラセンの化合物としては、ジブトキシアントラセン、ジプロポキシアントラキノン(川崎化成社製 Anthracure UVS−1331、1221)などが有効である。
具体的なチオキサントンの化合物としては、チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、1−クロロ−2−プロポキシチオキサントンなどが有効である。
増感剤を添加する場合、その含有量は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物全量に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましく、0.1〜3質量部であることが特に好ましい。
上述した接着剤層の厚さは特に限定されないが、通常は0.01〜20μmが好ましく、0.02〜10μmがより好ましく、0.5〜5μmが特に好ましい。接着剤層の厚さが0.01μm未満であると接着力不足が原因で剥がれが生じやすくなる場合がある。その一方、厚さが20μmを超えると、接着剤層の透明性が損なわれる場合がある。
(その他の事項)
本実施の形態に係る偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4などの波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置などの形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。
偏光板に上記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置などの製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業などに優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層などの適宜な接着手段を用いうる。上記の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
本実施の形態に係る偏光板や、当該偏光板を少なくとも1層積層されている光学フィルムには、液晶セルなどの他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、フッ素系や合成ゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤は光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性および接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いられる。
また上記粘着層は、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差などによる光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低く、耐熱性に優れたものが好ましい。この様な粘着層としては、例えば、アクリル系粘着剤層などが挙げられる。
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末などからなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤などの添加剤を含有していてもよい。また、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
偏光板の片面または両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行い得る。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル、水などの適宜な溶剤の単独物または混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解または分散させた5〜60重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式などの適宜な展開方式で偏光板上または透明保護フィルム上に直接付設する方式、あるいは上記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを偏光板上または透明保護フィルム上に移着する方式などが挙げられる。
粘着層は、異なる組成または種類などのものの重畳層として偏光板や透明保護フィルムの片面または両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板の表裏において異なる組成や種類や厚さなどの粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定できる。通常は、1〜40μmが好ましく、5〜30μmがより好ましく、10〜25μmが特に好ましい。厚さが1μmより薄いと耐久性が低下する場合がある。その一方、厚さが40μmより厚いと粘着層の発泡などによるフィルム浮きや剥がれが生じやすく外観不良となる場合がある。
本実施の形態に係る偏光板は、液晶表示装置や有機エレクトロルミネセンス装置などの各種画像表示装置に好ましく用いることができる。液晶表示装置に適用する場合、本実施の形態に係る偏光板は、液晶セルの表面および裏面にそれぞれ光透過軸が直交する様に配置される。これにより、可視光の波長域における光漏れが低減され、表示画面に変色が生じるのを防止した液晶表示装置が得られる。上記液晶セルとしては特に限定されず、例えばTN型やSTN型、π型、VA型、IPS型、などの任意なタイプのものを適用することができる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量などは、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定するものではない。
(実施例1)
<偏光フィルムの作成>
