JP2004211585A - ラッシュアジャスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】弁口のシート面における摩耗を低減するとともに、シート面に対する弁体の吸着を防止する。
【解決手段】弁口24のシート面25に対して離間・当接することで弁口24を開閉する弁体33は、窒化ケイ素を含むセラミックス製なので、高い硬度を有し、シート面25に衝突しても割れや変形を来すことがなく、弁体33としての機能を十分に発揮する。また、セラミックス製としたことにより、鋼球の弁体に比べて比重が小さくなるので、シート面25への衝突時の慣性質量も小さくなる。したがって、弁体33の衝突に起因するシート面25の摩耗が低減されるとともに、弁体33がシート面25に食い込んで吸着されることが防止される。
【選択図】 図2
【解決手段】弁口24のシート面25に対して離間・当接することで弁口24を開閉する弁体33は、窒化ケイ素を含むセラミックス製なので、高い硬度を有し、シート面25に衝突しても割れや変形を来すことがなく、弁体33としての機能を十分に発揮する。また、セラミックス製としたことにより、鋼球の弁体に比べて比重が小さくなるので、シート面25への衝突時の慣性質量も小さくなる。したがって、弁体33の衝突に起因するシート面25の摩耗が低減されるとともに、弁体33がシート面25に食い込んで吸着されることが防止される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置における油圧式のラッシュアジャスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧式のラッシュアジャスタとしては、シリンダヘッドに有底筒状のシリンダを固定し、そのシリンダ内にプランジャを上下移動可能に収容し、そのプランジャのシリンダから突出した上端部でロッカアームを支承する構造のものがある。プランジャの中空内は低圧室とされ、シリンダの下端部空間はプランジャの底壁によって区画された高圧室とされ、プランジャの底壁には逆止弁の弁口が開口されている。低圧室は、シリンダの周壁の連通孔とプランジャの周壁の連通孔を介してシリンダヘッドの油供給路から供給された作動油で満たされ、更に弁口を通して高圧室にも作動油が満たされている。
【0003】
高圧室内には、球形の弁体が弁口を閉塞する方向に付勢された状態で収容されており、この弁体と弁口によって逆止弁が構成されている。プランジャに対してロッカアーム側から下向きの押圧力が作用する状態では、弁体が弁口を閉じることによって高圧室を密閉とし、高圧室内に充填されている作動油によりプランジャの下降が阻止される。また、プランジャが上昇して高圧室の容積が増大すると、弁体がプランジャに対して相対的に下降して弁口が開き、作動油が低圧室から高圧室内へ流入し、高圧室内に作動油が満たされた状態が保たれる(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−288020号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の逆止弁を備えたラッシュアジャスタにおいては、弁体が弁口を開閉する度に弁口のシート面に衝突するのであるが、従来のものでは、弁体が比重の大きい鋼鉄製(例えば、SUJ2)のものであったため、弁体の衝突が繰り返されることによってシート面が摩耗したり、弁体がシート面に食い込んで吸着されてしまう虞がある。
【0006】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、シート面における摩耗を低減するとともにシート面に対する弁体の吸着を防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、シリンダヘッドに固定された有底筒状のシリンダと、上端部においてロッカアームを支承するようになっているとともに、前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャとを備え、前記プランジャ内には、作動油が貯留された低圧室が設けられ、前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られるとともに前記作動油が充填された高圧室が形成され、前記プランジャの底壁には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であり、前記高圧室側の開口縁にシート面が形成された弁口が貫通され、前記高圧室内には、前記シート面に対して離間・当接することで前記弁口を開閉する弁体が設けられたラッシュアジャスタにおいて、前記弁体が、窒化ケイ素を含むセラミックス製とされている構成とした。
【0008】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
