JP6114684B2 - ロッカアームの支持機構 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の動弁装置における、ロッカアームの支持機構に関する。
内燃機関の動弁装置として、シリンダヘッドのピボットに対して上から当接する揺動支点部と、カムに対して下から当接するローラと、バルブに対して上から当接するバルブ当接部とを有するロッカアームを備え、カムの回転に伴って、揺動支点部を中心としてロッカアームを揺動させることでバルブを往復駆動するものがある。この種の動弁装置においては、バルブステムが熱膨張を起こした場合のバルブの開閉動作を保証するために、カムとローラとの間にタペットクリアランスと呼ばれる隙間が設けられている。
しかし、上記の構造によれば、カムのベース円部がローラ側を向いているとき(ベース状態)に、カムとロッカアームとの間に隙間があるために、ロッカアームがカムに対して傾く場合がある。すると、カムがロッカアーム本体を傾動させる際にローラに対して面当たりせず、がたつきや異音が生じる場合がある。
この問題を解決するために、1)ピボットとピボット挿入穴の底面との間にスプリングを介装する構造、2)ピボットが有底筒状のシリンダと、このシリンダの内部に収容されたピストンとを備え、シリンダの底面とピストンとの間にスプリングを介装する構造などが考案されている(特許文献1参照)。このような構造を採用することにより、必要なタペットクリアランスを確保したうえで、カムに対するロッカアームの姿勢を安定させる事が可能となる。
特開2005−2936号公報
ところが、上記のような構造では、潤滑油がピボット挿入穴に侵入し、底部に溜まってしまうことによって、ピボットの下方向への動きが妨げられるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、潤滑油の滞留を回避できるロッカアームの支持機構を提供することを目的とする。
本発明のロッカアームの支持機構は、車両のシリンダヘッドに組み付けられてロッカアームの揺動支点部を支持する支持機構であって、前記揺動支点部と当接する支持面を備える支点部と、前記支点部に連なる筒であって、その内周面から外周面まで貫通する第1貫通孔を有する基部とを備え、前記シリンダヘッドから外部へ突出して配される支持部と、前記支持部に連なる弾性部材収容筒部と、前記弾性部材収容筒部に連なる台座収容筒部と、前記弾性部材収容筒部において前記支持部側の端部に配され、内側に突出する壁であって、前記弾性部材収容筒部側から前記支持部側まで貫通する第2貫通孔を有するスプリング受け壁とを備える支持部材と、前記台座収容筒部に収容され、その外面の少なくとも一部に、前記台座収容筒部の内周面と対向し、かつ、前記台座収容筒部の内周面に対して、前記台座収容筒部の軸方向に沿う方向の全長にわたって隙間を空けて配されている対向面を有する被収容部と、前記弾性部材収容筒部の内部に配され、弾性を有し、その一端が前記スプリング受け壁に当接し、他端が台座に当接している弾性部材とを備える。
このような構成によれば、潤滑油が、被収容部と台座収容筒部との隙間、スプリング収容筒部の内部空間、第2貫通孔、および第1貫通孔が、潤滑油が通過するルートとなる。潤滑油は、このルートを通って排出される。このため、潤滑油が滞留することを回避できる。
上記の支持機構において、前記対向面が、前記台座収容筒部の周方向に沿う方向の全長にわたって前記台座収容筒部の内周面に対して隙間を空けて配されていることが好ましい。このような構成によれば、潤滑油の排出がより円滑となる。
本発明によれば、潤滑油の滞留を回避できるロッカアームの支持機構を提供できる。
ベース状態における、バルブおよび動弁装置の部分断面図 ベース状態におけるピボットの拡大断面図 リフト時における、バルブおよび動弁装置の部分断面図 リフト時におけるピボットの拡大断面図 ピボット本体の断面図 ピボット本体の材料である素材の断面図 成形加工により得られる成形品の断面図 孔開け加工後の成形品の断面図
実施形態を、図1〜図8を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態のロッカアームの支持機構は、車両のエンジン(内燃機関の一種)の動弁装置20に備えられるピボット50である。
