JP6546811B2 - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents

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本発明は、内燃機関のバルブを駆動すると共に、内燃機関の運転状況に応じてバルブの駆動状態を変更する可変動弁機構に関する。
可変動弁機構の中には、図10に示す従来例の可変動弁機構90がある。すなわち、この可変動弁機構90は、ピボット92と、ピボット92の上に揺動可能に載置されたロッカアーム93と、ロッカアーム93を周期的に押圧して揺動させることでバルブを駆動するカム91と、切替装置95とを備えている。
切替装置95は、ピボット92の上面に開口を備えたピボット内油路96と、ピボット内油路96の開口と対峙する開口を備えたアーム内油路97とを含み構成されている。そして、ピボット内油路96の開口からアーム内油路97の開口に切替油圧を供給することで、ロッカアーム93の揺動状態を切り替える。そして、このような切替構造を示す文献としては、次に示す特許文献1等がある。
米国特許出願公開第2004/74459号公報
上記の可変動弁機構90において、ピボット92が、バルブクリアランスを自動で埋めるラッシュアジャスタ等ではない場合、すなわち、図10に示すようなバルブクリアランス手動調整式のピボットである場合には、切替時に次に示す問題が発生するおそれがある。
すなわち、カム91がロッカアーム93を押圧しないベース円時に、図10aに示すように、カム91とロッカアーム93との間にバルブクリアランスCが形成される。この状態で図10bに示すように、ピボット内油路96の開口からアーム内油路97の開口に切替油圧を加えると、その切替油圧で、ロッカアーム93がピボット92からバルブクリアランスCが詰まるまで浮き上がり、それによりロッカアーム93とピボット92との間に隙間Sができる。
また、ピボット92がラッシュアジャスタであってバルブクリアランスCが形成されない場合であっても、次に示す場合には、切替完了後に上記と同様に隙間Sができる。すなわち、切替油圧により例えば休止状態(空振り状態)に切り替わり、その状態では、ロッカアーム93がその自重とロストモーションスプリングの反力とでのみピボット92に付勢される場合において、切替油圧が前記自重及び反力を上回る場合には、切替完了後に切替油圧でロッカアーム93がピボット92から浮き上がり、上記と同様に隙間Sができる。
それらの隙間Sから油漏れが発生する。そのため、油圧が低下して揺動状態の切替に不具合が発生する。また、油漏れにより油の循環が不足して、可変動弁機構90の各部に摩耗等が発生する。また、ロッカアーム93がベース円時に切替油圧で浮き、リフト時にカムの押圧力で沈むのを繰り返すことで異音が発生する。
そこで、ピボットからロッカアームが浮き上がらないようにして、油漏れを防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の内燃機関の可変動弁機構は、次のように構成されている。すなわち、可変動弁機構は、下面に半球状に凹む受け部を備えたロッカアームと、受け部に係入する半球部を備えたピボットと、ロッカアームを周期的に押圧して半球部の回りに揺動させることでバルブを駆動するカムと、切替装置とを備えている。そして、切替装置は、ピボット内に設けられて半球部の上面に半球部側開口を備えたピボット内油路と、ロッカアーム内に設けられて受け部の天井面に半球部側開口と対峙する受け部側開口を備えたアーム内油路と、ロッカアーム内に設けられて半球部側開口から受け部側開口に切替油圧が供給されたときにロッカアームの揺動状態を切り替える切替機構とを含んでいる。この可変動弁機構において、ロッカアームとピボットとの間に、受け部を半球部に押圧する付勢力を持ち、該付勢力により切替油圧で受け部が半球部から浮き上がるのを防止するクリップが設置され、クリップは、ロッカアームの幅方向である左右方向に延びる基部と、基部の左右両端から上方に延びるフランジとを備え、基部に、ピボットに外嵌される基部孔が貫設され、各フランジに、ロッカアームの左右の側面に突設された突起に外嵌されるフランジ孔が貫設されたことを特徴とする。
クリップの態様は、特に限定されないが、次の態様を例示する。但し、ピボットに対してクリップが相対揺動しないことで、クリップの変形がより抑制される点でiの態様であることが好ましい。
[i]ピボットに対してクリップが揺動不能に係合している。そのクリップに対してロッカアームが揺動可能に係合している。それにより、ピボット及びクリップに対してロッカアームが揺動可能に構成されている。
[ii]ピボットに対してクリップが揺動可能に係合している。そのクリップに対してロッカアームが固定されている。それにより、ピボットに対してクリップ及びロッカアームが揺動可能に構成されている。