弁体は、窒化ケイ素を含むセラミックス製であるから、高い硬度を有しており、シート面に衝突しても割れや変形を来すことがなく、弁体としての機能を十分に発揮することができる。また、セラミックス製としたことにより、鋼球の弁体に比べて比重が小さくなるので、シート面への衝突時の慣性質量も小さくなる。したがって、弁体の衝突に起因するシート面の摩耗が低減されるとともに、弁体がシート面に食い込んで吸着されることが防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図4を参照して説明する。
本実施形態の油圧式ラッシュアジャスタAが適用される内燃機関の動弁装置について説明する。動弁装置は、バルブ41、ラッシュアジャスタA、ロッカアーム42、及びカム43を備えて構成され、カム43の回転に伴い、ロッカアーム42がラッシュアジャスタAの上端を支点として上下方向に揺動しつつバルブ41を上下動させるようになっている周知の構造のものである。
【0010】
次に、ラッシュアジャスタAについて説明する。ラッシュアジャスタAは、シリンダ10とプランジャ20とを備えて構成される。
シリンダ10は、円形の底壁部11の周縁から円筒状の周壁部12を立ち上げた有底筒状をなし、シリンダヘッド40の上面に開口させた取付孔44内に固定されている。シリンダ10の周壁部12には、その内外両周面間に貫通する外部連通孔13が形成されており、この外部連通孔13は、シリンダヘッド40内に設けた作動油供給路45に連通している。
【0011】
プランジャ20は、円形の底壁部21の周縁から円筒状の周壁部22を立ち上げた有底筒状をなしており、このプランジャ20の中空内は低圧室23となっている。プランジャ20の底壁部21には、その中心に位置する円形の弁口24が上下に貫通して形成され、この弁口24における下側(後述する高圧室31側)の開口縁には下広がりのテーパ面又は弧状面(R面)からなるシート面25が形成されている。プランジャ20の周壁部22の外周には縮径部26が形成され、この縮径部26においては周壁部22を貫通する内部連通孔27が形成されている。プランジャ20の上端部には、略半球状(ドーム状)の支承部28が形成され、この支承部28の外面にはロッカアーム42が上から当接され、この支承部28においてロッカアーム42の揺動支点を支持するようになっている。支承部28の頂上部中央には、上下に貫通する円形の通気孔29が形成されている。
【0012】
このプランジャ20は、シリンダ10内に嵌め込まれ、双方の周面同士を摺接させつつ上下移動する。また、プランジャ20の縮径部26とシリンダ10の内周面との間には周方向の連通路30が形成され、この連通路30は、外部連通孔13と内部連通孔27の双方に連通している。
また、シリンダ10の中空下端部には、プランジャ20の底壁部21によって低圧室23から仕切られた高圧室31が構成されている。この高圧室31内には、弁口24とともに逆止弁32を構成する球形の弁体33が、第1バネ34により弁口24を閉じる方向(上方)に付勢された状態で設けられている。弁体33はボールケージ35内に収容され、第1バネ34はこのボールケージ35と弁体33との間に装着されている。また、ボールケージ35とシリンダ10の内底面との間には第2バネ36が装着され、この第2バネ36は、ボールケージ35とともにプランジャ20を上方へ付勢している。そして、シリンダヘッド40の作動油供給路45から、外部連通孔13、連通路30、内部連通孔27を順に通って供給された作動油が、低圧室23内に貯留され、さらに弁口24を通って高圧室31内に充填されている。
【0013】
プランジャ20に対してロッカアーム42側から下向きの押圧力が作用する状態では、弁体33がシート面25に当接して弁口24を閉じることにより高圧室31内を密閉とし、高圧室31内に充填されている作動油によりプランジャ20の下降が阻止される(図3を参照)。また、プランジャ20が上昇して高圧室31の容積が増大すると、弁体33がプランジャ20に対して相対的に下降しつつシート面25から離間して弁口24を開き(図4を参照)、作動油が低圧室23から高圧室31内へ流入し、高圧室31内に作動油が満たされた状態が保たれる。プランジャ20の上昇が停止すると、弁体33が第1バネ34の付勢によりシート面25に当接して弁口24が閉じられ、高圧室31内が作動油で満たされた密閉状態となる。
【0014】
このように逆止弁32は、弁体33が弁口24を開閉する度に弁口24のシート面25に衝突するのであるが、従来では、弁体が比重の大きい鋼鉄製(例えば、SUJ2)のものであって慣性質量が大きかったため、弁体の衝突が繰り返されることによってシート面25が摩耗したり、弁体がシート面25に食い込んで吸着されてしまう虞がある。
そこで本実施形態では、弁体33を、鋼球に替えて、窒化ケイ素を含むセラミックス製としている。この窒化ケイ素セラミックス製の弁体33は、高い硬度を有しており、シート面25に衝突しても弁体33に割れや変形を来すことがなく、弁体33としての機能を十分に発揮することができる。また、弁体33は、セラミックス製としたことにより、鋼球の弁体33に比べて比重が小さくなるので、シート面25への衝突時の慣性質量も小さくなる。したがって、弁体33の衝突に起因するシート面25の摩耗が低減されるとともに、弁体33がシート面25に食い込んで吸着されることが防止される。
【0015】
