JP2011003842A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機半導体材料からなる半導体層のパターンをその端部での突起の発生を抑制しつつ、高精細に形成することができる薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】基板11上にゲート電極12、ゲート絶縁膜13および撥液層17を形成する。撥液層17に開口17A(第1開口)を形成すると共にゲート絶縁膜13に同じ大きさの窪み18を形成したのち、開口17Aを拡幅して開口17B(第2開口)を形成する。これら窪み18および開口17B内に液体状の有機半導体からなる半導体層14を形成し、この半導体層14を乾燥させる。半導体層14の端部近傍が相対的に薄くなることにより、乾燥工程での突起の発生を抑制することができ、ソース・ ドレイン電極の断線を防止できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、有機半導体材料からなる半導体層を有する薄膜トランジスタおよびその製造方法に関する。
近年、フレキシブルなフィルムディスプレイへの応用を進めるために、有機物半導体材料からなる半導体層(チャネル層)を用いた薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)の開発が盛んに行われている。
アモルファスシリコンやポリシリコンを用いたTFTでは、真空成膜法によって基板全体に成膜された膜をフォトリソグラフィー法によってエッチングして使用しており、これがコスト高の要因となっていた。有機半導体を用いると、半導体層を液体として扱うことが可能であり、印刷などの低コストプロセスを利用できるため、コストを大幅に低減できる。液体半導体の印刷方法としては、インクジェット法やスクリーン印刷法、インクスライド法などが挙げられる。
インクジェット法では、表面がフッ素化されたバンク(土手)と呼ばれる撥液性の構造物をゲート絶縁膜上に形成し、微細なパターニングを補助する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−167696号公報 特開2007−250842号公報
ところが、実際には上記のインクジェット法などでは、高精細なパターンを精度よく形成することが困難であった。半導体のパターン形状を良好とするには、バンク部分の内側のゲート絶縁膜に対して液体状の有機半導体の濡れ性が十分によい必要があり、さらに表面張力が乾燥・アニール工程に渡って低く保たれている必要がある。でなければ有機半導体のパターン端部の形状が不鮮明となり、所望の形状を得ることができない。これに対して、特許文献2ではゲート絶縁膜の一部を変形させて窪みを形成し、この窪み部分に有機半導体層を形成することにより、良好なパターン形状を得る技術が開示されている。
しかしながら、このようにゲート絶縁膜に窪み部分を形成し、この窪み部分に有機半導体層を形成した場合、有機半導体層の乾燥工程において、その有機半導体層の端部(周縁部分)に突起が発生し、その上に形成されるソース・ドレイン電極の断線を引き起こすという問題がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、有機半導体材料からなる半導体層のパターンを、その端部での突起の発生を抑制しつつ高精細に形成することができる薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタを提供することにある。
本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方法は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタを製造するためのものであり、以下の工程を備えている。
(A1)基板上にゲート電極およびゲート絶縁膜をこの順に形成する工程
(B1)ゲート絶縁膜上に撥液層を形成した後、撥液層に第1開口を形成すると共に、ゲート絶縁膜に第1開口と同じ大きさの窪みを形成する工程
(C1)撥液層の第1開口を拡幅して第2開口を形成する工程
(D1)ゲート絶縁膜の窪みおよび撥液層の第2開口内に有機半導体からなる半導体層を形成する工程
(E1)半導体層を乾燥させた後、撥液層を除去する工程
(F1)撥液層を除去した後、半導体層に接するように一対のソース・ ドレイン電極を形成する工程
本発明の第2の薄膜トランジスタの製造方法は、トップゲート型の薄膜トランジスタを製造するためのものであり、以下の工程を備えている。
(A2)基板上に絶縁材料からなるバッファ層を形成する工程
(B2)バッファ層上に撥液層を形成した後、撥液層に第1開口を形成すると共に、バッファ層に第1開口と同じ大きさの窪みを形成する工程
(C2)撥液層の第1開口を拡幅して第2開口を形成する工程
(D2)バッファ層の窪みおよび撥液層の第2開口内に有機半導体からなる半導体層を形成する工程
(E2)半導体層を乾燥させた後、撥液層を除去する工程