図1に示すように、エンジンのシリンダヘッド1は、吸気ポート3を開閉する吸気バルブ10と、排気ポートを開閉する排気バルブ(図示せず)とを有している。以下、吸気バルブ10およびこの吸気バルブ10を開閉する吸気側の動弁装置20について、詳しく説明する。排気バルブおよび排気側の動弁装置については、吸気側と同様の構成であり、詳細は記載しない。
吸気バルブ10は、円板状の弁部材11と、この弁部材11の上面から上方に延びる丸棒状のバルブステム12とを備えている。弁部材11は、シリンダヘッド1に設けられてシリンダ(図示せず)の内部空間と連通する吸気通路2に配され、シリンダと吸気通路2とを連通する吸気ポート3を開閉可能となっている。
バルブステム12は、吸気通路2の外壁を貫通しており、弁部材11側とは逆側の端部が外側(図1の上側)に突出している。バルブステム12の上端よりもやや下方(弁部材11寄りの位置)には、円板状のばね押さえ部13が配置されている。シリンダヘッド1の外面とばね押さえ部13との間には、バルブスプリング14が圧縮状態で組み込まれている。このバルブスプリング14のばね力によって、吸気バルブ10は、常にはバルブステム12側(図1の上方)に、すなわち弁部材11が吸気ポート3を閉塞するように付勢されている。
動弁装置20は、シリンダヘッド1に組み付けられて、吸気バルブ10の開閉を行う機構である。動弁装置20は、カム31を有するカムシャフト30と、ロッカアーム40と、ピボット50とを備えている。ロッカアーム40は、カム31の回転に従って揺動し、カム31の回転運動を上下運動に変換して吸気バルブ10に伝達する部材である。ピボット50は、ロッカアーム40の揺動支点を支える部材である。
カムシャフト30は、中空の丸棒であって、バルブステム12の先端からやや離れた位置に、バルブステム12に対して垂直に配置され、図示しない支持部材によってシリンダヘッド1に固定されている。このカムシャフト30には、カム31が固定されている。
カム31は、略卵型の輪郭を有する板カムであって、カムシャフト30を挿通するためのシャフト孔32を備えている。シャフト孔32は、カム31の一方の板面から他方の板面まで貫通する貫通孔である。カム31は、シャフト孔32にカムシャフト30が挿通されることにより、カムシャフト30に固定され、カムシャフト30とともに回転される。カム31は、回転中心(シャフト孔32の中心)から外周面までの距離が一定の円形であるベース円部33と、回転中心(シャフト孔32の中心)から外周面までの距離がベース円部33よりも大きなカムノーズ部34とを有している。
ロッカアーム40は、全体として細長い棒材であり、カムシャフト30とバルブステム12との間に、カムシャフト30と垂直に配されている。ロッカアーム40は、ローラ49と、ローラ49を回転可能に保持するアーム本体41とを備えている。アーム本体41の一端部は、ピボット50に揺動可能に支持される揺動支点部42であり、アーム本体41の他端部は、シム15を介して吸気バルブ10に当接するバルブ当接部44である。シム15は、略円板状であり、バルブステム12の上端とバルブ当接部44との間に配置されている。シム15は、バルブクリアランスを調整するためのものである。厚さの異なる複数のシムのなかから適切なものを選び、取り付けることで、バルブクリアランスを調整することができる。
揺動支点部42は、球状凹部43を備えている。球状凹部43は、揺動支点部42の一面(図1の下面)から内側(図1の上側)に凹む、半球状の凹球面43Aによって定義される凹部である。
バルブ当接部44は、吸気バルブ10がシム15を介して当接するバルブ受け面45を有している。バルブ受け面45は、バルブ当接部44において、揺動支点部42の球状凹部43が配された側の面と同じ側の面(図1の下面)に配されている。このバルブ受け面45には、バルブステム12における弁部材11側とは逆側(図1の上側)の端面が、シム15を介して当接している。
アーム本体41は、揺動支点部42とバルブ当接部44との間に、2つの側壁部46、46を有している(図1および図3は断面図であるため、一方の側壁部46のみが図示されている)。各側壁部46は、カムシャフト30に対して垂直に配される壁である。2つの側壁部46、46は、互いに間隔を空けて、平行に配置されている。2つの側壁部46、46の間には、支持軸47が渡されている。支持軸47の両端部は、各側壁部46に形成された貫通孔48にそれぞれ圧入されている。支持軸47には、ニードルベアリングなどの軸受(図示略)を介してローラ49が回転自在に装着されている。ローラ49は、その一部が、側壁部46から、球状凹部43およびバルブ受け面45が配置されている側とは逆側(図1の上側)に突出している。この突出部分の外周面は、カム31の外周面に当接している。