尚、弁体33を構成する窒化ケイ素セラミックスの機械的特性については、比重が3.2、硬度が1500[HV]、線膨張係数が3.2×10−6[1/℃]、耐熱温度が800[℃]である。尚、比較のために従来の鋼球(SUJ2)の機械的特性を示すと、比重は7.8、硬度は750[HV]、線膨張係数は12.5×10−6[1/℃]、耐熱温度は180[℃]である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1においてラッシュアジャスタをシリンダヘッドに取り付けた状態をあらわす断面図
【図2】ラッシュアジャスタの断面図
【図3】弁体が弁口を閉じた状態の拡大断面図
【図4】弁体が弁口を開いた状態の拡大断面図
【符号の説明】
A…ラッシュアジャスタ
10…シリンダ
20…プランジャ
23…低圧室
24…弁口
25…シート面
31…高圧室
33…弁体
40…シリンダヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置における油圧式のラッシュアジャスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧式のラッシュアジャスタとしては、シリンダヘッドに有底筒状のシリンダを固定し、そのシリンダ内にプランジャを上下移動可能に収容し、そのプランジャのシリンダから突出した上端部でロッカアームを支承する構造のものがある。プランジャの中空内は低圧室とされ、シリンダの下端部空間はプランジャの底壁によって区画された高圧室とされ、プランジャの底壁には逆止弁の弁口が開口されている。低圧室は、シリンダの周壁の連通孔とプランジャの周壁の連通孔を介してシリンダヘッドの油供給路から供給された作動油で満たされ、更に弁口を通して高圧室にも作動油が満たされている。
【0003】
高圧室内には、球形の弁体が弁口を閉塞する方向に付勢された状態で収容されており、この弁体と弁口によって逆止弁が構成されている。プランジャに対してロッカアーム側から下向きの押圧力が作用する状態では、弁体が弁口を閉じることによって高圧室を密閉とし、高圧室内に充填されている作動油によりプランジャの下降が阻止される。また、プランジャが上昇して高圧室の容積が増大すると、弁体がプランジャに対して相対的に下降して弁口が開き、作動油が低圧室から高圧室内へ流入し、高圧室内に作動油が満たされた状態が保たれる(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−288020号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の逆止弁を備えたラッシュアジャスタにおいては、弁体が弁口を開閉する度に弁口のシート面に衝突するのであるが、従来のものでは、弁体が比重の大きい鋼鉄製(例えば、SUJ2)のものであったため、弁体の衝突が繰り返されることによってシート面が摩耗したり、弁体がシート面に食い込んで吸着されてしまう虞がある。
【0006】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、シート面における摩耗を低減するとともにシート面に対する弁体の吸着を防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、シリンダヘッドに固定された有底筒状のシリンダと、上端部においてロッカアームを支承するようになっているとともに、前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャとを備え、前記プランジャ内には、作動油が貯留された低圧室が設けられ、前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られるとともに前記作動油が充填された高圧室が形成され、前記プランジャの底壁には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であり、前記高圧室側の開口縁にシート面が形成された弁口が貫通され、前記高圧室内には、前記シート面に対して離間・当接することで前記弁口を開閉する弁体が設けられたラッシュアジャスタにおいて、前記弁体が、窒化ケイ素を含むセラミックス製とされている構成とした。
【0008】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
弁体は、窒化ケイ素を含むセラミックス製であるから、高い硬度を有しており、シート面に衝突しても割れや変形を来すことがなく、弁体としての機能を十分に発揮することができる。また、セラミックス製としたことにより、鋼球の弁体に比べて比重が小さくなるので、シート面への衝突時の慣性質量も小さくなる。したがって、弁体の衝突に起因するシート面の摩耗が低減されるとともに、弁体がシート面に食い込んで吸着されることが防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図4を参照して説明する。
本実施形態の油圧式ラッシュアジャスタAが適用される内燃機関の動弁装置について説明する。動弁装置は、バルブ41、ラッシュアジャスタA、ロッカアーム42、及びカム43を備えて構成され、カム43の回転に伴い、ロッカアーム42がラッシュアジャスタAの上端を支点として上下方向に揺動しつつバルブ41を上下動させるようになっている周知の構造のものである。
