JPWO2018168542A1 - 光学積層体および光学積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
式(1): 0.5<P1/P2<5
1つの実施形態において、上記光学積層体は、上記偏光膜と上記樹脂基材との間におよび/または上記偏光膜の上記樹脂基材側の一部として、ポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含む中間領域を有する。
1つの実施形態において、上記中間領域が、ポリビニルアルコール系成分をさらに含む。
1つの実施形態において、上記ポリビニルアルコール系成分が、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む。
1つの実施形態において、上記中間領域の厚みが、100nm〜1000nmである。
1つの実施形態において、上記樹脂基材の構成材料が、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含む。
本発明の別の局面によれば、光学積層体の製造方法が提供される。本発明の製造方法は、樹脂基材の片側にポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含む下塗り層形成用組成物を塗布して下塗り層を形成する工程と、該下塗り層表面にポリビニルアルコール系樹脂を含む塗布液を塗布してポリビニルアルコール系樹脂層を形成する工程と、該ポリビニルアルコール系樹脂層を延伸および染色して偏光膜を作製する工程と、を含む。
1つの実施形態において、上記下塗り層形成用組成物が、ポリビニルアルコール系成分をさらに含む。
1つの実施形態において、上記ポリビニルアルコール系成分が、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む。
1つの実施形態において、上記下塗り層の厚みが、500nm〜3000nmである。
本発明の光学積層体は、樹脂基材と該樹脂基材の片側に設けられた偏光膜とを有する。本発明の光学積層体において、樹脂基材を90度剥離で光学積層体から剥離する際の剥離力P1(N/15mm)と偏光膜を90度剥離で光学積層体から剥離する際の剥離力P2(N/15mm)とは、0.5<P1/P2<5の関係を満たす。このような関係を満たす光学積層体は、従来の光学積層体に比べて剥離異方性が低減されており、結果として、上記偏光膜の剥離の問題が解消され得る。P1/P2は、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.8以上である。また、P1/P2は、好ましくは4.0以下であり、より好ましくは3.5以下、さらに好ましくは3.0以下である。
上記樹脂基材の構成材料としては、任意の適切な材料が採用され得る。例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂が挙げられる。好ましくは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂が用いられる。中でも、非晶質のポリエチレンテレフタレート系樹脂が好ましく用いられる。非晶質のポリエチレンテレフタレート系樹脂の具体例としては、ジカルボン酸としてイソフタル酸をさらに含む共重合体や、グリコールとしてシクロヘキサンジメタノールをさらに含む共重合体が挙げられる。
上記偏光膜は、実質的に、二色性物質が吸着配向したPVA系樹脂層である。偏光膜は、好ましくは波長380nm〜780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。この場合、偏光膜の単体透過率は、好ましくは40.0%以上、より好ましくは41.0%以上、さらに好ましくは42.0%以上、特に好ましくは43.0%以上である。偏光膜の偏光度は、好ましくは99.8%以上、より好ましくは99.9%以上、さらに好ましくは99.95%以上である。
上記中間領域は、ポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含む。偏光膜と樹脂基材との間におよび/または偏光膜の樹脂基材側の一部としてこのような中間領域が形成されていることにより、樹脂基材と偏光膜との密着性を、剥離異方性を抑えつつ向上させることができる。中間領域の厚みは、例えば100nm〜1000nmである。中間領域は、例えば、光学積層体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより確認することができる。また、ポリオレフィン系成分またはポリエステル系成分の有無は、例えば、飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF−SIMS)や赤外分光法(IR)により確認することができる。1つの実施形態においては、中間領域は、ポリビニルアルコール系成分をさらに含む。なお、ポリオレフィン系成分、ポリエステル系成分、ポリビニルアルコール系成分の詳細については、後述する。