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の水浴に浸漬して膨潤させた。次に、このポリビニルアルコールを、5重量%(重量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム=1/10)のヨウ素溶液(液温30℃)中に0.5分間浸漬させ染色した。続いて、3重量%のホウ酸および2重量%のヨウ化カリウムを含む水溶液(液温30℃)中に0.5分間浸漬させた後、更に4重量%のホウ酸および3重量%のヨウ化カリウムを含む水溶液(液温60℃)中で1分間浸漬させた状態で、初期長さに対し6倍まで延伸させた。その後、5重量%のヨウ化カリウム水溶液(液温30℃)中に0.5分間浸漬させた。更に、40℃のオーブンで1分間乾燥を行い、厚さ30μmの偏光フィルムを得た。偏光フィルムの水分率は14重量%であった。
<透明保護フィルム1>
透明保護フィルム1としては、厚さ40μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。この透明保護フィルム1の正面位相差は5nm、厚み方向位相差は45nmであった。このフィルムをケン化処理するため、60℃の水酸化ナトリウム水溶液(濃度10重量%)に30秒間浸漬させた。更に、水浴に5秒間の浸漬を2回行い、その後、水のシャワーで5秒間の洗浄を行った後、乾燥させた。乾燥条件は70℃、2分間とした。
<透明保護フィルム2(位相差板)>
透明保護フィルム2としては、厚さ40μmのノルボルネン系樹脂(日本ゼオン社製,商品名:ゼオノア)の二軸延伸フィルムを用いた。この透明保護フィルム2の正面位相差は55nm、厚み方向位相差は135nmであった。
<易接着処理>
上記ノルボルネン系樹脂フィルムの片面(偏光フィルムとの貼り合わせ面)に、大気圧にてプラズマ処理放電を施した。その際の出力は2.0kWであり、ライン速度は25m/分で行った。
<水への浸漬処理>
プラズマ処理放電を施した上記ノルボルネン系樹脂フィルムを水浴(純水)に3回浸漬させた。水温は25℃とした。また、各浸漬はそれぞれ30秒間行った。
<乾燥処理>
水への浸漬処理を行ったノルボルネン系樹脂フィルムに対し、オーブンを用いて、乾燥温度60℃、乾燥時間3分間の条件下で乾燥させた。
<水性の接着剤組成物の調製>
アセトアセチル基を有する変性ポリビニルアルコールを主成分とした接着剤(固形分濃度:約7重量%水溶液)[日本合成化学(株)製、商品名「ゴーセファイマーZ200」]を39.8重量部(固形分2.79重量部)、メチロール化合物を主成分とする架橋剤[大日本インキ(株)製商品名「ウォーターゾールS−695」]を0.62重量部(うち固形分0.42重量部)、および純水を加えて4.0重量%の接着剤組成物の水溶液を調製した。
<偏光板の作製>
続いて、小型ラミネーターを用いて、上記偏光フィルムの一方の面にトリアセチルセルロースフィルムを、他方の面にノルボルネン系樹脂フィルムを、それぞれ上記接着剤組成物を介して貼り合わせた。貼り合わせ温度は25℃とした。ノルボルネン系樹脂フィルムについては、易接着処理を行った面を偏光フィルムとの貼り合わせ面とした。次に、貼り合わせ後の積層体を空気循環式恒温オーブンを用いて、70℃、5分間の条件下で乾燥させた。乾燥後の接着剤層の厚みは150nmになるようにした。以上により、本実施例に係る偏光板を作製した。
(実施例2)
本実施例においては、ノルボルネン系樹脂フィルムに対する易接着処理としてコロナ放電処理を行い、水浴(エタノール0.1重量%含む水溶液)に1回、30秒間浸漬したこと以外は、実施例1と同様の方法により本実施例に係る偏光板を作製した。尚、コロナ放電処理の条件は、コロナ出力強度2.0kW、ライン速度18m/分とした。
(実施例3)
本実施例においては、ノルボルネン系樹脂フィルムに対するコロナ放電処理の条件をコロナ出力強度0.6kW、ライン速度13m/分に変更し、浸漬処理の際の水温を60℃に変更したこと以外は、実施例2と同様にして本実施例に係る偏光板を作製した。
(比較例1)
本比較例においては、ノルボルネン系樹脂フィルムに対して水への浸漬処理を行わなかったこと、コロナ放電処理時のコロナ出力強度を0.6kWに変更したこと以外は、実施例2と同様にして本比較例に係る偏光板を作製した。
(実施例4)
<活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の調製>
HEAA(ヒドロキシエチルアクリルアミド、一般式(1)に記載のN−置換アミド系モノマー、興人社製)40重量部、ライトアクリレートDCP−A(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、共栄社化学社製)30重量部、ワスマー2MA(N−メトキシメチルアクリルアミド、一般式(1)に記載のN−置換アミド系モノマー、笠野興産社製)30重量部、IRGACURE819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィノキサイド(光ラジカル発生剤)、チバ・ジャパン社製)1.5重量部を混合し、50℃で1時間撹拌して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得た。
<偏光板の作製>
本実施例においては、ノルボルネン系樹脂フィルムに対するコロナ放電処理の条件を2.5kWに変更し、浸漬処理の際の水温を80℃に変更したこと以外は、実施例3と同様の条件で処理した透明保護フィルム1,2の易接着処理面に、上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をMCDコーター(富士機械社製)(セル形状:ハニカム、グラビアロール線数:1000本/inch、回転速度140%/対ライン速)を用いて、厚さ0.8μmになるように塗工し、実施例1で使用したものと同じ偏光フィルムの両面にロール機で貼り合わせた。その後、貼り合わせた透明保護フィルム側(両側)から紫外線を照射して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させた後、70℃で3分間熱風乾燥して、偏光フィルムの両側に透明保護フィルムを有する偏光板を作製した。上記貼り合わせのライン速度は25m/minで行い、紫外線としては385nmにピーク照度を持つLED光源より発せられるLED光を使用した。このLED光を照射するための照射装置として、パナソニック電工社製Aicure UD80(ピーク照度:3900mW/cm、積算照射量300/mJ/cm(波長380〜440nm))を使用した。
(実施例5)
<活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の調製>
