JP2010288334A - スイッチング電源装置及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、補助電源電圧が許容最低電圧値まで低下することを抑制する。
【解決手段】本発明に係るスイッチング電源装置50は、1次巻線1a、2次巻線1b、及び補助巻線1cを有するトランス1と、1次巻線1aに直列に接続されたスイッチング素子8と、2次巻線1bに誘起される交流電圧から直流の出力電圧VOUTを生成する出力電圧生成回路2と、補助巻線1cに誘起される交流電圧から補助電源電圧Vccを生成する補助電源電圧生成回路3と、補助電源電圧Vccを用いて動作する制御回路9Aとを備える。制御回路9Aは、スイッチング素子8を駆動する駆動回路17と、間欠動作時において補助電源電圧Vccが小さい場合、スイッチング素子8に流れる電流のピークが通常モード時より小さくなるように駆動回路17を制御するピーク電流制御回路15Aとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、軽負荷時にスイッチング素子を間欠発振動作させる機能を有するスイッチング電源装置、及び半導体装置に関する。
負荷に安定した直流電圧を供給するスイッチング電源装置において、一般に、軽負荷時の電源効率を向上させるために、軽負荷時にスイッチング素子のスイッチング動作を間欠的に停止させる間欠発振動作が知られている。この間欠発振動作では、スイッチング素子がスイッチング動作を行わない停止期間を間欠的に配置することにより、単位時間当たりのスイッチング回数を少なくする。これにより、スイッチング損失を低減できる。また、負荷が軽くなればなるほどこの停止期間が長くなるように制御される。
しかしながら、待機時等の負荷が軽い状態において、停止期間が長くなると、制御回路に電流を供給する補助電源電圧が、制御回路の動作を維持できる最低電圧値まで低下してしまう。これにより、制御回路の動作停止、及び制御回路における消費電力の増加等の問題を引き起こす場合がある。そのため、補助電源電圧が、制御回路の動作を維持できる最低電圧値まで低下してしまうことを防止する必要がある。
まず、従来のスイッチング電源装置における間欠発振動作について、図面を用いて説明する。
図17は、従来例のスイッチング電源装置100の構成例を示すブロック図である。
このスイッチング電源装置100は、1次巻線101a、2次巻線101b、及び補助巻線101cを有するトランス101を備えるフライバック型電源である。
1次巻線101aにはスイッチング電源制御用の半導体装置106に含まれるスイッチング素子108が直列接続される。この1次巻線101a及びスイッチング素子108に入力電圧VINpが印加される。スイッチング素子108が制御回路109によってスイッチング制御されることにより、トランス101の1次巻線101aから2次巻線101bへ電力が伝達される。
スイッチング素子108のスイッチング動作によってトランス101の2次巻線101b及び補助巻線101cにそれぞれ交流電圧が誘起される。2次巻線101bに誘起された交流電圧は、ダイオード102a及びコンデンサ102bで構成される出力電圧生成回路102によって整流及び平滑化されることにより出力電圧VOUTpが生成される。この出力電圧VOUTpは、負荷107に供給される。
また、この出力電圧VOUTpは、出力電圧検出回路104によって検出される。この出力電圧検出回路104は、検出した出力電圧VOUTpのレベルに応じたフィードバック信号FB_Spを制御回路109にフィードバックする。これにより、スイッチング素子108のスイッチング動作が制御されることにより、負荷107に供給するエネルギーが調整される。よって、出力電圧VOUTpが一定の電圧に安定化される。
また、補助巻線101cにも交流電圧が誘起される。この交流電圧を、ダイオード103a及びコンデンサ103bで構成される補助電源電圧生成回路103が整流及び平滑化することにより、制御回路109に電流を供給する補助電源電圧Vccpを生成する。
図18は、図17に示したスイッチング電源装置100に使用される従来例の半導体装置106の構成例を示すブロック図である。
図18に示す半導体装置106は、スイッチング素子108と制御回路109とを含む。制御回路109は、起動用定電流源110と、レギュレータ111と、起動制御回路112と、フィードバック信号制御回路113と、発振回路117aと、AND回路117bと、フリップフロップ回路117cと、NAND回路117dと、ゲートドライバ118と、素子電流検出回路121と、素子電流検出用比較回路122と、間欠発振制御用比較回路131と、基準電圧源132とを含む。
フィードバック信号制御回路113は、図17に示す出力電圧検出回路104から出力されるフィードバック信号FB_Spに応じた電圧信号であるフィードバック制御信号Veaopを出力する。具体的には、フィードバック信号制御回路113は、負荷107が重くなったとき(出力電圧VOUTpの低下に応じてフィードバック信号FB_Spが小さくなったとき)に、フィードバック制御信号Veaopのレベルを高くし、逆に負荷107が軽くなったとき(出力電圧VOUTpの上昇に応じてフィードバック信号FB_Spが大きくなったとき)にフィードバック制御信号Veaopのレベルを低くする。
素子電流検出用比較回路122は、このフィードバック制御信号Veaopと、素子電流検出回路121から出力される、スイッチング素子108に流れる素子電流IDpに応じた電圧信号である素子電流検出信号VD_Spとを比較する。スイッチング素子108がターンオンした後に、素子電流検出信号VD_Spがフィードバック制御信号Veaopまで高くなると、素子電流検出用比較回路122はフリップフロップ回路117cのリセット端子Rに出力する信号S_idppのレベルをローレベルからハイレベルに切り換えることにより、スイッチング素子108をターンオフさせる。つまり、半導体装置106は、負荷107に応じて素子電流IDpの大きさを制御している。言い換えると、この半導体装置106は、スイッチング素子108のスイッチング動作の制御方式として、電流モードのPWM制御を採用している。
また、間欠発振制御用比較回路131は、フィードバック制御信号Veaopと、基準電圧源132によって生成される基準電圧Vrpとを比較する。
基準電圧源132は、間欠発振制御用比較回路131をヒステリシス動作させるために、基準電圧Vrpとして下限基準電圧Vr1pと上限基準電圧Vr2pとを選択的に生成する。
ここで、このスイッチング電源装置100における軽負荷時の動作について、図19に示すタイミングチャートを用いて説明する。
図19に示すように、時刻t1pから負荷107が軽くなる。これにより、出力電圧VOUTpが増加することにより、フィードバック制御信号Veaopが減少する。よって、素子電流検出用比較回路122が、信号S_idppのレベルをローレベルからハイレベルに切り換えるタイミングが早くなる。これにより、スイッチング素子108を流れる素子電流IDpのピーク値IDPpが減少する。このように、従来のスイッチング電源装置100は、連続発振動作において、出力電圧VOUTpが大きいほど、素子電流IDpのピーク値IDPpが小さくなるように制御する。この制御に関する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。
また、時刻t2pにおいてフィードバック制御信号Veaopが下限基準電圧Vr1pまで低くなると、間欠発振制御用比較回路131はAND回路117bに出力する信号S_intpのレベルをハイレベルからローレベルに切り換える。この出力信号S_intpのレベルがローレベルである状態では、発振回路117aから出力されるパルス信号CLOCKpがAND回路117bに入力されても、AND回路117bから出力されフリップフロップ回路117cのセット端子Sに入力される信号のレベルがローレベルに保持される。よって、時刻t2p〜t3pの期間のように、スイッチング素子108がターンオンされずスイッチング動作が停止される。
その後、フィードバック制御信号Veaopが上昇し、時刻t3pにおいてフィードバック制御信号Veaopが上限基準電圧Vr2pまで達すると、間欠発振制御用比較回路131の出力信号S_intpのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わる。よって、時刻t3p〜t4pの期間のように、スイッチング動作が再開される。
その後、再びフィードバック制御信号Veaopが下限基準電圧Vr1pまで低くなると、時刻t4p〜t5pの期間のように、スイッチング動作が停止される。
このように、間欠発振制御用比較回路131によって、スイッチング動作が停止される停止期間Toffpが間欠的に生じるように制御される。これにより、間欠発振動作が実現され、軽負荷時の電源効率が向上される。
次に、軽負荷時に間欠発振動作を行う従来のスイッチング電源装置100において、制御回路に電流を供給する補助電源電圧の軽負荷時の挙動について説明する。
図19に示したように、スイッチング素子108が間欠発振動作を行っている時の出力電圧VOUTpは、スイッチング動作が行われている発振期間Tonpには2次側へ電力が供給されるため上昇し、スイッチング動作が行われない停止期間Toffpには2次側への電力供給がストップしているため徐々に低下する。これと同様に、図17に示す補助電源電圧生成回路103によって生成される補助電源電圧Vccpも発振期間中に上昇し、停止期間中に徐々に低下する。
ここで、待機時等の負荷107が軽い状態においては、スイッチング動作によって2次側に供給する電力が非常に小さいため、停止期間が長くなる。ところが、制御回路109における消費電力は負荷107が変化してもほとんど変化しないため、負荷107が極めて軽い状態であっても補助電源電圧Vccpは定常負荷時とほぼ同じ速度で低下する。そして、この停止期間中に、補助電源電圧Vccpが、制御回路109の動作を維持できる最低電圧値(以下、許容最低電圧値Vccuvp)まで低下してしまうと、制御回路109によるスイッチング素子108の制御ができなくなり、且つ制御回路109の動作が停止する。これらにより、従来のスイッチング電源装置100は、負荷107に必要とされる電力を供給できなくなってしまうという問題が生じる。
この問題を解決する方法として、例えば特許文献2記載のように、補助電源電圧Vccpが、許容最低電圧値Vccuvpまで低下したときに、制御回路への電流供給をスイッチング素子のドレインから供給するよう電流供給の経路を切り換える方法が知られている。
図20は、特許文献2に示されたスイッチング電源装置に使用される半導体装置106Aの構成例を示すブロック図である。この半導体装置106Aは、レギュレータ111Aの構成に特徴がある。比較回路119aは、補助電源電圧Vccpが許容最低電圧値Vccuvpまで低下したことを検出する。半導体装置106は、補助電源電圧Vccpが許容最低電圧値Vccuvpまで低下したときに、レギュレータ111Aに含まれるスイッチSW_A、SW_B、及びSW_Cを切り換えることにより、制御回路109Aへの電流供給の経路を切り換える。この手法によって、補助電源電圧Vccpが、許容最低電圧値Vccuvpまで低下しても制御回路109Aの動作停止を防止できる。
しかしながら、制御回路109Aへの電流供給が補助電源電圧Vccpより高電位であるドレインから行われるため、制御回路109Aにおける消費電力が大幅に悪化してしまう。
また、補助電源電圧Vccpの低下を抑制する方法として、トランス101の補助巻線101cの巻数を増やす方法、又は、図17における補助電源電圧生成回路103のコンデンサ103bの容量を大きくする方法が考えられる。
しかしながら、負荷107がさらに軽くなり、停止期間がより長くなった場合には、同様に補助電源電圧Vccpが許容最低電圧値Vccuvpまで低下してしまう。これに加え、補助巻線101cの巻数を増やすと、定常動作時の補助電源電圧Vccpが高くなる。これにより、例えば補助電源電圧Vccpのレベルを利用して過電圧保護実現している場合などは、この過電圧保護の誤動作を引き起こす原因になることが考えられる。また、補助電源電圧生成回路103のコンデンサ103bの容量を大きくした場合は、スイッチング電源装置100のサイズアップ及びコストアップにもつながる。
以下、上記問題に対する従来の別の防止手法について説明する。
例えば、特許文献3には、間欠発振動作における停止期間が長くなることにより、補助電源電圧が制限レベルまで低下したときに、これを検出し、停止期間を無効化する技術が開示されている。
図21Aは、特許文献3に示されたスイッチング電源装置に使用される半導体装置106Bの構成例を示すブロック図である。なお、図18に示す半導体装置106を構成するブロックに対応するブロックには同一符号を付して、説明を省略する。
図21Aに示す半導体装置106Bに含まれる制御回路109Bにおいて、補助電源電圧検出用比較回路114Bは、補助電源電圧Vccpと、許容最低電圧値Vccuvpより予め高いレベルに設定された制限レベルVccthpとを比較し、その比較結果を示す信号S_VccpをOR回路120の一方の入力端子に出力する。また、OR回路120の他方の入力端子には、間欠発振制御用比較回路131の出力信号S_intpが入力される。
また、図21Bは、図21Aにおける基準電圧源132の構成例を示す回路図である。この基準電圧源132は、電圧値の異なる2つの電圧源Vra及びVrbのどちらか一方を間欠発振制御用比較回路131の出力信号S_intpに応じて選択することにより、下限基準電圧Vr1p又は上限基準電圧Vr2pを生成する。
図22は、図21Aに示す半導体装置106Bを、例えば図17に示したスイッチング電源装置100に使用した場合の軽負荷時におけるタイミングチャートである。
図22に示すように、時刻t9pにおいて、補助電源電圧Vccpが下限制限レベルVccth1pまで低下したときに、停止期間が無効化される。これにより、時刻t10p〜t11pの期間のように、連続発振動作に移行する。連続発振動作になると補助電源電圧Vccpが上昇する。また、この連続発振動作は、補助電源電圧Vccpが上限制限レベルVccth2pまで達するまで継続される。このことにより特許文献3記載の記述は、上記問題を防止している。
また、例えば、特許文献4に示されたスイッチング電源装置は、上述の特許文献3と同様に、間欠発振動作における停止期間が長くなることにより、補助電源電圧が制限レベルまで低下したときに、これを検出する。そして、特許文献4のスイッチング電源装置は、基準電圧源によって生成される下限基準電圧と上限基準電圧との電圧差を小さくする。つまり、特許文献4のスイッチング電源装置は、間欠発振制御用比較回路のヒステリシス動作の幅を小さくすることにより、間欠発振動作の周期を小さくする。これにより停止期間が短くなる。このように、特許文献4のスイッチング電源装置は、上記問題を防止している。
図23Aは、特許文献4に示されたスイッチング電源装置に使用される半導体装置106Cの構成例を示すブロック図である。なお、図18に示す半導体装置106A及び図21Aに示す半導体装置106Bを構成するブロックに対応するブロックには同一符号を付して、説明を省略する。
この半導体装置106Cと図21Aに示した半導体装置106Bとの違いは、制御回路109Cに含まれる基準電圧源132Cが図23Bに示す回路図のように構成されている点と、補助電源電圧検出用比較回路114Cの出力信号S_Vccpが基準電圧源132Cに入力されている点とである。