本発明によれば、切替油圧で受け部が半球部から浮き上がるのを防止するクリップが設置されたことで、油漏れが防止される。
実施例1の可変動弁機構を示す斜視図である。 同可変動弁機構の分解斜視図である。 aは同可変動弁機構のクリップを示す斜視図、bは同クリップを異なる角度から見た斜視図である。 同可変動弁機構において、aは通常時のベース円時を示す側面断面図、bはその状態から休止時の状態に切り替えた時(休止時のベース円時)を示す側面断面図である。 同可変動弁機構において、aは通常時のノーズ時を示す側面断面図、bは休止時のノーズ時を示す側面断面図である。 aは同可変動弁機構のピボットを示す平面図、bはそのピボットをクリップの基部孔に挿入した状態を示す平面図、cはその状態からピボットに対してクリップを後方に変位させた状態を示す平面図、dはその状態からピボットの上にロッカアームを載置した状態を示す平面図である。 同可変動弁機構の通常時において、aはベース円時を示す側面図、bはノーズ時を示す側面図である。 実施例2の可変動弁機構の分解斜視図である。 aは同可変動弁機構のクリップを示す斜視図、bは同クリップを異なる角度から見た斜視図である。 従来例の可変動弁機構において、aは通常時のベース円時を示す側面断面図、bはその状態から切替油圧を加えた状態を示す側面断面図である。
ピボットは、バルブクリアランスを自動で埋めることのない手動調整式のピボットであっても、バルブクリアランスを自動で埋める自動調整式のピボット(ラッシュアジャスタ等)であってもよい。
ピボットが手動調整式である場合には、可変動弁機構にバルブクリアランスができるため、切替時(完了前)にバルブクリアランスが詰まることで受け部が半球部から浮き上がるのを、クリップで防止できる。それに加え、切替油圧により例えば休止状態(空振り状態)等に切り替わり、その状態では、ロッカアームの自重とロストモーションスプリングの反力とで受け部が半球部に付勢される場合において、切替油圧が前記自重及び反力を上回る場合には、切替完了後に受け部が半球部から浮き上がるのも、クリップで防止できる。
他方、ピボットが自動調整式(ラッシュアジャスタ等)である場合には、後者の効果、すなわち、休止状態等への切替完了後にロッカアームが浮き上るのを防止できるのに加えて、次の効果が得られる。すなわち、ロッカアームの浮上りを防止することでロストモーションスプリングの付勢力(前記反力)を小さくできる場合には、空振り時にピボット(プランジャ)が沈み込むリフトロスを小さくできる。
クリップの具体的な態様は、前記のとおり、クリップは、ロッカアームの幅方向である左右方向に延びる基部と、基部の左右両端から上方に延びるフランジとを備えている。そして、基部に、ピボットに外嵌される基部孔が貫設され、各フランジに、ロッカアームの左右の側面に突設された突起に外嵌されるフランジ孔が貫設されている。
上記のクリップの態様において、ピボットとクリップとの係合の態様は、特に限定されないが、次の態様を例示する。すなわち、ピボットは、半球部の下方に外径が半球部の外径未満の括れ部を備えている。その括れ部にクリップの基部孔が外嵌されている。より具体的には、次のi,iiの態様を例示する。
[i]クリップは、基部の後端から上方に延びる被係止片を備えている。そして、基部孔は、ロッカアームの先後方向に長い長孔であって、相対的に後側に、内径が半球部の外径以上の被挿入孔部を備え、相対的に先側に、内径が半球部の外径未満で括れ部の外径以上のロック孔部を備えている。そして、クリップは、被挿入孔部の内側に半球部を通して該内側に括れ部を挿入してから、クリップをピボットに対して後方に変位させると、ロック孔部の内側に括れ部が配されることでロック孔部が括れ部に外嵌され、その状態で半球部の上にロッカアームを載置して半球部を受け部に係入させると、被係止片がロッカアームの後方に配されて、クリップのピボットに対する先方への変位が規制される構成である。
[ii]クリップの基部孔は、その内径がピボットの半球部の外径未満であり、半球部に上方から押し込むと、弾性変形して拡径することで半球部を通過して括れ部に外嵌される構成である。
次に、本発明の実施例を示す。但し、本発明は実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成や形状を任意に変更して実施することもできる。
図1〜図7に示す本実施例1の可変動弁機構1は、カム10と、ピボット20と、ロッカアーム30と、切替装置50と、クリップ60とを含み構成されている。以下では、ロッカアーム30の長さ方向を先後方向といい、幅方向を左右方向という。
[カム10]