(F2)撥液層を除去した後、バッファ層および半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程
(G2)ゲート絶縁膜に半導体層に達する一対の貫通孔を形成した後、貫通孔を介して半導体層に接するように一対のソース・ ドレイン電極を形成する工程
本発明の第1または第2の薄膜トランジスタの製造方法では、ゲート絶縁膜(またはバッファ層)上に撥液層が形成された後、ゲート絶縁膜(またはバッファ層)に窪みが形成されると共に、撥液層の開口(第1開口)が窪みより大きくなる(第2開口)。従って、その後に形成される半導体層の厚みが、内側領域が厚く、端部近傍(周縁部分)では相対的に薄くなる。また、窪みの側面および底面と窪みの周囲の第2開口内の領域がゲート絶縁膜(またはバッファ層)による親液性領域、その他の領域が撥液層による撥液性領域となる。よって、親液性領域の平面形状に対応した半導体層のパターンが形成されると共に、半導体層の乾燥工程において、半導体層の端部での突起の発生が抑制される。
本発明の薄膜トランジスタは上記本発明の方法により形成されたものである。すなわち、基板上に設けたゲート電極と、有機半導体により形成されると共に、チャネル領域を構成する半導体層と、ゲート電極と半導体層との間のゲート絶縁膜と、半導体層に電気的に接続された一対のソース・ ドレイン電極とを備えており、半導体層の基板側の面の端部近傍を除く内側領域に、基板側に向けて突出する突部を有している。
より具体的に、本発明の薄膜トランジスタがボトムゲート型である場合には、基板の側から順にゲート電極、ゲート絶縁膜および半導体層が設けられると共に、ゲート絶縁膜の半導体層との対向部分に窪みが設けられ、窪み内に半導体層の突部が設けられる。トップゲート型である場合には、基板の側から順にバッファ層、半導体層、ゲート絶縁膜およびゲート電極が設けられると共に、バッファ層の半導体層との対向部分に窪みが設けられ、窪み内に半導体層の突部が設けられる。
本発明の薄膜トランジスタの製造方法では、ゲート絶縁膜(またはバッファ層)上に撥液層を形成した後、ゲート絶縁膜(またはバッファ層)に窪みを形成すると共に、撥液層の開口(第1開口)を窪みより大きくするようにした(第2開口)。よって、その後に形成される半導体層の厚みを、内側領域が厚く、端部近傍では相対的に薄くなるようにすることができる。よって、半導体層として親液性領域の平面形状に対応したパターンが形成されると共に、半導体層の乾燥工程において、半導体層の端部での突起の発生が抑制される。これにより半導体層上に形成されるソース・ドレンイン電極の断線が防止され、優れたスイッチング特性を得ることができると共に、歩留まりを向上させることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る薄膜トランジスタの断面図である。 薄膜トランジスタの半導体層の底面から見た構造を表す図である。 比較例としての薄膜トランジスタの断面図である。 親液性領域の高さと突起の高さとの関係を表す特性図である。 図1の薄膜トランジスタの製造方法の一工程を表す断面図である。 図2に続く工程を表す断面図である。 図3に続く工程を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜トランジスタの断面図である。 図8の薄膜トランジスタの製造方法の一工程を表す断面図である。 図9に続く工程を表す断面図である。 変形例1に係る薄膜トランジスタの断面図である。 変形例2に係る撥液層の形成方法を表す断面図である。 変形例3に係る撥液層の形成方法を表す断面図である。 表示装置の構成例を表す図である。 図10に示した画素駆動回路の一例を表す等価回路図である。 上記表示装置を含むモジュールの概略構成を表す平面図である。 上記表示装置の適用例1の外観を表す斜視図である。 (A)は適用例2の表側から見た外観を表す斜視図であり、(B)は裏側から見た外観を表す斜視図である。 適用例3の外観を表す斜視図である。 適用例4の外観を表す斜視図である。 (A)は適用例5の開いた状態の正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態の正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。説明の順序は以下の通りである。
1.第1の実施の形態
(1−1)ボトムゲート型薄膜トランジスタ
(1−2)ボトムゲート型薄膜トランジスタの製造方法
2.第2の実施の形態
(2−1)トップゲート型薄膜トランジスタ
(2−2)トップゲート型薄膜トランジスタの製造方法
[1.第1の実施の形態]
(1−1)ボトムゲート型薄膜トランジスタ
図1は本発明の第1の実施の形態に係るボトムゲート型薄膜トランジスタ(TFT)1の断面構成を表したものである。このTFT1は、基板11上にゲート電極12、ゲート絶縁膜13、チャネル層14Aを含む半導体層14、ソース・ ドレイン電極15(15A,15B)および保護膜16を備えたものである。
基板10は例えばガラス基板であるが、その他、合成石英、シリコン、金属、樹脂または樹脂フィルムなどの材料からなる基板でもよい。