この基準電圧源132Cは、補助電源電圧検出用比較回路114Cの出力信号S_Vccpに応じて下限基準電圧及び上限基準電圧のそれぞれの電圧値を抵抗分割によって切り換えることにより、下限基準電圧と上限基準電圧との電圧差が小さくなるように制御する。
つまり、半導体装置106Cは、図21Aに示した半導体装置106Bとは、補助電源電圧Vccpが制限レベルVccthpまで低下したときの制御方法が異なる。
図24は、図23Aに示す半導体装置106Cを、例えば図17に示したスイッチング電源装置100に使用した場合の軽負荷時におけるタイミングチャートである。
図24の時刻t14pにおいて、補助電源電圧Vccpが下限制限レベルVccth1pまで低下したときに、下限基準電圧はVr1pからVr3pに、且つ上限基準電圧はVr2pからVr4pに変化する。ここで、下限基準電圧はVr1p<Vr3p、上限基準電圧はVr2p>Vr4pとなるよう予め設定されているため、時刻t14p以前と比べ、下限基準電圧と上限基準電圧との電圧差が小さくなる。したがって、間欠発振制御用比較回路131のヒステリシス動作の幅が小さくなるので、ヒステリシス動作の周期が短くなる。これにより、時刻t14p以降の停止期間が、時刻t14p以前の停止期間と比べて短くなる。つまり、停止期間が、時刻t14p以前の停止期間Toff1paより短い停止期間Toff1pbになる。
このように停止期間が短くなることにより、停止期間における補助電源電圧Vccpの最低電圧値が上昇していくため、上記問題が防止される。また、この方法では、補助電源電圧Vccpが下限制限レベルVccth1pまで低下し、これを検出した後も間欠発振動作が継続されるため、特許文献3のようにスイッチング損失が増加することはない。
特開2004−242439号公報 特許第3610964号公報 特許第4096201号公報 特許第4203768号公報
しかしながら、特許文献3及び特許文献4に示されている従来のスイッチング電源装置における手法には、以下の課題がある。
まず、特許文献3に示されている方法では、間欠発振動作が行われない期間が存在するため、スイッチング損失が増加するので、軽負荷時の電源効率の向上が十分に図れない。
また、特許文献4に示されている方法では、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合は、下限基準電圧と上限基準電圧との電圧差を小さくしても停止期間を短くすることができないため、上記問題を防止することができない。
図25は、特許文献4記載のスイッチング電源装置における、間欠発振動作の1周期Tintpにおけるスイッチング回数が1回のみの状態で間欠発振動作が行われている場合において、停止期間Toff2pが長く、補助電源電圧Vccpが下限制限レベルVccth1pまで低下した場合を示すタイミングチャートである。ここで、間欠発振動作の1周期Tintpは、発振期間Ton2pと停止期間Toff2pとの和で示され、1周期Tintpにおけるスイッチング回数は1回である。なお、負荷は、一定の軽負荷状態に保たれている。
軽負荷時において、間欠発振動作の1周期Tintpにおけるスイッチング回数は、スイッチング電源装置の2次側からのフィードバックの応答速度、及びフィードバック制御信号Veaopの変化の振幅によって決定される。このため、フィードバックの応答速度が速い場合、又はフィードバック制御信号Veaopの変化の振幅が小さい場合、もしくはこれら両方の条件が組み合わさった場合は、間欠発振動作の1周期Tintpにおけるスイッチング回数が1回のみの状態で間欠発振動作が行われる。
また、間欠発振動作における単位時間Tp当たりに2次側へ供給される電力P(Tp)は、一般に、トランスの1次インダクタンスLpと、スイッチング素子を流れる素子電流のピーク値IDPpと、単位時間当たりのスイッチング回数Nswpとを用いて次の式(1)で表される。
Figure 2010288334
負荷107が変化せず一定の場合は、間欠発振動作における単位時間Tp当たりに2次側へ供給される電力P(Tp)は一定である。よって、発振期間Ton2pにおける素子電流のピーク値IDPpが一定の場合は、単位時間Tp当たりのスイッチング回数Nswpも一定である。
図25では、時刻t25pにおいて、補助電源電圧Vccpが下限制限レベルVccth1pまで低下しているため、上述した特許文献4の制御により、下限基準電圧と上限基準電圧との電圧差が小さくなる。つまり、下限基準電圧Vr1pはVr3pに、上限基準電圧Vr2pはVr4pに変化する。しかし、下限基準電圧と上限基準電圧との電圧差が小さくなっても素子電流のピーク値IDPpはほとんど変化せず、且つ負荷107が一定に保たれているため、上記の式(1)より、単位時間Tp当たりのスイッチング回数Nswpも変化しない。結果として停止期間Toff2pも変化しない。したがって、時刻t25p以降も時刻t25p以前と同じ長さの停止期間Toff2pとなる。よって、この場合には、補助電源電圧Vccpが下限制限レベルVccth1pよりさらに低下し、時刻t30pのように、許容最低電圧値Vccuvpまで達してしまうことを防止できない。
よって、本発明は、以上の課題に鑑み、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、補助電源電圧が許容最低電圧値まで低下することを抑制できるスイッチング電源装置及び半導体装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明のスイッチング電源装置は、1次巻線、2次巻線、及び補助巻線を有するトランスと、前記1次巻線に直列に接続されたスイッチング素子と、前記2次巻線と負荷との間に接続され、前記2次巻線に誘起される第1の交流電圧を整流及び平滑化することにより、直流の出力電圧を生成する出力電圧生成回路と、前記補助巻線に接続され、前記補助巻線に誘起される第2の交流電圧を整流及び平滑化することにより、補助電源電圧を生成する補助電源電圧生成回路と、前記補助電源電圧を用いて動作するとともに、前記スイッチング素子の動作を制御する制御回路とを備えるスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、前記スイッチング素子を駆動する第1パルス信号を生成する駆動回路と、前記出力電圧が第1出力電圧値より大きい場合、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より小さい場合に比べ、前記第1パルス信号を発生する頻度を下げる間欠動作を行うように、前記駆動回路を制御する間欠動作制御回路と、前記補助電源電圧の大きさを検出する補助電源電圧検出回路と、前記間欠動作時において前記補助電源電圧が第1補助電源電圧値より大きい場合、通常モードで、前記駆動回路に前記スイッチング素子を駆動させ、前記間欠動作時において前記補助電源電圧が前記第1補助電源電圧値より小さい場合、前記スイッチング素子に流れる電流のピークが前記通常モード時より小さくなる補助電源電圧低下モードで、前記駆動回路に前記スイッチング素子を駆動させるピーク電流制御回路とを備える。
この構成によれば、本発明に係るスイッチング電源装置は、軽負荷時の間欠発振動作において停止期間が長くなり、補助電源電圧が制限レベルの下限制限レベルまで低下したときに、間欠発振動作の発振期間における電流ピークを、補助電源電圧が制限レベルの下限制限レベルまで低下する前の間欠発振動作の発振期間における電流ピークより小さくする。これにより、本発明に係るスイッチング電源装置は、間欠発振動作の停止期間を短くすることができると同時に、補助電源電圧が許容最低電圧まで低下してしまうことを防止することができる。このため、本発明に係るスイッチング電源装置は、補助電源電圧が許容最低電圧まで低下することによる制御回路の動作停止、及び消費電力の大幅な増加等の問題が発生することを防止することができる。
さらに、本発明に係るスイッチング電源装置は、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、発振期間における電流ピークを小さくすることで停止期間を短くすることができるため、補助電源電圧が許容最低電圧値まで低下することを抑制できる。
さらに、本発明に係るスイッチング電源装置は、補助電源電圧が制限レベルの下限制限レベルまで低下したことを検出した後も、間欠発振動作を継続できるため、電源効率向上の効果を維持することができる。
また、前記第1補助電源電圧値は、前記制御回路が動作できる最低電圧より高い値であってもよい。
また、前記スイッチング電源装置は、さらに、前記出力電圧の大きさを検出し、当該出力電圧の大きさを示すフィードバック制御信号を生成する出力電圧検出回路を備え、前記ピーク電流制御回路は、さらに、前記フィードバック制御信号を用いて、前記通常モード及び前記補助電源電圧低下モードのそれぞれにおいて、前記出力電圧が大きいほど、前記各第1パルス信号における、前記スイッチング素子に流れる電流のピークが小さくなるように、前記駆動回路を制御してもよい。
この構成によれば、本発明に係るスイッチング電源装置は、出力電圧に応じてスイッチング素子に流れる電流ピークを制御することにより、出力電圧が一定となるように制御できる。
また、前記間欠動作制御回路は、前記第1出力電圧値に相当する第1基準電圧を生成する基準電圧源と、前記フィードバック制御信号と前記第1基準電圧とを比較することにより、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より大きいか否かを判定し、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より大きい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させず、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より小さい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させる間欠発振制御用比較回路とを備え、前記ピーク電流制御回路は、前記スイッチング素子に流れる素子電流を検出し、当該素子電流が大きくなるほど、前記出力電圧が大きくなった場合に前記フィードバック制御信号が変動する方向と逆方向に変動する素子電流検出信号を生成する素子電流検出回路と、前記フィードバック制御信号と前記素子電流検出信号とを比較し、前記素子電流検出信号と前記フィードバック制御信号とが等しくなったタイミングで前記各第1パルス信号が非アクティブになるように前記駆動回路を制御する素子電流検出用比較回路と、前記補助電源電圧低下モードにおいて、前記各第1パルス信号が非アクティブになるタイミングが、前記通常モードよりも早くなるように、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記フィードバック制御信号及び前記素子電流検出信号のうち少なくとも一方を変換する電流ピーク変換回路とを備えてもよい。
この構成によれば、本発明に係るスイッチング電源装置は、補助電源電圧低下時にスイッチング素子に流れる電流ピークを小さくする制御と、出力電圧に応じてスイッチング素子に流れる電流ピークを変更する制御とに素子電流検出用比較回路等を共用できる。これにより、本発明に係るスイッチング電源装置は、回路面積の増加を抑制できる。
また、前記基準電圧源は、さらに、前記第1出力電圧値より大きい第2出力電圧値に相当する第2基準電圧を生成し、前記間欠発振制御用比較回路は、さらに、前記フィードバック制御信号と前記第2基準電圧とを比較することにより、前記出力電圧が前記第2出力電圧値より大きいか否かを判定し、前記出力電圧が前記第2出力電圧値より大きい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させず、前記出力電圧が前記第2出力電圧値より小さい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させ、前記電流ピーク変換回路は、前記通常モード時には、前記基準電圧源に前記第1基準電圧を生成させ、前記補助電源電圧低下モード時には、前記基準電圧源に前記第2基準電圧を生成させることにより、前記補助電源電圧低下モード時には、前記通常モード時より、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記フィードバック制御信号を、前記出力電圧が大きくなった場合に当該フィードバック制御信号が変動する方向に変動させてもよい。
また、前記基準電圧源は、下限基準電圧として前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧を生成し、上限基準電圧として、前記第1出力電圧値より大きい第3出力電圧値に相当する第3基準電圧と、前記第2出力電圧値より大きい第4出力電圧値に相当する第4基準電圧とを生成し、前記間欠発振制御用比較回路は、前記フィードバック制御信号と前記下限基準電圧及び前記上限基準電圧とを比較することにより、前記出力電圧が前記上限基準電圧に相当する出力電圧値まで増加してから、前記下限基準電圧に相当する出力電圧値に減少するまでの間、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させず、前記電流ピーク変換回路は、前記通常モード時には、前記基準電圧源に前記下限基準電圧として前記第1基準電圧を生成させ、かつ前記上限基準電圧として前記第3基準電圧を生成させ、前記補助電源電圧低下モード時には、前記基準電圧源に前記下限基準電圧として前記第2基準電圧を生成させ、かつ前記上限基準電圧として前記第4基準電圧を生成させてもよい。
また、前記第2出力電圧値は、前記第3出力電圧値より大きくてもよい。
この構成によれば、本発明に係るスイッチング電源装置は、通常モード時の電流ピークと、補助電源電圧低下モード時の電流ピークとの差を大きくできる。
また、前記電流ピーク変換回路は、前記補助電源電圧低下モード時には、前記通常モード時より、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記フィードバック制御信号を、前記出力電圧が大きくなった場合に当該フィードバック制御信号が変動する方向に変動させてもよい。
また、前記電流ピーク変換回路は、前記補助電源電圧低下モード時には、前記通常モード時より、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記素子電流検出信号を、前記素子電流が大きくなった場合に当該素子電流検出信号が変動する方向に変動させてもよい。
また、前記素子電流検出回路は、前記スイッチング素子の両端の電圧を検出することにより、前記素子電流検出信号を生成してもよい。
この構成によれば、センス抵抗が不要なので、本発明に係るスイッチング電源装置は、センス抵抗を用いる方法に比べて、回路面積を縮小できるとともに、ロスを低減できる。
また、前記駆動回路は、セット状態の場合に前記スイッチング素子をオンし、リセット状態の場合に前記スイッチング素子をオフする前記第1パルス信号を生成するフリップフロップ回路と、一定の周波数で発生される第2パルス信号を生成する発振回路と、前記間欠発振制御用比較回路により前記出力電圧が前記第1出力電圧値より小さいと判定された場合、前記第2パルス信号を前記フリップフロップ回路のセット端子に供給し、前記間欠発振制御用比較回路により前記出力電圧が前記第1出力電圧値より大きいと判定された場合、前記フリップフロップ回路に状態を維持させる論理積回路とを備え、前記素子電流検出用比較回路は、前記素子電流検出信号と前記フィードバック制御信号とが等しくなったタイミングで前記フリップフロップをリセットしてもよい。