ピボット50は、ピボット本体60(支持部材に該当)と、台座80と、コイルスプリング90(弾性部材に該当)と、ストッパ84とを備えている。台座80は、ピボット本体60の端部に装着される部材である。コイルスプリング90は、ピボット本体60に収容される部材である。ストッパ84は、ピボット本体60と台座80とを離間不能に保持する部材である。
ピボット本体60は、ロッカアーム40の揺動支点部42を支持する部材であって、図5に示すように、台座収容筒部61と、スプリング収容筒部64(弾性部材収容筒部に該当)と、支持部66とを有している。台座収容筒部61は、ピボット本体60の一端に配され、台座80が装着される部位である。スプリング収容筒部64は、台座収容筒部61に連なり、コイルスプリング90を収容する部位である。支持部66は、ピボット本体60の他端に配され、ロッカアーム40の球状凹部43に収容されてロッカアーム40を支える部位である。
台座収容筒部61は、円筒形であり、ストッパ挿通孔62を有している。ストッパ挿通孔62は、台座収容筒部61の外周面から内周面まで貫通する貫通孔であって、台座収容筒部61の軸方向に沿う方向に細長い孔である。
スプリング収容筒部64は、台座収容筒部61に連なり、台座収容筒部61と同軸の円筒形である。スプリング収容筒部64は、台座収容筒部61よりも肉厚であって、その外周面が台座収容筒部61の外周面と面一となっている。つまり、スプリング収容筒部64は、その内周面が、台座収容筒部61の内周面よりも内側に位置しており、台座収容筒部61側に、台座収容筒部61の内周面に対して垂直な段差面65を有している。
支持部66は、台座収容筒部61に連なる基部67と、基部67に連なる球状凸部68(支点部に該当)とを有している。
基部67は、台座収容筒部61と同軸の円筒形であり、その内径がスプリング収容筒部64の内径とほぼ同等であり、外径がスプリング収容筒部64の外形よりも小さくなっている。基部67は、第1空気抜き孔69(第1貫通孔に該当)を有している。第1空気抜き孔69は、基部67の外周面から内周面まで貫通する貫通孔である。
球状凸部68は、基部67においてスプリング収容筒部64側とは逆側に連なり、その外壁面がスプリング収容筒部64側とは逆側に凸となる半球状の凸球面68A(支持面に該当)となっている。球状凸部68は、ロッカアーム40の球状凹部43に収容され、凸球面68Aが凹球面43Aに摺接している。
支持部66は、そのスプリング収容筒部64側の端部における外周面に、スプリング収容筒部64側に近づくほど外側に傾く傾斜面70を有している。
スプリング収容筒部64は、支持部66側の端縁に配されるスプリング受け壁71を有している。スプリング受け壁71は、中心に孔を有する円環状の板であって、スプリング収容筒部64の内部に、スプリング収容筒部64の軸方向に垂直に配置されている。スプリング受け壁71の孔は、スプリング受け壁71の支持部66側の面からスプリング収容筒部64側の面まで貫通する第2空気抜き孔72(第2貫通孔に該当)である。第2空気抜き孔72の内径は、コイルスプリング90の内径よりも小さくなっている。スプリング受け壁71のスプリング収容筒部64側の面は、コイルスプリング90の一端が当接する本体側スプリング受け面71Aとなっている。
上記の構成のピボット本体60を製造するためには、まず、素材100を成形加工する(成形工程)。素材100は、図6に示すような金属製の丸棒である。成形は、例えば冷間鍛造によって行うことができる。成形によって得られた成形品は、図7に示すように、第1筒部102と、第1筒部102と連なり第1筒部102よりも径の大きい第2筒部103とを有している。第1筒部102は、支持部66となる部位であり、第2筒部103は、スプリング収容筒部64および台座収容筒部61となる部位である。第1筒部102は、その第2筒部103側の端部における外周面に、第2筒部103側に近づくほど外側に傾く傾斜面106を有している。
第2筒部103は、第1筒部102側の端縁に配される内壁部104を有している。内壁部104は円形の板であって、第2筒部103の内部に、第2筒部103の軸方向と垂直に配され、第1筒部102の内部空間と第2筒部103の内部空間とを仕切っている。
