JP6691459B2 - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents
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加えて、後述する構成[ア]、[イ]と[ウ]の組み合わせ、[エ]、又は態様[1]を特徴として備えている。
[ア]出力アームは、第一入力アームの一側方に設けられた一方の出力サイド部と、第一入力アームの他側方に設けられた他方の出力サイド部と、両出力サイド部を繋ぐ出力繋ぎ部とを含み構成されている。第二入力アームは、一方の出力サイド部よりも前記一側方に設けられた一方の第二入力サイド部と、他方の出力サイド部よりも前記他側方に設けられた他方の第二入力サイド部と、両第二入力サイド部を繋ぐ第二入力繋ぎ部とを含み構成されている。切替ピンは、出力繋ぎ部に設置され、第一位置は、切替ピンの一端側が出力繋ぎ部と第一入力アームとの間を跨ぎ、切替ピンの他端側が出力繋ぎ部と第二入力繋ぎ部との間を跨がない位置であり、第二位置は、切替ピンの一端側が出力繋ぎ部と第一入力アームとの間を跨がず、切替ピンの他端側が出力繋ぎ部と第二入力繋ぎ部との間を跨ぐ位置である。
[イ]切替ピンは、円柱状の形状をしており、一端側には、円形の断面の一部をD字状にカットした形状の一方のDカット部が設けられ、他端側には、円形の断面の一部をD字状にカットした形状の他方のDカット部が設けられていることである。
[ウ]切替ピンの第二位置から第一位置への変位の際には、一方のDカット部が第一入力アームに相対回動不能に当接してから、他方のDカット部が第二入力アームに当接しなくなり、切替ピンの第一位置から第二位置への変位の際には、他方のDカット部が第二入力アームに相対回動不能に当接してから、一方のDカット部が第一入力アームに当接しなくなることである。
このようにすれば、常に少なくともどちらかのDカット部が第一入力アーム又は第二入力アームに相対回動不能に当接することになるので、回止め(溝)なしでも切替ピンが回らなくなり、該回止めを廃止することができるからである。そして、回止めを廃止することで、その分だけ油圧シール面を増やすことができ、切替レスポンスが向上するからである。
[エ]第一入力アームを第一カム側に付勢すると共にその反力で第二入力アームを第二カム側に付勢することで、第一状態の時には、第二入力アームを第二カムに付勢し、第二状態の時には、第一入力アームを第一カムに付勢するロストモーションスプリングを備えていることである。
[1]切替ピンは、長さ方向中間部に径方向外方に突出した拡径部を備えている。変位装置は、拡径部を弾性力で第一位置側及び第二位置側のうちの一方に付勢するスプリングと、拡径部を油圧で第一位置側及び第二位置側のうちの他方に押圧する油圧装置とを含み構成されている(実施例1,2)。
[2]切替ピンは、長さ方向中間部に径方向外方に突出した拡径部を備えている。変位装置は、拡径部を油圧で第一位置側に押圧する第一油圧装置と、拡径部を油圧で第二位置側に押圧する第二油圧装置とを含み構成されている。
[3]切替ピンは、一端側に径方向外方に突出した一方の拡径部を備え、他端側に径方向外方に突出した他方の拡径部を備えている。変位装置は、一方の拡径部を弾性力で第一位置側に付勢するスプリングと、他方の拡径部を油圧で第二位置側に押圧する油圧装置とを含み構成されている(実施例3)。
[4]切替ピンは、一端側に径方向外方に突出した一方の拡径部を備え、他端側に径方向外方に突出した他方の拡径部を備えている。変位装置は、一方の拡径部を油圧で第一位置側に押圧する第一油圧装置と、他方の拡径部を油圧で第二位置側に押圧する第二油圧装置とを含み構成されている。
図4,図5に示すカムシャフト9は、内燃機関が2回転する毎に1回転する。カムシャフト9には、第一カム10が形成されると共に、その両側方に2つの第二カム20が形成されている。第一カム10は、断面形状が円形の第一ベース円11と、第一ベース円11から突出した第一ノーズ13とを含み構成されている。各第二カム20は、断面形状が円形の第二ベース円22と、第二ベース円22から突出した第二ノーズ25とを含み構成されている。リフト量は、第一ノーズ13の方が第二ノーズ25よりも大きくなっており、作用角は、第一ノーズ13よりも第二ノーズ25の方が大きくなっている。よって、図7に示すように、第一状態のリフト曲線C1と第二状態のリフト曲線C2とは交差している。
ロッカアーム29は、図1,図2等に示すように、第一入力アーム30と、出力アーム40と、第二入力アーム50とを含み構成されている。
切替装置69は、図3等に示すように、切替ピン70と変位装置80とを含み構成されている。
[A]図4に示す第一状態のときには、出力アーム40と第二入力アーム50との連結が解除され、図5に示す第二状態のときには、出力アーム40と第一入力アーム30との連結が解除されるため、図7に示すように、第一状態のリフト曲線C1と第二状態のリフト曲線C2とを交差させることができる。よって、カム10,20のプロフィールの設計の自由度が上がり、燃費を向上させることも可能になる。
[B]択一的に第一及び第二入力アーム30,50のうちの一方を出力アーム40に連結する構成を、1本の切替ピン70で実現できる。そのため、ピンが3本必要な従来例2に比べて、可変動弁機構1の構造がシンプルになる。
[C]第一入力アーム30の外側に、出力アーム40が設けられ、その出力アーム40のさらに外側に第二入力アーム50が設けられているため、出力アーム40の一側方に第一入力アーム30を設け、他側方に第二入力アーム50を設ける場合に比べて、ロッカアーム29の幅方向のバランスが良い。そのため、本実施例のように、ロッカアーム29をピボット(プランジャ94)により一点で支持することも可能になる。
[D]常に少なくともどちらかのDカット部73d,75dが第一又は第二入力アーム30,50に相対回動不能に当接するため、従来必要であって回止め(溝)なしでも、切替ピン70が回らない。そのため、回止めを廃止できる。そして、回止めを廃止することで、その分だけ油圧シール面を増やすことができ、切替レスポンスが向上する。
2 可変動弁機構(実施例2)
3 可変動弁機構(実施例3)
10 第一カム
20 第二カム
30 第一入力アーム
40 出力アーム
40a 一方の出力サイド部
40b 他方の出力サイド部
40d 後側の出力繋ぎ部
50 第二入力アーム
50a 一方の第二入力サイド部