また、本発明に係る半導体装置は、1つの半導体チップに形成された、前記制御回路を備えてもよい。
この構成によれば、主要な回路部品を1つの半導体チップ内に設けることにより、回路を構成するための部品点数を削減することができる。よって、本発明に係る半導体装置を用いることにより、スイッチング電源装置の小型化及び軽量化、さらに低コスト化を実現することができる。
また、本発明に係る半導体装置は、1つの半導体チップに形成された、前記制御回路と前記スイッチング素子とを備えてもよい。
この構成によれば、主要な回路部品を1つの半導体チップ内に設けることにより、回路を構成するための部品点数を削減することができる。よって、本発明に係る半導体装置を用いることにより、スイッチング電源装置の小型化及び軽量化、さらに低コスト化を実現することができる。
また、本発明に係る半導体装置は、複数の半導体チップに形成された、前記制御回路を備え、前記複数の半導体チップは、1つのモジュールで構成されていてもよい。
この構成によれば、主要な回路部品を1つの半導体チップ内に設けることにより、回路を構成するための部品点数を削減することができる。よって、本発明に係る半導体装置を用いることにより、スイッチング電源装置の小型化及び軽量化、さらに低コスト化を実現することができる。
また、本発明に係る半導体装置は、複数の半導体チップに形成された、前記制御回路と前記スイッチング素子とを備え、前記複数の半導体チップは、1つのモジュールで構成されていてもよい。
この構成によれば、主要な回路部品を1つの半導体チップ内に設けることにより、回路を構成するための部品点数を削減することができる。よって、本発明に係る半導体装置を用いることにより、スイッチング電源装置の小型化及び軽量化、さらに低コスト化を実現することができる。
なお、本発明は、このようなスイッチング電源装置及び半導体装置として実現できるだけでなく、スイッチング電源装置に含まれる特徴的な手段をステップとするスイッチング電源装置の制御方法として実現できる。
以上より、本発明は、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、補助電源電圧が許容最低電圧値まで低下することを抑制できるスイッチング電源装置及び半導体装置を提供できる。
本発明の実施の形態1におけるスイッチング電源装置の一構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における電流ピーク変換回路と基準電圧源との一構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態1におけるスイッチング電源装置の定常負荷時の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1におけるスイッチング電源装置の間欠発振動作時に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1におけるスイッチング電源装置の素子電流検出信号と電流ピークとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるスイッチング電源装置の間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2における半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における電流ピーク変換回路の一構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2におけるスイッチング電源装置の間欠発振動作時に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2におけるスイッチング電源装置の素子電流検出信号と電流ピークとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態3における半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における電流ピーク変換回路と素子電流検出回路との一構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態3におけるスイッチング電源装置の間欠発振動作時に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3におけるスイッチング電源装置の素子電流検出信号と素子電流とを示す波形図である。 本発明の実施の形態3におけるスイッチング電源装置の素子電流検出回路の入力信号と素子電流検出信号との関係を示す図である。 本発明の実施の形態3におけるスイッチング電源装置の素子電流検出信号と電流ピークとの関係を示す図である。 従来例のスイッチング電源装置の一構成例を示すブロック図である。 従来例の半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 従来例のスイッチング電源装置の間欠発振動作時を示すタイミングチャートである。 従来例の半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 従来例の半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 従来例の半導体装置の基準電圧源の構成例を示す回路図である。 従来例のスイッチング電源装置の間欠発振動作時に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。 従来例の半導体装置の一構成例を示すブロック図である。 従来例の半導体装置の基準電圧源の構成例を示す回路図である。 従来例のスイッチング電源装置の間欠発振動作時に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。 従来例のスイッチング電源装置の間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合に補助電源電圧が下限制限レベルまで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明を実施するための形態に関するいくつかの例について、図面を参照しながら説明する。図面において、実質的に同一の構成、動作、及び効果を表す要素については、同一の符号を付す。また、以下において記述される数字は、すべて本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ローにより表される論理レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。さらに、以下の実施の形態は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを用いて構成されるが、ハードウェアを用いる構成は、ソフトウェアを用いても構成可能であり、ソフトウェアを用いる構成は、ハードウェアを用いても構成可能である。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置50の一構成例を示すブロック図である。
図1に示すスイッチング電源装置50は、入力端子IN1、入力端子IN2、出力端子OUT1、出力端子OUT2、トランス1、出力電圧生成回路2、補助電源電圧生成回路3、出力電圧検出回路4、コンデンサ5、及び半導体装置6Aを含む。このスイッチング電源装置50は、入力端子IN1と入力端子IN2との間に入力される実質的に直流の入力電圧VINに基づいて、出力端子OUT1と出力端子OUT2との間に接続された負荷7へ、実質的に直流の出力電圧VOUTを供給する。
半導体装置6Aは、スイッチング素子8、ドレイン端子DRAIN、補助電源電圧入力端子VCC、内部回路電源端子VDD、フィードバック信号入力端子FB、接地端子GND、及び制御回路9Aを含む。
トランス1は、1次巻線1a、2次巻線1b、及び補助巻線1cを有する。
接地端子GNDは常に接地電位に保持され、スイッチング電源装置50全体の接地端子として機能する。
入力端子IN2は、接地端子GNDに接続される。1次巻線1aの一方の端子は、入力端子IN1に接続され、1次巻線1aの他方の端子は、ドレイン端子DRAINを介してスイッチング素子8のドレインに接続される。スイッチング素子8のゲートは、制御回路9Aのゲートドライバ18に接続され、スイッチング素子8のソースは接地端子GNDに接続される。
スイッチング素子8は、1次巻線1aに直列に接続される。このスイッチング素子8は、制御回路9Aが生成する、詳しくはゲートドライバ18が出力する制御信号S18に基づいてスイッチング制御される。すなわち、スイッチング素子8は、オン状態とオフ状態とが繰り返されることにより、スイッチング素子8のドレインとソースとの間を流れる素子電流IDの導通と非導通とがスイッチングされる。
スイッチング素子8は、NMOS(Negative channel Metal Oxide Semiconductor:Nチャネル金属酸化膜半導体)トランジスタ又は絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)などの、トランジスタ素子により構成される。なお、スイッチング素子8は、1個のトランジスタ素子により構成されてもよいし、複数個のトランジスタ素子により構成されてもよい。
2次巻線1bは、ダイオード2aとコンデンサ2bとから構成される出力電圧生成回路2に接続される。2次巻線1bの一方の端子は、ダイオード2aのアノードに接続され、2次巻線1bの他方の端子はコンデンサ2bの負極端子を介して出力端子OUT2に接続される。ダイオード2aのカソードは、コンデンサ2bの正極端子を介して出力端子OUT1に接続される。
この2次巻線1bは、1次巻線1aとは極性が逆になっている。つまり、このスイッチング電源装置50はフライバック型の構成となっている。スイッチング素子8がオンされている期間に、入力電圧VINに基づいて、入力端子IN1からドレイン端子DRAINの方向へ、1次巻線1aに1次電流I1a(実質的に素子電流IDに等しい)が流れることにより、トランス1にエネルギーが蓄積される。このとき2次電流I1bは、このエネルギーを打ち消す方向、すなわちダイオード2aの導通方向とは逆方向(図1に示す2次電流I1bの方向とは逆方向)に流れようとするが、ダイオード2aに阻止されて流れない。次にスイッチング素子8がオフされると、蓄積されたエネルギーに基づいて、ダイオード2aの導通方向に2次電流I1bが流れる。また、この2次電流I1bがコンデンサ2bで平滑化される。
このように、トランス1は、スイッチング素子8によりスイッチングされた入力電圧を、第1の交流電圧に変換する。
出力電圧生成回路2は、2次巻線1bと負荷7との間に接続される。この出力電圧生成回路2は、スイッチング素子8のスイッチング動作により2次巻線1bに誘起される第1の交流電圧を整流及び平滑化することにより、直流の出力電圧VOUTを生成し、出力端子OUT1及びOUT2に接続された負荷7に、出力電圧VOUTを供給する。
補助巻線1cは、ダイオード3aとコンデンサ3bとから構成される補助電源電圧生成回路3に接続される。補助巻線1cの一方の端子は、ダイオード3aのアノードに接続され、補助巻線1cの他方の端子はコンデンサ3bの負極端子に接続される。ダイオード3aのカソードは、コンデンサ3bの正極端子に接続され、半導体装置6Aの補助電源電圧入力端子VCCに接続される。コンデンサ3bの負極端子は、半導体装置6Aの接地端子GNDに接続される。
この補助巻線1cは、2次巻線1bと極性が同じである。よって、2次巻線1bに2次電流I1bが流れた時に、ダイオード3aの導通方向に制御電流I1cが流れ、この制御電流I1cがコンデンサ3bで平滑化される。
補助電源電圧生成回路3は、補助巻線1cに接続される。この補助電源電圧生成回路3は、スイッチング素子8のスイッチング動作により補助巻線1cに誘起される第2の交流電圧を整流及び平滑化することにより、補助電源電圧Vccを生成する。また、補助電源電圧生成回路3は、半導体装置6Aの補助電源電圧入力端子VCCを介して制御回路9Aに電流を供給する。
出力電圧検出回路4は、出力電圧VOUTのレベルを検出し、出力電圧VOUTのレベルに基づいて、出力電圧VOUTのレベルに比例するフィードバック信号FB_Sを出力する。フィードバック信号FB_Sは、半導体装置6Aのフィードバック信号入力端子FBを介して制御回路9A内のフィードバック信号制御回路13へ入力される。
コンデンサ5は、内部回路電源端子VDDと接地端子GNDとの間に接続される。
制御回路9Aは、補助電源電圧Vccを用いて動作するとともに、スイッチング素子8のスイッチング動作を制御する。具体的には、制御回路9Aは、出力電圧VOUTが第1出力電圧値未満の場合、所定の周期で連続的にスイッチング素子8をオン/オフする連続発振動作を行い、出力電圧VOUTが第1出力電圧値以上の場合、スイッチング素子8のスイッチング動作を間欠的に停止させる間欠発振動作を行う。
また、制御回路9Aは、連続発振動作及び間欠発振動作のそれぞれにおいて、出力電圧VOUTが大きいほど、スイッチング素子8に流れる電流のピークが小さくなるように制御する。
さらに、制御回路9Aは、間欠動作時において前記補助電源電圧Vccが制限レベルVccthより大きい場合、通常モードでスイッチング素子8を駆動し、間欠動作時において補助電源電圧Vccが制限レベルVccthより小さい場合、補助電源電圧低下モードでスイッチング素子8を駆動する。ここで、補助電源電圧低下モード時には、スイッチング素子8に流れる電流のピークが通常モード時より小さくなる。
この制御回路9Aは、起動用定電流源10、レギュレータ11、起動制御回路12、フィードバック信号制御回路13、補助電源電圧検出回路14、ピーク電流制御回路15A、間欠動作制御回路16、駆動回路17、及びゲートドライバ18を含む。
起動用定電流源10は、ドレイン端子DRAINとレギュレータ11との間に接続される。この起動用定電流源10は、入力電圧VINに基づき、レギュレータ11及び内部回路電源端子VDDを介して、コンデンサ5へ起動用の回路電流を供給する。
レギュレータ11は、起動用定電流源10と補助電源電圧入力端子VCCとの間に接続される。このレギュレータ11は、スイッチング素子8がスイッチング動作を開始する前の起動時に、起動用定電流源10から内部回路電源端子VDDを介してコンデンサ5へ電流を供給すると同時に、補助電源電圧入力端子VCCを介して補助電源電圧生成回路3のコンデンサ3bにも電流を供給することにより、内部回路電源電圧Vdd及び補助電源電圧Vccの電圧を共に上昇させる。
その後、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddonまで達し、スイッチング素子8がスイッチング動作を開始すると、レギュレータ11は、起動用定電流源10からの電流供給を停止し、補助電源電圧入力端子VCCから内部回路電源端子VDDへの電流供給を開始する。そして、スイッチング素子8がスイッチング動作を行っている間は、補助電源電圧入力端子VCCから制御回路9Aに電流が供給され、内部回路電源電圧Vddが一定電圧に安定化される。
さらにレギュレータ11及びコンデンサ5は、内部回路電源電圧Vddを、制御回路9Aに含まれる各回路に供給する。
