JP2010275920A - ロッカアームユニット及びクリップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロッカアームユニット10、100は、ラッシュアジャスタ40、400とロッカアーム20、200とを互いに連結するクリップ60、60A、60B、600を備える。ロッカアーム20、200の長さ方向前端部には、クリップ係合部27、27A、280、281が突出して設けられる。クリップ60、60A、60B、600は、ラッシュアジャスタ40、400に取り付けられた状態でクリップ係合部27、27A、280、281の長さ方向の両側面に当接することにより、ロッカアーム20、200が自身の軸周り方向及びラッシュアジャスタ40、400の軸周り方向に揺動するのを規制する一対の規制部70、730、731を有する。
【選択図】図3
Description
クリップは、金属板を曲げ加工等して成形され、支持部材の外周面に当接可能な下板と、軸受け部の外周面に当接可能な上板と、下板と上板との間をC字状に連ねる連接板とからなり、上板を介してロッカアームに固定されている。連結板には幅方向に細長いスリットが開口して設けられ、スリット内にはロッカアームの前端部が遊嵌状態で進入している。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、比較的簡素な形状のクリップによってロッカアームの不用意な変位を抑えることを目的とする。
ロッカアームに偶発的な外力が加わると、クリップ係合部の長さ方向の両側面がクリップの一対の規制部と当接して、ロックアームが自身の軸周り方向及び支持部材の軸周り方向に揺動するのが規制されるから、ロッカアームの不用意な変位が抑えられ、ひいてはロッカアームの支持部材からの離脱が防止される。また、クリップは、少なくとも、支持部材への取付部と、クリップ係合部に当接可能な一対の規制部(請求項10の発明では、規制部が設けられた窓枠状の受け部)とを備えればよいから、比較的簡素な形状で済み、製造コストが安価に抑えられる。
クリップがラッシュアジャスタのプランジャに取り付けられているから、ボディ側に取り付けられるよりもロッカアームにより近い位置に取り付けられることとなり、ロッカアームの不用意な変位が確実に抑えられる。
クリップがプランジャを外側から弾性的に抱持する一対の挟持片を有しているから、クリップのプランジャへの取り付けをワンタッチで簡単に行うことができる。
両規制部は、クリップ係合部が進入する窓枠状の受け部に構成されているから、その剛性が高められ、クリップ係合部との当接によって変形したりするのが防止される。
受け部がクリップ係合部の長さ方向と直角な向きに切り立って配されているから、材料の無駄を省きつつクリップ係合部との当接状態が実現される。
クリップが庇部を有しているから、ロッカアームが支持部材から抜け落ちるのが防止される。
クリップが第2規制部を有しているから、支持部材に対するロッカアームの長さ方向一端外方への相対変位に起因して、ロッカアームが支持部材から位置ずれしたり抜け落ちたりするのが防止される。
クリップが第3規制部を有しているから、支持部材に対するロッカアームの長さ方向他端外方への相対変位に起因して、ロッカアームが支持部材から位置ずれしたり抜け落ちたりするのが防止される。
第3規制部の当接相手がクリップ係合部の長さ方向と略直角な向きに張り出す一対の抜け止め片とされるため、格別形状を複雑にせずとも、支持部材に対するロッカアームの長さ方向他端外方への相対変位が規制される。
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。本実施形態に係るロッカアームユニット10は、ロッカアーム20、ラッシュアジャスタ40、クリップ60を備えている。
クリップ60の受け部62内に後方からクリップ係合部27を差し込むとともに、軸受け部25の内側に支承部44を嵌め入れながらプランジャ41の外周面に取付部63を取り付ける。これにより、図2及び図3に示すように、クリップ60を介してロッカアーム20とプランジャ41とが一体に連結されたロッカアームユニット10が構築される。続いて、シリンダヘッド80の取付孔84内にラッシュアジャスタ40を挿入するとともに、バルブ83の上端にバルブ当接部24を載せ、かつカム90の外周面にローラ22を下方から当接させる。これにより、図4に示すように、ロッカアームユニット10が動弁装置に組み込まれる。もっとも、シリンダヘッド80の取付孔84内にラッシュアジャスタ40を挿入した後、プランジャ41及びロッカアーム20に対するクリップ60の取り付け作業を行ってもよく、その手順は任意である。
次に、本発明の実施形態2を図5によって説明する。実施形態2に係るロッカアームユニット10は、クリップ60Aの受け部62A及びロッカアーム20のクリップ係合部27Aの各形状が実施形態1とは異なる。その他は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構造部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図6及び図7は本発明の実施形態3を示す。実施形態3に係るロッカアームユニット10は、クリップ60Bの全体形状が実施形態1と異なる。すなわち、このクリップ60Bは、一本の金属製の線材(針金)を曲げ加工して成形され、プランジャ41の取付溝49の溝底面に沿って回曲される取付部63Bと、取付部63Bの両先端から略垂直に立ち上がって矩形枠状に折り曲げられる受け部62Bとからなり、軸受け部25の上方を覆う部分を有していない。受け部62B内にはクリップ係合部27の係合本体部29が進入する挿入孔69Bが前後方向に開口して設けられ、挿入孔69Bの両側内面には一対の規制部70が構成されている。
