JP2004197665A - ラッシュアジャスタ及びそのプランジャの製造方法 - Google Patents

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鎮夫 石川
Toshimasa Sasaki
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Abstract

【課題】プランジャにおける低圧室の下端部を構成する部分の硬度低下と、低圧室内の作動油の漏出を防止する。
【解決手段】プランジャ20は、底壁部21の周縁から周壁部22を略一定の径のままで立ち上げた有底筒状部材20aからなり、周壁部22の上端開口から有底筒状部材20a内に仕切壁30を収容した後、周壁部30の上端部を略半球状に変形させて支承部26と通気孔27を形成した。有底筒状部材20aは単一部品なので、ロウ付けが不要であり、低圧室32を構成する部分がロウ付けに起因して硬度低下を来す虞はない。また、有底筒状部材20aには継ぎ目がないため、低圧室32内の作動油が漏出する虞もない。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置における油圧式のラッシュアジャスタ及びラッシュアジャスタを構成するプランジャの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧式のラッシュアジャスタとしては、シリンダヘッドに有底筒状のシリンダを固定し、そのシリンダ内にプランジャを上下移動可能に収容し、そのプランジャのシリンダから突出した上端部でロッカアームを支承する構造のものがある。プランジャの中空内は低圧室とされ、シリンダの下端部空間はプランジャの下面壁によって区画された高圧室とされ、プランジャの下面壁には逆止弁が設けられている。低圧室は、シリンダの周壁の連通孔とプランジャの周壁の連通孔を介してシリンダヘッドの油供給路から供給された作動油で満たされ、更に逆止弁を通して高圧室にも作動油が満たされている。
【0003】
この種のラッシュアジャスタでは、プランジャの上端側部分がシリンダから突出していることから、プランジャの周壁に形成される連通孔の位置を十分高くすることができないのであるが、もし、内燃機関が停止してシリンダヘッド側から作動油が供給されなくなったときに、低圧室内の作動油の液面が連通孔の高さまで低下してしまうと、次のような不具合が生じる。
即ち、内燃機関の始動時にプランジャが上昇した場合、それに伴って逆止弁が開弁して低圧室内の作動油が高圧室内に吸い込まれるが、ときに、低圧室内に残っている作動油の量が少ないと、作動室内のエアが高圧室に吸い込まれる虞がある。
【0004】
そこで、プランジャ内に、連通孔よりも内側に位置するとともに連通孔よりも高い筒状の仕切壁を立ち上げ、この仕切壁で囲まれた中空内を低圧室とする構造が考えられている。かかる仕切壁を立ち上げることにより、内燃機関が停止した状態においても、低圧室内の作動油の液面が連通孔よりも高い位置に保たれて、低圧室内に大量の作動油が貯留され、これにより、高圧室へのエアの吸い込みが防止される(例えば、特許文献1等を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第3288744号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のラッシュアジャスタでは、プランジャの内部に仕切壁を設ける手段として、仕切壁としてプランジャとは別体の筒状部品を用いるとともに、この筒状部品をプランジャの底面の開口からその内部に収容し、その開口にリング状の底壁板を嵌めてロウ付けにより固定し、この底壁板により筒状部材を抜止めするとともに、底壁板の中心孔を逆止弁の弁口とする構造がとられている。
【0007】
しかしながら、このようにプランジャとは別体の底壁板をロウ付けによって固定する構造では、ロウ付けの際に高温に曝される底壁板の周縁部及びプランジャの下端部において硬度の低下を来すことが懸念される。また、底壁板が高圧室に面していてこの側壁板には高い流体圧が作用するということに鑑みた場合、ロウ付け部分において亀裂が生じ、低圧室内の作動油が漏れることも懸念される。