起動制御回路12は、内部回路電源電圧Vddに基づいて、スイッチング素子8のスイッチング動作を可能又は停止する信号を表す起動制御信号S12を生成する。起動制御回路12は、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddon未満の場合、起動制御信号S12をローレベルにすることにより、スイッチング素子8のスイッチング動作を停止させる。さらに起動制御回路12は、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddon以上の場合、起動制御信号S12をハイレベルにすることにより、スイッチング素子8のスイッチング動作を可能にする。換言すれば、起動制御回路12は、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddon未満の場合、スイッチング素子8をスイッチング停止状態に制御し、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddon以上の場合、スイッチング素子8をスイッチング可能状態に制御する。
フィードバック信号制御回路13は、その入力端子がフィードバック信号入力端子FBに接続される。このフィードバック信号制御回路13は、出力電圧検出回路4により生成されたフィードバック信号FB_Sに応じた電圧信号であるフィードバック制御信号Veaoを生成する。具体的には、フィードバック信号制御回路13は、負荷7が重くなったときに出力電圧VOUTの低下に応じてフィードバック信号FB_Sが小さくなると、フィードバック制御信号Veaoのレベルを高くし、逆に負荷が軽くなったときに出力電圧VOUTの上昇に応じてフィードバック信号FB_Sが大きくなると、フィードバック制御信号Veaoのレベルを低くする。
補助電源電圧検出回路14は、補助電源電圧Vccのレベルを検出するとともに、補助電源電圧Vccと制限レベルVccthとを比較し、その比較結果を表す比較結果信号S_Vccを生成する。具体的には、補助電源電圧検出回路14は、補助電源電圧Vccのレベルが制限レベルVccth以下になったとき、比較結果信号S_Vccをローレベルからハイレベルに切り換える。制限レベルVccthは、トランス1の各巻線の巻数比によって決定される電圧レベルより低く、かつ制御回路9Aの許容最低電圧値Vccuvより高いレベルに予め設定される。また、許容最低電圧値Vccuvとは、制御回路9Aの動作を維持できる最低電圧値である。
また、制限レベルVccthは、下限制限レベルVccth1と上限制限レベルVccth2とを有し、この補助電源電圧検出回路14は、補助電源電圧Vccのレベルに応じてヒステリシス動作を行う。具体的には、補助電源電圧Vccのレベルが下限制限レベルVccth1まで低下したときに、比較結果信号S_Vccをローレベルからハイレベルに切り換え、その後、補助電源電圧Vccのレベルが上限制限レベルVccth2まで上昇したときに、比較結果信号S_Vccをハイレベルからローレベルに切り換える。
駆動回路17は、起動制御回路12、ピーク電流制御回路15A、及びゲートドライバ18に接続される。この駆動回路17は、スイッチング素子8を駆動する第1パルス信号である駆動信号Driveを生成する。
ゲートドライバ18は、駆動信号Driveの論理否定を表す制御信号S18を生成する。
スイッチング素子8は、制御信号S18がハイレベルのとき、オン状態にあり、制御信号S18がローレベルのとき、オフ状態にある。換言すれば、スイッチング素子8は、駆動信号Driveがローレベルのとき、オン状態にあり、駆動信号Driveがハイレベルのとき、オフ状態にある。
間欠動作制御回路16は、フィードバック信号制御回路13、及び駆動回路17に接続される。この間欠動作制御回路16は、フィードバック制御信号Veaoのレベルに応じて、駆動回路17が連続発振動作又は間欠発振動作を行うように制御する比較結果信号S_intを生成する。具体的には、間欠動作制御回路16は、出力電圧VOUTが第1出力電圧値以上の場合、間欠発振動作を行うように駆動回路17を制御し、出力電圧VOUTが第1出力電圧値未満の場合、連続発振動作を行うように駆動回路17を制御する。
駆動回路17は、間欠発振動作時には、連続発振動作時に比べ、駆動信号Driveに含まれるパルスを発生する頻度を下げる。
ピーク電流制御回路15Aは、フィードバック信号制御回路13、補助電源電圧検出回路14、間欠動作制御回路16、駆動回路17、及びスイッチング素子8のドレインに接続される。このピーク電流制御回路15Aは、比較結果信号S_Vccに応じて、駆動回路17を、通常モード又は補助電源電圧低下モードで駆動させる比較結果信号S_intを生成する。具体的には、ピーク電流制御回路15Aは、間欠発振動作時において補助電源電圧Vccが制限レベルVccthより大きい場合、通常モードで駆動回路17にスイッチング素子8を駆動させ、間欠発振動作時において補助電源電圧Vccが制限レベルVccthより小さい場合、スイッチング素子8に流れる電流のピークが通常モード時より小さくなる補助電源電圧低下モードで駆動回路17にスイッチング素子8を駆動させる。
また、ピーク電流制御回路15Aは、通常モード及び補助電源電圧低下モードのそれぞれにおいて、出力電圧VOUTが大きいほど、駆動信号Driveに含まれる各パルスにおける、スイッチング素子8に流れる素子電流IDのピーク値IDPが小さくなるように、駆動回路17を制御する。具体的には、ピーク電流制御回路15Aは、フィードバック制御信号Veaoのレベルに応じて、駆動信号Driveに含まれる各パルスの立ち下がりタイミングを決定する比較結果信号S_idpを生成し、この比較結果信号S_idpを、駆動回路17へ出力する。
図2は、上記図1に示したスイッチング電源装置50に使用され、本発明の実施の形態1に係る半導体装置6Aのより具体的な一構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、ピーク電流制御回路15Aは、素子電流検出回路21、素子電流検出用比較回路22、及び電流ピーク変換回路23Aを含む。また、補助電源電圧検出回路14は、補助電源電圧検出用比較回路14aを含む。
素子電流検出回路21は、スイッチング素子8のドレイン/ソース間を流れる素子電流IDの大きさを検出する。また、素子電流検出回路21は、素子電流IDの大きさに対して単調増加する信号を表す素子電流検出信号VD_Sを生成する。また、この素子電流検出信号VD_Sは、素子電流IDが大きくなるほど、出力電圧VOUTが大きくなった場合にフィードバック制御信号Veaoが変動する方向と逆方向に変動する。この素子電流検出信号VD_Sは、素子電流検出用比較回路22の非反転入力端子へ入力される。例えば、素子電流検出回路21は、スイッチング素子8の両端の電圧を検出することにより、素子電流検出信号VD_Sを生成する。
素子電流検出用比較回路22は、素子電流検出信号VD_Sが非反転入力端子に入力され、フィードバック制御信号Veaoが反転入力端子に入力される。この素子電流検出用比較回路22は、素子電流検出信号VD_Sとフィードバック制御信号Veaoとを比較し、その比較結果を表す比較結果信号S_idpを生成する。この比較結果信号S_idpは、素子電流検出信号VD_Sとフィードバック制御信号Veaoとが等しくなったタイミングで駆動信号Driveに含まれる各パルスが非アクティブになるように駆動回路17を制御する信号である。具体的には、素子電流検出信号VD_Sのレベルがフィードバック制御信号Veaoのレベル以上になったとき、比較結果信号S_idpをローレベルからハイレベルに切り換える。
電流ピーク変換回路23Aは、ピーク電流制御回路15Aと補助電源電圧検出用比較回路14aとに接続される。この電流ピーク変換回路23Aは、補助電源電圧検出用比較回路14aから出力される比較結果信号S_Vccで補助電源電圧低下モードが示される場合、駆動信号Driveに含まれる各パルスが非アクティブになるタイミングが、通常モードよりも早くなるように、素子電流検出用比較回路22に入力されるフィードバック制御信号Veaoを変換する。つまり、電流ピーク変換回路23Aは、ピーク電流制御回路15Aから駆動回路17に出力される比較結果信号S_idpの状態が変換されるように動作する。
また、図2に示すように間欠動作制御回路16は、間欠発振制御用比較回路31、及び基準電圧源32を含む。
間欠発振制御用比較回路31は、フィードバック制御信号Veaoが非反転入力端子に入力され、基準電圧源32から出力される基準電圧Vrが反転入力端子に入力される。この間欠発振制御用比較回路31は、フィードバック制御信号Veaoと、第1出力電圧値に相当する基準電圧Vrとを比較し、その比較結果を表す比較結果信号S_intを生成する。具体的には、間欠発振制御用比較回路31は、フィードバック制御信号Veaoのレベルが基準電圧Vrのレベル以上になったとき、比較結果信号S_intをローレベルからハイレベルに切り換える。
言い換えると、間欠発振制御用比較回路31は、出力電圧VOUTが第1出力電圧値より大きいか否かを判定し、出力電圧VOUTが第1出力電圧値より大きい場合に、駆動回路17にパルスを発生させず、出力電圧VOUTが第1出力電圧値より小さい場合に、駆動回路17にパルスを発生させる。
基準電圧源32は、上述のように、間欠発振制御用比較回路31の反転入力端子に入力される基準電圧Vrを生成する。また、間欠発振制御用比較回路31から出力される比較結果信号S_intのレベルに基づいて、基準電圧Vrのレベルを切り換える。具体的には、基準電圧源32は、比較結果信号S_intがハイレベルのときは下限基準電圧Vr1aを生成し、逆に比較結果信号S_intがローレベルのときは、上限基準電圧Vr2aを生成する。
また、図2に示すように駆動回路17は、発振回路17a、AND回路17b、フリップフロップ回路17c、及び3入力NAND回路17dを含む。
発振回路17aは、一定の周波数のパルス信号CLOCKと、最大デューティーサイクル信号MAXDCとを生成する。パルス信号CLOCKは、AND回路17bの一方の入力端子に入力される。最大デューティーサイクル信号MAXDCは、3入力NAND回路17dの任意の1つの入力端子に入力され、スイッチング素子8がオンされている最大の期間を表す最大デューティーサイクルを決定する。
AND回路17bは、発振回路17aのパルス信号CLOCKと、間欠発振制御用比較回路31から出力される比較結果信号S_intとの論理積を表す論理積信号S17bを生成する。AND回路17bは、パルス信号CLOCKと比較結果信号S_intの両方がハイレベルのとき、論理積信号S17bをハイレベルにし、それ以外のとき、論理積信号S17bをローレベルにする。つまり、AND回路17bは、間欠発振制御用比較回路31により出力電圧VOUTが第1出力電圧値より小さいと判定された場合、パルス信号CLOCKをフリップフロップ回路17cのセット端子Sに供給し、間欠発振制御用比較回路31により出力電圧VOUTが第1出力電圧値より大きいと判定された場合、フリップフロップ回路17cに状態を維持させる。
フリップフロップ回路17cは、セット端子Sに論理積信号S17bが入力され、リセット端子Rに素子電流検出用比較回路22から出力される比較結果信号S_idpが入力される。言い換えると、素子電流検出用比較回路22は、比較結果信号S_idpを用いて、素子電流検出信号VD_Sとフィードバック制御信号Veaoとが等しくなったタイミングでフリップフロップ回路17cをリセットする。
このフリップフロップ回路17cは、RSフリップフロップの動作を行うことにより、非反転出力端子Qにフリップフロップ信号S17cを生成する。このフリップフロップ回路17cは、論理積信号S17bがハイレベルでかつ比較結果信号S_idpがローレベルのとき、フリップフロップ信号S17cをハイレベルにし、論理積信号S17bがローレベルでかつ比較結果信号S_idpがハイレベルのとき、フリップフロップ信号S17cをローレベルにする。換言すれば、論理積信号S17bが立ち上がってから、比較結果信号S_idpが立ち上がるまでの間、フリップフロップ信号S17cをハイレベルに保持し、比較結果信号S_idpが立ち上がってから、論理積信号S17bが立ち上がるまでの間、フリップフロップ信号S17cをローレベルに保持する。つまり、フリップフロップ回路17cは、セット状態の場合にスイッチング素子8をオンし、リセット状態の場合にスイッチング素子8をオフするフリップフロップ信号S17cを生成する。
3入力NAND回路17dは、フリップフロップ信号S17c、最大デューティーサイクル信号MAXDC、及び起動制御信号S12の3入力信号の否定論理積を表す駆動信号Driveを生成する。3入力NAND回路17dは、フリップフロップ信号S17c、最大デューティーサイクル信号MAXDC、及び起動制御信号S12がすべてハイレベルのとき、駆動信号Driveをローレベルにし、それ以外のとき、駆動信号Driveをハイレベルにする。
また、図2に示すように電流ピーク変換回路23Aは、基準電圧源32に接続されている。
図3は、図2に示す半導体装置6Aにおける電流ピーク変換回路23Aと基準電圧源32との具体的な一構成例を示す回路図である。
図3に示すように基準電圧源32は、第1の電流I1を生成する第1の定電流源32a、第2の電流I2を生成する第2の定電流源32b、第2の定電流源32bに直列接続されたP型MOSFET32c、及び第1の定電流源32aとP型MOSFET32cとの両方に直列接続され、かつ抵抗値R1である抵抗32dを含む。P型MOSFET32cの制御端子には、間欠発振制御用比較回路31により出力される比較結果信号S_intが入力される。抵抗32dには、第1の電流I1及び第2の電流I2のうち少なくとも第1の電流I1が流れ、接続点P1の電圧レベルが基準電圧Vrとして生成される。
この基準電圧源32において、間欠発振制御用比較回路31により出力される比較結果信号S_intのレベルがハイレベルのときは、P型MOSFET32cはオフ状態となっているため、抵抗32dに第1の電流I1のみが流れ、基準電圧Vrは下限基準電圧値Vr1aとなる。すなわち、下限基準電圧Vr1aは、以下の式(2)で表される。
Figure 2010288334
一方、比較結果信号S_intのレベルがローレベルのときは、P型MOSFET32cはオン状態となっているため、抵抗32dに第1の電流I1及び第2の電流I2が同時に流れ、基準電圧Vrは上限基準電圧Vr2aとなる。すなわち、上限基準電圧Vr2aは、以下の式(3)で表される。
Figure 2010288334
このように、間欠発振制御用比較回路31の比較結果信号S_intに基づいて、基準電圧源32が下限基準電圧Vr1a又は上限基準電圧Vr2aを選択的に生成する。これにより、図1に示したスイッチング電源装置50において、軽負荷時に、後述するような間欠発振動作を行なわせることができる。
また、図3において、電流ピーク変換回路23Aは、スイッチ23Aa、及びスイッチ23Aaに直列接続され、かつ抵抗値R2の抵抗23Abを含む。このスイッチ23Aaと抵抗23Abとの直列回路は、基準電圧源32における抵抗32dに並列接続されている。
スイッチ23Aaは、補助電源電圧検出用比較回路14aにより出力される比較結果信号S_Vccに基づいて、オン状態又はオフ状態が制御される。具体的には、スイッチ23Aaは、比較結果信号S_Vccのレベルがハイレベルになるとオン状態となり、それ以外のときは、オフ状態となる。
