JP2018092187A - 偏光フィルムおよびその製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents
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Description
(以下、単に「PVA」ともいう)にヨウ素を吸着させ、延伸した構造のヨウ素系偏光子が最も一般的に広く使用されている。一般的に偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系の材料を水に溶かしたいわゆる水系接着剤によって、偏光子の両面に透明保護フィルムを貼り合わせたものが用いられている(下記特許文献1および特許文献2)。透明保護フィルムとしては、透湿度の高いトリアセチルセルロースなどが用いられる。
(I)活性エネルギー線硬化型接着剤組成物中、少なくとも3種類のラジカル重合性化合物の各SP値を特定の範囲内に設計し、かつ最適な組成比率とすること、および
(II)(メタ)アクリルモノマーを重合してなるアクリル系オリゴマー(D)を含有すること、により上記課題を解決できることを見出した。
(1)前記第1透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が80%以上であり、前記第2透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が5%未満であること、
(2)前記第1透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が5%未満であり、前記第2透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が80%以上であること、
(3)前記第1透明保護フィルムおよび前記第2透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が5%未満であること、および
(4)前記第1透明保護フィルムおよび前記第2透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が80%以上であること、が好ましい。上記(1)〜(4)のいずれの組み合わせであっても、透明保護フィルムのカールを防止しつつ、接着剤層の反応率を高め、偏光子と透明保護フィルムとの接着性を高めた偏光フィルムを製造することができる。
前記ラジカル重合性化合物(A)は、SP値が29.0(MJ/m3)1/2以上32.0以下(MJ/m3)1/2であり、
前記ラジカル重合性化合物(B)は、SP値が18.0(MJ/m3)1/2以上21.0(MJ/m3)1/2未満であり、
前記ラジカル重合性化合物(C)は、SP値が21.0(MJ/m3)1/2以上23.0(MJ/m3)1/2以下であり、
組成物全量を100重量%としたとき、前記ラジカル重合性化合物(B)を25〜80重量%含有するものであることが好ましい。
本発明において、ラジカル重合性化合物や偏光子、各種透明保護フィルムなどの溶解度パラメーター(SP値)は、FEDORSの算出法[「ポリマー・エンジニアリング・アンド・サイエンス(POLYMER ENG.& SCI.)」,第14巻,第2号(1974),第148〜154ページ参照]すなわち、
塗工工程では、偏光子1、第1透明保護フィルム2、または第2透明保護フィルム3の少なくとも一方の面に、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工する。具体的には、偏光子1の片面あるいは両面に活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工しても良く、第1透明保護フィルム2、および/または第2透明保護フィルム3の偏光子1に貼合せる側の面に活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工しても良い。図1に示す例では、第1透明保護フィルム2および第2透明保護フィルム3の偏光子1に貼合せる側の面に、接着剤塗工機4’を使用して、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工している。
上記のように塗工した接着剤を介して、偏光子1と透明保護フィルム2,3とを貼り合わせる。偏光子1と透明保護フィルム2,3の貼り合わせは、ロールラミネーターなどにより行う事ができる。
接着工程に関し、図2に基づき説明する。最初に、第1透明保護フィルム2側から活性エネルギー線を照射し、次いで第2透明保護フィルム3側から活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を硬化させることにより得られた接着剤層を介して、偏光子1および第1透明保護フィルム2、ならびに偏光子1および第2透明保護フィルム3を接着させる。図1に示す例では、光源である活性エネルギー線照射機5Aを使用して、第1透明保護フィルム2側から活性エネルギー線を照射し、次いで光源である活性エネルギー線照射機5Bを使用して、第2透明保護フィルム3側から活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を硬化させている。