尚、プランジャ内の仕切壁を収容する手段としては、プランジャの上端部に低圧室を大気に開放させるための通気孔が形成されていることに着目し、この通気孔からプランジャ内に仕切壁を落とし込む方法が考えられる。しかし、プランジャの上端部はロッカアームを支承するための略球形(ドーム状)をなしていて、この支承部の頂上部に開口する通気孔の開口径は仕切壁よりも小さいため、通気孔から仕切壁を収容することは構造上不可能である。
【0008】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、プランジャにおける低圧室の下端部を構成する部分の硬度低下と、低圧室内の作動油の漏出を防止することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、周壁に外部連通孔を開口させた有底筒状をなし、シリンダヘッドに対し、そのシリンダヘッド内の作動油供給路に前記外部連通孔を連通させた状態で固定されるシリンダと、上端部にロッカアームを支承するための略半球状の支承部が形成されているとともにこの支承部の頂上部に通気孔が形成されており、周壁部に形成した内部連通孔を前記外部連通孔に連通させた状態で前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャと、このプランジャの内部に収容され、前記内部連通孔よりも高い位置まで上方へ立ち上がった形態の筒状をなす仕切壁とを備え、前記仕切壁で囲まれた空間が低圧室とされ、前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られた高圧室が形成され、前記プランジャの底壁部には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であって逆止弁の一部を構成する弁口が形成されており、前記シリンダヘッドの作動油供給路から、前記外部連通孔、前記内部連通孔、及び前記プランジャの内周面と前記仕切壁の外周面との間の流通路を順に通って供給された作動油が、前記低圧室内と前記高圧室内に貯留されたラッシュアジャスタにおいて、前記プランジャが、前記底壁部の周縁から継ぎ目無く前記周壁部を略一定の径のままで立ち上げた有底筒状部材からなり、前記周壁部の上端の開口から前記有底筒状部材内に前記仕切壁を収容した後に、前記周壁部の上端部を略半球状をなすように縮径変形させることで前記支承部及び前記通気孔が形成されている構成とした。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記仕切壁の下端が前記プランジャの底壁部又は周壁部に当接され、前記仕切壁の上端が前記支承部の内周面に当接され、前記仕切壁の上端縁には、作動油の流通を許容する切欠部が形成されている構成とした。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記仕切壁の外周における前記内部連通孔よりも高い位置には、前記仕切壁と前記周壁部との隙間を上下方向において局所的に狭めるための周方向の突条が形成されている構成とした。
【0011】
請求項4の発明は、周壁に外部連通孔を開口させた有底筒状をなし、シリンダヘッドに対し、そのシリンダヘッド内の作動油供給路に前記外部連通孔を連通させた状態で固定されるシリンダと、上端部にロッカアームを支承するための略半球状の支承部が形成されているとともにこの支承部の頂上部に通気孔が形成されており、周壁部に形成した内部連通孔を前記外部連通孔に連通させた状態で前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャと、このプランジャの内部に収容され、前記内部連通孔よりも高い位置まで上方へ立ち上がった形態の筒状をなす仕切壁とを備え、前記仕切壁で囲まれた空間が低圧室とされ、前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られた高圧室が形成され、前記プランジャの底壁部には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であって逆止弁の一部を構成する弁口が形成されており、前記シリンダヘッドの作動油供給路から、前記外部連通孔、前記内部連通孔、及び前記プランジャの内周面と前記仕切壁の外周面との間の流通路を順に通って供給された作動油が、前記低圧室内と前記高圧室内に貯留されたラッシュアジャスタにおける前記プランジャを製造する方法であって、前記底壁部の周縁から継ぎ目無く前記周壁部を略一定の径のままで立ち上げた有底筒状部材を製造し、前記周壁部の上端の開口から前記有底筒状部材内に前記仕切壁を収容し、前記周壁部の上端部を略半球状をなすように縮径変形させることで前記支承部及び前記通気孔を形成する構成とした。