この構成により、基準電圧源32は、第1出力電圧値に相当する下限基準電圧Vr1aと、第1出力電圧値より大きい第3出力電圧値に相当する上限基準電圧Vr2aと、第1出力電圧値より大きい第2出力電圧値に相当する下限基準電圧Vr1bと、第2出力電圧値より大きい第4出力電圧値に相当する上限基準電圧Vr2bとのうちいずれかを選択的に生成する。また、電流ピーク変換回路23Aは、通常モード時には、基準電圧源32に第1出力電圧値に相当する下限基準電圧Vr1a及び上限基準電圧Vr2aを生成させ、補助電源電圧低下モード時には、基準電圧源32に第2出力電圧値に相当する下限基準電圧Vr1b及び上限基準電圧Vr2bを生成させる。これにより、電流ピーク変換回路23Aは、補助電源電圧低下モード時には、通常モード時より、素子電流検出用比較回路22に入力されるフィードバック制御信号Veaoを、出力電圧VOUTが大きくなった場合にフィードバック制御信号Veaoが変動する方向に変動させる。
これにより、間欠発振制御用比較回路31は、フィードバック制御信号Veaoと、下限基準電圧Vr1a、Vr1b、上限基準電圧Vr2a及びVr2bのいずれかとを比較することにより、出力電圧VOUTが上限基準電圧Vr2a又はVr2bに相当する出力電圧値まで増加してから、下限基準電圧Vr1a又はVr1bに相当する出力電圧値に減少するまでの間、駆動回路17に駆動信号Driveに含まれるパルスを発生させない。
このように構成された基準電圧源32及び電流ピーク変換回路23Aの動作を以下に説明する。
電流ピーク変換回路23Aにおいて、比較結果信号S_Vccのレベルがローレベルのときは、スイッチ23Aaがオフ状態であるため、抵抗23Abには電流が流れない。よって、上記のように、基準電圧源32から出力される基準電圧Vrは、比較結果信号S_intに基づいて、下限基準電圧Vr1a又は上限基準電圧Vr2aとなる。ここで、比較結果信号S_Vccのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わると、スイッチ23Aaがオン状態になるため、抵抗32dと抵抗23Abの両方に電流が流れるようになる。これにより、下限基準電圧Vr1aはVr1bに、また上限基準電圧Vr2aはVr2bに切り換わる。ここでVr1b及びVr2bは、それぞれ以下の式(4)、及び(5)で表される。
Figure 2010288334
Figure 2010288334
このときの下限基準電圧Vr1b及び上限基準電圧Vr2bは、それぞれVr1b<Vr1a、及びVr2b<Vr2aである。つまり、スイッチ23Aaがオン状態になることで、オフ状態のときと比べ下限基準電圧及び上限基準電圧が共に低くなる。
以上のように構成されたスイッチング電源装置50の動作を、図1〜図7を用いて説明する。
まず、入力端子IN1及びIN2には、直流電圧VINが印加される。直流電圧VINは、例えば商用の交流電源が整流及び平滑化されて生成される。
直流電圧VINが入力端子IN1、IN2に印加された直後のスイッチング停止状態において、レギュレータ11は、内部回路電源端子VDDを介してコンデンサ5へ電流を供給すると同時に、補助電源電圧入力端子VCCを介して補助電源電圧生成回路3のコンデンサ3bにも電流を供給する。これにより、レギュレータ11は、内部回路電源電圧Vdd及び補助電源電圧Vccの電圧を共に上昇させる。
その後、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddonまで達すると、起動制御回路12は、起動制御信号S12を、ローレベルからハイレベルに切り換える。起動電圧Vddonは、制御回路9Aに含まれる各回路が十分に動作可能になるようなレベルに設定される。
また、内部回路電源電圧Vddが起動電圧Vddonに達すると、発振回路17aは、パルス信号CLOCK及び最大デューティーサイクル信号MAXDCを出力する。これにより、スイッチング素子8のスイッチング動作が開始される。
スイッチング素子8のスイッチング動作が開始されると同時に、レギュレータ11は、起動用定電流源10からの電流供給を停止する。また、補助電源電圧入力端子VCCからコンデンサ5への電流供給が開始される。そして、スイッチング素子8がスイッチング動作を行っている間は、補助電源電圧入力端子VCCからコンデンサ5に電流が供給されることにより、内部回路電源電圧Vddが一定電圧に安定化される。さらにレギュレータ11及びコンデンサ5は、内部回路電源電圧Vddを、制御回路9Aに含まれる各回路に供給する。
また、スイッチング素子8のスイッチング動作が開始されると、2次巻線1bに交流電圧が誘起される。出力電圧生成回路2は、この交流電圧から出力電圧VOUTを生成し、生成した出力電圧VOUTを、出力端子OUT1と出力端子OUT2との間に接続された負荷7に供給する。
また、補助巻線1cにも交流電圧が誘起される。補助電源電圧生成回路3は、この交流電圧から補助電源電圧Vccを生成し、上述のように、補助電源電圧入力端子VCCを介して制御回路9Aに電流を供給する。
スイッチング素子8のスイッチング動作が開始された後は、出力電圧VOUTが出力電圧検出回路4によって検出される。出力電圧検出回路4は、出力電圧VOUTのレベルに応じたフィードバック信号FB_Sを制御回路9Aにフィードバックする。これにより、スイッチング素子8のスイッチング動作が制御されることにより、出力電圧VOUTが一定の電圧に安定化されるように、負荷7に供給されるエネルギーが調整される。
また、フィードバック信号制御回路13は、フィードバック信号FB_Sに基づいて、フィードバック制御信号Veaoを生成する。このフィードバック制御信号Veaoは、素子電流検出用比較回路22の反転入力端子、及び間欠発振制御用比較回路31の非反転入力端子に入力される。
ここで、定常負荷時の動作(連続発振動作)について、以下に説明する。
定常負荷時において、補助電源電圧Vccは、トランス1の各巻線の巻数比によって決定される一定の電圧レベルに安定化されている。この電圧レベルは、補助電源電圧検出用比較回路14aの非反転入力端子に入力される制限レベルVccthより高いレベルに予め設定されている。このため、補助電源電圧検出用比較回路14aから出力される補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルはローレベルである。よって、電流ピーク変換回路23Aにおけるスイッチ23Aaはオフ状態である。
また、定常負荷時におけるフィードバック制御信号Veaoのレベルは、基準電圧Vrより高いため、定常負荷時における基準電圧源32は、下限基準電圧Vr1aを生成する。これにより、間欠発振制御用比較回路31の比較結果信号S_intのレベルはハイレベルに保持される。したがって、AND回路17bは、発振回路17aから出力されるパルス信号CLOCKに応じて、周期的にハイレベルの信号をフリップフロップ回路17cのセット端子Sに出力する。これにより、フリップフロップ回路17cの非反転出力端子Qから周期的にハイレベルの信号が出力される。そのため、結果として、スイッチング素子8が周期的にターンオンするよう制御される。
スイッチング素子8がターンオンすると、スイッチング素子8に素子電流IDが流れる。この素子電流IDの大きさを素子電流検出回路21によって検出する。また、素子電流検出回路21は、素子電流IDの大きさに応じた素子電流検出信号VD_Sを生成する。
この素子電流検出信号VD_Sは、素子電流検出用比較回路22の非反転入力端子に入力される。素子電流検出用比較回路22は、この素子電流検出信号VD_Sと、反転入力端子に入力されるフィードバック制御信号Veaoとを比較する。
ここで、スイッチング素子8がターンオンした後に、素子電流IDが増加すると、これに伴って素子電流検出信号VD_Sのレベルが上昇する。そして、素子電流検出信号VD_Sのレベルがフィードバック制御信号Veaoのレベルまで上昇すると、素子電流検出用比較回路22から出力される比較結果信号S_idpのレベルが、ローレベルからハイレベルに切り換わる。よって、フリップフロップ回路17cのリセット端子Rにハイレベルの信号が入力されるので、フリップフロップ回路17cの非反転出力端子Qから出力される信号のレベルがハイレベルからローレベルに切り換わる。これにより、スイッチング素子8がターンオフする。
すなわち、スイッチング素子8のスイッチング動作において、スイッチング素子8がターンオンするタイミングは、発振回路17aから出力されるパルス信号CLOCKによって決定され、ターンオフするタイミングは、素子電流検出用比較回路22から出力される比較結果信号S_idpによって決定される。
また、発振回路17aから出力される最大デューティー信号MAXDCは、パルス信号CLOCKと同時にローレベルからハイレベルへ立ち上がり、次のパルス信号CLOCKが立ち上がる前に、ローレベルへ変化する。スイッチング素子8のオン期間が長くなり、最大デューティーサイクル信号MAXDCがローレベルになってから、素子電流検出信号VD_Sがフィードバック制御信号Veao以上になる場合、スイッチング素子8は最大デューティーサイクル信号MAXDCがローレベルになる時点でターンオフする。これにより、スイッチング素子8のオン期間は、最大デューティーサイクル信号MAXDCのハイレベルの期間に制限される。
図4は、このスイッチング電源装置50における、定常負荷時の動作を示すタイミングチャートである。
図4において、時刻t1で発振回路17aからパルス信号CLOCKが出力される。これにより、スイッチング素子8がターンオンすると、素子電流IDが増加していく。これに伴って、素子電流検出信号VD_Sが増加する。
時刻t2で素子電流検出信号VD_Sがフィードバック制御信号Veaoのレベルまで達すると、素子電流検出用比較回路22は、比較結果信号S_idpのレベルをローレベルからハイレベルに切り換える。これにより、スイッチング素子8がターンオフされる。
その後、時刻t3において、再び発振回路17aからパルス信号CLOCKが出力され、スイッチング素子8がターンオンし、同様の動作が繰返される。
また、時刻t4以降、負荷が軽くなるように負荷変動が生じた場合、負荷7に対する電力供給が過剰となって、出力電圧VOUTが上昇する。これに応じて、出力電圧検出回路4が生成するフィードバック信号FB_Sが大きくなり、フィードバック制御信号Veaoのレベルが低下する。
そして、時刻t5において、スイッチング素子8がターンオンすると、時刻t6で素子電流検出信号VD_Sがフィードバック制御信号Veaoのレベルに達する。前述のように、時刻t6では、時刻t4以前に比べてフィードバック制御信号Veaoのレベルが低下しているため、素子電流IDのピーク値(以下、電流ピークIDP)が、時刻t4以前における電流ピークIDP1より小さくなる。
このように、このスイッチング電源装置50は、連続発振動作時において、負荷7が小さくなるほど、電流ピークIDPを小さくするように制御している。また、スイッチング電源装置50は、スイッチング素子8のスイッチング動作の制御方式として、電流モードのPWM制御方式を用いている。
なお、上述のように、負荷7が軽くなるように負荷変動が生じた場合でも、制御回路9Aに供給する電流は変化しないため、補助電源電圧Vccは、一定の電圧レベルに保持される。
次に、軽負荷時の動作(間欠発振動作)について、以下に説明する。
図4における時刻t7以降、さらに負荷が軽くなっていくと、出力電圧VOUTの上昇に伴ってフィードバック制御信号Veaoがさらに低下し、電流ピークIDPもさらに小さくなる。
そして、フィードバック制御信号Veaoが、基準電圧源32によって生成されている下限基準電圧Vr1aまで低下すると、間欠発振制御用比較回路31の比較結果信号S_intのレベルがハイレベルからローレベルに切り換わる。よって、AND回路17bの一方の入力信号のレベルがローレベルとなる。
これにより、AND回路17bにパルス信号CLOCKが入力されても、AND回路17bは、フリップフロップ回路17cのセット端子Sにローレベルの信号を出力する。よって、スイッチング素子8がターンオンされず、スイッチング動作が停止する。
また、間欠発振制御用比較回路31の比較結果信号S_intのレベルがローレベルに切り換わると、図3におけるP型MOSFET32cがオン状態になるため、上述したように、基準電圧源32によって生成される基準電圧が上限基準電圧Vr2aに切り換わる。
スイッチング動作が停止すると、2次側へエネルギーが供給されないため、出力電圧VOUTが低下し、これに応じてフィードバック制御信号Veaoが上昇する。その後、フィードバック制御信号Veaoが、上限基準電圧Vr2aまで上昇すると、間欠発振制御用比較回路31の比較結果信号S_intのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わる。これにより、フリップフロップ回路17cのセット端子Sにパルス信号CLOCKに応じたハイレベルの信号が入力され、スイッチング動作が再開される。
また、比較結果信号S_intのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わると、基準電圧Vrは再び下限基準電圧Vr1aとなる。スイッチング動作が再開された後も、軽負荷状態が継続されている間は、このスイッチング動作の停止と再開が繰り返される。
このように、このスイッチング電源装置50は、軽負荷時に、間欠発振制御用比較回路31によって、スイッチング素子8のスイッチング動作が間欠的に停止されるように制御される。すなわち、スイッチング素子8がスイッチング動作を行う発振期間と、スイッチング動作が停止される停止期間とが繰り返される、いわゆる間欠発振動作が行われる。また、負荷7が軽くなればなるほど、停止期間における出力電圧VOUTの低下速度が遅くなるため、フィードバック制御信号Veaoの上昇速度も遅くなる。よって、フィードバック制御信号Veaoが上限基準電圧Vr2aに上昇するまでの期間が長くなるため、停止期間が長くなる。
ここで、間欠発振動作における補助電源電圧Vccは、間欠発振動作においても一定の電流を制御回路9Aに供給しているため、上記出力電圧VOUTと同様に、停止期間中に低下する。また、その低下速度は、負荷によらず一定である。
ここで、待機時等の負荷7が軽い状態になることにより、間欠発振動作における停止期間が、発振期間に比べて十分に長くなった場合、この停止期間中に、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下するようになる。停止期間において、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下する前は、基準電圧源32は、上限基準電圧Vr2aを生成している。補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下すると、補助電源電圧検出用比較回路14aから出力される補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルが、ローレベルからハイレベルに切り換わる。
これにより、図3に示した電流ピーク変換回路23Aにおけるスイッチ23Aaがオン状態になり、基準電圧源32における接続点P1の電圧レベルが上限基準電圧Vr2aより低くなる。すなわち、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下し、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルが、ローレベルからハイレベルに切り換わると、上限基準電圧がVr2aからVr2bに低くなる。