最初に、波長365nmの光線透過率が80%以上である第1透明保護フィルム(紫外線透過型透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射し(第1照射)、次いで波長365nmの光線透過率が5%未満である第2保護フィルム(紫外線不透過型透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射して(第2照射)、偏光子と透明保護フィルムとを接着させる。本発明においては、第1照射により、第2透明保護フィルムと偏光子との間に介在する活性エネルギー線硬化型接着剤組成物においても硬化反応は進行するが、その反応率は十分に高くない。つまり、第1照射のみであると、第2透明保護フィルムと偏光子との間の接着性が不十分で、これらの間で剥離が生じる可能性がある。しかしながら、さらに第2照射を行うことにより、第2透明保護フィルムと偏光子との間に介在する活性エネルギー線硬化型接着剤組成物でも硬化反応が十分に進行し、接着剤層の接着性が高まるとともに、偏光フィルムでのカール発生を防止することができる。
最初に、波長365nmの光線透過率が5%未満である第1透明保護フィルム(紫外線不透過型保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射し(第1照射)、次いで波長365nmの光線透過率が80%以上である第2保護フィルム(紫外線透過型透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射して(第2照射)、偏光子と透明保護フィルムとを接着させる。
最初に、波長365nmの光線透過率が5%未満である第1透明保護フィルム(紫外線不透過型保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射し(第1照射)、次いで波長365nmの光線透過率が5%未満である第2保護フィルム(紫外線不透過型透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射して(第2照射)、偏光子と透明保護フィルムとを接着させる。
最初に、波長365nmの光線透過率が80%以上である第1透明保護フィルム(紫外線透過型保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射し(第1照射)、次いで波長365nmの光線透過率が80%以上である第2保護フィルム(紫外線透過型透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射して(第2照射)、偏光子と透明保護フィルムとを接着させる。
(2)で表される化合物;
(メタ)アクリレート、2−メトキシメトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなど)、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、グリシジル(メタ)アクリレートなど)、ハロゲン含有(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなど)、アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート(例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど)などが挙げられる。これら(メタ)アクリレートは、単独使用または2種類以上併用することができる。アクリル系オリゴマー(D)の具体例としては、東亞合成社製「ARUFON」、綜研化学社製「アクトフロー」、BASFジャパン社製「JONCRYL」などが挙げられる。
更に具体的には、次のような方法により、薄型偏光膜を製造することができる。
上記の薄型偏光膜の製造方法は、上記工程以外に、その他の工程を含み得る。その他の工程としては、例えば、不溶化工程、架橋工程、乾燥(水分率の調節)工程等が挙げられる。その他の工程は、任意の適切なタイミングで行い得る。
上記不溶化工程は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。不溶化処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜4重量部である。不溶化浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃〜50℃である。好ましくは、不溶化工程は、積層体作製後、染色工程や水中延伸工程の前に行う。
上記架橋工程は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。架橋処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜4重量部である。また、上記染色工程後に架橋工程を行う場合、さらに、ヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物を配合することにより、PVA系樹脂層に吸着させたヨウ素の溶出を抑制することができる。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜5重量部である。ヨウ化物の具体例は、上述のとおりである。架橋浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃〜50℃である。好ましくは、架橋工程は上記第2のホウ酸水中延伸工程の前に行う。好ましい実施形態においては、染色工程、架橋工程および第2のホウ酸水中延伸工程をこの順で行う。