【0012】
【発明の作用及び効果】
[請求項1及び請求項4の発明]
低圧室は有底筒状部材の内部に確保されているが、この有底筒状部材は底壁部と周壁部とを一体化させた単一部品であるから、ロウ付けが不要であり、プランジャのうち低圧室の下端部を構成する部分がロウ付けに起因して硬度低下を来す虞はない。また、底壁部と周壁部との間には継ぎ目がないため、低圧室内の作動油が漏出する虞もない。
【0013】
[請求項2の発明]
仕切壁は、底壁部と支承部との間又は周壁部と支承部との間で上下に挟まれているので、上下方向への遊動が規制される。また、仕切壁の上端には切欠部を形成したので、作動油が、周壁部の内周と仕切壁の外周との隙間から低圧室へ移動すること、及び低圧室から上記隙間へ移動することに支障はない。
[請求項3の発明]
内部連通孔から低圧室内に至る作動油の流通経路の途中には、突条によって局所的に狭められた幅狭部が形成される。作動油以外の異物は、この幅狭部で堰き止められるため、低圧室に侵入することはない。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図4を参照して説明する。
本実施形態の油圧式ラッシュアジャスタAが適用される内燃機関の動弁装置について説明する。動弁装置は、バルブ51、ラッシュアジャスタA、ロッカアーム52、及びカム53を備えて構成され、カム53の回転に伴い、ロッカアーム52がラッシュアジャスタAの上端を支点として上下方向に揺動しつつバルブ51を上下動させるようになっている周知の構造のものである。
【0015】
次に、ラッシュアジャスタAについて説明する。ラッシュアジャスタAは、シリンダ10とプランジャ20とを備えて構成される。シリンダ10は、円形の底壁部11の周縁から円筒状の周壁部12を立ち上げた有底筒状をなし、シリンダヘッド50の上面に開口させた取付孔54内に固定されている。シリンダ10の周壁部12には、その内外両周面間に貫通する外部連通孔13が形成されており、この外部連通孔13は、シリンダヘッド50内に設けた作動油供給路55に連通している。
【0016】
プランジャ20は、円形の底壁部21の周縁から円筒状の周壁部22を立ち上げた有底筒状部材20a(図3を参照)からなり、この有底筒状部材20aは、底壁部21の周縁部と周壁部22の下端部とが継ぎ目の無い状態で連なった単一の部品として製造されている。底壁部21には、その中心に位置する円形の弁口23が上下に貫通して形成されている。周壁部22の外周には、全周に亘って連続する縮径部24が形成されており、この縮径部24には、周壁部22を貫通する内部連通孔25が形成されている。また、周壁部22の内部連通孔25よりも上方の領域は、内周と外周の双方を段差状に縮径させた形態となっており、周壁部22の内周のうち段差部から下端(底壁部21)に至る大径領域22aは一定の内径に保たれ、また、段差部から支承部26に至る小径領域22bも一定の内径に保たれている。
【0017】
プランジャ20には、周壁部22の上端部を縮径させた形態の略半球状(ドーム状)をなす支承部26が形成されている。支承部26は、外周が概ね球面状をなし、この支承部26には、ロッカアーム52の揺動支点となる端部の球面状凹部52aが上から当接されている。ロッカアーム52はこの支承部26においてラッシュアジャスタA(プランジャ20)に支承されている。また、支承部26の頂上部(中心部)には、円形の通気孔27が形成されており、支承部26の内周における通気孔27の周縁部は、略球面状の受け面28となっている。
【0018】