本発明の光学積層体は、上記構成が得られる限り、任意の適切な方法により製造され得る。1つの実施形態においては、樹脂基材の片側にポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含む下塗り層形成用組成物を塗布して下塗り層を形成する工程と、この下塗り層表面にPVA系樹脂を含む塗布液を塗布してPVA系樹脂層を形成する工程と、このPVA系樹脂層を延伸および染色して偏光膜を作製する工程とを含む方法により製造される。
上記下塗り層形成用組成物は、ポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含み、好ましくはポリビニルアルコール系成分とポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分とを含む。このような組成とすることにより、偏光膜と樹脂基材との密着性を剥離異方性を抑えつつ向上させることができる。ポリビニルアルコール系成分としては、任意の適切なPVA系樹脂が用いられ得る。具体的には、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコールが挙げられる。変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、アセトアセチル基、カルボン酸基、アクリル基および/またはウレタン基で変性されたポリビニルアルコールが挙げられる。これらの中でも、アセトアセチル変性PVAが好ましく用いられる。アセトアセチル変性PVAとしては、下記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を少なくとも有する重合体が好ましく用いられる。
上記PVA系樹脂を含む塗布液を塗布する下塗り層表面は、予め、表面改質処理(例えば、コロナ処理等)が施されていてもよい。このような処理によれば、密着性をさらに向上させ得る。
偏光膜は、代表的には、上記下塗り層表面に形成されたPVA系樹脂層に延伸処理および染色処理を施すことによって作製される。PVA系樹脂層には、延伸処理および染色処理以外に、PVA系樹脂層を偏光膜とするための処理が、適宜施され得る。該偏光膜とするための処理としては、例えば、不溶化処理、架橋処理、洗浄処理等が挙げられる。これらの処理は、目的に応じて選択することができる。また、処理順序、処理のタイミング、処理回数等の処理条件を、適宜設定することができる。以下、各々の処理について説明する。
上記染色処理は、代表的には、PVA系樹脂層を二色性物質で染色することにより行う。好ましくは、PVA系樹脂層に二色性物質を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、二色性物質を含む染色液にPVA系樹脂層を浸漬させる方法、PVA系樹脂層に当該染色液を塗工する方法、当該染色液をPVA系樹脂層に噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液にPVA系樹脂層を浸漬させる方法である。二色性物質が良好に吸着し得るからである。染色液へのPVA系樹脂層の浸漬は、好ましくは樹脂基材上に積層された状態のPVA系樹脂層(すなわち、樹脂基材の片側にPVA系樹脂層が積層された積層体)を染色液に浸漬させることによって行われる。
PVA系樹脂層(樹脂基材の片側にPVA系樹脂層が積層された積層体)の延伸方法としては、任意の適切な方法を採用することができる。具体的には、固定端延伸(例えば、テンター延伸機を用いる方法)でもよいし、自由端延伸(例えば、周速の異なるロール間に積層体を通して一軸延伸する方法)でもよい。また、同時二軸延伸(例えば、同時二軸延伸機を用いる方法)でもよいし、逐次二軸延伸でもよい。積層体の延伸は、一段階で行ってもよいし、多段階で行ってもよい。多段階で行う場合、後述の積層体の延伸倍率(最大延伸倍率)は、各段階の延伸倍率の積である。
上記不溶化処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。特に水中延伸方式を採用する場合、不溶化処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜4重量部である。不溶化浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃〜40℃である。好ましくは、不溶化処理は、積層体作製後、染色処理や水中延伸処理の前に行う。
上記架橋処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。架橋処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜4重量部である。また、上記染色処理後に架橋処理を行う場合、さらに、ヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物を配合することにより、PVA系樹脂層に吸着させたヨウ素の溶出を抑制することができる。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部〜5重量部である。ヨウ化物の具体例は、上述のとおりである。架橋浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃〜50℃である。好ましくは、架橋処理は水中延伸処理の前に行う。好ましい実施形態においては、染色処理、架橋処理および水中延伸処理をこの順で行う。
