JP6978348B2 - ロッカアーム構造、ロッカアームユニット及びクリップ - Google Patents

ロッカアーム構造、ロッカアームユニット及びクリップ Download PDF

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本発明は、ロッカアーム、支持部材及びクリップを備えるロッカアーム構造、ロッカアーム及びクリップからなるロッカアームユニット、並びに、クリップに関する。
特許文献1に記載のロッカアームユニットは、ロッカアームと、ロッカアームを支持する支持部材(ラッシュアジャスタ)と、ロッカアームと支持部材とを連結する連結部材とを備えている。ロッカアームは、バルブの一端に当接するバルブ当接部と、支持部材の一端に当接する支持部材当接部とを有し、支持部材の一端を支点として揺動することで、バルブの開閉を行うようになっている。
連結部材は、支持部材の半球状の受け部に当接する押圧部と、支持部材の外周面に凹設された装着溝に係止可能な基部と、基部及び押圧部をつなぐつなぎ部とからなる。
特開2018−17122号公報
上記の場合、連結部材の基部が支持部材の装着溝に係止されることで、ロッカアームと支持部材とが連結部材を介して一体に連結された。また、ロッカアームが支持部材の一端を支点としてバルブ開閉時の揺動方向と交差する方向に傾倒したときに、基部が装着溝の溝面に当接することで、ロッカアームの横倒れを防止することが可能となった。
しかし、支持部材に装着溝を設ける分、コストが高くなるとともに、部材の共通化を図ることができないという問題があった。これに鑑み、支持部材から装着溝を省略し、連結部材を廃止することも考えられた。しかるに連結部材を廃止すると、ロッカアームの横倒れを防止することができないため、これを担保する何らかの手段が求められた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ロッカアームの横倒れを防止することが可能なロッカアーム構造、ロッカアームユニット及びクリップを提供することを目的とする。
本発明のロッカアーム構造は、頂部を有する支持部材と、前記頂部を受ける受け部を有するロッカアームと、前記ロッカアームと前記支持部材とに跨って配置されるクリップとを備え、前記頂部の半球外面が前記受け部の半球内面に摺接し、前記ロッカアームが前記頂部を支点として揺動することにより、バルブの開閉を行うものであり、前記クリップは、前記受け部の外面に当接する第1板部と、前記支持部材を挟んだ両側外方に対向して配置される一対のアーム部を有する第2板部と、前記第1板部及び前記第2板部をつなぐ連結部とを有し、前記第1板部と前記第2板部との間に前記受け部を挟み込むものであり、前記一対のアーム部は、前記受け部から離れる方向に凹状に膨出し、前記ロッカアームが前記頂部を支点としてバルブ開閉時の揺動方向と交差する方向に傾倒したときに、少なくとも一方が前記支持部材の外面に当接する傾倒規制部を有しているところに特徴を有する。
ロッカアームが支持部材の頂部を支点としてバルブ開閉時の揺動方向と交差する方向に傾倒すると、一対のアーム部のうち少なくとも一方の傾倒規制部が、支持部材の外面に当接し、ロッカアームの傾倒動作が規制される。したがって、ロッカアームが横倒れするのを防止することができる。
仮に、クリップが無い場合に、ロッカアームの横倒れを防止しようとすると、受け部が頂部と重なるラップ域を大きく確保しなければならず、ロッカアームの設計上の困難性を伴うことになる。その点、上記のようにクリップがあって、クリップの第1板部と第2板部との間に受け部が挟まれ、第2板部の一対のアーム部が受け部から離れる方向に凹状に膨出する傾倒規制部を有する構成であれば、傾倒規制部が膨出する分、頂部とのラップ域を見かけ上大きく確保することができる。したがって、傾倒規制部の膨出量を調整するだけで、ロッカアームの横倒れを簡単に防止することができるようになる。
本発明の実施例1において、ロッカアーム及びクリップを破断したロッカアーム構造の側面図である。 ロッカアーム構造の正面視方向の部分拡大断面図である。 ロッカアームが横方向に傾倒し、傾倒規制部が支持部材の外面に当接した状態を示す図2対応図である。 ロッカアームユニットの部分拡大底面図である。 クリップの平面図である。 クリップの背面図である。 クリップの側面図である。