【0010】
次に、ラッシュアジャスタAについて説明する。ラッシュアジャスタAは、シリンダ10とプランジャ20とを備えて構成される。
シリンダ10は、円形の底壁部11の周縁から円筒状の周壁部12を立ち上げた有底筒状をなし、シリンダヘッド40の上面に開口させた取付孔44内に固定されている。シリンダ10の周壁部12には、その内外両周面間に貫通する外部連通孔13が形成されており、この外部連通孔13は、シリンダヘッド40内に設けた作動油供給路45に連通している。
【0011】
プランジャ20は、円形の底壁部21の周縁から円筒状の周壁部22を立ち上げた有底筒状をなしており、このプランジャ20の中空内は低圧室23となっている。プランジャ20の底壁部21には、その中心に位置する円形の弁口24が上下に貫通して形成され、この弁口24における下側(後述する高圧室31側)の開口縁には下広がりのテーパ面又は弧状面(R面)からなるシート面25が形成されている。プランジャ20の周壁部22の外周には縮径部26が形成され、この縮径部26においては周壁部22を貫通する内部連通孔27が形成されている。プランジャ20の上端部には、略半球状(ドーム状)の支承部28が形成され、この支承部28の外面にはロッカアーム42が上から当接され、この支承部28においてロッカアーム42の揺動支点を支持するようになっている。支承部28の頂上部中央には、上下に貫通する円形の通気孔29が形成されている。
【0012】
このプランジャ20は、シリンダ10内に嵌め込まれ、双方の周面同士を摺接させつつ上下移動する。また、プランジャ20の縮径部26とシリンダ10の内周面との間には周方向の連通路30が形成され、この連通路30は、外部連通孔13と内部連通孔27の双方に連通している。
また、シリンダ10の中空下端部には、プランジャ20の底壁部21によって低圧室23から仕切られた高圧室31が構成されている。この高圧室31内には、弁口24とともに逆止弁32を構成する球形の弁体33が、第1バネ34により弁口24を閉じる方向(上方)に付勢された状態で設けられている。弁体33はボールケージ35内に収容され、第1バネ34はこのボールケージ35と弁体33との間に装着されている。また、ボールケージ35とシリンダ10の内底面との間には第2バネ36が装着され、この第2バネ36は、ボールケージ35とともにプランジャ20を上方へ付勢している。そして、シリンダヘッド40の作動油供給路45から、外部連通孔13、連通路30、内部連通孔27を順に通って供給された作動油が、低圧室23内に貯留され、さらに弁口24を通って高圧室31内に充填されている。
【0013】
プランジャ20に対してロッカアーム42側から下向きの押圧力が作用する状態では、弁体33がシート面25に当接して弁口24を閉じることにより高圧室31内を密閉とし、高圧室31内に充填されている作動油によりプランジャ20の下降が阻止される(図3を参照)。また、プランジャ20が上昇して高圧室31の容積が増大すると、弁体33がプランジャ20に対して相対的に下降しつつシート面25から離間して弁口24を開き(図4を参照)、作動油が低圧室23から高圧室31内へ流入し、高圧室31内に作動油が満たされた状態が保たれる。プランジャ20の上昇が停止すると、弁体33が第1バネ34の付勢によりシート面25に当接して弁口24が閉じられ、高圧室31内が作動油で満たされた密閉状態となる。
【0014】
このように逆止弁32は、弁体33が弁口24を開閉する度に弁口24のシート面25に衝突するのであるが、従来では、弁体が比重の大きい鋼鉄製(例えば、SUJ2)のものであって慣性質量が大きかったため、弁体の衝突が繰り返されることによってシート面25が摩耗したり、弁体がシート面25に食い込んで吸着されてしまう虞がある。
そこで本実施形態では、弁体33を、鋼球に替えて、窒化ケイ素を含むセラミックス製としている。この窒化ケイ素セラミックス製の弁体33は、高い硬度を有しており、シート面25に衝突しても弁体33に割れや変形を来すことがなく、弁体33としての機能を十分に発揮することができる。また、弁体33は、セラミックス製としたことにより、鋼球の弁体33に比べて比重が小さくなるので、シート面25への衝突時の慣性質量も小さくなる。したがって、弁体33の衝突に起因するシート面25の摩耗が低減されるとともに、弁体33がシート面25に食い込んで吸着されることが防止される。
【0015】
尚、弁体33を構成する窒化ケイ素セラミックスの機械的特性については、比重が3.2、硬度が1500[HV]、線膨張係数が3.2×10−6[1/℃]、耐熱温度が800[℃]である。尚、比較のために従来の鋼球(SUJ2)の機械的特性を示すと、比重は7.8、硬度は750[HV]、線膨張係数は12.5×10−6[1/℃]、耐熱温度は180[℃]である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1においてラッシュアジャスタをシリンダヘッドに取り付けた状態をあらわす断面図
【図2】ラッシュアジャスタの断面図
【図3】弁体が弁口を閉じた状態の拡大断面図
【図4】弁体が弁口を開いた状態の拡大断面図
【符号の説明】