ゲート電極12は、TFT1に印加されるゲート電圧によりチャネル層14A中の電子密度を制御するものであり、例えばクロム(Cr)、モリブデン(Mo)またはアルミニウム(Al)などの金属により形成されている。
ゲート絶縁膜13は例えばシリコン(Si)を含む絶縁膜材料により形成されている。このゲート絶縁膜13はゲート電極12を覆うものであり、ここでは窒化シリコン(SiNx)をからなるゲート絶縁膜13がゲート電極12上を含む基板111の表面全体に渡って形成されている。ゲート電極12に対向するゲート絶縁膜13の上面の領域には断面が矩形状の窪み18が設けられている。この窪み18の深さHは例えば200nmであるが、これに限らず10〜1000nmの範囲内であればよい。
半導体層14に含まれるチャネル層14Aは窪み18を含めてその周辺領域を覆うように形成されている。チャネル層14Aはゲート絶縁膜13を間にしてゲート電極12に対応する位置にある。チャネル層14Aの上にはコンタクト層14Bが設けられている。コンタクト層14Bはエッチングにより左右2つの領域に分離されており、それぞれソース・ ドレイン電極15A,15Bが電気的に接続されている。チャネル層14Aのうちソース・ ドレイン電極15A,15B間がチャネル領域14Cとなる。
チャネル層14Aは液体状の有機半導体材料を例えばインクスライド法により層状に塗布形成したのち乾燥させたものである。有機半導体材料としては、例えばシクロペンタシラン(CPS)を含む液体状のシリコン材料が用いられるが、これに限るものではない。
コンタクト層14Bは、例えばリン(P)ドープのアモルファスシリコンなどを用いて形成される。なお、ここではチャネル層14Aとコンタクト層14Bを積層して半導体層14としたが、チャネル層14Aおよびコンタクト層14Bは同じ層中に形成してもよい。
半導体層14のチャネル層14Aが窪み18内にも含まれることにより、本実施の形態では、半導体層14の基板11側の面(底面)の内側領域が基板11側に突出する突部14aとなっている。ここに「内側領域」とは、半導体層14の底面のうち端部近傍を除く領域をいい、「端部近傍」とは、半導体層14の端面から一定の距離、具体的には例えば端面から内側に1μm〜5μm幅の領域を指す。このように内側領域に突部14aを設けるのは、後述の半導体層14の乾燥工程での、半導体層14の端部における突起の発生を抑制し、ソース・ドレイン領域15A,15Bの断線を防止するためである。よって、ここでの「端部近傍」としては、半導体層14の底面のうち少なくともソース・ドレイン領域15A,15Bの接触領域に対向する領域を含めばよい。すなわち「端部近傍」は半導体層14の底面の周縁部の一部としてもよく、勿論全周にわたるものとしてもよい。
図2は半導体層14を底面から見た状態を表したものである。ここでは、矩形状の半導体層14の底面の内側領域に同じく矩形状の突部14aを有するものである。このような突部14a(言い換えればゲート絶縁膜13の窪み18)を形成することにより、半導体層14の厚みを、内側領域が厚く、端部近傍(周縁部分)では相対的に薄くなるようにしている。これにより本実施の形態では、半導体層14の乾燥工程において、半導体層14の端部で突起が発生することを抑制するものである。詳細については後述する。
ソース・ ドレイン電極15(15A,15B)は、ゲート絶縁膜13上に半導体層14の一部(チャネル層14A)と接するよう設けられている。ソース・ドレイン電極15A, 15Bは例えばクロム(Cr)を用いて形成されるが、その他にモリブデン(Mo),アルミニウム(Al),チタン(Ti)等の金属あるいはそれらの多層膜により構成してもよい。
保護膜16は、例えば上記ゲート絶縁膜13と同一材料を用いてソース・ ドレイン電極15A,15Bおよびチャネル領域14C上に成膜されたものである。
このような構成を有する本実施の形態のTFT1では、親液性のゲート絶縁膜13に窪み18が設けられ、チャネル層14Aを含む半導体層14がこの窪み18内およびその周辺領域に形成されている。そのため、窪み18およびその周辺領域からなる親液性領域での表面張力の働きをパターン形状の形成に役立てることができ、製造歩留りが向上すると共に、膜厚分布の均一性が向上する。
ここで、窪み18内にのみ半導体層を形成した場合を比較例として、本実施の形態による半導体層14の端部での突起発生の抑制効果を説明する。
この種のTFTの製造過程では、液体状の有機半導体を形成した後に乾燥工程(焼成工程)が施されるが、このとき窪み18内にのみ半導体層を形成した比較例の場合には、窪み18の端部近傍に突起が生ずることが、本発明者らの実験により明らかとなった。この突起は半導体層14の上部にソース・ドレイン電極を形成する際に断線の原因となる。
具体的に、ゲート絶縁膜13に形成される窪み18の形状と半導体層14の乾燥プロセスとの関係について図3および図4を参照しつつ説明する。