本発明の好ましい形態を以下に示す。
(1)前記支持部材の外面のうち、前記一対のアーム部の少なくとも一方が当接する部位は、隣接する部位から段差なく連続する非溝面であるとよい。これによれば、支持部材の外面に、クリップを装着するための溝を設けなくて済むため、支持部材の製造コストを安価に抑えることできるとともに、部材の共通化を図ることができる。
(2)前記傾倒規制部は、前記一対のアーム部の長さ方向に沿った直線状の凹状底面部を有し、前記直線状の凹状底面部が前記支持部材の外面に当接可能となるとよい。傾倒規制部の凹状底面部が直線状に形成されるため、傾倒規制部を容易に成形することができるとともに、凹状底面部が支持部材の外面に当接する位置を狙いの位置に定めることができる。
(3)前記ロッカアームは、カムに接触するローラと、前記ローラを回転可能に支持する軸部と、前記軸部の両端部を支持する一対の対向壁とを有し、前記クリップは、前記第2板部が前記一対の対向壁間に挟まれ、前記支持部材の軸周りに回転規制状態に配置されるとよい。クリップが支持部材の軸周りに回転規制状態に配置されることにより、クリップがロッカアームに信頼性良く取り付けられる。また、ロッカアームに既存の対向壁が利用されるため、ロッカアーム自体の構造が複雑になることもない。
(4)上記に記載のロッカアーム構造における前記ロッカアームと前記クリップとからなり、前記クリップが前記ロッカアームに取り付けられてなるロッカアームユニットであるとよい。これによれば、ロッカアームとクリップとを一体に取り扱うことができる。
(5)上記に記載のロッカアーム構造における前記クリップであるとよい。これによれば、比較的簡単な形態のクリップによって、ロッカアームの横倒れを防止することができる。
<実施例1>
本発明の実施例1を図1〜図7によって説明する。実施例1のロッカアーム構造は、ロッカアーム10、支持部材としてのラッシュアジャスタ40、及びクリップ60を備えて構成される。このうち、ロッカアーム10とクリップ60とは、ロッカアームユニット100として一体に構成される。
ロッカアーム構造は、シリンダヘッド90に組み付けられ、内燃機関の動弁装置を構成する。図1に示すように、シリンダヘッド90は、通気路91(吸気ポート又は排気ポート)と、通気路91に連通する貫通孔92とを有している。シリンダヘッド90の貫通孔92には、ステムガイド93が嵌着され、ステムガイド93には、バルブ95のステム部94が挿入されている。ステム部94は、シリンダヘッド90の上面から上方に突出し、上端部にキャップ96が冠着されている。バルブ95は、ステム部94の下方に円盤状のバルブ本体97を有している。バルブ本体97は、通気路91に臨み、バルブスプリング98の付勢力を受けて閉弁方向に保持される。
また、シリンダヘッド90は、貫通孔92と平行に配置される取付孔99と、取付孔99に連通する給油孔89とを有している。シリンダヘッド90の取付孔99には、ラッシュアジャスタ40が挿入される。
ラッシュアジャスタ40は、ボディ41及びプランジャ42を有している。ボディ41は、有底筒状であって、上面が開放されている。プランジャ42は、有底筒状であって、図2に示すように、上部47に半球状に窄まる頂部43を有している。頂部43は、中心部に、上下方向(軸方向)に貫通する頂上孔44を有している。頂部43の外面は、頂上孔44を除く領域に、半球凸面状の半球外面45を有している。
ボディ41は、シリンダヘッド90の取付孔99に挿入される。プランジャ42は、ボディ41に挿入される。プランジャ42の上部47(頂部43を含む)は、ボディ41及びシリンダヘッド90の上方に突出して配置される。図2及び図3に示すように、プランジャ42の外面は、上部47における頂部43よりも下方に、後述するクリップ60の傾倒規制部73が当接可能な被当接領域46を有している。プランジャ42の外面のうち、被当接領域46とその上下両側の隣接領域とは、段差なく連続しており、環状溝を有しない非溝面形状になっている。
プランジャ42の内部、及びプランジャ42の底壁とボディ41との間の空間には、シリンダヘッド90の給油孔89から作動油が供給される。プランジャ42は、作動油の油圧に応じて、上部47の突出量を可変に調整可能とされている。
