JP2010209553A - ボックス支持具、ボックス支持装置及びボックス支持具の取着方法 - Google Patents

ボックス支持具、ボックス支持装置及びボックス支持具の取着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボックスを支持具に安定して作業性良く強固に支持させる。
【解決手段】配線ボックス21の底壁22の背面23に取着される本体3と、本体3に立設されて配線ボックス21の底壁22に設けられた挿通孔24に挿通される保持片11とを備えた。そして、この保持片11は、配線ボックス21の底壁22の背面23から内方に突出する長さを有するものとした。更に、保持片11の先端側12に、基端側13が配線ボックス21の挿通孔24の周縁24aを支点として底壁22に沿うように折り曲げられる際にドライバ工具41が係止する貫通孔15からなる係止部14を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の壁裏にコンクリート埋設され或いは柱等に取付けられて壁裏空間に収容される配線ボックス等のボックスを支持して壁裏の構造体に固定するために用いられるボックス支持具、ボックス支持装置及びボックス支持方法に関するものである。
前記壁裏に取付けられる配線ボックスは、壁裏に配線されたケーブル等の配線材が壁面に設けられた引出孔を挿通して内部に引き出される。この配線ボックスは、例えば、図8に示すように、壁裏に構造体として配筋された鉄筋に取付けられた鉄製丸棒等からなるバー材31に支持具71が取着され、この支持具71に取着されて支持されることにより前記構造体に取付固定される。この種の支持具71は金属板材の一部を切り起こしてなる爪状の折曲げ突起からなる保持片72を配線ボックス21の底壁22の背面23から底壁22に設けられた挿通孔24に挿入させた後、配線ボックス21の内部で工具を用いて保持片72を底壁22に沿うように直角に折り曲げることにより配線ボックス21を支持している。
ところで、配線ボックス21を支持具71に支持させるときに、プライヤ、ペンチ等の把持工具を用いて支持具71の保持片72を折り曲げる場合は、配線ボックス21内の狭い空間内での作業となるとともに、配線ボックス21の側壁25が邪魔になって作業しにくい。加えて、把持工具で一旦保持片72を把持し所定角度まで折り曲げ傾倒させてから位置を変えて工具の先端で保持片72の先端側を側方から押し付け底壁22の内面にまで折り曲げることになるから、傾倒と押し付けとの2段操作となり手間もかかった。
また、マイナスドライバやプラスドライバのドライバ工具を使用して、その先端で保持片72を側方から押し付けながら折り曲げる場合は、ドライバ工具の先端が当接する保持片72が平板に形成されているとともに、保持片72自体が所要の剛性、強度を有しているから、押し付け時に平面上を滑り易く工具の先端が保持片72から反れて配線ボックス21の底壁22に当たってこれを傷付けたりすることがあった。そして、保持片72の平面上を滑り易いことから、最終位置まで確実に押し付けることなく折り曲げを終了してしまうこともあり、その場合は、締付けが緩くなってがたつきを生じたりすることもあった。
一方、そのような作業性を改善すべく、特開2006−336252公報には、人の手指で容易に折り曲げることのできる支持具が提案されている。この公報に記載の支持具は、図9に示すように、保持片82である細長の折曲げ突起の幅方向中央に長手方向に細長の貫通孔83が設けられている。この支持具81によれば、細長の貫通孔83の形成部分で折曲することにより、手指による小さい力でも折り曲げることが可能となるから、取扱性が良く、作業性が向上する。
特開2006−336252公報
しかし、前記公報に記載の支持具81は、細長の貫通孔83が設けられているため、手指による折り曲げが可能であって作業性は向上するものの、小さい力で折り曲げ可能とした分、締付強度、取着強度は小さいから、板材の弾性的な戻りなどによって緩みが生じ易く、支持部分にがたつきを生じ易かった。このような緩みが生ずると、配線ボックス21が傾いた状態で設置されることがあった。また、配線ボックス21ががたつくことにより図8に示す壁面の接続孔26に接続された電線管などの管体との接続部が振動したりこの接続部に無理な力が加わってこの部分を損傷させたりする虞もあった。なお、締付強度を大きくすべく保持片82の板厚を大きくするなどしてその板材の剛性、強度を増せば、手指のみによる折り曲げは困難または不能である。