次に、内壁部104に抜き孔105を形成する(孔開け加工)。形成される抜き孔105は、図8に示すように、内壁部104と同心であり、内壁部104の中心位置に配され、内壁部104の外径(第2筒部103の内径)よりも小さい孔である。孔開け加工後の内壁部104は、スプリング受け壁71となる部位であり、孔は、第2空気抜き孔72となる。
次に、第1筒部102において、第2筒部103側とは逆側の端部を半球状に曲げ加工する。半球状に曲げられた部位は、球状凸部68となる部位である。その他に、第1空気抜き孔69の形成など、必要な加工を施し、ピボット本体60が完成する。
このように、成形時に形成される内壁部104をスプリング受け壁71として利用するので、コストを抑制することができる。
台座80は、台座収容筒部61に収容される内筒部81と、内筒部81の端縁に配される突当板部82とを備えている。内筒部81は、円筒形であって、その外径が、台座収容筒部61の内径よりもやや小さくなっている。つまり、内筒部81の外周面81B(対向面に該当)と台座収容筒部61の内周面61Aとの間には、隙間がある。内筒部81の外周面81Bは、内筒部81の全周にわたって、かつ、その軸方向の全長にわたって、台座収容筒部61の内周面61Aに対して隙間を空けて配されている。
内筒部81の長さは、台座収容筒部61の長さと等しいかそれよりもやや短くされている。内筒部81は、その内径が、コイルスプリング90の内径よりも小さくなっており、スプリング収容筒部64側の端面の一部は、スプリング収容筒部64の内周面よりも内側に位置しており、この部分が、コイルスプリング90の他端が当接する台座側スプリング受け面81Aとなっている。
突当板部82は、中心に孔を有する円環形の板であって、内筒部81において台座側スプリング受け面81A側とは逆側の端縁に連なり、内筒部81と同心に配されている。突当板部82の外径は、台座収容筒部61の外径と等しいかそれよりもやや小さく、台座収容筒部61の内径よりも大きくなっている。突当板部82の内径は、内筒部81の内径と等しくなっている。
内筒部81は、ストッパ84が装着されるストッパ装着孔83を有している。ストッパ装着孔83は、内筒部81の台座側スプリング受け面81A側の端縁から突当板部82側に寄った位置に配され、内筒部81の外周面81Bから内周面まで貫通する貫通孔である。ストッパ装着孔83は、その内径が、ストッパ挿通孔62の長さおよび幅よりも小さくなっている。
ストッパ84は、ストッパ装着孔83の内径とほぼ等しい外径を有する丸棒であって、ストッパ装着孔83に圧入されている。ストッパ84は、その一端が内筒部81の外周面から外側に突出している。ストッパ84は、その外径が、ストッパ挿通孔62の長さおよび幅よりも小さくなっている。ストッパ84は、台座収容筒部61の端縁が突当板部82に突き当たった状態で、ストッパ挿通孔62のスプリング収容筒部64側の端と、それとは逆側の端との間に位置している。つまり、ストッパ84は、内筒部81の外周面から外側に突出した部分が、ストッパ挿通孔62の内部に配されている。これにより、台座80とピボット本体60とが離間不能に保持されている。また、ストッパ84の他端は、内筒部81の内周面に突き当たっている。
コイルスプリング90は、スプリング収容筒部64に収容されており、本体側スプリング受け面71Aと台座側スプリング受け面81Aとの間に挟み込まれている。コイルスプリング90は、その外径が、スプリング収容筒部64の内径よりもわずかに小さくなっている。コイルスプリングの自由高さ(無荷重時の長さ)は、本体側スプリング受け面71Aから台座側スプリング受け面81Aまでの最短距離(ピボット本体60と突当板部82とが当接した状態における、本体側スプリング受け面71Aから台座側スプリング受け面81Aまでの距離)よりも長くなっている。コイルスプリング90は、ピボット本体60を、ロッカアーム40側(突当板部82から離間する側、図1の上側)へ付勢している。
なお、コイルスプリング90の自由高さは、本体側スプリング受け面71Aから台座側スプリング受け面81Aまでの最長距離(ストッパ84がストッパ挿通孔62の孔縁の最下端に当接するまでピボット本体60がロッカアーム40側に付勢された状態における、本体側スプリング受け面71Aから台座側スプリング受け面81Aまでの距離)よりも長いことが好ましい。このような構成であると、ストッパ84がストッパ挿通孔62の孔縁の最下端に当接するまでピボット本体60がロッカアーム40側に移動した状態においても、コイルスプリング90が自由長まで伸びきらない。