図1に示すように、ロッカアーム10は、前端部から後端部にかけて前後方向(図1の左右方向)に長く延出するアーム本体11と、アーム本体11の前後中間部に位置するローラ12とを有している。アーム本体11は、幅方向に対向する互いに平行な一対の対向壁13と、両対向壁13の前端部間に架設される受け部14と、両対向壁13の後端部間に架設されるパッド部15とからなる。また、アーム本体11は、両対向壁13間で、且つ受け部14とパッド部15との間に、ローラ12を収容する収容空間16を区画している。
ローラ12は、図示しない軸受を介して軸部17に回転可能に支持される。軸部17は、幅方向端部(左右端部)が両対向壁13に貫通して固定される。ローラ12の外周面は、カム88の外周面に接触している。カム88は、軸部17と平行なカムシャフト87に設けられている。
図4に示すように、一対の対向壁13は、収容空間16の幅方向両側面を構成する前後方向に沿ったストレート状内面23と、ストレート状内面23から前方へテーパ状に拡開し、受け部14の下部空間の幅方向両側に位置するテーパ状内面24とを有している。
図1に示すように、パッド部15は、下向きに緩く湾曲する押圧面18を有している。パッド部15の押圧面18は、バルブ95の上端部(図示する場合はキャップ96)に当接し、バルブ95を押圧可能とされている。
図2に示すように、受け部14は、プランジャ42の頂部43を受ける部分であり、両対向壁13間において上方へ半球状に膨出している。受け部14の内面は、中心部に、頂部43の頂上孔44に臨む凹状のディンプル19を有し、ディンプル19の外周部に、頂部43の半球外面45と摺接可能な半球凹面状の半球内面21を有している。プランジャ42の内部に貯留された作動油は、一部が頂上孔44からディンプル19を経て受け部14の半球内面21と頂部43の半球外面45との間を潤滑することが可能とされている。受け部14の外面は、中心部がやや尖がり気味に突出する半球凸面状の外面22とされている。
ロッカアーム10は、カム88の回転に応じて、プランジャ42の頂部43を支点として上下方向に揺動し、それに伴い、パッド部15がバルブスプリング98の付勢力に抗してバルブ95を開弁方向に押圧する開弁動作と、バルブスプリング98の付勢力に順じてバルブ95を閉弁方向に変位させる閉弁動作とを、繰り返し行わしめる。こうしてバルブ95の開閉がなされる間、頂部43の半球外面45と受け部14の半球内面21とは互いに摺動し、ラッシュアジャスタ40は、内部油圧に応じてロッカアーム10の支持高さを変更し、バルブクリアランスを自動調整する。
続いて、クリップ60について説明する。クリップ60は、金属製の板材を所定形状に打ち抜いた後、曲げ加工などを施すことによって成形される。図5〜図7に示すように、クリップ60は、上下方向に対向する第1板部61及び第2板部62と、第1板部61及び第2板部62をつなぐ連結部63とからなる。連結部63は、第1板部61の前端と第2板部62の前端との間に上下方向にほぼ沿って架設されている。第1板部61の後端と第2板部62の後端とは自由端とされ、クリップ60は、全体として後方に開放された形態になっている。
図7に示すように、第1板部61は、クリップ60の上辺部分を構成しており、側面視半円状に湾曲して連結部63の上端に連なる付け根部64と、付け根部64の後端に曲状に連なって後方へやや下り勾配で延びる延出部65と、延出部65の後端から斜め上後方へ短く突出する突出部66とからなる。
図5及び図6に示すように、クリップ60は、幅方向中央部で、且つ連結部63の上部から付け根部64に跨る部位に、板厚方向に貫通する抜き孔67を有している。抜き孔67は、連結部63に湾曲凹状の下端部81を有し、下端部81を除く部分が同幅で開口している。付け根部64の剛性は、抜き孔67によって低下させられる。このため、第1板部61は、付け根部64を支点として撓み変形する弾性片として機能する。また、抜き孔67によってクリップ60の軽量化が図られている。
図5に示すように、第1板部61は、延出部65の中央部に、板厚方向に貫通する円形の係合孔68を有している。第1板部61の係合孔68の孔縁は、受け部14の外面22の傾斜途中に周方向に沿って当接するようになっている。また、第1板部61は、幅方向両側縁に、突出部66へ向けてテーパ状に縮幅する上側斜縁部69を有している。
図7に示すように、第2板部62は、クリップ60の下辺部分を構成しており、前方に前方当接部71を有し、後方に後方当接部72を有し、前方当接部71と後方当接部72との間において、下方へ凹状に膨出する傾倒規制部73を有している。