液体状の有機半導体材料のパターン形状を良好にするためには、図3(A)に示したように半導体層14の形成工程において、ゲート絶縁膜13上に土手として表面がフッ素化された撥液層17が形成される。その後、撥液層17のエッチングを行い開口17Aを形成すると共に、ゲート絶縁膜13のエッチングを行うことにより窪み18を形成する。この窪み18の側面および底面はゲート絶縁膜13による親液性領域となる。ここで「撥液」とは液体半導体材料との親和性が低いことをいい、例えば表面自由エネルギーが30mJ/m2 以下のことをいう。これに対して、Siを含む絶縁膜材料により形成されたゲート絶縁膜13は、撥液層17よりも液体半導体材料よりも親和性が高く、例えば表面自由エネルギーが50mJ/m2以上である。従ってゲート絶電膜13は液体半導体材料に対して親液性である。
このように窪み18の底面および側面に親液性領域、窪み18の周囲に撥液性領域を設けることによって、窪み18の平面形状に対応した高精度な液体半導体材料のパターンが形成される。因みに、インクスライド法では窪み18の親液性領域の側面の高さは、高いほうがパターニング特性を向上させることができる。しかし、親液性領域の側面を高くする(すなわち窪み内の半導体層を厚くする)ことによって、図3(B)に示したように半導体層14の端部に突起19が発生する。
図4は、窪み18の深さ(親液性領域の高さ)と半導体層14の端部に生じる突起19の高さとの関係を表したものである。この図から、親液性領域の高さが高くなるに従って半導体層14の端面に生じる突起19の高さが高くなる傾向があることがわかる。これは、一般に「コーヒー染み」現象として知られる現象に起因している。すなわち窪み18に塗布した液体半導体は、この乾燥過程において、その端部における乾燥が速く、その結果未乾燥の液体半導体が外周方向へ流動する。流動した液体半導体はすでに固化した半導体表面を覆うように流動するため親液性領域の高さ(窪みの深さ)を超え、撥液性領域にまで厚膜化する。これにより突起19が発生し、この突起19が半導体層14の上部にソース・ドレイン電極15A, 15Bを形成する際に断線の原因となる。
これに対して本実施の形態では、このような突起19の発生を効果的に抑制しつつ良好なパターニング形状を実現できるものである。すなわち上記のように親液性領域の厚みが厚くなるに従って半導体層14の端部に生じる突起が高くなる傾向に鑑み、半導体層14に対向するゲート絶縁膜13の厚みを半導体層14の内側領域で薄く、端部近傍において相対的に厚くしたものである。言い換えれば、窪み18を、比較例が半導体層14の底面の全体に対向する位置に設けるのに対し、本実施の形態では半導体層14の内側領域に対向する位置にのみ形成するようにしたものである。これにより本実施の形態では、乾燥工程においての突起の発生を抑制しつつ、液体半導体材料を良好にパターニングすることが可能となる。
(1−2)ボトムゲート型薄膜トランジスタの製造方法
以下、図5〜図7を参照してTFT1の製造方法を具体的に説明する。
まず、図5(A)に示したように、ガラス基板11上に、例えば厚さ200nmのクロムよりなるゲート電極12を形成する。具体的には、ガラス基板11の一面に、例えばスパッタリング法により厚さ200nmのクロムよりなる膜を形成し、そののち、例えばフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いてクロムよりなる膜を所定の形状(島状)にする。
続いて、ガラス基板11上にゲート電極12を覆うように、例えばプラズマCVD法により窒化シリコン(SiNx)からなる厚さ500nmのゲート絶縁膜13を形成する(図5(B))。次いで、ゲート絶縁膜13上に、例えばCYTOPなどのフッ素樹脂からなる厚さ300nmの撥液層17を形成した後、酸素プラズマによる反応性イオンエッチング(RIE)によって撥液層17の表面を粗化する(図5(C))。
次いで、撥液層17上に、ゲート電極12に対応する開口を有するレジストパターン(図示せず)を形成する。続いて、このレジストパターンをマスクにした、例えば酸素プラズマによる反応性イオンエッチングによって、撥液層17を選択的に除去する。これにより撥液層17にゲート電極12と対向した開口17A(第1開口)が形成され、この開口17A内にゲート絶縁膜13の表面が露出する(図5(D))。
続いて、同じレジストパターンをマスクにした、CF4、酸素およびアルゴンからなるプラズマによってゲート絶縁膜13を例えば200nmの深さまで除去することにより窪み18を形成する(図6(A))。その後、レジストパターンを除去したのち、撥液層17の粗化された上面の撥水性を回復させるために、撥液層17に対して加熱処理(例えば150℃程度、10分間)を施す。これにより窪み18の底面および側壁に対応する領域に親液性領域A、窪み18を取り囲む領域に撥液層17からなる撥水性領域Bがそれぞれ形成された構造となる。
続いて、撥液層17の開口17Aの大きさを窪み18よりも大きくし、ゲート絶縁膜13の窪み18の周囲を露出させ、親液性領域Aを拡げる(図6(B))。具体的には開口17Aよりも大きな開口を有するレジストパターンを用いる以外は上記撥液層17に開口17Aを形成する工程と同様の手順を経ることにより、開口17Aよりも大きな開口17B(第2開口)を形成する。開口17Bの大きさは、例えば窪み18の端部から横方向に1μm以上、好ましくは5μmだけ拡がった大きさとする。この後、レジストパターンを除去し、加熱処理(例えば150℃程度、10分間)を施して撥液層17の粗化された上面の撥水性を回復させる。