50b 他方の第二入力サイド部
50d 後側の第二入力繋ぎ部
60 ロストモーションスプリング
63 一方の延出部
64 コイル部
65 他方の延出部
70 切替ピン
73 切替ピンの一端側
73d 前側のDカット部(一方のDカット部)
74 切替ピンの拡径部
75 切替ピンの他端側
75d 後側のDカット部(他方のDカット部)
80 変位装置
83 スプリング
85 油圧装置
P1 第一位置
P2 第二位置
Claims (5)
- 第一カム(10)に駆動されて揺動する第一入力アーム(30)と、
第二カム(20)に駆動されて揺動する第二入力アーム(50)と、
第一入力アーム(30)と第二入力アーム(50)との間に設けられて揺動時にバルブを駆動する出力アーム(40)と、
一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨ぎ、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨がない第一位置(P1)と、一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨がず、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨ぐ第二位置(P2)とに変位可能に設けられた切替ピン(70)と、
切替ピン(70)を第一位置(P1)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第一入力アーム(30)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第一カム(10)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第一状態に切り替え、切替ピン(70)を第二位置(P2)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第二入力アーム(50)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第二カム(20)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第二状態に切り替える変位装置(80)と
を備えた内燃機関の可変動弁機構において、
第一入力アーム(30)内及び第二入力アーム(50)内のいずれにも、変位装置(80)の力を切替ピン(70)に伝える介在ピンは設置されることなく、出力アーム(40)内に変位装置(80)が設けられ、変位装置(80)は、出力アーム(40)内で切替ピン(70)を第一位置(P1)側と第二位置(P2)側とに押圧するように構成され、
出力アーム(40)は、第一入力アーム(30)の一側方に設けられた一方の出力サイド部(40a)と、第一入力アーム(30)の他側方に設けられた他方の出力サイド部(40b)と、両出力サイド部(40a,40b)を繋ぐ出力繋ぎ部(40d)とを含み構成され、
第二入力アーム(50)は、一方の出力サイド部(40a)よりも前記一側方に設けられた一方の第二入力サイド部(50a)と、他方の出力サイド部(40b)よりも前記他側方に設けられた他方の第二入力サイド部(50b)と、両第二入力サイド部(50a,50b)を繋ぐ第二入力繋ぎ部(50d)とを含み構成され、
切替ピン(70)は、出力繋ぎ部(40d)に設置され、第一位置(P1)は、切替ピンの一端側(73)が出力繋ぎ部(40d)と第一入力アーム(30)との間を跨ぎ、切替ピンの他端側(75)が出力繋ぎ部(40d)と第二入力繋ぎ部(50d)との間を跨がない位置であり、第二位置(P2)は、切替ピンの一端側(73)が出力繋ぎ部(40d)と第一入力アーム(30)との間を跨がず、切替ピンの他端側(75)が出力繋ぎ部(40d)と第二入力繋ぎ部(50d)との間を跨ぐ位置であることを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。 - 第一カム(10)に駆動されて揺動する第一入力アーム(30)と、
第二カム(20)に駆動されて揺動する第二入力アーム(50)と、
第一入力アーム(30)と第二入力アーム(50)との間に設けられて揺動時にバルブを駆動する出力アーム(40)と、
一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨ぎ、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨がない第一位置(P1)と、一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨がず、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨ぐ第二位置(P2)とに変位可能に設けられた切替ピン(70)と、
切替ピン(70)を第一位置(P1)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第一入力アーム(30)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第一カム(10)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第一状態に切り替え、切替ピン(70)を第二位置(P2)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第二入力アーム(50)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第二カム(20)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第二状態に切り替える変位装置(80)と
を備えた内燃機関の可変動弁機構において、
第一入力アーム(30)内及び第二入力アーム(50)内のいずれにも、変位装置(80)の力を切替ピン(70)に伝える介在ピンは設置されることなく、出力アーム(40)内に変位装置(80)が設けられ、変位装置(80)は、出力アーム(40)内で切替ピン(70)を第一位置(P1)側と第二位置(P2)側とに押圧するように構成され、