HEAA(ヒドロキシエチルアクリルアミド、一般式(1)に記載のN−置換アミド系モノマー、興人社製)50重量部、アダマンテートHA(アダマンタン骨格を有するアクリレート、出光興産社製)20重量部、ワスマー2MA(N−メトキシメチルアクリルアミド、一般式(1)に記載のN−置換アミド系モノマー、笠野興産社製)30重量部を混合し、50℃で1時間撹拌して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得た。
<偏光板の作製>
本実施例においては、ノルボルネン系樹脂フィルムに対するコロナ放電処理の条件を1.0kWに変更し、浸漬処理の際の水温を40℃に変更したこと以外は、実施例3と同様の条件で処理した透明保護フィルム1,2の易接着処理面に、上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をMCDコーター(富士機械社製)(セル形状:ハニカム、グラビアロール線数:1000本/inch、回転速度140%/対ライン速)を用いて、厚さ0.8μmになるように塗工し、実施例1で使用したものと同じ偏光フィルムの両面にロール機で貼り合わせた。その後、貼り合わせた透明保護フィルム側(両側)から電子線を照射して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させた後、70℃で3分間熱風乾燥して、偏光フィルムの両側に透明保護フィルムを有する偏光板を作製した。上記貼り合わせのライン速度は25m/minで行い、電子線は、アイエレクトロンビーム社製電子線照射装置(加速電圧:250kV 照射線量20kGy)により発生させた電子線を使用した。
(比較例2)
本比較例においては、ノルボルネン系樹脂フィルムに対して水への浸漬処理を行わなかったこと以外は、実施例4と同様にして本比較例に係る偏光板を作製した。
(剥離力)
実施例1〜5、比較例1〜2で作成した各偏光板において、偏光フィルムとノルボルネン系樹脂フィルムとの間の剥離力を、JIS K 6854−1のはく離接着強さ試験法に準ずる方法により測定した。測定は偏光板の作製から1時間後に行った。また、測定条件は、温度25℃、相対湿度60%Rh、剥離角度90度、剥離速度300mm/分とした。
(異物の有無)
実施例1〜5、比較例1〜2で作成した各偏光板において、異物の有無を目視にて観察しカウントした。結果を表1に示す。
(結果)
下記表1から分かる通り、実施例1〜3に係る偏光板では、偏光板の作製から1時間後において、剥離力が1.5N/20mmまたは1.8N/20mmを示しており、十分な接着性を発現していることが確認された。その一方、比較例1に係る偏光板では、剥離力が0.3Nであり、接着性が不十分であることが分かった。
また、実施例4〜5に係る偏光板では、剥離力が3.9N/20mmまたは4.6N/20mmを示しており、優れた接着性を発現していることが確認された。その一方、比較例2に係る偏光板では、保護フィルム2に接着剤(活性エネルギー線硬化型樹脂組成物)を塗工した後に接着剤のハジキが発生し、偏光板作成後はハジキ発生箇所が気泡となって、外観不良となった。また、剥離力は3.5N/20mmとなり、良好な値を示したものの、ハジキ発生箇所では部分的な接着不良が発生した。
Figure 2011081359

Claims (11)

  1. 偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明保護フィルムを備える偏光板の製造方法であって、
    前記透明保護フィルムにおいて、少なくとも前記偏光フィルムとの貼り合わせ面に易接着処理を施す工程と、
    水と、少なくとも前記易接着処理を施した面と、を接触させる工程と、
    前記水と接触させた前記易接着処理を施した面側が貼り合わせ面となる様に、前記偏光フィルムに前記透明保護フィルムを積層する工程と、を有することを特徴とする偏光板の製造方法。
  2. 前記透明保護フィルムが、シクロオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィルム、または(メタ)アクリル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の偏光板の製造方法。
  3. 前記易接着処理がコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、イトロ処理、グロー処理、オゾン処理、プライマー塗布処理、およびケン化処理の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光板の製造方法。
  4. 前記透明保護フィルムの前記偏光フィルムへの積層が、接着剤層を介して行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の偏光板の製造方法。
  5. 前記水の温度が10℃〜90℃の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の偏光板の製造方法。
  6. 前記接着剤層が、ポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールを含有する接着剤により形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の偏光板の製造方法。
  7. 前記接着剤層が、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化物層により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の偏光板の製造方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の偏光板の製造方法により製造された偏光板。
  9. 偏光フィルムと透明保護フィルムとの間の剥離力が1N/20mm以上であることを特徴とする請求項8に記載の偏光板。
  10. 請求項8または9に記載の偏光板を備えた光学フィルム。
  11. 請求項8または9に記載の偏光板または請求項10に記載の光学フィルムを備えた画像表示装置。
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