カム10は、図5等に示すように、左右方向に延びるカムシャフト19に突設されている。そのカムシャフト19は、内燃機関が2回転する毎に1回点する。このカム10は、断面形状が真円形のベース円11と、ベース円11から突出したノーズ12とから構成されている。そのベース円11とノーズ12とで、ロッカアーム30を周期的に押圧して揺動させる。なお、以下ではベース円11が作用するときをベース円時といい、ノーズ12が作用するときをノーズ時という。
[ピボット20]
ピボット20は、図4等に示すように、シリンダヘッド7に取り付けられている。このピボット20は、バルブクリアランス手動調整式のピボット20である。よって、ラッシュアジャスタ等のように、バルブクリアランスCを自動で埋めることはない。このピボット20は、上端部に半球部23を備え、半球部23の下方に、外径が半球部23の外径未満の括れ部26を備えている。
[ロッカアーム30]
ロッカアーム30は、図5等に示すように、アウタアーム31と、その幅方向(左右方向)の内側にあるインナアーム41とからなる。アウタアーム31は、その後部の下面に、半球状に凹む受け部32を備えている。その受け部32に、ピボット20の半球部23が係入されている。その半球部23の求心が、アウタアーム31の揺動中心になっている。そのアウタアーム31の先端部に、インナアーム41の先端部が連結軸43,43を介して相対揺動可能に軸着されている。そして、インナアーム41の後部には、ローラ46がローラ軸47を介して回転可能に取り付けられている。そのローラ46がカム10に回転可能に当接している。
そして、アウタアーム31とインナアーム41との間には、図1等に示すように、ロストモーションスプリング49,49が取り付けられている。そのロストモーションスプリング49は、捩りコイルバネであって、アウタアーム31の後部の左右の側面に突設されたロストモーション用突起34,34に外嵌されている。そのロストモーションスプリング49,49が、インナアーム41をカム10に付勢している。そして、そのロストモーションスプリング49,49の反力で、アウタアーム31の受け部32を半球部23に付勢している。なお、図1及び図7では、クリップ60が見やすいように、ロストモーションスプリング49の下部の図示を省略している。
[切替装置50]
切替装置50は、図4等に示すように、油路51,52,53と、切替機構54とを含み構成されている。油路51,52,53は、シリンダヘッド7内に設けられたシリンダヘッド内油路51と、ピボット内に設けられたピボット内油路52と、ロッカアーム30(アウタアーム31)の後部内に設けられたアーム内油路53とからなる。そして、ピボット内油路52は、ピボット20の側面にシリンダヘッド内油路51から油圧を取り込むための側面側開口52aを備えると共に、半球部23の上面に半球部側開口52bを備えている。そして、アーム内油路53は、受け部32の天井面に半球部側開口52bと対峙する受け部側開口53aを備えている。
切替機構54は、切替ピン55とスプリング56とを含み構成されている。切替ピン55は、アウタアーム31の後部内に先後方向に変位可能に設置されている。そして、切替ピン55には、スプリング56の付勢力が先方に向けて加わると共に、アーム内油路53の油圧が後方に向けて加わるようになっている。
そして、油路51,52,53の油圧が通常圧になる通常時には、切替ピン55は、図4aに示すように、スプリング56の付勢力で、相対的に先側にある通常位置p1に配される。その通常位置p1は、アウタアーム31の後部内から切替ピン55が先方に突出して、インナアーム41の後端部にある被係止部45の下方に切替ピン55の先部が入り込むことで、アウタアーム31に対してインナアーム41を相対揺動不能に係止する位置である。そのため、通常時には、図5aに示すように、カム10のノーズ12によってインナアーム41のローラ46が押圧されると、インナアーム41と一緒にアウタアーム31が半球部23の求心回りに揺動して、アウタアーム31の先端部にある押圧部38でバルブ8を押圧して駆動する。
他方、油路51,52,53の油圧が通常圧よりも高い切替油圧になる休止時には、切替ピン55は、図4bに示すように、切替油圧で、相対的に後側にある休止位置p2に配される。その切替油圧は、シリンダヘッド内油路51からピボット内油路52を経てアーム内油路53に供給されることで、切替ピン55に伝えられる。よって、ピボット内油路52とアーム内油路53との間では、半球部側開口52bから受け部側開口53aに切替油圧が供給される。そして、休止位置p2は、アウタアーム31の後部内に切替ピン55が退入してその先部が被係止部45の下方に入り込まなくなることで、アウタアーム31に対するインナアーム41の係止が解除される位置である。そのため、休止時には、図5bに示すように、カム10のノーズ12によってインナアーム41のローラ46が押圧されると、インナアーム41のみが先端部の連結軸43を中心に揺動して空振りをする。そのため、アウタアーム31が揺動することも、その先端部にある押圧部38でバルブ8を押圧して駆動することもない。