本発明の実施形態4を図8ないし図11によって説明する。実施形態4に係るロッカアームユニット100は、ロッカアーム200、ラッシュアジャスタ400及びクリップ600を備えて構成されている。
まず、クリップ600をロッカアーム200に取り付けるにあたり、ロッカアーム200を正規の組み付け姿勢から軸周りに捻り、その状態で受け部630の挿入孔680内にクリップ係合部280を挿入する。抜け止め片310が挿入孔680の前方に抜けたところでロッカアーム200を先とは逆向きに捻って正規の組み付け姿勢に戻す。これにより、クリップ600がロッカアーム200に組み付けられる。次いで、軸受け部250に下方から支承部440を嵌め込みながら、プランジャ410の受け溝490に取付部620を弾性的に嵌合させて取り付ける。これにより、ロッカアーム200とラッシュアジャスタ400とがクリップ600を介して一体に連結されたロッカアームユニット100が完成される。
次に、本発明の実施形態5を図12及び図13によって説明する。実施形態5に係るロッカアームユニット100は、クリップ係合部281及び受け部631の各形状が実施形態4とは異なる。その他は、実施形態4と同様であるため、実施形態4と同様の構造部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)ボディにクリップの取付部が取り付けられてもよい。
(2)ラッシュアジャスタに代えてシリンダヘッドに実質的に上下動不能に取り付けられるピボットを用い、ピボットにクリップの取付部が取り付けられてもよい。
(3)規制部は、ロッカアームの長さ方向の前端部以外の部分でロッカアームと当接する構成であってもよい。
(4)実施形態4に示したクリップにおいても、実施形態1に示した庇部を有していてもよい。
20、200…ロッカアーム
27、27A、280、281…クリップ係合部
40、400…ラッシュアジャスタ(支持部材)
41、410…プランジャ
42、420…ボディ
60、60A、60B、600…クリップ
62、62A、62B、630、631…受け部
63、63B、620…取付部
70、730、731…規制部
71、710、711…第2規制部
720、721…第3規制部
80、800…シリンダヘッド
83、830…バルブ
90、900…カム
Claims (10)
- シリンダヘッドに取り付けられる支持部材と、
長さ方向の一端部を前記支持部材に支持させるとともに、長さ方向の他端部をバルブに当接させ、かつ長さ方向の中間部をカムに当接させて、その状態で前記カムに揺動されて前記バルブの開閉動作を行うロッカアームと、
前記支持部材と前記ロッカアームとを互いに連結するクリップとを備え、
前記ロッカアームの長さ方向の一端部には、クリップ係合部が前記長さ方向に突出して設けられ、
前記クリップは、前記支持部材に取り付けられた状態で前記クリップ係合部の長さ方向の両側面に当接することにより、前記ロッカアームが自身の軸周り方向及び前記支持部材の軸周り方向に揺動するのを規制する一対の規制部を有していることを特徴とするロッカアームユニット。 - 前記支持部材は、前記ロッカアームを支持するプランジャと前記プランジャを移動可能に収容するボディとを有するラッシュアジャスタとされ、前記クリップは、前記プランジャに取り付けられている請求項1記載のロッカアームユニット。
- 前記クリップは、前記プランジャを外側から弾性的に抱持する一対の挟持片を有している請求項2記載のロッカアームユニット。
- 前記両規制部は、前記クリップ係合部が進入する窓枠状の受け部に構成されている請求項1ないし3のいずれか1項記載のロッカアームユニット。
- 前記受け部は、前記クリップ係合部の長さ方向と略直角な向きに切り立って配されている請求項4記載のロッカアームユニット。
- 前記クリップは、前記ロッカアームと前記支持部材から離間する方向で当接することにより、前記ロッカアームの前記支持部材からの離脱を規制する庇部を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載のロッカアームユニット。
- 前記クリップは、前記クリップ係合部とその長さ方向の一端側で当接することにより、前記支持部材に対する前記ロッカアームの長さ方向の一端外方への相対変位を規制する第2規制部を有していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載のロッカアームユニット。
- 前記クリップは、前記クリップ係合部とその長さ方向の他端側で当接することにより、前記支持部材に対する前記ロッカアームの長さ方向の他端外方への相対変位を規制する第3規制部を有していることを特徴とする請求項7記載のロッカアームユニット。
- 前記クリップ係合部には、その長さ方向と略直角な向きに張り出すことにより、前記第3規制部と当接可能な一対の抜け止め片が設けられている請求項8記載のロッカアームユニット。
- シリンダヘッドに取り付けられる支持部材と、長さ方向の一端部を前記支持部材に支持させるとともに、長さ方向の他端部をバルブに当接させ、かつ長さ方向の中間部をカムに当接させて、その状態で前記カムに揺動されて前記バルブの開閉動作を行うロッカアームと、を互いに連結するクリップであって、
前記支持部材に取り付けられる取付部と、前記取付部に連設されて、前記ロッカアームの長さ方向の一端部が進入する窓枠状の受け部とを備え、
前記受け部には、前記ロッカアームの長さ方向の一端部両側面に当接することにより、前記ロッカアームが自身の軸周り方向及び前記支持部材の軸周り方向に揺動するのを規制する規制部が設けられていることを特徴とするクリップ。
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