上記洗浄処理は、代表的には、ヨウ化カリウム水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。
乾燥処理における乾燥温度は、好ましくは30℃〜100℃である。
上記光学積層体は、偏光膜の樹脂基材が配置されている側とは反対側に配置された保護フィルムを有していてもよい。保護フィルムの形成材料としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。保護フィルムの厚みは、好ましくは10μm〜100μmである。保護フィルムは、偏光膜に接着層を介して積層してもよいし、密着させて(接着層を介さずに)積層してもよい。接着層は、代表的には、接着剤または粘着剤で形成される。
(厚み)
デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC−351C」)を用いて測定した。
樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)を用いた。
樹脂基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、アセトアセチル変性PVA(日本合成化学工社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」、重合度1200、ケン化度99.0モル%以上、アセトアセチル変性度4.6%)の4.0%水溶液と変性ポリオレフィン樹脂水性分散体(ユニチカ社製、商品名「アローベースSE1030N」、固形分濃度22%)と純水を混合した混合液(固形分濃度4.0%)を、乾燥後の厚みが2000nmになるように塗布し、60℃で3分間乾燥し、下塗り層を形成した。ここで、混合液におけるアセトアセチル変性PVAと変性ポリオレフィンとの固形分配合比は30:70であった。
次いで、下塗り層表面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成した。こうして、積層体を作製した。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、得られる偏光膜が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.0重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
こうして、厚み30μmの樹脂基材の片側に厚み5μmの偏光膜が形成された光学積層体(偏光板)を得た。
上記混合液を乾燥後の厚みが1000nmになるように塗布したこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
上記混合液を乾燥後の厚みが500nmになるように塗布したこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
混合液におけるアセトアセチル変性PVAと変性ポリオレフィンとの固形分配合比を50:50としたこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液と変性ポリオレフィン樹脂水性分散体(ユニチカ社製、商品名「アローベースSD1030N」、固形分濃度22%)と純水を混合した混合液(固形分濃度4.0%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液と変性ポリオレフィン樹脂水性分散体(ユニチカ社製、商品名「アローベースSE1035NJ2」、固形分濃度22%)と純水を混合した混合液(固形分濃度4.0%)を用いたこと以外は実施例4と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(日本合成化学工社製、商品名「ゴーセファイマーZ410」、重合度2200、ケン化度97.5〜98.5%、アセトアセチル変性度4.6%)の4.0%水溶液と変性ポリオレフィン樹脂水性分散体(ユニチカ株式会社製、商品名「アローベースSE1030N」、固形分濃度22%)と純水を混合した混合液(固形分濃度4.0%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液10gとポリエステル水性エマルション樹脂(エリーテルKT0507E6)62.5gとを混合した混合液を用いたこと以外は実施例3と同様にして、光学積層体を得た。ここで、混合液におけるアセトアセチル変性PVAとポリエステルとの固形分配合比は50:50であった。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液10gとポリエステル水性エマルション樹脂(エリーテルKT0507E6)62.5gとを混合した混合液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。ここで、混合液におけるアセトアセチル変性PVAとポリエステルとの固形分配合比は50:50であった。