前方当接部71は、前後方向に沿うように延び、前端が連結部63の下端に連なる形態になっている。後方当接部72は、前方当接部71とほぼ同じ高さ位置にて前後方向に延び、後端が自由端になっている。
図4に示すように、第2板部62は、中央部で、且つ前方当接部71と後方当接部72との間に、板厚方向に貫通する前後方向にやや長い円形の長孔74を有している。長孔74は、係合孔68より大きい開口径を有し、上下方向に関して係合孔68と同軸上に位置している。
第2板部62は、長孔74の幅方向両側において、長孔74を挟んで幅方向に対向する一対のアーム部75を有している。両アーム部75の前端(長孔74の前端)は前方当接部71に連なり、両アーム部75の後端(長孔74の後端)は後方当接部72に連なる形態になっている。第2板部62は、幅方向両側縁に、両アーム部75の後方領域から後方当接部72の前方領域にかけてテーパ状に縮幅する下側斜縁部76を有している。後方当接部72の後方領域は、下側斜縁部76を介することで前方当接部71より幅狭になっている。
図7に示すように、両アーム部75の前部85は、前方当接部71に前後方向に段差なく連なり、両アーム部75の後部84は、後方当接部72に前後方向に段差なく連なる形態になっている。傾倒規制部73は、両アーム部75における前部85及び後部84を除く部分において、幅方向に対をなして配置される。
図7に示すように、傾倒規制部73は、アーム部75の前部85から斜め下後方に延びる前方傾斜部77と、アーム部75の後部84から斜め下前方に延びる後方傾斜部78と、前方傾斜部77の下端と後方傾斜部78の下端との間において前後方向に直線状に架設される凹状底面部79とからなる。前部85に対する前方傾斜部77の傾斜角と、後部84に対する後方傾斜部78の傾斜角とは、ほぼ同一とされている。このため、前方傾斜部77と後方傾斜部78とは、凹状底面部79から上方へテーパ状に拡開する形態になっている。凹状底面部79の前後長は、プランジャ42の被当接領域46の半径より大きくされている。なお、クリップ60は、全体として、幅方向中央を通る前後方向に沿った軸線部分を挟んで線対称の形態になっている。
次に、本実施例1の作用効果を説明する。
クリップ60は、ロッカアーム10に前方から組み付けられる。このとき、第1板部61の係合孔68に受け部14が適合して嵌まり、第1板部61が付け根部64を介して受け部14の外面22の傾斜途中に弾性的に当接するとともに、第2板部62の前方当接部71及び後方当接部72が受け部14の下面における半球内面21の開口周辺部の幅方向両側に当接する(図1を参照)。これにより、クリップ60は、第1板部61と第2板部62の前方当接部71及び後方当接部72との間に受け部14を挟み込んだ状態で、ロッカアーム10に取り付けられる。このとき、連結部63は、受け部14の前方に近接して配置される。第2板部62の傾倒規制部73は、受け部14の下面から下方に離間し、受け部14の下面に対して凹状底面部79がほぼ平行に対向して配置される。
また、図4に示すように、第2板部62は、ロッカアーム10の一対の対向壁13間に挟まれ、幅方向に実質的に位置決めされた状態になる。具体的には、第2板部62の下側斜縁部76が両対向壁13のテーパ状内面24に沿って当接又は近接し、後方当接部72の後方領域の幅方向両側縁が両対向壁13のストレート状内面23に沿って当接又は近接して配置される。これにより、クリップ60がロッカアーム10に対して幅方向(ラッシュアジャスタ40の軸周り方向)に移動規制状態に配置される。かくして、クリップ60がロッカアーム10に一体に取り付けられたロッカアームユニット100が得られる。
ロッカアーム構造において、ロッカアームユニット100は、後端部でパッド部15がバルブ95の上端部に支持され、前端部で受け部14がプランジャ42の頂部43に支持される。プランジャ42の頂部43は、クリップ60の第2板部62の長孔74に遊挿される。長孔74が前後方向に長い形状であることから、ロッカアーム10が頂部43を支点として揺動したときに、第2板部62が頂部43と干渉するのを回避することができるようになっている。