そこで、本発明は、ボックスを安定して作業性良くしかも強固に支持し得るボックス支持具、ボックス支持装置及びボックス支持具の取着方法の提供を課題とするものである。
請求項1のボックス支持具は、ボックスを支持して構造体に固定させるものであって、前記ボックスの底壁背面に取着される本体と、前記本体に立設されて前記ボックスの底壁に設けられた挿通孔に挿通される保持片とを備えている。そして、この保持片は、ボックスの底壁背面から内方に突出する長さを有するとともに、先端側に、基端側が前記ボックスの挿通孔の周縁を支点として前記底壁に沿うように折り曲げられる際に工具が係止する係止部が設けられている。
これにより、支持具は工具が係止する係止部が保持片の先端側に設けられているので、折り曲げの際、工具の先端は保持片の一定位置に保持される。その結果、工具の先端が保持片の平面上を滑り、反れて外れたりするのが防止される。したがって、安定して円滑に保持片の折曲げ作業を行なうことができる。そして、係止部が先端側に設けられているので、小さい力で工具を押し付け、保持片を折り曲げることができる。なお、保持片の先端側とは、折り曲げられる基端側と対照となる部分であり、保持片の中間付近までの範囲を含めた比較的広範囲の部分を意味する。
また、工具の先端を保持片の係止部に挿し込んだり引掛けることにより、支持具の本体をボックスの底壁側に強く引き寄せながらボックスの底壁の背面と支持具の本体とが互いに密着する状態に折り曲げることもできる。これにより、保持片を強固に締付けてボックスを支持させることができる。そして、このとき、工具の長さ方向の中間部分をボックスの側壁の端面に当接させ、この当接部をてこの支点として工具の柄側を押し下げ、反対の工具の先端側をボックスの底壁と反対の開口側に引き上げるようにして支持具の本体をボックスの底壁背面に密着させながら、保持片の先端側を底壁に向けて押し付けることにより保持片を折り曲げることも可能であるから、支持具の本体を一層強くボックスの底壁側に引き寄せながら折り曲げて保持片を強固に締付けボックスを支持させることもできる。
なお、前記保持片は本体の一部を切欠するなどして形成することができる。
また、係止部は、具体的には、貫通孔や段部或いは凹部などで形成することができる。
工具は、保持片の係止部に挿し込んだり引掛けたりして係止させて折り曲げることができる各種工具を使用でき、特に、マイナスドライバ、プラスドライバは好適である。
請求項2のボックス支持具は、特に、係止部が、貫通孔または段部で形成されている。
請求項3のボックス支持具は、特に、係止部が、マイナスドライバやプラスドライバのドライバ工具の先端を挿し込みまたは引掛け可能な形状に形成されている。
請求項4のボックス装置は、底壁に挿通孔が設けられた有底箱状のボックスと、請求項1に記載のボックス支持具とを備えてなる。
請求項5のボックス装置は、特に、ボックスの挿通孔に、その開口を閉塞してコンクリート打設時のトロの侵入を防止するトロ侵入防止シートが貼着され、前記ボックス支持具の保持片が、前記トロ侵入防止シートを突き破り可能に形成されている。請求項5のボックスはコンクリート埋設型のボックスである。
請求項6のボックス支持具の取着方法は、ボックスの底壁背面から該底壁に設けられた挿通孔に請求項1に記載のボックス支持具の保持片を挿通した後、工具を前記ボックスの開口側から内部に挿入して該工具の先端を前記ボックス支持具の保持片の係止部に係止させつつ該保持片の基端側を前記挿通孔の周縁を支点として底壁に沿うように折り曲げることにより、該ボックスに該ボックス支持具を取着するものである。
請求項1、請求項4及び請求項6の発明は、保持片の先端側に工具が係止する係止部が設けられているので、保持片の折り曲げの際、工具の先端は保持片の一定位置に保持される。このため、押し付けによる折り曲げの際に、工具が保持片の面上を滑って外れるのを防止することができるため、ボックスを安定して作業性良く支持具に取着し支持させることができる。
