JPH06212917A - 油圧式ラッシュアジャスタ - Google Patents

油圧式ラッシュアジャスタ

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JPH06212917A
JPH06212917A JP404593A JP404593A JPH06212917A JP H06212917 A JPH06212917 A JP H06212917A JP 404593 A JP404593 A JP 404593A JP 404593 A JP404593 A JP 404593A JP H06212917 A JPH06212917 A JP H06212917A
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JP
Japan
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plunger
oil
lash adjuster
cap
main body
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Withdrawn
Application number
JP404593A
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English (en)
Inventor
Minao Umeda
三奈生 梅田
Makoto Onozawa
誠 小野沢
Yasuyuki Igarashi
康幸 五十嵐
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラッシュアジャスタのリザーバ室内の油が長
期停止時などに外部へ漏れることを防止する。これによ
り、安定した作動を実現する。 【構成】 プランジャおよびプランジャキャップそれぞ
れの自由端を縮径部分とし、それらを溶接により結合し
て一体化する。プランジャの縮径部分がセパレーターと
して機能する。 【効果】 リザーバ室周囲の部材間に外部に連通する隙
間がなくなるので、リザーバ室内の油が長期停止時など
に外部へ漏れることを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧式ラッシュアジャ
スタに関する。より詳細には、プランジャおよびプラン
ジャキャップにそれぞれ縮径端部を設け、これらの縮径
端部と本体の内周面との間に環状の空間を画成して、プ
ランジャ内に油を導入する際の油路とした油圧式ラッシ
ュアジャスタに関する。以下、油圧式ラッシュアジャス
タ(以下、本明細書中では「油圧式」を略して単に「ラ
ッシュアジャスタ」と称する)の一般的作動を説明す
る。一般の内燃機関においては、熱によるシリンダヘッ
ドの膨張と動弁機構の膨張との差を考慮して、バルブク
リアランスを設ける必要があるが、このバルブクリアラ
ンスが適正でないとエンジン作動中に騒音が発生した
り、生ガス吹き抜けにより馬力損失が生じたりする。こ
のような不具合を解消する手段としてラッシュアジャス
タが知られている。ラッシュアジャスタは、動弁機構の
作動中、常にバルブクリアランスをほぼ零に保持し、温
度による膨張の変化を吸収し、騒音や生ガス吹き抜けな
どを防止すると共に動弁機構の安定した作動を実現する
ものである。
【0002】動弁機構にはカム軸がシリンダヘッドに配
置されてスイングアームを介してあるいは介さず直接に
吸排気弁を駆動するOHC型およびカム軸をシリンダブ
ロックに有し、プッシュロッドとスイングアームを介し
て吸排気弁を駆動するOHV型とがある。OHC型にし
ろOHV型にしろ、エンジン作動時には、ラッシュアジ
ャスタと吸排気弁とはカムの回転に応じて一体的に機能
する。エンジンを停止させた場合に、カムはそのカム面
を任意の位置でラッシュアジャスタ上面に直接もしくは
スイングアームを介して間接的に当接する。したがっ
て、カムノーズ(カム面の突出部)がラッシュアジャス
タ上面に直接または間接的に当接した状態では、吸排気
弁を閉止位置に付勢している弁バネの付勢力は比較的大
きいためにラッシュアジャスタ全体には、主に軸方向の
押圧力が常にかかった状態になる。このためこの停止状
態が長時間続くとラッシュアジャスタの本体とプランジ
ャとの間の隙間から高圧室内の油が次第に漏れ、最終的
には高圧室がもっともつぶれた状態すなわち、高圧室の
容積が最小となる状態になる(いわゆる「底着き状
態」)。その後、エンジンが再び始動した場合、このカ
ムノーズ位置で停止したラッシュアジャスタの高圧室の