かかるプランジャ20内には、低圧室32を構成するための上下両端が開放された円筒状をなす仕切壁30が収容されている。仕切壁30の略下半分領域30aの外径は、周壁部22のうちの大径領域22aの内周に対して径方向のガタ付きなく緊密に嵌合される寸法とされている。また、略上半分領域30bの外径は、周壁部22のうちの小径領域22bの内径よりも小さい寸法とされ、さらに、略下半分領域30aと略上半分領域30bとは上方に向かって縮径するテーパ状領域30cによって連なっており、略上半分領域30bと小径領域22bとの間及びテーパ状領域30cと小径領域22bとの間には、下端が閉塞された円筒状の隙間からなる流通路31が形成されている。この流通路31の下端部は内部連通孔25に連通している。
【0019】
仕切壁30の下端は底壁部21に対して上から当接され、仕切壁30の上端縁は支承部26の内周の受け面28に対して下から当接しており、この当接によって仕切壁30がプランジャ20に対して上下方向の遊動を規制されている。そして、プランジャ20の内部には、仕切壁30と底壁部21とによって隔成された低圧室32が構成されている。
また、仕切壁30の上端部は内側へ略テーパ状に湾曲した形状をなし、この湾曲部には、周方向に間隔を空けた複数(本実施形態では4つ)の切欠部33が形成されていて、この切欠部33により、仕切壁30の外周に沿った流通路31と仕切壁30の内側の低圧室32とが連通されている。さらに、略上半分領域30aの下端部には、外周側へ叩き出しにより断面略円弧状に突出させた形態の突条34が、流通路31内に突出するとともに全周に亘って連続した形態で形成されている。突条34の最大外径は、プランジャ20の小径領域22bの内径よりも僅かに小さい寸法とされており、この突条34により、仕切壁30の外周とプランジャ20の周壁部22の内周との間の流通路31には、内部連通孔25よりも高い位置であり、且つ流通路31の幅を局部的に狭める幅狭部35が形成されている(図4を参照)。
【0020】
次に、プランジャ20の製造方法について説明する。
まず、底壁部21の周縁から継ぎ目無く周壁部22を立ち上げた有底筒状部材20aを製造する。この有底筒状部材20aの上端部には、支承部26と通気孔27は形成されておらず、小径領域22bも大径領域22aと同じ寸法とされている。したがって、有底筒状部材20aの上端には大径領域22aの内径とほぼ同じ寸法に大きく開放された挿入口37(図3に一点鎖線で示す)が開口している。
【0021】
次に、有底筒状部材20aに対し、挿入口37から仕切壁30を落とし込むようにして収容し、仕切壁30の下端を底壁部21の上面に突き当てる。また、仕切壁30のうち略下半分領域30aは大径領域22aの内周にガタ付きなく嵌合される。尚、仕切壁30には、湾曲部と切欠部33と突条34が予め形成されている。
仕切壁30を収容した後、有底筒状部材20aの周壁部22の略上半部を縮径変形させることにより小径領域22bを形成する(図3に実線で示す)。この後さらに、小径領域22bの上端部を略半球状をなすように縮径変形させ、この縮径変形により、図3に二点鎖線で示すように、支承部26と通気孔27が形成される。尚、縮径変形は、鍛造プレスなどによって行われる。以上により、プランジャ20の製造が完了する。
【0022】
プランジャ20は、シリンダ10内に上から嵌め込まれ、シリンダ10の内周面に摺接させつつ上下移動する。また、プランジャ20の縮径部24及び内部連通孔25はシリンダ10の外部連通孔13に連通している。また、シリンダ10の中空下端部には、プランジャ20の底壁部21によって低圧室32から仕切られた高圧室40が構成されている。この高圧室40内には、弁口23とともに逆止弁41を構成する球形の弁体42が、第1バネ43により弁口23を閉じる方向に付勢された状態で設けられているとともに、プランジャ20を上方へ付勢する第2バネ44が収容されている。そして、シリンダヘッド50の作動油供給路55から、外部連通孔13、縮径部24とシリンダ10の周壁部12との隙間、内部連通孔25、流通路31、及び切欠部33を順に通って供給された作動油が、低圧室32内に貯留され、さらに弁口23を通って高圧室40内に充填されている。
【0023】