(RE)、厚み方向位相差(RTH)がほぼゼロのフィルムを得ることができる。
(メタ)アクリル系樹脂を採用し得る。例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)があげられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルがあげられる。より好ましくはメタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂があげられる。
Tgは、TAインスツルメンツ製動的粘弾性測定装置RSAIIIを用い以下の測定条件で測定した。
サンプルサイズ:幅10mm、長さ30mm、
クランプ距離20mm、
測定モード:引っ張り、周波数:1HZ、昇温速度:5℃/分動的粘弾性の測定を行い、tanδのピークトップの温度Tgとして採用した。
透湿度の測定は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて測定した。直径60mmに切断したサンプルを約15Gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃、湿度90%R.H.の恒温機に入れ、24時間放置した前後の塩化カルシウムの重量増加を測定することで透湿度(g/m2/24h)を求めた。
波長365nmの光線透過率が80%以上である紫外線透過型透明保護フィルムとして、厚さ55μmのノルボルネン系樹脂(日本ゼオン社製,商品名:ゼオノア)の二軸延伸フィルムを用いた。このノルボルネン系樹脂フィルムの波長365nmの光線透過率は91.1%、透湿度は11(g/m2/24h)であり、正面位相差は55nm、厚み方向位相差は135nmであった。
また、波長365nmの光線透過率が5%未満である紫外線不透過型透明保護フィルムとして、厚み60μmのトリアセチルセルロースフィルム(TAC)(SP値23.3)を、ケン化・コロナ処理等を行わずに用いた(以下、ケン化・コロナ処理等を行っていないTACを、「未処理TAC」ともいう)。この未処理TACフィルムの波長365nmの光線透過率は0.1%、透湿度は507(g/m2/24h)であった。
活性エネルギー線として、可視光線(ガリウム封入メタルハライドランプ) 照射装置:FUSION UV SYSTEMS,INC社製LIGHT HAMMER10 バルブ:Vバルブ ピーク照度:1600mW/cm2、積算照射量1000/mJ/cm2
(波長380〜440nm)を使用した。なお、可視光線の照度は、SOLATELL社製SOLA−CHECKシステムを使用して測定した。
使用した各成分は以下のとおりである。
HEAA(ヒドロキシエチルアクリルアミド)、SP値29.6、ホモポリマーのTg123℃、興人社製
(2)ラジカル重合性化合物(B)
ARONIX M−220(M−220)(トリプロピレングリコールジアクリレート)、SP値19.0、ホモポリマーのTg69℃、東亞合成社製
(3)ラジカル重合性化合物(C)
ACMO(アクリロイルモルホリン)、SP値22.9、ホモポリマーのTg150℃、興人社製
(4)(メタ)アクリルモノマーを重合してなるアクリル系オリゴマー(D)
ARUFON UP−1190(UP−1190)、東亞合成社製
(5)AAEM(2−アセトアセトキシエチルメタクリレート)、SP値20.23(MJ/M3)1/2、ホモポリマーのTg9℃、日本合成化学社製
(6)一般式(1)で表される化合物
KAYACURE DETX−S(DETX−S)(ジエチルチオキサントン)、日本化薬社製
(7)光重合開始剤(一般式(2)で表される化合物)
IRGACURE907(IRG907)(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、BASF社製
活性エネルギー線硬化型接着剤組成物として、HEAA/M−220/ACMO/UP−1190/AAEM/IRGACURE907/KAYACURE DETX−S=16.4/32.8/32.8/8.2/5.7/2.5/1.6(数値は、組成物全量を100重量%としたときの重量%)で混合し、50℃で1時間撹拌して活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を調整した。