容積が増加し、高圧室が負圧となりチェックボールが開
き油がリザーバから高圧室へと吸入される。高圧室が再
び所定の圧力(通常作動時の圧力)になると、チェック
弁は閉止する。この状態で、ラッシュアジャスタは通常
の伸縮作動をすることになる。このように作動すること
で、ラッシュアジャスタは、任意の間隙を適宜埋めかつ
弁を適宜着座せしめるよう自動的に調節する。これによ
って、騒音の発生などを解消できる。しかし、カムノー
ズ始動となると、シリンダヘッド内の油通路などを介し
て始動直後にリザーバ室より高圧室へ急激に空気を吸い
込み、高圧室が剛性を保てない、いわゆる「スポンジ状
態」となり、カムの変位に追随できず異音を発生するこ
とがある。また、エンジンが高速運転時には、特に空気
混入の多い油を高圧室に吸い込みやすい。従って、高圧
室内への空気の吸い込みを防止することが大切である。
そこで、空気混入の多い油がリザーバ室を介して高圧室
へ侵入することを防止するために、プランジャキャップ
にセパレーターを嵌合させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような機能を有
する従来のラッシュアジャスタにおいては、例えばシリ
ンダヘッドに傾斜して装着されている場合、特にカムノ
ーズ停止時には底つき状態となり高圧室内の油量は最小
となる。かつ、リザーバ室の油がプランジャとプランジ
ャキャップとの接触面、すなわち軸方向の合わせ面およ
びプランジャキャップと本体との摺擦面を介して外部へ
と少しづつ漏れ出す。更にプランジャキャップとそれに
嵌入したセパレーターとの間からリザーバ室の油が漏出
するので、ラッシュアジャスタを長期間停止した状態で
放置した場合、油が油導入口を介してラッシュアジャス
タ外部へと逃げてしまう。このようにして、長期停止時
には、ラッシュアジャスタのリザーバ室内の油面はかな
り低下してしまう恐れがある。この結果、長期停止後に
エンジンを再始動させる場合、セパレーターが設けられ
ている場合であってもリザーバ室内へ空気が侵入するこ
とになり易くなり、特に底着き状態から始動するラッシ
ュアジャスタの高圧室内に空気が侵入し易くなり、異音
が発生することがある。
【0004】以上のようにラッシュアジャスタ内から外
部へと油が流出した後、カムノーズ始動となると、シリ
ンダヘッド内の油通路などを介して始動直後にリザーバ
室より高圧室へ急激に空気を吸い込み、高圧室が剛性を
保てない、いわゆる「スポンジ状態」となり、カムの変
位に追随できず異音を発生するのみならず、バルブクリ
アランスの調節という機能の達成にも影響が出ることが
考えられる。上述の問題を解決するために、例えば、実
開平2-14403 号には、それぞれ別体に構成されたプラン
ジャ、プランジャキャップおよびセパレーターを3つの
部材がそれぞれ接する位置で、それぞれを溶接によって
結合し、各部材間から油が漏れるのを防ぐことが開示さ
れている。しかしながら、このように構成するとリザー
バ室からの油の漏出を防ぐ点では有効であっても、セパ
レーターが別個の部材として必要となると共に、プラン
ジャ、プランジャキャップおよびセパレーターの各部材
を全周にわたって溶接するという作業が必要になるとい
う問題点があった。上述の通り、従来のラッシュアジャ
スタでは油落ち対策のための加工性が悪く、また工程も
多く、そのためコスト低減が難しかった。以上のことか
ら、本発明の目的は、上述の従来のラッシュアジャスタ
の問題点を解決すると共に、従来に比べて簡単な構成で
かつ低コストで製造でき、長期停止時等に、ラッシュア
ジャスタのリザーバ室内の油が油導入口を介してラッシ
ュアジャスタの本体から外部へ漏出することを防止する
ことで、リザーバ室内の油面の水準をできるだけ高いと
ころに保持し、特にカムノーズからの再始動時において
も、ラッシュアジャスタ内、特に高圧室内への空気の吸
い込みを防止すると共に異音発生を抑えることのできる
ラッシュアジャスタを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の油圧式ラッシュアジャスタは、シリンダ
ヘッド内に保持され、バルブクリアランスを生じること
なくカムの回転変位を吸排気バルブへと伝達する油圧式
ラッシュアジャスタであって、外部からの油を導入する
油導入口を有するカップ状の本体と、該本体内に軸方向
摺動自在に嵌合すると共に環状の縮径端部を備えたプラ
ンジャと、該プランジャの上方に配置され軸方向摺動自
在に該本体内に嵌合されると共に前記プランジャの縮径
端部と結合する環状の縮径端部を備えると共に、該縮径
部に外部と連通する貫通孔を有するプランジャキャップ