本実施形態のラッシュアジャスタAは、プランジャ20の上端側部分がシリンダ10から突出していることから、プランジャ20の周壁部22の内部連通孔25の位置を十分高くすることができないのであるが、プランジャ20の低圧室32を構成する仕切壁30の上端を内部連通孔25よりも高くしている。したがって、内燃機関が停止してシリンダヘッド50側から作動油が供給されなくなったときには、仕切壁30よりも外側の流通路31内の作動油が内部連通孔25及び外部連通孔13を通ってシリンダ10外へ排出されても、低圧室32内は大量の作動油が貯留された状態に保たれる。これにより、内燃機関の始動時にプランジャ20の上昇に伴って逆止弁41が開弁し、低圧室32内の作動油が高圧室40内に吸い込まれたとき、低圧室32内のエアが高圧室40に吸い込まれることが防止される。
【0024】
また、低圧室32は有底筒状部材20aの内部に確保されているが、この有底筒状部材20aは底壁部21と周壁部22とを一体化させた単一部品であるから、ロウ付けが不要であり、プランジャ20のうち低圧室32の下端部を構成する部分がロウ付けに起因して硬度低下を来す虞はない。
また、底壁部21と周壁部22との間には継ぎ目がないため、低圧室32内の作動油が漏出する虞もない。
【0025】
また、仕切壁30は、底壁部21と支承部26との間で上下に挟まれているので、上下方向への遊動が規制されている。
尚、仕切壁30の上端には切欠部33を形成したので、作動油が、周壁部22の内周と仕切壁30の外周との隙間から低圧室32へ移動すること、及び低圧室32から上記隙間へ移動することに支障はない。
また、内部連通孔25から低圧室32内に至る作動油の流通路31の途中には、突条34によって局所的に狭められた幅狭部35が形成されているので、作動油以外の異物がシリンダヘッド50側から流通路31内に侵入しても、その異物は幅狭部35で堰き止められるため低圧室32に侵入することはない。
【0026】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では仕切壁の下端をプランジャの底壁部に当接させたが、本発明によれば、プランジャの周壁部内周における底壁部よりも高い位置に段差部を形成し、この段差部に仕切壁の下端を当接させてもよい。
【0027】
(2)上記実施形態では仕切壁の上端がプランジャの支承部の内面に当接するようにしたが、本発明によれば、仕切壁の上端と支承部の内面との間に作動油が流通できる隙間を空けても良い。この場合、仕切壁の上端縁の切欠部は不要となる。
(3)上記実施形態では仕切壁の上端部をテーパ状に縮径する形状としたが、本発明によれば、仕切壁の上端部を一定の径のままとしてもよい。
(4)上記実施形態では仕切壁に突条を形成して仕切壁と周壁部との間を部分的に狭めたが、本発明によれば、突条を形成せず、仕切壁の外周と周壁部の内周面との間隔を全体に亘って狭めるようにしてもよい。
【0028】
(5)上記実施形態では突条を1つだけとしたが、本発明によれば、突条は複数形成してもよい。
(6)上記実施形態では有底筒状部材の周壁部の上端部を略半球状に縮径変形させて支承部を形成する前に、予め、仕切壁に湾曲部を形成しておいたが、本発明によれば、仕切壁の上端部は湾曲させずに径が一定の状態のままにして低圧室内に収容し、支承部を形成するために周壁部を縮径変形させる際に、その周壁部で押すことによって仕切壁の上端部を内側へ変形させて湾曲部を形成してもよい。このようにすると、仕切壁の上端縁が支承部に対して確実に当接するようになるので、仕切壁の上方への遊動を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1においてラッシュアジャスタをシリンダヘッドに取り付けた状態をあらわす断面図
【図2】ラッシュアジャスタの断面図
【図3】プランジャの製造過程をあらわす断面図
【図4】突条をあらわす部分拡大断面図
【符号の説明】
A…ラッシュアジャスタ
10…シリンダ
13…外部連通孔
20…プランジャ
20a…有底筒状部材
21…底壁部
22…周壁部
23…弁口
25…内部連通孔
26…支承部
27…通気孔
30…仕切壁
32…低圧室
33…切欠部
34…突条
40…高圧室
41…逆止弁
50…シリンダヘッド
52…ロッカアーム