次に、撥液層17により囲まれた窪み18および開口17B内に半導体層14(チャネル層14A,コンタクト層14B)を形成する(図6(C))。具体的には、例えば液体半導体材料としてシクロペンタシラン(CPS)を用い、波長365nmの紫外線を照射して分子量を5000〜1000000の範囲に調整する。このCPSを濃度30重量%になるように希釈したCPSモノマー溶液を用いて印刷する。印刷方法としては例えばインクスライド法を用いる。このとき液体半導体は、撥液層17に接する領域でははじかれて殆ど取り除かれ、ゲート絶縁膜13が露出した窪み18およびその周辺領域を含む親液性領域Aに塗布されることになる。
以上の工程を経て、窪み18およびその周辺領域を含む親液性領域Aの平面形状に対応した液体シリコン材料のパターンが形成される。この後、例えば400℃の温度で1時間の乾燥処理を施すことにより、厚さ200nmのアモルファスシリコンからなるチャネル層14Aが形成される。続いて、チャネル層14A上に、例えばプラズマCVD法によりリンがドープされたアモルファスシリコンからなる厚さ50nmのコンタクト層14Bを形成する。そののち酸素プラズマによる反応性イオンエッチングによって撥液層17を除去する。
続いて、コンタクト層14Bの周縁部およびゲート絶縁膜13を覆うように一対のソース・ドレイン電極15(15A,15B)を形成する。具体的には、コンタクト層14Bおよびゲート絶縁膜13の全体を覆うように、スパッタリング法により厚さ200nmのクロム膜を形成し、その後、例えばフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いてクロム膜に開口を形成し、コンタクト層14Bを露出させる(図7(A))。次に、ソース・ドレイン電極15の間に露出したコンタクト層14Bを、CF4、酸素およびアルゴンからなるプラズマによって除去することによりチャネル領域14Cを形成する(図7(B))。
続いて、ソース・ドレイン電極15およびチャネル領域19上に保護膜16を形成する(図7(C))。具体的には、例えばプラズマCVD方によりSiNxからなる厚さ300nmのSiNx膜を形成する。この後、例えばフォトリソグラフィ法およびドライエッチング法を用いてSiNx膜を所定の形状とする。これにより図1に示したボトムゲート型のTFT1が完成する。
このように本実施の形態では、ゲート絶縁膜13のゲート電極12に対向する位置に窪み18を設けると共に、この窪み18およびその周辺領域を含む領域に親液性領域A、この親液性領域Aを取り囲む領域に撥液層17からなる撥液性領域Bをそれぞれ形成した。これにより、窪み18を含む親液性領域Aの平面形状に対応して、半導体層14のパターンを高精度に形成することができる。
加えて、本実施の形態では、ゲート絶縁膜13の窪み18を半導体層14の内側領域に対向する領域に設け、乾燥過程(図6(C))における半導体層14の厚みを内側領域で厚く、端部近傍(周縁部分)で相対的に薄くしている。その結果、チャネル層14Aの端部近傍での突起の発生を抑制することが可能となる。よって、半導体層14上に形成されるソース・ドレンイン電極15A,15Bの断線が防止され、優れたスイッチング特性を有するTFT1を得ることができると共に、歩留まりを向上させることが可能となる。因みに、上記TFT1は、移動度が0.01cm/Vs,オン/オフ比が107である良好なスイッチング特性を示した。
次に、第2の実施の形態として、トップゲート型TFTおよびその製造方法について説明するが、上記実施の形態と同一構成部分については同一符号を付してその説明は省略する。
[2.第2の実施の形態]
(2−1)トップゲート型薄膜トランジスタ
本実施の形態のトップゲート型のTFT2は、図8に示したように基板11上にバッファ層(絶縁膜)20、半導体層14、ゲート絶縁膜13、一対のソース・ドレイン電極15(15A,15B)およびゲート電極12をこの順に備えたものである。ここで、ソース・ドレイン電極15A,15Bはゲート絶縁膜13を貫通し半導体層14のコンタクト層14Bに接している。バッファ層20は例えば第1の実施の形態におけるゲート絶縁膜13と同じ材料により形成されている。
このTFT2においては、窪み18は半導体層14の下のバッファ層20に設けられており、半導体層14の底面の内側領域が基板11側に突出する突部14aとなっている。これにより、本実施の形態においても、窪み18およびその周辺領域を含む領域が親液性領域A、この親液性領域Aを取り囲む領域が撥液層17からなる撥液性領域Bとなる。よって、親液性領域Aの平面形状に対応した半導体層14のパターンを高精度に形成することができると共に、乾燥工程でのチャネル層14Aの端部近傍での突起の発生を抑制することが可能となる。
(2−2)トップゲート型薄膜トランジスタの製造方法
まず、図9(A)に示したように、ガラスよりなる基板11上に例えばスパッタ法により、例えば上記ゲート絶縁膜13と同様の材料からなる膜厚500nmのバッファ層20を形成する。次に、バッファ層20上に、例えばCYTOPなどのフッ素樹脂からなる厚さ300nmの撥液層17を形成した後、酸素プラズマによる反応性イオンエッチングによって撥液層17の表面を粗化する。
