JP2011163302A - 動弁装置及び支持部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリンダヘッド10の取付孔13内にピボット60が挿入される。ピボット60は、中空筒状をなし、その内部にオイルギャラリー14からのオイルが流入するオイル空間67を有する。ピボット60はロッカアーム40を支持する。ロッカアーム40は、ローラ42を介してカム90と連動することによってバルブ30の開閉を行う。ピボット60には、ロッカアーム40を支持した状態で、その一端が周壁61の内面に開口してオイル空間67に臨むとともに、その他端が周壁61の外面に開口して大気に臨む貫通孔52が形成されている。
【選択図】図2
Description
支持部材のオイル空間内に流入するオイルの油圧が通気路を通して大気へ放出されるから、オイル空間内におけるオイルの過剰な圧縮が回避される。その結果、上記油圧に起因する支持部材の浮き上がりが阻止され、ひいては動弁機構の性能低下が防止される。
通油部が周壁の周方向の複数箇所に形成されているから、オイルギャラリーからのオイルによって支持部材が回転しても、所定部位にいずれかの通油部を臨ませることができる。したがって、通油部の他端から流出するオイルによって所定部位を潤滑させることができる。
通油部が支持部材の周壁においてオイル空間からローラの位置する側へ向けて延びる部分を有する貫通孔とされているから、貫通孔の他端から流出するオイルによってローラを潤滑させることができる。
通油部が周壁においてオイル空間からロッカアームを支持する部分(第1端部の位置する側)へ向けて延びる通油孔と通油部の外側開口から外面に沿って延びその延出端が大気に臨む通油溝とからなるため、通油孔から流出するオイルによってロッカアームと支持部材との間の摺動部位が潤滑されるとともに、通油溝から流出するオイルによってローラ等の別の摺動部位も潤滑可能とされる。
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。実施形態1に係る動弁装置は、シリンダヘッド10、バルブ30、ロッカアーム40、及び支持部材としてのピボット60を備えて構成される。
カム90が回転すると、ローラ42が連動して回転し、それに伴ってロッカアーム40のアーム本体41が頭部64及び嵌合部46を略支点として高さ方向に揺動する。かかるロッカアーム40の揺動変位により、バルブ30が、バルブスプリング33のばね力に抗して開弁方向に変位する動作と、バルブスプリング33のばね力に従って閉弁方向に変位する動作とを交互に繰り返す。
オイルギャラリー14内を流通するオイルが導油孔66を通してピボット60のオイル空間67内に流入し、オイル空間67内にオイルが充填される。続いて、オイル空間67内のオイルの一部が、給油孔69を通して嵌合部46と頭部64との間(窪み部51)に至り、ロッカアーム40の揺動変位に伴って両摺動面47、68の略全体に付着する。これとは別に、オイル空間67内のオイルの一部が、貫通孔52を通して大気に噴出され、さらにその噴出の勢いにのってローラ42の外周面の下部に至り、ローラ42の回転変位に伴ってローラ42とカム90の両外周面の略全体に付着する。こうしてオイル空間67内のオイルが貫通孔52を通して大気へ流出することにより、オイル空間67内の油圧が開放される。
図4及び図5は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2では、実施形態1における貫通孔52に代わって、通油孔53及び通油溝54が形成されている。その他は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構成には同一符合を付し、重複する説明は省略する。
図6及び図7は、参考例1を示す。参考例1では、ピボット60Bの浮き上がりを阻止する手段として、貫通孔52に代わって、かしめ部19を用いている。その他は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構成には同一符合を付し、重複する説明は省略する。
図8は、参考例2を示す。参考例2では、ピボット60Bの浮き上がりを阻止する手段として、貫通孔52に代わって、リング70を用いている。その他は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構成には同一符合を付し、重複する説明は省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)通油部は、ピボットの周壁を貫通することにより、オイル空間と大気とを連通させる形態であればよく、例えば、頭部の下端部を略水平に貫通する形態であってもよい。
(2)本発明は、ピボットの底面開口をプラグで封止することを否定するものではない。
11…通気路
13…取付孔
14…オイルギャラリー
30…バルブ
40…ロッカアーム
41…アーム本体
42…ローラ
52…貫通孔(通油部)
53…通油孔
54…通油溝
60、60A…ピボット
61…周壁
67…オイル空間
90…カム
Claims (8)
- 外面に開口する取付孔を有するとともに、内部に、前記取付孔の内面に開口するオイルギャラリー及び吸排気のための通気孔を有するシリンダヘッドと、
前記シリンダヘッドにおいて前記通気路を開閉可能に組み込まれるバルブと、 前記取付孔内に挿入され、内部に前記オイルギャラリーからオイルが流入するオイル空間を有する中空筒状の支持部材と、
第1端部から第2端部にかけて延びるアーム本体を有し、前記アーム本体が、前記第1端部で前記支持部材に支持されるとともに、前記第2端部で前記バルブに支持され、かつ前記第1、第2端部間にローラが回転可能に組み込まれている形態とされていて、カムと連動して前記ローラが回転することにより、前記アーム本体が、前記第1端部を略支点として揺動するとともに、前記第2端部を介して前記バルブの開閉を行うロッカアームとを備えた動弁装置であって、
前記支持部材には、この支持部材が前記ロッカアームを支持した状態で、一端がこの支持部材の内面に開口して前記オイル空間に臨むとともに、他端がこの支持部材の外面に開口して大気に臨む通油部が形成されていることを特徴とする動弁装置。 - 前記通油部が、前記支持部材の周壁において、周方向に間隔をあけて複数形成されている請求項1記載の動弁装置。
- 前記通油部が、前記支持部材の周壁において、前記オイル空間から前記ローラの位置する側へ向けて延びる部分を有する貫通孔とされている請求項1又は2記載の動弁装置。
- 前記通油部が、前記支持部材の周壁において、前記オイル空間から前記第1端部の位置する側へ向けて延びる通油孔と、前記通油孔の外側開口から前記支持部材の外面に沿って延び、その延出端が大気に臨む通油溝とからなる請求項1又は2記載の動弁装置。
- シリンダヘッドの取付孔内に挿入され、内部にオイルギャラリーからのオイルが流入するオイル空間を有する中空筒状をなし、かつローラを介してカムと連動することによってバルブの開閉を行うロッカアームを、揺動可能に支持する支持部材であって、
前記ロッカアームを支持した状態で、一端が内面に開口して前記オイル空間に臨むとともに、他端が外面に開口して大気に臨む通油部を有することを特徴とする支持部材。 - 前記通油部が、周壁において、周方向に間隔をあけて複数形成されている請求項5記載の支持部材。
- 前記通油部が、周壁において、前記オイル空間から前記ローラの位置する側へ向けて延びる部分を有する貫通孔とされている請求項5又は6記載の支持部材。
- 前記通油部が、周壁において、前記オイル空間から前記ロッカアームを支持する部分へ向けて延びる通油孔と、前記通油孔の外側開口から外面に沿って延び、その延出端が大気に臨む通油溝とからなる請求項5又は6記載の支持部材。
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2010
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