薄型偏光膜Xを作製するため、まず、非晶性PET基材に24μm厚のPVA層が製膜された積層体を延伸温度130℃の空中補助延伸によって延伸積層体を生成し、次に、延伸積層体を染色によって着色積層体を生成し、さらに着色積層体を延伸温度65度のホウ酸水中延伸によって総延伸倍率が5.94倍になるように非晶性PET基材と一体に延伸された10μm厚のPVA層を含む光学フィルム積層体を生成した。このような2段延伸によって非晶性PET基材に製膜されたPVA層のPVA分子が高次に配向され、染色によって吸着されたヨウ素がポリヨウ素イオン錯体として一方向に高次に配向された高機能偏光膜Xを構成する、厚さ10μmのPVA層を含む光学フィルム積層体を生成することができた。更に、ノルボルネン系樹脂フィルム(第1透明保護フィルム、紫外線透過型透明保護フィルム)に前記活性エネルギー線硬化型接着剤組成物をMCDコーター(富士機械社製)(セル形状:ハニカム、グラビアロール線数:1000本/INCH、回転速度140%/対ライン速)を用いて、厚み0.5μmになるように塗工し(第1塗工工程)、接着剤塗工面から光学フィルム積層体の薄型偏光膜X(水分率5.0%)の表面に貼り合わせた(第1貼合工程)。つぎに、ノルボルネン系樹脂フィルム(第1透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を硬化させた(第1接着工程)。次いで、薄型偏光膜Xから非晶性PET基材を剥離した(剥離工程)。さらに、薄型偏光膜Xの、非晶性PET基材を剥離した側の面に、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工し(第2塗工工程)、その塗工面側から未処理TACフィルム(第2透明保護フィルム、紫外線不透過型透明保護フィルム)を貼り合わせた(第2貼合工程)。次いで未処理TACフィルム(第2透明保護フィルム)側から活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を硬化させた後(第2接着工程)、70℃で3分間熱風乾燥することにより、偏光フィルムを製造した。貼り合わせのライン速度は25m/minで行った。得られた偏光フィルムの接着力、カール性評価を下記の条件に基づき評価した。
第1透明保護フィルムとして未処理TACフィルムを使用し、第2透明保護フィルムとしてノルボルネン系樹脂フィルムを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により偏光フィルムを製造した。
第1透明保護フィルムおよび第2透明保護フィルムとして、いずれも未処理TACフィルムを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により偏光フィルムを製造した。
第1接着工程を第2貼合工程後に実施したこと以外は、実施例1と同様の方法により偏光フィルムを製造した。
ノルボルネン系樹脂フィルム(第1透明保護フィルム)側のみから活性エネルギー線を照射し、未処理TACフィルム(第2透明保護フィルム)側からは活性エネルギー線を照射しないこと、つまり従来技術と同じく1段階照射としたこと以外は、実施例1と同様の方法により偏光フィルムを製造した。
偏光フィルムを偏光子の延伸方向と平行に200mm、直行方向に20mmの大きさに切り出し、偏光フィルムをガラス板に貼り合わせた。透明保護フィルムと偏光子(SP値32.8)との間にカッターナイフで切り込みを入れ、テンシロンにより、90度方向に保護フィルムと偏光子とを剥離速度500mm/minで剥離し、その剥離強度を測定した。また、剥離後の剥離面の赤外吸収スペクトルをATR法によって測定し、剥離界面を下記の基準に基づき評価した。
A:保護フィルムの凝集破壊
B:保護フィルム/接着剤層間の界面剥離
C:接着剤層/偏光子間の界面剥離
D:偏光子の凝集破壊
上記基準において、AおよびDは、接着力がフィルムの凝集力以上であるため、接着力が非常に優れることを意味する。一方、BおよびCは、保護フィルム/接着剤層(接着剤層/偏光子)界面の接着力が不足している(接着力が劣る)ことを意味する。これらを勘案して、AまたはDである場合の接着力を○、A・B(「保護フィルムの凝集破壊」と「保護フィルム/接着剤層間の界面剥離」とが同時に発生)あるいはA・C(「保護フィルムの凝集破壊」と「接着剤層/偏光子間の界面剥離」とが同時に発生)である場合の接着力を△、BまたはCである場合の接着力を×とする。
偏光板の長辺が延伸方向となるように、100mm×150mmで切り抜いてサンプルとした。凸面を下にして水平面上に配置し、サンプルの端部4箇所の水平面からの距離を測定した。このとき、4箇所の平均値が30mm未満の場合をカールが抑制され偏光板として使用可能レベル(○)とした。一方、前記平均値が30mmを超える場合をカールが著しい偏光板として使用不可能レベル(×)とした。
Claims (19)
- 接着剤層を介して、偏光子の片面に第1透明保護フィルム、他面に第2透明保護フィルムが設けられている偏光フィルムの製造方法であって、
前記偏光子の片面または前記第1透明保護フィルムの前記偏光子の片面に貼合せる側の面の少なくとも一方の面、および、前記偏光子の他面または前記第2透明保護フィルムの前記偏光子の他面に貼合せる側の面の少なくとも一方の面に、それぞれ活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を塗工する塗工工程と、
前記偏光子および前記第1透明保護フィルムを貼り合わせる貼合工程と、前記偏光子および前記第2透明保護フィルムを貼り合わせる貼合工程と、