と、から成り、前記プランジャと前記プランジャキャッ
プのそれぞれの前記縮径端部が溶接により全周にわたっ
て結合することで、前記本体の内周面と前記プランジャ
および前記プランジャキャップとの間に環状の空間を画
成すると共に該プランジャと該プランジャキャップとの
間の内部に画成される空間を互いに連通した2つの空間
に分けることを特徴としている。
【0006】
【作用】以上のように構成してあるので、エンジン作動
中またはエンジン停止時(長期放置時)においてもリザ
ーバ室内の油がプランジャとプランジャキャップとの間
の間隙を介して、リザーバ室から漏出し、最終的に本体
の油導入口から外部とへ漏出することを防止できる。ま
た、本体の内周面とプランジャおよびプランジャキャッ
プとの間に環状の空間が画成され、ラッシュアジャスタ
ー内に油を導入する時の通路となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好適な各実施例を添付図面を
参照して詳細に説明する。尚、各図面において、同一部
分は同一符号で示してある。図1は、本発明の実施例を
示すラッシュアジャスターのプランジャ及びプランジャ
キャップの軸方向断面図である。尚、カップ状の本体は
図1では省略してある。段を有する円筒形のプランジャ
キャップ2は、その先端に油噴出口2aが設けられてい
る小径の円筒部分2bと、円筒部分2bと一体に連続し
て軸方向に延在する大径の円筒部分2cと、円筒部分2
cと一体に連続して軸方向に延在し、半径方向に絞り込
んだ形状を有する環状の縮径部分2dとから成ってい
る。プランジャキャップ2の下方にはほぼ円筒形のプラ
ンジャ3が配置される。このプランジャ3は、プランジ
ャキャップ2側の自由端が環状の縮径部分3aとなって
いる。また、プランジャ3の他端には、壁部3aが設け
られている。壁部3aのほぼ中央には軸方向に貫通する
オリフィス5が設けられている。プランジャ3とプラン
ジャキャップ2のそれぞれの縮径部分3b及び2dの環
状の自由端は、同一の形状を有している。この自由端ど
うしを円周方向の全長にわたって溶接により結合封止す
る。その結果、プランジャ3とプランジャキャップ2と
は溶接部分Wを介して一体構造となり、内部の油が両者
の境界を介して漏れることを防げる。
【0008】図1が明瞭に示すように、プランジャ3内
部の空間は、プランジャキャップ2に向かって縮径する
空間、すなわちリザーバ室15となっている。従って、
プランジャ3の縮径部分3bがエンジン運転中に、油導
入口1a(図2)より供給され、貫通孔13から入って
くる空気混入量の多い油が直接リザーバ室15内に侵入
することを防ぐセパレーターの機能を有する。プランジ
ャ3とプランジャキャップ2のそれぞれの縮径部分3b
及び2dによってリザーバ室15の入口14が画成され
る。尚、プランジャキャップ2内に油を導入するための
貫通孔13がプランジャキャップ2の縮径部分2dの中
間位置に設けられる。図1から分かるように、縮径部分
2dが下方に(プランジャ3に)向かって縮径している
ので、貫通孔13は斜め上方へ向かって延在する。
【0009】図2は、図1のラッシュアジャスターをシ
リンダヘッド30のポケット28内に嵌合した状態を示
す断面図である。ラッシュアジャスター10は、図1で
説明したように接触部分を全周にわたって溶接で一体と
されたプランジャ3とプランジャキャップ2とがカップ
状の本体1に嵌合している。プランジャキャップ2の小
径部分2cの外周面とプランジャ3の外周面とが本体1
の内周面に摺動する。その先端に油噴出口2aが設けら
れたプランジャキャップ2は、本体1から外れることの
ない様にキャップリテナ4により保持されている。プラ
ンジャ3の所定位置には、本体1内を2つの空間に仕切
ると共にオリフィス5の設けられた壁部3aがあり、壁
部3aと本体1の底部との間には、高圧室11が画成さ
れる。高圧室11内には、オリフィス5に着座するチェ
ックボール6と、チェックボール6をオリフィス5に着
座するように付勢するリテナスプリング8と、チェック
ボール6およびリテナスプリング8とを保持するリテナ
7と、リテナ7を壁部3aに当接し、プランジャ3をプ
ランジャキャップ2側へと付勢するプランジャスプリン
グ9とが装着されている。プランジャ3の壁部3aの高
圧室11と反対側にはプランジャキャップ2との間に入
口14を有するリザーバ室15が画成されている。従っ
て、高圧室11とリザーバ室15との圧力差に応じて、
チェックボール6がオリフィス5を開閉することで、高
圧室11内にリザーバ室15から所定量の油を導入す
る。従って、図2に示すシリンダヘッド30に設けられ