また、工具を使用してこれを保持片の係止部に係止させつつ折り曲げるものであるから、保持片の板厚が大きく剛性、機械強度が大きくても小さい力で強固に締付けて支持させることができる。その結果、締付けの緩みによるがたつきを防止でき、ボックスが傾いた状態で設置されたり、ボックスのがたつきによりボックスの壁面に設けられた管体との接続部が振動したりこれに無理な力が加わってこの部分が損傷したりするのを防止することができる。
請求項2の発明は、係止部が、貫通孔または段部で形成されているので、保持片の係止部に工具の先端を挿し込んだり引掛けたりし易くなり、工具先端の滑りによる外れを確実に防止できる。
請求項3の発明は、係止部が、ドライバ工具の先端を挿し込みまたは引掛け可能な形状に形成されており、請求項2と同様に、工具先端の滑りによる外れを確実に防止できる。
請求項5の発明は、ボックスの貫通孔に、保持片の先端で突き破り可能なトロ侵入防止シートが貼着されているから、特に、コンクリート埋設のボックスにおいて、コンクリート打設時に、前記貫通孔からボックス内にコンクリートのトロが侵入するのを防止することができる。
本発明の実施形態の支持具を示す斜視図である。 図1の支持具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)のA−A切断線による断面図である。 図1の支持具に配線ボックスを支持させる方法を示す断面図である。 図3の支持方法の変形例を示す断面図である。 図1の保持片の各種変形例を示す平面図である。 図1の保持片の更に別の各種変形例を示す断面図である。 本発明の別の実施形態の支持具を示す斜視図である。 従来の支持具を示す斜視図である。 従来の別の支持具を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1及び図2において、支持具2は、配線ボックス21を支持してこれを構造体である壁鉄筋に結束して取付けられたバー材31に固定させるものである。支持具2は、配線ボックス21の底壁22の背面23に取着される本体3と、この本体3に立設されて配線ボックス21の底壁22に設けられた挿通孔24に挿通される保持片11とを備えている。そして、保持片11は、先端側12に、基端側13が配線ボックス21の挿通孔24の周縁24aを支点として底壁22に沿うように折り曲げられる際に工具が係止する係止部14が設けられている。このように形成された支持具2と配線ボックス21とはボックス支持装置1を構成する。以下、各構成部材について詳細に説明する。
まず、支持具2の基体となる本体3は、表面処理が施された鉄板等の金属板をプレス加工するなどにより形成されており、全体が略S字状の平板に形成されている。本体3の上下両端部には幅方向に沿ってバー材31を巻き込むようにしてこれに取着される上下一対の取着部4が形成されている。本体3の幅方向のほぼ中央には上端から下端に至り長さ方向に沿って平板状の本体3の剛性を高めるための補強凹部5が略S字状に設けられている。この補強凹部5の中間位置には、図3(c)に示すコンクリート打設用の型枠32に配線ボックス21を引き寄せてその開口29を型枠32に当接させるためのスタットボルトが螺着されるボルト孔6が設けられている。なお、本体3が略S字状の平板に形成されているのは、配線ボックス21の底壁22に設けられたノックアウトの打ち抜き等によって形成される接続孔26に管体である電線管を接続するための管接続具を取着すべく逃がし空所18を形成するためである。
更に、本体3において、ボルト孔6を挟んだ上下両側にはそれぞれボルト孔6側を基端側13として残して略U字状に切欠し、平面に対して直角方向に切り起こすことにより細長の保持片11が一体に立設されている。この上下一対の保持片11は、配線ボックス21の底壁22に設けられた上下一対の挿通孔24と対向する位置に形成されている。各保持片11は、配線ボックス21の底壁22の挿通孔24に対して底壁22の背面23から挿入したときに配線ボックス21の内方に突出する長さを有し、より具体的には、これを配線ボックス21の底壁22に沿って折り曲げたときに配線ボックス21を安定して確実に保持し得る長さを有している。また、各保持片11は、その先端で、後述する配線ボックス21の挿通孔24に貼着されたトロ侵入防止シート28を突き破り可能な強度を備えている。なお、保持片11の基端側13の部分は折り曲げ起点の位置を切欠の長さ方向において僅かに調整し得るよう、切欠の左右両起点に所定長さの切り込み19が設けられている。