最初に、前記第1透明保護フィルム側から活性エネルギー線を照射し、次いで前記第2透明保護フィルム側から活性エネルギー線を照射して、前記活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を硬化させることにより得られた前記接着剤層を介して、前記偏光子および前記第1透明保護フィルム、ならびに前記偏光子および前記第2透明保護フィルムを接着させる接着工程を含み、
前記第1透明保護フィルムおよび前記第2透明保護フィルムは、波長365nmの光線透過率が5%未満であることを特徴とする偏光フィルムの製造方法。 - 前記活性エネルギー線は、波長範囲380〜450nmの可視光線を含むものである請求項1に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記活性エネルギー線は、波長範囲380〜440nmの積算照度と波長範囲250〜370nmの積算照度との比が100:0〜100:50である請求項1または2に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記活性エネルギー線が、ガリウムランプを光源とし、バンドパスフィルターを使用して380nm以下の紫外線を遮断したものである請求項1〜3のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記偏光子の厚みが10μm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記偏光フィルムの総厚みが150μm以下である請求項1〜7のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化型接着剤組成物が、硬化性成分としてのラジカル重合性化合物(A)、(B)および(C)と、(メタ)アクリルモノマーを重合してなるアクリル系オリゴマー(D)とを含有し、
前記ラジカル重合性化合物(A)は、SP値が29.0(MJ/m3)1/2以上32.0(MJ/m3)1/2以下であり、
前記ラジカル重合性化合物(B)は、SP値が18.0(MJ/m3)1/2以上21.0(MJ/m3)1/2未満であり、
前記ラジカル重合性化合物(C)は、SP値が21.0(MJ/m3)1/2以上23.0(MJ/m3)1/2以下であり、
組成物全量を100重量%としたとき、前記ラジカル重合性化合物(B)を25〜80重量%含有するものである請求項1〜8のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。 - 活性メチレン基を有するラジカル重合性化合物と、水素引き抜き作用のあるラジカル重合開始剤(E)とを含有する請求項9に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記活性メチレン基がアセトアセチル基である請求項10に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記活性メチレン基を有するラジカル重合性化合物が、アセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートである請求項10または11に記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記ラジカル重合開始剤(E)が、チオキサントン系ラジカル重合開始剤である請求項10〜12のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 組成物全量を100重量%としたとき、前記活性メチレン基を有するラジカル重合性化合物を1〜50重量%、およびラジカル重合開始剤(E)を0.1〜10重量%含有する請求項10〜13のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 組成物全量を100重量%としたとき、前記ラジカル重合性化合物(A)を3〜40重量%、前記ラジカル重合性化合物(C)を5〜55重量%、前記アクリル系オリゴマー(D)を3〜20重量%含有する請求項9〜14のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記ラジカル重合性化合物(A)、(B)および(C)それぞれのホモポリマーのガラス転移温度(Tg)がいずれも60℃以上である請求項9〜15のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記ラジカル重合性化合物(A)が、ヒドロキシエチルアクリルアミドおよび/またはN−メチロールアクリルアミドである請求項9〜16のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記ラジカル重合性化合物(B)が、トリプロピレングリコールジアクリレートである請求項9〜17のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
- 前記ラジカル重合性化合物(C)が、アクリロイルモルホリンおよび/またはN−メトキシメチルアクリルアミドである請求項9〜18のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
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