シリンダヘッド1は、ピボット50を収容するピボット装着穴4を有している。ピボット装着穴4は、シリンダヘッド1の外面に開口しており、筒状の内周面4Aと、この内周面4Aの奥端に配され、シリンダヘッドの外面と平行な底面4Bとで定義される穴である。ピボット装着穴4は、その内径が、スプリング収容筒部64の外径とほぼ等しいか僅かに大きくなっている。ピボット50は、ピボット装着穴4に収容されており、支持部66と、スプリング収容筒部64において支持部66側の一部がピボット装着穴4の外に突出している。支持部66に設けられた第1空気抜き孔69も、ピボット装着穴4の外に位置している。
ピボット50は、バルブステム12と平行に、かつ、ロッカアーム40と垂直に配されている。ピボット本体60は、ピボット装着穴4に挿入された状態で、軸方向に摺動可能である。ピボット50は、突当板部82における内筒部81とは逆側の面が底面4Bに当接しており、スプリング収容筒部64の外周面がピボット装着穴4の内周面4Aに接している。
ピボット50をシリンダヘッド1に組み付ける際には、まず、ピボット本体60のスプリング収容筒部64にコイルスプリング90を挿入する。次に、台座80をピボット本体60に組み付け、ストッパ挿通孔62にストッパ84を差し込んでストッパ装着孔83に圧入する。これにより、ピボット本体60と台座80とが互いに離間不能とされる。最後に、組み付けられたピボット50をピボット装着穴4に装着する。
カムシャフト30が回転すると、カム31とローラ49との当接により、ロッカアーム40が、その揺動支点部42を支点として揺動する。この揺動にともなってバルブステム12が往復運動することにより、吸気バルブ10が開閉される。
このとき、カム31から加えられる力の大きさに応じてコイルスプリング90が伸縮し、シリンダヘッド1からのピボット本体60の突出高さ(シリンダヘッド1の外面から球状凸部68の頂点までの距離によって定義される高さ)が変動することによって、カム31の外周面が常にローラ49の外周面に当接するようになっている。これにより、ロッカアーム40のがたつきや異音の発生が回避される。
つまり、図1および図2に示すように、カム31のベース円部33がローラ49に当接している状態(ベース状態)では、吸気バルブ10はバルブスプリング14の付勢力により上方向に付勢され、閉状態(弁部材11が吸気ポート3を塞いだ状態)となる。このとき、ピボット本体60はコイルスプリング90の付勢力により球状凸部68側(図1の上方向)に付勢され、ロッカアーム40を押し上げる。
また、図3及び図4に示すように、カム31のカムノーズ部34がローラ49に当接している状態(リフト時)には、カム31によりロッカアーム40が押し下げられる。これに伴い、バルブ当接部44により吸気バルブ10が押し下げられ、吸気バルブ10が開弁する。このとき、カム31によりロッカアーム40を介してピボット本体60が押し下げられ、ピボット本体60はコイルスプリング90の付勢力に抗して台座80側へ押し下げられる。
このとき、スプリング収容筒部64内の空気が、第2空気抜き孔72および第1空気抜き孔69を通って外部に排出される。
また、ピボット装着穴4の底部に溜まっていた潤滑油が、内筒部81の外周面81Bと台座収容筒部61の内周面61Aとの隙間、スプリング収容筒部64の内部空間、第2空気抜き孔72および第1空気抜き孔69を通って外部に排出される。このため、潤滑油の滞留によってピボット本体60の動きが阻害されてしまうことがない。
以上のように本実施形態によれば、ロッカアームの支持機構は、車両のシリンダヘッド1に組み付けられてロッカアーム40の揺動支点部42を支持するピボット50であって、ピボット本体60と、台座80と、コイルスプリング90とを備えている。
ピボット本体60は、支持部66と、スプリング収容筒部64と、台座収容筒部61と、スプリング受け壁71とを備えている。支持部66は、揺動支点部42と当接する凸球面68Aを備える球状凸部68と、球状凸部68に連なる筒であって、その内周面から外周面まで貫通する第1空気抜き孔69を有する基部67とを備え、シリンダヘッド1から外部へ突出して配される部位である。スプリング収容筒部64は、支持部66に連なる筒状の部位である。台座収容筒部61は、スプリング収容筒部64に連なる筒状の部位である。スプリング受け壁71は、スプリング収容筒部64において支持部66側の端部に配され、内側に突出する壁であって、スプリング収容筒部64側から支持部66側まで貫通する第2空気抜き孔72を有している。