A…ラッシュアジャスタ
10…シリンダ
20…プランジャ
23…低圧室
24…弁口
25…シート面
31…高圧室
33…弁体
40…シリンダヘッド
Claims (1)
- シリンダヘッドに固定された有底筒状のシリンダと、
上端部においてロッカアームを支承するようになっているとともに、前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャとを備え、
前記プランジャ内には、作動油が貯留された低圧室が設けられ、
前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られるとともに前記作動油が充填された高圧室が形成され、
前記プランジャの底壁には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であり、前記高圧室側の開口縁にシート面が形成された弁口が貫通され、
前記高圧室内には、前記シート面に対して離間・当接することで前記弁口を開閉する弁体が設けられたラッシュアジャスタにおいて、
前記弁体が、窒化ケイ素を含むセラミックス製とされていることを特徴とするラッシュアジャスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002381208A JP2004211585A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ラッシュアジャスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002381208A JP2004211585A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ラッシュアジャスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004211585A true JP2004211585A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32817205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002381208A Pending JP2004211585A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ラッシュアジャスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004211585A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1967704A1 (en) * | 2007-03-09 | 2008-09-10 | Otics Corporation | Lash adjuster |
JP2008298040A (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Otics Corp | ラッシュアジャスタ及びそのリテーナの組付方法 |
JP2012503143A (ja) * | 2008-09-23 | 2012-02-02 | イートン コーポレーション | 油圧式ラッシュアジャスターに使用するボールプランジャー及び該ボールプランジャーの製造方法 |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002381208A patent/JP2004211585A/ja active Pending
Cited By (6)
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---|---|---|---|---|
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JP4731521B2 (ja) * | 2007-06-04 | 2011-07-27 | 株式会社オティックス | ラッシュアジャスタ及びそのリテーナの組付方法 |
JP2012503143A (ja) * | 2008-09-23 | 2012-02-02 | イートン コーポレーション | 油圧式ラッシュアジャスターに使用するボールプランジャー及び該ボールプランジャーの製造方法 |
US9388714B2 (en) | 2008-09-23 | 2016-07-12 | Eaton Corporation | Ball plunger for use in a hydraulic lash adjuster and method of making same |
US10253659B2 (en) | 2008-09-23 | 2019-04-09 | Eaton Corporation | Ball plunger for use in a hydraulic lash adjuster and method of making same |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060314 |