切替ピン(70)は、円柱状の形状をしており、一端側(73)には、円形の断面の一部をD字状にカットした形状の一方のDカット部(73d)が設けられ、他端側(75)には、円形の断面の一部をD字状にカットした形状の他方のDカット部(75d)が設けられ、
切替ピン(70)の第二位置(P2)から第一位置(P1)への変位の際には、一方のDカット部(73d)が第一入力アーム(30)に相対回動不能に当接してから、他方のDカット部(75d)が第二入力アーム(50)に当接しなくなり、
切替ピン(70)の第一位置(P1)から第二位置(P2)への変位の際には、他方のDカット部(75d)が第二入力アーム(50)に相対回動不能に当接してから、一方のDカット部(73d)が第一入力アーム(30)に当接しなくなることを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。 - 第一カム(10)に駆動されて揺動する第一入力アーム(30)と、
第二カム(20)に駆動されて揺動する第二入力アーム(50)と、
第一入力アーム(30)と第二入力アーム(50)との間に設けられて揺動時にバルブを駆動する出力アーム(40)と、
一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨ぎ、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨がない第一位置(P1)と、一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨がず、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨ぐ第二位置(P2)とに変位可能に設けられた切替ピン(70)と、
切替ピン(70)を第一位置(P1)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第一入力アーム(30)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第一カム(10)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第一状態に切り替え、切替ピン(70)を第二位置(P2)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第二入力アーム(50)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第二カム(20)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第二状態に切り替える変位装置(80)と
を備えた内燃機関の可変動弁機構において、
第一入力アーム(30)内及び第二入力アーム(50)内のいずれにも、変位装置(80)の力を切替ピン(70)に伝える介在ピンは設置されることなく、出力アーム(40)内に変位装置(80)が設けられ、変位装置(80)は、出力アーム(40)内で切替ピン(70)を第一位置(P1)側と第二位置(P2)側とに押圧するように構成され、
第一入力アーム(30)を第一カム(10)側に付勢すると共にその反力で第二入力アーム(50)を第二カム(20)側に付勢することで、第一状態の時には、第二入力アーム(50)を第二カム(20)に付勢し、第二状態の時には、第一入力アーム(30)を第一カム(10)に付勢するロストモーションスプリング(60)を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。 - ロストモーションスプリング(60)は、コイル部(64)と、コイル部(64)から延びて第一入力アーム(30)に当接する第一延出部(63)と、コイル部(64)から延びて第二入力アーム(50)に当接する第二延出部(65)とを含み構成された請求項3記載の内燃機関の可変動弁機構。
- 第一カム(10)に駆動されて揺動する第一入力アーム(30)と、
第二カム(20)に駆動されて揺動する第二入力アーム(50)と、
第一入力アーム(30)と第二入力アーム(50)との間に設けられて揺動時にバルブを駆動する出力アーム(40)と、
一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨ぎ、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨がない第一位置(P1)と、一端側(73)が出力アーム(40)と第一入力アーム(30)との間を跨がず、他端側(75)が出力アーム(40)と第二入力アーム(50)との間を跨ぐ第二位置(P2)とに変位可能に設けられた切替ピン(70)と、
切替ピン(70)を第一位置(P1)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第一入力アーム(30)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第一カム(10)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第一状態に切り替え、切替ピン(70)を第二位置(P2)に変位させることで、第一及び第二入力アーム(30,50)のうち第二入力アーム(50)のみを出力アーム(40)に連結し、それにより第二カム(20)のプロフィールに従いバルブ(7)を駆動する第二状態に切り替える変位装置(80)と
を備えた内燃機関の可変動弁機構において、
第一入力アーム(30)内及び第二入力アーム(50)内のいずれにも、変位装置(80)の力を切替ピン(70)に伝える介在ピンは設置されることなく、出力アーム(40)内に変位装置(80)が設けられ、変位装置(80)は、出力アーム(40)内で切替ピン(70)を第一位置(P1)側と第二位置(P2)側とに押圧するように構成され、
切替ピン(70)は、長さ方向中間部に径方向外方に突出した拡径部(74)を備え、
変位装置(80)は、拡径部(74)を弾性力で第一位置(P1)側及び第二位置(P2)側のうちの一方に付勢するスプリング(83)と、拡径部(74)を油圧で第一位置(P1)側及び第二位置(P2)側のうちの他方に押圧する油圧装置(85)とを含み構成されたことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
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