そして、特に、各保持片11の先端側12には、基端側13が配線ボックス21の挿通孔24の周縁24aを支点として底壁22に沿うように直角に折り曲げられる際に工具が係止する係止部14が設けられている。この係止部14は、工具の先端を挿し込みまたは引掛け可能な円形状の貫通孔15で形成されている。なお、保持片11を直角に折り曲げる際の工具としては、マイナスドライバ、プラスドライバのドライバ工具41などが使用される。
一方、前記支持具2によって支持される配線ボックス21は、建物の壁裏にコンクリート埋設されるものであって、図1及び図3に示すように、一面が開口し底壁22を有する箱状体に形成されている。配線ボックス21の底壁22及び側壁25には既設の或いはノックアウトの打ち抜きにより形成される接続孔26が複数設けられている。接続孔26には、図示しないが、電線管を接続するための管接続具が取着され、電線管の内部に収容された電線材が接続孔26を挿通して配線ボックス21内に引き出されるようになっている。また、底壁22において支持具2の保持片11と対向する位置には、保持片11が挿通される上下一対の挿通孔24が設けられている。更に、底壁22の中央には支持具2のボルト孔6と対向してスタットボルトが螺着されるスタット孔27が設けられている。そして、配線ボックス21の底壁22の背面23には、図3(a)に示すように、挿通孔24の開口を閉塞してここからコンクリート打設時にトロが配線ボックス21の内部に侵入するのを防止するトロ侵入防止シート28が貼着されている。
前記支持具2がその上下両端において取付けられる上下2本のバー材31は所定の突張り強度を有する金属製の丸棒または角棒で形成されている。バー材31は、図示しないが、建物の壁裏に格子状に配筋された壁鉄筋等に結束されており、突張り力により支持具2を介して配線ボックス21を型枠32に押し付け、配線ボックス21の開口29を型枠32に当接させることもできる。
次に、上記のように構成された支持具2に配線ボックス21を支持させる方法を図3に基づいて説明する。
配線ボックス21を支持具2に支持させるには、まず、配線ボックス21の底壁22の背面23から、挿通孔24の開口を閉塞するトロ侵入防止シート28を支持具2の保持片11の先端で突き破りながら、図3(a)に示すように、保持片11を配線ボックス21の挿通孔24内に挿通させる。
次いで、図3(b)に示すように、プラスドライバやマイナスドライバのドライバ工具41を配線ボックス21の開口29から内部に挿入してドライバ工具41の先端を支持具2の保持片11の係止部14の貫通孔15に係止させつつ保持片11の基端側13を配線ボックス21の底壁22の挿通孔24の周縁24aを支点としてその底壁22の内面に沿うように折り曲げる。このとき、ドライバ工具41の先端を支持具2の保持片11の貫通孔15に挿し込みまたは引掛けるように係止させて配線ボックス21の底壁22に対して図3(b)の破線矢印で示す方向に引き上げながらドライバ工具41の先端で支持具2の保持片11を実線矢印で示す方向に向けて押し付けるようにする。これにより、保持片11は、支持具2の本体3が配線ボックス21の底壁22の背面23に密着した状態で直角に折り曲げられる。そして、配線ボックス21は強固に支持具2に取着され支持される。
図3(c)は支持具2の上下一対の保持片11の折り曲げを完了し、配線ボックス21が支持具2に支持された状態を示す。なお、図3においては、保持片11は、本体3の一部を切り起こして形成された切欠孔を埋めるような方向に折曲しているが、反対側である折り返し方向に折曲することもできる。このようにして配線ボックス21を支持具2に支持させ、構造体に固定した後は、型枠32を立設し、これを配線ボックス21の開口29に当接させてコンクリートを打設する。