次いで、撥液層17上に、後述のゲート電極12に対応する開口を有するレジストパターン(図示せず)を形成する。続いて、このレジストパターンをマスクにした、例えば酸素プラズマによる反応性イオンエッチングによって、撥液層17を選択的に除去する。これにより撥液層17にゲート電極12と対向した開口17Aが形成され、この開口17A内にバッファ層20の表面が露出する(図9(B))。
続いて、同じくレジストパターンをマスクにした、CF4、酸素およびアルゴンからなるプラズマによってバッファ層20を例えば200nmの深さまで除去することによりバッファ層20に窪み18を形成する。その後、レジストパターンを除去したのち、撥液層17の粗化された上面の撥水性を回復させるために、撥液層17に対して加熱処理(例えば150℃程度、10分間)を施す。これにより窪み18の底面および側壁に対応する領域に親液性領域A、窪み18を取り囲む領域に撥液層17からなる撥水性領域Bがそれぞれ形成された構造となる(図9(C))。
続いて、撥液層17の開口17Aの大きさを窪み18よりも大きくし、バッファ層20の窪み18の周囲を露出させ、親液性領域Aを拡げる(図10(A))。具体的には開口17Aよりも大きな開口を有するレジストパターンを用いる以外は上記撥液層17に開口17Aを形成する工程と同様の手順を経ることにより、開口17Aよりも大きな開口17Bを形成する。開口17Bの大きさは、例えば窪み18の端部から横方向に1μm以上、好ましくは5μmだけ拡がった大きさとする。この後、レジストパターンを除去し、加熱処理(例えば150℃程度、10分間)を施して撥液層17の粗化された上面の撥水性を回復させる。
次に、第1の実施の形態と同様の材料およびプロセスを経て、窪み18および開口17B内に半導体層14(チャネル層14A,コンタクト層14B)を形成する(図10(B))。
以上の工程を経て、窪み18およびその周辺領域を含む親液性領域Aの平面形状に対応した液体シリコン材料のパターンが形成される。この後、例えば400℃の温度で1時間の加熱処理を施すことにより、厚さ200nmのアモルファスシリコンからなるチャネル層14Aが形成される。
続いて、チャネル層14A上に、例えばプラズマCVD法によりリンがドープされたアモルファスシリコンからなる厚さ50nmのコンタクト層14Bを形成する。そののち酸素プラズマによる反応性イオンエッチングによって撥液層17を除去する。
続いて、半導体層14およびバッファ層20の上にゲート絶縁膜13を形成した後、このゲート絶縁膜13に半導体層14のコンタクト層14Bに達する一対の貫通孔13a,13bを形成する。続いて、これら貫通孔13a,13bを介してコンタクト層14Bと電気的に接続されるよう一対のソース・ドレイン電極15(15A,15B)を形成する。次に、ゲート絶縁膜13上の半導体層14に対向する領域にゲート電極12を形成することにより、図9に示したトップゲート型のTFT2が完成する。
本実施の形態では、窪み18をバッファ層20に設けることを除いて第1の実施の形態と同様に、ゲート電極12に対応する位置に窪み18を設けると共に、この窪み18およびその周辺領域を含む領域に親液性領域A、この親液性領域Aを取り囲む領域に撥液層17からなる撥液性領域Bをそれぞれ形成した。これにより、窪み18を含む親液性領域Aの平面形状に対応した半導体層14のパターンを高精度に形成することができる。
加えて、バッファ層20の窪み18を半導体層14の内側領域に対応する領域に設け、乾燥過程(図10(B))での半導体層14の厚みを内側領域で厚く、端部近傍(周縁部分)で相対的に薄くするようにしたので、第1の実施の形態と同様に、チャネル層14Aの端部近傍での突起の発生を抑制することが可能となる。よってソース・ドレンイン電極15A,15Bの断線が防止され、優れたスイッチング特性を有するTFT2を得ることができると共に、歩留まりを向上させることが可能となる。
以上、第1,第2の実施の形態を挙げて本発明の薄膜トランジスタについて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態と同様の効果を得ることが可能な限りにおいて自由に変形可能である。例えば、半導体層14の突部14aの形状、言い換えれば,ゲート絶縁膜13またはバッファ層20に設ける窪み18の形状は、断面矩形状のものに限らず、図11(A),(B)に示したようにしてもよい。
すなわち、ゲート絶縁膜13(図11(A))、バッファ層20(図11(B))の各窪み18の端部近傍に1または2以上の段差22を設けるものである。これにより半導体層14の突部14aの形状も端部近傍に段差を有するものとなる。このようにすることで、より高精細な半導体層14のパターンを形成することが可能になる。