第2板部62の両アーム部75の傾倒規制部73は、プランジャ42の上部47を挟んだ幅方向両側に近接して配置される。図2に示すように、受け部14が頂部43に支持された状態では、受け部14の半球内面21が頂部43の半球外面45に沿って当接し、受け部14が頂部43に対して上下方向に所定のラップ域L1をもって覆い被さる。傾倒規制部73の下方への膨出量(アーム部75の前部85及び後部84から凹状底面部79までの深さ寸法)L2は、頂部43に対する受け部14のラップ域L1の半分と同等、又はラップ域L1の半分より大きくされている(L2≧L1/2)。このため、ロッカアームユニット100がプランジャ42に被さる量は、傾倒規制部73の膨出分が加算されることにより、受け部14のみがプランジャ42に被さる場合に比べ、十分に大きく確保される。
一方、傾倒規制部73は、プランジャ42がボディ41に対して最も沈み込んだ状態のときに、凹状底面部79がシリンダヘッド90やボディ41の上端と干渉しない程度に、下方への膨出量L2が抑えられている。
組み付け過程などにおいて、図3に示すように、ロッカアーム10が頂部43に対してバルブ95の開閉時の揺動方向に沿った面と交差する幅方向に傾倒すると、両アーム部75のうち、一方のアーム部75(図3の左側のアーム部75)が相対的に下向き変位してアーム部75の外面に近づくとともに、他方のアーム部75(図3の右側のアーム部75)が相対的に上向きに変位してアーム部75の外面から遠ざかる。そして、一方のアーム部75における傾倒規制部73の凹状底面部79がプランジャ42の被当接領域46に当接し、ロッカアーム10のそれ以上の傾倒変位が規制される。
仮に、ロッカアーム10が大きく傾倒し、受け部14の半球内面21が頂部43の半球外面45から離間するような状態になっても、一方のアーム部75の傾倒規制部73に加え、他方のアーム部75の傾倒規制部73もプランジャ42の被当接領域46に当接し、ロッカアーム10のそれ以上の傾倒変位が規制されることになる。
したがって、本実施例1によれば、組み付け過程などにおいて、ロッカアーム10が横方向(幅方向)に倒れるのを防止することができる。特に、本実施例1の場合、クリップ60の第1板部61と第2板部62との間に受け部14が挟まれ、第2板部62の一対のアーム部75が受け部14から離れる方向に凹状に膨出する傾倒規制部73を有するため、傾倒規制部73の膨出分、頂部43とのラップ域(L1+L2)を見かけ上大きく確保することができ、傾倒規制部73の膨出量L2を調整するだけで、ロッカアーム10の横倒れを簡単且つ確実に防止することができる。
また、本実施例1の場合、プランジャ42の被当接領域46が上下方向に段差ない非溝面であって、クリップ60を係止するための特別な形状(環状溝等)を有していないため、ラッシュアジャスタ40の製造コストを安価に抑えることができるとともに、部材の共通化を図ることができる。
さらに、傾倒規制部73の凹状底面部79が直線状に形成されているため、傾倒規制部73を容易且つ精度良く成形することができるとともに、プランジャ42の被当接領域46に凹状底面部79が当接する位置を狙いの位置に定め易くなる。
さらにまた、第2板部62が一対の対向壁13間に挟まれることで、クリップ60がラッシュアジャスタ40の軸周りに回転規制状態に配置されるため、ロッカアーム10にクリップ60が信頼性良く取り付けられる。この場合に、ロッカアーム10に既存の一対の対向壁13が利用されるため、ロッカアーム10の構造が複雑になることもない。
<他の実施例>
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)頂部を有する支持部材は、ラッシュアジャスタに限定されず、例えば、バルブクリアランスの自動調整機能を有しないピボットであってもよい。
(2)第2板部は、後方当接部が両アーム部から連続して対をなし、長孔が後方に開放される形態であってもよい。
(3)第2板部は、一対の対向壁間に挟まれた状態で、一対の対向壁との間に隙間を有していてもよい。
(4)クリップの抜き孔は閉塞されていてもよい。
10…ロッカアーム
12…ローラ
13…対向壁
14…受け部
21…半球内面
22…受け部の外面
40…ラッシュアジャスタ(支持部材)
42…プランジャ
43…頂部
45…頂部の半球外面
60…クリップ
61…第1板部
62…第2板部
63…連結部
73…傾倒規制部
75…アーム部
79…凹状底面部
88…カム
95…バルブ

Claims (6)