そして、通常時のベース円時には、図4aに示すように、切替ピン55と被係止部45との間にバルブクリアランスCができる。そのため、カム10の付勢力は受け部32にまで直接的(ロストモーションスプリング49を介さず)には伝わらない。よって、ロッカアーム30の自重とロストモーションスプリング49の反力とで受け部32が半球部23に付勢される。そして、そのことは、図4b,図5bに示す休止時(ベース円時及びノーズ時の両方)においても、被係止部45が切替ピン55に当接しないため同様である。他方、図5aに示す通常時のノーズ時には、被係止部45が切替ピン55に当接する。そのため、カム10の付勢力は受け部32にまで直接的に伝わる。よって、主にカム10のノーズ12によるロッカアーム30の付勢力により受け部32が半球部23に付勢される。
[クリップ60]
クリップ60は、図3等に示すように、基部61と、被係止片67と、フランジ71,71とを含み構成されている。基部61は、左右方向に延びており、その左右中央部に基部孔62が貫設されている。その基部孔62は、先後方向に長い長孔であって、相対的に後側に被挿入孔部62aを備え、相対的に先側にロック孔部62bを備えている。被挿入孔部62aの内径は、半球部23の外径以上である。また、ロック孔部62bの内径は、半球部23の外径未満で括れ部26の外径以上である。そのロック孔部62bは、基部61の略中央に位置している。
被係止片67は、基部61の後端から上方に延びている。その被係止片67には、基部孔62の被挿入孔部62aの後端に繋がる形で逃し孔68が貫設されている。その逃し孔68は、半球部23を被挿入孔部62aに通したときに、半球部23が被係止片67と干渉(接触)するのを避けるための孔である。フランジ71,71は、基部61の左右両端から上方に延びている。そして、各フランジ71,71に、フランジ孔73,73が貫設されている。
そして、図6bに示すように、被挿入孔部62aの内側に半球部23を通して該内側に括れ部26を挿入してから、図6cに示すように、クリップ60をピボット20に対して後方に変位させると、ロック孔部62bの内側に括れ部26が配されることでロック孔部62bが括れ部26に外嵌される。その状態で、図6dに示すように、半球部23の上にロッカアーム30を載置して半球部23を受け部32に係入させると、被係止片67がロッカアーム30の後方に配されて、クリップ60のピボット20に対する先方への変位が規制される。よって、ロック孔部62bが括れ部26から外れてしまうことはない。以上により、ピボット20に対してクリップ60が揺動不能に係合する。
そして、このとき、図7aに示すように、フランジ孔73,73が、アウタアーム31の後部の左右の側面に突設された突起37,37に外嵌される。そのフランジ孔73,73は、突起37,37よりもロッカアーム30の揺動方向(アウタアーム31の揺動方向)に大きい。そのため、図7b等に示すように、クリップ60(フランジ71)に対してロッカアーム30が揺動可能になる。以上により、クリップ60に対してロッカアーム30が揺動可能に係合する。そして、クリップ60に対するロッカアーム30の揺動中心線Xは、半球部23に対するロッカアーム30の揺動中心と揃っている。よって、揺動中心線Xは、図2に示すように、半球部23の求心を通っている。よって、クリップ60がピボット20に対して相対的に動かなくなり、クリップ60の変形がより抑制される。
そして、クリップ60は、受け部32を半球部23に押圧する付勢力を持っている。その付勢力は、次に示す浮上力以上の力である。すなわち、その浮上力とは、図4bに示すように油路51,52,53に切替油圧を加える切替時に、半球部側開口52bから受け部側開口53aへの切替油圧が、ロッカアーム30の自重及びロストモーションスプリング49の反力を上回ることで発生する浮上力である。よって、その浮上力により半球部23から受け部32がバルブクリアランスCが詰まるまで浮き上がるのが、クリップ60の付勢力により防止される。そして、切替完了後(休止時)においても、少なくともベース円時には切替油圧が前記自重及び反力を上回ることで前記浮上力は発生するが、クリップ60の付勢力により受け部32が半球部23から浮き上がるのが防止される。
本実施例によれば、切替油圧で受け部32が半球部23から浮き上がるのを防止するクリップ60が設置されたことで、油漏れが防止される。そのため、油漏れにより油圧が低下して休止への切替に不具合が発生するおそれがない。また、油漏れにより油の循環が不足して可変動弁機構1の各部に摩耗等が発生するおそれもない。また、ロッカアーム30の受け部32がベース円時に切替油圧で浮き、リフト時にカム10の押圧力で沈むの繰り返すことで異音が発生するおそれもない。