また、窪み18の形成方法としては、上述のようなエッチング法に限らず、図12(A)〜(D)に示したようにエンボス法を用いて形成することも可能である。具体的には、ゲート絶縁膜13上に撥液層17を形成し、加熱した多段式のモールド23を押圧させることにより撥液層17に凹凸を形成する。次いで、不要な残渣をドライエッチングにより除去した後、撥液層17をマスクとしてゲート絶縁膜13をRIEによるエッチングにより窪み18を形成する。
更にまた、図13(A)〜(D)に示したようにゲート絶縁膜13上の撥液層17上にレジスト層24を形成し、加熱した多段式のモールド23を押圧させてレジスト層24に凹凸を形成する。次に、この凹凸を有するレジスト層24をマスクとして撥液層17およびゲート絶縁膜13を順にRIEによるエッチングにより、任意の段差を有する窪み18を形成する。
以下、上記TFT1(TFT2)の適用例について説明する。
図14は極薄型の有機発光カラーディスプレイとして用いられる表示装置の構成を表すものである。この表示装置は、例えば、後述するTFT基板1に、表示素子として後述する複数の有機発光素子10R,10G,10Bよりなる画素PXLCがマトリクス状に配置されてなる表示領域110を有する。この表示領域110の周辺には、信号部である水平セレクタ(HSEL)121と、スキャナ部であるライトスキャナ(WSCN)131および電源スキャナ(DSCN)132とが形成されている。
表示領域110において、列方向には信号線DTL101〜10nが配置され、行方向には走査線WSL101〜10mおよび電源ラインDSL101〜10mが配置されている。各信号線DTLと各走査線WSLとの交差点に、有機発光素子PXLC(赤色、青色および緑色のいずれか一つ(サブピクセル))を含む画素回路140が設けられている。各信号線DTLは、水平セレクタ121に接続され、この水平セレクタ121から信号線DTLに映像信号が供給される。各走査線WSLは、ライトスキャナ131に接続されている。各電源ラインDSLは、電源ラインスキャナ132に接続されている。
図15は、画素回路140の一例を表したものである。画素回路140は、サンプリング用トランジスタ3Aおよび駆動用トランジスタ3Bと、保持容量3Cと、有機発光素子PXLCよりなる発光素子3Dとを有するアクティブ型の駆動回路である。これらトランジスタ3A,3Bは上記本発明のTFT1(TFT2)により構成されている。
サンプリング用トランジスタ3Aは、そのゲートが対応する走査線WSL101に接続され、そのソースおよびドレインの一方が対応する信号線DTL101に接続され、他方が駆動用トランジスタ3Bのゲートgに接続されている。駆動用トランジスタ3Bは、そのドレインdが対応する電源線DSL101に接続され、ソースsが発光素子3Dのアノードに接続されている。発光素子3Dのカソードは接地配線3Hに接続されている。なお、この接地配線3Hは全ての画素PXLCに対して共通に配線されている。保持容量3Cは駆動用トランジスタ3Bのソースsとゲートgとの間に接続されている。
サンプリング用トランジスタ3Aは、走査線WSL101から供給される制御信号に応じて導通し、信号線DTL101から供給された映像信号の信号電位をサンプリングして保持容量3Cに保持するものである。駆動用トランジスタ3Bは、第1電位にある電源線DSL101から電流の供給を受け、保持容量3Cに保持された信号電位に応じて駆動電流を発光素子3Dに供給するものである。発光素子3Dは、供給された駆動電流により、映像信号の信号電位に応じた輝度で発光するようになっている。
この表示装置では、走査線WSLから供給される制御信号に応じてサンプリング用トランジスタ3Aが導通し、信号線DTLから供給された映像信号の信号電位がサンプリングされて保持容量3Cに保持される。また、第1電位にある電源線DSLから駆動用トランジスタ3Bに電流が供給され、保持容量3Cに保持された信号電位に応じて、駆動電流が発光素子3D(赤色、青色および緑色の各有機発光素子)に供給される。各発光素子3Dは供給された駆動電流により映像信号の信号電位に応じた輝度で発光する。
(モジュールおよび適用例)
続いて表示装置の適用例について説明する。上記表示装置は、テレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなど、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
(モジュール)
例えば、図16に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、基板11の一辺に、封止用基板71および接着層60から露出した領域210を設け、この露出した領域210に、信号線駆動回路120および走査線駆動回路130の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
(適用例1)
図17は上記表示装置が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300は、上記各実施の形態に係る表示装置により構成されている。
(適用例2)
図18は上記表示装置が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、その表示部420は、上記各実施の形態に係る表示装置により構成されている。