Claims (4)

  1. 周壁に外部連通孔を開口させた有底筒状をなし、シリンダヘッドに対し、そのシリンダヘッド内の作動油供給路に前記外部連通孔を連通させた状態で固定されるシリンダと、
    上端部にロッカアームを支承するための略半球状の支承部が形成されているとともにこの支承部の頂上部に通気孔が形成されており、周壁部に形成した内部連通孔を前記外部連通孔に連通させた状態で前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャと、
    このプランジャの内部に収容され、前記内部連通孔よりも高い位置まで上方へ立ち上がった形態の筒状をなす仕切壁とを備え、
    前記仕切壁で囲まれた空間が低圧室とされ、
    前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られた高圧室が形成され、
    前記プランジャの底壁部には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であって逆止弁の一部を構成する弁口が形成されており、
    前記シリンダヘッドの作動油供給路から、前記外部連通孔、前記内部連通孔、及び前記プランジャの内周面と前記仕切壁の外周面との間の流通路を順に通って供給された作動油が、前記低圧室内と前記高圧室内に貯留されたラッシュアジャスタにおいて、
    前記プランジャが、前記底壁部の周縁から継ぎ目無く前記周壁部を略一定の径のままで立ち上げた有底筒状部材からなり、前記周壁部の上端の開口から前記有底筒状部材内に前記仕切壁を収容した後に、前記周壁部の上端部を略半球状をなすように縮径変形させることで前記支承部及び前記通気孔が形成されていることを特徴とするラッシュアジャスタ。
  2. 前記仕切壁の下端が前記プランジャの底壁部又は周壁部に当接され、前記仕切壁の上端が前記支承部の内周面に当接され、前記仕切壁の上端縁には、作動油の流通を許容する切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のラッシュアジャスタ。
  3. 前記仕切壁の外周における前記内部連通孔よりも高い位置には、前記仕切壁と前記周壁部との隙間を上下方向において局所的に狭めるための周方向の突条が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のラッシュアジャスタ。
  4. 周壁に外部連通孔を開口させた有底筒状をなし、シリンダヘッドに対し、そのシリンダヘッド内の作動油供給路に前記外部連通孔を連通させた状態で固定されるシリンダと、
    上端部にロッカアームを支承するための略半球状の支承部が形成されているとともにこの支承部の頂上部に通気孔が形成されており、周壁部に形成した内部連通孔を前記外部連通孔に連通させた状態で前記シリンダの内周面に摺接しつつ上下移動可能なプランジャと、
    このプランジャの内部に収容され、前記内部連通孔よりも高い位置まで上方へ立ち上がった形態の筒状をなす仕切壁とを備え、
    前記仕切壁で囲まれた空間が低圧室とされ、
    前記シリンダの中空内下端部には、前記プランジャの底壁によって前記低圧室との間を仕切られた高圧室が形成され、
    前記プランジャの底壁部には、前記低圧室と前記高圧室との間を連通可能であって逆止弁の一部を構成する弁口が形成されており、
    前記シリンダヘッドの作動油供給路から、前記外部連通孔、前記内部連通孔、及び前記プランジャの内周面と前記仕切壁の外周面との間の流通路を順に通って供給された作動油が、前記低圧室内と前記高圧室内に貯留されたラッシュアジャスタにおける前記プランジャを製造する方法であって、
    前記底壁部の周縁から継ぎ目無く前記周壁部を略一定の径のままで立ち上げた有底筒状部材を製造し、
    前記周壁部の上端の開口から前記有底筒状部材内に前記仕切壁を収容し、
    前記周壁部の上端部を略半球状をなすように縮径変形させることで前記支承部及び前記通気孔を形成することを特徴とするラッシュアジャスタにおけるプランジャの製造方法。
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