  1. 頂部を有する支持部材と、前記頂部を受ける受け部を有するロッカアームと、前記ロッカアームと前記支持部材とに跨って配置されるクリップとを備え、前記頂部の半球外面が前記受け部の半球内面に摺接し、前記ロッカアームが前記頂部を支点として揺動することにより、バルブの開閉を行うものであり、
    前記クリップは、前記受け部の外面に当接する第1板部と、前記支持部材を挟んだ両側外方に対向して配置される一対のアーム部を有する第2板部と、前記第1板部及び前記第2板部をつなぐ連結部とを有し、前記第1板部と前記第2板部との間に前記受け部を挟み込むものであり、
    前記一対のアーム部は、前記受け部から離れる方向に凹状に膨出し、前記ロッカアームが前記頂部を支点としてバルブ開閉時の揺動方向と交差する方向に傾倒したときに、少なくとも一方が前記支持部材の外面に当接する傾倒規制部を有し
    前記支持部材の外面のうち、前記一対のアーム部の少なくとも一方が当接する部位は、隣接する部位から段差なく連続する非溝面であり、前記第2板部には、前記一対のアーム部の長さ方向に長い円形の長孔が形成され、前記一対のアーム部は、前記長孔を挟んで対向して配置され、前記支持部材は、前記第2板部の前記長孔に遊挿され、前記ロッカアームが前記揺動方向と交差する方向に傾倒せずに前記受け部が前記頂部に支持された状態において、前記傾倒規制部は、前記支持部材の外面から離れて配置されるロッカアーム構造。
  2. 頂部を有する支持部材と、前記頂部を受ける受け部を有するロッカアームと、前記ロッカアームと前記支持部材とに跨って配置されるクリップとを備え、前記頂部の半球外面が前記受け部の半球内面に摺接し、前記ロッカアームが前記頂部を支点として揺動することにより、バルブの開閉を行うものであり、
    前記クリップは、前記受け部の外面に当接する第1板部と、前記支持部材を挟んだ両側外方に対向して配置される一対のアーム部を有する第2板部と、前記第1板部及び前記第2板部をつなぐ連結部とを有し、前記第1板部と前記第2板部との間に前記受け部を挟み込むものであり、
    前記一対のアーム部は、前記受け部から離れる方向に凹状に膨出し、前記ロッカアームが前記頂部を支点としてバルブ開閉時の揺動方向と交差する方向に傾倒したときに、少なくとも一方が前記支持部材の外面に当接する傾倒規制部を有し、
    前記ロッカアームは、カムに接触するローラと、前記ローラを回転可能に支持する軸部と、前記軸部の両端部を支持する一対の対向壁とを有し、
    前記クリップは、前記第2板部が前記一対の対向壁間に挟まれ、前記支持部材の軸周りに回転規制状態に配置されるロッカアーム構造。
  3. 頂部を有する支持部材と、前記頂部を受ける受け部を有するロッカアームと、前記ロッカアームと前記支持部材とに跨って配置されるクリップとを備え、前記頂部の半球外面が前記受け部の半球内面に摺接し、前記ロッカアームが前記頂部を支点として揺動することにより、バルブの開閉を行うものであり、
    前記クリップは、前記受け部の外面に当接する第1板部と、前記支持部材を挟んだ両側外方に対向して配置される一対のアーム部を有する第2板部と、前記第1板部及び前記第2板部をつなぐ連結部とを有し、前記第1板部と前記第2板部との間に前記受け部を挟み込むものであり、
    前記一対のアーム部は、前記受け部から離れる方向に凹状に膨出し、前記ロッカアームが前記頂部を支点としてバルブ開閉時の揺動方向と交差する方向に傾倒したときに、少なくとも一方が前記支持部材の外面に当接する傾倒規制部を有し、
    前記傾倒規制部は、前記一対のアーム部の長さ方向に沿った直線状の凹状底面部を有し、前記直線状の凹状底面部が前記支持部材の外面に当接可能となるロッカアーム構造。
  4. 前記支持部材の外面のうち、前記一対のアーム部の少なくとも一方が当接する部位は、隣接する部位から段差なく連続する非溝面である請求項2または請求項3に記載のロッカアーム構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のロッカアーム構造における前記ロッカアームと前記クリップとからなり、前記クリップが前記ロッカアームに取り付けられてなるロッカアームユニット。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のロッカアーム構造における前記クリップ。
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