ところで、支持具2の保持片11を折り曲げる際には、図4に示すように、ドライバ工具41の先端を保持片11の貫通孔15に係止させてから、ドライバ工具41の長さ方向の中間部分を配線ボックス21の側壁25の上端に載置し、その上端角部25aを支点としててこの作用によりドライバ工具41の先端を図4の破線矢印で示す方向に引き上げつつドライバ工具41の先端で支持具2の保持片11を実線矢印で示す方向に向けて押し付けるように操作すれば、更に支持具2と配線ボックス21との締付強度を大きくすることができる。即ち、このようにして折り曲げれば、支持具2の本体3を配線ボックス21の底壁22の背面23により強力に密着させた状態で保持片11を折り曲げることができ、配線ボックス21をより強固に支持具2に取着させ支持させることができる。また、配線ボックス21の側壁25の上端角部25aを支点とするてこの作用によりドライバ工具41の先端を引き上げつつ支持具2の保持片11を押し付けるから、より小さい力でより作業性良く保持片11の折り曲げ作業を行なうことができる。
ここで、支持具2と配線ボックス21との取着部分における状態及び上記折り曲げによる取着強度について付説すれば、まず、配線ボックス21の挿通孔24の内径は、挿通孔24内への支持具2の保持片11の挿通を容易とすべく通常保持片11の幅寸法より僅かに大きく形成されているため、挿通孔24に支持具2の保持片11を挿通した時点では、挿通孔24と保持片11の幅方向の両端部との間に隙間を生じており、この部分にがたつきを生ずる。しかし、保持片11が折り曲げられた後は、保持片11の幅方向の両端は一側に引張られて挿通孔24の周縁24aに圧接される。また、保持片11の基端側13の折曲部は挿通孔24の周縁24aの角部に強く押し付けられ、これを押し潰すようにして僅かに食い込むため、挿通孔24の周縁24aの角部には押し潰しの変形による弾発力が発生する。このため、保持片11の折曲部の内面と配線ボックス21の挿通孔24の周縁24aとは強固に密着する。これらの結果、保持片11の折り曲げ後は、配線ボックス21の挿通孔24と保持片11との間のがたつきはなくなり、配線ボックス21は特にこの折曲部において支持具2に強固に取着される。
次に、支持具2の作用を説明する。
支持具2は、保持片11の先端側12に工具が係止する係止部14が設けられ、この係止部14はドライバ工具41の先端を挿し込みまたは引掛け可能な貫通孔15で形成されているので、保持片11の折り曲げの際、保持片11の係止部14に工具の先端を挿し込んだり引掛け易くなるとともに、工具の先端は保持片11の一定位置に保持される。このため、押し付けて折り曲げる際に、工具が保持片11の面上を滑って外れるのを防止することができる。
また、係止部14が先端側12に設けられているので、小さい力で工具を押し付けて保持片11を折り曲げることができる。
更に、保持片11は、工具を使用して折り曲げられるものであるから、保持片11の板厚が大きく剛性が大きくても小さい力で締付けて支持させることができる。
これらにより、配線ボックス21を安定して作業性良く楽に支持具2に取着し支持させることができる。
加えて、工具の先端を保持片11の係止部14に引掛けることにより、支持具2の本体3をボックスの底壁22側に強く引き寄せながらボックスの底壁22の背面23と支持具2の本体3とが互いに密着する状態に折り曲げることができ、これにより、保持片11を強固に締付けて配線ボックス21を支持させることができる。
そして、このとき、ドライバ工具41の長さ方向の中間部分をボックスの側壁25の上端面に載置し、上端角部25aをてこの支点としてドライバ工具41の柄側を押し下げて反対の先端側12を配線ボックス21の開口29側に引き上げるようにして支持具2の本体3を配線ボックス21の底壁22の背面23に密着させながら、保持片11の先端側12を底壁22に向けて押し付けることにより保持片11を折り曲げるようにすれば、支持具2と配線ボックス21とは互いに一層強く引き付けられ、配線ボックス21は一層強固に支持具2に取着される。
その結果、配線ボックス21の支持における締付けの緩みを確実に防止することができ、それにより、配線ボックス21が傾いた状態で設置されたり、配線ボックス21のがたつきによりその壁面に設けられた電線管との接続部に振動や無理な力が加わってこの部分に損傷が生ずるのを防止することができる。