図5は、このスイッチング電源装置50において、間欠発振動作における停止期間が、発振期間に比べて十分に長くなり、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。時刻t1及び時刻t4は、図4における時刻t1及び時刻t4と同じ時刻を示している。
図5において、時刻t4以降、負荷が軽くなっていくと、時刻t8でフィードバック制御信号Veaoが下限基準電圧Vr1aまで低下し、間欠発振動作が開始される。そして、時刻t10〜t12までの期間、負荷がさらに軽くなっていくと、間欠発振動作における停止期間が長くなり、補助電源電圧Vccが低下していく。時刻t11において、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下すると、補助電源電圧検出用比較回路14aから出力される補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルが、ローレベルからハイレベルに切り換わり、電流ピーク変換回路23Aにおけるスイッチ23Aaがオン状態となる。これにより、基準電圧源32が生成する基準電圧Vrが低くなる。具体的には、上限基準電圧は、Vr2aからVr2bに、且つ下限基準電圧はVr1aからVr1bにそれぞれ低くなる。
補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルが、ローレベルからハイレベルに切り換わると、補助電源電圧検出用比較回路14aのヒステリシス動作により、補助電源電圧Vccが、上限制限レベルVccth2まで上昇するまでは、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがハイレベルに保持される。よって、電流ピーク変換回路23Aにおけるスイッチ23Aaのオン状態が保持される。
電流ピーク変換回路23Aにおけるスイッチ23Aaがオン状態となり、基準電圧Vrが低くなると、間欠発振制御用比較回路31から出力される比較結果信号S_intのレベルが切り換わるときのフィードバック制御信号Veaoのレベルが低くなる。よって、発振期間においてスイッチング素子8がターンオンしたのち、比較結果信号S_intのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わるときの素子電流IDの値が小さくなる。すなわち、発振期間における電流ピークIDPが、基準電圧Vrが低くなる前と比べて小さくなる。
図6は、このスイッチング電源装置50において、素子電流検出信号VD_Sと電流ピークIDPとの関係を示す図である。素子電流検出信号VD_Sと電流ピークIDPとは、正の比例関係にある。また、電流ピークIDPは、素子電流検出用比較回路22において、素子電流検出信号VD_Sがフィードバック制御信号Veaoまで上昇した時の素子電流IDである。さらに、間欠発振動作時のフィードバック制御信号Veaoのレベルは、下限基準電圧と上限基準電圧との間を周期的に変化するため、図6では、フィードバック制御信号Veaoのレベルが基準電圧の上限値と下限値として示されており、この上限基準電圧と下限基準電圧が素子電流検出信号VD_Sの任意のレベルであるように示している。
図6において、間欠発振動作における発振期間は、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下する前は、フィードバック制御信号Veaoが上限基準電圧Vr2aから下限基準電圧Vr1aに低下するまでの期間であり、このときの電流ピークは、IDPaである。ここで、IDPaは、発振期間における素子電流IDの全パルスに対する電流ピークの平均を示す値である。後述するIDPbに関しても、IDPaと同様に、発振期間における素子電流IDの全パルスに対する電流ピークの平均を示す値である。
補助電源電圧Vccが、下限制限レベルVccth1まで低下すると、基準電圧Vrが低下し、フィードバック制御信号Veaoは、下限基準電圧Vr1bと上限基準電圧Vr2bの間で変化するようになるため、電流ピークはIDPbになる。このように、基準電圧Vrが低くなると、電流ピークIDPは、基準電圧Vrが低くなる前の電流ピークに比べて小さくなる。
電流ピークIDPが小さくなると、発振期間中に2次側へ供給するエネルギーが減少する。すなわち、図5に示す時刻t9〜t10における発振期間中に2次側へ供給されるエネルギーよりも、時刻t14〜t15における発振期間中に2次側へ供給されるエネルギーの方が小さくなる。
ここで、時刻t9以降、負荷7は変化していないため、単位時間当たりに2次側へ供給するエネルギーは一定である。したがって、時刻t14〜t15の期間のように、電流ピークIDPが小さくなり、発振期間中に2次側へ供給するエネルギーが小さくなると、単位時間当たりに2次側へ供給するエネルギーを一定にするために、間欠発振動作の周期が短くなる。換言すれば、負荷7が一定の状態で、発振期間中に2次側へ供給するエネルギーが小さくなると、停止期間における出力電圧VOUTの低下速度が速くなる。これにより、停止期間におけるフィードバック制御信号Veaoの上昇速度が速くなる。つまり、フィードバック制御信号Veaoが下限基準電圧Vr1bから上限基準電圧Vr2bまで上昇するまでの期間が短くなるため、停止期間が短くなる。これにより、補助電源電圧Vccが上昇していく。
その後、時刻t15において、補助電源電圧Vccが上限制限レベルVccth2まで上昇すると、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがハイレベルからローレベルに切り換わる。そして、電流ピーク変換回路23Aにおけるスイッチ23Aaがオフ状態に切り換わり、基準電圧Vrが元のレベルに復帰する。つまり、上限基準電圧は、Vr2bからVr2aに、且つ下限基準電圧はVr1bからVr1aにそれぞれ復帰する。このため、時刻t15以降の発振期間においては、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下した時刻t11以前と同じ電流ピークIDPaになり、時刻t8〜t11の期間と同様の動作を行う。
このように、本発明の実施の形態1に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下したとき、電流ピーク変換回路23Aを動作させることにより、間欠発振動作の発振期間における電流ピークIDPを小さくする。その結果、発振期間中に2次側へ供給するエネルギーが小さくなるため、停止期間が短くなる。これにより、スイッチング電源装置50は、補助電源電圧Vccが、下限制限レベルVccth1よりさらに低下してしまうことを防止できる。すなわち、本発明の実施の形態1に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧Vccが許容最低電圧Vccuvまで低下することによる制御回路9Aの動作停止等の問題が発生することを防止できる。
また、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下したことを検出しても、間欠発振動作が継続される。よって、本発明の実施の形態1に係るスイッチング電源装置50は、軽負荷時の間欠発振動作による電源効率向上の効果を維持したまま上記問題を解決できる。
また、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合は、特許文献4に示された従来のスイッチング電源装置では、補助電源電圧が制限レベルまで低下し、これを検出しても、間欠発振動作における停止期間を短くすることができないため、上記問題を解決できない。これに対し、本発明の実施の形態1に係るスイッチング電源装置50は、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、発振期間における電流ピークIDPを小さくすることにより、停止期間を短くすることができる。
図7は、このスイッチング電源装置50において、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合に、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下したときの動作を示すタイミングチャートである。
時刻t20において、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下している。また、時刻t20から補助電源電圧Vccが上限制限レベルVccth2まで上昇する時刻t26までの期間、基準電圧Vrが、時刻t20以前の基準電圧Vrに比べて低くなる。これにより、時刻t23〜t24、及び時刻t25〜t26の発振期間における電流ピークIDPが、時刻t20以前の発振期間における電流ピークより小さくなる。結果として、時刻t20以降の停止期間が、時刻t20以前の停止期間より短くなるため、上記問題を解決することができる。
このように、本発明の実施の形態1に係るスイッチング電源装置50は、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合を含む、全ての間欠発振動作の状態に対して上記問題の発生を防止することができる。
なお、上記説明において、下限基準電圧Vr1a、Vr1b、上限基準電圧Vr2a及びVr2bは、Vr2a>Vr1a>Vr2b>Vr1bの関係にあるが、補助電源電圧低下モード時の上限基準電圧Vr2bが、通常モード時の下限基準電圧Vr1a以上であってもよい。つまり、Vr2a>Vr2b≧Vr1a>Vr1bであってもよい。
なお、補助電源電圧低下モード時の電流ピークIDPを、通常モード時の電流ピークIDPに比べて、より小さくするためには、上述したようにVr2a>Vr1a>Vr2b>Vr1bの関係を満たすことが好ましい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るスイッチング電源装置50は、上述した実施の形態1に係るスイッチング電源装置50の変形例であり、実施の形態1に係るスイッチング電源装置50に対して、補助電源電圧低下モード時に電流ピークIDPを下げるための構成が異なる。具体的には、実施の形態2に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧低下モード時に、素子電流検出用比較回路22に入力されるフィードバック信号Veao_Sを小さくすることにより、補助電源電圧低下モード時の電流ピークIDPを下げる。
また、実施の形態2では、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、及び効果は、実施の形態1と同等であるので、説明を省略する。
本発明の実施の形態2に係るスイッチング電源装置50は、半導体装置6Bに含まれる制御回路9Bの構成が、実施の形態1と異なる。具体的には、ピーク電流制御回路15Bに含まれる電流ピーク変換回路23Bの構成が異なる。
図8は、実施の形態2に係る半導体装置6Bの一構成例を示すブロック図である。
図8に示す電流ピーク変換回路23Bは、フィードバック信号制御回路13と素子電流検出用比較回路22の反転入力端子との間に接続され、且つ間欠発振制御用比較回路31の出力部にも接続されている。また、この電流ピーク変換回路23Bは、フィードバック制御信号Veaoに対して単調増加する信号Veao_Sを素子電流検出用比較回路22の反転入力端子に出力する。
この電流ピーク変換回路23Bは、補助電源電圧低下モードにおいて、駆動信号Driveに含まれる各パルスが非アクティブになるタイミングが、通常モードよりも早くなるように、素子電流検出用比較回路22に入力されるフィードバック制御信号Veoeを変換する。
具体的には、電流ピーク変換回路23Bは、補助電源電圧低下モード時には、通常モード時より、素子電流検出用比較回路22に入力されるフィードバック制御信号Veao_Sを、出力電圧VOUTが大きくなった場合にフィードバック制御信号Veaoが変動する方向に変動させる。つまり、電流ピーク変換回路23Bは、補助電源電圧低下モード時には、通常モード時より、素子電流検出用比較回路22に入力されるフィードバック制御信号Veao_Sを小さくする。
図9は、図8に示した実施の形態2に係る半導体装置6Bに使用される電流ピーク変換回路23Bの具体的な一構成例を示す回路図である。
図9に示す電流ピーク変換回路23Bは、抵抗値がR3、及びR4であり互いに直列接続された2つの抵抗23Ba及び23Bbと、一方の端子が共にこの電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sのラインに接続された2つのスイッチ23Bc及び23Bdと、間欠発振制御信号S_intと補助電源電圧検出信号S_Vccが入力されるAND回路23Beと、フリップフロップ回路23Bfと、3つのインバータ回路23Bg、23Bh及び23Biとを含む。
抵抗23Baの一方の端子及びスイッチ23Bcの他方の端子は、フィードバック制御信号Veaoのラインに接続される。抵抗23Baの他方の端子は抵抗23Bbの一方の端子に接続され、抵抗23Bbの他方の端子は、接地電位に接続されている。また、スイッチ23Bdの他方の端子は、抵抗23Baと抵抗23Bbとの接続点(抵抗23Baの他方の端子及び抵抗23Bbの一方の端子)に接続される。
次に、この電流ピーク変換回路23Bの動作を説明する。
通常連続発振動作時、及び間欠発振動作の発振期間中は、間欠発振制御信号S_intのレベルはハイレベル、かつ補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルはローレベルである。つまり、AND回路23Beに入力される2つの信号のレベルがローレベルであるため、フリップフロップ回路23Bfの非反転出力端子Qからはローレベルの信号が出力されている。そのため、スイッチ23Bcはオン状態であり、かつスイッチ23Bdはオフ状態である。すなわち、発振期間中は、フィードバック制御信号Veaoとこの電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sは、同一の信号である。
ここで、間欠発振動作の停止期間になった場合、間欠発振制御信号S_intのレベルがハイレベルからローレベルに切り換わり、この間欠発振制御信号S_intの反転信号、すなわちハイレベルの信号がAND回路23Beの一方の入力端子に入力される。この状態で、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下すると、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わり、AND回路23Beに入力される2つの信号のレベルがハイレベルになる。
このとき、AND回路23Beは、フリップフロップ回路23Bfのセット端子Sにハイレベルの信号を出力する。これにより、フリップフロップ回路23Bfの非反転出力端子Qからハイレベルの信号が出力されると、スイッチ23Bcがオフ状態となり、かつスイッチ23Bdがオン状態になる。これにより、出力信号Veao_Sのレベルが、以下の式(6)に表されるように、フィードバック制御信号Veaoのレベルを抵抗分割したレベルに低下する。
Figure 2010288334