台座80は、その外周面81Bが台座収容筒部の内周面61Aに対し隙間を空けて配されている内筒部81を備えている。
コイルスプリング90は、スプリング収容筒部64の内部に配され、その一端がスプリング受け壁71に当接し、他端が台座80に当接している。
このような構成によれば、内筒部81の外周面81Bと台座収容筒部61の内周面61Aとの隙間、スプリング収容筒部64の内部空間、第2空気抜き孔72および第1空気抜き孔69が、潤滑油が通過するルートとなる。ピボット装着穴4に侵入した潤滑油は、このルートを通って外部に排出される。これによりピボット装着穴4の底部に潤滑油が滞留することにより、ピボット本体60の動きが阻害されてしまうことを回避できる。
なお、スプリング収容筒部64および台座収容筒部61の外径は、ピボット装着穴4の内径とほぼ等しいか僅かに小さくなっており、スプリング収容筒部64および台座収容筒部61の外周面は、ピボット装着穴4の内周面4Aと当接している。これにより、カム31によるロッカアーム40を介してピボット本体60に入力された荷重のうち、ピボット本体60の外周方向の分力は、ピボット装着穴4によって受け止められる。このため、内筒部81の外周面81Bと台座収容筒部61の内周面61Aとの隙間を比較的大きく取ることができ、潤滑油の排出が円滑に行われる。
また、内筒部81の外周面81Bが、台座収容筒部61の内周面61Aに対して全周にわたって隙間を空けて配されている。このような構成によれば、潤滑油の排出がより円滑となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、内筒部81の外径が台座収容筒部61の内径よりも小さくなっており、内筒部81の外周面81Bと台座収容筒部61の内周面61Aとの間に、全周にわたって隙間があったが、例えば、被収容部の対向面の一部に溝が設けられることにより、対向面と台座収容筒部の内面との間の一部に隙間が設けられていてもよい。
(2)上記実施形態では、台座収容筒部61および内筒部81が円筒形であったが、台座収容筒部および被収容部は必ずしも円筒でなくてもよく、例えば多角形の筒であっても構わない。
1…シリンダヘッド
40…ロッカアーム
42…揺動支点部
50…ピボット(ロッカアームの支持機構)
60…ピボット本体(支持部材)
61…台座収容筒部
61A…内周面
64…スプリング収容筒部(弾性部材収容筒部)
66…支持部
67…基部
68…球状凸部(支点部)
68A…凸球面(支持面)
69…第1空気抜き孔(第1貫通孔)
71…スプリング受け壁
72…第2空気抜き孔(第2貫通孔)
80…台座
81…内筒部(被収容部)
81B…内周面(対向面)
90…コイルスプリング(弾性部材)

Claims (2)

  1. 車両のシリンダヘッドに組み付けられてロッカアームの揺動支点部を支持するロッカアームの支持機構であって、
    前記揺動支点部と当接する支持面を備える支点部と、前記支点部に連なる筒であって、その内周面から外周面まで貫通する第1貫通孔を有する基部とを備え、前記シリンダヘッドから外部へ突出して配される支持部と、前記支持部に連なる弾性部材収容筒部と、前記弾性部材収容筒部に連なる台座収容筒部と、前記弾性部材収容筒部において前記支持部側の端部に配され、内側に突出する壁であって、前記弾性部材収容筒部側から前記支持部側まで貫通する第2貫通孔を有するスプリング受け壁とを備える支持部材と、
    前記台座収容筒部に収容され、その外面の少なくとも一部に、前記台座収容筒部の内周面と対向し、かつ、前記台座収容筒部の内周面に対して、前記台座収容筒部の軸方向に沿う方向の全長にわたって隙間を空けて配されている対向面を有する被収容部と、
    前記弾性部材収容筒部の内部に配され、弾性を有し、その一端が前記スプリング受け壁に当接し、他端が台座に当接している弾性部材とを備えるロッカアームの支持機構。
  2. 前記対向面が、前記台座収容筒部の周方向に沿う方向の全長にわたって前記台座収容筒部の内周面に対して隙間を空けて配されている、請求項1に記載のロッカアームの支持機構。
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