た油通路29から導入されるエンジン油などの油は、本
体1の外周面に設けられた環状の溝1b及び本体1の円
筒部に設けられた油導入口1aからラッシュアジャスタ
10内に導入される。
【0010】図1にて説明したように、プランジャ3と
プランジャキャップ2のそれぞれの溶接部分Wで溶接に
より接合封止された縮径部分3b及び2dと、本体1の
内周面1cとの間に、エンジンからの油の通路となる環
状の空間50が画成される。また、縮径部分2dに設け
られ斜め上方へ向かって延在する貫通孔13は、空間5
0の上部に位置している。このような構成であるので、
エンジンオイルなどの油は、油通路29、溝1b、油導
入口1a、環状の空間50及び貫通孔13を通りプラン
ジャ3及びプランジャキャップ2内に入る。縮径部分2
dに設けられた貫通孔13が、上方へ配向されているの
で、貫通孔13からプランジャ3及びプランジャキャッ
プ2内に入る油は、リザーバ室15の入口14から離れ
る方向へ導入油を配向する。従って、比較的空気混入率
の高いエンジンからの油をリザーバ室15に直接侵入さ
せないような構成となっている。
【0011】以上説明した第1実施例によれば、従来別
部材として必要であったセパレーターを、プランジャ3
及びプランジャキャップ2の構造の変更により設けるこ
とができると共に、縮径部分3b及び2dと本体1の内
周面1cとの間に油通路としての環状の空間50を設け
ることができる。従って、従来プランジャ3もしくはプ
ランジャキャップ2の外周面に刻設していた油通路とし
ての環状の溝を別途設ける必要がなくなる。すなわち、
プランジャ3及びプランジャキャップ2の構造の変更だ
けで、部材の増加や工程の増加なしに、セパレーターと
プランジャ3もしくはプランジャキャップ2の外周面に
刻設していた油通路とを同時に設けることが可能とな
る。
【0012】図3は、本発明の第2実施例を示す、溶接
されて一体となったプランジャ3及びプランジャキャッ
プ2の構成を示す軸方向断面図である。基本的な構成
は、図1に関して説明したものと同様なので、ここでは
図1に示した第1実施例との違いのみについて説明す
る。第2実施例においては、貫通孔13に所定の軸方向
長さを有する中空管状の円筒部材40が嵌合されてい
る。従って、環状の空間50(図2参照)から貫通孔1
3を介してプランジャキャップ2内に入る油は、円筒部
材40によってリザーバ室15の入口14から離れる方
向、すなわち油噴出口2aに近い方向に向けられるの
で、比較的空気混入率の高いエンジンからの油を、リザ
ーバ室15へ向かわせることなく油噴出口2aへと向か
わせることができる。第1実施例においても、貫通孔1
3が上方に向いているため、導入油を、リザーバ室15
へ向かわせることなく油噴出口2aへと向かわせる効果
があるが、第2実施例のように円筒部材40を貫通孔1
3に嵌合することで、この効果をより高めることができ
る。
【0013】図4は、第1実施例のラッシュアジャスタ
10が実際にエンジンのシリンダヘッドに組み込まれた
時の断面図である。尚、図4に示すシリンダヘッドは、
V型エンジンのものであるため傾斜している。また、ラ
ッシュアジャスタ10は、図4においては、高圧室11
が最も潰れた「底つき状態」で示してある。また、本発
明のその他の実施例のラッシュアジャスタを組み込むこ
とができることは言うまでもない。図4から明らかに分
かるように、油導入口1aが低い位置にあれば、傾斜し
てシリンダヘッド内に組み付けられたラッシュアジャス
タ10から、エンジン始動までの段階でかなりの封入油
が漏れてしまうことが予想される。シリンダヘッド30
に設けられたほぼ円筒形のポケット28にラッシュアジ
ャスタ10が嵌合されている。ポケット28には、エン
ジン油などが導入される油通路29が設けられている。
油通路29を介して油導入口1aからエンジン油等の油
が導入される。プランジャキャップ2の先端部は、スイ
ングアーム20の一端に当接されている。スイングアー
ム20の面20bには、回転軸23に回転自在に支持さ
れたカム21が回動自在に接している。図4において
は、カム21のカムノーズ22が、面20bに接触して
止まっている状態で示している。スイングアーム20の
プランジャキャップ2に当接する一端には貫通孔20a
が、油噴出口2aと対向するように設けられているの
で、ラッシュアジャスタ10内を通過したエンジン油が
油噴出口2aおよび貫通孔20aを介してカム面と面2
0bとの摺動面を潤滑する。
【0014】スイングアーム20の他端には、吸排気弁
24の一端が係合している。この吸排気弁24は、弁バ