このフィードバック制御信号Veaoのレベルが低下した状態は、フリップフロップ回路23Bfのリセット端子Rにハイレベルの信号が入力されるまで継続される。すなわち、補助電源電圧Vccが上限制限レベルVccth2まで上昇し、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがハイレベルからローレベルに切り換わると、フリップフロップ回路23Bfのリセット端子Rにハイレベルの信号が入力される。よって、スイッチ23Bcがオン状態になり、かつスイッチ23Bdがオフ状態になる。これにより、出力信号Veao_Sは、再びフィードバック制御信号Veaoと同一の信号になる。
図10は、実施の形態2に係る半導体装置6Bを、例えば図1に示したスイッチング電源装置50に使用した場合の動作を示すタイミングチャートである。
間欠発振動作における停止期間が、発振期間に比べて十分に長くなり、時刻t31において、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下した場合、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがローレベルからハイレベルに切り換わる。よって、図9におけるスイッチ23Bcがオフ状態となり、スイッチ23Bdがオン状態になる。これにより、電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sのレベルが、上記の式(6)で表されるレベルに低下する。この出力信号Veao_Sは、素子電流検出用比較回路22の反転入力端子に入力される。素子電流検出用比較回路22は、出力信号Veao_Sと、素子電流検出信号VD_Sとを比較する。
時刻t32において、フィードバック制御信号Veaoが上限基準電圧Vr2aまで上昇したとすると、発振期間になる。上述のように、時刻t31以降、電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sのレベルが低下しているため、時刻t32〜t33の発振期間における電流ピークは、時刻t31以前の電流ピークIDPaより小さいIDPcになる。
図11は、実施の形態2における素子電流検出信号VD_Sと電流ピークIDPとの関係を示す図である。
補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下する前の発振期間において、電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sはフィードバック制御信号Veaoと同一信号である。よって、このときの電流ピークは、実施の形態1における図6と同様に、IDPaである。
一方、補助電源電圧Vccが、下限制限レベルVccth1まで低下すると、図6とは異なり、基準電圧Vrは変化しないが、電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sのレベルがフィードバック制御信号Veaoのレベルより低くなるため、電流ピークはIDPaより小さいIDPcに変化する。
このように、電流ピークIDPが小さくなると、実施の形態1と同様の理由により、時刻t33〜t34の停止期間が、時刻t30〜t32の停止期間より短くなり、補助電源電圧Vccが上昇していく。
次に時刻t35において、補助電源電圧Vccが上限制限レベルVccth2まで上昇すると、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがハイレベルからローレベルに切り換わる。よって、フリップフロップ回路23Bfのリセット端子Rにハイレベルの信号が入力される。これにより、電流ピーク変換回路23Bにおけるスイッチ23Bcがオン状態になり、スイッチ23Bcがオフ状態になる。よって、電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sの低レベル状態が解除され、出力信号Veao_Sがフィードバック制御信号Veaoと同一の信号になる。したがって、時刻t36〜t37の発振期間における電流ピークは、時刻t31以前の発振期間における電流ピークと同じIDPaに戻る。
このように、実施の形態2の半導体装置6Bは、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下したときに、素子電流検出用比較回路22の反転入力端子に入力される電流ピーク変換回路23Bの出力信号Veao_Sのレベルを低いレベルに切り換える。これにより、半導体装置6Bは、補助電源電圧低下モード時の発振期間における電流ピークIDPを小さくできる。したがって、半導体装置6Bは、停止期間を短くすることができるため、補助電源電圧Vccが許容最低電圧Vccuvまで低下することで発生する制御回路の動作停止等の問題を防止することができる。
また、実施の形態2の半導体装置6Bは、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、上記の動作により、発振期間における電流ピークIDPを小さくすることができる。そのため、全ての間欠発振動作の状態に対して、実施の形態1と同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るスイッチング電源装置50は、上述した実施の形態1に係るスイッチング電源装置50の変形例であり、実施の形態1に係るスイッチング電源装置50に対して、補助電源電圧低下モード時に電流ピークIDPを下げるための構成が異なる。具体的には、実施の形態3に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧低下モード時に、素子電流検出用比較回路22に入力される素子電流検出信号VD_Sを大きくすることにより、補助電源電圧低下モード時の電流ピークIDPを下げる。
また、実施の形態3では、実施の形態1及び2と異なる点を中心に説明する。その他の構成、動作、及び効果は、実施の形態1及び2と同等であるので、説明を省略する。
本発明の実施の形態3に係るスイッチング電源装置50は、半導体装置6Cに含まれる制御回路9Cの構成が、実施の形態1と異なる。具体的には、ピーク電流制御回路15Cに含まれる電流ピーク変換回路23Cの構成が異なる。
図12は、実施の形態3に係る半導体装置6Cの一構成例を示すブロック図である。
図12に示す電流ピーク変換回路23Cは、素子電流検出回路21、及び間欠発振制御用比較回路31の出力部と接続されている。
この電流ピーク変換回路23Cは、補助電源電圧低下モードにおいて、駆動信号Driveに含まれる各パルスが非アクティブになるタイミングが、通常モードよりも早くなるように、素子電流検出用比較回路22に入力される素子電流検出信号VD_Sを変換する。
具体的には、電流ピーク変換回路23Cは、補助電源電圧低下モード時には、通常モード時より、素子電流検出用比較回路22に入力される素子電流検出信号VD_Sを、素子電流IDが大きくなった場合に当該素子電流検出信号VD_Sが変動する方向に変動させる。つまり、電流ピーク変換回路23Cは、補助電源電圧低下モード時には、通常モード時より、素子電流検出信号VD_Sを大きくする。
図13は、図12に示した実施の形態3に係る半導体装置6Cに使用される素子電流検出回路21、及び電流ピーク変換回路23Cの具体的な一構成例を示す回路図である。
図13に示すように、この素子電流検出回路21は、直列接続された抵抗値R5及びR6の2つの抵抗21a及び21bを含む。この素子電流検出回路21は、この素子電流検出回路21の入力信号である素子電流IDの大きさを示す電圧信号VDのレベルを抵抗分割した信号、つまり素子電流検出信号VD_Sを出力している。
また、電流ピーク変換回路23Cは、抵抗値R7の抵抗23Cbと、抵抗23Cbに直列接続されたスイッチ23Caとを含む。この抵抗23Cbとスイッチ23Caとの直列回路は、素子電流検出回路21における抵抗21aに並列接続されている。
また、上述の実施の形態2と同様に、電流ピーク変換回路23Cは、スイッチ23Caのオン状態とオフ状態とを制御する手段として、AND回路23Ce、フリップフロップ回路23Cf、及び2つのインバータ回路23Cg、23Chを含む。
この素子電流検出回路21及び電流ピーク変換回路23Cの動作を、以下に説明する。
間欠発振動作における発振期間中は、上述の実施の形態2における電流ピーク変換回路23Bと同様に、フリップフロップ回路23Cfの非反転出力端子Qからはローレベルの信号が出力されている。そのため、スイッチ23Caはオフ状態である。よって、このときの素子電流検出信号VD_Saは、電圧信号VDとの関係として以下の式(7)のように表される。
Figure 2010288334
ここで、間欠発振動作の停止期間になり、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下すると、フリップフロップ回路23Cfの非反転出力端子Qからハイレベルの信号が出力される。よって、スイッチ23Caがオン状態になる。これにより、以下の式(8)に表されるように、素子電流検出信号VD_Saが、VD_Sbに変化する。
Figure 2010288334
上記の式(7)及び式(8)より、VD_SaとVD_Sbの関係は、VD_Sa<VD_Sbである。この素子電流検出回路21における入力信号VDと出力信号である素子電流検出信号VD_Sの関係が変化した状態は、補助電源電圧Vccが上限制限レベルVccth2に上昇するまで継続される。
図14は、実施の形態3に係る半導体装置6Cを、例えば図1に示したスイッチング電源装置50に使用した場合の動作を示すタイミングチャートである。
間欠発振動作における停止期間が長くなり、時刻t40において、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下した場合、図13におけるスイッチ23Caがオン状態になる。これにより、素子電流検出回路21における入力信号VDと出力信号である素子電流検出信号VD_Sの関係が、上記の式(7)から式(8)に変化する。つまり、素子電流検出信号VD_Sのレベルが、入力信号VDのレベルに対して大きくなる。
時刻t41において、フィードバック制御信号Veaoが上限基準電圧Vr2aまで上昇したとすると、発振期間になる。
図15は、時刻t41において、スイッチング素子8がターンオンしたときの素子電流検出信号VD_Sbと素子電流IDとを示す波形図である。また、比較波形として、時刻t40以前の発振期間における素子電流検出信号VD_Sbと素子電流IDとの波形も重ねて示している。
図15において、まず、時刻t40以前の発振期間における波形では、時刻t41においてスイッチング素子8がターンオンする。次に、時刻t41bで素子電流検出信号VD_Sbがフィードバック制御信号Veaoのレベルまで上昇し、スイッチング素子8がターンオフする。よって、素子電流IDの電流ピークは、IDPaとなる。
一方、時刻t41においてスイッチング素子8がターンオンし、素子電流IDが増加したとき、素子電流検出信号VD_Sbの上昇速度は、VD_Saの上昇速度より速いため、VD_Sbは、時刻t41aでフィードバック制御信号Veaoのレベルに達する。これにより、時刻t41aでスイッチング素子8がターンオフされる。よって、このときの電流ピークIDPdは、時刻t40以前の発振期間における電流ピークIDPaより小さくなる。
図16Aは、素子電流検出信号VD_Sと素子電流検出回路21の入力信号VDとの関係を示す図である。図16Bは、素子電流検出信号VD_Sと素子電流IDの電流ピークIDPとの関係を示す図である。
図14の時刻t40において、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下すると、図16Aのように、素子電流検出信号VD_Sと素子電流検出回路21の入力信号VDとの関係が変化する。素子電流検出回路21の入力信号VDは、素子電流IDに基づいた信号であるため、図16Bのように、素子電流検出信号VD_Sと素子電流IDの電流ピークIDPの関係も変化する。よって、電流ピークはIDPaより小さいIDPdに変化する。
したがって、時刻t40以降の発振期間における電流ピークIDPdは、時刻t40以前の発振期間における電流ピークIDPaより小さくなる。これにより、実施の形態1及び2と同様の理由により、時刻t42〜t43の停止期間が、時刻t39〜t41の停止期間より短くなることにより、補助電源電圧Vccが上昇していく。
時刻t44において、補助電源電圧Vccが上限制限レベルVccth2まで上昇すると、補助電源電圧検出信号S_Vccのレベルがハイレベルからローレベルに切り換わる。これにより、電流ピーク変換回路23Cにおけるスイッチ23Caがオフ状態になるため、素子電流検出信号は、VD_Saに戻る。したがって、時刻t45〜t46の発振期間における電流ピークは、時刻t40以前の発振期間における電流ピークIDPaに戻る。
このように、実施の形態3の半導体装置6Cは、補助電源電圧Vccが下限制限レベルVccth1まで低下したときに、素子電流検出回路21の入力信号VDと出力信号である素子電流検出信号VD_Sとの関係を、電流ピーク変換回路23Cの動作によって変化させる。これにより、半導体装置6Cは、補助電源電圧低下モード時の発振期間における電流ピークIDPを小さくできる。したがって、半導体装置6Cは、停止期間を短くすることができるため、補助電源電圧Vccが許容最低電圧Vccuvまで低下することで発生する制御回路の動作停止等の問題を防止することができる。
また、半導体装置6Cは、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合を含む全ての間欠発振動作の状態に対して、実施の形態1もしくは実施の形態2と同様の効果が得られる。
以上のように、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、軽負荷時に間欠発振動作における停止期間が長くなり、補助電源電圧Vccが下限制限レベルまで低下したときに、これを検出し、補助電源電圧低下モードに移行する。補助電源電圧低下モードでは、間欠発振動作の発振期間における電流ピークを、補助電源電圧Vccが下限制限レベルまで低下する前の間欠発振動作の発振期間における電流ピークより小さくする。これにより、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、間欠発振動作の停止期間を短くすることができると同時に、補助電源電圧Vccが許容最低電圧まで低下してしまうことを防止することができる。このため、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧Vccが許容最低電圧まで低下することによる制御回路の動作停止や、消費電力の大幅な増加等の問題が発生することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、間欠発振動作の1周期におけるスイッチング回数が1回のみの場合であっても、発振期間における電流ピークを小さくすることができる。したがって、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、全ての間欠発振動作の状態に対して停止期間を短くすることができるため、制御回路の動作停止や、消費電力の大幅な増加等の問題が発生することを防止することができる。
さらに、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧Vccが下限制限レベルまで低下したことを検出した後も、間欠発振動作が継続されるため、電源効率向上の効果を維持することができる。