図8,9に示す本実施例2の可変動弁機構2は、実施例1と比較して次に示す点で相違し、その他の点で同様である。すなわち、クリップ60は、被係止片67を備えていない。そして、基部孔62は、その内径がピボット20の半球部23の外径未満の真円形の孔である。そして、基部孔62を半球部23に上方から押し込むと、弾性変形して拡径することで半球部23を通過して括れ部26に外嵌される。本実施例2によれば、クリップ60をよりシンプルにすることができる。但し、機能上重要な半球部23にキズが付く心配がない点では、実施例1の方が有利である。
1 可変動弁機構(実施例1)
2 可変動弁機構(実施例2)
8 バルブ
10 カム
20 ピボット
23 半球部
26 括れ部
30 ロッカアーム
32 受け部
50 切替装置
52 ピボット内油路
52b 半球部側開口
53 アーム内油路
53a 受け部側開口
54 切替機構
60 クリップ
61 基部
62 基部孔
62a 被挿入孔部
62b ロック孔部
67 被係止部
71 フランジ
73 フランジ孔

Claims (5)

  1. 下面に半球状に凹む受け部(32)を備えたロッカアーム(30)と、受け部(32)に係入する半球部(23)を備えたピボット(20)と、ロッカアーム(30)を周期的に押圧して半球部(23)の回りに揺動させることでバルブ(8)を駆動するカム(10)と、切替装置(50)とを備え、
    切替装置(50)は、ピボット(20)内に設けられて半球部(23)の上面に半球部側開口(52b)を備えたピボット内油路(52)と、ロッカアーム(30)内に設けられて受け部(32)の天井面に半球部側開口(52b)と対峙する受け部側開口(53a)を備えたアーム内油路(53)と、ロッカアーム(30)内に設けられて半球部側開口(52b)から受け部側開口(53a)に切替油圧が供給されたときにロッカアーム(30)の揺動状態を切り替える切替機構(54)とを含む内燃機関の可変動弁機構において、
    ロッカアーム(30)とピボット(20)との間に、受け部(32)を半球部(23)に押圧する付勢力を持ち、該付勢力により切替油圧で受け部(32)が半球部(23)から浮き上がるのを防止するクリップ(60)が設置され、
    クリップ(60)は、ロッカアーム(30)の幅方向である左右方向に延びる基部(61)と、基部(61)の左右両端から上方に延びるフランジ(71)とを備え、
    基部(61)に、ピボット(20)に外嵌される基部孔(62)が貫設され、各フランジ(71)に、ロッカアーム(30)の左右の側面に突設された突起(37)に外嵌されるフランジ孔(73)が貫設されたことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  2. ピボット(20)に対してクリップ(60)が揺動不能に係合し、クリップ(60)に対してロッカアーム(30)が揺動可能に係合したことで、ピボット(20)及びクリップ(60)に対してロッカアーム(30)が揺動可能に構成された請求項1記載の内燃機関の可変動弁機構。
  3. ピボット(20)は、半球部(23)の下方に外径が半球部(23)の外径未満の括れ部(26)を備え、括れ部(26)にクリップ(60)の基部孔(62)が外嵌された請求項1又は2記載の内燃機関の可変動弁機構。
  4. クリップ(60)は、基部(61)の後端から上方に延びる被係止片(67)を備え、基部孔(62)は、ロッカアーム(30)の先後方向に長い長孔であって、相対的に後側に、内径が半球部(23)の外径以上の被挿入孔部(62a)を備え、相対的に先側に、内径が半球部(23)の外径未満で括れ部(26)の外径以上のロック孔部(62b)を備え、
    クリップ(60)は、被挿入孔部(62a)の内側に半球部(23)を通して該内側に括れ部(26)を挿入してから、クリップ(60)をピボット(20)に対して後方に変位させると、ロック孔部(62b)の内側に括れ部(26)が配されることでロック孔部(62b)が括れ部(26)に外嵌され、その状態で半球部(23)の上にロッカアーム(30)を載置して半球部(23)を受け部(32)に係入させると、被係止片(67)がロッカアーム(30)の後方に配されて、クリップ(60)のピボット(20)に対する先方への変位が規制される構成である請求項記載の内燃機関の可変動弁機構。
  5. クリップ(60)の基部孔(62)は、その内径がピボット(20)の半球部(23)の外径未満であり、半球部(23)に上方から押し込むと、弾性変形して拡径することで半球部(23)を通過して括れ部(26)に外嵌される構成である請求項記載の内燃機関の可変動弁機構。
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