下塗り層を形成することなく、樹脂基材上に直接PVA系樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液を用いたこと以外は実施例3と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液を用いたこと以外は実施例2と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学積層体を得た。
下塗り層の形成に際し、アセトアセチル変性PVA(ゴーセファイマーZ200)の4.0%水溶液を用いたこと、および、空中補助延伸の延伸倍率を4.0倍とし、不溶化処理および水中延伸を行わなかったこと以外は実施例2と同様にして、厚み37μmの樹脂基材の片側に厚み6μmの偏光膜が形成された光学積層体を得た。
上記実施例および比較例について、以下の評価を行った。評価結果を表1にまとめる。
1.90度剥離力
光学積層体から樹脂基材を90度剥離する際の剥離力(基材剥離力:P1)および光学積層体から偏光膜を90度剥離する際の剥離力(PVA剥離力:P2)を以下に記載する方法によって測定した。
(基材剥離力:P1)
ガラス板に、得られた光学積層体を偏光膜面側に粘着剤を塗布して貼り合わせて、測定用サンプルを作製した。この測定用サンプルの偏光膜と樹脂基材との間にカッターナイフで切込みを入れ、樹脂基材を偏光膜面に対して90°の角度をなすように立ち上げ、剥離速度3000mm/minで剥離する際に要する力(N/15mm)を上記「VPA−2」により測定した。
(PVA剥離力:P2)
ガラス板に得られた光学積層体を樹脂基材面側に粘着剤を塗布して貼り合わせ、偏光膜面に補強用のポリイミドテープ(日東電工(株)製、ポリイミド粘着テープNo.360A)を貼り合わせて、測定用サンプルを作製した。この測定用サンプルの偏光膜と樹脂基材との間にカッターナイフで切込みを入れ、偏光膜および補強用のポリイミドテープを樹脂基材面に対して90°の角度をなすように立ち上げ、剥離速度3000mm/minで剥離する際に要する力(N/15mm)を角度自在タイプ粘着・皮膜剥離解析装置「VPA−2」(共和界面化学株式会社製)により測定した。
2.操作性
得られた光学積層体を切断して、10cm×10cmのサイズの試験片を得た。次いで、得られた試験片10’の樹脂基材11面および偏光膜12面の角部に、図3(a)および(b)に示すように強制剥離用テープ50(積水化学工業(株)製:セキスイセロテ−プ(No,252)24mm幅)を貼付した。次いで、図3(b)に示すように貼付したテープ50を同時に逆方向に剥がれるまで引っ張り、その際に光学積層体に剥がれが発生するかどうかを評価した。評価基準は以下のとおりである。
良好:剥がれが発生しなかった。
不良:剥がれが発生した。
11 樹脂基材
12 偏光膜
13 中間領域
Claims (10)
- 樹脂基材と該樹脂基材の片側に設けられた偏光膜とを有する光学積層体であって、
該樹脂基材を90度剥離で該光学積層体から剥離する際の剥離力P1(N/15mm)と該偏光膜を90度剥離で該光学積層体から剥離する際の剥離力P2(N/15mm)とが、下記関係式(1)を満たす、光学積層体。
式(1): 0.5<P1/P2<5 - 前記偏光膜と前記樹脂基材との間におよび/または前記偏光膜の前記樹脂基材側の一部として、ポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含む中間領域を有する、請求項1に記載の光学積層体。
- 前記中間領域が、ポリビニルアルコール系成分をさらに含む、請求項2に記載の光学積層体。
- 前記ポリビニルアルコール系成分が、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む、請求項3に記載の光学積層体。
- 前記中間領域の厚みが、100nm〜1000nmである、請求項2から4のいずれかに記載の光学積層体。
- 前記樹脂基材の構成材料が、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含む、請求項1から5のいずれかに記載の光学積層体。
- 樹脂基材の片側にポリオレフィン系成分およびポリエステル系成分から選択される少なくとも1つの成分を含む下塗り層形成用組成物を塗布して下塗り層を形成する工程と、
該下塗り層表面にポリビニルアルコール系樹脂を含む塗布液を塗布してポリビニルアルコール系樹脂層を形成する工程と、
該ポリビニルアルコール系樹脂層を延伸および染色して偏光膜を作製する工程と、
を含む、光学積層体の製造方法。 - 前記下塗り層形成用組成物が、ポリビニルアルコール系成分をさらに含む、請求項7に記載の光学積層体の製造方法。
- 前記ポリビニルアルコール系成分が、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含む、請求項8に記載の光学積層体の製造方法。
- 前記下塗り層の厚みが、500nm〜3000nmである、請求項7から9のいずれかに記載の光学積層体の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
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