ネ25により吸排気ポート27を閉止する方向へ付勢さ
れている。すでに述べたように、図2は、カムノーズ2
2がスイングアーム20に当接しているいわゆる「カム
ノーズ停止時」の状態を示している。この状態で、エン
ジンが始動されると、ラッシュアジャスタ10は、急激
に伸長し、油噴出口2aを介して空気を吸い込むことに
なるが、リザーバ室15の油面が特に低い場合は高圧室
11にまで吸い込まれた空気が侵入することになる。し
かしながら、本発明の各実施例においては、プランジャ
3およびプランジャキャップ2が溶接により一体にして
形成されているので、プランジャとプランジャキャップ
との間の間隙がなく、リザーバ室内の油がこれらの間隙
を介して本体1の油導入口1aから外部とへ漏出するこ
とを防止できる。この結果、プランジャ3の縮径部分3
bがセパレーターの機能を有することと相まって、リザ
ーバ室15内の油面が常時高い位置に保持されているの
で、リザーバ室15内には常時充分な量の油が入ってい
ることになり、外部から空気が侵入することがなく、高
圧室11への空気の吸い込みを防止できる。本発明の各
実施例では、内部を通過する油を油噴出口から排出して
カムの潤滑面を潤滑する形式のラッシュアジャスターと
して説明したが、本発明はこのような型式以外のラッシ
ュアジャスターにも適用できることは言うまでもない。
【0015】
【発明の効果】以上説明した本発明のラッシュアジャス
タによれば次のような効果が得られる。プランジャおよ
びプランジャキャップがそれぞれの縮径した自由端で溶
接に寄り一体的に封止されているので、プランジャとプ
ランジャキャップとの間に間隙が生じない。従って、そ
の間隙を介してリザーバ室15内の油がラッシュアジャ
スタの外部へと漏れる恐れがない。プランジャの縮径部
分が、セパレーターの機能を有するのでセパレーターを
別部材として設ける必要がない。従って、リザーバ室内
の油面を常に高く保つことができ、リザーバ室内には常
時最大量の油が保持されることになる。よって、エンジ
ン始動時等に、外部からの空気が高圧室へと侵入するこ
とを防ぐことができる。特に、傾斜して配置された場合
の長期停止時には、従来であれば相当量の油が漏出して
しまうことが考えられるので更に有効である。よって、
高圧室内の剛性を良く保ち、作動の安定したラッシュア
ジャスタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラッシュアジャスターの第1実施例の
プランジャ及びプランジャキャップの構造を示す縦断面
図である。
【図2】第1実施例のラッシュアジャスタの縦断面図で
ある。
【図3】本発明のラッシュアジャスターの第2実施例の
プランジャ及びプランジャキャップの構造を示す縦断面
図である。
【図4】第1実施例のラッシュアジャスタが組み込まれ
た状態で示すシリンダヘッドの断面図である。
【主要部分の符号の説明】
1 …………… 本体 2 …………… プランジャキャプ 3 …………… プランジャ 2d …………… プランジャキャップの縮径部分 3b …………… プランジャの縮径部分 15 …………… リザーバ室 10 …………… ラッシュアジャスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッド内に保持され、バルブク
    リアランスを生じることなくカムの回転変位を吸排気バ
    ルブへと伝達する油圧式ラッシュアジャスタであって、 外部からの油を導入する油導入口を有するカップ状の本
    体と、 該本体内に軸方向摺動自在に嵌合すると共に環状の縮径
    端部を備えたプランジャと、 該プランジャの上方に配置され軸方向摺動自在に該本体
    内に嵌合されると共に前記プランジャの縮径端部と結合
    する環状の縮径端部を備えると共に、該縮径部に外部と
    連通する貫通孔を有するプランジャキャップと、 から成り、前記プランジャと前記プランジャキャップの
    それぞれの前記縮径端部が溶接により全周にわたって結
    合されており、前記本体の内周面と前記プランジャおよ
    び前記プランジャキャップとの間に環状の空間を画成す
    ると共に該プランジャと該プランジャキャップとの間の
    内部に画成される空間を互いに連通した2つの空間に分
    けることを特徴とする油圧式ラッシュアジャスター。
JP404593A 1993-01-13 1993-01-13 油圧式ラッシュアジャスタ Withdrawn JPH06212917A (ja)

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