なお、実施の形態1〜3では、基準電圧源32が下限基準電圧と上限基準電圧の2つのレベルの基準電圧を生成しており、間欠発振制御用比較回路31がヒステリシス動作を行うように構成されているが、下限基準電圧と上限基準電圧の差がゼロの状態、すなわち、基準電圧源32が単一レベルの基準電圧を生成し、間欠発振制御用比較回路31がヒステリシス動作を行わない構成であっても構わない。この場合には、フィードバック制御信号Veaoは、基準電圧より高いレベルと低いレベルとを交互に変化する動作となるが、間欠発振動作の発振期間における電流ピークを小さくすることに対する影響はないため、実施の形態1〜3と同様の効果が得られる。
また、実施の形態1〜3では、素子電流検出回路21は、素子電流を反映したスイッチング素子8のドレイン/ソース間電圧(オン電圧)、すなわちスイッチング素子8の両端電圧を検出するように構成されているが、例えば、センス抵抗を用いてスイッチング素子8に流れる素子電流を検出するような構成であっても構わない。なお、上述したスイッチング素子8の両端電圧を検出する方法のほうが、センス抵抗を用いる方法に比べて、センス抵抗が不要であるという利点と、ロスを低減できるという利点とがあり、より好ましい。
また、実施の形態1〜3では、スイッチング素子8の制御方法をPWM制御として説明を行っているが、本発明はこの制御方法に影響を受けるものではなく、周波数を変調させるPFM制御、発振数をコントロールするバースト制御、リンギングチョークコンバータ、これらの複合制御などの制御方法でも構わない。
また、実施の形態1〜3では、出力電圧VOUTを一定の電圧に安定化させる構成として、出力電圧検出回路4が生成するフィードバック信号FB_Sを制御回路9A〜9Cにフィードバックさせる構成を採用した。しかしながら、フィードバック構成は特に限定されず、例えばトランスの補助巻線を利用してフィードバックする巻線帰還方式のフィードバックを行う構成であっても構わない。
また、スイッチング素子8及び制御回路9A〜9Cを含む半導体装置6A〜6Cを、1つの半導体チップ内に設けて、容易にモノリシックIC化した半導体装置を形成することができる。さらに、例えば、スイッチング素子8を1つの半導体チップ、及び制御回路9A〜9Cを1つの半導体チップでそれぞれ構成し、これら2つの半導体チップを含めて1つのモジュールを構成することにより、半導体装置を形成することができる。このように、主要な回路部品を1つの半導体チップ内に設けることで、回路を構成するための部品点数を削減することができるため、電源装置として、容易に小型化及び軽量化さらに低コスト化を実現することができる。
このように、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50は、補助電源電圧Vccが許容最低電圧まで低下することによる制御回路9A〜9Cの動作停止、及び消費電力の大幅な増加等の問題が発生することを防止することができる。また、本発明の実施の形態1〜3に係るスイッチング電源装置50では、間欠発振動作の状態、さらにはスイッチング電源装置内の部品のバラツキ及び温度特性に依存して、これらの効果が低下することがほとんどない。このため、本発明は、スイッチング電源装置50の信頼性を向上させることができるので、スイッチング電源を使用する装置及び機器全般、特に民生機器の組み込み電源、及び各種電子機器に有用である。
以上、実施の形態におけるこれまでの説明は、すべて本発明を具体化した一例であって、本発明はこれらの例に限定されず、本発明の技術を用いて当業者が容易に構成可能な種々の例に展開可能である。
本発明は、スイッチング電源装置に利用でき、特に民生機器の組み込み電源、及び各種電子機器に有用である。
1、101 トランス
1a、101a 1次巻線
1b、101b 2次巻線
1c、101c 補助巻線
2、102 出力電圧生成回路
2a、3a、102a、103a ダイオード
2b、3b、5、102b、103b コンデンサ
3、103 補助電源電圧生成回路
4、104 出力電圧検出回路
6A、6B、6C、106、106A、106B、106C 半導体装置
7、107 負荷
8、108 スイッチング素子
9A、9B、9C、109、109A、109B、109C 制御回路
10、110 起動用定電流源
11、111、111A レギュレータ
12、112 起動制御回路
13、113 フィードバック信号制御回路
14 補助電源電圧検出回路
14a、114B、114C 補助電源電圧検出用比較回路
15A、15B、15C ピーク電流制御回路
16 間欠動作制御回路
17 駆動回路
17a、117a 発振回路
17d、117d NAND回路
18、118 ゲートドライバ
21、121 素子電流検出回路
21a、21b、23Ab、23Ba、23Bb、23Cb、32d 抵抗
22、122 素子電流検出用比較回路
23A、23B、23C 電流ピーク変換回路
23Aa、23Bc、23Bd、23Ca スイッチ
23Be、23Ce、17b、117b AND回路
23Bf、23Cf、17c、117c フリップフロップ回路
23Bg、23Bh、23Bi、23Cg、23Ch インバータ回路
31、131 間欠発振制御用比較回路
32、132、132C 基準電圧源
32a、32b 定電流源
32c P型MOSFET
50、100 スイッチング電源装置
119a 比較回路
120 OR回路

Claims (15)

  1. 1次巻線、2次巻線、及び補助巻線を有するトランスと、
    前記1次巻線に直列に接続されたスイッチング素子と、
    前記2次巻線と負荷との間に接続され、前記2次巻線に誘起される第1の交流電圧を整流及び平滑化することにより、直流の出力電圧を生成する出力電圧生成回路と、
    前記補助巻線に接続され、前記補助巻線に誘起される第2の交流電圧を整流及び平滑化することにより、補助電源電圧を生成する補助電源電圧生成回路と、
    前記補助電源電圧を用いて動作するとともに、前記スイッチング素子の動作を制御する制御回路とを備えるスイッチング電源装置であって、
    前記制御回路は、
    前記スイッチング素子を駆動する第1パルス信号を生成する駆動回路と、
    前記出力電圧が第1出力電圧値より大きい場合、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より小さい場合に比べ、前記第1パルス信号を発生する頻度を下げる間欠動作を行うように、前記駆動回路を制御する間欠動作制御回路と、
    前記補助電源電圧の大きさを検出する補助電源電圧検出回路と、
    前記間欠動作時において前記補助電源電圧が第1補助電源電圧値より大きい場合、通常モードで、前記駆動回路に前記スイッチング素子を駆動させ、前記間欠動作時において前記補助電源電圧が前記第1補助電源電圧値より小さい場合、前記スイッチング素子に流れる電流のピークが前記通常モード時より小さくなる補助電源電圧低下モードで、前記駆動回路に前記スイッチング素子を駆動させるピーク電流制御回路とを備える
    スイッチング電源装置。
  2. 前記第1補助電源電圧値は、前記制御回路が動作できる最低電圧より高い値である
    請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記スイッチング電源装置は、さらに、
    前記出力電圧の大きさを検出し、当該出力電圧の大きさを示すフィードバック制御信号を生成する出力電圧検出回路を備え、
    前記ピーク電流制御回路は、さらに、前記フィードバック制御信号を用いて、前記通常モード及び前記補助電源電圧低下モードのそれぞれにおいて、前記出力電圧が大きいほど、前記各第1パルス信号における、前記スイッチング素子に流れる電流のピークが小さくなるように、前記駆動回路を制御する
    請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記間欠動作制御回路は、
    前記第1出力電圧値に相当する第1基準電圧を生成する基準電圧源と、
    前記フィードバック制御信号と前記第1基準電圧とを比較することにより、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より大きいか否かを判定し、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より大きい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させず、前記出力電圧が前記第1出力電圧値より小さい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させる間欠発振制御用比較回路とを備え、
    前記ピーク電流制御回路は、
    前記スイッチング素子に流れる素子電流を検出し、当該素子電流が大きくなるほど、前記出力電圧が大きくなった場合に前記フィードバック制御信号が変動する方向と逆方向に変動する素子電流検出信号を生成する素子電流検出回路と、
    前記フィードバック制御信号と前記素子電流検出信号とを比較し、前記素子電流検出信号と前記フィードバック制御信号とが等しくなったタイミングで前記各第1パルス信号が非アクティブになるように前記駆動回路を制御する素子電流検出用比較回路と、
    前記補助電源電圧低下モードにおいて、前記各第1パルス信号が非アクティブになるタイミングが、前記通常モードよりも早くなるように、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記フィードバック制御信号及び前記素子電流検出信号のうち少なくとも一方を変換する電流ピーク変換回路とを備える
    請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記基準電圧源は、さらに、前記第1出力電圧値より大きい第2出力電圧値に相当する第2基準電圧を生成し、
    前記間欠発振制御用比較回路は、さらに、前記フィードバック制御信号と前記第2基準電圧とを比較することにより、前記出力電圧が前記第2出力電圧値より大きいか否かを判定し、前記出力電圧が前記第2出力電圧値より大きい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させず、前記出力電圧が前記第2出力電圧値より小さい場合に、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させ、
    前記電流ピーク変換回路は、前記通常モード時には、前記基準電圧源に前記第1基準電圧を生成させ、前記補助電源電圧低下モード時には、前記基準電圧源に前記第2基準電圧を生成させることにより、前記補助電源電圧低下モード時には、前記通常モード時より、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記フィードバック制御信号を、前記出力電圧が大きくなった場合に当該フィードバック制御信号が変動する方向に変動させる
    請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記基準電圧源は、下限基準電圧として前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧を生成し、上限基準電圧として、前記第1出力電圧値より大きい第3出力電圧値に相当する第3基準電圧と、前記第2出力電圧値より大きい第4出力電圧値に相当する第4基準電圧とを生成し、
    前記間欠発振制御用比較回路は、前記フィードバック制御信号と前記下限基準電圧及び前記上限基準電圧とを比較することにより、前記出力電圧が前記上限基準電圧に相当する出力電圧値まで増加してから、前記下限基準電圧に相当する出力電圧値に減少するまでの間、前記駆動回路に前記第1パルス信号を発生させず、
    前記電流ピーク変換回路は、前記通常モード時には、前記基準電圧源に前記下限基準電圧として前記第1基準電圧を生成させ、かつ前記上限基準電圧として前記第3基準電圧を生成させ、前記補助電源電圧低下モード時には、前記基準電圧源に前記下限基準電圧として前記第2基準電圧を生成させ、かつ前記上限基準電圧として前記第4基準電圧を生成させる
    請求項5に記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記第2出力電圧値は、前記第3出力電圧値より大きい
    請求項6に記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記電流ピーク変換回路は、前記補助電源電圧低下モード時には、前記通常モード時より、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記フィードバック制御信号を、前記出力電圧が大きくなった場合に当該フィードバック制御信号が変動する方向に変動させる
    請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  9. 前記電流ピーク変換回路は、前記補助電源電圧低下モード時には、前記通常モード時より、前記素子電流検出用比較回路に入力される前記素子電流検出信号を、前記素子電流が大きくなった場合に当該素子電流検出信号が変動する方向に変動させる
    請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  10. 前記素子電流検出回路は、前記スイッチング素子の両端の電圧を検出することにより、前記素子電流検出信号を生成する
    請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  11. 前記駆動回路は、
    セット状態の場合に前記スイッチング素子をオンし、リセット状態の場合に前記スイッチング素子をオフする前記第1パルス信号を生成するフリップフロップ回路と、
    一定の周波数で発生される第2パルス信号を生成する発振回路と、
    前記間欠発振制御用比較回路により前記出力電圧が前記第1出力電圧値より小さいと判定された場合、前記第2パルス信号を前記フリップフロップ回路のセット端子に供給し、前記間欠発振制御用比較回路により前記出力電圧が前記第1出力電圧値より大きいと判定された場合、前記フリップフロップ回路に状態を維持させる論理積回路とを備え、
    前記素子電流検出用比較回路は、前記素子電流検出信号と前記フィードバック制御信号とが等しくなったタイミングで前記フリップフロップをリセットする
    請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  12. 1つの半導体チップに形成された、請求項1から11のいずれか1項に記載の前記制御回路を備える
    半導体装置。
  13. 1つの半導体チップに形成された、請求項1から11のいずれか1項に記載の前記制御回路と前記スイッチング素子とを備える
    半導体装置。
  14. 複数の半導体チップに形成された、請求項1から11のいずれか1項に記載の前記制御回路を備え、
    前記複数の半導体チップは、1つのモジュールで構成されている
    半導体装置。
  15. 複数の半導体チップに形成された、請求項1から11のいずれか1項に記載の前記制御回路と前記スイッチング素子とを備え、
    前記複数の半導体チップは、1つのモジュールで構成されている
    半導体装置。
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