(適用例3)
図19は上記表示装置が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、その表示部530は、上記各実施の形態に係る表示装置により構成されている。
(適用例4)
図20は上記表示装置が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有しており、その表示部640は上記表示装置により構成されている。
(適用例5)
図21は上記表示装置が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記表示装置により構成されている。
11…基板、12…ゲート電極、13…ゲート絶縁膜、14…半導体層、14A…チャネル層、14B…コンタクト層、14a…突部、15(15A,15B)…ソース・ドレイン電極、16…保護膜、18…窪み、A…親液性領域、B…撥液性領域

Claims (8)

  1. 基板上に設けたゲート電極と、
    有機半導体により形成されると共に、チャネル領域を構成する半導体層と、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間のゲート絶縁膜と、
    前記半導体層に電気的に接続された一対のソース・ ドレイン電極とを備え、
    前記半導体層の前記基板側の面の端部近傍を除く内側領域に、前記基板側に向けて突出する突部を有する
    薄膜トランジスタ。
  2. 前記基板の側から順に前記ゲート電極、前記ゲート絶縁膜および前記半導体層が設けられると共に、前記ゲート絶縁膜の前記半導体層との対向部分に窪みが設けられ、前記窪み内に前記半導体層の突部を有する
    請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記基板の側から順にバッファ層、前記半導体層、前記ゲート絶縁膜および前記ゲート電極が設けられると共に、前記バッファ層の前記半導体層との対向部分に窪みが設けられ、前記窪み内に前記半導体層の突部を有する
    請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記半導体層は有機半導体からなるチャネル層の上にコンタクト層を有し、前記コンタクト領域に前記一対のソース・ ドレイン電極が接触している
    請求項2または3に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 基板上にゲート電極およびゲート絶縁膜をこの順に形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に撥液層を形成した後、前記撥液層に第1開口を形成すると共に、前記ゲート絶縁膜に第1開口と同じ大きさの窪みを形成する工程と、
    前記撥液層の第1開口を拡幅して第2開口を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜の窪みおよび前記撥液層の第2開口内に液体状の有機半導体からなる半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層を乾燥させた後、前記撥液層を除去する工程と、
    前記撥液層を除去した後、前記半導体層に接するように一対のソース・ ドレイン電極を形成する工程と
    を含む薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 基板上に絶縁材料からなるバッファ層を形成する工程と、
    前記バッファ層上に撥液層を形成した後、前記撥液層に第1開口を形成すると共に、前記バッファ層に第1開口と同じ大きさの窪みを形成する工程と、
    前記撥液層の第1開口を拡幅して第2開口を形成する工程と、
    前記バッファ層の窪みおよび前記撥液層の第2開口内に液体状の有機半導体からなる半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層を乾燥させた後、前記撥液層を除去する工程と、
    前記撥液層を除去した後、前記バッファ層および半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜に前記半導体層に達する一対の貫通孔を形成した後、前記貫通孔を介して前記半導体層に接するように一対のソース・ ドレイン電極を形成する工程と
    を含む薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 前記撥液層に形成する第2開口の第1開口からの拡幅量を1μm以上とする、請求項5または請求項6に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 前記撥液層を塗布可能なフッ素樹脂により形成する、請求項5または請求項6に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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