ところで、上記実施形態の保持片11の係止部14は、円形状の貫通孔15で形成されているが、本発明を実施する場合は、この形態に限られるものではない。例えば、図5(a)に示すように、マイナスドライバの先端部が係止可能な、保持片11の長手方向を長くした細長矩形状に形成してもよい。また、同図(b)に示すように、プラスドライバの先端部が係止可能な十字孔形状に形成してもよい。これらの場合は、係止部14の形状がドライバ工具41の先端形状と合致するため、安定してドライバ工具41の先端を係止部14に挿し込みまたは引掛けることができる。
更に、同図(c)に示すように、細長矩形状の貫通孔15aと円形状の貫通孔15bとが連結された形態としてもよい。この場合は、マイナスドライバとプラスドライバとのいずれの工具も使用することができる。そして、この変形例として、同図(d)に示すように、細長矩形状の貫通孔15aと十字孔形状の貫通孔15cとが所定距離離間して独立して併設されたものとしてもよい。なお、これらの場合などにおいて、貫通孔15が大き過ぎたりすると、保持片11の剛性が小さくなり、機械強度が低下するので、係止部14はこれらの点を考慮して設計すべきである。
更には、係止部14は、貫通孔15以外にも、図6の断面図に示す形態のものとすることもできる。同図(a)に示す係止部14は、貫通孔15ではなく、保持片11の先端にその外縁に沿って段部16が形成されたものである。この場合も、工具の先端を係止部14に引掛けて安定して係止させることができる。同図(b)に示す係止部14は、保持片11の先端側12において下面側を凹ませることにより反対の上面側に段部16を形成している。
或いは、係止部14は、同図(c)に示すように、凹部17で形成することもできる。この凹部17による係止部14は、係止具合が若干低下するものの、凹部17を形成するだけであるから、極く簡単に形成することができる。
これら図6に示した係止部14は、保持片11の幅寸法が小さ過ぎたり、板厚が小さいため、貫通孔15に形成すると、所定の剛性、機械強度を得ることができなかったり、プレス加工による孔開けが困難となる場合などにおいて特に有効である。
なお、保持片11は必要に応じて先端側12の適宜箇所に補強リブやビードなどの突条を形成して強度を確保するようにしてもよい。
なお、係止部14は、保持片11の先端に近い程工具の押付トルクは小さくてすむから望ましいが、保持片11の先端が先細りの形状である場合などでは、保持片11の長さ方向の中間寄りに設けることとなる。ここで、請求項の保持片11の先端側12とは、折り曲げられる基端側13と対照をなす部分であり、保持片11の中間付近までの範囲を含めた部分を意味する。したがって、前記保持片11の長さ方向の中間寄りの部分も広義には保持片11の先端側12に含まれる。
次に、上記実施形態の係止部14は、上下一対の保持片11の双方にそれぞれ設けられているが、いずれか一方のみに設けるのを妨げるものではない。
また、上記実施形態の支持具2は、保持片11を上下一対形成しているが、この設置数に限られず、1個或いは3個以上形成してもよく、設置位置も上記に限定されない。
加えて、上記実施形態の保持片11は、本体3の一部を切り起こすことによって形成しているが、L字板状に形成し、その一面を本体3に溶接等で接合するなどして立設してもよい。
更に、上記実施形態の工具は、マイナスドライバ、プラスドライバのドライバ工具41を使用しているが、保持片11の係止部14に挿し込みまたは引掛けにより係止させて折り曲げることができる各種工具を使用することもできる。例えば、プライヤ、ペンチ等の工具であってもその先端角部で保持片11の係止部14に挿し込みまたは引掛けにより係止させつつ保持片11を押し付けて折り曲げることができれば、これらの工具などを使用してもよい。
そして、上記実施形態の支持具2は、配線ボックス21の底壁22に設けられた接続孔26への電線管の接続を可能とすべく略S字状に形成されているが、この形状に限られるものではなく、配線ボックス21の底壁22に電線管を接続しない場合には、底壁22の全体を覆うような矩形状などに形成したものであってもよい。
また、支持具2は、配線ボックス21を支持してバー材31を介して壁鉄筋に固定するものを示しているが、本発明は、この支持具2に限られず、図7に示すような、間仕切り壁への配線ボックス21の取付けに使用されるスライド型の支持具51などにも同様に適用することができる。図7に示す支持具51は、端部を間柱61に固定された略平板形状の固定金具62に対して往復移動可能に取付けられたものであり、支持具51の本体52の一端側に、本体52の一部を直角に切り起こすことによって保持片53が立設されている。そして、保持片53の先端側には工具が係止可能な貫通孔からなる係止部54が設けられている。
この支持具51は保持片53を配線ボックス21の底壁22に設けられた挿通孔24に挿通した後、工具を使用してその挿通孔24の周縁の角部を支点として配線ボックス21の底壁22に沿うように折り曲げることにより、配線ボックス21を仮止め状態に支持する。このとき、保持片53には工具が係止可能な係止部54が形成されているので、支持具2と同様に、配線ボックス21を安定して作業性良くしかも強固に支持具51に支持させることができる。その後、配線ボックス21の底壁22の取付孔30にビス42を挿通し、更に、このビス42を支持具51の他側に設けられた長孔55及び固定金具62に設けられた長孔63に挿通し締付ける。これにより、配線ボックス21を固定金具62の所定位置に強固に本固定することができる。
上記各実施形態の配線ボックス21は、コンクリート埋設されるものであって、その挿通孔24にコンクリート打設時のトロの侵入を防止するトロ侵入防止シート28が貼着されているが、本発明の支持具は、コンクリート埋設されずに建物の壁裏に配設される配線ボックスや上記のような間仕切り壁への配線ボックス21などの支持にも適用される。なお、当然であるが、これらの非埋設の配線ボックスの場合は、挿通孔24の開口を閉塞するトロ侵入防止シート28は不要である。更に、本発明が適用されるボックスは、配線ボックスに限られない。
1 ボックス支持装置 22 底壁
2、51 支持具 23 背面
3、52 本体 24 挿通孔
11、53 保持片 24a 周縁
12 先端側 28 トロ侵入防止シート
13 基端側 29 開口
14 係止部 31 バー材
15、15a、15b、15c 貫通孔 41 ドライバ工具
16 段部 62 固定金具
21 配線ボックス

Claims (6)

  1. ボックスを支持して構造体に固定させるためのボックス支持具であって、
    前記ボックスの底壁背面に取着される本体と、
    前記本体に立設されて前記ボックスの底壁に設けられた挿通孔に挿通される保持片とを備え、
    前記保持片は、前記ボックスの底壁背面から内方に突出する長さを有するとともに、先端側に、基端側が前記ボックスの挿通孔の周縁を支点として前記底壁に沿うように折り曲げられる際に工具が係止する係止部が設けられていることを特徴とするボックス支持具。
  2. 前記係止部は、貫通孔または段部で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のボックス支持具。
  3. 前記係止部は、ドライバ工具の先端を挿し込みまたは引掛け可能な形状に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボックス支持具。
  4. 底壁に挿通孔が設けられた有底箱状のボックスと、
    請求項1に記載のボックス支持具と
    を備えたことを特徴とするボックス支持装置。
  5. 前記ボックスの挿通孔に、その開口を閉塞してコンクリート打設時のトロの侵入を防止するトロ侵入防止シートが貼着され、
    前記ボックス支持具の保持片は、前記トロ侵入防止シートを突き破り可能に形成されたことを特徴とする請求項4に記載のボックス支持装置。
  6. ボックスの底壁背面から該底壁に設けられた挿通孔に請求項1に記載のボックス支持具の保持片を挿通させた後、工具を前記ボックスの開口から内部に挿入して前記ボックス支持具の保持片の係止部に係止させつつ該保持片の基端側を前記挿通孔の周縁を支点として前記底壁に沿うように折り曲げることにより、該ボックスに該ボックス支持具を取着することを特徴とするボックス支持具の取着方法。
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